JP2001043654A - 磁気テープカセット - Google Patents
磁気テープカセットInfo
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- JP2001043654A JP2001043654A JP11253966A JP25396699A JP2001043654A JP 2001043654 A JP2001043654 A JP 2001043654A JP 11253966 A JP11253966 A JP 11253966A JP 25396699 A JP25396699 A JP 25396699A JP 2001043654 A JP2001043654 A JP 2001043654A
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- sheet
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Abstract
(57)【要約】
【課題】巻取ハブの高さ方向の位置を規制し、磁気テー
プの走行高さの設定、調製を簡単に行う。 【解決手段】上ハーフと下ハーフを蓋合わせ状に結合し
て形成されたカセットケース内に、磁気テープを巻回し
た一対の巻取ハブを収容した磁気テープカセットであっ
て、前記巻取ハブの外周側面に磁気テープ巻面を有する
テープ巻取リングの、下ハーフの底面と対向する底面
に、該巻取ハブ径の中心と同心円上に連続的または離散
的に、該巻取ハブの高さ方向の位置規制をするためのリ
ブを設けるとともに、該巻取ハブと前記下ハーフの間に
シートを介在させたことを特徴とする磁気テープカセッ
トを提供することにより前記課題を解決する。
プの走行高さの設定、調製を簡単に行う。 【解決手段】上ハーフと下ハーフを蓋合わせ状に結合し
て形成されたカセットケース内に、磁気テープを巻回し
た一対の巻取ハブを収容した磁気テープカセットであっ
て、前記巻取ハブの外周側面に磁気テープ巻面を有する
テープ巻取リングの、下ハーフの底面と対向する底面
に、該巻取ハブ径の中心と同心円上に連続的または離散
的に、該巻取ハブの高さ方向の位置規制をするためのリ
ブを設けるとともに、該巻取ハブと前記下ハーフの間に
シートを介在させたことを特徴とする磁気テープカセッ
トを提供することにより前記課題を解決する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープカセッ
トに係り、特に磁気テープの走行位置を調整するために
磁気テープ巻取ハブを改良した磁気テープカセットに関
する。
トに係り、特に磁気テープの走行位置を調整するために
磁気テープ巻取ハブを改良した磁気テープカセットに関
する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、磁気テープカセットは、
長尺の磁気テープのそれぞれの端部を固定した上で、こ
の磁気テープを巻掛けた一対の巻取ハブを、この2つの
巻取ハブの間に張架された磁気テープの部分のみを露出
するケース(上ハーフおよび下ハーフ)に収容してい
る。該ケース(上ハーフ)には、磁気テープの磁性層面
を保護するため前記一対の巻取ハブ間に張架された磁気
テープを覆う閉位置と、該磁気テープをケースから露出
させる開位置との間を回動可能に軸支された前蓋が設け
られている。
長尺の磁気テープのそれぞれの端部を固定した上で、こ
の磁気テープを巻掛けた一対の巻取ハブを、この2つの
巻取ハブの間に張架された磁気テープの部分のみを露出
するケース(上ハーフおよび下ハーフ)に収容してい
る。該ケース(上ハーフ)には、磁気テープの磁性層面
を保護するため前記一対の巻取ハブ間に張架された磁気
テープを覆う閉位置と、該磁気テープをケースから露出
させる開位置との間を回動可能に軸支された前蓋が設け
られている。
【0003】磁気テープカセットを記録再生装置に装填
すると、それに連動して該装置内の機構により、前記前
蓋が開位置に回動され、巻取ハブ間に張架された磁気テ
ープがケースから露出される。そして巻取ハブが回転さ
れ磁気テープが走行し、装置内の磁気ヘッドが磁気テー
プに当接し、磁気テープに情報を記録し、また磁気テー
プより情報を再生する。
すると、それに連動して該装置内の機構により、前記前
蓋が開位置に回動され、巻取ハブ間に張架された磁気テ
ープがケースから露出される。そして巻取ハブが回転さ
れ磁気テープが走行し、装置内の磁気ヘッドが磁気テー
プに当接し、磁気テープに情報を記録し、また磁気テー
プより情報を再生する。
【0004】磁気テープの走行時に磁気テープが上下動
すると、磁気ヘッドに正しく当接せず、適正な記録・再
生が行われず、また、他の故障の原因となる虞がある。
従って、磁気テープの走行時における上下動を抑制し、
磁気テープの走行位置の規制精度を向上させ、走行性の
安定を図ることが重要である。そこで、従来、磁気テー
プの走行位置を調整するために、様々な工夫がなされて
いた。
すると、磁気ヘッドに正しく当接せず、適正な記録・再
生が行われず、また、他の故障の原因となる虞がある。
従って、磁気テープの走行時における上下動を抑制し、
磁気テープの走行位置の規制精度を向上させ、走行性の
安定を図ることが重要である。そこで、従来、磁気テー
プの走行位置を調整するために、様々な工夫がなされて
いた。
【0005】例えば、従来、フランジ無しタイプの巻取
ハブを使用した磁気テープカセットにおいて、磁気テー
プの走行位置(高さ)を規定するために、巻取ハブを受
ける下ハーフの部分を肉厚にしたり、リブ(凸状肉厚)
を設けたり、あるいは磁気テープを巻回した巻取ハブと
下ハーフの間にシートを介し、シートに賦形部(しぼ
り)を設け、該賦形部の高さで規定したりしていた。あ
るいは、巻取ハブと下ハーフがシートを介さずに直接当
接する部分において、下ハーフまたは巻取ハブを肉厚に
していた。ところで、このシート(フリクションシー
ト)は、通常高密度PE(ポリエチレン)で形成されて
おり、それ自体の電気抵抗は非常に大きく、おおよそ1
016オーム程度である。従って、シート自体帯電し易
