JP2001045741A - ハードドライブgtoを用いた電力変換装置 - Google Patents

ハードドライブgtoを用いた電力変換装置

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JP2001045741A
JP2001045741A JP21957199A JP21957199A JP2001045741A JP 2001045741 A JP2001045741 A JP 2001045741A JP 21957199 A JP21957199 A JP 21957199A JP 21957199 A JP21957199 A JP 21957199A JP 2001045741 A JP2001045741 A JP 2001045741A
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gate
cathode
rogowski coil
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英樹 宮崎
Katsunori Suzuki
勝徳 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】信頼性の高い電力変換装置を提供する。 【解決手段】ハードドライブされるGTOを用いた電力
変換装置において、GTOとゲートドライブ回路を接続
するゲートコンタクト及びカソードコンタクトの間隙に
螺旋状のコイルを円周形状に形成し絶縁部材で被覆した
ロゴスキーコイルを配置すると共に、ロゴスキーコイル
の出力を積分する積分器を備え、積分器の出力に応じて
GTOのオン,オフを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はGTO(ゲートター
ンオフサイリスタ)とそのゲートドライブ回路を低イン
ダクタンス配線で接続したハードドライブ型GTOを用
いた電力変換装置に関わり、特に、実装不良、或いは回
路動作不良を検知する高信頼化に関する。
【0002】
【従来の技術】大容量の電力変換装置では、IGBT
(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)のような低損
失で高速スイッチング型のパワーデバイスが主流になり
つつある。GTOはIGBTに比べてターンオフ時間が
長く、高速スイッチングに不向きであった。近年、GT
Oとゲートドライブ回路を低インダクタンス配線で接続
し、オフ時にはアノード電流とほぼ等しいゲート電流を
流すことで高速な電流遮断性能を達成したハードドライ
ブ型GTOが登場した。その一例が特開平10−294406
号に開示されている。この例では、ゲート回路を構成す
る電子部品がプリント回路基板上に配列され、プリント
回路基板はGTOを収容する孔を有する。この孔にはG
TOのカソード電極が挿入され、カソード電極は導電性
部材によりプリント回路基板の下側の配線パターンに接
続される。また、GTOは環状のゲート電極を備え、こ
の環状ゲート電極はプリント回路基板の上側の配線パタ
ーンに接続される。この構成でオフ時のゲート電流はプ
リント回路基板の下側の配線パターンを通ってGTOの
カソード電極に達し、次にデバイス内部を流れ、環状ゲ
ート電極からプリント回路基板の上側の配線パターンを
通ってゲート回路に戻る経路で流れる。この時、プリン
ト回路基板の下側と上側には往復電流が流れるため、各
電流が作る磁束は相殺され、上下配線パターンのインダ
クタンスは数nH程度の小さい値になる。
【0003】ここで、ハードドライブされたGTOのタ
ーンオフ動作を説明すると、アノード電極から流れ込む
電流は見かけ上、環状ゲート電極を通ってプリント回路
基板の上側配線パターンに流入し、基板上のゲート回路
を通過した後、下側配線パターンを通ってカソード電極
に達することになる。このようにプリント回路基板を通
って電流がバイパスするため、GTO内部にあるカソー
ド側の半導体PN接合部には電流が流れない状態が作ら
