JP2016020754A - 蓄冷機能付きエバポレータおよびその製造方法 - Google Patents

蓄冷機能付きエバポレータおよびその製造方法 Download PDF

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Osamu Kamoshita
理 鴨志田
満 信末
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満 信末
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Abstract

【課題】冷媒流通管と蓄冷材容器の凸部とのろう付部分のろう材にボイドが発生することを抑制しうるとともに、冷媒流通管と蓄冷材容器との間での熱伝導性を向上しうる蓄冷機能付きエバポレータを提供する。
【解決手段】蓄冷材容器の蓄冷材封入部23の両側壁23a外面に形成された凸部24,25の膨出端壁の一部を冷媒流通管12の側壁12aにろう付する。凸部24,25の膨出端壁の冷媒流通管12の側壁12aへのろう付部分24A,25Aにおいて、凸部24,25の膨出端壁に、冷媒流通管12の側壁12aに重なった平坦部27と、平坦部27の両側縁に連なって幅方向外側に向かって冷媒流通管12から離れる側に変形した変形部28とを、側壁23aを弾性変形させることにより設ける。平坦部27および変形部28と冷媒流通管12の側壁12aとによってろう付継手29を形成する。ろう付継手29の変形部28の外側にフィレット32が形成されている。
【選択図】図4

Description

この発明は蓄冷機能付きエバポレータおよびその製造方法に関する。
たとえば、環境保護や自動車の燃費向上などを目的として、信号待ちなどの停車時にエンジンを自動的に停止させる自動車が提案されている。
しかしながら、通常のカーエアコンにおいては、エンジンを停止させると、エンジンを駆動源とする圧縮機が停止するので、エバポレータに冷媒が供給されなくなり、冷房能力が急激に低下するという問題がある。
そこで、このような問題を解決するために、エバポレータに蓄冷機能を付与し、エンジンが停止して圧縮機が停止した際に、エバポレータに蓄えられた冷熱を放冷して車室内を冷却することが考えられている。
この種の蓄冷機能付きエバポレータとして、熱交換コア部に、長手方向が上下方向を向くとともに幅方向が通風方向を向き、かつ通風方向に間隔をおいて配置された2つの扁平状冷媒流通管からなる管組が、冷媒流通管の厚み方向に間隔をおいて複数配置され、隣り合う管組どうしの間に間隙が形成され、全間隙のうちの一部でかつ複数の間隙に、それぞれ蓄冷材が封入された1つの蓄冷材容器が配置されて冷媒流通管にろう付され、残りの間隙に、それぞれ1つのフィンが配置されて冷媒流通管にろう付され、蓄冷材容器が配置された間隙の両側の間隙のうち少なくともいずれか一方の間隙にフィンが配置されており、蓄冷材容器の全体が熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置し、蓄冷材容器内に、通風方向の幅が蓄冷材容器の全高に渡って等しくなっている蓄冷材封入部が設けられるとともに、蓄冷材封入部内に蓄冷材が入れられており、蓄冷材容器の蓄冷材封入部における冷媒流通管の並び方向の両側壁に、両側壁を変形させることによって外方に膨出した複数の凸部が形成されており、全凸部の膨出端壁全体のうち少なくとも一部が冷媒流通管の平坦な側壁にろう付され、前記凸部の膨出端壁と冷媒流通管の側壁とのろう付部分において、凸部の膨出端壁の全体が、冷媒流通管の側壁に重なるとともに平坦部となっており、平坦部の冷媒流通管の側壁にろう付された側の面の幅が0.8mm以下となされている蓄冷機能付きエバポレータが知られている(特許文献1参照)。
特許文献1記載の蓄冷機能付きエバポレータにおいて、凸部の膨出端壁の平坦部における冷媒流通管の側壁にろう付された側の面の幅が0.8mm以下となされているのは、蓄冷材容器の凸部の突出端部の平坦部と、冷媒流通管の側壁外面とをろう付しているろう材にボイドが発生することを防止し、当該ボイド内に貯まる凝縮水が凍結、溶解を繰り返す際の凍結割れを防止することにある。
しかしながら、この場合、冷媒流通管と蓄冷材容器とのろう付面積が比較的小さくなり、冷媒流通管と蓄冷材容器との間での熱伝導性が不足する。このような熱伝導性の不足を解消するには、凸部の数を増やす必要があるが、この場合、蓄冷材容器を構成する容器構成板を成形する金型のコストが高くなる。
特開2011−12947号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、冷媒流通管と蓄冷材容器の凸部とのろう付部分のろう材にボイドが発生することを抑制しうるとともに、冷媒流通管と蓄冷材容器との間での熱伝導性を向上しうる蓄冷機能付きエバポレータおよびその製造方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)熱交換コア部に、長手方向が上下方向を向くとともに幅方向が通風方向を向いた複数の扁平状冷媒流通管が、冷媒流通管の厚み方向に間隔をおいて並列状に配置され、隣り合う冷媒流通管どうしの間に間隙が形成され、全間隙のうちの一部でかつ複数の間隙に、それぞれ蓄冷材が封入された蓄冷材容器が配置されて冷媒流通管にろう付され、残りの間隙に、それぞれフィンが配置されて冷媒流通管にろう付され、蓄冷材容器が配置された間隙の両側の間隙のうち少なくともいずれか一方の間隙にフィンが配置されており、蓄冷材容器が、熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分を有し、蓄冷材容器内に蓄冷材封入部が設けられるとともに、蓄冷材封入部内に蓄冷材が入れられており、蓄冷材容器の蓄冷材封入部における熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分の冷媒流通管の並び方向の両側壁に、両側壁を変形させることによって外方に膨出した複数の凸部が形成されており、全凸部の膨出端壁全体のうち少なくとも一部が冷媒流通管の平坦な側壁にろう付されている蓄冷機能付きエバポレータであって、
前記凸部の膨出端壁における冷媒流通管の側壁へのろう付部分において、凸部の膨出端壁に、冷媒流通管の側壁に重なった平坦部と、当該平坦部に連なるとともに膨出端壁の外縁に向かって冷媒流通管から離れる側に変形した変形部とが、蓄冷材容器の蓄冷材封入部の側壁を弾性変形させることにより設けられており、凸部の膨出端壁の平坦部および変形部と冷媒流通管の平坦な側壁とによってろう付継手が形成され、当該ろう付継手における前記変形部の外側にフィレットが形成されている蓄冷機能付きエバポレータ。
2)少なくとも一部の凸部の膨出端壁が一定の幅および長さを有しており、一定の幅および長さを有する凸部の膨出端壁の長手方向の一部が全幅にわたって冷媒流通管の側壁にろう付されるとともに、当該膨出端壁の残部に、全幅にわたって冷媒流通管の側壁にろう付されていない非ろう付部分が設けられており、
