JP4309146B2 - 標準時間算出装置及びそれに用いる標準時間算出方法並びにそのプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は標準時間算出装置及びそれに用いる標準時間算出方法並びにそのプログラムに関し、特に製造ラインシミュレーション等に用いられる標準時間の算出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、製造ラインのシミュレーションを利用する場合、現実のラインをモデル化することが行われているが、そのモデルに設定するパラメータは、設定者が経験や推定によって決定するか、または収集された実績データを用いてパラメータを算出することによって決定する方法が知られている。
【0003】
ここで、当該パラメータの一つとして、製造ラインの各製造工程での処理に要する時間、処理の準備に要する時間、製造設備や工具や作業者を拘束する時間、各製造工程での作業終了後に次の工程までの製品搬送に要する時間、工具や作業者の移動に要する時間等が重要なものとして挙げられる。これ等時間を総称して、一般に「標準時間(Standard Time)」と称している。
【0004】
製造ラインシミュレーションを実行する際には、ある製品をある製造設備で処理する場合、どれだけの期間その製品がその製造設備に拘束されるかという値、すなわち「標準時間」がシミュレーション結果の信頼性を大きく左右する。この「標準時間」は、このようにシミュレーション結果の信頼性を大きく左右するものであることから、シミュレーションにおける「評価値」とも呼ばれている。
【0005】
この評価値である「標準時間」は、処理条件、製品の量等によって大きく変動するものであり、過去に工場内で実際に発生した事象の時系列情報を基に、上述した方法で決定または算出され、製造ラインシミュレーションにおけるパラメータの一つとして設定される。このような決定または算出方法は、実績データの平均値、最大値、最小値、中央値、最頻値、分散のいずれか、または組み合わせ、または上記の方法で求めた値と正規分布を仮定した揺らぎとを利用したものである。
【0006】
上記の製造ラインシミュレータにおいて、現実のデータに即したパラメータの評価値(ある製品の、ある処理工程での、ある製造設備における処理時間の標準時間)を高信頼度で算出する方法としては以下の方法が提案されている。
【0007】
すなわち、この方法では製造ラインの各製造設備から報告されたイベントから、ある製品の、ある処理工程での、ある製造設備における処理時間を算出し、この算出されたデータから評価値を算出する。この評価値算出の例として、蓄積されたデータを値順にソートし、このソート結果から第一の中央値を求め、この第一の中央値との差の絶対値がより小なるデータを検出し、この検出データの数が全データ数の半数を越える区間を定める。
【0008】
この設定区間内のデータの新たな第二の中央値を求め、この第二の中央値と第一の中央値との差を基準値と比較し、第二の中央値が評価値とみなし得るかどうかを決定する。これによって、生データの分布状況をより良く反映した評価値が得られる(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−35817号公報(第12,13頁、図3)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の標準時間の算出方法では、作業開始時刻から作業終了時刻までの時間を基にレシピ情報や装置等の分類を行い、標準時間を算出しているため、ロットの滞在時間とリソースの拘束時間との区別をせずに標準時間を算出している。
【0011】
また、従来の標準時間の算出方法では、作業開始時刻から作業終了時刻までに含まれないが、リソースを拘束する時間が加味されないため、シミュレーションやスケジューリングで実施可能とされる生産計画も、実際には実施不可能となることが多い。
【0012】
さらに、従来の標準時間の算出方法では、作業開始時刻が精度良く得られない装置や作業終了時刻が精度良く得られない装置において算出される標準時間も精度の良いものが得られない。
【0013】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、精度良く標準時間(リソース拘束時間)を推定することができる標準時間算出装置及びそれに用いる標準時間算出方法並びにそのプログラムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明による標準時間算出装置は、生産ラインにおける作業実績データに基づいて標準時間を算出する標準時間算出装置であって、
前記生産ラインにおいて作業を行っていない時間と前記作業実績データとから前記標準時間を算出する算出手段を備え、
前記算出手段は、所定作業の作業開始時刻と前記所定作業の直後の作業の作業開始時刻との時間間隔を基に前記標準時間を算出し、
作業開始時刻から作業終了時刻までの時間を基に推定した値と、前記作業開始時刻の時間間隔を基に推定した値と、前記作業終了時刻の時間間隔を基に推定した値との中で最も信頼できる値を選択する手段を含んでいる。
【0015】
本発明による標準時間算出方法は、生産ラインにおける作業実績データに基づいて標準時間を算出する標準時間算出装置に用いる標準時間算出方法であって、
前記標準時間算出装置が、前記生産ラインにおいて作業を行っていない時間と前記作業実績データとから前記標準時間を算出するステップを実行し、
