JP2001047340A - 機械加工の最適化システムと方法、およびプログラム記録媒体 - Google Patents

機械加工の最適化システムと方法、およびプログラム記録媒体

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JP2001047340A
JP2001047340A JP11226919A JP22691999A JP2001047340A JP 2001047340 A JP2001047340 A JP 2001047340A JP 11226919 A JP11226919 A JP 11226919A JP 22691999 A JP22691999 A JP 22691999A JP 2001047340 A JP2001047340 A JP 2001047340A
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machining
jig
tool
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force
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Daisuke Hase
大輔 長谷
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工担当者や治具設計者等の力量に左右され
ることなく、工具形状、加工条件、治具構成を、総合的
に最適化する。 【解決手段】 解析部1は、治具構成の現在値に対応す
る治具で固定した場合の動特性モデルを作成し、この動
特性モデルに対して、工具形状と加工条件の現在値に対
応する加工力データを入力して応答解析シミュレーショ
ンを行い、この場合の動特性モデルの応答変位を求め
る。評価部2は、解析部1によって得られた応答変位に
応じた予測値を求め、この予測値と、加工精度・工具寿
命の目標値とを比較評価し、目標の達成・未達成を判断
する。最適化部3は、評価部2で目標未達成と判断され
た場合に、加工物形状などの制約条件に基づいて、加工
精度、工具寿命などの目標値に近付くように統計データ
処理を行い、工具形状、加工条件、治具構成の値を自動
的に生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械加工に係わ
り、特に、工具形状、加工条件、治具構成を最適化する
システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】機械加工においては、対象となる加工物
を治具によって固定した状態で、この加工物を工具によ
り加工するが、この場合に、使用する工具形状の選定
は、加工担当者の経験や勘に基づいて行われることが多
い。このように選定した工具を使用する場合の加工条件
は、その工具メーカの標準条件を目安とした上で、加工
担当者の経験や勘に基づいて、実際に加工して調整して
いる。また、加工物を固定するための治具の設計は、設
計担当者の経験や勘に基づいて設計されることが多い。
【0003】このうち、工具形状の選定や、加工条件の
調整については、加工開始後においてそれが適切でない
と判明した場合でも、その変更は比較的容易であるが、
治具設計については、加工開始後にその治具が適切でな
いと判明しても、それを変更するためには、新たな治具
を設計し、組み立てなければならず、これは容易ではな
い。そのため、従来、このような治具設計を自動的に行
うための治具設計システムが公表されている(星鐵太
郎:機械加工の振動解析、工業調査会(1990)pp.189-1
94)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来技術における工具形状の選定や、加工条件の
決定、および治具設計の手法には、次のような問題点
〜が存在している。
【0005】 工具形状の選定における問題点:工具
形状、特に刃先部の形状の選定は、従来の経験的な選定
手法では最適化に時間を要する。このため、加工精度が
不十分である、工具寿命が短い、加工条件を下げる等の
問題が生じる。
【0006】 治具設計における問題点:従来の治具
設計の手法では、段取り作業を容易にするための配慮は
しているが、動特性を向上するための配慮については不
十分であることが多い。このため、実際に加工して不具
合な部分の存在を確認した上で、それを改善することに
なる。しかし、従来の経験的な設計手法では、動特性改
善が困難なケースがあるため、上記と同様の問題が生
じる。
【0007】 加工条件の調整における問題点:加工
条件は実際に加工して調整するが、経験や勘に頼ってい
るため、加工担当者の力量に左右される。このため、最
適な加工条件出しが難しく、多大な時間を要することも
ある。
【0008】 治具設計システムにおける問題点:機
械加工の加工精度や加工能率は、治具以外の工具、加工
物、加工条件等の影響を受ける。この中で、上記の治具
設計システムなどを用いて、治具だけを最適化したとし
ても、対象とする加工系全体の最適化を行うことは難し
い。
【0009】本発明は、以上のような従来の問題点を解
決するために提案されたものであり、その目的は、加工
担当者や治具設計者等の力量に左右されることなく、工
具形状、加工条件、治具構成を、総合的に最適化するこ
とが可能で、機械加工の加工精度や加工能率の向上に貢
献可能な、優れた最適化システムや最適化方法を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、工具形状、加工条件、および治具構成
