JP2001046031A - カルシウム強化飲料 - Google Patents
カルシウム強化飲料Info
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Abstract
ルシウム強化飲料を提供する。 【解決手段】 乳糖、乳清蛋白質、及びカルシウムから
なるカルシウム剤、並びに少なくともカゼインナトリウ
ムを有効成分とする乳化安定剤を含有するカルシウム強
化飲料であり、乳化安定剤が、カゼインナトリウム及び
コハク酸モノグリセリドからなること、カルシウム剤
が、固形分当り乳糖20〜60重量%、乳清蛋白質10
〜40重量%、及び不溶性カルシウム3〜10重量%か
らなる原料を、30〜50重量%の固形分濃度で水に分
散し、噴霧乾燥し、製造されること、乳化安定剤が、カ
ルシウム強化飲料中にカゼインナトリウム換算で0.0
5〜3重量%の割合で含有すること、並びに乳化安定剤
が、カルシウム強化飲料中にコハク酸モノグリセリド換
算で0.05〜0.3重量%の割合で含有することを望
ましい態様としてもいる。
Description
料に関するものである。詳しくは、本発明は、乳糖、乳
清蛋白質、及びカルシウムからなるカルシウム剤、並び
に少なくともカゼインナトリウムを有効成分とする乳化
安定剤からなり、カルシウムの分散安定性及び熱安定性
に優れ、かつ良好な風味を有するカルシウム強化飲料に
関する。
示は、特に断りのない限り重量による値である。
カルシウム剤の熱安定性を改良したカルシウム強化飲料
として、炭酸カルシウムをクエン酸等の酸で可溶化した
後、カゼインナトリウムを添加した乳ベースにこれを加
え、超高温加熱殺菌処理することを特徴とするカルシウ
ム強化飲料が知られている(特開平5−184292号
公報。以下、従来技術1と記載する。)。
性剤を使用して、カルシウム剤の分散安定性を改良した
カルシウム強化飲料として、ショ糖脂肪酸エステル及び
コハク酸モノグリセリド等のアニオン性界面活性剤を特
定重量比で含有することを特徴とする不溶性カルシウム
塩用分散剤を使用したカルシウム強化飲料が知られてい
る(特開平10−70966号公報。以下、従来技術2
と記載する。)。
安定性の良好なカルシウム剤として、乳糖、乳清蛋白
質、及びカルシウムからなるカルシウム剤が開発されて
いる(特願平10−238006号公報。以下、従来技
術3と記載する。)。
の従来技術には、次に記載するとおりの不都合があっ
た。
カルシウム剤の熱安定性を改良するために、カゼインナ
トリウムを使用することは公知であり、熱安定性に優れ
るカルシウム強化飲料が開発されていた。しかしなが
ら、従来技術1は、炭酸カルシウムをクエン酸等の酸で
可溶化すること、必要があれば水酸化ナトリウム等のア
ルカリでpH調整することから、酸味又は塩味が生じ、
後記試験例からも明らかなとおり、風味が損なわれると
いう問題点があった。
おり、カルシウム剤の分散安定性を改良するために、コ
ハク酸モノグリセリド等の界面活性剤を使用することは
公知であり、分散安定性に優れるカルシウム強化飲料が
開発されていた。しかしながら、従来技術2は、後記試
験例からも明らかなとおり、熱安定性に劣るという問題
点があった。
おり、カルシウム剤の分散安定性を改良するために、乳
糖、乳清蛋白質、及びカルシウムからなるカルシウム剤
が開発されている。しかしながら、従来技術3は、後記
試験例からも明らかなとおり、熱安定性が未だに不十分
であるという問題点があった。
ルシウム剤として乳糖、乳清蛋白質、及びカルシウムか
らなるカルシウム剤を使用し、乳化安定剤としてカゼイ
ンナトリウム、又は必要に応じてカゼインナトリウム及
びコハク酸モノグリセリドを使用することにより、より
一層熱安定性に優れ、かつ良好な風味を有するカルシウ
