JP2001047166A - 熱交換器用チューブとその製造方法 - Google Patents

熱交換器用チューブとその製造方法

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JP2001047166A
JP2001047166A JP2000214919A JP2000214919A JP2001047166A JP 2001047166 A JP2001047166 A JP 2001047166A JP 2000214919 A JP2000214919 A JP 2000214919A JP 2000214919 A JP2000214919 A JP 2000214919A JP 2001047166 A JP2001047166 A JP 2001047166A
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Soichi Kato
宗一 加藤
Muneo Sakurada
宗夫 桜田
Shin Kurihara
慎 栗原
Sadao Haitani
貞男 灰谷
Takashi Sugita
隆司 杉田
Katsuji Akiyama
勝司 秋山
Takafumi Umehara
孝文 梅原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビードの頂部とチューブ内側の対向部位をよ
り確実に且つ強固にろう付けすることができる熱交換機
用チューブとその製造方法を提供すること。 【構成】 チューブ2を構成する部材にビード21を設
けてチューブ部品20を形成する熱交換機用チューブと
その製造方法において、チューブ部品20の接合前の厚
さt’を所定の厚さtより大きく設定し、その後のチュ
ーブ形成時に、前記チューブ部品20を厚さ方向に圧縮
する。ビードの頂部を、前記チューブ部品内側の対向部
位に対して押し潰したり、めり込ませる構成の熱交換器
用チューブとその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チューブを構成す
るブレージングシートにビードを設けて、ビードの頂部
をチューブ部品内側の対向部位に接合してなる熱交換器
用チューブとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、媒体の熱交換を行う複数のチュ
ーブと、前記媒体を分配及び集合するヘッダパイプとを
連通接続して構成される熱交換器が知られている。
【0003】この種の熱交換器に用いられるチューブと
しては、ブレージングシートをチューブ状に成形し、そ
の要所をろう付けしてなるものが用いられている。ブレ
ージングシートの成形は、ロール成形やプレス成形等に
て行われている。
【0004】ブレ-ジングシートは、プレート状の母材
(マトりックス)の表面にろう材をクラッドしたもので
あり、ろう付けは、通常、チューブ、ヘッダパイプ、及
びその他の各部材を一体に組み付けて、この組み付け体
を加熱処理することにより行われている。すなわち、チ
ューブの要所及び熱交換器のその他の要所のろう付け
は、一度の加熱処理にて一括して行われている。
【0005】また、このようなチューブには、媒体流路
を区画するビードが適宜間隔で設けられている。すなわ
ちビードは、ブレ-ジングシートを凹状に屈曲成形して
設けられ、チューブの耐圧性及び熱交換性を向上するべ
く、その頂部をチューブ部品内側の対向部位にろう付け
されている。
【0006】例えば図9は、ブレ-ジングシートの成形
例を示す横断面図であり、図10及び図11は、このブ
レ-ジングシートに設けたビードの頂部とチューブ部品
内側の対向部位とを示す横断面図である。
【0007】このブレージングシートBは、適宜問隔で
複数のビード31,31を設けるとともに、幅方向両端
にそれぞれ接合部32,32を設け、更に、前記接合部
32,32同士を突き合せるように幅方向中央の折り曲
げ部33で折り曲げて成形されている(図9参照)。
【0008】そして、このブレ-ジングシートBの成形
体は、他の各部材と一体に組み付けられて加熱処理が施
され、接合部32,32同士がろう付けされる。
【0009】ビード31は、それぞれ、ブレ-ジングシ
ートBを折り曲げるとともに、頂部31aをチューブ部
品30内側の対向部位に突き合わされる(図10参
照)。ビード31の頂部31aとチューブ部品30内側
の対向部位とは、加熱処理によって、接合部32,32
同士のろう付けとともにろう付けされる(図11参照)。
ろう材36は、これらの図に示すように、ブレ-ジング
