JP2001044436A - 薄膜トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタおよびその製造方法

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JP2001044436A
JP2001044436A JP21050599A JP21050599A JP2001044436A JP 2001044436 A JP2001044436 A JP 2001044436A JP 21050599 A JP21050599 A JP 21050599A JP 21050599 A JP21050599 A JP 21050599A JP 2001044436 A JP2001044436 A JP 2001044436A
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Japan
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region
insulating film
thin film
drain region
channel region
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JP21050599A
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English (en)
Inventor
Masahiro Sakai
全弘 坂井
Keizaburo Kuramasu
敬三郎 倉増
Yukihiro Morita
幸弘 森田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス基板の溶融などの問題により、高温熱
処理が不可能なため、イオン注入によって生じるLDD
(Lightly Doped Drain)領域の結晶性の劣化を完全に
は回復できない場合の、薄膜トランジスタと、その製造
方法を提示する。 【解決手段】 チャネル領域6の両側にソース領域5お
よびドレイン領域7が配置された半導体薄膜2を有し、
該半導体薄膜2上にゲート絶縁膜3を介してゲート電極
4が形成された薄膜トランジスタであって、前記チャネ
ル領域6の両端部のうち少なくともドレイン領域7側の
端部直上に、固定電荷を内包する層間絶縁膜8が形成さ
れ、前記固定電荷により、チャネル領域6の両端部のう
ち少なくともドレイン領域7側の端部に、チャネル領域
6がoffされた時の抵抗値より小さく、かつドレイン
領域7の抵抗値よりも大きい中間抵抗領域が形成されて
いることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
(TFT: Thin Film Transistor)およびその製造方
法に関する。より詳しくは、アクティブマトリクス型の
液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)等に
応用される、高性能で高信頼性を有する薄膜トランジス
タとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アクティブマトリクス型の液晶表
示装置(以下「LCD」と称する)に適用される薄膜ト
ランジスタ(以下「TFT」と称する)においては、ド
レイン近傍での電場集中を抑制するために、LDD(Lig
htly Doped Drain)構造が用いられている。LDD構造
は、相対的に高濃度の不純物領域のソース・ドレイン領
域とチャネル領域との間に形成された相対的に低濃度の
不純物領域、即ちLDD領域により構成される。
【0003】図7は、LDD構造を有するTFTの構造
を示す概略断面図である。絶縁性基板21上に半導体薄
膜22、ゲート絶縁膜23、ゲート電極24、層間絶縁
膜28が順に積層され、更に、ソース電極29及びドレ
イン電極210が設けられている。該ソース電極29及
びドレイン電極210は、前記ゲート絶縁膜23及び層
間絶縁膜28に形成されたコンタクトホール30・30
を介してソース領域25及びドレイン領域27に接続さ
れている。
【0004】前記半導体薄膜22は、イオンを高濃度に
注入して形成されたソース領域25およびドレイン領域
27と、チャネル領域26と、該チャネル領域26の両
端にイオンの注入量を低減して形成されたLDD領域2
11・211とからなる。前記LDD領域211・21
1は、注入されたイオン濃度がソース領域25・ドレイ
ン領域27に注入されたイオン濃度より低いので、該L
DD領域211・211の抵抗値は、ソース領域25お
よびドレイン領域27の抵抗値より高い。
【0005】一般的に、チャネル領域がonされ、大き
な電流をソース・ドレイン間に流した場合にはピンチオ
フが起こり、該ピンチオフにより電場集中が起こり、該
電場集中により発生するホットキャリアはTFTの性能
を低下させるのである。しかし、図7に示すように、半
導体薄膜22にLDD領域211・211を形成するこ
とによって、チャネル領域26がonされ、大きな電流
をソース・ドレイン間に流した場合に起こるピンチオフ
に起因する電場集中を抑制することができ、従って、ホ
