JP2001045666A - 分散電源の単独運転検出装置 - Google Patents
分散電源の単独運転検出装置Info
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Abstract
停止検出装置中の中間調波演算手段において、中間次数
の高調波電圧および高調波電流を高速かつ高精度で算出
できるようにする。 【解決手段】 単独運転検出装置は、中間次数mの高調
波電圧Vm および高調波電流Im に基づいて、配電系統
の中間次数mのインピーダンスZm またはアドミタンス
Ym を演算し、かつこれらの変化を検出して、上位系統
からの電力供給が停止したことを表す供給停止検出信号
SGを出力する供給停止検出装置42を備えている。供
給停止検出装置42は、離散フーリエ変換によって上記
高調波電圧Vm および高調波電流Im をそれぞれ算出す
る中間調波演算手段46aおよび47aを備えている。
各中間調波演算手段46a、47aは、離散フーリエ変
換の演算を繰り返して行う際に一つ前の演算結果を用い
てその次の演算に用いる回帰型離散フーリエ変換を行
い、かつこの回帰型離散フーリエ変換を行う際に、一つ
前の演算結果に、1に極めて近くかつ1より小さい値の
減衰係数を掛ける重み付けを行う。
Description
所を介して配電線が接続され、この配電線に、分散電源
を有する需要家設備が接続された構成の配電系統に適用
されるものであって、分散電源の単独運転を検出する単
独運転検出装置に関し、より具体的には、この単独運転
検出装置を構成する供給停止検出装置中の中間調波演算
手段の改良に関する。
(複合発電)設備等の発電設備を有する需要家設備が接
続されるようになってきた。このような発電設備は、分
散電源と呼ばれる。
断器が開放されて、上位系統からの電力供給が停止した
ときに、分散電源が運転(即ち単独運転)を続けている
と、上位系統からの電力供給が停止したにもかかわらず
配電線に電圧が印加され続けることになるので、感電事
故等が発生する恐れがある。そこで、第1ステップとし
て、このような上位系統からの電力供給の停止を、即ち
分散電源の単独運転を確実に検出する必要がある。更に
第2ステップとして、当該分散電源を配電系統から切り
離す(解列する)必要がある。
として、特開平10−248168号公報には、配電系
統に、その基本波電圧に同期しておりしかも当該基本波
の非整数倍の中間次数の高調波電流を注入し、この中間
次数についての配電系統のインピーダンスまたはアドミ
タンスを算出し、このインピーダンスまたはアドミタン
スの変化から、上位系統からの電力供給停止を検出す
る、即ち分散電源の単独運転を検出する装置が提案され
ている。
分散電源の単独運転検出装置を備える配電系統の一例を
示す単線接続図である。この配電系統は、上位系統2に
変電所4を介して幾つかの配電線10、11が接続され
た構成をしている。変電所4は、変圧器6と、その2次
側と配電線10、11とを接続する遮断器8とを備えて
いる。
要家設備12、分散電源を有する幾つかの需要家設備1
4、15、および幾つかの力率改善用コンデンサ16等
が接続されている。
要家設備14においては、その受電点Aに引込線18お
よび遮断器20を介して構内母線22が接続され、この
構内母線22に変圧器24を介して所内負荷25が接続
されている。更に、構内母線22に遮断器26および連
系用の遮断器28を介して分散電源30が接続されてお
り、通常は、遮断器26および28を閉じて、分散電源
30から当該配電系統の基本波に同期した電力を構内母
線22に供給するようにしている。これを連系運転と呼
ぶ。
が開放される。その際、前述したように、分散電源30
が運転(即ち単独運転)していると、感電事故等が発生
する恐れがあるので、分散電源30の単独運転を確実に
検出し、更には遮断器28を開放して分散電源30を配
電系統から解列する必要がある。但しこの出願では、分
散電源30の単独運転検出が主目的であるので、遮断器
28を開放する構成は必須ではない。
電流注入装置32と供給停止検出装置42とを備えてい
て分散電源30の単独運転を検出する単独運転検出装置
31を設けている。
測する計器用変圧器40および計器用変流器41が接続
されており、これらで計測した計測電圧Vt および計測
電流It が供給停止検出装置42等に供給される。
ては上記配電線10に、当該配電系統の基本波電圧に同
期しており、しかも当該基本波の非整数倍の中間次数m