ム強化飲料を製造できることを見出し、本発明を完成し
た。
安定性に優れ、かつ良好な風味を有するカルシウム強化
飲料を提供することである。
明は、乳糖、乳清蛋白質、及びカルシウムからなるカル
シウム剤、並びに少なくともカゼインナトリウムを有効
成分とする乳化安定剤を含有するカルシウム強化飲料で
あり、乳化安定剤が、カゼインナトリウム及びコハク酸
モノグリセリドからなること(以下、態様1と記載す
る。)、カルシウム剤が、固形分当り乳糖20〜60
%、乳清蛋白質10〜40%、及び不溶性カルシウム3
〜10%からなる原料を、30〜50%の固形分濃度で
水に分散し、噴霧乾燥し、製造されること(以下、態様
2と記載する。)、乳化安定剤が、カルシウム強化飲料
中にカゼインナトリウム換算で0.05〜3%の割合で
含有すること(以下、態様3と記載する。)、並びに乳
化安定剤が、カルシウム強化飲料中にコハク酸モノグリ
セリド換算で0.05〜0.3%の割合で含有すること
(以下、態様4と記載する。)を望ましい態様としても
いる。
乳糖、乳清蛋白質、及びカルシウムからなるカルシウム
剤であれば如何なるものであってもよいが、具体的に
は、固形分当り乳糖20〜60%、乳清蛋白質10〜4
0%、及び不溶性カルシウム3〜10%を含有する原料
を、30〜50%の固形分濃度で水に分散し、噴霧乾燥
し、製造される前記従来技術3に記載のカルシウム剤、
ホエーを濃縮して一部の乳糖を結晶化させて乳糖を分離
した脱乳糖乳清にカルシウム塩を添加し、pHを中性に
して加熱し、生成したカルシウム・リポ蛋白質の凝集物
を分離することにより得られる分散性のカルシウム・リ
ポ蛋白質複合体からなるカルシウム剤(特開平5−30
8907号公報。以下、従来技術4と記載する。)等を
例示することができる。
ウム剤が、固形分当り乳糖20〜60重量%、乳清蛋白
質10〜40%、及び不溶性カルシウム3〜10%から
なる原料を、30〜50%の固形分濃度で水に分散し、
噴霧乾燥し、製造される前記従来技術3に記載のカルシ
ウム剤であることが望ましい。即ち、従来技術3のカル
シウム剤は、原料(固形分)に対する収率が約14%と
極めて悪い従来技術4に記載のカルシウム剤に比較し
て、高い収率、低コスト、簡便、かつ大量に製造できる
ことから望ましい。
り詳細な調製方法については、後記参考例1のとおりで
ある。
蛋白質であるカゼインのナトリウム塩であるカゼインナ
トリウムが使用できるが、簡便には、市販のカゼインナ
トリウム(例えば、キューイデイリー社製、ユニーレ・
フランス社製等。)を使用することができる。
安定剤としてのカゼインナトリウムの使用量は、カルシ
ウム強化飲料中に少なくとも0.05%含有させる場
合、後記試験例からも明らかなとおり、熱安定性が改善
され、3%を超えて含有させる場合には、塩味が強く、
もたつき感が生じる等の風味の低下及び粘度の上昇を起
こすことから、カルシウム強化飲料中にカゼインナトリ
ウム換算で0.05〜3%の割合で含有させることが望
ましい。
安定剤として、カゼインナトリウムと共にコハク酸モノ
グリセリドを使用することができる。本発明の態様1に
使用するコハク酸モノグリセリドは、食品又は医薬品に
許容されるものであれば如何なるものであってもよい
が、簡便には、市販のコハク酸モノグリセリド(例え
ば、花王社製等。)を使用することができる。
安定剤としてのコハク酸モノグリセリドの使用量は、カ
ルシウム強化飲料中に少なくとも0.05%含有させる
ことにより、後記試験例から明らかなとおり、熱安定性
が一層改善され、0.3%を超えて含有させる場合、風
味が悪くなることから、カルシウム強化飲料中にコハク
酸モノグリセリド換算で0.05〜0.3%の割合で含
有させることが望ましい。
飲料は一般の飲料であって、特に限定されるものではな