前記標準時間を算出するステップにおいて、所定作業の作業開始時刻と前記所定作業の直後の作業の作業開始時刻との時間間隔を基に前記標準時間を算出し、
前記標準時間算出装置が、作業開始時刻から作業終了時刻までの時間を基に推定した値と、前記作業開始時刻の時間間隔を基に推定した値と、前記作業終了時刻の時間間隔を基に推定した値との中で最も信頼できる値を選択するステップを実行している。
【0016】
本発明によるプログラムは、生産ラインにおける作業実績データに基づいて標準時間を算出する標準時間算出装置内のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記生産ラインにおいて作業を行っていない時間と前記作業実績データとから前記標準時間を算出する処理を含み、
前記標準時間を算出する処理において、所定作業の作業開始時刻と前記所定作業の直後の作業の作業開始時刻との時間間隔を基に前記標準時間を算出し、
作業開始時刻から作業終了時刻までの時間を基に推定した値と、前記作業開始時刻の時間間隔を基に推定した値と、前記作業終了時刻の時間間隔を基に推定した値との中で最も信頼できる値を選択する処理を含むことを特徴とする。
【0017】
すなわち、本発明の標準時間算出装置は、製造ラインの実績データに基づいて標準時間を算出する装置において、精度の高い標準時間を算出可能な構成を提供するものである。
【0018】
より具体的に説明すると、本発明の標準時間算出装置においては、パラメータ記憶部が作業工程の特徴情報を記憶し、実績データ解析手段が入力装置から製造ライン内の作業実績データを受取り、その受取った作業実績データ内の作業開始日時の情報と作業終了日時の情報とから作業時間を算出する。
【0019】
この場合、実績データ解析手段はパラメータ記憶部に記憶されている作業工程の特徴情報にしたがって、作業開始日時から作業終了日時までの時間(T0)と、作業開始日時から同一リソースでの次作業の作業開始日時までの時間(T1)と、同一リソースでの前作業の作業終了日時から作業終了日時までの時間(T2)と、同一リソースでの前作業の終了日時から作業開始日時までの時間(Td)とを算出する。そして、実績データ解析手段はこれらの時間をパラメータ記憶部に記憶されている作業工程の特徴情報にしたがって分類し、解析済み実績データ記憶部に記録する。
【0020】
標準時間推定手段は解析済み実績データ記憶部から解析済み実績データを読込み、読込んだ解析済み実績データ(T0,T1,T2,Td)をパラメータ記憶部に記憶されている作業工程の特徴情報にしたがって統計処理し、標準時間を算出する。これによって、本発明の標準時間算出装置では、標準時間の算出精度向上が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例による標準時間算出装置の構成を示すブロック図である。図1において、本発明の一実施例による標準時間算出装置はキーボード等の入力装置1と、プログラム制御によって動作するデータ処理装置2と、情報を記憶する記憶装置3と、ディスプレイ装置や印刷装置等の出力装置4とから構成されている。
【0022】
データ処理装置2は実績データ解析手段21と、標準時間推定手段22とから構成され、記憶装置3はパラメータ記憶部31と、解析済み実績データ記憶部32と、プログラム記憶部33とから構成されている。ここで、プログラム記憶部33はデータ処理装置2で動作するプログラム(コンピュータで実行可能なプログラム)を記憶している。
【0023】
パラメータ記憶部31は作業工程の特徴情報を記憶しており、実績データ解析手段21は入力装置1から製造ライン内の作業実績データを受取り、その受取った作業実績データ内の作業開始日時の情報と作業終了日時の情報とから作業時間を算出する。
【0024】
この場合、実績データ解析手段21はパラメータ記憶部31に記憶されている作業工程の特徴情報にしたがって、作業開始日時から作業終了日時までの時間(T0)と、作業開始日時から同一リソースでの次作業の作業開始日時までの時間(T1)と、同一リソースでの前作業の作業終了日時から作業終了日時までの時間(T2)と、同一リソースでの前作業の終了日時から作業開始日時までの時間(Td)とを算出する。そして、実績データ解析手段21はこれらの時間をパラメータ記憶部31に記憶されている作業工程の特徴情報にしたがって分類し、解析済み実績データ記憶部32に記録する。
【0025】
標準時間推定手段22は解析済み実績データ記憶部32から解析済み実績データを読込み、読込んだ解析済み実績データ(T0,T1,T2,Td)をパラメータ記憶部31に記憶されている作業工程の特徴情報にしたがって統計処理し、標準時間を算出する。これによって、本発明の一実施例による標準時間算出装置では、標準時間の算出精度向上が可能となる。
【0026】
上記のパラメータ記憶部31は処理装置や処理条件、加工工程、加工品の品種等をキーに作業工程の特徴情報を予め記憶している。作業工程の特徴としては標準時間分類情報、作業開始時刻を信頼するか、作業終了時刻を信頼するか、あるいは両方が信頼できるかの別等の情報が記憶されている。
【0027】
図2〜図5は本発明の一実施例による標準時間算出装置の動作の具体例を示す図であり、図6〜図9は本発明の一実施例による標準時間算出装置の動作における作業時間算出の具体例を示す図である。
【0028】