冷媒流通管の側壁に全幅にわたってろう付された膨出端壁の幅方向の中間部に、膨出端壁の長手方向にのび、かつ凸部の膨出端壁と冷媒流通管の側壁とのろう付部分における冷媒流通管の側壁に重なった平坦部が形成され、平坦部の幅方向の両側縁部に連なって凸部の膨出端壁の外縁に向かって冷媒流通管から離れる側に変形した変形部が形成され、当該膨出端壁の残部に設けられかつ全幅にわたって冷媒流通管の側壁にろう付されていない非ろう付部分の幅方向の中間部に、冷媒流通管の平坦な側壁よりも冷媒流通管の厚み方向中央部側に突出した突出部が、膨出端壁の前記ろう付部分の平坦部における長手方向の端部に連なって設けられ、膨出端壁にろう付部分を有する凸部の形状が、膨出端壁に非ろう付部分を有する凸部を弾性変形させた形状となっている上記1)記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
3)長手方向が上下方向を向くとともに幅方向が通風方向を向き、かつ通風方向に間隔をおいて配置された複数の扁平状冷媒流通管からなる管組が、冷媒流通管の厚み方向に間隔をおいて複数配置され、隣り合う管組どうしの間に間隙が形成され、蓄冷材容器およびフィンが、通風方向に並んだ両冷媒流通管に跨るように配置されて間隙を形成する2つの組を構成する両冷媒流通管にろう付されており、凸部の膨出端壁の前記非ろう付部分が、管組における通風方向に隣り合う冷媒流通管どうしの間に存在している上記2)記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
4)凸部の膨出端壁と冷媒流通管の側壁とのろう付部分における膨出端壁の幅方向の寸法が3.0mm以上である上記2)または3)記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
5)蓄冷材容器における熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分の両側壁に設けられたすべての凸部のうちの一部の第1の凸部が、全体に上方から下方に向かって風上側に傾斜しており、他の一部の第2の凸部が、上下方向に間隔をおいて形成されかつ上方から下方に向かって風上側に傾斜した上下両傾斜部と、上傾斜部の下端と下傾斜部の上端とを通じさせる鉛直部とよりなり、第1および第2凸部がそれぞれ一定の幅および長さの膨出端壁を有している上記3)または4)記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
6)凸部の膨出端壁の前記非ろう付部分に、膨出端壁の前記ろう付部分に設けられている平坦部よりも幅の狭い平坦部が設けられている上記3)〜5)のうちのいずれかに記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
7)凸部の膨出端壁の非ろう付部分の前記平坦部の幅が1.5mm以上である上記6)記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
8)凸部の膨出端壁の前記非ろう付部分の横断面形状が、幅方向の中央部が最も突出した山形となっている上記3)〜5)のうちのいずれかに記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
9)凸部の膨出端壁の前記非ろう付部分の横断面形状が、幅方向の中央部が最も突出した凸円弧状となっている上記3)〜5)のうちのいずれかに記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
10)上記3)記載の蓄冷機能付きエバポレータを製造する方法であって、
両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことによって、一定幅を有する周縁の帯状部と、帯状部に囲まれた部分に設けられかつ蓄冷材封入部を形成する外方膨出部と、外方膨出部の膨出頂壁に設けられた凸部を有する容器構成板をつくり、少なくとも一部の凸部の膨出端壁を一定の幅および長さを有するものにすること、
2枚の容器構成板を、外方膨出部の開口どうしが向き合いかつ帯状部どうしが重なるように組み合わせて容器構成板対をつくること、
容器構成板対と冷媒流通管とフィンとを並べて組み合わせ、これらの組み合わせ体を、冷媒流通管の厚み方向に圧縮する力を加えた状態で仮止めし、容器構成板を弾性変形させることにより、全凸部の膨出端壁全体のうち少なくとも一部を冷媒流通管の平坦な側壁に押し付け、前記凸部の膨出端壁の冷媒流通管の側壁への押し付け部分において、冷媒流通管の側壁に重なった平坦部と、当該平坦部に連なるとともに、凸部の膨出端壁の外縁に向かって冷媒流通管から離れる側に変形した変形部とを設け、さらに少なくとも一部の凸部の膨出端壁に、冷媒流通管に押し付けられていない非押し付け部分を設け、当該非押し付け部分に、前記押し付け部分における冷媒流通管の平坦な側壁よりも冷媒流通管の厚み方向中央部側に突出した突出部を、前記押し付け部分における凸部の膨出端壁の平坦部に連なって設けること、
ならびに容器構成板対と冷媒流通管とフィンとの仮止め体を加熱し、容器構成板対の容器構成板どうしをろう付して蓄冷材容器をつくり、さらに蓄冷材容器と冷媒流通管、および冷媒流通管とフィンとをろう付することを含む蓄冷機能付きエバポレータの製造方法。
11)容器構成板の凸部の膨出端壁に、前記押し付け部分に設けられる平坦部よりも幅の狭い平坦部を設けておく上記10)記載の蓄冷機能付きエバポレータの製造方法。
12)容器構成板の凸部の膨出端壁における非ろう付部分の前記平坦部の幅を1.5mm以上とする上記11)記載の蓄冷機能付きエバポレータの製造方法。
13)容器構成板の凸部の膨出端壁の横断面形状を、幅方向の中央部が最も突出した山形とする上記10)記載の蓄冷機能付きエバポレータの製造方法。
14)容器構成板の凸部の膨出端壁の横断面形状を、幅方向の中央部が最も突出した凸円弧状とする上記10)記載の蓄冷機能付きエバポレータの製造方法。
上記1)〜9)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、蓄冷材容器の蓄冷材封入部の両側壁に形成された凸部の膨出端壁における冷媒流通管の側壁へのろう付部分において、凸部の膨出端壁に、冷媒流通管の側壁に重なった平坦部と、当該平坦部に連なるとともに膨出端壁の外縁に向かって冷媒流通管から離れる側に変形した変形部とが、蓄冷材容器の蓄冷材封入部の側壁を弾性変形させることにより設けられており、凸部の膨出端壁の平坦部および変形部と冷媒流通管の平坦な側壁とによってろう付継手が形成され、当該ろう付継手における前記変形部の外側にフィレットが形成されているので、凸部の膨出端壁と冷媒流通管の側壁とのろう付の起点が平坦部の中央部となり、ろう付が変形部側に進行し、最終的に変形部の外側にフィレットが形成されることになり、ろう付後のろう付部分において、凸部の膨出端壁の平坦部および変形部と、冷媒流通管の側壁の間のろう材にボイドが発生することが抑制される。しかも、蓄冷材容器の凸部の膨出端壁と冷媒流通管の側壁とのろう付前の状態において、蓄冷材容器の蓄冷材封入部の側壁を弾性変形させることにより設けられた前記平坦部が、弾力により冷媒流通管に押し付けられることになるので、ろう付後のろう付部分において、凸部の膨出端壁の平坦部および変形部と、冷媒流通管の側壁の間のろう材にボイドが発生することが抑制される。したがって、ボイド内に貯まる凝縮水が凍結、溶解を繰り返す際の凍結割れを防止することが可能になる。また、凸部の膨出端壁と冷媒流通管の側壁とのろう付部分における膨出端壁の幅方向の寸法を、たとえば3.0mm以上にした場合にも、前記ボイドの発生を抑制することができ、冷媒流通管と蓄冷材容器とのろう付面積が増大し、冷媒流通管と蓄冷材容器との間での熱伝導性が向上する。