を最適化するための機械加工の最適化システムとその方
法において、治具によって固定した加工物の解析モデル
に加工力を入力して、この場合の応答変位を求めること
により、工具形状、加工条件、治具構成を最適化できる
ようにしたものである。
【0011】請求項1に記載の最適化システムは、解析
手段と最適化手段を有することを特徴としている。ここ
で、解析手段は、加工物を治具によって固定してなる物
体を表す解析モデルを作成し、この解析モデルに対して
工具形状と加工条件に応じた加工力を表すデータを入力
して、この場合の解析モデルの応答変位を求める手段で
ある。また、最適化手段は、解析手段によって得られた
応答変位に基づいて、工具形状、加工条件、治具構成の
値を最適化する手段である。
【0012】請求項6に記載の最適化方法は、請求項1
に記載の最適化システムを方法の側面から把握したもの
であり、請求項1の解析手段および最適化手段の機能に
それぞれ対応する解析ステップおよび最適化ステップを
有することを特徴としている。
【0013】請求項11に記載のプログラム記録媒体
は、請求項6に記載の最適化方法をコンピュータに実行
させるためのプログラムを記録した記録媒体であり、そ
のプログラムが、コンピュータに、上記の解析ステップ
および最適化ステップをこの順で実行させることを特徴
としている。
【0014】以上のような請求項1、6、11に記載の
構成によれば、治具によって固定した加工物の解析モデ
ルに加工力を入力して、この場合の応答変位を求めるこ
とにより、現時点で与えられている工具形状、加工条
件、治具構成の各値による加工時の応答解析を行うこと
ができる。そして、この応答解析によって得られた応答
変位に基づいて、工具形状、加工条件、治具構成の値を
自動的に生成し、これらの値の最適化を図ることができ
る。
【0015】請求項2に記載の最適化システムは、請求
項1に記載の最適化システムにおいて、さらに、加工力
測定手段と加工力データベース構築手段を有すると共
に、解析手段が加工力データベースを利用することを特
徴としている。ここで、加工力測定手段は、標準テスト
ピースを機械加工する際に生ずる加工力と加工機側のN
Cデータを同期して測定する手段であり、加工力データ
ベース構築手段は、加工力測定手段によって得られた測
定データを用いて、工具形状と加工条件の組合せで決ま
る加工力を表すデータを蓄積し、加工力データベースを
構築する手段である。そして、解析手段は、加工力デー
タベース構築手段によって構築された加工力データベー
ス中のデータを用いて、工具形状と加工条件に応じた加
工力を求め、この加工力を解析モデルに入力するように
構成される。
【0016】請求項7に記載の最適化方法は、請求項2
に記載の最適化システムを方法の側面から把握したもの
であり、請求項6に記載の解析ステップおよび最適化ス
テップに加えて、請求項2に記載の加工力測定手段およ
び加工力データベース構築手段の機能にそれぞれ対応す
る加工力測定ステップおよび加工力データベース構築ス
テップを有すると共に、解析ステップにおいて、加工力
データベースを利用することを特徴としている。
【0017】以上のような請求項2、7に記載の構成に
よれば、実際の機械加工における測定データを用いてい
るため、この測定データに基づいて、工具形状と加工条
件に応じた信頼性の高い加工力データを得ることがで
き、信頼性の高い加工力データベースを効率よく構築す
ることができる。そして、このような信頼性の高い加工
力データベースを利用することにより、工具形状と加工
条件に応じた加工力を正確に求めることができる。した
がって、正確な加工力を用いて高精度の応答解析を行う
ことができるため、得られる応答変位も正確なものとな
り、その結果、工具形状、加工条件、治具構成の値を効
率よく確実に最適化することができる。
【0018】請求項3に記載の最適化システムは、請求
項1に記載の最適化システムにおいて、さらに、打撃応
答測定手段と治具動特性データベース構築手段を有する
と共に、解析手段が治具動特性データベースを利用する
ことを特徴としている。ここで、打撃応答測定手段は、
個々の治具パーツに対して、標準テストピースを用いて
打撃試験を行った際の応答を測定する手段であり、治具
動特性データベース構築手段は、打撃応答測定手段によ
って得られた測定データを用いて、各治具パーツの動特
性を表すデータを蓄積し、治具動特性データベースを構
築する手段である。そして、解析手段は、治具動特性デ
ータベース構築手段によって構築された治具動特性デー
タベース中のデータを用いて、治具構成に応じた動特性
を求め、この動特性を用いて解析モデルを作成するよう
に構成される。
【0019】請求項8に記載の最適化方法は、請求項3
に記載の最適化システムを方法の側面から把握したもの
であり、請求項6に記載の解析ステップおよび最適化ス
テップに加えて、請求項3に記載の打撃応答測定手段お
よび治具動特性データベース構築手段の機能にそれぞれ
対応する打撃応答測定ステップおよび治具動特性データ
ベース構築ステップを有すると共に、解析ステップにお
いて、治具動特性データベースを利用することを特徴と
している。
【0020】以上のような請求項3、8に記載の構成に
よれば、実際の打撃試験における測定データを用いてい
るため、この測定データに基づいて、信頼性の高い治具
動特性データを得ることができ、信頼性の高い治具動特
性データベースを効率よく構築することができる。そし