図2において、パラメータ情報は分類キー情報1と、分類キー情報2と、分類情報と、標準時間算出パターンとから構成されている。分類キー情報1は装置(「WS01」,「WS02」,「WS03」,「WS04」,「WS05」,「WS06」,「WS07」,「WS08」等)と、装置グループ(「WSG1」,「WSG2」,「WSG3」,「WSG4」等)とから構成されている。
【0029】
分類キー情報2はレシピ情報(「RecipeA」,「RecipeB」,「RecipeC」,「RecipeD」,「RecipeE」,「RecipeF」,「RecipeG」,「RecipeH」等)と、レシピカテゴリ1(「RG1」,「RG2」,「RG3」等)と、レシピカテゴリ2(「RG1」,「RG4」等)とから構成されている。
【0030】
分類情報は装置グループ(「WSG1」,「WSG2」等)と、対象(「T0」,「T1」,「T2」,「Td」等)と、分類キー(「レシピカテゴリ1」,「前作業レシピカテゴリ1」,「次作業レシピカテゴリ1」,「前後のレシピカテゴリ1の組み」,「レシピ」,「前作業レシピ」,「次作業レシピ」,「前後のレシピカテゴリ2の一致不一致」等)と、標準時間算出パターン(「パターン2」,「パターン0」等)とから構成されている。
【0031】
標準時間算出パターンは装置(「パターン0」,「パターン1」,「パターン2」,「パターン3」等)と、標準時間算出パターン(「製品の滞在時間=T0、リソースの拘束時間=T0+Td」,「製品の滞在時間=T0、リソースの拘束時間=T1」,「製品の滞在時間=T0、リソースの拘束時間=T2」,「パターン0〜2で最適なパターンを自動判定」等)とから構成されている。
【0032】
図3において、実績データは装置(「WS01」等)と、工程(「Step13」,「Step5」,「Step19」,「Step2」等)と、作業者(「Operator1」,「Operator2」等)と、レシピ情報(「RecipeA」,「RecipeB」,「RecipeC」等)と、作業開始日時(「9/1 7:00」,「9/1 8:30」,「9/1 9:30」,「9/1 10:50」等)と、作業終了日時(「9/1 8:00」,「9/1 9:15」,「9/1 10:30」,「9/1 11:30」等)とから構成されている。
【0033】
図4(a)は最初に読込まれた実績データを示し、図4(b)は2番目に読込まれた実績データを示し、図5(a)は3番目に読込まれた実績データを示し、図5(b)は4番目に読込まれた実績データを示している。これら図1〜図9を参照して本発明の一実施例による標準時間算出装置の動作について説明する。
【0034】
複数の装置を束ねた装置グループとレシピ、あるいは装置グループと複数のレシピを束ねたレシピカテゴリ、または装置グループとレシピカテゴリの組み合わせによって、作業時間が分類される場合の例を図2及び図3に示す。また、図2及び図3においては作業開始時刻を信頼するか、作業終了時刻を信頼するか、あるいは両方を信頼するかの別を、装置グループ及び推定対象の作業時間毎に保持している場合の例でもある。
【0035】
データ処理装置2は実績データ解析手段21と、標準時間推定手段22とを備えており、実績データ解析手段21は入力装置1から与えられた製造ライン内の作業実績データ内の作業開始日時の情報と作業終了日時の情報とから作業時間を算出する。
【0036】
実績データ解析手段21は、図4及び図5に示すように、1)作業開始日時から作業終了日時までの時間(T0)と、2)作業開始日時から同一リソースでの次作業の作業開始日時までの時間(T1)と、3)同一リソースでの前作業の作業終了日時から作業終了日時までの時間(T2)と、4)同一リソースでの前作業の作業終了日時から作業開始日時までの時間(Td)との4つの作業時間を算出する。リソースには装置、作業者、治工具等がある。
【0037】
同一リソースでの前作業の作業終了日時より当該作業の作業開始日時の方が早い場合には、図7に示すように、前作業の作業終了日時から作業開始日時までの時間(Td)が負の時間として算出される。複数の製品を一括作業している場合には、それらを一つの作業として扱う(図8及び図9参照)。
【0038】
一括作業か否かの判定方法には「作業開始日時や作業終了日時がある一定時間以内にあるものを一つの作業として扱う方法」や「作業開始日時や作業終了日時が作業時間に比してある一定割合以下にあるものを一つの作業として扱う方法」等がある。また、この一括作業の判定に使用する「一定時間」や「一定割合」等は、作業工程の特徴情報の一つとして予めパラメータ記憶部31に記憶しておく。
【0039】
実績データ解析手段21はこれら4つの作業時間(T0,T1,T2,Td)をパラメータ記憶部31に記憶されている作業工程の特徴情報にしたがって分類し、解析済み実績データ記憶部32に記録する。分類方法には、処理装置あるいは複数の処理装置の群による分類、作業工程のレシピ情報またはレシピ情報の一部あるいはそれらの群による分類、作業者あるいは作業班等による分類等がある。また、前後の作業の処理装置、レシピ情報、作業者等の組みによって分類する方法がある。
【0040】
図2及び図3に示す例の場合、作業時間は幾つかの装置を束ねた装置グループとレシピ、あるいは装置グループと複数のレシピを束ねたレシピカテゴリ、または装置グループとレシピカテゴリの組み合わせによって分類される。図2及び図3においてはこれらの分類方法を、装置グループ毎に指定する場合の例を示している。
【0041】