ットキャリアは発生せず、TFTの性能は低下しない。
【0006】また、前記LDD領域211・211は、
チャネル領域26がoffされた時に現れる急峻なp−
n接合を、不純物準位を介したトンネル電流が流れるこ
とに起因するオフ電流の増大を抑制する効果も有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記LDD領域を形成
するために半導体薄膜にイオンを注入した場合、イオン
注入領域の結晶性が劣化してしまうので、その結晶性の
劣化を熱処理(約1000℃)によって修復しているの
であった。
【0008】しかし、特にガラス基板上にポリシリコン
を形成したTFTなどにおいては、熱処理温度がガラス
基板の溶融が起こる温度(約600℃)以下に制限され
る。従って、イオン注入時に発生する結晶性の劣化が、
完全には修復されない場合がある。すると、チャネル領
域とドレイン領域の間で電場集中のために発生するホッ
トキャリアによりTFTが容易に破壊され、TFT特性
が劣化するのであった。また、チャネルがoffされた
時に現れる急峻なp−n接合を、不純物準位を介したト
ンネル電流が流れることに起因する、オフ電流の増大が
抑制できないのであった。
【0009】さらに、前記LDD構造は、イオン注入工
程を必要としており、製造工程の効率化を図る上では複
雑な工程となっており、好ましいものではない。
【0010】前記課題を克服するため、本発明では、イ
オン注入工程を行うことなく、チャネル領域の両端部の
うち少なくともドレイン領域側の端部のイオンが注入さ
れない領域を、実質的にLDD領域と同じ機能を有する
ようにしたTFTを提供する。また、その製造方法を提
供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、前記課題を解決す
るために、請求項1記載の発明は、チャネル領域の両側
にソース領域およびドレイン領域が配置された半導体薄
膜を有し、該半導体薄膜上にゲート絶縁膜を介してゲー
ト電極が形成された薄膜トランジスタであって、前記チ
ャネル領域の両端部のうち少なくともドレイン領域側の
端部直上に、固定電荷を内包する層間絶縁膜が形成さ
れ、前記固定電荷により、チャネル領域の両端部のうち
少なくともドレイン領域側の端部に、チャネル領域がo
ffされた時の抵抗値より小さく、かつドレイン領域の
抵抗値よりも大きい中間抵抗領域が形成されていること
を特徴としている。
【0012】前記構成とすることにより、チャネル領域
の両端部のうち、少なくともドレイン領域側の端部(交
流駆動を考えた場合には、ソース領域側の端部も同様)
に、LDD領域と同様の効果を持った中間抵抗領域を形
成することができる。例えば、n型トランジスタの場合
には、前記層間絶縁膜中に正の固定電荷として存在させ
ることにより、チャネル領域の両端部のうち、少なくと
もドレイン領域側の端部に電子を誘起し、チャネル領域
がoffされた時の抵抗値より小さく、かつドレイン領
域の抵抗値よりも大きい中間抵抗領域を形成することが
できる。
【0013】請求項2記載の発明は、チャネル領域の両
側にソース領域およびドレイン領域が配置された半導体
薄膜を有し、該半導体薄膜上にゲート絶縁膜を介してゲ
ート電極が形成された薄膜トランジスタであって、前記
チャネル領域の両端部のうち少なくともドレイン領域側
の端部上にゲート絶縁膜を介して、固定電荷を内包する
層間絶縁膜が形成され、前記固定電荷により、チャネル
領域の両端部のうち少なくともドレイン領域側の端部
に、チャネル領域がoffされた時の抵抗値より小さ
く、かつドレイン領域の抵抗値よりも大きい中間抵抗領
域が形成されていることを特徴としている。
【0014】前記構成とすることによっても、チャネル
領域の両端部のうち、少なくともドレイン領域側の端部
(交流駆動を考えた場合には、ソース領域側の端部も同
様)に、LDD領域と同様の効果を持った中間抵抗領域
を形成することができる。例えば、n型トランジスタの
場合には、前記層間絶縁膜中に正の固定電荷として存在
させることにより、チャネル領域の両端部のうち、少な
くともドレイン領域側の端部にゲート絶縁膜を介して電
子を誘起し、チャネル領域がoffされた時の抵抗値よ
り小さく、かつドレイン領域の抵抗値よりも大きい中間
抵抗領域を形成することができる。
【0015】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2記載の薄膜トランジスタであって、前記中間抵
抗領域の抵抗値が、前記チャネル領域がoffされた時
の抵抗値の10分の1以下で、かつ、前記ドレイン領域
の抵抗値の5倍以上、であることを特徴としている。
【0016】前記中間抵抗領域の抵抗値が、チャネル領
域がoffされた時の抵抗の10分の1より高い、また
は、ドレイン領域の抵抗の5倍未満であれば、チャネル
領域がonされ、大きな電流をソース・ドレイン間に流
した場合に電場集中が起こり、その時発生するホットキ
ャリアによりTFTが容易に破壊され、TFT特性が劣
化する。また、オフ電流の増大が抑制できない。従っ
て、前記中間抵抗領域の抵抗値は、前記チャネル領域が
offされた時の抵抗の10分の1以下で、かつ、前記
ドレイン領域の抵抗の5倍以上とする。