い。具体的には、ジュース、乳飲料、乳酸菌飲料、茶飲
料(紅茶、緑茶、ウーロン茶等)、コーヒ−、ココア、
チョコレート飲料等を例示することができる。尚、本発
明のカルシウム強化飲料の一原料であるカルシウム剤を
水に分散させた場合、若干濁りを生じるため、透明な飲
料よりも不透明な飲料[例えば、乳飲料、特に牛乳(成
分調整乳)等]中に含有させることが望ましい。
カルシウム剤及び乳化安定剤以外の原料としては、食品
又は医薬品への添加が許容されている脂肪、蛋白質、糖
質、食物繊維、ビタミン、ミネラル等を例示することが
できる。
ナタネ油、ココヤシ油、サフラワー油、ヒマワリ油、オ
リーブ油等の植物性油脂、ラード、牛脂、乳脂肪(クリ
ーム、バター)、魚油等の動物性脂肪、MCT、高度不
飽和脂肪酸(エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン
酸、γ−リノレン酸、ジホモ−γ−リノレン酸、リノー
ル酸等)、これらの加工品等を例示することができる。
大豆蛋白質等)、卵蛋白質、魚蛋白質、肉蛋白質、小麦
蛋白質、とうもろこし蛋白質、乳蛋白質[脱脂乳、脱脂
粉乳、全乳蛋白質濃縮物(TMP)、乳清蛋白質濃縮物
(WPC)、乳清蛋白質分離物(WPI)、ラクトフェ
リン、ラクトパーオキシダーゼ、ラクトアルブミン、ラ
クトグロブリン等]等の蛋白質、その分解物、又はアミ
ノ酸の1種若しくは2種以上の組合せを例示することが
できる。
ス、シュークロース、グルコース、フルクトース、マル
トース、ラクチュロース、ラフィノース等の1種又は2
種以上の組合せを例示することができる。
キストリン、アラビヤガム等の1種又は2種以上の組合
せを例示することができる。
B1、ビタミンB2 、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタ
ミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ナイア
シン、パントテン酸、葉酸、β−カロチン等の1種又は
2種以上の組合せを例示することができる。
リウム、塩素、カルシウム、マグネシウム、鉄等の塩類
の1種又は2種以上の組合せを例示することができる。
肉、野菜汁、葉肉、フレーバー類、乳酸菌類、ビフィズ
ス菌、イソフラボン等を使用することもできる。
は、飲料の種類に対応する常法によって調製することが
できるが、代表的な飲料である乳飲料の場合には、次の
とおり調製される。
インナトリウム、前記コハク酸モノグリセリド、及び前
記乳蛋白質を蒸留水に溶解し、これに前記乳脂肪を添加
し、予備乳化し、超高温加熱殺菌システムで殺菌し、均
質化し、乳飲料を調製する。
化飲料は、後記する実施例及び試験例からも明らかなと
おり、熱安定性に優れ、かつ良好な風味を有することか
ら、カルシウム補給のための飲料として有用である。
るが、本発明においては、次の試験方法を採用した。
ジニアリング社製)を使用して、140℃で2秒間殺菌
処理し、のち遠心器(国産遠心器社製)により2000
rpmで10分間遠心処理し、得られた上清液中のカル
シウム含有量をEDTA(エチレンジアミン四酢酸二ナ
トリウム)法(日本薬学会編、「乳製品試験法・注
解」、金原出版株式会社、第38乃至39頁、平成2年
4月10日)により次のとおり定量した。
温水約30mlを用いて試料を希釈溶解して、100m
l容量メスシリンダーに洗いこむ。これに試薬特級HN
O3の3倍希釈水溶液1mlを添加し、緩やかに振盪し
ながらメタスズ酸カリウム溶液10mlを徐々に加え、
これに精製水を加えて100mlにメスアップしたの
ち、激しく振盪し、のち5乃至6分間静置し、乾燥ひだ
折り定量用濾紙で瀘過し、試験溶液とする。
にとり、メチルレッドを指示液として10%KOH溶液