(mは例えば2.7、3.6等)の高調波電流Jm を注
入する。
記計測電圧Vt を用いてその基本波電圧に同期した信号
を発生する同期制御部34と、この信号に基づいて上記
基本波に同期している上記中間次数mの高調波電流Jm
を発生する電流源36と、この電流源36の電圧と引込
線18の電圧とを整合させる変圧器38とを備えてい
る。
における上記中間次数mの高調波電圧Vm および高調波
電流Im (図2参照)を計測し、これらに基づいて受電
点Aから眺めた上記配電系統の上記中間次数mのインピ
ーダンスZm またはアドミタンスYm を演算し、かつこ
のZm またはYm の変化を検出して、変電所4の遮断器
8が開放されて上位系統2からの電力供給が停止したこ
とを表す、即ち分散電源30が単独運転になったことを
表す供給停止検出信号SGを出力する。
図2に示すように、上記アナログの計測電圧Vt および
計測電流It をディジタル電圧信号Vd およびディジタ
ル電流信号Id にそれぞれ変換するA/D変換器44お
よび45と、これらからのディジタル電圧信号Vd およ
びディジタル電流信号Id を離散フーリエ変換(DF
T)して上記中間次数mの高調波電圧Vm および高調波
電流Im をそれぞれ求める中間調波演算手段46および
47と、この高調波電圧Vm および高調波電流I m から
上記インピーダンスZm =Vm /Im を演算する演算手
段48と、このインピーダンスZm を所定の基準値R1
と比較して前者Zm が後者R1 よりも大きいときに上記
供給停止検出信号SGを出力する比較手段49とを備え
ている。
演算手段48において上記アドミタンスYm =Im /V
m を演算し、それが所定の基準値R2 よりも小さいとき
に比較手段49から供給停止検出信号SGを出力するよ
うにしても良い。なお、中間調波演算手段46、47、
演算手段48および比較手段49は、例えばコンピュー
タによって構成される(図3の例の場合も同様)。
まで配電系統に含まれていた変圧器6の並列インピーダ
ンスが無くなり、上記インピーダンスZm の値は非常に
大きくなる(逆に、上記アドミタンスYm の値は非常に
小さくなる)ので、上記供給停止検出装置42から供給
停止検出信号SGが出力される。これによって、上位系
統2からの電力供給停止を、即ち分散電源30の単独運
転を検出することができる。
来配電系統に存在しない(存在しても極めて僅かな)基
本波の非整数倍の中間次数mの高調波電流Im を注入す
るので、電流注入装置32の小容量化を実現することが
できる。
46および47における離散フーリエ変換の原理は次の
とおりである。
0,1,・・・,N−1)が与えられたとき、それの現
時点からN点前までの第k次(k=0,1,・・・,N
−1)の離散フーリエ変換Xk は、公知の離散フーリエ
変換の定義に従って、次式で表される。ここで、Nは、
例えば、配電系統の基本波の1サイクルを256点と
し、それを16サイクル計測するとしたとき、256×
16となる。計測値xi は、具体的には上記ディジタル
電圧信号Vd またはディジタル電流信号Id である。
時点の計測値をxN-1 としている。また、aは次式で表
される。jは虚数単位である。従ってaN =1である。
ためには、まず計測値xi をN点サンプリングして、x
0 〜xN-1 を計測する。そして、上記数1に従って演算
を行って、離散フーリエ変換Xk を求める。この第1番
目の演算は、Nサンプリングかかって行えば良い。この
ようにして求めたXk をS1 とする。
ちxN を計測したとき)に算出する離散フーリエ変換X
k をS2 とすると、離散フーリエ変換の定義式から、次
式となる。
サンプリングごとに、S3 、S4 、・・・を演算する。
このようにして、計測値xi の離散フーリエ変換Xk を
繰り返し算出することができる。
は、上記のような離散フーリエ変換の計算を行う。即
ち、上記中間調波演算手段46または47においては、
上記計測値xi が上記ディジタル電圧信号Vd またはデ
ィジタル電流信号Id であり、上記離散フーリエ変換X
k が上記高調波電圧Vm または高調波電流Im である。
即ち、k=mとすることによって、目的とする中間次数
mの高調波電圧Vm および高調波電流Im を離散フーリ
エ変換によって算出することができる。
るように、各S2 、S3 、・・・を演算するためには、
多数の掛け算(乗算)を毎回行わなければならない。具
体的には、一つの次数(即ち一つのk)の演算において