【0017】請求項4記載の発明は、薄膜トランジスタ
の製造方法であって、絶縁性基板上に、半導体薄膜をパ
ターン状に形成する半導体薄膜形成工程と、前記半導体
薄膜上にゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程
と、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極をパターン状に形
成するゲート電極形成工程と、前記半導体薄膜に前記ゲ
ート電極をマスクとしてイオンを注入し、半導体薄膜に
ソース領域、チャネル領域、ドレイン領域を形成するイ
オン注入工程と、前記チャネル領域の両端部のうち少な
くともドレイン領域側の端部を露出するように、前記ゲ
ート絶縁膜に開口部を設けるゲート絶縁膜開口工程と、
前記ゲート絶縁膜上および前記開口部内に、固定電荷を
内包する層間絶縁膜を形成し、該開口部内にあって、チ
ャネル領域の両端部のうち少なくともドレイン領域側の
端部上面に接する層間絶縁膜に内包される固定電荷によ
り、チャネル領域がoffされた時の抵抗値より小さ
く、かつドレイン領域の抵抗値よりも大きい中間抵抗領
域を形成する層間絶縁膜形成工程とを備えることを特徴
としている。
【0018】前記方法とすることにより、前記ゲート絶
縁膜の開口部を介して、層間絶縁膜がチャネル領域の両
端部のうち少なくともドレイン領域側の端部上面に接す
るので、層間絶縁膜に内包される固定電荷により、チャ
ネル領域の両端部のうち少なくともドレイン領域側の端
部にLDD領域と同様の効果を持った中間抵抗領域を形
成することができる。従って、イオン注入工程を行わず
に、実質的にLDD領域と同じ機能を有する中間抵抗領
域を形成することができるので、薄膜トランジスタの製
造工程を簡略化し、製造効率が向上する。
【0019】請求項5記載の発明は、薄膜トランジスタ
の製造方法であって、絶縁性基板上に、半導体薄膜をパ
ターン状に形成する半導体薄膜形成工程と、前記半導体
薄膜上にゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程
と、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極をパターン状に形
成するゲート電極形成工程と、前記半導体薄膜に前記ゲ
ート電極をマスクとしてイオンを注入し、半導体薄膜に
ソース領域、チャネル領域、ドレイン領域を形成するイ
オン注入工程と、前記チャネル領域の両端部のうち少な
くともドレイン領域側の端部上に位置するゲート電極端
部を除去する除去工程と、前記ゲート絶縁膜上に、固定
電荷を内包する層間絶縁膜を形成し、チャネル領域の両
端部のうち少なくともドレイン領域側の端部に、層間絶
縁膜に内包される固定電荷により、チャネル領域がof
fされた時の抵抗値より小さく、かつドレイン領域の抵
抗値よりも大きい中間抵抗領域を形成する層間絶縁膜形
成工程とを備えることを特徴としている。
【0020】前記方法とすることによっても、層間絶縁
膜がチャネル領域の両端部のうち少なくともドレイン領
域側の端部上に位置するので、層間絶縁膜に内包される
固定電荷により、ゲート絶縁膜を介して、チャネル領域
の両端部のうち少なくともドレイン領域側の端部にLD
D領域と同様の効果を持った中間抵抗領域を形成するこ
とができる。従って、イオン注入工程を行わずに、実質
的にLDD領域と同じ機能を有する中間抵抗領域を形成
することができるので、薄膜トランジスタの製造工程を
簡略化し、製造効率が向上する。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項4または5
記載の薄膜トランジスタの製造方法であって、前記層間
絶縁膜形成工程は、形成される層間絶縁膜が、ストイキ
オメトリーからずれるような成膜条件でプラズマ化学的
気相成長法により形成される工程であることを特徴とし
ている。
【0022】前記方法とすることにより、前記層間絶縁
膜を、プラズマ化学的気相成長法によってストイキオメ
トリーがずれるような成膜条件で形成することによって
(具体的には、ガス圧、層間絶縁膜の原料ガス流量、R
F電力量を上げることによって)、層間絶縁膜中に容易
に固定電荷を内包することができる。従って、前記固定
電荷により、チャネル領域の端部に中間抵抗領域を形成
することができる。
【0023】請求項7記載の発明は、請求項4乃至6記
載の薄膜トランジスタの製造方法であって、前記絶縁性
基板をガラス基板とすることを特徴としている。
【0024】従来、LDD領域を有するTFTをガラス
基板上に形成した場合には、ガラス基板の実質的な溶融
は600℃で始まるので、イオン注入により形成したL
DD領域を、高温熱処理(1000℃近傍)することに
よって結晶性の劣化の修復を行うことができないのであ
った。しかし、前記中間抵抗領域は、イオン注入を行わ
ずにチャネル領域の両端部のうち少なくともドレイン領
域側の端部に形成することができるので、結晶性は劣化
しない。従って、高温熱処理を行う必要はない。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
1乃至図6に基づいて説明すれば以下の通りである。但