標準時間推定手段22は解析済み実績データ記憶部32に分類されて記憶されているT0,T1,T2,Td等の時間情報を読込んで統計処理を行い、各分類毎の最も信頼できる時間を推定する。この推定方法には、算術平均を採る方法、中央値を採る方法、最頻値を採る方法、上限あるいは下限としてある一定割合を取り除いた値の平均を採る方法等がある。
【0042】
標準時間推定手段22はこのように各分類毎に算出されたT0,T1,T2,Td等の時間の推定値を、予めパラメータ記憶部31に記憶されている作業開始日時を信頼するか、あるいは作業終了日時を信頼するか、または両方を信頼するかの別にしたがって標準時間を組み立てる。
【0043】
標準時間の組み立て方の一例としては、作業開始日時を信頼する場合に「T0の推定値」を製品の滞在時間、「T1の推定値」を装置や作業者等のリソースの拘束時間とし、作業終了日時を信頼する場合に「T0の推定値」を製品の滞在時間、「T2の推定値」をリソースの拘束時間とし、作業開始日時と作業終了日時の両方を信頼する場合に「T0の推定値」を製品の滞在時間、「T0の推定値+Tdの推定値」をリソースの拘束時間とする方法がある。
【0044】
作業開始日時を信頼するか、あるいは作業終了日時を信頼するか、またはその両方を信頼するかの別をも推定の対象としても良い。この推定方法には、分類された各作業時間(T0,T1,T2,Td)の推定値の信頼度を算出し、その値を基にそれらを組み合せた場合の信頼度を算出し、信頼度の最も高い組み立て方を選択する方法がある。
【0045】
各作業時間(T0,T1,T2,Td)の推定値の信頼度を測る方法には、標準偏差や分散に基づく方法、推定値周辺の局所的な分散に基づく方法、下位からある一定割合となる値から上位からある一定割合となる値までの幅に基づく方法、半値幅に基づく方法、情報統計量に基づく方法等がある。
【0046】
図10は本発明の一実施例による標準時間算出装置の動作を示すフローチャートである。これら図1及び図10を参照して本発明の一実施例による標準時間算出装置の動作について説明する。尚、図10に示す処理はデータ処理装置2の各部がプログラム記憶部33のプログラムを実行することで実現される。
【0047】
まず、本発明の一実施例による標準時間算出装置では記憶装置3が初期化され(図10ステップS1)、入力装置1から与えられた作業実績データが実績データ解析手段21に供給される。実績データ解析手段21は入力装置1から与えられた製造ライン内の作業実績データを1レコード毎に読込む(図10ステップS2)。
【0048】
実績データ解析手段21は作業実績データの読込みが終了しなければ(図10ステップS3)、パラメータ検索を行い(図10ステップS4)、同一リソースでの前作業情報を参照し(図10ステップS5)、作業時間(T0,T1,T2,Td)を算出する(図10ステップS6)。
【0049】
作業時間としては、図6で示すように、作業開始日時から作業終了日時までの時間(T0)と、作業開始日時から同一リソースでの次作業の作業開始日時までの時間(T1)と、同一リソースでの前作業の作業終了日時から作業終了日時までの時間(T2)と、同一リソースでの前作業の作業終了日時から作業開始日時までの時間(Td)とが算出される。
【0050】
同一リソースでの前作業の作業終了日時より当該作業の作業開始日時の方が早い場合には、前作業の作業終了日時から作業開始日時までの時間(Td)は負の時間として計上する(図7参照)。複数の製品を一括作業している場合には、それらを一つの作業として扱う(図8及び図9参照)。
【0051】
一括作業か否かの判定方法には、「作業開始日時や作業終了日時がある一定時間以内にあるものを一つの作業として扱う方法」や「作業開始日時や作業終了日時が作業時間に比してある一定割合以下にあるものを一つの作業として扱う方法」等がある。
【0052】
また、この一括作業の判定に使用する「一定時間」や「一定割合」等のパラメータも、作業工程の特徴情報の一つとして予めパラメータ記憶部31に記憶しておいても良い。算出した作業時間はパラメータ記憶部31に記憶されている分類キー情報にしたがって分類され(図10ステップS7)、解析済み実績データとして記録され(図10ステップS8)、読込まれた作業実績データが前作業情報として記録される(図10ステップS9)。
【0053】
複数の装置を束ねた装置グループとレシピ、あるいは装置グループと複数のレシピを束ねたレシピカテゴリ、または装置グループとレシピカテゴリの組み合わせによって、作業時間が分類される場合の例を図2に示す。入力される実績データの例を図3に示す。図2に示すパラメータ情報の基で、図3に示す実績データが入力された場合の解析済み実績データ記憶部32の内容の推移を図4(a),(b)及び図5(a),(b)に示す。
【0054】
まず、図3に示す実績データの1レコード目を読込んだ時、上記のステップS2〜S9の処理を行った後の解析済み実績データの状態を図4(a)に示す。実績データの1レコード目を読み込んだ時には、前作業が不明のため、「T0」のみ算出される。図2に示す分類キー情報にしたがうと、作業装置「WS01」は装置グループ「WSG1」に属する。装置グループ「WSG1」の「T0」は当該作業のレシピカテゴリ1によって分類されることになる。
【0055】
当該作業のレシピが「RecipeA」であり、レシピ「RecipeA」のレシピカテゴリ1が「RG1」であるため、装置グループ「WSG1」、レシピカテゴリ「RG1」の作業時間として解析済み実績データに登録される。そして、読込まれた1レコード目の実績データが前作業情報として記録される。
【0056】