れ、GTOはオフする。ハードドライブによってGTO
の遮断性能は大幅に改良され、4,500A 以上の大電
流を数μsで遮断することが可能になった。この大電流
は同時にゲートドライブ回路に流れるため、プリント回
路基板の低インダクタンス化と共に、ゲート及びカソー
ドコンタクトは低抵抗で接触することが必須である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ハードドライブ型GT
Oは、GTOとプリント回路基板が脱着可能な構成であ
り、前述の環状ゲート電極はプリント回路基板にネジ締
めされる。そこで、GTOとプリント回路基板を接続する
際にはゲート及びカソードのコンタクト部の接触抵抗を
増やさないよう注意する必要がある。オフ時にゲートと
カソード間に印加する逆バイアス電圧は20Vである
が、プリント回路基板には4,500A 以上の電流が流
れる。この時、コンタクト部に微小な異物が混入して接
触抵抗が数mΩ増加しただけでも4,500A の電流は
流せなくなる。また、プリント回路基板上に配置された
ゲート回路は、大電流が流れるコンデンサやスイッチ素
子を有するが、これらの部品が劣化するとインピーダン
スが増加し、必要な大電流を流せなくなる可能性もあ
る。
【0005】GTOの縦構造はアノード側からPNPN
のサイリスタ構造になっており、ゲート電極は3層目の
P層についている。前述のようにハードドライブ型GT
Oはオフ時にアノード電流をカソード電極から外部のゲ
ート回路を通してバイパスするため、オフ時にはPNP
Nのサイリスタ動作からPNPのトランジスタ動作に変
わる。通常のGTOはオフ時に電流が集中しながらもサ
イリスタ動作を維持しているが、この動作がGTOの電
流遮断特性を難しくしていた。ハードドライブ型GTO
で上述の接触抵抗や部品劣化によるインピーダンスの増
加が起きると、ゲート電流が減少してアノード電流の全
てがゲート回路にバイパスされなくなり、カソード側の
接合を通ることになる。これはPNPのトランジスタ動
作とPNPNのサイリスタ動作が混在する結果を招き、GT
Oが破壊する恐れもある。
【0006】こうした実装上、或いは部品劣化の問題の
対策として、GTOをプリント回路基板に装着した後、
ゲート電流、或いはカソード電流を確認することが望ま
しい。しかしながら、ゲート電流は前述のプリント回路
基板の配線パターンを流れるため、CT(カレントトラ
ンス)等の電流測定器が装着できない。仮に、CT等を
装着するため、ゲート配線の一部をプリント基板の配線
パターンから離すと、往復電流による磁束の相殺効果が
薄れ、配線の寄生インダクタンスが増加し、ゲート電流
のdi/dt(電流変化率)が低下してハードドライブ
の性能を発揮できなくなる。また、カソード電極におい
ても、プリント回路基板の配線パターンを通ってバイパ
スされた電流が流入するため、カソード電極のコンタク
ト部に後述するロゴスキーコイルを装着してもアノード
電流と同じ電流が測定されるだけである。この状態で
は、ゲート・カソード間のインピーダンスが増したとし
ても、その影響は観測できない。
【0007】本発明の目的は、ハードドライブ型GTO
を用いた電力変換装置において、GTOとゲートドライ
ブ回路の接続を低インピーダンスに維持したままカソー
ド電流を計測できる検出回路を設け、実装時の不良やゲ
ートドライブ回路の不良によるゲート電流の異常を検知
して、電力変換装置を保護する高信頼性を達成すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、ハードドラ
イブされるGTOを用いた電力変換装置において、前記
GTOとゲートドライブ回路を接続するゲートコンタク
ト及びカソードコンタクトの間隙に螺旋状のコイルを円
周形状に形成し絶縁部材で被覆したロゴスキーコイルを
配置すると共に、該ロゴスキーコイルの出力を積分する
積分器手段を備え、該積分器手段の出力に応じて前記G
TOのオン,オフを制御することで解決できる。特に、
ハードドライブではオフ時の遮断性能が求められるが、