し、説明に不要な部分は省略し、また、説明を容易にす
る為に誇張あるいは縮小等して図示した部分がある。
【0026】(実施の形態1)図1は、実施の形態1に
係るTFTの構造を示す概略断面図である。
【0027】図1に示すように、前記TFT20はトッ
プゲート型薄膜トランジスタであり、絶縁性基板として
のガラス基板1上に、膜厚が400nmの不純物拡散防
止膜(図示せぬ)と、膜厚が50nmの半導体薄膜2
と、膜厚が100nmのゲート絶縁膜3と、ゲート電極
4と、層間絶縁膜8とが順に積層されて構成されてい
る。更に、このTFT20には、ソース電極9及びドレ
イン電極10が設けられている。また、前記ソース電極
9及びドレイン電極10は、ゲート絶縁膜3及び層間絶
縁膜8に形成されたコンタクトホール12・12を介し
てソース領域5およびドレイン領域7に接続されてい
る。
【0028】前記半導体薄膜2は、チャネル領域6、ソ
ース領域5、ドレイン領域7を備え、かつ所定の形状に
パターンされた多結晶シリコンからなる半導体層であ
る。前記ソース領域5及びドレイン領域7はチャネル領
域6の両側に位置し、リン等の不純物イオンがドーピン
グされている。一方、前記チャネル領域6はゲート電極
4の下方に位置するように形成されている。
【0029】前記不純物拡散防止膜は膜厚が400nm
で、例えばSiNxからなる絶縁膜であり、前記ガラス
基板1上に形成されている。前記不純物拡散防止膜は、
緻密性が高いため、アルカリ金属元素やアルカリ土類元
素等の不純物を遮蔽するブロッキング作用に優れてい
る。よって、ガラス基板1から半導体薄膜2膜に拡散し
ようとする、例えばNaイオン等の不純物を遮蔽する。
この結果、ガラス基板1に形成されたTFT20の特性
がばらつくのを抑制することができる。
【0030】前記ゲート絶縁膜3は、膜厚が100nm
で、例えばSiO2からなる絶縁膜であり、前記半導体
薄膜2の上方に形成されている。また、前記ゲート絶縁
膜3には開口部14・14が設けられており、該開口部
14・14はチャネル領域6とドレイン領域7の間およ
びチャネル領域6とソース領域5の間の直上に位置し、
チャネル領域6とドレイン領域7の間の部分およびチャ
ネル領域6とソース領域5の間の部分を露出するように
している。なお、前記開口部14・14は、少なくとも
チャネル領域6の両端部を露出するような位置に形成さ
れていれば良く、本実施の形態の位置に限定されるもの
ではない。
【0031】前記ゲート電極4は、例えばAl−Zr合
金等からなり、ゲート絶縁膜3の上方における、半導体
薄膜2のチャネル領域6に対応する位置に形成されてい
る。
【0032】前記層間絶縁膜8は、例えばSiNXから
なる絶縁膜であり、前記ゲート電極4及びゲート絶縁膜
3の上方に積層されている。また、前記層間絶縁膜8
は、前記開口部14・14内にも形成され、半導体薄膜
2(詳しくは、チャネル領域6とドレイン領域7の間の
部分およびチャネル領域6とソース領域5の間の部分)
に接している。
【0033】また、前記層間絶縁膜8は、半導体薄膜2
との界面固定電荷に換算して、約1E12cm-2に相当す
る正の固定電荷を内包しており、該固定電荷は、層間絶
縁膜8を成膜する時の成膜条件を制御することにより容
易に内包することができる。なお、成膜条件について
は、後述する。
【0034】また、前記層間絶縁膜8及び前記ゲート絶
縁膜3には、それぞれ半導体薄膜2のソース領域5また
はドレイン領域7に達するコンタクトホール12・12
が形成されており、前記ソース電極9及びドレイン電極
10は、このコンタクトホール12・12を介して、ソ
ース領域5またはドレイン領域7と接触するように形成
されている。
【0035】前記ゲート電極4、ソース電極9およびド
レイン領域7は、図示の断面以外の部分で所定の形状に
パターニングされることにより、配線パターンを構成し
ている。
【0036】このような構成とすることにより、前記層
間絶縁膜8は約1E12cm-2に相当する正の固定電荷を
内包しているので、ゲート電圧に無関係にチャネル領域
6の両端部は電界がかけられた状態となり、該チャネル
領域6の両端部に電子が誘起された中間抵抗領域が形成
される。また、前記中間抵抗領域(即ち、チャネル領域
6の両端部)の抵抗値は、前記チャネル領域6がoff
された時の抵抗値の100分の1で、かつ、前記ドレイ
ン領域の抵抗値の20倍に相当する。
【0037】また、TFT20は、チャネル領域6がo
nされ、さらに、ソース・ドレイン間に大きな電流が流
れた場合にピンチオフが発生しても、前記中間抵抗領域
によって、チャネル領域6のドレイン領域7側端での電
場集中が緩和され、ホットキャリアが発生しにくい。ま
た、本実施の形態のように、チャネル領域6のドレイン
領域7側端では中間抵抗領域の形成によって抵抗が低下
しているので、層間絶縁膜8に固定電荷が無い場合に比
較してon電流の低減を防止できる。さらに、実質的な
ドレイン領域7端をチャネル領域6内に存在させること
が可能なので、イオン注入によるドレイン領域7の結晶
性の劣化が完全に改善されなくても、ホットキャリアに
対するTFTの信頼性が向上する。同時に、チャネル領
域6がoffされた時の、急峻なp−n接合が存在しな
いので、off電流が低減される。従って、良好な特