次に、図3に示す実績データの2レコード目を読込んだ時、ステップS2〜S9の処理を行った後の解析済み実績データの状態を図4(b)に示す。実績データの2レコード目を読込んだ時には前作業情報があるため、「T0」のみならず、「T1」,「T2」,「Td」も算出される。
【0057】
図2に示す分類情報にしたがうと、「T1」は装置グループ「WSG1」、レシピカテゴリ「RG1」に、「T0」及び「T2」は装置グループ「WSG1」、レシピカテゴリ「RG2」に、「Td」は装置グループ「WSG1」、「レシピカテゴリの組み[RG4,RG1]」にそれぞれ登録される。そして、読込まれた2レコード目の実績データが前作業情報として記録される。
【0058】
この他、分類方法には、処理装置あるいは複数の処理装置の群による分類、作業工程のレシピ情報あるいはレシピ情報の一部またはそれらの群による分類、作業者あるいは作業班等による分類等がある。また、前後の作業の処理装置、レシピ情報、作業者等の組みによって分類する方法もある。
【0059】
実績データ解析手段21は全てのレコードを読み終えるまで、ステップS2〜S9を繰り返す。このように、ステップS2〜S9の処理を繰り返すことによって、全ての実績データについて作業時間が算出され、解析済み実績データとして登録される。
【0060】
実績データ解析手段21によって解析され、解析済み実績データ記憶部32に記憶された解析済み実績データは、標準時間推定手段22によって参照される。標準時間推定手段22は、まず解析済み実績データ記憶部32に分類され記憶されている「T0」,「T1」,「T2」,「Td」等の作業時間データを各分類毎に取出す(図10ステップS10)。
【0061】
次に、標準時間推定手段22はパラメータ記憶部31に記憶されている作業工程の特徴情報を取得し(図10ステップS12)、取得した作業時間データを統計処理し、各分類毎に最も信頼できる値を作業時間推定値として算出する(図10ステップS13)。この推定方法には、算術平均を採る方法、中央値を採る方法、最頻値を採る方法、上限あるいは下限としてある一定割合を取り除いた値の平均を採る方法等がある。また、どの推定方法を適用するかの情報をもパラメータ記憶部31に記憶しておき、それにしたがって推定方法を選択してもよい。
【0062】
標準時間推定手段22は予めパラメータ記憶部31に記憶されている組み合わせ方法にしたがい、算出した作業時間推定値を組み合わせて標準時間を算出する(図10ステップS14)。組み合わせ方法の一例としては、「T0の推定値」を製品の滞在時間、「T0の推定値+Tdの推定値」を装置や作業者等のリソースの拘束時間とする方法がある。
【0063】
また、組み合わせ方法の別の例としては、「T0の推定値」を製品の滞在時間、「T1の推定値或いはT2の推定値」をリソースの拘束時間とする方法もある。さらに、「T0」,「T1」,「T2」,「Td」の最適な組み合わせ方をも推定し、標準時間を算出しても良い。最適な組み合わせ方の推定方法には、各分類の「T0」,「T1」,「T2」,「Td」の推定値の信頼度を算出し、その値を基に組み合わせた時の信頼度を算出し、信頼度の最も高い組み合わせを選択する方法等がある。
【0064】
各分類の「T0」,「T1」,「T2」,「Td」の推定値の信頼度を測る方法には、標準偏差や分散に基づく方法、推定値周辺の局所的な分散に基づく方法、下位からある一定割合となる値から上位からある一定割合となる値までの幅に基づく方法、半値幅に基づく方法、情報統計量に基づく方法等がある。
【0065】
図2に示す例では、装置グループ「WSG1」に関する標準時間が、製品の滞在時間を「T0の推定値」、リソースの拘束時間を「T2の推定値」として算出される。
【0066】
「Td」の分類の仕方と、「T1」あるいは「T2」の分類の仕方が異なる場合には、予め「Td」の推定値を算出しておき、その推定値を用いて「T1」あるいは「T2」の時間を補正し、「T1」あるいは「T2」の推定値を算出する方法もある。
【0067】
最後に、標準時間推定手段22は上記のようにして算出された標準時間を出力装置4へ出力する(図10ステップS15)。データ処理装置2は上述したステップS10〜S15の処理を繰り返し行うことによって、全ての標準時間を算出する。
【0068】
このように、本実施例では、前作業の作業終了日時から作業開始日時までの非作業の時間(Td)をも推定することで、精度良く標準時間(リソース拘束時間)を推定することができる。
【0069】
図11〜図13は本発明の一実施例による効果を示す図である。図11〜図13にはある実在工場の実績データからある装置の非作業時間の分布を表したヒストグラムを示している。図13は非作業時間が負になる装置の例である。
【0070】
このように、実際の製造装置では、作業終了してから次の作業を開始するまでにある一定の時間を要するものや、作業終了前に次作業が開始されるものがある。これらの時間をも考慮することで、装置の負荷を正確に見積もることが可能となる。
【0071】
また、本実施例では、作業開始日時、あるいは作業終了日時のどちらか一方しか信頼できない場合においても、高精度で標準時間(リソース拘束時間)を算出することができる。
【0072】
図14〜図16は本発明の一実施例による他の効果を示す図である。図14〜図16にはある実在工場の実績データからある装置のあるレシピグループの作業時間分布を表したヒストグラムを示している。図14は作業開始日時から作業終了日時までの時間(T0)の分布を示し、図15は前作業の作業終了日時から作業終了日時までの時間(T2)の分布を示し、図16は作業開始日時から次作業の作業開始日時までの時間(T1)の分布を示している。