シートBの母材35の表面から溶解して、ビード31の
頂部31aとチューブ内側の対向部位との問に廻り込
む。
【0010】尚、図中の矢印tは、このチューブ3の所
定の厚さを示す。すなわち、ブレージングシートBの母
材35は、ブレ-ジングシートBを折り曲げるとともに
所定の寸法に設定されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うな熱交換器用チューブの耐圧性及び熱交換性を十分に
確保するには、ビードの頂部とチューブ部品内側の対向
部位とを確実に且つ強固にろう付けすることを要する。
【0012】しかしながら、ビードの頂部とチューブ部
品内側の対向部位とのろう付けは、それらの間にろう材
を確保する点で極めて微妙であり、従来では、チューブ
の所々でろう付け不良を生じる場合が顕著であった。
【0013】例えば、ブレ-ジングシートをチューブ部
品に成形した段階で、ビードの頂部とチューブ部品内側
の対向部位とを当接させても、ろう付け時に、ブレージ
ングシートの母材35の表面からろう材が溶解すると、
図12に示すように、ビード31の頂部31aとチュー
ブ部品内側の対向部位との間には、ろう材層の厚さに相
当する隙間sが形成される。すなわち、母材35の両部
の間に形成されるこの隙間sが、ろう付けに要するろう
材の確保を困難にして、ろう付け性を低下する原因とな
っている。
【0014】そこで本発明は、以上の問題点に鑑みて、
ビードの頂部とチューブ部品内側の対向部位とをより確
実に旦つ強固にろう付けすることができる熱交換器用チ
ューブとその製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願第1請求項に記載し
た発明は、チューブを構成する部材にビードを設けてチ
ューブ部品を形成し、ビードの頂部をチューブ部品内側
の対向部位に接合する熱交換器用チューブの製造方法に
おいて、前記チューブ部品の接合前の厚さを所定の厚さ
より大きく設定し、その後のチューブ形成時に、前記チ
ューブ部品を厚さ方向に圧縮する構成の熱交換器用チュ
ーブの製造方法である。
【0016】このように、本発明の熱交換器用チューブ
の製造方法によると、チューブ部品の接合前の厚さを、
所定の厚さより大きく設定するので、その後のチューブ
形成時に、チューブ部品を厚さ方向に圧縮することによ
り、所定の厚さを得ることができる。
【0017】また、接合時に、チューブ部品を厚さ方向
に圧縮するので、ブレ-ジングシートの母材の表面から
ろう材が溶解することによってビードの頂部とチューブ
内側の対向部位との間に生じる隙間を回避することがで
き、その結果、ビードの頂部とチューブ部品内側の対向
部位とを確実に旦つ強固にろう付けすることができる。
すなわち、ブレ-ジングシートの母材の両部を近接する
ことができるので、ろう付け箇所にろう材が溜まり易く
なり、ろう付け性を向上させることができる。
【0018】本願第2請求項に記載した発明は、請求項
1の発明において、前記ビードの頂部を、前記チューブ
部品内側の対向部位に対して押す潰す構成の熱交換器用
チューブの製造方法である。
【0019】このように、ビードの頂部をチューブ部品
内側の対向部位に対して押し潰す場合は、ビードの頂部
とチューブ部品内側の対向部位とのろう付け幅(接触幅)
を拡大することができ、これらを確実に且つ強固にろう
付けすることができる。
【0020】本願第3請求項に記載した発明は、請求項
1の発明において、前記ビードの頂部を、前記チューブ
部品内側の対向部位にめり込ませる構成の熱交換器用チ
ューブの製造方法である。
【0021】このように、ビードの頂部をチューブ部品
内側の対向部位にめり込ませると、この場合もビードの
頂部とチューブ部品内側の対向部位とのろう付け幅(接
触幅)を拡大することができ、これらを確実に且つ強固
にろう付けすることができる。
【0022】本願第4請求項に記載した発明は、請求項
1の発明において、前記チューブを構成する部材を二つ
に折り曲げてチューブ部品を形成した熱交換器用チュー
ブの製造方法である。
【0023】すなわち、1枚の平板状のチューブ構成部
材を折り曲げることにより、チューブ部品を形成するの
で、部品点数を少なくすることができて製造の簡易化が
なされ得る。
【0024】本願第5請求項に記載した発明は、請求項
1の発明において、前記ビードは、ロール成形又はプレ
ス成形によって屈曲形成されるとともに、このビードの
高さhを予め、完成後のチューブの媒体流路の高さより
も大きく形成しておくものであって、前記ビードの頂部