て、このような信頼性の高い治具動特性データベースを
利用することにより、治具構成に応じた動特性を正確に
求めることができる。したがって、正確な動特性を用い
て解析モデルを作成することで高精度の応答解析を行う
ことができるため、得られる応答変位も正確なものとな
り、その結果、工具形状、加工条件、治具構成の値を効
率よく確実に最適化することができる。
【0021】請求項4に記載の最適化システムは、請求
項1に記載の最適化システムにおいて、さらに、加工精
度・工具寿命測定手段、加工精度・工具寿命予測データ
ベース構築手段、および評価手段を有することを特徴と
している。ここで、加工精度・工具寿命測定手段は、標
準テストピースを機械加工する際に生ずる応答変位、加
工精度、および工具寿命を測定する手段であり、加工精
度・工具寿命予測データベース構築手段は、加工精度・
工具寿命測定手段によって得られた測定データを用い
て、加工精度と工具寿命の予測値を表すデータを蓄積
し、加工精度・工具寿命予測データベースを構築する手
段である。そして、評価手段は、加工精度・工具寿命予
測データベース構築手段によって構築された加工精度・
工具寿命予測データベース中のデータを用いて、前記解
析手段によって得られた応答変位に応じた予測値を求
め、この予測値と予め設定された加工精度・工具寿命の
目標値との比較に基づいて、工具形状、加工条件、治具
構成の値の目標が達成されたか否かを判断する手段であ
る。
【0022】請求項9に記載の最適化方法は、請求項4
に記載の最適化システムを方法の側面から把握したもの
であり、請求項6に記載の解析ステップおよび最適化ス
テップに加えて、請求項4に記載の加工精度・工具寿命
測定手段、加工精度・工具寿命予測データベース構築手
段、および評価手段の機能にそれぞれ対応する加工精度
・工具寿命測定ステップ、加工精度・工具寿命予測デー
タベース構築ステップ、および評価ステップを有するこ
とを特徴としている。
【0023】以上のような請求項4、9に記載の構成に
よれば、実際の機械加工における測定データを用いてい
るため、この測定データに基づいて、信頼性の高い加工
精度・工具寿命の予測値を得ることができ、信頼性の高
い加工精度・工具寿命予測データベースを効率よく構築
することができる。そして、このような信頼性の高い加
工精度・工具寿命予測データベースを利用することによ
り、応答変位に応じた予測値を正確に求めることができ
る。したがって、正確な予測値と予め設定された目標値
とを比較することができるため、工具形状、加工条件、
治具構成の値の目標が達成されたか否かを効率よく正確
に判断することができる。そして、目標が達成されてい
ない場合には、工具形状、加工条件、治具構成の値を適
宜変更して、次の応答解析を行うことになる。
【0024】請求項5に記載の最適化システムは、請求
項1に記載の最適化システムにおいて、最適化手段が、
予め設定された制約条件に基づいて、予め設定された目
標値に近付くように統計データ処理を行うことにより、
工具形状、加工条件、治具構成の値を最適化することを
特徴としている。
【0025】請求項10に記載の最適化方法は、請求項
5に記載の最適化システムを方法の側面から把握したも
のであり、請求項6に記載の最適化ステップが、請求項
5に記載の最適化手段の機能に対応することを特徴とし
ている。
【0026】以上のような請求項5、10に記載の構成
によれば、予め設定された加工物形状などの制約条件に
基づいて、予め設定された加工精度、工具寿命などの目
標値に近付くように統計データ処理を行うことにより、
工具形状、加工条件、治具構成の値を効率よく確実に最
適化することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下には、本発明の実施の形態
を、図面を参照して説明する。なお、本発明は、一般的
に、予め用意されたデータやプログラム等のソフトウェ
アを用いて、周辺機器を含む単体または複数のコンピュ
ータ等のハードウェアを制御することによって実現され
るものと考えられる。この場合、そのプログラムは、本
明細書の記載に従う命令を組み合わせることで作成され
る。
【0028】[1.最適化システムの構成]図1は、本
発明に係る典型的な一つの実施の形態として、機械加工
の最適化システムの全体を示す機能ブロック図であり、
上述したようなソフトウェアSの動作が、コンピュータ
Cによって実現されることを概念的に示すものである。
すなわち、コンピュータCは、CPU(C1)、RAM
などを使ったメインメモリC2、ハードディスクドライ
ブなどの補助記憶装置C3、キーボードやマウスなどの
入力装置C4と、ディスプレイやプリンタなどの出力装
置C5といった複数種類のハードウェアを備えており、
上述したようなソフトウェアSは、この複数種類のハー
ドウェアを物理的な資源として活用することで、本発明
の作用効果を実現する。
【0029】すなわち、本発明の装置は、基本的に、各
種のハードウェアとソフトウェアとの有機的な組み合わ
せによって実現されるものであり、それらのソフトウェ
アやハードウェアの具体的な構成は、自由に選択可能で
ある。例えば、ソフトウェアの形式は、アセンブラ、コ
ンパイラ、インタプリタなど多様であり、外部と情報を
やり取りする媒体についても、フロッピーディスクなど
の着脱可能な記録媒体、ネットワーク接続装置など多様
な媒体を使用可能である。また、本発明を実現するプロ
グラムやデータなどのソフトウェアを記録したCD−R
OMのような記録媒体は、単独でも本発明の一態様であ
