JP2001047408A - 木材保存用組成物 - Google Patents

木材保存用組成物

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JP2001047408A
JP2001047408A JP11226285A JP22628599A JP2001047408A JP 2001047408 A JP2001047408 A JP 2001047408A JP 11226285 A JP11226285 A JP 11226285A JP 22628599 A JP22628599 A JP 22628599A JP 2001047408 A JP2001047408 A JP 2001047408A
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wood
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copper
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JP11226285A
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Masahiro Nagano
征廣 長野
Kensho Araino
憲昭 新井野
Tetsuharu Shiraishi
徹治 白石
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Xyence Corp
Original Assignee
Xyence Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低濃度で使用しても広範囲な種々のカビ及び
腐朽菌に対して有効な木材保存用組成物を低コストで提
供する。 【解決手段】 第4級アンモニウム化合物と4,5−ジ
クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−
オンとを含む木材保存用組成物とする。前記第4級アン
モニウム化合物は、好ましくは、ジアルキルジメチルア
ンモニウム化合物、アルキルベンジルアンモニウム化合
物、アルキルアルコキシジメチルアンモニウム化合物、
ジアルキルメチルアルコキシアンモニウム化合物、アル
キルピリジニウム化合物、アルキルピコリニウム化合物
及びアルキルイソキノリニウム化合物から選ばれる少な
くとも1種の化合物である。そして、前記木材保存用組
成物は、銅化合物とアンモニア、又は、銅と錯体を形成
する水溶性アミン類とをさらに含むことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木材の腐朽及びカ
ビの発生を防止する木材保存用組成物に関し、さらに、
詳しくは、低濃度で使用しても種々のカビ及び腐朽菌に
対して広範囲に有効な木材保存用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】木材は、建材、家具、工業用材料、土木
用材料などとして種々の用途に使用されているが、それ
らを野外で使用する場合には、木材腐朽菌による腐朽が
生じたり、また、カビの発生による劣化が生じることが
あるので、その長期の使用が困難とされている。
【0003】そこで、木材を木材腐朽菌及びカビから保
護するために、第四級アンモニウム化合物(以下、「A
AC」という)を使用することが検討されており、JI
S−K−1570(1998)には、AACの範疇に入
るジデシルジメチルアンモニウムクロライド(以下、
「DDAC」という)が木材防腐剤として規定されてい
る。また、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−
イソチアゾリン−3−オン(以下、「DCOIT」とい
う)を用いた木材保存剤剤が提案されている。さらに、
アミン系溶剤を使用して製剤化した銅系木材保存剤も提
案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、DDA
Cを初めとするAACは、特定のカビには有効である
が、種々のカビに対して広範囲に有効ではなく、また、
JIS−K−1571(1998)に規定されている特
定の坦子菌には有効であるが、土壌中に広く存在する軟