を、前記チューブ部品内側の対向部位に対し押圧して変
形させる構成の熱交換器用チューブの製造方法である。
【0025】前記請求項1の発明は、具体的にはこのよ
うに、ビードはロール成形又はプレス成形によって屈曲
形成されるとともに、このビードの高さhを予め、完成
後のチューブの媒体流路の高さよりも大きく形成し、更
にビードの頂部を、チューブ部品内側の対向部位に対し
押圧して変形させるものである。
【0026】これにより、前述したように、チューブ部
品の接合前の厚さを、所定の厚さより大きく設定するの
で、その後のチューブ形成時に、チューブ部品を厚さ方
向に圧縮することにより、所定の厚さを得ることができ
る。
【0027】また、ブレ-ジングシートの母材の表面か
らろう材が溶解することによってビードの頂部とチュー
ブ内側の対向部位との間に生じる隙間を回避することが
でき、ビードの頂部とチューブ部品内側の対向部位とを
確実に旦つ強固にろう付けすることができる。
【0028】本願第6請求項に記載した発明は、チュー
ブを構成する部材にビードを設けてチューブ部品を形成
し、ビードの頂部をチューブ部品内側の対向部位に接合
してなる熱交換器用チューブにおいて、前記ビードの頂
部が、前記チューブ部品内側の対向部位に対して押し潰
されている構成の熱交換器用チューブである。
【0029】このように、本発明の熱交換器用チューブ
によると、ビードの頂部がチューブ部品内側の対向部位
に対して押し潰されるので、ビードの頂部とチューブ部
品内側の対向部位とのろう付け幅(接触幅)を拡大するこ
とができ、確実に且つ強固にろう付けされた熱交換器用
チューブが得られる。
【0030】本願第7請求項に記載した発明は、請求項
6の発明において、前記ビードの頂部が、対向するビー
ドの頂部と圧接して、双方の当接部位が膨出状に形成さ
れている構成の熱交換器用チューブである。
【0031】このように、双方のビード頂部の当接部位
が膨出状に形成されるので、ビードの頂部同士のろう付
け幅(接触幅)を拡大することができ、確実に且つ強固
にろう付けされた熱交換器用チューブが得られる。
【0032】本願第8請求項に記載した発明は、請求項
1乃至請求項5のいずれか記載の製造方法により製造さ
れた熱交換器用チューブである。
【0033】したがって、接合部位が確実旦つ強固にろ
う付けされた熱交換器用チューブが得られる。
【0034】本願第9請求項に記載した発明は、請求項
6乃至請求項8のいずれか記載の熱交換器用チューブを
備える熱交換器である。
【0035】したがって、接合部位が確実旦つ強固にろ
う付けされた熱交換用チューブを備えるので、信頼性を
有する熱交換器が得られる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体例を図面に
基いて詳細に説明する。
【0037】図1において、本例の熱交換器1は、フィ
ン5,5を介装して積層した複数のチューブ2,2と、
これらのチューブ2,2の両端に配設したヘッダパイプ
3,4とを連通接続したものである。
【0038】ヘッダパイプ3,4は、上下の端部開口を
キャップ6,6で閉鎖し、内部を所定部位に配設した仕
切版7,7で仕切り、更に、熱交換媒体を内部に取り入
れる入口継手3aと熱交換媒体を外部に排出する出口継
手4aを設けた円管状のものである。各ヘッダパイプ
3,4の長手方向に亘っては、所定の間隔でチューブ孔
9,9が形成されている。
【0039】チューブ2,2は、端部の外形をチューブ
孔9,9より僅かに小さく設定されており、各端部をそ
れぞれ前記チューブ孔9,9に挿入し、ろう付けして設
けられている。
【0040】尚、チューブ2,2層の上下には、サイド
プレート8が配置されている。サイドプレート8は、そ
の端部が各ヘッダパイプ3,4にそれぞれ固定されてお
り、熱交換器の構造的強度を補強するものである。
【0041】この構成によると、入口継手3aから取り
入れられた媒体は、所定のチューブ2群単位で各ヘッダ
パイプ3,4を往復するように複数蛇行して通流され、
熱交換をしつつチューブ2を通過し、出口継手4aから
排出される。また、媒体の熱交換は、チューブ2及ぴサ
イドプレート8の間に介装したフィン5による放熱効果
で促進される。
【0042】本例のチューブ2は、図2乃至図4の横断
面図に示すように、母材25の表面にろう材26をクラ
ッドしたブレージングシートBを成形して、ろう付けし
たものである。
【0043】すなわち、チューブ2は、ブレージングシ
ートBを長手方向に亘って凹状に屈曲成形して複数のビ
ード21,21を形成し、また、ブレ-ジングシートB