上記4)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、冷媒流通管と蓄冷材容器とのろう付面積が増大し、冷媒流通管と蓄冷材容器との間での熱伝導性が向上する。
上記5)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、隣り合う2つの凸部の間に凝縮水排水路が形成され、蓄冷材容器の容器本体部の表面に発生した凝縮水が、表面張力によって2つの凸部に沿うようにして凝縮水排水路内に溜まった場合、溜まった凝縮水の量が多くなると、溜まった凝縮水に作用する重力が表面張力よりも大きくなり、凝縮水排水路内を一挙に流下する。したがって、凝縮水が凝縮水排水路内に留まる時間が短くなり、蓄冷材容器の外面に発生した凝縮水をスムーズに排水することができる。
上記6)〜9)の蓄冷機能付きエバポレータによれば、蓄冷材容器の凸部の膨出端壁と冷媒流通管の側壁とのろう付前の状態において、蓄冷材容器の蓄冷材封入部の側壁を弾性変形させることにより、凸部の膨出端壁の平坦部および変形部を比較的簡単に形成することができる。
上記10)〜14)の蓄冷機能付きエバポレータの製造方法によれば、容器構成板対と冷媒流通管とフィンとを並べて組み合わせ、これらの組み合わせ体を、冷媒流通管の厚み方向に圧縮する力を加えた状態で仮止めし、容器構成板を弾性変形させることにより、全凸部の膨出端壁全体のうち少なくとも一部を冷媒流通管の平坦な側壁に押し付け、前記凸部の膨出端壁の冷媒流通管の側壁への押し付け部分において、凸部の膨出端壁に、冷媒流通管の側壁に重なった平坦部と、当該平坦部に連なるとともに、凸部の膨出端壁の外縁に向かって冷媒流通管から離れる側に変形した変形部とを設けることを含んでいるので、蓄冷材容器の凸部の膨出端壁と冷媒流通管の側壁とのろう付前の状態において、蓄冷材容器の蓄冷材封入部の側壁を弾性変形させることにより設けられた前記平坦部が、弾力により冷媒流通管に押し付けられ、ろう付後のろう付部分において、凸部の膨出端壁の平坦部および変形部と、冷媒流通管の側壁の間のろう材にボイドが発生することが抑制される。したがって、ボイド内に貯まる凝縮水が凍結、溶解を繰り返す際の凍結割れを防止することが可能になる。
上記11)〜14)の蓄冷機能付きエバポレータの製造方法によれば、蓄冷材容器の凸部の膨出端壁と冷媒流通管の側壁とのろう付前の状態において、蓄冷材容器の蓄冷材封入部の側壁を弾性変形させることにより、凸部の膨出端壁の平坦部および変形部を比較的簡単に形成することができる。
この発明による蓄冷機能付きエバポレータの全体構成を示す一部切り欠き斜視図である。 図1の蓄冷機能付きエバポレータに用いられる蓄冷材容器を示す左側から見た側面図である。 図2のA−A線拡大断面図である。 図2のB−B線拡大断面図である。 図1の蓄冷機能付きエバポレータを製造する工程の一部を示す斜視図である。 図1の蓄冷機能付きエバポレータを製造する工程の一部を示す図4に相当する部分の図である。 容器構成板に形成される凸部の変形例を示す図6相当の図である。 容器構成板に形成される凸部の他の変形例を示す図6相当の図である。 蓄冷材容器の蓄冷材封入部の側壁に形成される凸部の第1の変形例を示す図2の一部に相当する図である。 蓄冷材容器の蓄冷材封入部の側壁に形成される凸部の第2の変形例を示す図2の一部に相当する図である。 蓄冷材容器の蓄冷材封入部の側壁に形成される凸部の第3の変形例を示す図2の一部に相当する図である。 蓄冷材容器の蓄冷材封入部の側壁に形成される凸部の第4の変形例を示す図2の一部に相当する図である。 蓄冷材容器の蓄冷材封入部の側壁に形成される凸部の第5の変形例を示す図2の一部に相当する図である。 蓄冷材容器の蓄冷材封入部の側壁に形成される凸部の第6の変形例を示す図2の一部に相当する図である。 蓄冷材容器の蓄冷材封入部の側壁に形成される凸部の第7の変形例を示す図2の一部に相当する図である。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
以下の説明において、通風方向下流側(図1〜図3に矢印Xで示す方向)を前、これと反対側を後というものとし、前方から後方を見た際の上下、左右、すなわち図1の上下、左右を上下、左右というものとする。
さらに、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
図1はこの発明による蓄冷機能付きエバポレータの全体構成を示し、図2〜図4はその要部の構成を示す。また、図5および図6は図1の蓄冷機能付きエバポレータを製造する工程の一部を示す。
図1において、蓄冷機能付きエバポレータ(1)は、長手方向を左右方向に向けた状態で上下方向に間隔をおいて配置されたアルミニウム製第1ヘッダタンク(2)およびアルミニウム製第2ヘッダタンク(3)と、両ヘッダタンク(2)(3)間に設けられた熱交換コア部(4)とを備えている。
第1ヘッダタンク(2)は、前側(通風方向下流側)に位置する風下側上ヘッダ部(5)と、後側(通風方向上流側)に位置しかつ風下側上ヘッダ部(5)に一体化された風上側上ヘッダ部(6)とを備えている。風下側上ヘッダ部(5)の左端部に冷媒入口(7)が設けられ、風上側上ヘッダ部(6)の左端部に冷媒出口(8)が設けられている。第2ヘッダタンク(3)は、前側に位置する風下側下ヘッダ部(9)と、後側に位置しかつ風下側下ヘッダ部(9)に一体化された風上側下ヘッダ部(11)とを備えている。
熱交換コア部(4)には、長手方向が上下方向を向くとともに幅方向が通風方向(前後方向)を向いた複数のアルミニウム製扁平状冷媒流通管(12)が、左右方向(冷媒流通管(12)の厚み方向)に間隔をおいて並列状に配置されている。ここでは、前後方向に間隔をおいて配置された2つの冷媒流通管(12)からなる複数の組(13)が左右方向に間隔をおいて配置されており、前後の冷媒流通管(12)よりなる組(13)の隣り合うものどうしの間に間隙(14A)(14B)が形成されている。前側の冷媒流通管(12)の上端部は風下側上ヘッダ部(5)に接続されるとともに、同下端部は風下側下ヘッダ部(9)に接続されている。また、後側の冷媒流通管(12)の上端部は風上側上ヘッダ部(6)に接続されるとともに、同下端部は風上側下ヘッダ部(11)に接続されている。
熱交換コア部(4)における全間隙(14A)(14B)のうち一部の複数の間隙(14A)でかつ隣接していない間隙(14A)に、蓄冷材(図示略)が封入されたアルミニウム製蓄冷材容器(15)が、前後両冷媒流通管(12)に跨るように配置されて間隙(14A)を形成する左右両側の組(13)を構成する前後両冷媒流通管(12)にろう付されている。