にて中和する。これに20%KOH溶液2ml、10%
KCN溶液数滴および10%塩酸ヒドロキシルアミン溶
液数滴を加えてよく混和し、3乃至5分間静置する。次
いで、NN希釈粉末[1−(2−ヒドロキシ−4−スル
ホ−1−ナフチルアゾ)−2−ヒドロキシ−3−ナフト
エ酸0.5gと粉末状のK2SO4 50gを均一になる
まで十分摩砕したもの]約0.1gを加えて溶かし、
0.01MEDTA溶液を滴加して試験溶液が青色を呈
するまで滴定し、ここに要したEDTA溶液のml数
(b)を求め、次式によりカルシウムの量を算出した。
×1000/試料溶液(ml) ただし、前記の式においてFはEDTA溶液の力価を示
す。
した。即ち、未殺菌処理試料の遠心上清液中のカルシウ
ム含有量に比較して、加熱殺菌処理試料の遠心上清液中
のカルシウム含有量の減少幅が少なければ、熱安定性が
高いと評価できるので、上清液中のカルシウム含有量を
熱安定性の指標とした。
るパネルにより、次の評価方法により官能的に試験し
た。
し、 良:0.5点未満 やや良:0.5点以上1.5点未満 やや不良:1.5点以上2.5点未満 不良:2.5点以上3.0点以下 の基準により判定した。
料と本発明のカルシウム強化飲料との熱安定性及び風味
を比較するために行った。
カルシウム強化飲料 試料2:実施例2と同一の方法により製造した本発明の
カルシウム強化飲料 試料3:カゼインナトリウムを含有しないことを除き、
実施例2と同一の方法により製造した本発明のカルシウ
ム強化飲料 試料4:従来技術1の実施例1と同一の方法により製造
したカルシウムを2mg/g含有するカルシウム強化飲
料 試料5:カルシウム剤として、従来技術2の実施例4と
同一の方法により製造したカルシウム剤を使用すること
を除き、本発明の実施例1と同一の方法により製造した
カルシウムを2mg/g含有するカルシウム強化飲料 試料6:カルシウム含有量を2mg/gに調整すること
を除き、従来技術3の実施例4と同一の方法により製造
したカルシウム強化飲料
により各試料毎に5回測定して平均値を算出して試験し
た。尚、熱安定性試験の試料には、未殺菌処理試料を使
用した。
明らかなとおり、従来技術の試料4に比較して本発明の
試料1及び試料2が、風味において優れていることが判
明した。
g(2000μg)/g]との比較から、従来技術の試
料5及び試料6に比較して本発明の試料1及び試料2
が、加熱殺菌処理による遠心上清液中のカルシウム含有
量の減少幅が小さく、熱安定性において優れていること
が判明した。
性改善効果が高く、カゼインナトリウム単独使用よりも
コハク酸モノグリセリドを併用した場合が熱安定性にお
いて優れていることが判明した。また、試料3の結果か
ら、コハク酸モノグリセリド単独使用では熱安定性改善
効果が少なく、カゼインナトリウムが必要であることが
判明した。
酸モノグリセリドの種類を適宜変更して試験したが、ほ
ぼ同様の結果が得られた。
指標として、カルシウム強化飲料当たりのカゼインナト
リウムの含有量の範囲を調べるために行った。
したことを除き、実施例1と同一の方法により、4種類
のカルシウム強化飲料試料を調製した。
により各試料毎に5回測定して平均値を算出して試験し
た。尚、熱安定性試験の試料には、未殺菌処理試料を使
用した。
明らかなとおり、対照試料のカルシウム含有量[2mg
(2000μg)/g]と比較して、加熱殺菌処理によ
る遠心上清液中のカルシウム含有量の減少幅が小さい熱
安定性に優れたカルシウム強化飲料を製造するために
は、カゼインナトリウムを、カルシウム強化飲料中に少
なくとも0.05%含有させることが必要であることが
判明した。
含有させると、風味が悪くなることから、カゼインナト
リウムは、カルシウム強化飲料中にカゼインナトリウム
換算で0.05〜3%の割合で含有させることが望まし