性、信頼性を有するTFT20を提供することができ
る。
【0038】次に、前記TFT20の製造方法につい
て、図2、図3を用いて説明する。図2、図3は、本発
明の実施の形態1に係るTFT20の製造工程を示す概
略断面図である。
【0039】まず、絶縁性基板であるガラス基板1上
に、原料ガスとして、SiH4(シラン)、Ar(アル
ゴン)およびH2(水素)等の混合ガスを用いて、PE
CVD法(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Depositio
n:プラズマ化学的気相成長法)により、膜厚が400
nmの不純物拡散防止膜(図示せぬ)を成膜する。
【0040】次に、図2(a)に示すように、前記不純
物拡散防止膜上に非晶質シリコン薄膜を形成する。具体
的には、原料ガスとして、SiH4(シラン)、Ar
(アルゴン)およびH2(水素)等の混合ガスを用い
て、PECVD法により、膜厚が50nmの非晶質シリ
コン薄膜を形成する。続いて、前記非晶質シリコン薄膜
の膜中の水素を熱処理等によって数at%以下に除去す
る。次に、エキシマレーザー等の高エネルギー密度の紫
外線を照射して、非晶質シリコンを多結晶シリコンに結
晶化させて、半導体薄膜2を形成する。
【0041】次に、図2(b)に示すように、前記半導
体薄膜2をフォトリソグラフィー及びエッチング技術に
より、所定の形状(島状)となるようにパターニングし
て加工する。続いて、前記半導体薄膜2上に、原料ガス
として、例えば、TEOS(テトラエトキシシラン)蒸
気と酸素などの混合ガスを用い、同じくPECVD法な
どにより、膜厚が100nmのゲート絶縁膜3を形成す
る。
【0042】次に、前記ゲート絶縁膜3の全面に、Al
−Zr合金等からなる金属薄膜をスパッタリング法等に
より成膜し、更に、フォトリソグラフィー及びエッチン
グ技術を用いて、所定の形状にパターニングして、ゲー
ト電極4及び配線パターンを形成する。
【0043】次に、イオン注入技術により、ゲート電極
4をマスクとして、自己整合的に、ドナーとなる不純物
イオン、具体的にはリン(n型の場合)を注入し、熱処
理やランプ加熱、レーザー照射などの少なくとも一つの
方法により、不純物イオンを活性化させ、半導体薄膜2
中に、ソース領域5、ドレイン領域7及びチャネル領域
6を作製する。尚、P型の場合は、アクセプタとなる不
純物イオンとして、ボロンを注入すればよい。
【0044】続いて、図2(c)に示すように、ソース
領域5とチャネル領域6の接合部分、およびドレイン領
域7とチャネル領域6の接合部分が露出するように、フ
ォトリソグラフィーとエッチング技術により、ゲート絶
縁膜3を開口し、開口部14・14を設ける。
【0045】次に、図3(d)に示すように、前記ゲー
ト絶縁膜3及びゲート電極4上にシリコン窒化膜などか
らなる厚さ300nmの層間絶縁膜8を、同じくPEC
VD法などにより形成するとともに、前記開口部14・
14内にも層間絶縁膜8を形成する。この時、例えば、
半導体薄膜2との界面固定電荷に換算して、約1E12
cm-2に相当する正の固定電荷を内包するように、シリコ
ン窒化膜の成膜条件を決定する。この条件は、成膜装置
ごとに異なるものであるが、例えば、化学量論組成(S
i:N=3:4)の薄膜が得られる条件より窒素含有量
が少なくなるように、成膜時に導入する窒素ガス、アン
モニアガス等の流量を制御することで達成される。より
具体的には、NH3を150sccm、H2を150sc
cm、SiH4を50sccmの流量となるようにして
導入し、圧力を0.8torrに調節してPECVD法
により層間絶縁膜8を成膜した。尚、前記開口部14・
14を介して、層間絶縁膜8は、ソース領域5とチャネ
ル領域6の接合部及びチャネル領域6とドレイン領域7
の接合部上に接している。
【0046】次に、図3(e)に示すように、再び、フ
ォトリソグラフィとエッチング技術により、ゲート絶縁
膜3、層間絶縁膜8に、それぞれ半導体薄膜2に達する
コンタクトホール12・12を開口する。
【0047】次に、図3(f)に示すように、金属薄膜
を全面に形成し、再び、フォトリソグラフィとエッチン
グ技術を用い、ソース電極9、ドレイン電極10と、こ
れらの配線パターンとを形成する。
【0048】以上のようにして、TFT20が完成す
る。
【0049】このようして、層間絶縁膜8に内包される
固定電荷により、イオン注入を行うことなくチャネル領
域6の両端部に中間抵抗領域を形成することができるの
で、結晶性が劣化することがなく、従って、高温熱処理
(約1000℃)を行う必要はない。よって、高温熱処
理をすることができない場合、即ち、絶縁性基板にガラ
ス基板1を用いた場合、特に有効である。また、前記中
間抵抗領域を形成するために、イオン注入工程を必要と
せず、従って、製造工程の効率化を図ることができる。
【0050】なお、本実施の形態1では、前記層間絶縁
膜8として、シリコン窒化膜を用いる場合に関してのみ
記述した。しかし、本発明は、これに限定されるもので
はなく、固定電荷が多い他の膜を使用しても、同様の効
果を奏することは可能である。
【0051】例えば、半導体薄膜2との界面で電荷が生
じ易い成膜条件で作製されたシリコン酸化膜を用いるこ