これに対しては、比較器手段を備え、前記GTOのター
ンオフ開始から前記積分器手段の出力値が基準値以上
で、且つ許容時間以上持続することを検出すると共に、
該比較器手段の出力に応じて、前記電力変換装置の動作
を停止することで達成できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面を用いて説
明する。図1はカソード電流検出機能を備えたハードド
ライブ型GTOの外観図である。1がGTOであり、上
面2がアノード電極であり、下面にカソード電極を有す
る。また、3に環状ゲート電極を備える。GTO1は5
に示すプリント回路基板の孔に挿入する。ここで、プリ
ント回路基板の孔底は電極になっており、GTO1のカ
ソード電極と低抵抗接触する。また、プリント回路基板
上にはドライバ回路4を搭載している。以上は開示され
ているハードドライブ型GTOと同じ構成であるが、本
発明では6に示すロゴスキーコイルをプリント回路基板
の孔内部に装着し、その出力を後述するように同軸ケー
ブルによってドライバ回路内部に設けた電流検出手段に
接続するようにしたものである。
【0010】図2は上記ハードドライブ型GTOとロゴ
スキーコイルの装着箇所を示す断面図である。GTO1
のパッケージ内部にはGTOのウエハ8を供え、ウエハ
のアノード及びカソードはパッケージのアノード電極2
及びカソード電極7と電気的に接続されている。ウエハ
8はその外周にゲート電極を有し、ウエハのゲート電極
はパッケージに設けられた環状ゲート電極3と電気的に
接続されている。プリント回路基板5の上面と下面はそ
れぞれ配線パターンであり、それぞれカソード電極7及
び環状ゲート電極3と電気的に接続する。
【0011】次に本発明にあたるロゴスキーコイル6の
配置を述べる。
【0012】ロゴスキーコイル6はプリント回路基板の
孔内部に配置し、GTOをプリント回路基板に装着した
場合に、カソード電極7と環状ゲート電極3の間に位置
するように設ける。環状ゲート電極3はプリント回路基
板5とネジ11で固定するが、プリント回路基板5でロ
ゴスキーコイルの出力線を取り出す箇所には溝を設けて
いる。ロゴスキーコイル6の出力線は同軸ケーブルによ
ってドライバ回路4内部に備える電流検出器9に接続す
る。電流検出器9の出力は後述するように、ドライバ回
路4内部の回路に接続すると共に光絶縁インターフェー
ス10によって図示していない制御回路に伝達する。
【0013】ロゴスキーコイル6の外形はGTO1のカ
ソード電極を取り囲むリング形状である。孔内部に装着
したロゴスキーコイル6の上部を、環状ゲート電極3で
ふたをする形になり、ロゴスキーコイル6をゲート電極
3とカソード電極7の間隙に配置する。ゲートドライブ
回路4がGTO1をオフする際にゲートとカソード間に
印加する逆バイアス電圧は最大20V程度である。言い
換えれば、ゲート電極3とカソード電極7の間隙の電圧
は最大でも20Vであり、ロゴスキーコイルの螺旋状コ
イルを覆う被覆の絶縁耐圧を小さく選び、径を小さくす
ることが可能である。このように径を小さくすること
で、ロゴスキーコイル6をゲート電極3とカソード電極
7の間隙に収容することが可能になる。
【0014】図3にロゴスキーコイル6及びその出力を
処理する電流検出器9の電気回路を示す。ロゴスキーコ
イル6はエナメル線を螺旋のコイル形状に巻き、全体を
リング形にした構成である。コイルの終端はリングに沿
って巻き始めに戻し、コイルの両端に抵抗12を接続す
る。リング形の中央に電流測定すべき電線を貫通させ、
コイルの螺旋断面に電線を流れる電流が作る磁束を鎖交
させる。磁束の変化は起電力となり抵抗12の両端に電
圧を発生させる。GTOの定格電流が4,500Aの場合、
直径が0.35mm のエナメル線を約500〜600ター
ンほど巻き、コイル断面の直径は数mm程度に形成する。
抵抗12に発生する電圧は微弱であることから同軸ケー
ブル13によって電流検出器9に接続する。ここで、同
軸ケーブル13のグランド線はドライブ回路のコモン電