熱交換コア部(4)における全間隙(14A)(14B)のうち残りの間隙(14B)に、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなり、かつ前後方向にのびる波頂部、前後方向にのびる波底部、および波頂部と波底部とを連結する連結部よりなるコルゲート状のアウターフィン(16)が、前後両冷媒流通管(12)に跨るように配置されて間隙(14B)を形成する左右両側の組(13)を構成する前後両冷媒流通管(12)にろう付されている。この実施形態では、蓄冷材容器(15)が配置された間隙(14A)の左右両側に隣り合う間隙(14B)にはそれぞれアウターフィン(16)が配置されており、左右方向に隣り合う蓄冷材容器(15)間には複数、ここでは2つのアウターフィン(16)が位置している。左右方向に隣り合う蓄冷材容器(15)間に位置するアウターフィン(16)の数は2つに限定されるものではなく、3つ以上でもよい。また、左右両端の冷媒流通管(12)の組(13)の外側にも両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなるアウターフィン(16)が配置されて前後両冷媒流通管(12)にろう付され、さらに左右両端のアウターフィン(16)の外側にアルミニウム製サイドプレート(17)が配置されてアウターフィン(16)にろう付されている。
図2および図3に示すように、アウターフィン(16)の風下側端部は前側(風下側)冷媒流通管(12)の風下側端部と通風方向の同一位置にあり、同じく風上側端部は後側(風上側)冷媒流通管(12)の風上側端部と通風方向の同一位置にある。ここで、前側(風下側)冷媒流通管(12)の風下側端部と後側(風上側)冷媒流通管(12)の風上側端部との直線距離を、熱交換コア部(4)の通風方向の全幅というものとする。
この実施形態のエバポレータ(1)の場合、冷媒は、冷媒入口(7)を通ってエバポレータ(1)の風下側上ヘッダ部(5)内に入り、全冷媒流通管(12)を通って風上側上ヘッダ部(6)の冷媒出口(8)から流出する。
蓄冷材容器(15)は、長手方向を上下方向に向けるとともに幅方向を前後方向に向けた略縦長方形の扁平中空状であり、熱交換コア部(4)の通風方向の範囲内に位置し、かつ各組(13)の前後2つの冷媒流通管(12)にろう付された容器本体部(18)と、容器本体部(18)の前側縁部(風下側縁部)の一部分、ここでは上部のみに連なるとともにアウターフィン(16)の前端よりも前方(通風方向外側)に張り出すように設けられた外方張り出し部(19)とよりなる。外方張り出し部(19)は蓄冷材容器(15)の上端から若干下がった部分から一定の長さにわたって設けられている。
蓄冷材容器(15)は、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工が施されることにより形成され、かつ一定幅を有する周縁の帯状部(21a)(22a)どうしが互いにろう付された2枚の略縦長方形状のアルミニウム製容器構成板(21)(22)よりなる。蓄冷材容器(15)には、両容器構成板(21)(22)の帯状部(21a)(22a)を除いた部分を外方に膨出させることによって、中空状の蓄冷材封入部(23)が、容器本体部(18)から外方張り出し部(19)にかけて形成され、蓄冷材封入部(23)内に蓄冷材が入れられている。ここで、両容器構成板(21)(22)の帯状部(21a)(22a)を除いた部分の外方膨出部を(21b)(22b)で示す。
蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の左右両側壁(23a)における容器本体部(18)に存在する部分、すなわち両容器構成板(21)(22)の外方膨出部(21b)(22b)の膨出頂壁における容器本体部(18)に存在する部分に、両側壁(23a)を変形させることによって外方に膨出した複数の凸部(24)(25)(26)が形成されている。全凸部(24)(25)(26)の膨出端壁全体のうち少なくとも一部が冷媒流通管(12)の平坦な側壁(12a)にろう付されている。全凸部(24)(25)(26)のうちの一部の第1の凸部(24)は、全体が上方から下方に向かって風上側に傾斜しており、他の一部の第2の凸部(25)は、上下方向に間隔をおいて形成されかつ上方から下方に向かって風上側に傾斜した上下両傾斜部と、上傾斜部の下端と下傾斜部の上端とを通じさせる鉛直部とよりなる。また、残りの第3の凸部(26)は、両側壁(23a)における容器本体部(18)に存在する部分の風上側縁部の上端部および同風下側縁部の下端部に設けられて略三角形状となっている。
第1および第2凸部(24)(25)の膨出端壁における蓄冷材封入部(23)の前後両側縁寄りの端部を除いた部分は、それぞれ一定の幅および長さを有しており、第1および第2凸部(24)(25)の長手方向の一部が全幅にわたって冷媒流通管(12)の側壁(12a)にろう付されている。第1および第2凸部(24)(25)における冷媒流通管(12)の側壁(12a)へのろう付部分(図2の網掛けを付した部分)を(24A)(25A)で示す。また、第1および第2凸部(24)(25)の膨出端壁における前後に隣り合う冷媒流通管(12)どうしの間に存在する部分に、全幅にわたって冷媒流通管(12)の側壁(12a)にろう付されていない非ろう付部分(24B)(25B)が設けられている。
図4に示すように、第1および第2凸部(24)(25)の膨出端壁における冷媒流通管(12)の側壁(12a)とのろう付部分(24A)(25A)において、第1および第2凸部(24)(25)の膨出端壁の幅方向の中間部に、膨出端壁の長手方向にのびかつ冷媒流通管(12)の側壁(12a)に重なった平坦部(27)と、平坦部(27)幅方向の両側縁に連なるとともに第1および第2凸部(24)(25)の膨出端壁の幅方向の両側縁に向かって冷媒流通管(12)の側壁(12a)から離れる側に変形した変形部(28)とが、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の側壁(23a)を弾性変形させることにより設けられており、第1および第2凸部(24)(25)の膨出端壁の平坦部(27)および変形部(28)と冷媒流通管(12)の側壁(12a)とによってろう付継手(29)が形成されている。ろう付継手(29)の平坦部(27)および変形部(28)と側壁(12a)との間にろう材(31)が存在している。また、ろう付継手(29)における変形部(28)の外側にフィレット(32)が形成されている。ろう付継手(29)の幅W1は3.0mm以上であることが好ましい。
第1および第2凸部(24)(25)の膨出端壁における冷媒流通管(12)の側壁(12a)への非ろう付部分(24B)(25B)の幅方向の中間部には、冷媒流通管(12)の側壁(12a)よりも冷媒流通管(12)の厚み方向中央部側に突出した突出部(33)が設けられており、第1および第2凸部(24)(25)の膨出端壁のろう付部分(24A)(25A)の形状が、第1および第2凸部(24)(25)の膨出端壁の非ろう付部分(24B)(25B)の形状を弾性変形させた形状となっている。第1および第2凸部(24)(25)の膨出端壁の非ろう付部分(24B)(25B)に設けられた突出部(33)には、ろう付部分(24A)(25A)に設けられている平坦部(27)よりも幅の狭い平坦部(33a)が設けられている。平坦部(33a)の幅W2は1.5mm以上であることが好ましい。
蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の容器本体部(18)の左右両側壁(23a)外面における隣り合う2つの凸部(24)(25)、(24)(26)の間に、それぞれ上端から下端に向かって漸次低くなりかつ上下両端が開口した複数の凝縮水排水路(34)が間隔をおいて形成されている。なお、左側壁(23a)の凸部(24)(25)、(24)(26)および凝縮水排水路(34)と、右側壁(23a)の凸部(24)(25)、(24)(26)および凝縮水排水路(34)とは、一部分が重複するが全体に重複しないように、同一水平面内において通風方向に若干ずれて設けられている。なお、凝縮水排水路(34)内を微量の空気も流れる。
蓄冷材容器(15)の容器本体部(18)内には、オフセット状のアルミニウム製インナーフィン(35)が、上下方向のほぼ全体にわたって配置されている。
蓄冷材容器(15)の外方張り出し部(19)は、容器本体部(18)の前側縁部の上端よりも若干下方の部分から一定の長さにわたって設けられており、外方張り出し部(19)の上下方向の長さは容器本体部(18)の上下方向の長さよりも短くなっている。外方張り出し部(19)の上下方向の長さは、蓄冷材容器(15)の上下方向の長さの30%以下であることが好ましい。蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の左右両側壁(23a)における外方張り出し部(19)に存在する部分に、左右両方向に膨らみ、かつ左右方向の寸法が蓄冷材封入部(23)の左右方向の寸法よりも大きくなっている膨張部(19a)が設けられており、膨張部(19a)がアウターフィン(16)の通風方向下端部よりも通風方向外側(通風方向下流側)に位置している。
蓄冷材容器(15)内へ充填される蓄冷材としては、凝固点が5〜10℃程度に調整されたパラフィン系潜熱蓄冷材が用いられる。具体的には、ペンタデカン、テトラデカンなどが用いられる。常温(15〜25℃)において蓄冷材が液相の場合に、蓄冷材の液面は、蓄冷材封入部(23)の外方張り出し部(19)の上下方向の範囲内に位置していることが好ましい。また、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)内の内容積に対する封入された蓄冷材の体積の比率である蓄冷材充填率が70〜90%であることが好ましい。インナーフィン(35)の上端は、蓄冷材容器(15)内に封入された蓄冷材の液面よりも上方に位置していることが好ましい。この場合、蓄冷材に冷熱が蓄えられる蓄冷時、および蓄冷材に蓄えられた冷熱を放出する放冷時のいずれにおいても、常に蓄冷材がインナーフィン(35)に接触する。
蓄冷材容器(15)の外方張り出し部(19)の上端部には蓄冷材注入部材(36)が固定されており、蓄冷材は、蓄冷材注入部材(36)を通して蓄冷材封入部(23)内に注入され、蓄冷材注入部材(36)は、蓄熱材封入部(23)内への蓄冷材の注入後に封止されている。
以下、上述した蓄冷機能付きエバポレータ(1)の製造方法について、図5および図6を参照して説明する。
まず、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことによって、周縁の帯状部(21a)(22a)と、帯状部(21a)(22a)に囲まれた部分に設けられかつ蓄冷材封入部(23)を形成する外方膨出部(21b)(22b)と、外方膨出部(21b)(22b)の膨出頂壁に設けられた第1〜第3凸部(24)(25)(26)を有する容器構成板(21)(22)をつくる。この状態の第1および第2凸部(24)(25)の形状は、上述した冷媒流通管(12)の側壁(12a)への非ろう付部分(24B)(25B)の形状と同じである。
また、第1および第2ヘッダタンク(2)(3)を構成する部材、冷媒流通管(12)、アウターフィン(16)、サイドプレート(17)、インナーフィン(35)および封止さえる前の蓄冷材注入部材(36)を用意する。
ついで、2枚の容器構成板(21)(22)を、外方膨出部(21b)(22b)の開口どうしが向き合いかつ帯状部(21a)(22a)どうしが重なるとともに、両容器構成板(21)(22)どうしの間にインナーフィン(35)および蓄冷材注入部材(36)が位置するように組み合わせて容器構成板対をつくり、容器構成板対と冷媒流通管(12)とアウターフィン(16)とサイドプレート(17)とを並べて組み合わせ、これらの組み合わせ体を、冷媒流通管(12)の厚み方向に圧縮する力を加えた状態で仮止めし、容器構成板(21)(22)を弾性変形させることにより、全凸部(24)(25)(26)の膨出端壁全体のうち少なくとも一部を冷媒流通管(12)の平坦な側壁(12a)に押し付ける。全凸部(24)(25)(26)の膨出端壁の冷媒流通管(12)の側壁(12a)への押し付け部分において、上述したろう付部分(24A)(25A)と同様に、冷媒流通管(12)の側壁(12a)に重なった平坦部と、平坦部に連なるとともに、凸部(24)(25)(26)の膨出端壁の外縁に向かって冷媒流通管(12)から離れる側に変形した変形部とを設ける。このとき、弾性変形した容器構成板(21)(22)の弾力により、前記平坦部が冷媒流通管(12)の側壁(12a)に強く押し付けられる。また、通風方向に並んだ2つの冷媒流通管(12)の間において、第1および第2凸部(24)(25)の膨出端壁に、冷媒流通管(12)に押し付けられていない非押し付け部分を設ける。当該非押し付け部分に、前記押し付け部分における冷媒流通管(12)の平坦な側壁(12a)よりも冷媒流通管(12)の厚み方向中央部側に突出した突出部を、前記押し付け部分における凸部の膨出端壁の平坦部に連なって設ける。
ついで、容器構成板対と冷媒流通管(12)とアウターフィン(16)とサイドプレート(17)との組み合わせ体と、第1および第2ヘッダタンク(2)(3)を構成する部材とを組み合わせる。
その後、容器構成板対と冷媒流通管(12)とアウターフィン(16)とサイドプレート(17)との組み合わせ体、および第1および第2ヘッダタンク(2)(3)を構成する部材を加熱し、容器構成板対の容器構成板(21)(22)どうし、ならびに容器構成板(21)(22)とインナーフィン(35)および蓄冷材注入部材(36)とをろう付して蓄冷材容器(15)をつくるとともに、第1および第2ヘッダタンク(2)(3)を構成する部材をろう付して第1および第2ヘッダタンク(2)(3)をつくり、さらに蓄冷材容器(15)と冷媒流通管(12)、冷媒流通管(12)とアウターフィン(16)、アウターフィン(16)とサイドプレート(17)、および冷媒流通管(12)と第1および第2ヘッダタンク(2)(3)とをろう付する。こうして、蓄冷機能付きエバポレータ(1)が製造される。