る。さらに、本発明の機能の一部をLSIなどの物理的
な電子回路で実現することも可能である。
【0030】以上のように、コンピュータを使って本発
明を実現する態様としては多種多様なものが考えられ、
それらは設計上の選択の範囲内であるため、ここでは、
本発明に係る個々の機能を実現する仮想的回路ブロック
を使って、最適化システムの構成を主としてその機能面
から説明する。
【0031】まず、図1に示す最適化システムは、解析
部1、評価部2、最適化部3という一連の処理部と、加
工力データベース構築部4、治具動特性データベース構
築部5、加工精度・工具寿命予測データベース構築部
6、という個々のデータベース構築部を有している。そ
して、解析部1、評価部2、最適化部3によって、入力
データ11あるいは生成データ12中の工具形状、加工
条件、治具構成の値を解析、評価して、最適化するとい
う一連の処理を行い、これらの処理部1〜3において、
個々のデータベース構築部4〜6で構築された加工力デ
ータベース13、治具動特性データベース14、加工精
度・工具寿命予測データベース15を適宜利用するよう
になっている。以下には、個々のデータ11,12、個
々のデータベース構築部4〜6とそれによって構築され
る個々のデータベース13〜15、個々の処理部1〜
3、という順序で詳細を説明する。
【0032】入力データ11としては、最適化の対象と
なる工具形状、加工条件、治具構成の初期値に加えて、
加工物形状などの制約条件と、加工精度、工具寿命など
の目標値が入力されるようになっている。また、生成デ
ータ12は、工具形状、加工条件、治具構成の値として
最適化部3で生成された値のデータである。
【0033】加工力データベース構築部4は、実際の機
械加工時の測定データに基づいて、工具形状と加工条件
の組合せで決まる加工力を表す加工力データを蓄積し、
加工力データベース13を構築する機能部である。ま
た、治具動特性データベース構築部5は、打撃試験の測
定データに基づいて、各治具パーツの動特性を表す治具
動特性データを蓄積し、治具動特性データベース14を
構築する機能部である。そしてまた、加工精度・工具寿
命予測データベース構築部6は、実際の機械加工時の測
定データに基づいて、加工精度と工具寿命の予測値を蓄
積し、加工精度・工具寿命予測データベース15を構築
する機能部である。
【0034】解析部1は、治具構成の現在値に対応する
治具で固定した場合の動特性モデルを作成し、この動特
性モデルに対して、工具形状と加工条件の現在値に対応
する加工力データを入力して応答解析シミュレーション
を行い、この場合の動特性モデルの応答変位を求める手
段である。この解析部1は、このような一連の処理を行
うために、入力データ11および生成データ12(2回
目以降)を用いると共に、加工力データベース13、お
よび治具動特性データベース14中のデータを利用す
る。
【0035】評価部2は、加工精度・工具寿命予測デー
タベース15中のデータを用いて、解析部1によって得
られた応答変位に応じた予測値を求め、この予測値と、
入力データ11中の加工精度・工具寿命の目標値とを比
較評価し、目標の達成・未達成を判断する手段である。
【0036】最適化部3は、評価部2で目標未達成と判
断された場合に、入力データ11中の加工物形状などの
制約条件に基づいて、この入力データ11中の加工精
度、工具寿命などの目標値に近付くように統計データ処
理を行い、工具形状、加工条件、治具構成の値を自動的
に生成し、生成データ12を得る手段である。
【0037】[2.最適化システムの作用]図2は、図
1に示す最適化システムの一連の処理を示すフローチャ
ートである。以下には、この図2を参照しながら、解析
部1、評価部2、および最適化部3によって行われる一
連の処理について説明する。なお、ここでは、便宜上、
個々の機械加工における最適化処理についてのみ説明
し、データベースの構築に関しては、後で説明するもの
とする。
【0038】図2に示すように、まず、解析部1が、入
力データ11中の加工物形状について、固有値解析シミ
ュレーションを行い、加工物の固有モードを求める(ス
テップ21)。解析部1は、また、加工力データベース
13中のデータに基づいて、入力データ11中の工具形
状および加工条件の初期値に応じた加工力を求める(ス
テップ22)。解析部1は、さらに、治具動特性データ
ベース14中のデータに基づいて、入力データ11中の
治具構成の初期値に応じた動特性を求め、動特性モデル
(解析モデル)を作成する(ステップ23)。解析部1
は、作成した動特性モデルに対し、ステップ22で求め
た加工力を入力して応答解析シミュレーションを行い、
この場合の動特性モデルの応答変位を求める(ステップ
24)。
【0039】次に、評価部2が、解析部1から応答変位
を受取り、加工精度・工具寿命予測データベース15中
のデータを用いて、応答変位に応じた予測値を求める
(ステップ25)。評価部2は、求めた予測値と、入力
データ11中の加工精度・工具寿命の目標値とを比較評
価し、工具形状、加工条件、治具構成の現在の値によっ
て目標が達成されたか否かを判断する(ステップ2
6)。なお、図3は、このような応答解析シミュレーシ
ョンを説明する説明図であり、(a)は経時的な加工力
(切削抵抗値)、(b)は治具で固定した加工物の解析
モデル、(c)は経時的な応答変位、をそれぞれ示して
いる。
【0040】そして、ステップ26において、目標が達
成されていないと判断された場合には、最適化部3が、
入力データ11中の加工物形状などの制約条件に基づい