も、サンプル数がNの場合、N回の掛け算を行わなけれ
ばならない。従って、各S2 、S3 、・・・の演算に長
時間を要するので、サンプル数Nを多くすると、そのサ
ンプリング間隔Δt内に演算を終えることができなくな
る。
手段46および47に超高速のコンピュータを用いれば
解決することは可能かも知れないけれども、そのように
すると装置が非常に高価になる。または、サンプル数N
を非常に少なくすれば解決することはできるけれども、
そのようにすると高調波電圧Vm および高調波電流I m
の算出精度が低下し、ひいては上記インピーダンスZm
またはアドミタンスY m の算出精度、更には分散電源単
独運転の検出精度が低下する。
のインピーダンスまたはアドミタンス算出の元になる中
間次数の高調波電圧および高調波電流の高速かつ高精度
な算出を可能にし、ひいては分散電源の単独運転の正確
な検出を可能にすることを主たる目的とする。
独運転検出装置は、前記中間調波演算手段として、前記
離散フーリエ変換の演算を繰り返して行う際に一つ前の
演算結果をその次の演算に用いる回帰型離散フーリエ変
換を行い、かつこの回帰型離散フーリエ変換を行う際
に、一つ前の演算結果に、1に極めて近くかつ1より小
さい値の減衰係数を掛ける重み付けを行う中間調波演算
手段を備えていることを特徴としている。
リエ変換によって中間次数の高調波電圧および高調波電
流を繰り返して求める際に、一つ前の演算結果をその次
の演算に用いる回帰型離散フーリエ変換を行うので、1
回の演算時に実行する掛け算の数を大幅に減らすことが
でき、演算時間を大幅に短縮することができる。従っ
て、中間調波演算手段に超高速のコンピュータを用いる
必要も、サンプル数を減らす必要もない。
変換を行うと、そのままでは、何らかの原因で演算結果
に誤差が含まれると、その誤差を含む演算結果を次の演
算に用いることになるので、その誤差が蓄積され、演算
を長期間繰り返して行うと、この誤差が徐々に大きくな
る可能性がある。
は、1に極めて近くかつ1より小さい値の減衰係数で重
み付けを行うので、仮にどこかで演算誤差が発生して
も、離散フーリエ変換の演算ごとに当該誤差が少しずつ
小さくなって行く。従って、長期間に亘って計測および
演算を繰り返しても、大きな蓄積誤差を生じることはな
い。
前述したような中間次数のインピーダンスまたはアドミ
タンス算出の元になる中間次数の高調波電圧および高調
波電流を高速かつ高精度で算出することができる。その
結果、この発明によれば、分散電源の単独運転を正確に
検出することができる。
置の改良例を示すブロック図である。図2に示した従来
例と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下
においては当該従来例との相違点を主に説明する。ま
た、分散電源の単独運転検出装置全体の構成は、例えば
図1と同じであるので、当該図面およびその前記説明を
参照するものとし、ここでは重複説明を省略する。
た従来の中間調波演算手段46および47の代わりに、
次のような演算を行う中間調波演算手段46aおよび4
7aを備えている。それ以外の構成は、図2のものと同
様である。
上記A/D変換器44および45からのディジタル電圧
信号Vd およびディジタル電流信号Id を離散フーリエ
変換して上記中間次数mの高調波電圧Vm および高調波
電流Im をそれぞれ求める。しかも、この離散フーリエ
変換の演算を繰り返して行う際に、一つ前の演算結果を
その次の(それに続く)演算に用いる回帰型離散フーリ
エ変換を行う。かつ、この回帰型離散フーリエ変換を行
う際に、一つ前の演算結果に、1に極めて近くかつ1よ
り小さい値の減衰係数を掛ける重み付けを行う。
における回帰型離散フーリエ変換の原理は次のとおりで
ある。
その次のS2 を算出するのに、従来例の数3のような演
算は行わずに、既に算出したS1 を利用して、次の数4
に示す演算を行う。この演算では、掛け算はたった1回
で済む。a-1はメモリに記憶しておけば良い。このよう
な演算は、S2 を演算するのにその一つ前の演算結果S
1 を用いるので、回帰型離散フーリエ変換と称する。
各演算を上記計測値xi のサンプリングごとに行う。こ
のような回帰型離散フーリエ変換によって、前記離散フ
ーリエ変換と同様に、目的とする中間次数mの高調波電
圧Vm および高調波電流Imを求めることができる。
ば、1回の演算時に実行する掛け算の数を、従来例に比
べて大幅に減らすことができる。即ち、数3と数4とを