上述した蓄冷機能付きエバポレータ(1)は、車両のエンジンを駆動源とする圧縮機、圧縮機から吐出された冷媒を冷却するコンデンサ(冷媒冷却器)、コンデンサを通過した冷媒を減圧する膨張弁(減圧器)とともに冷凍サイクルを構成し、カーエアコンとして、停車時に圧縮機の駆動源であるエンジンを一時的に停止させる車両、たとえば自動車に搭載される。圧縮機が作動している場合には、圧縮機で圧縮されてコンデンサおよび膨張弁を通過した低圧の気液混相の2相冷媒が、冷媒入口(7)を通って蓄冷機能付きエバポレータ(1)の風下側上ヘッダ部(5)内に入り、全冷媒流通管(12)を通って風上側上ヘッダ部(6)の冷媒出口(8)から流出する。そして、冷媒が冷媒流通管(12)内を流れる間に間隙(14B)を通過する空気と熱交換をし、冷媒は気相となって流出する。
圧縮機の作動時には、冷媒流通管(12)内を流れる冷媒の有する冷熱が、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の左右両側壁(23a)における容器本体部(18)に存在する部分に設けられた凸部(24)(25)(26)の膨出端壁を経て直接蓄冷材容器(15)内の蓄冷材に伝わるとともに、凸部(24)(25)(26)の膨出端壁から左右両側壁(23a)における冷媒流通管(12)にろう付されていない部分およびインナーフィン(35)を経て蓄冷材容器(15)内の蓄冷材の全体に伝わって蓄冷材に冷熱が蓄えられる。
また、圧縮機の作動時には、蓄冷材容器(15)表面に凝縮水が発生し、当該凝縮水は凝縮水排水路(34)内に入り、表面張力により凝縮水排水路(34)の両側の凸部(24)(25)(26)に沿うようにして凝縮水排水路(34)内に溜まる。溜まった凝縮水が多くなると、溜まった凝縮水に作用する重力が表面張力よりも大きくなって、凝縮水排水路(34)内を流下し、下方に排水される。
圧縮機の停止時には、蓄冷材容器(15)内の蓄冷材に蓄えられた冷熱が、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の左右両側壁(23a)における容器本体部(18)に存在する部分に設けられた凸部(24)(25)(26)の膨出端壁を経て直接冷媒流通管(12)に伝わるとともに、インナーフィン(35)から左右両側壁(23a)における冷媒流通管(12)にろう付されていない部分および凸部(24)(25)(26)の膨出端壁を経て冷媒流通管(12)に伝わり、さらに冷媒流通管(12)を通過して当該冷媒流通管(12)における蓄冷材容器(15)とは反対側にろう付されているアウターフィン(16)に伝わる。アウターフィン(16)に伝わった冷熱は、蓄冷材容器(15)が配置されている間隙(14A)の両隣の間隙(14B)を通過する空気に伝えられる。アウターフィン(16)に伝わった冷熱は、蓄冷材容器(15)が配置されている間隙(14A)の両隣の間隙(14B)を通過する空気に伝えられる。したがって、エバポレータ(1)を通過した風の温度が上昇したとしても、当該風は冷却されるので、冷房能力の急激な低下が防止される。
図7および図8は蓄冷機能付きエバポレータ(1)の蓄冷材容器(15)に用いられる容器構成板に形成される第1および第2凸部の変形例を示す。
図7において、容器構成板(21)(22)における全体が上方から下方に向かって風上側に傾斜した第1凸部(40)、および上下方向に間隔をおいて形成されかつ上方から下方に向かって風上側に傾斜した上下両傾斜部と、上傾斜部の下端と下傾斜部の上端とを通じさせる鉛直部とよりなる第2凸部(41)の横断面形状は、凸部(40)(41)の幅方向の中央部が最も突出した山形である。
図8において、容器構成板(21)(22)における全体が上方から下方に向かって風上側に傾斜した第1凸部(45)、および上下方向に間隔をおいて形成されかつ上方から下方に向かって風上側に傾斜した上下両傾斜部と、上傾斜部の下端と下傾斜部の上端とを通じさせる鉛直部とよりなる第2凸部(46)の横断面形状は、凸部(45)(46)の幅方向の中央部が最も突出した凸円弧状である。
図9〜図15は蓄冷機能付きエバポレータ(1)における蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の左右両側壁(23a)に形成される凸部の変形例を示す。
図9において、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の左右両側壁(23a)における前後に並んだ2つの冷媒流通管(12)に対応する部分に、左右両側壁(23a)を変形させることによって、短尺の長方形状凸部(50)が、幅方向の中心線を上下方向に向けた状態で、上下方向および前後方向に間隔をおいて設けられている。各冷媒流通管(12)に対応する部分において、前後に並んだ凸部(50)は上下方向の同一位置にある。
図10において、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の左右両側壁(23a)における前後に並んだ2つの冷媒流通管(12)に対応する部分に、左右両側壁(23a)を変形させることによって、長い短尺の長方形状凸部(50)が、幅方向の中心線を上下方向に向けた状態で、上下方向および前後方向に間隔をおいて設けられている。各冷媒流通管(12)に対応する部分において、前後に並んだ凸部(50)は上下方向にずれた位置にある。
図11において、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の左右両側壁(23a)における前後に並んだ2つの冷媒流通管(12)に対応する部分に、左右両側壁(23a)を変形させることによって、短尺の長方形状凸部(50)が、幅方向の中心線を上方に向かって風下側に傾斜するように向けた状態で、上下方向および前後方向に間隔をおいて設けられている。各冷媒流通管(12)に対応する部分において、前後に並んだ凸部(50)は上下方向に同一位置にある。
図12において、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の左右両側壁(23a)における前側の冷媒流通管(12)に対応する部分に、左右両側壁(23a)を変形させることによって、短尺の長方形状凸部(50)が、幅方向の中心線を上方に向かって風上側に傾斜するように向けた状態で、上下方向および前後方向に間隔をおいて設けられており、同じく後側の冷媒流通管(12)に対応する部分に、左右両側壁(23a)を変形させることによって、短尺の長方形状凸部(50)が、幅方向の中心線を上方に向かって風下側に傾斜するように向けた状態で、上下方向および前後方向に間隔をおいて設けられている。各冷媒流通管(12)に対応する部分において、前後に並んだ凸部(50)は上下方向に同一位置にある。
図9〜図12に示す凸部(50)は、一定の幅および長さを有しており、全体が冷媒流通管(12)の側壁(12a)にろう付されている。ろう付部分を、図9〜図12に網掛けを付して示す。図示は省略したが、凸部(50)の膨出端壁における冷媒流通管(12)の側壁(12a)とのろう付部分において、上述した第1および第2凸部(24)(25)と同様に、凸部(50)の膨出端壁の幅方向の中間部に、冷媒流通管(12)の側壁(12a)に重なった平坦部と、平坦部に連なるとともに凸部(50)の膨出端壁の幅方向の両側縁に向かって冷媒流通管(12)の側壁(12a)から離れる側に変形した変形部とが、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の側壁(23a)を弾性変形させることにより設けられており、凸部(50)の膨出端壁の平坦部および変形部と冷媒流通管(12)の側壁(12a)とによってろう付継手が形成されている。ろう付継手の平坦部および変形部)と側壁との間にろう材が存在している。