て、この入力データ11中の加工精度・工具寿命などの
目標値に近付くように統計データ処理を行い、工具形
状、加工条件、治具構成の値を自動的に生成し、生成デ
ータ12を得る(ステップ27)。
【0041】この場合には、生成データ12として新た
に生成された工具形状、加工条件、治具構成の現在値に
関して、ステップ22〜ステップ26の処理が行われる
ことになる。そして、ステップ26で再び目標が達成さ
れていないと判断された場合には、続くステップ27で
生成データ12が更新され、この更新された生成データ
12に関して、さらにステップ22〜ステップ26の処
理が行われることになる。すなわち、ステップ26にお
いて目標が達成されたと判断されるまで、値の生成(ス
テップ27)、解析(ステップ22〜24)、評価(ス
テップ25,26)という一連の処理が繰り返されるこ
とになる。
【0042】[3.最適化システムの効果]以上のよう
な最適化システムによれば、目標を達成するまで上記の
ような一連の処理を繰り返すことにより、工具形状、加
工条件、治具構成を、総合的に最適化することができ
る。
【0043】このような最適化は、与えられたデータを
自動的に処理して行われるため、経験や勘に頼っていた
従来技術のように、加工担当者、治具設計者等の力量に
左右されることなく、工具形状、加工条件、治具構成
を、総合的に効率よく最適化することができる。
【0044】また、加工精度、工具寿命、高能率加工等
に関して、狙いに応じた詳細な目標値を設定することに
より、狙い通りの適正な加工が可能になる。さらに、こ
の最適化システムによって得た結果をデータベースに蓄
積することにより、このデータベースを利用して最適化
システム自体を絶えずバージョンアップできる。このた
め、常に最新技術レベルの最適条件を設定できる。
【0045】[4.最適化システムに付随する各種シス
テム]以下には、図1の最適化システムにおいて、加工
力データベース4、治具動特性データベース5、加工精
度・工具寿命予測データベース6を構築するための具体
的な個々の構築システム、および最適化部3における具
体的な統計データ処理システムについて、図4〜図8を
参照して順次説明する。
【0046】[4−1.加工力データベースの構築シス
テム]図4は、図1の最適化システムの加工力データベ
ース13を構築するための具体的な構築システムの一例
を示す説明図である。この図4に示すように、加工力デ
ータベース13(図1)の構築に当たっては、まず、標
準テストピース31を標準治具32で固定し、工具33
aと加工条件を変化させて加工テストを行う。すなわ
ち、予め作成されている工具リスト34中の工具と加工
条件テーブル35中の加工条件の組合せ毎に加工テスト
を順番に行う。
【0047】この場合、工具リスト34には、多様な工
具(T1,T2,…,Tn)が登録されており、加工条
件テーブル35には、多様な加工条件(C1,C2,
…,Cn)が登録されている。したがって、例えば、
(T1,C1),(T1,C2),…,(T1,C
n),(T2,C1),(T2,C2),…,(T2,
Cn),…,(Tn,C1),(Tn,C2),…,
(Tn,Cn)という順序で加工テストが行われること
になる。図4では、このような加工テストにおいて、テ
スト用の工具33aの一つとして工具T1をセットした
状態が示されている。
【0048】このような準備作業の後に、各加工テスト
において、加工時の加工力を加工力センサ36で測定す
ると共に、NCデータをNCデータ収集ボード37で収
集する。そして、加工力センサ36からの信号と、NC
データ収集ボード37からの信号を、同期信号としてデ
ータ処理装置38に入力する。データ処理装置38にお
いては、工具リスト34のデータ、加工条件テーブル3
5のデータ、加工力センサ36からの加工力データ、お
よびNCデータ収集ボード37からのNCデータを自動
的にデータベースとして保存していく。
【0049】以上の手順により、実際の加工テストにお
ける測定データに基づいて、信頼性の高い加工力データ
ベース13(図1)を効率よく構築することができる。
なお、この構築システムにおいて、データ処理装置38
における加工力データベース13の構築を実行するため
の各種のプログラムやデータなどのソフトウェア部分
が、図1中の加工力データベース構築部4に相当するこ
とになる。
【0050】[4−2.治具動特性データベースの構築
システム]図5は、図1の最適化システムの治具動特性
データベース14を構築するための具体的な構築システ
ムの一例を示す説明図である。この図5に示すように、
治具動特性データベース14(図1)の構築に当たって
は、まず、標準テストピース31を、治具32aと固定
位置を変化させて固定していき、打撃テストを行う。す
なわち、予め作成されている治具パーツリスト41中の
治具パーツと固定位置テーブル42中の固定位置の組み
合わせ毎に標準テストピース31を順番に固定し、各固
定状態において打撃テストを行う。
【0051】この場合、治具パーツリスト41には、多
様な治具パーツ(J1,J2,…,Jn)が登録されて
おり、固定位置テーブル42には、多様な固定位置(P
1,P2,…,Pn)が登録されている。
【0052】このような準備作業の後に、各打撃テスト
において、標準テストピース31をインパルスハンマ4
3で加振し、この時の応答を応答センサ44により測定
する。そして、インパルスハンマ43からの信号と応答
センサ44からの信号をデータ処理装置38に入力す
る。データ処理装置38においては、これらの信号から
