JP2001044662A - ケーブル収納形レール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ロッカ内の電気機器の収納率を向上したレール
を提供する。 【解決手段】ロッカ６に取り付けられたケーブル収納形
レール９には、電気機器２を取り付けるためのソケット
３が取り付けられる。ケーブル収納形レール９は、金属
あるいは難燃性の高分子材料を素材として成形されてお
り、従来のレールおよびケーブルダクトを一体化して、
ケーブル７を収納するケーブルラック式構造となってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ロッカ内部に設置
され、収納する計測制御用機器などの電気機器を取り付
けるためのレールに関する。

【０００２】

【従来の技術】図７は従来技術例のロッカ内の電気機器
取り付け用レールを示す図で、（ａ）は正面図、（ｂ）
は側面図である。図７において、レール１はＩＥＣ国際
規格またはＤＩＮ規格に準拠した３５ｍｍ幅の構造のも
のである。

【０００３】図８は従来技術例のレールに電気機器を取
り付けた状態の斜視図である。図８において、１はレー
ル、２は変換器，補助継電器，ヒューズなどの電気機
器、３は電気機器２用のソケット、４はレール１をロッ
カに取り付けるためのねじ、５はソケット３のねじ端子
である。レール１にソケット３を取り付け、このソケッ
ト３に電気機器２を取り付けたものをロッカ（図示せ
ず）にねじ４を用いて取り付ける。レール１を使用する
目的は、電気機器２を連続取り付けすることによる収納
スペースの削減や、変更へのフレキシブルな対応を可能
とすることにある。また、ロッカへの取り付け用ねじ４
を削減することにより、製作時間を短縮できる利点も有
している。

【０００４】図９は図８を側面から見た詳細図である。
図９において、６はロッカ、７はケーブル、８はケーブ
ル７を収納するケーブルダクトであり、その他の構成要
素は図８と同じであり同じ符号を付してある。電気機器
２の信号は、ソケット３を介してねじ端子５に接続さ
れ、ケーブル７を介して他の電気機器２あるいはロッカ
６外に設置された電気機器に接続される。電気機器２に
対してケーブルダクト８を上下に配置する必要があり、
高さ寸法Ｌが必要となっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】図１０は電気機器の収
納スペースの説明図である。図１０において、構成要素
は図９と同じであり同じ符号を付してある。寸法Ｘは電
気機器２取り付けの１段分のスペースを示し、寸法Ｙは
電気機器２取り付けの２段分のスペースを示している。

【０００６】近年では、ロッカに収納される電気機器２
も、電子化が進むことにより高密度収納の要求が高まっ
ており、また、ロッカ設置の省スペース化のニーズも高
まっている。電気機器２の高密度実装には、ケーブルダ
クト８のスペースがネックとなり、ロッカに対して垂直
面寸法に制約が発生するという問題があった。また、電
気機器の電子化に伴い、電圧または電流レベルによるロ
ッカ内のケーブルの分離の必要性が増してきている。本
発明は上記の問題点に鑑みなされたもので、その目的と
するところは、ロッカ内の電気機器の収納率を向上した
レールを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、表面側に電気機器用ソケット取
り付け部を具備し、裏面側に盤内配線ケーブル収納部お
よび盤取り付け部を具備したケーブル収納形レールとし
た。

【０００８】また、上記において、盤内配線ケーブル収
納部に配線ケーブル分離用隔壁を少なくとも１個設ける
こととした。また、上記において、配線ケーブル分離用
隔壁の位置を可変できることとした。

【０００９】

【発明の実施の形態】図１は本発明の第１の実施例のケ
ーブル収納形レールの断面図である。図１において、９
はケーブル収納形レールであり、その他の構成要素は図
９と同じであり同じ符号を付してある。ケーブル収納形
レール９は、金属あるいは難燃性の高分子材料を素材と
して成形されており、図９における従来のレール１とケ
ーブルダクト８とを一体化して、ケーブル７を収納する
ケーブルラック式構造となっている。従来のケーブルダ
クト８は図９に示されるように電気機器２の上段および
下段に配置されていたが、ケーブル収納形レール９にお
いては、ケーブルダクト部分をソケット３の下部へ一体
化した構造とし、スペース効率の向上を図っている。