とも可能である。前記成膜条件は、SiO2がストイキ
オメトリーからずれ、SiO2-Xとなるような条件であ
る。PECVD法によってガス圧を上げ、SiH4流量
を上げ、さらにRF電力を上げることにより、Xを大き
くすることができ、従って、シリコン酸化膜中の固定電
荷を容易に増加することが可能である。
【0052】また、本実施の形態1では層間絶縁膜8に
シリコン窒化膜を用いているが、該層間絶縁膜8をシリ
コン窒化膜とシリコン酸化膜の2層構成とすることも可
能である。この場合には、ガラス基板に対する応力を低
減することができ、ガラス基板が上向きに反ってしまう
ようなこともなく、TFT20の特性が向上する。
【0053】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2に係るTFTの構造について図4を用いて説明す
る。図4は、実施の形態2に係るTFTの構造を示す概
略断面図である。
【0054】前記実施の形態1に係るTFT20では、
層間絶縁膜8に開口部14を設けているが、本実施の形
態2に係るTFT20は、層間絶縁膜8に開口部14を
設けない構造である。
【0055】図4に示すように、実施の形態2に係るT
FT20は、ガラス基板1上に、実施の形態1と同様
に、不純物拡散防止膜(図示せぬ)と、チャネル領域
6、ソース領域5、ドレイン領域7からなる半導体薄膜
2と、ゲート絶縁膜3と、ゲート電極4と、層間絶縁膜
8とが順に積層されて構成されている。更に、このTF
T20には、ソース電極9及びドレイン電極10が設け
られ、該ソース電極9及びドレイン電極10は、ゲート
絶縁膜3及び層間絶縁膜8に形成されたコンタクトホー
ル12・12を介してソース領域5またはドレイン領域
7に接続されている。
【0056】また、前記層間絶縁膜8は、前記実施の形
態1の場合と同様に、半導体薄膜2との界面固定電荷に
換算して、約1E12cm-2に相当する正の固定電荷を内
包している。
【0057】このような構成とすることによって、前記
層間絶縁膜8は約1E12cm-2に相当する正の固定電荷
を内包しているので、ゲート電圧に無関係にゲート絶縁
膜3を介して、チャネル領域6の両端部は電界がかけら
れた状態となり、該チャネル領域6の両端部に電子が誘
起された中間抵抗領域が形成される。また、前記中間抵
抗領域(即ち、チャネル領域6の両端部)の抵抗値は、
前記チャネル領域6がoffされた時の抵抗値の100
分の1で、かつ、前記ドレイン領域の抵抗値の20倍に
相当する。
【0058】よって、本実施の形態2によっても、チャ
ネル領域6がonされ、さらに、ソース・ドレイン間に
大きな電流が流れた場合にピンチオフが発生しても、前
記中間抵抗領域によって、チャネル領域6のドレイン領
域7側端での電場集中が緩和され、ホットキャリアが発
生しにくい。また、チャネル領域6のドレイン領域7側
端では抵抗が低下しているので、層間絶縁膜8に固定電
荷が無い場合に比較してon電流の低減を防止できる。
さらに、実質的なドレイン領域7端をチャネル領域6内
に存在させることが可能なので、イオン注入による結晶
性の劣化が完全に改善されなくても、ホットキャリアに
対するTFTの信頼性が向上する。同時に、チャネル領
域6がoffされた時の、急峻なp−n接合が存在しな
いので、off電流が低減される。従って、良好な特
性、信頼性を有するTFT20を提供することができ
る。なお、実施の形態1および2では、半導体薄膜2を
n型とした場合に層間絶縁膜8に正の固定電荷を内包さ
せ、チャネル領域6の端部に中間抵抗領域を形成してい
るが、半導体薄膜2をP型とした場合には層間絶縁膜8
に負の固定電荷を内包させて、チャネル領域6の端部に
中間抵抗領域を形成することも可能である。
【0059】次に、前記TFT20の製造方法につい
て、図5、図6を用いて説明する。図5、図6は、本発
明の実施の形態2に係るTFT20の製造工程を示す概
略断面図である。
【0060】まず、絶縁性基板であるガラス基板1上
に、実施の形態1と同様にして、原料ガスとして、Si
4(シラン)、Ar(アルゴン)およびH2(水素)等
の混合ガスを用いて、PECVD法(Plasma-Enhanced
Chemical Vapor Deposition:プラズマ化学的気相成長
法)不純物拡散防止膜(図示せぬ)を成膜する。
【0061】次に、図5(a)に示すように、前記不純
物拡散防止膜上に実施の形態1と同様にして、PECV
D法により、非晶質シリコン薄膜を形成する。続いて、
前記非晶質シリコン薄膜の膜中の水素を熱処理等によっ
て数at%以下に除去し、エキシマレーザー等の高エネル
ギー密度の紫外線を照射して、非晶質シリコンを多結晶
シリコンに結晶化させて、半導体薄膜2を形成する。
【0062】次に、図5(b)に示すように、実施の形
態1と同様にして、前記半導体薄膜2をフォトリソグラ
フィー及びエッチング技術により、所定の形状(島状)
となるようにパターニングして加工し、続いて、前記半
導体薄膜2上に、TEOS(テトラエトキシシラン)蒸
気と酸素などの混合ガスを用い、同じくPECVD法な
どにより、ゲート絶縁膜3を形成する。
【0063】次に、前記ゲート絶縁膜3の全面に、Al
−Zr合金等からなる金属薄膜をスパッタリング法等に
より成膜し、更に、フォトリソグラフィー及びエッチン