【0073】
図14〜図16に示す3つのグラフとも、ヒストグラムの級区間幅や表示範囲を揃えている。図14〜図16に示すケースでは、作業終了時間を基準に標準時間を算出することで、標準時間の算出精度を向上できることが分かる。
【0074】
さらに、本実施例では、標準時間算出元データの母集団となる実績データが少ない場合でも、分類を適切に設定することによって、母集団を増やし、推定値の誤差を減らすことで、標準時間の推定精度を向上させることができる。
【0075】
さらにまた、本実施例では、解析済みの実績データを保持し、該データから推定するため、中央値や最頻値等の作業時間の分布の特徴に応じた推定を行うことができ、例外データによる推定値への悪影響を抑え、精度良く標準時間を算出することができる。
【0076】
図17は本発明の他の実施例による標準時間算出装置の構成を示すブロック図である。図17において、本発明の他の実施例による標準時間算出装置は標準時間推定手段22の代りに作業時間推定手段51と標準時間算出手段52とをデータ処理装置5に配置し、作業時間推定値記憶部61を記憶装置6に追加した以外は、図1に示す本発明の一実施例による標準時間算出装置と同様の構成となっており、同一構成要素には同一符号を付してある。また、同一構成要素の動作は本発明の一実施例による標準時間算出装置と同様である。
【0077】
作業時間推定手段51は解析済み実績データ記憶部32に分類されて記憶されている「T0」,「T1」,「T2」,「Td」等の時間情報を読込んで統計処理を行い、各分類毎の最も信頼できる時間を推定し、推定結果を作業時間推定値記憶部33に記憶させる。この推定方法には、算術平均を採る方法、中央値を採る方法、最頻値を採る方法、上限あるいは下限としてある一定割合を取り除いた値の平均を採る方法等がある。
【0078】
標準時間算出手段52は作業時間推定値記憶部61に記憶されている各分類毎に推定された「T0」,「T1」,「T2」,「Td」等の時間の推定値を、予めパラメータ記憶部31に記憶されている作業開始日時を信頼するか、あるいは作業終了日時を信頼するか、または両方を信頼するかの別にしたがって標準時間を組み立てる。
【0079】
標準時間の組み立て方の一例としては、作業開始日時を信頼する場合に「T0の推定値」を製品の滞在時間、「T1の推定値」を装置や作業者等のリソースの拘束時間とし、作業終了日時を信頼する場合に「T0の推定値」を製品の滞在時間、「T2の推定値」をリソースの拘束時間とし、作業開始日時と作業終了日時との両方を信頼する場合に「T0の推定値」を製品の滞在時間、「T0の推定値+Tdの推定値」をリソースの拘束時間とする方法がある。
【0080】
図18は本発明の他の実施例による標準時間算出装置の動作を示すフローチャートであり、図19(a),(b)は本発明の他の実施例による標準時間算出装置の動作の具体例を示す図である。これら図17〜図19を参照して本発明の他の実施例による標準時間算出装置の動作について説明する。尚、図18に示す処理はデータ処理装置5の各部がプログラム記憶部33のプログラムを実行することで実現される。また、図18のステップS21〜S29の処理は図10のステップS1〜S9の処理と同様であるので、その動作の説明は省略する。
【0081】
図1に示す本発明の一実施例では、「T0」,「T1」,「T2」,「Td」等の作業時間の推定値の算出と、それらの推定値とを組み合せて標準時間を算出する処理を同時に行っている。これに対し、本実施例では、先に、作業時間推定手段51によって作業時間の推定値の算出を行い、算出された推定値を作業時間推定値記憶部61に記憶させ、その後に、標準時間算出手段24によって作業時間推定値記憶部61に記憶されている推定値を参照して標準時間を算出し、出力装置4へ出力している。
【0082】
作業時間推定手段51では、まず解析済み実績データ記憶部32に分類されて記憶されている「T0」,「T1」,「T2」,「Td」等の作業時間データを各分類毎に取出し(図18ステップS30)、パラメータ記憶部31に記憶されている作業工程の特徴情報を取得する(図18ステップS32)。
【0083】
作業時間推定手段51は取得した作業時間データを統計処理し、各分類毎に最も信頼できる値を作業時間推定値として算出し、作業時間推定値記憶部61に記憶させる(図18ステップS33)。推定方法の情報をもパラメータ記憶部31に記憶しておく場合には、ステップS30でどの推定方法を適用するかの情報を取得する。
【0084】
図2〜図5に示す具体例で言えば、実績データ読込み後の解析済み実績データ記憶部32の記憶内容は図19(a)に示す内容となる。作業時間推定手段51はこの解析済み実績データを基に、例えば図19(b)に示すように、作業時間推定値を算出し、作業時間推定値記憶部61に記憶させる。
【0085】
標準時間算出のための作業時間推定値の組み合わせも推定の対象となり得る場合には、作業時間推定手段51にて各作業時間の推定値の信頼度を算出し、推定値と共に作業時間推定値記憶部61に記憶させる。
【0086】
標準時間算出手段52では、まず標準時間を算出する対象を限定するキーを入力装置1から読込む(図18ステップS34)。図2〜図5に示す具体例で言えば、「装置」、「装置グループ」、「装置及びレシピ情報」、「装置グループ及びレシピカテゴリ」等がキーとなる。ステップS34では入力装置1からの入力に応じて、パラメータ記憶部31に記憶されているパラメータの変更をも行う。