いことが判明した。
飲料成分の種類を適宜変更して試験したが、ほぼ同様の
結果が得られた。
指標として、カルシウム強化飲料当たりのコハク酸モノ
グリセリドの含有量の範囲を調べるために行った。
変更したことを除き、実施例2と同一の方法により、4
種類のカルシウム強化飲料試料を調製した。
により各試料毎に5回測定して平均値を算出して試験し
た。尚、熱安定性試験の試料には、未殺菌処理試料を使
用した。
明らかなとおり、対照試料のカルシウム含有量[2mg
(2000μg)/g]と比較して、加熱殺菌処理によ
る遠心上清液中のカルシウム含有量の減少幅が小さい熱
安定性に一層優れたカルシウム強化飲料を製造するため
には、コハク酸モノグリセリドを、カルシウム強化飲料
中に少なくとも0.05%含有させることが必要である
ことが判明した。
を超えて含有させると、風味が悪くなることから、コハ
ク酸モノグリセリドは、カルシウム強化飲料中にコハク
酸モノグリセリド換算で0.05〜0.3%の割合で含
有させることが望ましいことが判明した。
くは他の飲料成分の種類を適宜変更し、又はカゼインナ
トリウムのカルシウム強化飲料中の含有量を0.05〜
3%の範囲で適宜変更して試験したが、ほぼ同様の結果
が得られた。
ン酸カルシウム0.8%、乳脂肪3.2%、リン酸カル
シウムを除く灰分7%、乳酸3%、水分5%:ミライ社
製)10kg、及び参考例2と同一の方法により製造さ
れたミルクカルシウム(カルシウム25%、乳糖3%、
乳清蛋白質9%、乳脂肪1%、及びカルシウムを除く灰
分62%含有)1kgを粉体混合機(三功工業社製)に
より混合し、固形分当り乳糖43%、乳清蛋白質32
%、及び不溶性カルシウム3%を含有する原料約11k
gを調整した。次いで、前記原料(固形分95%)10
kgを水道水13.8kgに、スパイクミル(井上製作
所社製)を使用して分散し、40%の固形分濃度の分散
液約23kgを調製した。次いで、前記分散液を回転円
盤式噴霧乾燥装置(Niro社製)を使用して噴霧乾燥
し、カルシウム剤7.6kgを得た。
4143174号の実施例5と同一の方法により、次の
とおり調製した。
Hを3.5に調整し、ウルトラフィルトレーションによ
り分画し、パーミエイト約475kgを得た。このパー
ミエイトを1規定水酸化ナトリウムでpHを8.0に調
整し、生じた沈殿を遠心分離し、再び水に懸濁し、遠心
分離し、洗浄し、のち噴霧乾燥し、粉末状のミルクカル
シウム約1.5kg(カルシウム25%、乳糖3%、乳
清蛋白質9%、乳脂肪1%、及びカルシウムを除く灰分
62%含有)を得た。
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
業社製。カルシウム含有量1.25%)10.0kg、
無塩バター(森永乳業社製)3.5kg、参考例1と同
一の方法により製造されたカルシウム剤(カルシウム含
有量3.0%)2.5kg、及びカゼインナトリウム
(キューイデイリー社製)1.0kgを添加し、均一に
溶解又は分散し、ホモゲナイザー(三丸機械工業社製)
で2段階均質化(均質圧力15MPa及び5MPa)
し、超高温加熱殺菌システム(森永エンジニアリング社
製)を用いて、140℃で2秒間殺菌処理し、カルシウ
ム強化乳飲料[カルシウム含有量2mg/g(0.2
%)]約90kgを得た。
約2倍のカルシウムを含有しており、前記試験方法によ
り試験したところ、風味が良好で、カルシウムの分散性
に優れ、熱安定性に優れ、沈殿又は浮上が生じることも
なく、生体内への吸収性に優れるミルクカルシウムを均
一に含有しており、骨粗しょう症等の予防に有効であ
る。
永乳業社製。カルシウム含有量1.25%)10.0k
g、無塩バター(森永乳業社製)3.5kg、参考例1