位に接続する。電流検出器9は同軸ケーブル13の出力
を抵抗R1に接続し、その電圧をR2とR3で分圧する
と共に抵抗R4を介して積分器用アンプ14に入力す
る。積分器用アンプ14は−端子と出力間にキャパシタ
Cを接続していると共にキャパシタC両端にスイッチS
5を備える。スイッチS5は積分器の飽和を避けるた
め、キャパシタCの電圧を放電させるために用いる。ア
ンプ14の出力は絶縁インターフェース10に接続する
と共に、スイッチS6によって比較器15の+端子に入
力する。比較器15の−端子には基準電圧16を備え
る。スイッチS5、及びS6のオン,オフ動作は後述す
る図7で述べる。比較器15の出力はノイズフィルタ1
7を介して絶縁インターフェース10に接続する。本実
施例では、ロゴスキーコイルで測定する信号は積分器か
らアナログ値として出力すると共に、比較器15で基準
電圧と比較し、その結果をディジタル値としても出力す
るが、ハードドライブ型GTOの状態を検出する用途では
いずれか一方だけでも良い。
【0015】図4にドライバ回路の構成を示す。この実
施例でロゴスキーコイル6とこれを用いた電流検出器9
が本発明による構成である。制御部18は、上位のコン
トローラから入力される信号を絶縁インターフェースを
介して受信し、GTO Q1をオンする場合にはS1と
S2をオンさせ、Q1をオフさせる場合はS3,S4を
オンする。図4でLgはプリント回路基板に形成した配
線パターンを含む配線の寄生インダクタンスである。ド
ライバ回路の電源はVpが正の電源、Vnが負の電源で
ある。また、C1はQ1をターンオンする際に正のゲー
ト電流をオーバードライブするための補助電源であり、
同様にC2はQ1をターンオフする際に負のゲート電流
をオーバードライブするための補助電源である。ロゴス
キーコイル6は図2のように装着するが、回路図として
書くと、図4のようにゲートカソード間において、カソ
ード電流が作る磁束を検出する構成となる。また、電流
検出器9には制御部18がS1,S2に伝えるQ1のオ
ン指令と、S3,S4に伝えるQ1のオフ指令をそれぞ
れ入力し、これらの信号に応じて電流の検出を行う。こ
の動作に関しては図7でフローチャートを用いて説明す
る。
【0016】図5には積分器用アンプ14とロゴスキー
コイル6の周波数特性の一例を示す。前述のように50
0〜600ターンのロゴスキーコイルはインタクタンス
が約7μHと小さく、測定すべき電流の周波数が約50
kHz以下では出力が減少する。図5でロゴスキーコイ
ル6の低域遮断周波数に対して、積分器用アンプの高域
遮断周波数がほぼ等しくなるよう選ぶことが望ましい。
アンプのゲインは高域遮断周波数以上では−6dB/oc
t (オクターブ)で減衰するが、積分器ではこの−6d
B/oct の線形な減衰特性を用いる。そこで、ロゴスキ
ーコイル6の低域遮断周波数と積分器用アンプの高域遮
断周波数がほぼ等しくなるよう選べば、ロゴスキーコイ
ルの出力ゲインが減衰しない範囲で積分を行うことがで
きる。図6に示すような1,000Aを超えるカソード
電流が0.5μsで遮断される用途では、積分器用アン
プの周波数特性は約100MHz付近まで−6dB/oc
t の線形な減衰特性が維持されることが望ましい。図5
の周波数特性は図6の測定例を満足するように調整され
ており、積分器用アンプのゲインは10MHzで−40
dB以下であれば、図6の大電流の高速遮断を測定する
ことができた。
【0017】図6の波形はハードドライブ型GTOのタ
ーンオフ波形であり、VAKはアノードカソード間電圧
を、iA,iK、及びiGはそれぞれアノード電流,カ
ソード電流,ゲート電流を示す。この図でカソード電流
は本発明によるロゴスキーコイル型電流検出器で測定し
た。また、アノード電流は従来の電流測定器で測定して
おり、ゲート電流はアノード電流とカソード電流の差か
ら求めている。この図からターンオフ時には負のゲート
電流がアノード電流と等しい値で流れ、この結果として
カソード電流は動作開始から0.5μs 以下の時間でほ
ぼゼロになっていることが分かる。図中に検出期間とし