図13において、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の左右両側壁(23a)における前後に並んだ2つの冷媒流通管(12)に対応する部分に、左右両側壁(23a)を変形させることによって、円形凸部(51)が、上下方向および前後方向に間隔をおいて設けられている。各冷媒流通管(12)に対応する部分において、前後に並んだ凸部(51)は上下方向にずれた位置にある。
図14において、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の左右両側壁(23a)における前後両冷媒流通管(12)に対応する部分の前側に、左右両側壁(23a)を変形させることによって、円形凸部(51)が上下方向に間隔をおいて設けられ、同じく前後両冷媒流通管(12)に対応する部分の後側に、左右両側壁(23a)を変形させることによって、上下に長い楕円形凸部(52)が上下方向に間隔をおいて設けられている。前後両冷媒流通管(12)に対応する部分に設けられた円形凸部(51)および楕円形凸部(52)は、それぞれ上下方向に同一位置にある。
図13および図14に示す凸部(51)(52)は、全体が冷媒流通管(12)の側壁(12a)にろう付されている。ろう付部分を、図13および図14に網掛けを付して示す。図示は省略したが、凸部(51)(52)の膨出端壁における冷媒流通管(12)の側壁(12a)とのろう付部分において、上述した第1および第2凸部(24)(25)と同様に、凸部(51)(52)の膨出端壁における冷媒流通管(12)の側壁(12a)に重なった平坦部と、平坦部に連なるとともに凸部(51)(52)の膨出端壁の周縁に向かって冷媒流通管(12)の側壁(12a)から離れる側に変形した変形部とが、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の側壁(23a)を弾性変形させることにより設けられており、凸部(50)の膨出端壁の平坦部および変形部と冷媒流通管(12)の側壁(12a)とによってろう付継手が形成されている。ろう付継手の平坦部および変形部)と側壁との間にろう材が存在している。
図15において、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の左右両側壁(23a)にに、左右両側壁(23a)を変形させることによって、左方から見て前後方向の中央部が上方に突出した山形の凸部(55)が、左右両側壁(23a)の前後方向のほぼ全体にわたって設けられている。凸部(55)の膨出端壁は一定の幅および長さを有しており、凸部(55)の前側部分および後側部分が全幅にわたって冷媒流通管(12)の側壁(12a)にろう付されている。凸部(55)における冷媒流通管(12)の側壁(12a)へのろう付部分(図15の網掛けを付した部分)を(55A)で示す。また、凸部(55)の膨出端壁における前後に隣り合う冷媒流通管(12)どうしの間に存在する部分に、全幅にわたって冷媒流通管(12)の側壁(12a)にろう付されていない非ろう付部分(55B)が設けられている。
図示は省略したが、凸部(55)の膨出端壁における冷媒流通管(12)の側壁(12a)とのろう付部分(55A)において、上述した第1および第2凸部(24)(25)と同様に、凸部(55)の膨出端壁の幅方向の中間部に、冷媒流通管(12)の側壁(12a)に重なった平坦部と、平坦部に連なるとともに凸部(55)の膨出端壁の幅方向の両側縁に向かって冷媒流通管(12)の側壁(12a)から離れる側に変形した変形部とが、蓄冷材容器(15)の蓄冷材封入部(23)の側壁(23a)を弾性変形させることにより設けられており、第1および第2凸部(24)(25)の膨出端壁の平坦部および変形部と冷媒流通管(12)の側壁(12a)とによってろう付継手が形成されている。ろう付継手の平坦部および変形部と側壁(12a)との間にろう材が存在している。また、ろう付継手における変形部の外側にフィレットが形成されている。ろう付継手の幅は3.0mm以上であることが好ましい。
また、図示は省略したが、上述した第1および第2凸部(24)(25)と同様に、凸部(55)の膨出端壁における冷媒流通管(12)の側壁(12a)との非ろう付部分(55B)の幅方向の中間部には、冷媒流通管(12)の側壁(12a)よりも冷媒流通管(12)の厚み方向中央部側に突出した突出部が設けられており、凸部(55)の膨出端壁のろう付部分(55A)の形状が、凸部(55)の膨出端壁の非ろう付部分(55B)の形状を弾性変形させた形状となっている。凸部(55)の膨出端壁の非ろう付部分(55B)に設けられた突出部の外面は、ろう付部分(55A)に設けられている平坦部よりも幅の狭い平坦面となっている。平坦面の幅は1.5mm以上であることが好ましい。
この発明による蓄冷機能付きエバポレータは、停車時に圧縮機の駆動源であるエンジンを一時的に停止させる車両のカーエアコンを構成する冷凍サイクルに好適に用いられる。
(1):蓄冷機能付きエバポレータ
(4):熱交換コア部
(12):冷媒流通管
(12a):側壁
(13):管組
(14A)(14B):間隙
(15):蓄冷材容器
(16):アウターフィン
(18):容器本体部
(21)(22):容器構成板
(21a)(22a):帯状部
(21b)(22b):外方膨出部
(23):蓄冷材封入部
(23a):側壁
(24)(25)(40)(41)(45)(46)(50)(51)(52)(55):凸部
(24A)(25A)(55A):ろう付部分
(24B)(25B)(55B):非ろう付部分
(27):平坦部
(28):変形部
(29):ろう付継手
(32):フィレット
(33):突出部
(33a):平坦部

Claims (14)

  1. 熱交換コア部に、長手方向が上下方向を向くとともに幅方向が通風方向を向いた複数の扁平状冷媒流通管が、冷媒流通管の厚み方向に間隔をおいて並列状に配置され、隣り合う冷媒流通管どうしの間に間隙が形成され、全間隙のうちの一部でかつ複数の間隙に、それぞれ蓄冷材が封入された蓄冷材容器が配置されて冷媒流通管にろう付され、残りの間隙に、それぞれフィンが配置されて冷媒流通管にろう付され、蓄冷材容器が配置された間隙の両側の間隙のうち少なくともいずれか一方の間隙にフィンが配置されており、蓄冷材容器が、熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分を有し、蓄冷材容器内に蓄冷材封入部が設けられるとともに、蓄冷材封入部内に蓄冷材が入れられており、蓄冷材容器の蓄冷材封入部における熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分の冷媒流通管の並び方向の両側壁に、両側壁を変形させることによって外方に膨出した複数の凸部が形成されており、全凸部の膨出端壁全体のうち少なくとも一部が冷媒流通管の平坦な側壁にろう付されている蓄冷機能付きエバポレータであって、