と同一の方法により製造されたカルシウム剤(カルシウ
ム含有量3.0%)2.5kg、カゼインナトリウム
(キューイデイリー社製)1.0kg、及びコハク酸モ
ノグリセリド(花王社製)0.1kgを添加し、均一に
溶解又は分散し、ホモゲナイザー(三丸機械工業社製)
で2段階均質化(均質圧力15MPa及び5MPa)
し、超高温加熱殺菌システム(森永エンジニアリング社
製)を用いて、140℃で2秒間殺菌処理し、カルシウ
ム強化乳飲料[カルシウム含有量2mg/g(0.2
%)]約92kgを得た。
約2倍のカルシウムを含有しており、前記試験方法によ
り試験したところ、風味が良好で、カルシウムの分散性
に優れ、熱安定性に優れ、沈殿又は浮上が生じることも
なく、生体内への吸収性に優れるミルクカルシウムを均
一に含有しており、骨粗しょう症等の予防に有効であ
る。
永乳業社製。カルシウム含有量1.25%)550k
g、無塩バター(森永乳業社製)350kg、及びカゼ
インナトリウム(ニュージーキューイ社製)15kgを
混合し、シェアポンプ(ヤスダファインテ社製)で予備
乳化し、次いで、これに全乳蛋白質濃縮物(TMP。ミ
ライ社製:カルシウム含有量2.0%)200kg及び
参考例1と同一の方法により製造されたカルシウム剤
(カルシウム含有量3.0%)300kgを混合し溶解
し、蒸留水6585kgを添加し混合し、調乳液約10
000kgを調製した。この調乳液を超高温加熱殺菌シ
ステム(森永エンジニアリング社製)を用いて、135
℃で15秒間殺菌処理し、70℃に冷却し、ホモゲナイ
ザー(三丸機械工業社製)で均質化(均質圧力20MP
a)し、カルシウム強化乳飲料[カルシウム含有量2m
g/g(0.2%)]約9800kgを得た。
約2倍のカルシウムを含有しており、前記試験方法によ
り試験したところ、風味が良好で、カルシウムの分散性
に優れ、熱安定性に優れ、沈殿又は浮上が生じることも
なく、生体内への吸収性に優れるミルクカルシウムを均
一に含有しており、骨粗しょう症等の予防に有効であ
る。
カルシウム強化飲料に関するものであり、本発明により
奏される効果は次のとおりである。 1)風味が良好で、カルシウムの分散性に優れ、沈殿又
は浮上が生じることもないことから、各種飲料に応用可
能である。 2)熱安定性が大幅に改善されることから、加熱殺菌飲
料等への応用範囲を拡大する。
Claims (5)
- 【請求項1】 乳糖、乳清蛋白質、及びカルシウムから
なるカルシウム剤、並びに少なくともカゼインナトリウ
ムを有効成分とする乳化安定剤を含有するカルシウム強
化飲料。 - 【請求項2】 乳化安定剤が、カゼインナトリウム及び
コハク酸モノグリセリドからなる請求項1に記載のカル
シウム強化飲料。 - 【請求項3】 カルシウム剤が、固形分当り乳糖20〜
60重量%、乳清蛋白質10〜40重量%、及び不溶性
カルシウム3〜10重量%からなる原料を、30〜50
重量%の固形分濃度で水に分散し、噴霧乾燥し、製造さ
れる請求項1又は請求項2のいずれかに記載のカルシウ
ム強化飲料。 - 【請求項4】 乳化安定剤が、カルシウム強化飲料中に
カゼインナトリウム換算で0.05〜3重量%の割合で
含有する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のカル
シウム強化飲料。 - 【請求項5】 乳化安定剤が、カルシウム強化飲料中に
コハク酸モノグリセリド換算で0.05〜0.3重量%
の割合で含有する請求項2乃至請求項4のいずれかに記
載のカルシウム強化飲料。
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---|---|---|---|
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