各治具の動特性を求めると共に、この動特性のデータ
を、治具パーツリスト41と固定位置テーブル42のデ
ータと共に自動的にデータベースとして保存していく。
【0053】以上の手順により、実際の打撃テストにお
ける測定データに基づいて、信頼性の高い治具動特性デ
ータベース14(図1)を効率よく構築することができ
る。なお、この構築システムにおいて、データ処理装置
38における治具動特性データベース14の構築を実行
するための各種のプログラムやデータなどのソフトウェ
ア部分が、図1中の治具動特性データベース構築部5に
相当することになる。
【0054】[4−3.加工精度・工具寿命予測データ
ベースの構築システム]図6は、図1の最適化システム
の加工精度・工具寿命予測データベース15を構築する
ための具体的な構築システムの一例を示す説明図であ
る。この図6に示すように、加工精度・工具寿命予測デ
ータベース15(図1)の構築に当たっては、まず、標
準テストピース31を標準治具32で固定し、この状態
で、標準工具33により標準加工テストを行う。そし
て、加工時の応答変位を応答センサ44により測定する
と共に、加工後の加工面精度を加工面精度センサ51、
加工後の工具摩耗量を工具摩耗量センサ52により各々
測定する。そして、各センサ44,51,52からの各
信号をデータ処理装置38に入力し、これらのデータを
自動的にデータベースとして保存していく。図7はこの
ようにして構築したデータベースの一例を示している。
この図7の(a)は、加工精度予測データとして、応答
変位と加工面粗さとの関係を複数の条件について示して
おり、図7の(b)は、工具寿命予測データとして、応
答変位と工具寿命との関係を複数の条件について示して
いる。
【0055】以上の手順により、実際の標準加工テスト
における測定データに基づいて、信頼性の高い加工精度
・工具寿命予測データベース15(図1)を効率よく構
築することができる。なお、この構築システムにおい
て、データ処理装置38における加工精度・工具寿命予
測データベース15の構築を実行するための各種のプロ
グラムやデータなどのソフトウェア部分が、図1中の加
工精度・工具寿命予測データベース構築部6に相当する
ことになる。
【0056】[4−4.統計データ処理システム]図8
は、図1の最適化システムの最適化部3における具体的
な統計データ処理システムの一例を示す説明図である。
この図8に示すように、この統計データ処理システムに
おいては、データ処理部61によって、試行結果ファイ
ル62、処理方法ファイル63、設定ファイル64など
に記録されたデータを使用して統計データ処理が行われ
るようになっている。試行結果ファイル62には、目標
を達成するまでの試行結果(R1,R2,…,Rn)
が、順次記録されるようになっており、データ処理部6
1は、このファイル62内に試行結果を記録すると共
に、それらの試行結果を用いて統計データ処理を行うよ
うになっている。
【0057】また、処理方法ファイル63には、統計デ
ータ処理方法としては、複数の統計データ処理方法(M
1,M2,…,Mn)が登録されており、登録された複
数のデータ処理方法の中から、実際に使用する方法を選
択できるようになっている。ここで、具体的な処理方法
としては、例えば、実験計画法、重回帰分析、最急降下
法、ジェネティックアルゴリズムなどが用意されてい
る。
【0058】この場合、ユーザは、処理方法ファイル6
2に登録されたそのような複数のデータ処理方法の中か
ら、所望の処理方法を組合せて入力できる。そして、こ
のような処理方法の組み合わせが、設定ファイル63に
登録され、実際の統計データ処理の際の制約条件として
データ処理部61によって使用される。さらに、工具形
状、加工条件、治具構成についても、個別に重み係数、
チューニング幅等を設定できるようにすることにより、
そのような設定内容に応じてフィードバック時の変更条
件を自動的に作成することができる。
【0059】また、フィードバック時の変更条件をマニ
ュアル作成に切換え可能とすれば、試行毎にユーザの意
向を反映することができる。さらに、このような各種の
設定やモード切換については、デフォルト値や一定の条
件などを予め定義しておき、ユーザからの入力がない場
合に自動的に設定したり切り換えるように構成すること
が一般的である。
【0060】以上の手順により、試行結果のデータや設
定された各種の制約条件に基づいて、適切な統計データ
処理を効率よく行うことができるため、工具形状、加工
条件、治具構成を総合的に効率よく最適化することがで
きる。
【0061】[5.他の実施の形態]なお、本発明は、
前記実施の形態に限定されるものではなく、他にも多種
多様な形態が実施可能である。
【0062】例えば、最適化システムの具体的なシステ
ム構成や処理手順は、前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、適宜選択可能であり、入力されあるいは生成
されるデータの具体的な種類や形式、構築されあるいは
使用されるデータベースの具体的な種類や構造なども、
何等限定されるものではない。
【0063】また、本発明の最適化システムは、各種の
自動設計システムと連動させることも可能である。例え
ば、本発明の最適化システムを、CAD/CAMにより
作成したカッタパスデータと連動させることにより、最
適なカッタパスを選択することも可能である。
【0064】一方、最適化システムに用いる各種のデー
タベース構築システムの具体的な構成や方法について