比べれば分かるように、サンプル数がNの場合、従来例
の通常の離散フーリエ変換の場合に比べて、掛け算の数
を約1/Nに減らすことができる。しかもこの回帰型離
散フーリエ変換の場合は、S2 以降の各演算における掛
け算は、サンプル数Nに依らず、いずれも1回で済むの
で、サンプル数Nを大きくしても演算時間は長くならな
い。従って、演算時間を大幅に短縮することができる。
その結果、上記中間調波演算手段46aおよび47aに
超高速のコンピュータを用いる必要はないので、装置を
安価に構成することができる。また、サンプル数Nを減
らす必要もないので、高調波電圧Vm および高調波電流
Im を高精度で算出することができる。
計算を一般的に表すと、ある時点の演算結果Sp (p=
1,2,3,・・・)に対して、その次のSp+1 は次式
のように出し入れ演算を行っている。
誤差が生じると、その誤差を含む演算結果をその次の演
算にそのまま用いることになるので、その誤差が蓄積さ
れることになる。この誤差が発生する要因の一つに、演
算誤差がある。
て、Sp+1 の演算時に、本来の演算結果Sp+1 に対し
て、誤差εを含むSp+1 +εが算出されたとする。その
場合は、次のSp+2 の値は、本来のSp+1 と誤差εとか
ら、次の数7となる。この数7の第1項は本来の誤差の
無い部分であり、第2項は誤差の部分である。このよう
に、誤差εの絶対値はそのままの大きさで引き継がれて
行く。
発生したと仮定したが、実際には、毎回の演算時に何ら
かの誤差が発生し、それが蓄積されて行くことになる。
従って、上記のような回帰型離散フーリエ変換の演算を
繰り返して長期間行うと、この誤差が徐々に大きくなる
可能性がある。
6aおよび47aを含む供給停止検出装置42、更には
単独運転検出装置31は、単独運転検出が行われるまで
は(単独運転検出が行われればリセットすれば良い)、
長期間(例えば何か月間も)休み無しに動作し続ける可
能性があるので、どんどん誤差が大きくなる可能性があ
る。
も、すぐに演算結果Sp の中から消えるように、回帰型
離散フーリエ変換の計算のアルゴリズムを次式のように
少し変える。eは自然対数の底(即ち、e=2.71
8)である。
減衰係数e-rは、誤差蓄積防止の観点からは小さい方が
好ましいけれども、あまり小さくするとそれ自体が計算
誤差を生じさせることになる。従ってこの減衰係数e-r
は、1に極めて近くかつ1より小さい値にするのが好ま
しい。より具体的には、0<r≪1の範囲内にするのが
好ましい。rはここでは減衰指数と呼ぶ。
な誤差εが発生しても、演算する度に前回分の誤差εが
e-r倍されてどんどん小さくなって行くので、大きな蓄
積誤差を生じることはない。従って上記中間次数mのイ
ンピーダンスZm またはアドミタンスYm 算出の元にな
る中間次数mの高調波電圧Vm および高調波電流Imを
高速でしかも精度良く算出することができる。
数9に示すように、時間的に古いものの順に重みをer
で減らして行ったのと同じである。即ち数9を回帰型に
したのが上記数8である。
(N-2)r+・・・+xN-1aN-1er
まり小さくすると、それ自体が計算誤差を生じさせるこ
とになり、本来の着目する中間次数mの高調波電圧Vm
および高調波電流Im を精度良く算出できなくなる可能
性が出てくる。この計算誤差が及ぼす影響の最大のもの
は、電圧または電流の基本波成分が指数関数的な変調を
受けて、計算上で(即ち本来の計測データではないの
に)、着目中間次数mの高調波成分が発生することであ
る。
数成分が変調を受けて、m次の中間次数成分Hm がどの
位発生するかを評価する。この中間次数成分Hm は次の
数10で表される。この数10において、第1行目の括
弧内のejxは基本波成分を表し、exp{−r(2nπ−
x)}は減衰率を表し、e-jmxは着目中間次数成分を表
している。nは、離散フーリエ変換の計測サイクル数で
あり、例えば前述した16または32等である。
さ|Hm |は、次式で表される。
クトル付き力率改善用コンデンサによる共振次数の最小
値は、配電系統のシミュレーション結果によれば、通常
は、配電線10(図1参照)が電圧7kV以下の高圧配
電系統の場合で約2.7次、電圧7kV超の特別高圧配
電系統の場合で約3.6次である。従って上記中間次数
mは、この共振を避けて上記高調波電圧Vm および高調
波電流Im の計測を正確に行うためには、高圧配電系統
の場合で2.7次未満、特別高圧配電系統の場合で3.