く、シートとカセット内壁面、磁気テープまたは巻取ハ
ブとの接触や摺接によって容易にシートが帯電し、ゴミ
が付着し易い。これはさらに、磁気テープや巻取ハブが
シートに摺接し、剥離帯電が発生することにより一層問
題となっていた。
ハブを使用した磁気テープカセットにおいて、磁気テー
プの走行位置(高さ)を規定するために、巻取ハブを受
ける下ハーフの部分を肉厚にしたり、リブ(凸状肉厚)
を設けたり、あるいは磁気テープを巻回した巻取ハブと
下ハーフの間にシートを介し、シートに賦形部(しぼ
り)を設け、該賦形部の高さで規定したりしていた。あ
るいは、巻取ハブと下ハーフがシートを介さずに直接当
接する部分において、下ハーフまたは巻取ハブを肉厚に
していた。ところで、このシート(フリクションシー
ト)は、通常高密度PE(ポリエチレン)で形成されて
おり、それ自体の電気抵抗は非常に大きく、おおよそ1
016オーム程度である。従って、シート自体帯電し易
く、シートとカセット内壁面、磁気テープまたは巻取ハ
ブとの接触や摺接によって容易にシートが帯電し、ゴミ
が付着し易い。これはさらに、磁気テープや巻取ハブが
シートに摺接し、剥離帯電が発生することにより一層問
題となっていた。
【0006】図8に従来の磁気テープカセットの一例を
断面図で示す。図8に示すように、上ハーフ100と下
ハーフ102の間に巻取ハブ104に巻回された磁気テ
ープ106が収容されている。この例では、巻取ハブ1
04が当接する下ハーフ102の部分108が肉厚にな
っている。なお、磁気テープ106の巻回された巻取ハ
ブ104の上下にはそれぞれシート110が配置され、
シート110には賦形部112が設けられ、これによっ
ても磁気テープ106の位置規制が行われている。
断面図で示す。図8に示すように、上ハーフ100と下
ハーフ102の間に巻取ハブ104に巻回された磁気テ
ープ106が収容されている。この例では、巻取ハブ1
04が当接する下ハーフ102の部分108が肉厚にな
っている。なお、磁気テープ106の巻回された巻取ハ
ブ104の上下にはそれぞれシート110が配置され、
シート110には賦形部112が設けられ、これによっ
ても磁気テープ106の位置規制が行われている。
【0007】また、図9に従来の磁気テープカセットの
別の例を断面図で示す。図9に示す例では、上ハーフ2
00と下ハーフ202の間に巻取ハブ204に巻回され
た磁気テープ206が収容され、巻取ハブ204と下ハ
ーフ202はハブ穴の部分208で当接している。ま
た、巻取ハブ204の上下にそれぞれシート210が配
置され、シート210に設けられた賦形部212によっ
て巻取ハブ204が位置規制されている。
別の例を断面図で示す。図9に示す例では、上ハーフ2
00と下ハーフ202の間に巻取ハブ204に巻回され
た磁気テープ206が収容され、巻取ハブ204と下ハ
ーフ202はハブ穴の部分208で当接している。ま
た、巻取ハブ204の上下にそれぞれシート210が配
置され、シート210に設けられた賦形部212によっ
て巻取ハブ204が位置規制されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のような巻取ハブの位置規制方法には以下のような問
題がある。すなわち、巻取ハブの受け部となる下ハーフ
の部分の肉厚を増したり、リブ(凸状肉厚)を設けたり
する等の部分的肉厚増加をすると、肉厚変化による樹脂
流動変化や成形収縮差から、反りやひけ等の変形が生じ
る。また、下ハーフはハブ受け部以外にも、スライダの
ばね受け部、スライダロック部、防塵壁、テープガイド
等々その他の機能付加のため非常に複雑な形状をしてお
り、局部的な肉厚変化は下ハーフ全体の成形バランスを
崩す要因となる。しかし、下ハーフ全体の厚みを上げる
と、冷却時間を要し、製造サイクルが延びるとともに、
材料コストが増加し、全体コストに占める比率が大きく
なる。
来のような巻取ハブの位置規制方法には以下のような問
題がある。すなわち、巻取ハブの受け部となる下ハーフ
の部分の肉厚を増したり、リブ(凸状肉厚)を設けたり
する等の部分的肉厚増加をすると、肉厚変化による樹脂
流動変化や成形収縮差から、反りやひけ等の変形が生じ
る。また、下ハーフはハブ受け部以外にも、スライダの
ばね受け部、スライダロック部、防塵壁、テープガイド
等々その他の機能付加のため非常に複雑な形状をしてお
り、局部的な肉厚変化は下ハーフ全体の成形バランスを
崩す要因となる。しかし、下ハーフ全体の厚みを上げる
と、冷却時間を要し、製造サイクルが延びるとともに、
材料コストが増加し、全体コストに占める比率が大きく
なる。
【0009】また、シートを介在させ、シートに賦形部
を設け、該賦形部の高さで位置規制する場合には、賦形
高さに限界がある上、この高さが高過ぎると賦形部で磁
気テープの重量を支えきれず、落下衝撃や輸送時の振動
等で変形をきたし、位置規制が困難になるという問題が
ある。また、下ハーフと巻取ハブが直接当接する場合に
は、カセット内で巻取ハブを保持する径が小さく、ドラ
イブ走行が衝撃や振動に対して不安定となる。さらにこ
のとき、樹脂どうしが直接面接触するため、摺動抵抗が
増したり、樹脂削れの要因となるという問題がある。
を設け、該賦形部の高さで位置規制する場合には、賦形
高さに限界がある上、この高さが高過ぎると賦形部で磁
気テープの重量を支えきれず、落下衝撃や輸送時の振動
等で変形をきたし、位置規制が困難になるという問題が
ある。また、下ハーフと巻取ハブが直接当接する場合に
は、カセット内で巻取ハブを保持する径が小さく、ドラ
イブ走行が衝撃や振動に対して不安定となる。さらにこ
のとき、樹脂どうしが直接面接触するため、摺動抵抗が
増したり、樹脂削れの要因となるという問題がある。
【0010】本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされ
たものであり、巻取ハブの高さ方向の位置を規制し、磁
気テープの走行高さの設定、調整を簡単に行うことので
きる磁気テープカセットを提供することを課題とする。
たものであり、巻取ハブの高さ方向の位置を規制し、磁
気テープの走行高さの設定、調整を簡単に行うことので