グ技術を用いて、所定の形状にパターニングして、ゲー
ト電極4及び配線パターンを形成する。
【0064】次に、イオン注入技術により、ゲート電極
4をマスクとして、自己整合的に、ドナーとなる不純物
イオン、具体的にはリン(n型の場合)を注入し、熱処
理やランプ加熱、レーザー照射などの少なくとも一つの
方法により、不純物イオンを活性化させ、半導体薄膜2
中に、ソース領域5、ドレイン領域7及びチャネル領域
6を作製する。
【0065】続いて、図5(c)に示すように、ソース
領域5とチャネル領域6の接合部分上、およびドレイン
領域7とチャネル領域6の接合部分上に位置するゲート
電極4の両端部分を、フォトリソグラフィーとエッチン
グ技術により、エッチング除去する。
【0066】次に、図6(d)に示すように、実施の形
態1と同様にして、前記ゲート絶縁膜3及びゲート電極
4上にシリコン窒化膜などからなる層間絶縁膜8を、同
じくPECVD法などにより形成する。この時、半導体
薄膜2との界面固定電荷に換算して、約1E12cm-2
相当する正の固定電荷を内包するように、シリコン窒化
膜の成膜条件を決定する。より具体的には、NH3を1
50sccm、H2を150sccm、SiH4を50s
ccmの流量となるようにして導入し、圧力を0.8t
orrに調節してPECVD法により層間絶縁膜8を成
膜した。
【0067】次に、図6(e)に示すように、実施の形
態1と同様にして、フォトリソグラフィとエッチング技
術により、ゲート絶縁膜3、層間絶縁膜8に、それぞれ
半導体薄膜2に達するコンタクトホール12・12を開
口する。
【0068】次に、図6(f)に示すように、実施の形
態1と同様にして、金属薄膜を全面に形成し、再び、フ
ォトリソグラフィとエッチング技術を用い、ソース電極
9、ドレイン電極10と、これらの配線パターンとを形
成する。
【0069】以上のようにして、TFT20が完成す
る。
【0070】このようして、実施の形態2によっても、
層間絶縁膜8に内包される固定電荷により、イオン注入
を行うことなくチャネル領域6の両端部に中間抵抗領域
を形成することができるので、結晶性が劣化することが
なく、従って、高温熱処理(約1000℃)を行う必要
はない。よって、高温熱処理をすることができない場
合、即ち、絶縁性基板にガラス基板1を用いた場合、特
に有効である。また、前記中間抵抗領域を形成するため
に、イオン注入工程を必要とせず、従って、製造工程の
効率化を図ることができる。
【0071】
【発明の効果】以上述べたように、本願発明に係るTF
Tでは、LDD領域を作製すること無く、実質的にLD
D領域を作製したのと同様の効果が得られる。すなわ
ち、ホットキャリア耐性を維持しながら、on電流の低
減を防止できるとともに、off電流が低減される。従
って、良好な特性、信頼性を有するTFTが実現でき
る。
【0072】特に、本発明は、アクティブマトリクス型
の液晶ディスプレイに供するTFTとして応用可能であ
り、本願発明の産業発展への寄与は非常に大なるものが
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るTFTの構造を示
す概略断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るTFTの製造工程
を示す概略断面図である。
【図3】同じく、本発明の実施の形態1に係るTFTの
製造工程を示す概略断面図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係るTFTの構造を示
す概略断面図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係るTFTの製造工程
を示す概略断面図である。
【図6】同じく、本発明の実施の形態2に係るTFTの
製造工程を示す概略断面図である。
【図7】従来のLDD構造を有するTFT構造を示す概
略断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 半導体薄膜 3 ゲート絶縁膜 4 ゲート電極 5 ソース領域 6 チャネル領域 7 ドレイン領域 8 層間絶縁膜 9 ソース電極 10 ドレイン電極 12 コンタクトホール 14 開口部 20 TFT 21 絶縁性基板 22 半導体薄膜 23 ゲート絶縁膜 24 ゲート電極 25 ソース領域 26 チャネル領域 27 ドレイン領域 28 層間絶縁膜 29 ソース電極 30 コンタクトホール 210 ドレイン電極 211 LDD領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 幸弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H092 GA29 JA25 JA33 JA34 JA37 JA46 KA04 MA07 MA08 MA13 MA17 MA29 NA26 NA27 5F110 AA06 AA16 AA17 AA30 BB01 CC02 DD02 DD14 DD24 EE06 EE44 FF02 FF30 GG02 GG13 GG25 GG45 HJ01 HJ13 HJ23 NN03 NN04 NN05 NN23 NN24 NN35 PP03 PP35 QQ11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャネル領域の両側にソース領域および