腐朽菌には有効ではない、という問題があった。DCO
ITは、皮膚刺激性が強いので高濃度で取り扱うことが
困難であること、及び、高価であること、といった問題
があった。そして、銅塩及び銅酸化物から選ばれる少な
くとも1種の無機の銅化合物をアンモニア、アンモニウ
ム塩、アミン類等で錯体化して水に可溶化したアルカリ
性の木材保存剤は、コスト的にも優れ、作業上非常に使
いやすく、そして、木材腐朽菌(カワラタケ、ナミダタ
ケ等)には有効であるが、ある種のカビ(ペニシリウ
ム、フザリウム等)には効果はなく、むしろ、そのアル
カリ成分による窒素源供給のためにカビの発生を助長す
るという問題があった。カビが発生した木材は、腐朽に
強度劣化はないが、その表面の汚染によって、商品価値
を著しく下げるものとなっていた。
【0005】本発明は、かかる問題を解決することを目
的としている。即ち、本発明は、低濃度で使用しても広
範囲な種々のカビ及び腐朽菌に対して有効な木材保存用
組成物を低コストで提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明は、上記目的を達成するために、(A)第4級アンモ
ニウム化合物と、(B)4,5−ジクロロ−2−n−オ
クチル−4−イソチアゾリン−3−オンと、を含むこと
を特徴とする木材保存用組成物である。
【0007】請求項2に記載された発明は、請求項1に
記載された発明において、(C)無機銅化合物と、
(D)アンモニア、又は、銅と錯体を形成する水溶性ア
ミン類と、をさらに含むことを特徴とするものである。
【0008】請求項3に記載された発明は、請求項2に
記載された発明において、無機銅化合物が酸化銅、塩基
性炭酸銅、水酸化銅、塩基性硫酸銅、塩基性隣酸銅及び
塩基性硝酸銅から選ばれる少なくとも1種の無機銅化合
物であることを特徴とするものである。
【0009】請求項4に記載された発明は、請求項2又
は3に記載された発明において、水溶性アミンがモノエ
タノールアミン及びジエタノールアミンから選ばれる少
なくとも1種のアルカノールアミンであることを特徴と
するものである。
【0010】請求項5に記載された発明は、請求項1な
いし4のいずれかに記載された発明において、第4級ア
ンモニウム化合物と4,5−ジクロロ−2−n−オクチ
ル−4−イソチアゾリン−3−オンとの混合比率が1:
0.05〜1:5であることを特徴とするものである。
【0011】請求項6に記載された発明は、請求項1な
いし5のいずれかに記載された発明において、第4級ア
ンモニウム化合物が、ジアルキルジメチルアンモニウム
化合物、アルキルベンジルアンモニウム化合物、アルキ
ルアルコキシジメチルアンモニウム化合物、ジアルキル
メチルアルコキシアンモニウム化合物、アルキルピリジ
ニウム化合物、アルキルピコリニウム化合物及びアルキ
ルイソキノリニウム化合物から選ばれる少なくとも1種
の化合物であることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の木材保存用組成物は、
(A)第4級アンモニウム化合物、即ち、AACと、
(B)4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソ
チアゾリン−3−オン、即ち、DCOITと、を含んで
いる。そして、本発明の木材保存用組成物は、前記
(A)及び(B)に加えて、(C)無機銅化合物と、
(D)アンモニア、又は、銅と錯体を形成する水溶性ア
ミン類と、をさらに含むことができる。
【0013】本発明におけるAACは、好ましくは、式
【化1】 で示されるジアルキルジメチルアンモニウム化合物、式
【化2】 で示されるアルキルベンジルアンモニウム化合物、式
【化3】 で示されるアルキルアルコキシジメチルアンモニウム化
合物、式
【化4】 で示されるジアルキルメチルアルコキシアンモニウム化
合物、式
【化5】 で示されるアルキルピリジニウム化合物、式
【化6】 で示されるアルキルピコリニウム化合物、及び、式
【化7】 で示されるアルキルイソキノリニウム化合物であるが、
本発明の目的に反しないかぎり、前記AAC以外のAA
Cであってもかまわない。但し、前記各式中、R1 、R
2 、R3 は、炭素数が6〜18のアルキル基を表し、R
は、炭素数が2〜8のアルキル基を表し、そして、A-
は、アニオンを表す。
【0014】本発明における無機銅化合物は、好ましく