きる磁気テープカセットを提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、上ハーフと下ハーフを蓋合わせ状に結合
して形成されたカセットケース内に、磁気テープを巻回
した一対の巻取ハブを収容した磁気テープカセットであ
って、前記巻取ハブの外周側面に磁気テープ巻面を有す
るテープ巻取リングの、下ハーフの底面と対向する底面
に、該巻取ハブ径の中心と同心円上に連続的または離散
的に、該巻取ハブの高さ方向の位置規制をするためのリ
ブを設けるとともに、該巻取ハブと前記下ハーフの間に
シートを介在させたことを特徴とする磁気テープカセッ
トを提供するものである。
に、本発明は、上ハーフと下ハーフを蓋合わせ状に結合
して形成されたカセットケース内に、磁気テープを巻回
した一対の巻取ハブを収容した磁気テープカセットであ
って、前記巻取ハブの外周側面に磁気テープ巻面を有す
るテープ巻取リングの、下ハーフの底面と対向する底面
に、該巻取ハブ径の中心と同心円上に連続的または離散
的に、該巻取ハブの高さ方向の位置規制をするためのリ
ブを設けるとともに、該巻取ハブと前記下ハーフの間に
シートを介在させたことを特徴とする磁気テープカセッ
トを提供するものである。
【0012】ここで、前記シートが、いずれか一方の面
に帯電防止剤を含浸してなるシートであることが好まし
い。また、前記シートが、前記いずれか一方の面に、部
分的に量の異なる帯電防止剤を含浸させたシートである
ことが好ましい。
に帯電防止剤を含浸してなるシートであることが好まし
い。また、前記シートが、前記いずれか一方の面に、部
分的に量の異なる帯電防止剤を含浸させたシートである
ことが好ましい。
【0013】また、本発明においては、上ハーフと下ハ
ーフとを蓋合わせ状に結合して形成された筐体状のカセ
ットケースと、前記カセットケース内に回転自在に保持
される、磁気テープを巻回する巻取ハブとを備えた磁気
テープカセットの前記上ハーフおよび下ハーフの少なく
とも一方の内壁面と前記巻取ハブに巻回される前記磁気
テープとの間に介在するシートに帯電防止処理を施す方
法であって、前記シートのいずれか一方の面に帯電防止
剤を含浸させることを特徴とする帯電防止処理方法を提
供することもできる。
ーフとを蓋合わせ状に結合して形成された筐体状のカセ
ットケースと、前記カセットケース内に回転自在に保持
される、磁気テープを巻回する巻取ハブとを備えた磁気
テープカセットの前記上ハーフおよび下ハーフの少なく
とも一方の内壁面と前記巻取ハブに巻回される前記磁気
テープとの間に介在するシートに帯電防止処理を施す方
法であって、前記シートのいずれか一方の面に帯電防止
剤を含浸させることを特徴とする帯電防止処理方法を提
供することもできる。
【0014】ここで、前記いずれか一方の面が、前記下
ハーフと接触する側の面であることが好ましい。また、
前記シートのうち、前記帯電防止剤を含浸させない側の
面を予めマスキングすることが好ましい。また、前記い
ずれか一方の面にうち、部分的に含浸させる帯電防止剤
の量を変えることが好ましい。また、浸漬法により前記
シートの原反に帯電防止剤を含浸させることが好まし
い。また、前記シートの原反から前記シートの形状への
打抜き工程時に前記シートに帯電防止剤を含浸させるこ
とが好ましい。また、プラズマ処理、コロナ放電処理お
よび紫外線処理からなる群より選ばれる少なくとも一つ
の方法により前記シートに前処理を施すことが好まし
い。
ハーフと接触する側の面であることが好ましい。また、
前記シートのうち、前記帯電防止剤を含浸させない側の
面を予めマスキングすることが好ましい。また、前記い
ずれか一方の面にうち、部分的に含浸させる帯電防止剤
の量を変えることが好ましい。また、浸漬法により前記
シートの原反に帯電防止剤を含浸させることが好まし
い。また、前記シートの原反から前記シートの形状への
打抜き工程時に前記シートに帯電防止剤を含浸させるこ
とが好ましい。また、プラズマ処理、コロナ放電処理お
よび紫外線処理からなる群より選ばれる少なくとも一つ
の方法により前記シートに前処理を施すことが好まし
い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気テープカセッ
トについて、添付の図面に示される好適実施例を基に、
詳細に説明する。
トについて、添付の図面に示される好適実施例を基に、
詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明に係る磁気テープカセット
の概略構成を示す斜視分解図である。磁気テープカセッ
トは、蓋合わせ状に結合されカセットのケースとなる筐
体を構成する上ハーフ10、下ハーフ12および下ハー
フ12の外側下部に前後方向摺動可能に装着されるスラ
イダ14とから主に構成される。
の概略構成を示す斜視分解図である。磁気テープカセッ
トは、蓋合わせ状に結合されカセットのケースとなる筐
体を構成する上ハーフ10、下ハーフ12および下ハー
フ12の外側下部に前後方向摺動可能に装着されるスラ
イダ14とから主に構成される。
【0017】上ハーフ10と下ハーフ12とで構成され
るカセットのケース内には、後述するように一対の巻取
ハブに巻回され張架された磁気テープが収容される。カ
セット非使用時において、巻取ハブが回転して磁気テー
プが弛まないように、巻取ハブの回転を禁止するブレー
キ部材16が上ハーフ10に設けられている。ブレーキ
部材16は、2つの制動片16aを有し、該制動片16
aが巻取ハブに設けられた歯車と係合するようになって
いる。カセット非使用時においては、ブレーキ部材16
は、前記制動片16aが前記歯車に係合するように、ね
じりコイルばねを用いたブレーキばね18によって付勢
されている。また、上ハーフ10には、カセット非使用
時において、一対の巻取ハブ間に張架された磁気テープ
の部分を保護するため上ハーフ10前面に前蓋20が設
けられている。
るカセットのケース内には、後述するように一対の巻取
ハブに巻回され張架された磁気テープが収容される。カ
セット非使用時において、巻取ハブが回転して磁気テー
プが弛まないように、巻取ハブの回転を禁止するブレー