の幅方向の両端にそれぞれ接合部22,22を形成し、
この接合部22,22同士及びビード21の頂部21a
とチューブ内側の対向部位とを突き合せるように中央の
折り曲げ部23で折り曲げてチューブ部品20を形成す
る。更に、このチューブ部品20の接合部22,22同
士及び各ビード21,21の頂部21a,21aとチュ
ーブ部品20内側の対向部位とをろう付けして、チュー
ブ2を構成している。その内部には、ビード21,21
で区画された複数の媒体流路24,24が設けらてい
る。
【0044】また、このチューブ2の製造過程におい
て、チューブ2の厚さは、接合部同士22,22及び各
ビード21,21の頂部21a,21aとチューブ部品
20内側の対向部位とをろう付けするとともに所定の厚
さtにしている。すなわち、ろう付け前のチューブ部品
20の厚さt’は、所定の厚さtよりも大きく(厚く)
設定されており、チューブ部品20は、ろう付け時に、
厚さ方向(図4中の白矢印方向)に圧縮されて所定の厚
さtとなる。
【0045】本例の場合、チューブ2の所定の厚さtは
1.70mm、ろう付け前のチューブ部品20の厚さ
t’は1.74mmである。また、ろう付け時にチュー
ブ部品20を圧縮する幅(t’−t=0.04mm)は、
ビード21の頂部21aとチューブ部品内側の対向部位
との間のろう材26の厚さに相当する。尚、ろう付け前
のチューブ部品20の厚さt'は、チューブ部品20外面
のろう材26層の厚さは含まない。
【0046】また、ろう付け時にチューブ部品20を圧
縮する押圧力は、各チューブ2,2の間に介装したフィ
ン5,5の弾性力によって得ている。
【0047】すなわち、ろう付けは、治具を用いてチュ
ーブ部品20,20、フィン5,5、及びヘッダパイプ
3,4を一体に組み付けて行われ、この組み付けの際、
チューブ部品20,20の厚さt’が所定の厚さtより
厚いので、フィン5,5には、各チューブ部品20,2
0をそれぞれ厚さ方向に加圧する弾性力が蓄積される。
そして、加熱処理が施され、母材25の表面からろう材
26が溶解すると、ビード21の頂部21aとチューブ
部品20内側の対向部位とのろう付け箇所では、母材2
5の両部が接近して当接する。
【0048】このように、母材25の両部が当接してい
るので、ろう材26は、母材25の表面を流動して、ビ
ード21の頂部21aとチューブ部品20内側の対向部
位との間に溜まる。その結果、ビード21の頂部21a
とチューブ部品20内側の対向部位とのろう付け性は向
上する。
【0049】以上説明したように、本例の熱交換器用チ
ューブの製造方法によると、ろう付け時に、チューブを
厚さ方向に圧縮するので、ブレ-ジングシートの母材の
表面からろう材が溶解することによってビードの頂部と
チューブ部品内側の対向部位との間に生じる隙間を回避
することができ、その結果、ビードの頂部とチューブ部
品内側の対向部位とを確実に且つ強固にろう付けするこ
とができる。
【0050】また、本例の熱交換器用チューブの製造方
法によると、チューブのろう付け前の厚さを、所定の厚
さより大きく設定するので、ろう付け時に、チューブ部
品を厚さ方向に圧縮することにより、所定の厚さを得る
ことができる。
【0051】また、ろう付け箇所においては、従来の場
合、ろう材層同士が当接していたのに対し、本例の熱交
換器用チューブによると、ブレ-ジングシートの母材の
両部を当接するので、ビードの頂部とチューブ部品内側
の対向部位とを確実に且つ強固にろう付けすることがで
きる。
【0052】尚、図5に示すように、ビード21の対向
部位に更にビード21を設け、これらのビード21,2
1の頂部21a,21a同士をろう付けするように構成
してもよい。この場合も、ろう付け時には、チューブ部
品を厚さ方向に圧縮している。また、ビード21,21
の頂部21a,21a同士のろう付け箇所では、母材2
5の両部を当接している。
【0053】次に、本発明の他の具体例を、図6乃至図
8に基いて説明する。
【0054】本例では、ビード21の頂部とチューブ部
品側の対向部位とのろう付け幅を拡大することによっ
て、ろう付けをより確実に且つ強固に行うように構成し
ている。尚、その他の構成については、前述した具体例
と同様であるので、その説明を省略する。
【0055】本例のビード21は、ろう付け前の段階
で、図6に示すように、その頂部21aを膨出状に成形
したものである。
【0056】すなわち、ビード21は、図7に示すよう
に、成形時にはその高さhをチューブ部品20内側の対
向部位に到達する高さh’より高く設定されており、ビ
ード21の頂部21aは、ブレ-ジングシートBを折り