【0087】
次に、標準時間算出手段52はパラメータ記憶部31に記憶されている組み合わせ方法にしたがい、作業時間推定値記憶部61に記憶している作業時間推定値を組み合わせて標準時間を算出する(図18ステップS36,S37)。
【0088】
標準時間算出のための作業時間推定値の組み合わせが推定の対象である場合には、作業時間推定値記憶部61に記憶されている各作業時間の推定値の信頼度を参照して組み合わせられた標準時間の信頼度を求め、最も信頼度の高い標準時間を採用する。
【0089】
最後に、標準時間算出手段52は、上述した処理によって算出された標準時間を出力装置4へ出力する(図18ステップS38)。データ処理装置5の作業時間推定手段51及び標準時間算出手段52は上述したステップS30〜S33の処理及びステップS34〜S38の処理をそれぞれ繰り返し行うことによって、全ての標準時間を算出する。
【0090】
本実施例では、作業時間推定手段51と標準時間算出手段52とに分けることによって、標準時間算出のための作業時間推定値の組み合わせ方等のパラメータをインタラクティブに変更することができる。
【0091】
また、本実施例では、作業時間の推定値の算出をし直さないことで、高速に標準時間の再算出を行うことができるため、解析済み実績データの分布や作業時間推定値、算出された標準時間等をモニタ画面等で参照しながら標準時間算出に使用するパラメータを変更することが可能となる。
【0092】
このように、本実施例では、より精度の高い標準時間を算出するためにパラメータをチューニングするツールとしても使用することができるという新たな効果が得られる。
【0093】
図20は本発明の別の実施例による標準時間算出装置の構成を示すブロック図である。図20において、本発明の別の実施例による標準時間算出装置は通信装置7を備えた以外は、図17に示す本発明の他の実施例による標準時間算出装置と同様の構成となっており、同一構成要素には同一符号を付してある。また、同一構成要素の動作は本発明の他の実施例による標準時間算出装置と同様である。
【0094】
本実施例では、実績データが入力装置1の代りに通信装置7から実績データ解析手段21に伝えられる。解析済み実績データ記憶部32は装置等のリソース毎に前作業情報を保持する。
【0095】
図21は図20の解析済み実績データ記憶部32に保持される前作業情報の一例を示す図である。図21において、解析済み実績データ記憶部32は各装置について直前の作業実績データを前作業情報として保持している。前作業情報はリソース拘束時間の算出対象であるリソースをキーに保持する必要があり、装置及び治具の両方についてリソース拘束時間を算出する場合には装置及び治具のそれぞれをキーとして前作業情報を保持する。
【0096】
図22及び図23は本発明の別の実施例による標準時間算出装置の動作を示すフローチャートである。これら図20〜図23を参照して本発明の別の実施例による標準時間算出装置の動作について説明する。尚、図22及び図23に示す処理はデータ処理装置5の各部がプログラム記憶部33のプログラムを実行することで実現される。
【0097】
図22及び図23において、ステップS41〜S52の処理は、通信装置7での実績データの受信をトリガに動作し、ステップS61〜S65の処理は入力装置1での入力をトリガに動作する。
【0098】
ステップS41〜S48,S50,S52,S61〜S65の処理は、図18に示す本発明の他の実施例におけるステップS22〜S29,S32〜S38の処理と同様である。
【0099】
ステップS49では解析済み実績データ記憶部32に新たに登録された解析済み実績データを含む分類について作業時間データが取出される。データ処理装置5はステップS50において、解析済み実績データ記憶部32に新たに登録された解析済み実績データを含む全ての分類について、作業時間推定値の再算出を終了した時に、通信装置7での実績データ受信をトリガとした一連の処理を終了する。
【0100】
このように、本実施例では、標準時間をリアルタイムに更新することができるという新たな効果が得られる。
【0101】
尚、上記の各実施例に記載の標準時間算出装置及びその方法は、製造ラインのシミュレーションを行うシミュレーション装置、製造ラインのスケジューリングを行うスケジューリング装置、製造ラインのプランニングを行うプランニング装置や生産計画立案システム、製造ラインの生産制御を行う生産制御装置や生産管理システム、製造ラインでの生産における原価計算を行う原価計算装置、製品の納期を回答するための納期回答システム等に用いることが可能である。
【0102】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、上記のような構成及び動作とすることで、精度良く標準時間(リソース拘束時間)を推定することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による標準時間算出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例による標準時間算出装置の動作の具体例を示す図である。
【図3】本発明の一実施例による標準時間算出装置の動作の具体例を示す図である。
【図4】本発明の一実施例による標準時間算出装置の動作の具体例を示す図である。
【図5】本発明の一実施例による標準時間算出装置の動作の具体例を示す図である。