キ部材16が上ハーフ10に設けられている。ブレーキ
部材16は、2つの制動片16aを有し、該制動片16
aが巻取ハブに設けられた歯車と係合するようになって
いる。カセット非使用時においては、ブレーキ部材16
は、前記制動片16aが前記歯車に係合するように、ね
じりコイルばねを用いたブレーキばね18によって付勢
されている。また、上ハーフ10には、カセット非使用
時において、一対の巻取ハブ間に張架された磁気テープ
の部分を保護するため上ハーフ10前面に前蓋20が設
けられている。
【0018】下ハーフ12は、長方形状の底面12a
に、カセット使用時においてカセットケース内にリール
軸を挿入するためのリール軸挿入孔12b、12bを有
し、底面12aの左右両端は前方に伸びる張出部12
c、12cとなっている。このリール軸挿入孔12b、
12bの周囲には段差が設けられ巻取ハブ受け部12
h、12hとなっている。また、左右の張出部12c、
12cには、磁気テープをガイドするための円柱状のリ
ブ12d、12dが設けられている。この左右の張出部
12c、12cの間の空間は、当該磁気テープカセット
が装填される記録再生装置(デッキ)側に設けられてい
るいわゆるテープローディング装置が進入するための空
間である。また、下ハーフ12の底面12aには、2つ
の割り筒型のリブを連続してハの字状に設けた壁状のリ
ブ12eが立設され、その前方中央に柱状のリブ12f
が設けられている。そして、この柱状のリブ12fと前
記壁状のリブ12eとの間にV字状の板ばね22が挿入
される。
に、カセット使用時においてカセットケース内にリール
軸を挿入するためのリール軸挿入孔12b、12bを有
し、底面12aの左右両端は前方に伸びる張出部12
c、12cとなっている。このリール軸挿入孔12b、
12bの周囲には段差が設けられ巻取ハブ受け部12
h、12hとなっている。また、左右の張出部12c、
12cには、磁気テープをガイドするための円柱状のリ
ブ12d、12dが設けられている。この左右の張出部
12c、12cの間の空間は、当該磁気テープカセット
が装填される記録再生装置(デッキ)側に設けられてい
るいわゆるテープローディング装置が進入するための空
間である。また、下ハーフ12の底面12aには、2つ
の割り筒型のリブを連続してハの字状に設けた壁状のリ
ブ12eが立設され、その前方中央に柱状のリブ12f
が設けられている。そして、この柱状のリブ12fと前
記壁状のリブ12eとの間にV字状の板ばね22が挿入
される。
【0019】スライダ14は、下ハーフ12の底面12
aに下側から接してカセット前後方向に摺動するが、前
方に位置するときは、前記下ハーフ12の左右の張出部
12c、12cの間の空間およびリール軸挿入孔12
b、12bをスライダ14の底面14aにより防塵のた
め塞ぐようになっている。また、スライダ14が後方に
位置するときは、前記下ハーフ12の左右の張出部12
c、12cの間の空間を解放するとともに、スライダ1
4の底面14aに設けられた2つの孔14b、14bが
前記下ハーフ12のリール軸挿入孔12b、12bと一
致するようになっている。スライダ14は、カセットが
デッキに装着されたときは、デッキ内の装置の作用によ
り自動的に後方に位置されるが、カセット非使用時に
は、前記V字状の板ばね22によって前方に位置され
る。このV字状の板ばね22の付勢力を受けるためにス
ライダ14の前方に壁状のリブ14cが設けられてい
る。
aに下側から接してカセット前後方向に摺動するが、前
方に位置するときは、前記下ハーフ12の左右の張出部
12c、12cの間の空間およびリール軸挿入孔12
b、12bをスライダ14の底面14aにより防塵のた
め塞ぐようになっている。また、スライダ14が後方に
位置するときは、前記下ハーフ12の左右の張出部12
c、12cの間の空間を解放するとともに、スライダ1
4の底面14aに設けられた2つの孔14b、14bが
前記下ハーフ12のリール軸挿入孔12b、12bと一
致するようになっている。スライダ14は、カセットが
デッキに装着されたときは、デッキ内の装置の作用によ
り自動的に後方に位置されるが、カセット非使用時に
は、前記V字状の板ばね22によって前方に位置され
る。このV字状の板ばね22の付勢力を受けるためにス
ライダ14の前方に壁状のリブ14cが設けられてい
る。
【0020】上ハーフ10と下ハーフ12の間には、巻
取ハブに巻回された磁気テープが、その上下にシートを
介在して、収納される。巻取ハブに巻回された磁気テー
プおよびシートを図2に斜視図で示す。図2に示すよう
に磁気テープ24は、一対の巻取ハブ26、26に巻回
されている。巻取ハブ26は、外周にテープ巻取リング
28が設けられ、その側面が磁気テープ巻面28aとな
っている。また、巻取ハブ26の内周側上部には、歯車
30が設けられており、前述したブレーキ部材16の制
動片16aが、この歯車30に係合することにより巻取
ハブ26の回転が規制される。なお、テープ巻取リング
28の一部は、磁気テープ24の端部を固定するための
取り外し可能な小片32となっている。
取ハブに巻回された磁気テープが、その上下にシートを
介在して、収納される。巻取ハブに巻回された磁気テー
プおよびシートを図2に斜視図で示す。図2に示すよう
に磁気テープ24は、一対の巻取ハブ26、26に巻回
されている。巻取ハブ26は、外周にテープ巻取リング
28が設けられ、その側面が磁気テープ巻面28aとな
っている。また、巻取ハブ26の内周側上部には、歯車
30が設けられており、前述したブレーキ部材16の制
動片16aが、この歯車30に係合することにより巻取
ハブ26の回転が規制される。なお、テープ巻取リング
28の一部は、磁気テープ24の端部を固定するための
取り外し可能な小片32となっている。
【0021】また、磁気テープ24を巻回した巻取ハブ
26をカセットに収納する際、その上下にシート34、
36が、介在される。このシート34、36は、それぞ
れ孔34a、36aを、図1の下ハーフ12の符号12
gで示すリブに通すことによって位置決めされる。ま
た、シート34、36は、それぞれカセット左右方向に