は、酸化銅、塩基性炭酸銅、水酸化銅、塩基性硫酸銅、
塩基性隣酸銅及び塩基性硝酸銅であるが、本発明の目的
に反しないかぎり、前記無機銅化合物以外の無機銅化合
物であってもかまわない。
【0015】本発明における水溶性アミンは、例えば、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、エチレンジアミン、1,2−プロパンジ
アミン、1、3−プロパンジアミン、N,N−ジメチル
エチレンジアミン及びN,N−ジエチルエチレンジアミ
ンであり、好ましくは、モノエタノールアミン及びジエ
タノールアミンであるが、本発明の目的に反しないかぎ
り、前記水溶性アミン以外の水溶性アミンであってもか
まわない。
【0016】本発明の木材保存用組成物は、例えば、そ
のまま、あるいは、水又は水を含む有機溶剤に溶解し
て、木材の表面に塗布したり、木材を浸漬して含浸させ
たり、木材中に加圧して注入したりする等の適宜の手段
を採用することにより、木材に適用することができる。
【0017】本発明の木材保存用組成物は、そのAAC
とDCOITとの混合比率が、好ましくは、1:0.0
5〜1:5である。このように、AACとDCOITと
の混合比率が1:0.05〜1:5である場合には、低
濃度で使用しても種々のカビ及び腐朽菌に対して広範囲
に有効な木材保存用組成物を低コストで提供することが
できる。しかし、AACとDCOITとの混合比率が
1:0.05未満である場合には、種々のカビ及び腐朽
菌に対して広範囲に有効な防カビ性及び防腐性を付与す
ることができないし、AACとDCOITとの混合比率
が1:5を越える場合には、コスト高となる。
【0018】
【実施例】(実施例1)ジデシルジメチルアンモニウム
クロライド(以下、「AAC−1」という)0.1重量
%と4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチ
アゾリン−3−オン、即ち、「DCOIT」0.05重
量%とを調合容器に秤取り、これらを均一になるまでよ
く攪拌して混合液とした。この混合液に水を加えて全体
を100重量%とし、そして、これを均一になるまでよ
く攪拌して木材保存用組成物とした。
【0019】(実施例2)デシルベンジルジメチルアン
モニウムクロライド(以下、「AAC−2」という)
0.2重量%と「DCOIT」0.05重量%とを調合
容器に秤取り、これらを均一になるまでよく攪拌して混
合液とした。この混合液に水を加えて全体を100重量
%とし、そして、これを均一になるまでよく攪拌して木
材保存用組成物とした。
【0020】(実施例3)ジデシルメチルポリオキシエ
チルアンモニウムプロピオネート(以下、「AAC−
3」という)0.1重量%と「DCOIT」0.05重
量%とを調合容器に秤取り、これらを均一になるまでよ
く攪拌して混合液とした。この混合液に水を加えて全体
を100重量%とし、そして、これを均一になるまでよ
く攪拌して木材保存用組成物とした。
【0021】(実施例4)オクチルジデシルピリジニウ
ムアンモニウムクロライド(以下、「AAC−4」とい
う)0.5重量%と「DCOIT」0.05重量%とを
調合容器に秤取り、これらを均一になるまでよく攪拌し
て混合液とした。この混合液に水を加えて全体を100
重量%とし、そして、これを均一になるまでよく攪拌し
て木材保存用組成物とした。
【0022】(実施例5)オクタデシルピコリニウムク
ロライド(以下、「AAC−5」という)0.5重量%
と「DCOIT」0.05重量%とを調合容器に秤取
り、これらを均一になるまでよく攪拌して混合液とし
た。この混合液に水を加えて全体を100重量%とし、
そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保存用
組成物とした。
【0023】(実施例6)ラウリルイソキノリニウムブ
ロマイド(以下、「AAC−6」という)0.5重量%
と「DCOIT」0.05重量%とを調合容器に秤取
り、これらを均一になるまでよく攪拌して混合液とし
た。この混合液に水を加えて全体を100重量%とし、
そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保存用
組成物とした。
【0024】(実施例7)「AAC−1」0.05重量
%と「AAC−2」0.1重量%と「DCOIT」0.