曲げるとともにチューブ部品20内側の対向部に押し付
けられて(同図中の白失印方向)、同図の鎖線に示すよ
うに、チューブ部品20内側の対向部位に対して押し潰
され、また、チューブ部品20内側の対向部位にめり込
む。従って、ビード21,21の頂部21a,21aと
チューブ部品20内の対向部位との突き合せ面が増大さ
れており、この状態でろう付けすることによって、それ
らのろう付け幅が拡大する。
【0057】以上説明したように、本例の熱交換器用チ
ューブの製造方法によると、ビードの頂部をチューブ部
品内側の対向部位に対して押し潰すので、ビードの頂部
とチューブ部品内側の対向部位とのろう付け幅(接触
幅)を拡大することができ、これらを確実に且つ強固に
ろう付けすることができる。
【0058】また、本例の熱交換器用チューブの製造方
法によると、ビードの頂部をチューブ部品内側の対向部
位にめり込ませるので、ビードの頂部とチューブ部品内
側の対向部位とのろう付け幅(接触幅)を拡大することが
でき、これらを確実に且つ強固にろう付けすることがで
きる。
【0059】また、本例の熱交換器用チューブによる
と、ビードの頂部を膨出状に形成するので、ビードの頂
部とチューブ部品内側の対向部位とのろう付け幅(接触
幅)を拡大することができ、これらを確実に且つ強固に
ろう付けすることができる。
【0060】尚、図8に示すように、一方のビード21
の対向部位に更にビード21を設け、これらのビード2
1,21の頂部21a,21a同士をろう付けするよう
に構成してもよい。この場合も、ビード21,21の頂
部21a,21aは、圧接されて、双方が膨出状に形成
されている。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本願第1請求項に
記載した発明は、チューブを構成する部材にビードを設
けてチューブ部品を形成し、ビードの頂部をチューブ部
品内側の対向部位に接合する熱交換器用チューブの製造
方法において、前記チューブ部品の接合前の厚さを所定
の厚さより大きく設定し、その後のチューブ形成時に、
前記チューブ部品を厚さ方向に圧縮する構成の熱交換器
用チューブの製造方法である。
【0062】このように、本発明の熱交換器用チューブ
の製造方法によると、チューブ部品の接合前の厚さを、
所定の厚さより大きく設定するので、その後のチューブ
形成時に、チューブ部品を厚さ方向に圧縮することによ
り、所定の厚さを得ることができる。
【0063】また、接合時に、チューブ部品を厚さ方向
に圧縮するので、ブレ-ジングシートの母材の表面から
ろう材が溶解することによってビードの頂部とチューブ
内側の対向部位との間に生じる隙間を回避することがで
き、その結果、ビードの頂部とチューブ部品内側の対向
部位とを確実に旦つ強固にろう付けすることができる。
すなわち、ブレ-ジングシートの母材の両部を近接する
ことができるので、ろう付け箇所にろう材が溜まり易く
なり、ろう付け性を向上させることができる。
【0064】本願第2請求項に記載した発明は、請求項
1の発明において、前記ビードの頂部を、前記チューブ
部品内側の対向部位に対して押す潰す構成の熱交換器用
チューブの製造方法である。
【0065】このように、ビードの頂部をチューブ部品
内側の対向部位に対して押し潰す場合は、ビードの頂部
とチューブ部品内側の対向部位とのろう付け幅(接触幅)
を拡大することができ、これらを確実に且つ強固にろう
付けすることができる。
【0066】本願第3請求項に記載した発明は、請求項
1の発明において、前記ビードの頂部を、前記チューブ
部品内側の対向部位にめり込ませる構成の熱交換器用チ
ューブの製造方法である。
【0067】このように、ビードの頂部をチューブ部品
内側の対向部位にめり込ませると、この場合もビードの
頂部とチューブ部品内側の対向部位とのろう付け幅(接
触幅)を拡大することができ、これらを確実に且つ強固
にろう付けすることができる。
【0068】本願第4請求項に記載した発明は、請求項
1の発明において、前記チューブを構成する部材を二つ
に折り曲げてチューブ部品を形成した熱交換器用チュー
ブの製造方法である。
【0069】すなわち、1枚の平板状のチューブ構成部
材を折り曲げることにより、チューブ部品を形成するの
で、部品点数を少なくすることができて製造の簡易化が
なされ得る。
【0070】本願第5請求項に記載した発明は、請求項
1の発明において、前記ビードは、ロール成形又はプレ
ス成形によって屈曲形成されるとともに、このビードの
高さhを予め、完成後のチューブの媒体流路の高さより