2本の賦形部38および40を有している。シート3
4、36は、巻取ハブ26が回転する際の摺動抵抗を下
げ、回転を滑らかにするとともに、前記賦形部38、4
0により磁気テープ24を巻回した巻取ハブ26を支え
て、高さ規制をする役割をも果たしている。
26をカセットに収納する際、その上下にシート34、
36が、介在される。このシート34、36は、それぞ
れ孔34a、36aを、図1の下ハーフ12の符号12
gで示すリブに通すことによって位置決めされる。ま
た、シート34、36は、それぞれカセット左右方向に
2本の賦形部38および40を有している。シート3
4、36は、巻取ハブ26が回転する際の摺動抵抗を下
げ、回転を滑らかにするとともに、前記賦形部38、4
0により磁気テープ24を巻回した巻取ハブ26を支え
て、高さ規制をする役割をも果たしている。
【0022】ところで、巻取ハブ26と下ハーフ12と
の間に介在されるシート34は、高密度PEで形成され
ており、前述したように、それ自体の電気抵抗が大きく
(1016オーム程度) 、帯電によるゴミ付着の問題があ
る。そこで、シート34に、例えば4級アンモニウム塩
を含む混合物等の帯電防止剤を含浸させることで、電気
抵抗を109 オーム〜1012オーム程度に下げることが
望ましい。シート34に帯電防止剤を含浸させる方法と
しては、様々なものが考えられるが、例えば、高密度P
Eで形成されたシート34が多孔質であることを利用し
て、浸漬法や、シート34に帯電防止剤を吹き付けた
り、コータ等を使って塗り付ける塗布法で行うことが考
えられる。このうち、浸漬法は、例えば図10(a)に
示すように、シート34の長尺の原反50を、ガイドロ
ーラ52、54、56を介して搬送する間に帯電防止剤
58に完全に漬け、シート全面を帯電防止剤浴に晒すよ
うにしたものである。
の間に介在されるシート34は、高密度PEで形成され
ており、前述したように、それ自体の電気抵抗が大きく
(1016オーム程度) 、帯電によるゴミ付着の問題があ
る。そこで、シート34に、例えば4級アンモニウム塩
を含む混合物等の帯電防止剤を含浸させることで、電気
抵抗を109 オーム〜1012オーム程度に下げることが
望ましい。シート34に帯電防止剤を含浸させる方法と
しては、様々なものが考えられるが、例えば、高密度P
Eで形成されたシート34が多孔質であることを利用し
て、浸漬法や、シート34に帯電防止剤を吹き付けた
り、コータ等を使って塗り付ける塗布法で行うことが考
えられる。このうち、浸漬法は、例えば図10(a)に
示すように、シート34の長尺の原反50を、ガイドロ
ーラ52、54、56を介して搬送する間に帯電防止剤
58に完全に漬け、シート全面を帯電防止剤浴に晒すよ
うにしたものである。
【0023】しかしながら浸漬法や塗布法では、帯電防
止剤58はシート原反50自体に予め形成されている微
小孔の中に入り、乾燥され、付着しているだけであるの
で、わずかな衝撃で欠落してしまう場合がある。従っ
て、シート原反50を完全に帯電防止剤58に漬ける浸
漬法や、吹き付けたり塗り付けたりする塗布法では、シ
ート34の両面に帯電防止剤58が含浸されるため、磁
気テープと摺接する側では、より帯電防止剤58の欠落
が生じ易い。この欠落物は、磁気テープのエッジ部に付
着し、汚染等の原因となり、外観や製品性能を損なう可
能性がある。
止剤58はシート原反50自体に予め形成されている微
小孔の中に入り、乾燥され、付着しているだけであるの
で、わずかな衝撃で欠落してしまう場合がある。従っ
て、シート原反50を完全に帯電防止剤58に漬ける浸
漬法や、吹き付けたり塗り付けたりする塗布法では、シ
ート34の両面に帯電防止剤58が含浸されるため、磁
気テープと摺接する側では、より帯電防止剤58の欠落
が生じ易い。この欠落物は、磁気テープのエッジ部に付
着し、汚染等の原因となり、外観や製品性能を損なう可
能性がある。
【0024】また、シート34として、シート材中に帯
電防止剤58を練り込んだものを使用するという方法も
考えられる。しかし、テープ走行によるシートの磨耗、
傷、削れの起こりにくいシートの強度、および磁気テー
プとの摺動特性等の観点から、シート34の材料とし
て、帯電防止剤58を練り込むことができない材料、例
えば超高分子量PE等の材料を使用するケースが増えて
きている。このように、シート材への帯電防止剤58の
練り込みができないと、同じあるいは、シートの材料に
よってはそれ以上の帯電防止効果を上げるために、帯電
防止剤58の含浸または塗布量を上げることが必要とな
ってきている。このため、塗布方式で帯電防止剤をシー
ト34に付与する場合、帯電防止剤量を上げるため、シ
ート全体に帯電防止剤を塗布する結果となり、帯電防止
剤が必要な部分以外の部分にも帯電防止剤が塗られるこ
ととなり、不要な部分に塗布された帯電防止剤が磁気テ
ープに転写するなどの問題が生じていた。
電防止剤58を練り込んだものを使用するという方法も
考えられる。しかし、テープ走行によるシートの磨耗、
傷、削れの起こりにくいシートの強度、および磁気テー
プとの摺動特性等の観点から、シート34の材料とし
て、帯電防止剤58を練り込むことができない材料、例
えば超高分子量PE等の材料を使用するケースが増えて
きている。このように、シート材への帯電防止剤58の
練り込みができないと、同じあるいは、シートの材料に
よってはそれ以上の帯電防止効果を上げるために、帯電
防止剤58の含浸または塗布量を上げることが必要とな
ってきている。このため、塗布方式で帯電防止剤をシー
ト34に付与する場合、帯電防止剤量を上げるため、シ
ート全体に帯電防止剤を塗布する結果となり、帯電防止
剤が必要な部分以外の部分にも帯電防止剤が塗られるこ
ととなり、不要な部分に塗布された帯電防止剤が磁気テ
ープに転写するなどの問題が生じていた。
【0025】そこで、帯電防止効果を損なわずに、帯電
防止剤量を低減させ、例えば、帯電防止剤58の磁気テ
ープへの転写等の帯電防止剤58による副害を改善する
ことが望まれている。本発明者は、帯電防止剤58の含
浸させる面を目的により、必要最小限にすることで上記
問題を解決できることを見出した。
防止剤量を低減させ、例えば、帯電防止剤58の磁気テ