【図6】本発明の一実施例による標準時間算出装置の動作における作業時間算出の具体例を示す図である。
【図7】本発明の一実施例による標準時間算出装置の動作における作業時間算出の具体例を示す図である。
【図8】本発明の一実施例による標準時間算出装置の動作における作業時間算出の具体例を示す図である。
【図9】本発明の一実施例による標準時間算出装置の動作における作業時間算出の具体例を示す図である。
【図10】本発明の一実施例による標準時間算出装置の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施例による効果を示す図である。
【図12】本発明の一実施例による効果を示す図である。
【図13】本発明の一実施例による効果を示す図である。
【図14】本発明の一実施例による他の効果を示す図である。
【図15】本発明の一実施例による他の効果を示す図である。
【図16】本発明の一実施例による他の効果を示す図である。
【図17】本発明の他の実施例による標準時間算出装置の構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の他の実施例による標準時間算出装置の動作を示すフローチャートである。
【図19】本発明の他の実施例による標準時間算出装置の動作の具体例を示す図である。
【図20】本発明の別の実施例による標準時間算出装置の構成を示すブロック図である。
【図21】図20の解析済み実績データ記憶部に保持される前作業情報の一例を示す図である。
【図22】本発明の別の実施例による標準時間算出装置の動作を示すフローチャートである。
【図23】本発明の別の実施例による標準時間算出装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 入力装置
2,5 データ処理装置
3,6 記憶装置
4 出力装置
7 通信装置
21 実績データ解析手段
22 標準時間推定手段
31 パラメータ記憶部
32 解析済み実績データ記憶部
33 プログラム記憶部
51 作業時間推定手段
52 標準時間算出手段
61 作業時間推定値記憶部
Claims (11)
- 生産ラインにおける作業実績データに基づいて標準時間を算出する標準時間算出装置であって、
前記生産ラインにおいて作業を行っていない時間と前記作業実績データとから前記標準時間を算出する算出手段を有し、
前記算出手段は、所定作業の作業開始時刻と前記所定作業の直後の作業の作業開始時刻との時間間隔を基に前記標準時間を算出し、
作業開始時刻から作業終了時刻までの時間を基に推定した値と、前記作業開始時刻の時間間隔を基に推定した値と、前記作業終了時刻の時間間隔を基に推定した値との中で最も信頼できる値を選択する手段を含むことを特徴とする標準時間算出装置。 - 前記生産ラインのシミュレーションを行うシミュレーション装置に用いることを特徴とする請求項1記載の標準時間算出装置。
- 前記生産ラインのスケジューリングを行うスケジューリング装置に用いることを特徴とする請求項1記載の標準時間算出装置。
- 前記生産ラインのプランニングを行うプランニング装置に用いることを特徴とする請求項1記載の標準時間算出装置。
- 前記生産ラインのプランニングを行う生産計画立案システムに用いることを特徴とする請求項1記載の標準時間算出装置。
- 前記生産ラインの生産制御を行う生産制御装置に用いることを特徴とする請求項1記載の標準時間算出装置。
- 前記生産ラインの生産制御を行う生産管理システムに用いることを特徴とする請求項1記載の標準時間算出装置。
- 前記生産ラインでの生産における原価計算を行う原価計算装置に用いることを特徴とする請求項1記載の標準時間算出装置。
- 前記生産ラインで生産される製品の納期を回答するための納期回答システムに用いることを特徴とする請求項1記載の標準時間算出装置。
- 生産ラインにおける作業実績データに基づいて標準時間を算出する標準時間算出装置に用いる標準時間算出方法であって、
前記標準時間算出装置が、前記生産ラインにおいて作業を行っていない時間と前記作業実績データとから前記標準時間を算出するステップを実行し、
前記標準時間を算出するステップにおいて、所定作業の作業開始時刻と前記所定作業の直後の作業の作業開始時刻との時間間隔を基に前記標準時間を算出し、
前記標準時間算出装置が、作業開始時刻から作業終了時刻までの時間を基に推定した値と、前記作業開始時刻の時間間隔を基に推定した値と、前記作業終了時刻の時間間隔を基に推定した値との中で最も信頼できる値を選択するステップを実行することを特徴とする標準時間算出方法。 - 生産ラインにおける作業実績データに基づいて標準時間を算出する標準時間算出装置内のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記生産ラインにおいて作業を行っていない時間と前記作業実績データとから前記標準時間を算出する処理を含み、
前記標準時間を算出する処理において、所定作業の作業開始時刻と前記所定作業の直後の作業の作業開始時刻との時間間隔を基に前記標準時間を算出し、
作業開始時刻から作業終了時刻までの時間を基に推定した値と、前記作業開始時刻の時間間隔を基に推定した値と、前記作業終了時刻の時間間隔を基に推定した値との中で最も信頼できる値を選択する処理を含むことを特徴とするプログラム。
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