も大きく形成しておくものであって、前記ビードの頂部
を、前記チューブ部品内側の対向部位に対し押圧して変
形させる構成の熱交換器用チューブの製造方法である。
【0071】前記請求項1の発明は、具体的にはこのよ
うに、ビードはロール成形又はプレス成形によって屈曲
形成されるとともに、このビードの高さhを予め、完成
後のチューブの媒体流路の高さよりも大きく形成し、更
にビードの頂部を、チューブ部品内側の対向部位に対し
押圧して変形させるものである。
【0072】これにより、前述したように、チューブ部
品の接合前の厚さを、所定の厚さより大きく設定するの
で、その後のチューブ形成時に、チューブ部品を厚さ方
向に圧縮することにより、所定の厚さを得ることができ
る。
【0073】また、ブレ-ジングシートの母材の表面か
らろう材が溶解することによってビードの頂部とチュー
ブ内側の対向部位との間に生じる隙間を回避することが
でき、ビードの頂部とチューブ部品内側の対向部位とを
確実に旦つ強固にろう付けすることができる。
【0074】本願第6請求項に記載した発明は、チュー
ブを構成する部材にビードを設けてチューブ部品を形成
し、ビードの頂部をチューブ部品内側の対向部位に接合
してなる熱交換器用チューブにおいて、前記ビードの頂
部が、前記チューブ部品内側の対向部位に対して押し潰
されている構成の熱交換器用チューブである。
【0075】このように、本発明の熱交換器用チューブ
によると、ビードの頂部がチューブ部品内側の対向部位
に対して押し潰されるので、ビードの頂部とチューブ部
品内側の対向部位とのろう付け幅(接触幅)を拡大するこ
とができ、確実に且つ強固にろう付けされた熱交換器用
チューブが得られる。
【0076】本願第7請求項に記載した発明は、請求項
6の発明において、前記ビードの頂部が、対向するビー
ドの頂部と圧接して、双方の当接部位が膨出状に形成さ
れている構成の熱交換器用チューブである。
【0077】このように、双方のビード頂部の当接部位
が膨出状に形成されるので、ビードの頂部同士のろう付
け幅(接触幅)を拡大することができ、確実に且つ強固
にろう付けされた熱交換器用チューブが得られる。
【0078】本願第8請求項に記載した発明は、請求項
1乃至請求項5のいずれか記載の製造方法により製造さ
れた熱交換器用チューブである。
【0079】したがって、接合部位が確実旦つ強固にろ
う付けされた熱交換器用チューブが得られる。
【0080】本願第9請求項に記載した発明は、請求項
6乃至請求項8のいずれか記載の熱交換器用チューブを
備える熱交換器である。
【0081】したがって、接合部位が確実旦つ強固にろ
う付けされた熱交換用チューブを備えるので、信頼性を
有する熱交換器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の具体例に係り、熱交換器を示す正面
図である。
【図2】 本発明の具体例に係り、チューブを示す横断
面図である。
【図3】 本発明の具体例に係り、ろう付け前のチュー
ブ部品の要部を示す横断面図である。
【図4】 本発明の具体例に係り、ろう付け後のチュー
ブ部品の要部を示す横断面図である。
【図5】 本発明の具体例に係り、ろう付け後のチュー
ブ部品の要部を示す横断面図である。
【図6】 本発明の具体例に係り、ろう付け前のチュー
ブ部品の要部を示す横断面図である。
【図7】 本発明の具体例に係り、ブレ-ジングシート
成形時のチューブ部品の要部を示す横断面図である。
【図8】 本発明の具体例に係り、ろう付け前のチュー
ブ部品の要部を示す横断面図である。
【図9】 従来例に係り、ブレ-ジングシートの成形例
を示す横断面図である。
【図10】 従来例に係り、ろう付け前のチューブ部品
の要部を示す横断面図である。
【図11】 従来例に係り、ろう付け後のチューブ部品
の要部を示す横断面図である。
【図12】 従来例に係り、ブレージングシートの母材
を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 熱交換器 2 チューブ 3 ヘッダパイプ 3a 入口継手 4 ヘッダパイプ 4a 出口継手 5 フィン 6 キャップ 7 仕切板 8 サイドプレート 9 チューブ孔 20 チューブ部品 21 ビード 21a ビードの頂部 22 接合部 23 折り曲げ部 24 媒体流路 25 母材 26 ろう材 30 チューブ部品 31 ビード 31a 頂部 32 接合部 33 折り曲げ部 35 母材 36 ろう材 B ブレージングシート h ビードの成形時の高さ h’ ビードの頂部がチューブ部品内側の対向部位に