05重量%とを調合容器に秤取り、これらを均一になる
までよく攪拌して混合液とした。この混合液に水を加え
て全体を100重量%とし、そして、これを均一になる
までよく攪拌して木材保存用組成物とした。
【0025】(実施例8)「AAC−1」0.04重量
%と「DCOIT」0.2重量%とを調合容器に秤取
り、これらを均一になるまでよく攪拌して混合液とし
た。この混合液に水を加えて全体を100重量%とし、
そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保存用
組成物とした。
【0026】(実施例9)「AAC−1」0.4重量%
と「DCOIT」0.02重量%とを調合容器に秤取
り、これらを均一になるまでよく攪拌して混合液とし
た。この混合液に水を加えて全体を100重量%とし、
そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保存用
組成物とした。
【0027】(実施例10)モノエタノールアミン45
重量%と水35重量%とを調合容器に秤取り、これらを
よく混合して溶液とした。この溶液を75℃に加熱し、
これに塩基性炭酸銅20重量%を加えて、75℃にて3
0分間攪拌した。このようにして得た銅アミン溶液2.
5重量%に「AAC−1」0.1重量%と「DCOI
T」0.05重量%とを加え、さらに、水を加えて全体
を100重量%とし、そして、これを均一になるまでよ
く攪拌して木材保存用組成物とした。
【0028】(実施例11)実施例10と同様にして得
た銅アミン溶液2.5重量%に「AAC−2」0.2重
量%と「DCOIT」0.05重量%とを加え、さら
に、水を加えて全体を100重量%とし、そして、これ
を均一になるまでよく攪拌して木材保存用組成物とし
た。
【0029】(比較例1)「AAC−1」0.02重量
%と「DCOIT」0.2重量%とを調合容器に秤取
り、これらを均一になるまでよく攪拌して混合液とし
た。この混合液に水を加えて全体を100重量%とし、
そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保存用
組成物とした。
【0030】(比較例2)「AAC−1」0.4重量%
と「DCOIT」0.01重量%とを調合容器に秤取
り、これらを均一になるまでよく攪拌して混合液とし
た。この混合液に水を加えて全体を100重量%とし、
そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保存用
組成物とした。
【0031】(比較例3)調合容器に秤取った「AAC
−1」0.1重量%に水を加えて全体を100重量%と
し、そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保
存用組成物とした。
【0032】(比較例4)調合容器に秤取った「AAC
−1」0.2重量%に水を加えて全体を100重量%と
し、そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保
存用組成物とした。
【0033】(比較例5)調合容器に秤取った「AAC
−1」0.4重量%に水を加えて全体を100重量%と
し、そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保
存用組成物とした。
【0034】(比較例6)調合容器に秤取った「AAC
−2」0.6重量%に水を加えて全体を100重量%と
し、そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保
存用組成物とした。
【0035】(比較例7)調合容器に秤取った「AAC
−3」0.2重量%に水を加えて全体を100重量%と
し、そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保
存用組成物とした。
【0036】(比較例8)調合容器に秤取った「AAC
−4」1.0重量%に水を加えて全体を100重量%と
し、そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保
存用組成物とした。
【0037】(比較例9)調合容器に秤取った「AAC
−5」1.0重量%に水を加えて全体を100重量%と
し、そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保
存用組成物とした。
【0038】(比較例10)調合容器に秤取った「AA
C−6」1.0重量%に水を加えて全体を100重量%