    ドレイン領域が配置された半導体薄膜を有し、該半導体
    薄膜上にゲート絶縁膜を介してゲート電極が形成された
    薄膜トランジスタであって、 前記チャネル領域の両端部のうち少なくともドレイン領
    域側の端部直上に、固定電荷を内包する層間絶縁膜が形
    成され、前記固定電荷により、チャネル領域の両端部の
    うち少なくともドレイン領域側の端部に、チャネル領域
    がoffされた時の抵抗値より小さく、かつドレイン領
    域の抵抗値よりも大きい中間抵抗領域が形成されている
    ことを特徴とする薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】 チャネル領域の両側にソース領域および
    ドレイン領域が配置された半導体薄膜を有し、該半導体
    薄膜上にゲート絶縁膜を介してゲート電極が形成された
    薄膜トランジスタであって、 前記チャネル領域の両端部のうち少なくともドレイン領
    域側の端部上にゲート絶縁膜を介して、固定電荷を内包
    する層間絶縁膜が形成され、前記固定電荷により、チャ
    ネル領域の両端部のうち少なくともドレイン領域側の端
    部に、チャネル領域がoffされた時の抵抗値より小さ
    く、かつドレイン領域の抵抗値よりも大きい中間抵抗領
    域が形成されていることを特徴とする薄膜トランジス
    タ。
  3. 【請求項3】 前記中間抵抗領域の抵抗値が、前記チャ
    ネル領域がoffされた時の抵抗値の10分の1以下
    で、かつ、前記ドレイン領域の抵抗値の5倍以上、であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の薄膜トラン
    ジスタ。
  4. 【請求項4】 絶縁性基板上に、半導体薄膜をパターン
    状に形成する半導体薄膜形成工程と、 前記半導体薄膜上にゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁
    膜形成工程と、 前記ゲート絶縁膜上にゲート電極をパターン状に形成す
    るゲート電極形成工程と、 前記半導体薄膜に前記ゲート電極をマスクとしてイオン
    を注入し、半導体薄膜にソース領域、チャネル領域、ド
    レイン領域を形成するイオン注入工程と、 前記チャネル領域の両端部のうち少なくともドレイン領
    域側の端部を露出するように、前記ゲート絶縁膜に開口
    部を設けるゲート絶縁膜開口工程と、 前記ゲート絶縁膜上および前記開口部内に、固定電荷を
    内包する層間絶縁膜を形成し、該開口部内にあって、チ
    ャネル領域の両端部のうち少なくともドレイン領域側の
    端部上面に接する層間絶縁膜に内包される固定電荷によ
    り、チャネル領域がoffされた時の抵抗値より小さ
    く、かつドレイン領域の抵抗値よりも大きい中間抵抗領
    域を形成する層間絶縁膜形成工程とを備えることを特徴
    とする薄膜トランジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】 絶縁性基板上に、半導体薄膜をパターン
    状に形成する半導体薄膜形成工程と、 前記半導体薄膜上にゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁
    膜形成工程と、 前記ゲート絶縁膜上にゲート電極をパターン状に形成す
    るゲート電極形成工程と、 前記半導体薄膜に前記ゲート電極をマスクとしてイオン
    を注入し、半導体薄膜にソース領域、チャネル領域、ド
    レイン領域を形成するイオン注入工程と、 前記チャネル領域の両端部のうち少なくともドレイン領
    域側の端部上に位置するゲート電極の端部を除去する除
    去工程と、 前記ゲート絶縁膜上に、固定電荷を内包する層間絶縁膜
    を形成し、チャネル領域の両端部のうち少なくともドレ
    イン領域側の端部に、層間絶縁膜に内包される固定電荷
    により、チャネル領域がoffされた時の抵抗値より小
    さく、かつドレイン領域の抵抗値よりも大きい中間抵抗
    領域を形成する層間絶縁膜形成工程とを備えることを特
    徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記層間絶縁膜形成工程は、形成される
    層間絶縁膜が、ストイキオメトリーからずれるような成
    膜条件でプラズマ化学的気相成長法により形成される工
    程であることを特徴とする請求項4または5記載の薄膜
    トランジスタの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記絶縁性基板をガラス基板とすること
    を特徴とする請求項4乃至6記載の薄膜トランジスタの
    製造方法。
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