も、前記実施の形態に限定されるものではなく、適宜選
択可能である。例えば、データベース構築システムの中
に、最小2乗法などの統計データ処理手法や学習機能を
付加することにより、必要最小限のデータ数でカバーす
ることができる。より具体的には、図7の(a)におい
て、新品工具、工具摩耗量が寿命に達していない工具、
寿命に達した工具、という3種類の工具データで予測曲
線を作成することもできる。この場合には、データベー
スをより効率よく構築することが可能である。さらに、
加工力データベース構築システムにおいて、刃数、工具
回転数、切込み量等については、基本パターンのデータ
から予測することにより、さらに効率よくデータベース
を構築することが可能である。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
治具によって固定した加工物の解析モデルに加工力を入
力してこの場合の応答変位を求めることにより、加工担
当者や治具設計者等の力量に左右されることなく、工具
形状、加工条件、治具構成を、総合的に最適化すること
が可能で、機械加工の加工精度や加工能率の向上に貢献
可能な、優れた最適化システムや最適化方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る典型的な実施の形態として、機械
加工の最適化システムの基本的な構成を示す機能ブロッ
ク図である。
【図2】図1の最適化システムの処理手順を示すフロー
チャートである。
【図3】図2の処理手順における応答解析シミュレーシ
ョンを説明する説明図であり、(a)は加工力、(b)
は解析モデル、(c)は応答変位をそれぞれ示してい
る。
【図4】図1の最適化システムの加工力データベースを
構築するための具体的な構築システムの一例を示す説明
図である。
【図5】図1の最適化システムの治具動特性データベー
スを構築するための具体的な構築システムの一例を示す
説明図である。
【図6】図1の最適化システムの加工精度・工具寿命予
測データベースを構築するための具体的な構築システム
の一例を示す説明図である。
【図7】図6の構築システムによって生成された加工精
度・工具寿命予測データベースの一例を示す説明図であ
り、(a)は加工精度予測データ、(b)は工具寿命予
測データをそれぞれ示している。
【図8】図1の最適化システムの最適化部における具体
的な統計データ処理システムの一例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1…解析部 2…評価部 3…最適化部 4…加工力データベース構築部 5…治具動特性データベース構築部 6…加工精度・工具寿命予測データベース構築部 11…入力データ 12…生成データ 13…加工力データベース 14…治具動特性データベース 15…加工精度・工具寿命予測データベース 31…標準テストピース 32…標準治具 32a…治具 33…標準工具 33a…工具 34…工具リスト 35…加工条件テーブル 36…加工力センサ 37…NCデータ収集ボード 38…データ処理装置 41…治具パーツリスト 42…固定位置テーブル 43…インパルスハンマ 44…応答センサ 51…加工面精度センサ 52…工具摩耗量センサ 61…データ処理部 62…試行結果ファイル 63…処理方法ファイル 64…設定ファイル

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具形状、加工条件、および治具構成を
    最適化するための機械加工の最適化システムにおいて、 加工物を治具によって固定してなる物体を表す解析モデ
    ルを作成し、この解析モデルに対して工具形状と加工条
    件に応じた加工力を表すデータを入力して、この場合の
    解析モデルの応答変位を求める解析手段と、 前記解析手段によって得られた応答変位に基づいて、工
    具形状、加工条件、治具構成の値を最適化する最適化手
    段を有することを特徴とする機械加工の最適化システ
    ム。
  2. 【請求項2】 標準テストピースを機械加工する際に生
    ずる加工力と加工機側のNCデータを同期して測定する
    加工力測定手段と、 前記加工力測定手段によって得られた測定データを用い
    て、工具形状と加工条件の組合せで決まる加工力を表す
    データを蓄積し、加工力データベースを構築する加工力
    データベース構築手段を有し、 前記解析手段は、前記加工力データベース構築手段によ
    って構築された加工力データベース中のデータを用い
    て、工具形状と加工条件に応じた加工力を求め、この加
    工力を前記解析モデルに入力するように構成されたこと
    を特徴とする請求項1記載の機械加工の最適化システ
    ム。
  3. 【請求項3】 個々の治具パーツに対して、標準テスト
    ピースを用いて打撃試験を行った際の応答を測定する打
    撃応答測定手段と、 前記打撃応答測定手段によって得られた測定データを用
    いて、各治具パーツの動特性を表すデータを蓄積し、治
    具動特性データベースを構築する治具動特性データベー
    ス構築手段を有し、 前記解析手段は、前記治具動特性データベース構築手段
    によって構築された治具動特性データベース中のデータ
    を用いて、治具構成に応じた動特性を求め、この動特性
    を用いて前記解析モデルを作成するように構成されたこ
    とを特徴とする請求項1記載の機械加工の最適化システ
    ム。