とし、そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材
保存用組成物とした。
【0039】(比較例11)「DCOIT」0.05重
量%とポリキシエチレンノニルフェニルエーテル系界面
活性剤(ニューコール565、日本乳化剤社製)0.0
2重量%とを調合容器に秤取り、これらを均一になるま
でよく攪拌して混合液とした。この混合液に水を加えて
全体を100重量%とし、そして、これを均一になるま
でよく攪拌して木材保存用組成物とした。
【0040】(比較例12)「DCOIT」0.1重量
%とポリキシエチレンノニルフェニルエーテル系界面活
性剤(ニューコール565、日本乳化剤社製)0.05
重量%とを調合容器に秤取り、これらを均一になるまで
よく攪拌して混合液とした。この混合液に水を加えて全
体を100重量%とし、そして、これを均一になるまで
よく攪拌して木材保存用組成物とした。
【0041】(比較例13)「DCOIT」0.2重量
%とポリキシエチレンノニルフェニルエーテル系界面活
性剤(ニューコール565、日本乳化剤社製)0.1重
量%とを調合容器に秤取り、これらを均一になるまでよ
く攪拌して混合液とした。この混合液に水を加えて全体
を100重量%とし、そして、これを均一になるまでよ
く攪拌して木材保存用組成物とした。
【0042】(比較例14)実施例10と同様にして得
た銅アミン溶液2.5重量%に「AAC−1」0.2重
量%を加え、さらに、水を加えて全体を100重量%と
し、そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保
存用組成物とした。
【0043】(比較例15)実施例10と同様にして得
た銅アミン溶液2.5重量%に「AAC−1」0.4重
量%を加え、さらに、水を加えて全体を100重量%と
し、そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保
存用組成物とした。
【0044】(比較例16)実施例10と同様にして得
た銅アミン溶液2.5重量%に「AAC−2」0.4重
量%を加え、さらに、水を加えて全体を100重量%と
し、そして、これを均一になるまでよく攪拌して木材保
存用組成物とした。
【0045】(比較例17)「DCOIT」0.05重
量%とポリキシエチレンノニルフェニルエーテル系界面
活性剤(ニューコール565、日本乳化剤社製)0.0
2重量%とを調合容器に秤取り、これらを均一になるま
でよく攪拌して混合液とした。この混合液に実施例10
と同様にして得た銅アミン溶液2.5重量%を加え、さ
らに、水を加えて全体を100重量%とし、そして、こ
れを均一になるまでよく攪拌して木材保存用組成物とし
た。
【0046】(比較例18)「DCOIT」0.1重量
%とポリキシエチレンノニルフェニルエーテル系界面活
性剤(ニューコール565、日本乳化剤社製)0.05
重量%とを調合容器に秤取り、これらを均一になるまで
よく攪拌して混合液とした。この混合液に実施例10と
同様にして得た銅アミン溶液2.5重量%を加え、さら
に、水を加えて全体を100重量%とし、そして、これ
を均一になるまでよく攪拌して木材保存用組成物とし
た。
【0047】(比較例19)調合容器に秤取った実施例
10と同様にして得た銅アミン溶液2.5重量%に水を
加えて全体を100重量%とし、そして、これを均一に
なるまでよく攪拌して木材保存用組成物とした。
【0048】(比較例20)調合容器に水100重量%
を秤取って木材保存用組成物とした。
【0049】これらの実施例1〜11及び比較例1〜2
0により得られた木材保存用組成物を次に示す「防カビ
性能試験」及び「防腐効力試験」により評価した。
【0050】[I]防カビ性能試験 (1)試験材及びその試験方法 (イ) 試験材 試験材として4×1×7cmのベイツガ乾燥材を用い
た。 (ロ) 試験薬剤 試験薬剤として前記実施例1〜11及び比較例1〜20
により得られた木材保存用組成物を用いた。
【0051】(ハ) 試験材の処理方法 真空デシケーター内に各試験薬剤毎に試験材を15枚入
れ、これらに重しを載せて真空度750mmHgで1時
間保持することにより、試験材内部の空気を除いた。こ
の試験材を入れたデシケーター内に試験薬剤を導入して
試験材を完全に試験薬剤に浸漬させ、この状態で試験材
を6時間保持した後取り出した。取り出した試験材の中
から、各試験薬剤の平均吸収量が450±50Kg/m
3 なるように、試験材7枚を選び出した。この選び出し
た試験材を室内で2週間乾燥し、次に、これらの試験材