ープへの転写等の帯電防止剤58による副害を改善する
ことが望まれている。本発明者は、帯電防止剤58の含
浸させる面を目的により、必要最小限にすることで上記
問題を解決できることを見出した。
【0026】例えば、シート34のいずれか一方の面に
帯電防止剤58を含浸させることが好ましい。ここで、
いずれか一方の面とは、シート34のうち、巻取ハブ2
6に巻回された磁気テープ24と摺接する面または磁気
テープ24と摺接しない面を指す。磁気テープ24に帯
電防止剤58を転写させない観点から、シート34のう
ち、磁気テープ24と摺接しない面に帯電防止剤58を
含浸させることが最も好ましい。
帯電防止剤58を含浸させることが好ましい。ここで、
いずれか一方の面とは、シート34のうち、巻取ハブ2
6に巻回された磁気テープ24と摺接する面または磁気
テープ24と摺接しない面を指す。磁気テープ24に帯
電防止剤58を転写させない観点から、シート34のう
ち、磁気テープ24と摺接しない面に帯電防止剤58を
含浸させることが最も好ましい。
【0027】この際、シート34のいずれか一方の面に
のみ帯電防止剤58を含浸させ、浸透や、シート原反を
巻取るためのローラ上等での転写等により、帯電防止剤
を塗る必要のない面に帯電防止剤58が付着することの
ないように、シート34のうち帯電防止剤58を含浸さ
せない方の面に予めマスキングを施すことが好ましい。
マスキングをする方法としては、例えばシート原反50
のうち、帯電防止剤58を含浸させないほうの面に公知
のマスキングテープ、合い紙を貼る方法、あるいは公知
のマスキングコンパウンドを塗布する方法等を挙げるこ
とができる。
のみ帯電防止剤58を含浸させ、浸透や、シート原反を
巻取るためのローラ上等での転写等により、帯電防止剤
を塗る必要のない面に帯電防止剤58が付着することの
ないように、シート34のうち帯電防止剤58を含浸さ
せない方の面に予めマスキングを施すことが好ましい。
マスキングをする方法としては、例えばシート原反50
のうち、帯電防止剤58を含浸させないほうの面に公知
のマスキングテープ、合い紙を貼る方法、あるいは公知
のマスキングコンパウンドを塗布する方法等を挙げるこ
とができる。
【0028】また、帯電防止剤58を必要な箇所に的確
に含浸させ、帯電防止剤量の低減を図るため、シート3
4のいずれか一方の面のうち、帯電防止剤58を含浸さ
せる量を前記面の領域ごとに変えることが好ましい。該
領域は、シート34のうち、磁気テープ24や巻取ハブ
26、下ハーフ12と摺接する頻度が高い領域であるか
否かにより適宜判断する。例えば、シート34が賦形部
38を有する場合は、賦形部38とそれ以外の領域とで
帯電防止剤58の含浸させる量を変えることができ、賦
形部38以外の領域には帯電防止剤58の含浸させる量
を減らすこともできるし、含浸させないこともできる。
逆に賦形部38の領域のみ帯電防止剤58の含浸させる
量を減らすこともできるし、含浸させないこともでき
る。
に含浸させ、帯電防止剤量の低減を図るため、シート3
4のいずれか一方の面のうち、帯電防止剤58を含浸さ
せる量を前記面の領域ごとに変えることが好ましい。該
領域は、シート34のうち、磁気テープ24や巻取ハブ
26、下ハーフ12と摺接する頻度が高い領域であるか
否かにより適宜判断する。例えば、シート34が賦形部
38を有する場合は、賦形部38とそれ以外の領域とで
帯電防止剤58の含浸させる量を変えることができ、賦
形部38以外の領域には帯電防止剤58の含浸させる量
を減らすこともできるし、含浸させないこともできる。
逆に賦形部38の領域のみ帯電防止剤58の含浸させる
量を減らすこともできるし、含浸させないこともでき
る。
【0029】以上、シート34に帯電防止剤58を含浸
させる箇所について説明した。続いて、上記箇所に帯電
防止剤58を含浸させる方法について説明する。シート
34に帯電防止剤58を含浸させる方法としては、シー
ト34の原反50の片面に帯電防止剤58を含浸させる
方法、例えば、図10(b)に示すように、シート原反
50の全面ではなく、片面、例えば磁気テープと摺接し
ない面50aのみを帯電防止剤浴に晒す方法を挙げるこ
とができる。この場合には、シート原反50の片面50
aと帯電防止剤58の液面58aとがちょうど接するよ
うに、ガイドローラ54あるいは液面58aを調整する
必要がある。
させる箇所について説明した。続いて、上記箇所に帯電
防止剤58を含浸させる方法について説明する。シート
34に帯電防止剤58を含浸させる方法としては、シー
ト34の原反50の片面に帯電防止剤58を含浸させる
方法、例えば、図10(b)に示すように、シート原反
50の全面ではなく、片面、例えば磁気テープと摺接し
ない面50aのみを帯電防止剤浴に晒す方法を挙げるこ
とができる。この場合には、シート原反50の片面50
aと帯電防止剤58の液面58aとがちょうど接するよ
うに、ガイドローラ54あるいは液面58aを調整する
必要がある。
【0030】また、シート34の形状に打ち抜く際にシ
ート34のいずれか一方の面に帯電防止剤58を塗布す
る方法を挙げることができる。この方法は、上述した帯
電防止剤58を含浸させる量を面の領域ごとに変える場
合に特に好ましい。
ート34のいずれか一方の面に帯電防止剤58を塗布す
る方法を挙げることができる。この方法は、上述した帯
電防止剤58を含浸させる量を面の領域ごとに変える場
合に特に好ましい。
【0031】また、公知のプラズマ処理、コロナ放電処
理および紫外線処理からなる群より選ばれる少なくとも
一つの方法により、シート34のいずれか一方の面に前
処理を施して、本来化学的親和性の低いシート34と帯
電防止剤58とが良好に密着できるようシート34を予
め改質させておくことも効果的である。このようなコロ
ナ放電処理をした場合には、上述した浸漬法だけでな
く、いわゆるコータで帯電防止剤を塗布するという方法
を用いてもよい。
理および紫外線処理からなる群より選ばれる少なくとも
一つの方法により、シート34のいずれか一方の面に前
処理を施して、本来化学的親和性の低いシート34と帯
電防止剤58とが良好に密着できるようシート34を予