  4. 【請求項4】 標準テストピースを機械加工する際に生
    ずる応答変位、加工精度、および工具寿命を測定する加
    工精度・工具寿命測定手段と、 前記加工精度・工具寿命測定手段によって得られた測定
    データを用いて、加工精度と工具寿命の予測値を表すデ
    ータを蓄積し、加工精度・工具寿命予測データベースを
    構築する加工精度・工具寿命予測データベース構築手段
    と、 前記加工精度・工具寿命予測データベース構築手段によ
    って構築された加工精度・工具寿命予測データベース中
    のデータを用いて、前記解析手段によって得られた応答
    変位に応じた予測値を求め、この予測値と予め設定され
    た加工精度・工具寿命の目標値との比較に基づいて、工
    具形状、加工条件、治具構成の値の目標が達成されたか
    否かを判断する評価手段を有することを特徴とする請求
    項1記載の機械加工の最適化システム。
  5. 【請求項5】 前記最適化手段は、予め設定された制約
    条件に基づいて、予め設定された目標値に近付くように
    統計データ処理を行うことにより、工具形状、加工条
    件、治具構成の値を最適化することを特徴とする請求項
    1記載の機械加工の最適化システム。
  6. 【請求項6】 工具形状、加工条件、および治具構成を
    最適化するための機械加工の最適化方法において、 加工物を治具によって固定してなる物体を表す解析モデ
    ルを作成し、この解析モデルに対して工具形状と加工条
    件に応じた加工力を表すデータを入力して、この場合の
    解析モデルの応答変位を求める解析ステップと、 前記解析ステップによって得られた応答変位に基づい
    て、工具形状、加工条件、治具構成の値を最適化する最
    適化ステップを有することを特徴とする機械加工の最適
    化方法。
  7. 【請求項7】 標準テストピースを機械加工する際に生
    ずる加工力と加工機側のNCデータを同期して測定する
    加工力測定ステップと、 前記加工力測定ステップによって得られた測定データを
    用いて、工具形状と加工条件の組合せで決まる加工力を
    表すデータを蓄積し、加工力データベースを構築する加
    工力データベース構築ステップを有し、 前記解析ステップにおいては、前記加工力データベース
    構築ステップによって構築された加工力データベース中
    のデータを用いて、工具形状と加工条件に応じた加工力
    を求め、この加工力を前記解析モデルに入力することを
    特徴とする請求項6記載の機械加工の最適化方法。
  8. 【請求項8】 個々の治具パーツに対して、標準テスト
    ピースを用いて打撃試験を行った際の応答を測定する打
    撃応答測定ステップと、 前記打撃応答測定ステップによって得られた測定データ
    を用いて、各治具パーツの動特性を表すデータを蓄積
    し、治具動特性データベースを構築する治具動特性デー
    タベース構築ステップを有し、 前記解析ステップにおいては、前記治具動特性データベ
    ース構築ステップによって構築された治具動特性データ
    ベース中のデータを用いて、治具構成に応じた動特性を
    求め、この動特性を用いて前記解析モデルを作成するこ
    とを特徴とする請求項6記載の機械加工の最適化方法。
  9. 【請求項9】 標準テストピースを機械加工する際に生
    ずる応答変位、加工精度、および工具寿命を測定する加
    工精度・工具寿命測定ステップと、 前記加工精度・工具寿命測定ステップによって得られた
    測定データを用いて、加工精度と工具寿命の予測値を表
    すデータを蓄積し、加工精度・工具寿命予測データベー
    スを構築する加工精度・工具寿命予測データベース構築
    ステップと、 前記加工精度・工具寿命予測データベース構築ステップ
    によって構築された加工精度・工具寿命予測データベー
    ス中のデータを用いて、前記解析手段によって得られた
    応答変位に応じた予測値を求め、この予測値と予め設定
    された加工精度 ・工具寿命の目標値との比較に基づいて、工具形状、加
    工条件、治具構成の値の目標が達成されたか否かを判断
    する評価ステップを有することを特徴とする請求項6記
    載の機械加工の最適化方法。
  10. 【請求項10】 前記最適化ステップは、予め設定され
    た制約条件に基づいて、予め設定された目標値に近付く
    ように統計データ処理を行うことにより、工具形状、加
    工条件、治具構成の値を最適化することを特徴とする請
    求項6記載の機械加工の最適化方法。
  11. 【請求項11】 工具形状、加工条件、および治具構成
    を最適化するためのコンピュータ読取可能なプログラム
    を記録したプログラム記録媒体において、 前記プログラムは、コンピュータに、 加工物を治具によって固定してなる物体を表す解析モデ
    ルを作成し、この解析モデルに対して工具形状と加工条
    件に応じた加工力を表すデータを入力して、この場合の
    解析モデルの応答変位を求める解析ステップと、 前記解析ステップによって得られた応答変位に基づい
    て、工具形状、加工条件、治具構成のデータを最適化す
    る最適化ステップを実行させることを特徴とするプログ
    ラム記録媒体。
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