にJIS−K−1571(1998)に規定されている
耐候操作を行った。即ち、試験材を各試験薬剤毎に試験
材体積の10倍容の水道水に浸漬し、続いて、マグネッ
トスターラーを用いて8時間攪拌して試験材より溶剤を
脱離させ、さらに、これらの試験材を60℃のオーブン
に16時間放置して試験材より溶剤を揮散させた。これ
らの操作を各10回繰り返した後に試験材をカビ試験に
供した。
【0052】(ニ) カビ試験 試験材を底部に水を入れたデシケーター内に水に濡れな
いように納め、これらの試験材に混合胞子液を噴霧した
後、該デシケーターを30℃の恒温器中に放置してカビ
の生育を促進させた。前記混合胞子液の調整には、Fusa
rium sp.、Rhizopus sp.、Penicillium sp.、Aspergill
us sp.、Trichoderma sp.、Aureobasidium sp.及びCera
tosystis sp.を用いた。
【0053】(2)試験結果 各試験材毎にカビの発生状況を次に示す「カビ発生被害
度と評価の目安」に基づいて評価し、各試験薬剤につい
て平均被害度を求めた。 〈カビ発生被害度と評価の目安〉 0:試験材全面積の5%以下にカビが発生 1:試験材全面積の5〜10%にカビが発生 3:試験材全面積の10〜30%にカビが発生 4:試験材全面積の30〜50%にカビが発生 5:試験材全面積の50%以上にカビが発生 試験結果は、次の表1、表2及び表3に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】[II]防腐効力試験 (1)試験材及びその試験方法 (イ) 試験材 試験材として2×0.5×4cmのスギ材及びブナ材を
用いた。 (ロ) 試験薬剤 試験薬剤として前記実施例1,3及び比較例3,4,
7,11,12,20により得られた木材保存用組成物
を用いた。
【0058】(ハ) 試験材の処理方法 真空デシケーター内に各試験薬剤毎に試験材を15枚入
れ、これらに重しを載せて真空度750mmHgで1時
間保持することにより、試験材内部の空気を除いた。こ
の内部の空気が除かれた試験材を入れたデシケーター内
に試験薬剤を導入して、試験材を完全に試験薬剤に浸漬
させ、この状態で試験材を6時間保持した後取り出し
た。取り出した試験材の中から、各試験薬剤の平均吸収
量が、スギについては800±50Kg/m3 なるよう
に、ブナについては650±50Kg/m3 なるよう
に、試験材9枚を選び出した。これらの試験材を前記防
カビ試験で行った耐候操作を行い、続いて、60℃のオ
ーブンに48時間放置してその重量を測定し、前重とし
た。
【0059】(ニ) 腐朽試験 450ml容量のガラス瓶に土壌、鹿沼土及びバーミキ
ュライトよりなる混合物300mlを充填し、これに水
80mlを入れて培養基とした。この培養基に中に試験
薬剤処理した試験材を埋設し、30℃の恒温室内で1年
間培養した。
【0060】(2)試験結果 培養基から試験材を取り出し、これを水で洗浄した後6
0℃で48時間放置し、次に、その重量を測定して後重
とした。そして、次式により質量減少率を計算した。 質量減少率(%)=((前重−後重)/前重)×100 試験結果は、次の表4に示す。
【0061】
【表4】
【0062】以上、まとめると、本発明は、次の利点を
有している。 (a) AAC及びDCOITをそれぞれ単属で木材保存用
組成物に使用するより、AACとDCOITとを混合し
て木材保存用組成物に使用した方が、それらを単属で使
用する濃度より低い濃度であっても、種々のカビによる
被害の発生を低く抑えることができ、しかも、木材腐朽
菌による被害の発生を低く抑えることができる。
【0063】(b) DCOITだけでもカビによる被害
の発生を低く抑えることができるが、DCOITと単属
ではあまりカビ発生抑制効果のないAACとを混合する
ことにより、価格の高いDCOITの使用濃度を低減す
ることができ、そのために、コストを下げることができ
る。
【0064】(c) 無機銅化合物を銅と錯体を形成する
水溶性アミン類で溶解させて得た銅系木材保存用組成物
は、コスト的にも優れ、作業上非常に使いやすく、そし
て、木材腐朽菌(カワラタケ、ナミダタケ等)には有効
であるという長所を有するものの、水溶性アミン類が窒
素供給源となりるためにカビの発生を助長しやすいとい
う欠点を有しているが、かかる銅系木材保存用組成物
を、AAC及びDCOITをそれぞれ単属で使用する濃
度より低い濃度で含む木材保存用組成物に、含有させる
ことにより、前記長所を保持しつつ広範囲な種々のカビ