【００１０】図２は図１のＰ矢視図である。図２におい
て、ケーブル収納形レール９にはケーブル７のずれや脱
落を抑制するための櫛形状の滑り止めの歯を設けてあ
る。図３は本発明の第２の実施例のケーブル収納形レー
ルの断面図である。図３において、ケーブル収納形レー
ル９には隔壁１４が設けてある。従来は図９のケーブル
ダクト８の内部で、ノイズ等の対策のためにケーブルを
用途毎に結束していたが、ケーブル収納形レール９の隔
壁１４により強電領域１０と伝送領域１１とを容易に分
離できる構造としてある。なお、必要に応じて、隔壁１
４の数を増減してもよい。

【００１１】図４は本発明の第３の実施例のケーブル収
納形レールの断面図である。図４において、ケーブル収
納形レール９にはスライドレール１３が設けてあり、分
離領域を容易に可変できる構造としてある。隔壁１４
は、スライドレール１３により矢印方向に任意に移動す
ることができる。仕様変更等により、強電領域１０、伝
送領域１１、弱電領域１２のスペースが変化しても、容
易に対応可能である。隔壁１４は、高分子材料による変
形可能な素材を用いている。なお、必要に応じて、隔壁
１４の数は適宜増減してもよい。

【００１２】図５は図４の斜視図である。図５におい
て、ケーブル収納形レール９はケーブルラック式構造と
なっており、隔壁１４がスライドレール１３により任意
の位置に移動できる様子を示している。

【００１３】図６は本発明の実施例による電気機器の収
納スペースの説明図である。図６において、９はケーブ
ル収納形レールであり、その他の構成要素は図１０と同
じであり同じ符号を付してある。寸法Ｚは電気機器２取
り付けの２段分のスペースを示しており、図１０におけ
る寸法Ｙに比べ大幅に縮小されている。

【００１４】

【発明の効果】本発明によれば、ロッカ縦方向への電気
機器の収納スペースが約２倍となり、ロッカ内の高密度
化を図ることができる。また、ロッカ内ケーブルの分離
配線作業を容易に行うことができる。また、電気機器の
追加，変更等の仕様変更に対してもフレキシブルに対応
することができる。また、本レールは構造が簡単であ
り、比較的安価に製作することができ、ロッカを追加す
るよりも格安である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例のケーブル収納形レール
の断面図。

【図２】図１のＰ矢視図。

【図３】本発明の第２の実施例のケーブル収納形レール
の断面図。

【図４】本発明の第３の実施例のケーブル収納形レール
の断面図。

【図５】図４の斜視図。

【図６】本発明の実施例による電気機器の収納スペース
の説明図

【図７】従来技術例のロッカ内の電気機器取り付け用レ
ールを示す図。

【図８】従来技術例のレールに電気機器を取り付けた状
態の斜視図。

【図９】図８を側面から見た詳細図。

【図１０】従来技術例の電気機器の収納スペースの説明
図。

【符号の説明】

２…電気機器、３…ソケット、６…ロッカ、７…ケーブ
ル、９…ケーブル収納形レール、１０…強電領域、１１
…伝送領域、１２…弱電領域、１３…スライドレール、
１４…隔壁。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】表面側に電気機器用ソケット取り付け部を
   具備し、裏面側に盤内配線ケーブル収納部および盤取り
   付け部を具備したことを特徴とするケーブル収納形レー
   ル。
2. 【請求項２】盤内配線ケーブル収納部に配線ケーブル分
   離用隔壁を少なくとも１個設けたことを特徴とする請求
   項１記載のケーブル収納形レール。
3. 【請求項３】配線ケーブル分離用隔壁の位置を可変でき
   ることを特徴とした請求項２記載のケーブル収納形レー
   ル。