め改質させておくことも効果的である。このようなコロ
ナ放電処理をした場合には、上述した浸漬法だけでな
く、いわゆるコータで帯電防止剤を塗布するという方法
を用いてもよい。
【0032】上記例では、シート34の帯電防止処理の
方法について説明しているが、本発明においては、これ
に限定されることはなく、上ハーフ10と巻取ハブ26
との間に介在されるシート36にも適用することができ
る。
方法について説明しているが、本発明においては、これ
に限定されることはなく、上ハーフ10と巻取ハブ26
との間に介在されるシート36にも適用することができ
る。
【0033】図3は、下ハーフ12に、シート34と、
一対の巻取ハブ26、26に巻回された磁気テープ24
を組み込んだ様子を示す平面図である。図3に示すよう
に磁気テープ24は、リブ12d、12dにガイドされ
てカセット前面側(図の左側)に露出される。また、図
示はしないが、この上にさらにシート36および上ハー
フ10を組み合わせて、その組み合わせたもの全体を下
ハーフ12の切り口がIV−IV線となるように切断したと
きの断面図を図4に示す。図4では、シート34、36
は破線で示し、磁気テープ24は二点鎖線で示してい
る。図4に示すように、磁気テープ24を巻回した巻取
ハブ26は、蓋合わせ状に結合された上ハーフ10と下
ハーフ12の間に収容される。また、上ハーフ10に
は、磁気テープ24の状態が外部から観察可能なように
透明な窓11が設けられており、該窓11には、巻取ハ
ブホールド用のリング状リブ11aが設けられている。
そして、巻取ハブ26は、巻取ハブ26の下部が下ハー
フ12の巻取ハブ受け部12h内に納まるとともに、巻
取ハブ26の上部に設けられた歯車30が前記上ハーフ
12のリング状リブ11a内に納められるように配置さ
れる。
一対の巻取ハブ26、26に巻回された磁気テープ24
を組み込んだ様子を示す平面図である。図3に示すよう
に磁気テープ24は、リブ12d、12dにガイドされ
てカセット前面側(図の左側)に露出される。また、図
示はしないが、この上にさらにシート36および上ハー
フ10を組み合わせて、その組み合わせたもの全体を下
ハーフ12の切り口がIV−IV線となるように切断したと
きの断面図を図4に示す。図4では、シート34、36
は破線で示し、磁気テープ24は二点鎖線で示してい
る。図4に示すように、磁気テープ24を巻回した巻取
ハブ26は、蓋合わせ状に結合された上ハーフ10と下
ハーフ12の間に収容される。また、上ハーフ10に
は、磁気テープ24の状態が外部から観察可能なように
透明な窓11が設けられており、該窓11には、巻取ハ
ブホールド用のリング状リブ11aが設けられている。
そして、巻取ハブ26は、巻取ハブ26の下部が下ハー
フ12の巻取ハブ受け部12h内に納まるとともに、巻
取ハブ26の上部に設けられた歯車30が前記上ハーフ
12のリング状リブ11a内に納められるように配置さ
れる。
【0034】図4に示すように、本実施形態では、巻取
ハブ26のテープ巻取リング28の下ハーフ12の底面
12aと対向する底面にリブ28bを設ける。リブ28
bの断面形状はこのように丸みをもたせて円形状または
楕円形状などにしてもよいし、長方形状や矩形状や台形
状でもよい。リブ28bを設けたことにより、リブ28
bがシート34を介して下ハーフ12の底面12aに当
接する。これにより、巻取ハブ26の下部が、下ハーフ
12のリール軸挿入孔12bの周囲の巻取ハブ受け部1
2hに接することはなく、巻取ハブ26の高さ調整がな
され、滑らかな回転が保証されるとともに、樹脂同士が
接触して削れることもない。また、図4に、破線で示す
ようにシート34に設けられた賦形部38が、巻取ハブ
26に巻回された磁気テープ24を下から支え、同時に
磁気テープ24の高さ規制をしている。このように、巻
取ハブ26にリブ28bを設けたことおよび賦形部38
を有するシート34を介在させたことにより、磁気テー
プ24の走行高さが適正に規制されるとともに、滑らか
なテープ走行が実現される。
ハブ26のテープ巻取リング28の下ハーフ12の底面
12aと対向する底面にリブ28bを設ける。リブ28
bの断面形状はこのように丸みをもたせて円形状または
楕円形状などにしてもよいし、長方形状や矩形状や台形
状でもよい。リブ28bを設けたことにより、リブ28
bがシート34を介して下ハーフ12の底面12aに当
接する。これにより、巻取ハブ26の下部が、下ハーフ
12のリール軸挿入孔12bの周囲の巻取ハブ受け部1
2hに接することはなく、巻取ハブ26の高さ調整がな
され、滑らかな回転が保証されるとともに、樹脂同士が
接触して削れることもない。また、図4に、破線で示す
ようにシート34に設けられた賦形部38が、巻取ハブ
26に巻回された磁気テープ24を下から支え、同時に
磁気テープ24の高さ規制をしている。このように、巻
取ハブ26にリブ28bを設けたことおよび賦形部38
を有するシート34を介在させたことにより、磁気テー
プ24の走行高さが適正に規制されるとともに、滑らか
なテープ走行が実現される。
【0035】図5に、巻取ハブ26を下ハーフ側から見
た模式的平面図を示す(但し、リブ28bの断面形状
は、矩形状として示されている)。また、図5におい
て、VI−VI線に沿う断面図を図6に示す。図5では、磁
気テープの端部を固定するための小片32は省略されて
おり、その部分がテープ巻取リング28が途切れて空間
28cとなっている。図5に示す巻取ハブ26では、リ
ブ28bは、テープ巻取リング28の底面に巻取ハブ2
6の中心と同心円上に連続して設けられているが、適当
な間隔をおいて離散的に設けてもよい。また、図6にそ
の断面を示すように、リブ28bの断面形状は、長方形
状でも、あるいは先に述べたように丸み(R)を持たせ
てもよいし、所定の間隔をもって離散的に設ける場合に
は球状にしてもよく、特に限定されるものではない。
た模式的平面図を示す(但し、リブ28bの断面形状
は、矩形状として示されている)。また、図5におい
て、VI−VI線に沿う断面図を図6に示す。図5では、磁
気テープの端部を固定するための小片32は省略されて