到達する高さ t チューブの所定の厚さ t’ ろう付け前のチューブ部品の厚さ s 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗原 慎 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセル江南工場内 (72)発明者 灰谷 貞男 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセル江南工場内 (72)発明者 杉田 隆司 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセル江南工場内 (72)発明者 秋山 勝司 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセル江南工場内 (72)発明者 梅原 孝文 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセル江南工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チューブを構成する部材にビードを設け
    てチューブ部品を形成し、ビードの頂部をチューブ部品
    内側の対向部位に接合する熱交換器用チューブの製造方
    法において、 前記チューブ部品の接合前の厚さを所定の厚さより大き
    く設定し、その後のチューブ形成時に、前記チューブ部
    品を厚さ方向に圧縮することを特徴とする熱交換器用チ
    ューブの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ビードの頂部を、前記チューブ部品
    内側の対向部位に対して押し潰すことを特徴とする請求
    項1記載の熱交換器用チューブの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ビードの頂部を、前記チューブ部品
    内側の対向部位にめり込ませることを特徴とする請求項
    1記載の熱交換器用チューブの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記チューブを構成する部材を二つに折
    り曲げてチューブ部品を形成したことを特徴とする請求
    項1記載の熱交換器用チューブの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ビードは、ロール成形又はプレス成
    形によって屈曲形成されるとともに、このビードの高さ
    hを予め、完成後のチューブの媒体流路の高さよりも大
    きく形成しておくものであって、前記ビードの頂部を、
    前記チューブ部品内側の対向部位に対し押圧して変形さ
    せることを特徴とする請求項1記載の熱交換器用チュー
    ブの製造方法。
  6. 【請求項6】 チューブを構成する部材にビードを設け
    てチューブ部品を形成し、ビードの頂部をチューブ部品
    内側の対向部位に接合してなる熱交換器用チューブにお
    いて、 前記ビードの頂部が、前記チューブ部品内側の対向部位
    に対して押し潰されていることを特徴とする熱交換器用
    チューブ。
  7. 【請求項7】 前記ビードの頂部が、対向するビードの
    頂部と圧接して、双方の当接部位が膨出状に形成されて
    いることを特徴とする請求項6記載の熱交換器用チュー
    ブ。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項5のいずれか記載の
    製造方法によりチューブが製造されることを特徴とする
    熱交換器用チューブ。
  9. 【請求項9】 請求項6乃至請求項8のいずれか記載の
    熱交換器用チューブを備えていることを特徴とする熱交
    換器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007021555A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Mahle Filter Systems Japan Corp ロウ付け部材及びその製造方法
JP2016020754A (ja) * 2014-07-14 2016-02-04 株式会社ケーヒン・サーマル・テクノロジー 蓄冷機能付きエバポレータおよびその製造方法

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