6次未満にするのが好ましい。但し、この中間次数m
は、小さくても通常は2付近であるから、上記数11の
分母はおよそ1と考えて良い。
次数mの高調波の大きさは、通常は基本波のせいぜい
0.01%程度である。上記電流注入装置32からは、
この自然に存在する高調波と区別するために、0.01
%よりも多く(例えば0.1%程度)高調波電流Jm を
注入する。従って、上記中間次数成分Hm の値を0.0
1%よりも小さくしておけば、上記計算誤差の影響を排
除することができる。
きさ|Hm |は、次式で表すことができる。
る範囲内の値にするのが好ましい。
う回帰型離散フーリエ変換によっても、その演算過程で
発生する中間次数mの高調波成分を非常に小さくするこ
とができるので、目的とする中間次数mの高調波電圧V
m および高調波電流Im をより高精度で算出することが
できる。
発明によれば、離散フーリエ変換によって中間次数の高
調波電圧および高調波電流を繰り返して求める際に、一
つ前の演算結果をその次の演算に用いる回帰型離散フー
リエ変換を行う中間調波演算手段を備えているので、1
回の演算時に実行する掛け算の数を大幅に減らすことが
でき、演算時間を大幅に短縮することができる。従っ
て、中間調波演算手段に超高速のコンピュータを用いる
必要も、サンプル数を減らす必要もない。
極めて近くかつ1より小さい値の減衰係数で重み付けを
行うので、仮にどこかで演算誤差が発生しても、離散フ
ーリエ変換の演算ごとに当該誤差が少しずつ小さくなっ
て行く。従って、長期間に亘って計測および演算を繰り
返しても、大きな蓄積誤差を生じることはない。
前述したような中間次数のインピーダンスまたはアドミ
タンス算出の元になる中間次数の高調波電圧および高調
波電流を高速かつ高精度で算出することができる。その
結果、この発明によれば、分散電源の単独運転を正確に
検出することができる。
離散フーリエ変換の演算過程で発生する上記中間次数の
高調波成分を非常に小さく抑えることができるので、目
的とする中間次数の高調波電圧および高調波電流をより
高精度で算出することができる。
の一例を示す単線接続図である。
ック図である。
ック図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 上位系統に変電所を介して配電線が接続
され、この配電線に、分散電源を有する需要家設備が接
続された構成の配電系統に適用されるものであって、 前記配電線から前記需要家設備への引込線に、当該配電
系統の基本波電圧に同期しており、しかも当該基本波の
非整数倍の中間次数の高調波電流を注入する電流注入装
置と、前記需要家設備の引込線における前記中間次数の
高調波電圧および高調波電流を計測し、この高調波電圧
および高調波電流に基づいて、前記需要家設備の受電点
から眺めた前記配電系統の前記中間次数のインピーダン
スまたはアドミタンスを演算し、かつこのインピーダン
スまたはアドミタンスの変化を検出して、前記上位系統
からの電力供給が停止したことを表す供給停止検出信号
を出力する供給停止検出装置とを備えており、 しかもこの供給停止検出装置が、前記引込線において計
測したアナログの計測電圧および計測電流をそれぞれデ
ィジタル電圧信号およびディジタル電流信号に変換する
A/D変換器と、このA/D変換器からのディジタル電
圧信号およびディジタル電流信号をそれぞれ離散フーリ
エ変換して前記中間次数の高調波電圧および高調波電流
をそれぞれ求める中間調波演算手段とを備えている、分
散電源の単独運転検出装置において、 前記中間調波演算手段として、前記離散フーリエ変換の
演算を繰り返して行う際に一つ前の演算結果をその次の
演算に用いる回帰型離散フーリエ変換を行い、かつこの
回帰型離散フーリエ変換を行う際に、一つ前の演算結果
に、1に極めて近くかつ1より小さい値の減衰係数を掛
ける重み付けを行う中間調波演算手段を備えていること
を特徴とする分散電源の単独運転検出装置。 - 【請求項2】 前記減衰係数は、自然対数の底をeとし
たとき、e-r(但し0<r≪1)で表される範囲内の値
である請求項1記載の分散電源の単独運転検出装置。 - 【請求項3】 前記中間次数が3.6次未満であり、前
記回帰型離散フーリエ変換における計測サイクル数をn
(但しnは1以上の整数)としたとき、前記指数rは、
0<r<1/(2nπ・10000)で表される範囲内
の値である請求項2記載の分散電源の単独運転検出装
置。
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JP22087499A JP4040800B2 (ja) | 1999-08-04 | 1999-08-04 | 分散電源の単独運転検出装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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US7725295B2 (en) * | 2006-11-01 | 2010-05-25 | Abb Research Ltd. | Cable fault detection |
JP2010136548A (ja) * | 2008-12-05 | 2010-06-17 | Kansai Electric Power Co Inc:The | 分散電源の単独運転検出装置 |
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- 1999-08-04 JP JP22087499A patent/JP4040800B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4040800B2 (ja) | 2008-01-30 |
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