て示した期間中に、カソード電流が許容値以上流れてい
れば、アノード電流に対してゲート電流が不足している
ことが分かる。こうした事態においては前述のようにP
NPのトランジスタ動作とPNPNのサイリスタ動作が混在
し、GTOが破壊する恐れがある。そこで、図3に示し
た電流検出器を用いてカソード電流の値を測定し、オフ
時に許容値以上であればその後の動作を停止することが
本発明の狙いである。この動作は図7の電力変換装置の
実施例と図8のフローチャートを用いて説明する。
【0018】図7はハードドライブ型GTOを電力変換
装置に用いた実施例であり、U,V,Wの各相に4つの
ハードドライブ型GTOを直列に接続した中性点クラン
プ型或いは3レベル型と呼ばれるインバータ装置であ
る。交流電源19から供給される3相交流をコンバータ
20で整流し、直列接続したコンデンサCp,Cnにコ
ンバータ20から直流電圧を供給する。コンデンサCp
の高電位側からアノードリアクトルLpを介して3相イ
ンバータに電流を供給する。また、モータ22を流れた
電流は3相インバータの低電位側の共通接続からアノー
ドリアクトルLnを介してコンデンサCnの低電位側に
戻る。CpとCnの接続部が中性点であり、U相の場
合、中性点からクランプダイオードDcpu を介してGT
O Q2Uのアノードへ電流が供給され、同時にQ3U
のカソードからクランプダイオードDcnu を介して中性
点へ電流が戻る。他の相に関しても同様である。制御回
路23からの指令によって各相のGTOがオン,オフ
し、モータ22に可変周波数の交流電流を供給する。こ
うした電力変換装置には速度指令値が入力され、モータ
22に流れる電流をCT(カレントトランス)21で検
出し、この値を参照して電圧指令値を決定する。制御回
路23では電圧指令値とキャリア波(通常、電圧指令値
に比べて高周波の三角波を用いる)を比較し、個々のG
TOにオン或いはオフを決定するPWM制御を行う。3
レベルインバータの動作及びPWM制御は従来技術と同
じであり、ここでは詳細な説明を省略する。本実施例の
特徴は各GTOに図4に回路構成を示した電流検出機能
付きハードドライブ型GTOを用いていることである。
各GTOのドライブ回路4ではGTOのカソードに装着
したロゴスキーコイル6を用いて前述の電流検出を行
い、オフ時のカソード電流が基準値より大きい場合には
制御回路23に異常を知らせる。
【0019】図8のフローチャートは図7の電力変換装
置において、主にPWM制御以降の動作フローに関する
ものである。図8で制御回路23内部の演算部が電圧指
令値を作り、指令値とキャリア波を比較してPWM信号
を発生させる。本発明ではPWM信号発生の後、個々の
ハードドライブ型GTOに備えられた電流検出器9から
カソード電流が異常でないかどうかの信号をフィードバ
ックしており、異常がなければGTOにオン指令を送
り、異常があれば変換装置の動作を停止する。オン指令
を受けたGTOはドライバ回路4の内部に備えた電流検
出器9のスイッチS5をオフさせ、積分器を動作可能に
する。次に、S1,S2をオンしGTOにオンゲート電
流を供給する。ロゴスキーコイル6はGTOがターンオ
ンする時刻からカソード電流を検出し、図3に示した回
路の動作で絶縁インターフェース10を介して制御回路
23に電流検出結果を送る。但し、カソード電流の異常
を検知する目的であれば、この積分器出力の送信は必要
でない。
【0020】次に、オフ指令を受けるとドライバ回路4
のスイッチS1,S2をオフし、代わりにS3,S4を
オンしてGTOのカソードゲート間にオフゲート電流を
供給する。また、この動作と同時に図3のスイッチS6
をオンして、積分器用アンプ14の出力を比較器15の
+端子に入力する。比較器15は図6に示した検出期間
にカソード電流に比例した+端子電圧が基準電圧16よ
り大きくなり、かつそれがノイズフィルタ17のフィル
タ期間より長く持続する場合はカソード電流が異常であ
ると判断する。カソード電流が異常である場合には電流
検出手段から絶縁インターフェース10を介して制御回