    前記凸部の膨出端壁における冷媒流通管の側壁へのろう付部分において、凸部の膨出端壁に、冷媒流通管の側壁に重なった平坦部と、当該平坦部に連なるとともに膨出端壁の外縁に向かって冷媒流通管から離れる側に変形した変形部とが、蓄冷材容器の蓄冷材封入部の側壁を弾性変形させることにより設けられており、凸部の膨出端壁の平坦部および変形部と冷媒流通管の平坦な側壁とによってろう付継手が形成され、当該ろう付継手における前記変形部の外側にフィレットが形成されている蓄冷機能付きエバポレータ。
  2. 少なくとも一部の凸部の膨出端壁が一定の幅および長さを有しており、一定の幅および長さを有する凸部の膨出端壁の長手方向の一部が全幅にわたって冷媒流通管の側壁にろう付されるとともに、当該膨出端壁の残部に、全幅にわたって冷媒流通管の側壁にろう付されていない非ろう付部分が設けられており、
    冷媒流通管の側壁に全幅にわたってろう付された膨出端壁の幅方向の中間部に、膨出端壁の長手方向にのび、かつ凸部の膨出端壁と冷媒流通管の側壁とのろう付部分における冷媒流通管の側壁に重なった平坦部が形成され、平坦部の幅方向の両側縁部に連なって凸部の膨出端壁の外縁に向かって冷媒流通管から離れる側に変形した変形部が形成され、当該膨出端壁の残部に設けられかつ全幅にわたって冷媒流通管の側壁にろう付されていない非ろう付部分の幅方向の中間部に、冷媒流通管の平坦な側壁よりも冷媒流通管の厚み方向中央部側に突出した突出部が、膨出端壁の前記ろう付部分の平坦部における長手方向の端部に連なって設けられ、膨出端壁にろう付部分を有する凸部の形状が、膨出端壁に非ろう付部分を有する凸部を弾性変形させた形状となっている請求項1記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  3. 長手方向が上下方向を向くとともに幅方向が通風方向を向き、かつ通風方向に間隔をおいて配置された複数の扁平状冷媒流通管からなる管組が、冷媒流通管の厚み方向に間隔をおいて複数配置され、隣り合う管組どうしの間に間隙が形成され、蓄冷材容器およびフィンが、通風方向に並んだ両冷媒流通管に跨るように配置されて間隙を形成する2つの組を構成する両冷媒流通管にろう付されており、凸部の膨出端壁の前記非ろう付部分が、管組における通風方向に隣り合う冷媒流通管どうしの間に存在している請求項2記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  4. 凸部の膨出端壁と冷媒流通管の側壁とのろう付部分における膨出端壁の幅方向の寸法が3.0mm以上である請求項2または3記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  5. 蓄冷材容器における熱交換コア部の通風方向の範囲内に位置する部分の両側壁に設けられたすべての凸部のうちの一部の第1の凸部が、全体に上方から下方に向かって風上側に傾斜しており、他の一部の第2の凸部が、上下方向に間隔をおいて形成されかつ上方から下方に向かって風上側に傾斜した上下両傾斜部と、上傾斜部の下端と下傾斜部の上端とを通じさせる鉛直部とよりなり、第1および第2凸部がそれぞれ一定の幅および長さの膨出端壁を有している請求項3または4記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  6. 凸部の膨出端壁の前記非ろう付部分に、膨出端壁の前記ろう付部分に設けられている平坦部よりも幅の狭い平坦部が設けられている請求項3〜5のうちのいずれかに記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  7. 凸部の膨出端壁の非ろう付部分の前記平坦部の幅が1.5mm以上である請求項6記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  8. 凸部の膨出端壁の前記非ろう付部分の横断面形状が、幅方向の中央部が最も突出した山形となっている請求項3〜5のうちのいずれかに記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  9. 凸部の膨出端壁の前記非ろう付部分の横断面形状が、幅方向の中央部が最も突出した凸円弧状となっている請求項3〜5のうちのいずれかに記載の蓄冷機能付きエバポレータ。
  10. 請求項3記載の蓄冷機能付きエバポレータを製造する方法であって、
    両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことによって、一定幅を有する周縁の帯状部と、帯状部に囲まれた部分に設けられかつ蓄冷材封入部を形成する外方膨出部と、外方膨出部の膨出頂壁に設けられた凸部を有する容器構成板をつくり、少なくとも一部の凸部の膨出端壁を一定の幅および長さを有するものにすること、
    2枚の容器構成板を、外方膨出部の開口どうしが向き合いかつ帯状部どうしが重なるように組み合わせて容器構成板対をつくること、
    容器構成板対と冷媒流通管とフィンとを並べて組み合わせ、これらの組み合わせ体を、冷媒流通管の厚み方向に圧縮する力を加えた状態で仮止めし、容器構成板を弾性変形させることにより、全凸部の膨出端壁全体のうち少なくとも一部を冷媒流通管の平坦な側壁に押し付け、前記凸部の膨出端壁の冷媒流通管の側壁への押し付け部分において、冷媒流通管の側壁に重なった平坦部と、当該平坦部に連なるとともに、凸部の膨出端壁の外縁に向かって冷媒流通管から離れる側に変形した変形部とを設け、さらに少なくとも一部の凸部の膨出端壁に、冷媒流通管に押し付けられていない非押し付け部分を設け、当該非押し付け部分に、前記押し付け部分における冷媒流通管の平坦な側壁よりも冷媒流通管の厚み方向中央部側に突出した突出部を、前記押し付け部分における凸部の膨出端壁の平坦部に連なって設けること、
    ならびに容器構成板対と冷媒流通管とフィンとの仮止め体を加熱し、容器構成板対の容器構成板どうしをろう付して蓄冷材容器をつくり、さらに蓄冷材容器と冷媒流通管、および冷媒流通管とフィンとをろう付することを含む蓄冷機能付きエバポレータの製造方法。
  11. 容器構成板の凸部の膨出端壁に、前記押し付け部分に設けられる平坦部よりも幅の狭い平坦部を設けておく請求項10記載の蓄冷機能付きエバポレータの製造方法。
  12. 容器構成板の凸部の膨出端壁における非ろう付部分の前記平坦部の幅を1.5mm以上とする請求項11記載の蓄冷機能付きエバポレータの製造方法。
  13. 容器構成板の凸部の膨出端壁の横断面形状を、幅方向の中央部が最も突出した山形とする請求項10記載の蓄冷機能付きエバポレータの製造方法。
  14. 容器構成板の凸部の膨出端壁の横断面形状を、幅方向の中央部が最も突出した凸円弧状とする請求項10記載の蓄冷機能付きエバポレータの製造方法。
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