による被害の発生を低く抑えることができ、しかも、コ
ストを下げることができる。
【0065】
【発明の効果】AAC及びDCOITをそれぞれ単属で
木材保存用組成物に使用するより、AACとDCOIT
とを混合して木材保存用組成物に使用した方が、それら
を単属で使用する濃度より低い濃度であっても、木材に
おける、広範囲な種々のカビによる被害の発生を低く抑
えることができ、しかも、木材腐朽菌による被害の発生
を低く抑えることができる。そして、DCOITだけで
もカビによる被害の発生を低く抑えることができるが、
DCOITと単属ではあまりカビ発生抑制効果のないA
ACとを混合することにより、価格の高いDCOITの
使用濃度を低減することができ、そのために、コストを
下げることができる。また、AAC及びDCOITをそ
れぞれ単属で使用する濃度より低い濃度で含む木材保存
用組成物に、無機銅化合物を銅と錯体を形成する水溶性
アミン類で溶解させて得た銅系木材保存用組成物を、含
有させることにより、木材における広範囲な種々のカビ
の被害の発生を低く抑えると共に木材腐朽菌による被害
の発生を防止することができ、しかも、作業上の使いや
すさを維持しつつコストの低減を行うことができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2B230 AA01 AA03 BA01 CA01 CA06 CA22 CA25 CB01 CB09 CB17 CB19 DA02 EB01 EB02 EB03 EB13 4H011 AA02 BA06 BB04 BB10 BB18 BC18 DA13 DA14 DC05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)第4級アンモニウム化合物と、
    (B)4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソ
    チアゾリン−3−オンと、を含むことを特徴とする木材
    保存用組成物。
  2. 【請求項2】 (C)無機銅化合物と、(D)アンモニ
    ア、又は、銅と錯体を形成する水溶性アミン類と、をさ
    らに含むことを特徴とする請求項1記載の木材保存用組
    成物。
  3. 【請求項3】 無機銅化合物が酸化銅、塩基性炭酸銅、
    水酸化銅、塩基性硫酸銅、塩基性隣酸銅及び塩基性硝酸
    銅から選ばれる少なくとも1種の無機銅化合物であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の木材保存用組成物。
  4. 【請求項4】 水溶性アミンがモノエタノールアミン及
    びジエタノールアミンから選ばれる少なくとも1種のア
    ルカノールアミンであることを特徴とする請求項2又は
    3のいずれかに記載の木材保存用組成物。
  5. 【請求項5】 第4級アンモニウム化合物と4,5−ジ
    クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−
    オンとの混合比率が1:0.05〜1:5であることを
    特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の木材保
    存用組成物。
  6. 【請求項6】 第4級アンモニウム化合物が、ジアルキ
    ルジメチルアンモニウム化合物、アルキルベンジルアン
    モニウム化合物、アルキルアルコキシジメチルアンモニ
    ウム化合物、ジアルキルメチルアルコキシアンモニウム
    化合物、アルキルピリジニウム化合物、アルキルピコリ
    ニウム化合物及びアルキルイソキノリニウム化合物から
    選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とす
    る請求項1ないし5のいずれかに記載の木材保存用組成
    物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003055117A (ja) * 2001-08-16 2003-02-26 Katayama Chem Works Co Ltd ウエットパルプの防腐防かび方法およびその防腐防かび組成物
JP2016124849A (ja) * 2015-01-08 2016-07-11 株式会社ザイエンス 防カビ組成物、木質材料の防カビ処理方法、および、木質材料

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