路23に信号を送る。この判定の後、S5をオンして積
分器のキャパシタCをクリアする。制御回路23は図8
のフローに示したようにいずれか1つのGTOからカソ
ード電流異常の信号が送られると、変換器の動作を停止
する。
【0021】ここで、カソード電流異常の診断は前述の
ようにオフゲート電流が不足していることを知らせる目
的と、GTOの遮断電圧が素子耐圧をオーバーして破壊
し、電流を遮断不能になっている状態を検知する第二の
目的に使用することができる。前者のゲート電流不足を
検知せず、後者のGTO破壊だけを検出したい場合には
基準電圧16の値を高く設定すれば良い。図7に示した
3レベルインバータの場合、いずれか1つのGTOが破
壊した状態で次のGTOがターンオンすると3つのGT
OがCp、或いはCn間で短絡を発生させる。本電流検
出機能を備えたGTOによれば、1つのGTO破壊が二
次的に招く短絡を未然に防ぐことができる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、ハードドライブ型GT
Oのカソード電流をロゴスキーコイルを用いて検出する
ことが可能になり、カソード電流の検出値からゲート電
流の不足、或いはGTOの破壊を検出し、電力変換装置
の動作を停止させることで変換装置の信頼性を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電流検出機能を備えたハードドライブ型GTO
の立体図。
【図2】ハードドライブ型GTOの断面図とロゴスキー
コイルの装着箇所。
【図3】ロゴスキーコイルと電流検出手段の電気回路。
【図4】ドライバ回路の構成。
【図5】積分器用アンプとロゴスキーコイルの周波数特
性。
【図6】ハードドライブ型GTOのターンオフ波形。
【図7】電流検出機能付きハードドライブ型GTOを用
いた電力変換装置。
【図8】動作のフローチャート。
【符号の説明】
1,Q1,Q1U〜Q4W…GTO、2…アノード電
極、3…環状ゲート電極、4…ドライバ回路、5…プリ
ント回路基板、6…ロゴスキーコイル、7…カソード電
極、8…GTOウエハ、9…電流検出器、10…絶縁イ
ンターフェース、11…ネジ、12…抵抗、13…同軸
ケーブル、14…積分器用アンプ、15…比較器、16
…基準電圧、17…ノイズフィルタ、18…制御部、R
1〜R5…抵抗、S1〜S6…スイッチ、C,C1,C
2,Cp,Cn…コンデンサ、Vp,Vn…電源、19
…交流電源、20…コンバータ、21…カレントトラン
ス、22…モータ、23…制御回路、Lp,Ln…アノ
ードリアクトル、Rp,Rn…抵抗、Dp,Dn,Dcp
u,Dcnu〜Dcpw,Dcnw,D1U〜D4W,D…ダイオ
ード。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハードドライブされるGTOを用いた電力
    変換装置であって、 前記GTOとゲートドライブ回路を接続するゲートコン
    タクト及びカソードコンタクトの間隙に螺旋状のコイル
    を円周形状に形成し絶縁部材で被覆したロゴスキーコイ
    ルを配置すると共に、該ロゴスキーコイルの出力を積分
    する積分器とを有し、該積分器の出力に応じて前記GT
    Oのオン,オフを制御する電力変換装置。
  2. 【請求項2】比較器を有し、前記GTOのターンオフ開
    始から前記積分器の出力値が基準値以上で、且つ許容時
    間以上持続することを検出すると共に、該比較器の出力
    に応じて、前記電力変換装置の動作を停止する請求項1
    記載の電力変換装置。
  3. 【請求項3】前記積分器は高域遮断周波数が十kHzか
    ら百kHzの範囲の増幅器を有する請求項1及び2項記
    載の電力変換装置。
  4. 【請求項4】前記積分器は周波数10MHzにおいてゲ
    インが−40dB以下の特性を持つ請求項1から3記載
    の電力変換装置。
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