おり、その部分がテープ巻取リング28が途切れて空間
28cとなっている。図5に示す巻取ハブ26では、リ
ブ28bは、テープ巻取リング28の底面に巻取ハブ2
6の中心と同心円上に連続して設けられているが、適当
な間隔をおいて離散的に設けてもよい。また、図6にそ
の断面を示すように、リブ28bの断面形状は、長方形
状でも、あるいは先に述べたように丸み(R)を持たせ
てもよいし、所定の間隔をもって離散的に設ける場合に
は球状にしてもよく、特に限定されるものではない。
【0036】また、この位置規制のためのリブ(突起
部)は、巻取ハブ26側でなく、下ハーフ12側に設け
るようにしてもよい。しかし、下ハーフ側に該リブを設
けるようにすると、成形時における全体の冷却の問題や
他の様々な設計を検討する必要があるため、巻取ハブ側
に設ける方が好ましい。該リブを巻取ハブ側に設けるよ
うにした場合には、高さの設定および調整が簡単であ
り、寸法精度も出しやすい。また、高さ設定を変更する
場合にも、該リブを巻取ハブ側に設けるようにしてあれ
ば、成形金型の部品形状を入れ子として簡単にでき、加
工も簡単にできるという利点がある。
部)は、巻取ハブ26側でなく、下ハーフ12側に設け
るようにしてもよい。しかし、下ハーフ側に該リブを設
けるようにすると、成形時における全体の冷却の問題や
他の様々な設計を検討する必要があるため、巻取ハブ側
に設ける方が好ましい。該リブを巻取ハブ側に設けるよ
うにした場合には、高さの設定および調整が簡単であ
り、寸法精度も出しやすい。また、高さ設定を変更する
場合にも、該リブを巻取ハブ側に設けるようにしてあれ
ば、成形金型の部品形状を入れ子として簡単にでき、加
工も簡単にできるという利点がある。
【0037】なお、デッキ側の磁気テープカセットを受
け入れるドライブは、平置きタイプばかりでなく、縦置
きタイプもあるため、係る場合には、必ずしも下面側が
位置規制の基準とは成り得ず、巻取ハブが上方(上ハー
フ側)に移動し過ぎないようにするため、下ハーフ側ば
かりでなく、上ハーフ側でも位置規制をする必要が生じ
る。そこで、図7に示すように、巻取ハブ26のテープ
巻取リング28の上方にも前記リブ28bと同様のリブ
28dを設けて、上ハーフ10の窓11に設けられたリ
ング状リブ11aの下面に、シート36を介して当接さ
せるようにすることで、この場合にも巻取ハブの位置規
制が適正に行われる。また、この場合前記上ハーフ10
のリング状リブ11a側に位置規制用のリブ(凸部)を
設け、リング状リブ11aの高さを上げることは、成形
上、離形不良の問題や、窓部であるため透明性が必要で
あり、ASやPS等の樹脂材を用いるため強度上の問題
もあり現実的でない。
け入れるドライブは、平置きタイプばかりでなく、縦置
きタイプもあるため、係る場合には、必ずしも下面側が
位置規制の基準とは成り得ず、巻取ハブが上方(上ハー
フ側)に移動し過ぎないようにするため、下ハーフ側ば
かりでなく、上ハーフ側でも位置規制をする必要が生じ
る。そこで、図7に示すように、巻取ハブ26のテープ
巻取リング28の上方にも前記リブ28bと同様のリブ
28dを設けて、上ハーフ10の窓11に設けられたリ
ング状リブ11aの下面に、シート36を介して当接さ
せるようにすることで、この場合にも巻取ハブの位置規
制が適正に行われる。また、この場合前記上ハーフ10
のリング状リブ11a側に位置規制用のリブ(凸部)を
設け、リング状リブ11aの高さを上げることは、成形
上、離形不良の問題や、窓部であるため透明性が必要で
あり、ASやPS等の樹脂材を用いるため強度上の問題
もあり現実的でない。
【0038】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、巻取ハブにリブを設けることで、巻取ハブの高さ位
置規制を簡単に行うことができ、磁気テープの走行高さ
を適正に調整することができるとともに、磁気テープの
円滑な走行が確保される。また、シートに所定の帯電防
止処理を行うことにより、帯電防止効果を損なうことな
く帯電防止剤量を低減でき、必要以上の帯電防止剤によ
る副作用を防止することができる。以上、本発明の磁気
テープカセットについて、詳細に説明したが、本発明
は、以上の例には限定はされず、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいの
はもちろんである。
ば、巻取ハブにリブを設けることで、巻取ハブの高さ位
置規制を簡単に行うことができ、磁気テープの走行高さ
を適正に調整することができるとともに、磁気テープの
円滑な走行が確保される。また、シートに所定の帯電防
止処理を行うことにより、帯電防止効果を損なうことな
く帯電防止剤量を低減でき、必要以上の帯電防止剤によ
る副作用を防止することができる。以上、本発明の磁気
テープカセットについて、詳細に説明したが、本発明
は、以上の例には限定はされず、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいの
はもちろんである。
【0039】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、巻
取ハブの外周側のテープ巻取リングの下ハーフ側底面に
高さ方向の位置規制用のリブを設けたため、簡単に磁気
テープの走行高さを設定し、調整することができるとと
もに、磁気テープの円滑な走行を確保することができ
る。また、本発明によれば、シートの電気抵抗を下げる
ことができ、シートへのゴミの付着等を防止することが
できるとともに、帯電防止剤のシートへの含浸量を低減
でき、必要以上の帯電防止剤による副作用が解消され、
外観を維持することができ、製品性能を損なわせること
がない。
取ハブの外周側のテープ巻取リングの下ハーフ側底面に
高さ方向の位置規制用のリブを設けたため、簡単に磁気
テープの走行高さを設定し、調整することができるとと
もに、磁気テープの円滑な走行を確保することができ
る。また、本発明によれば、シートの電気抵抗を下げる
ことができ、シートへのゴミの付着等を防止することが
できるとともに、帯電防止剤のシートへの含浸量を低減
でき、必要以上の帯電防止剤による副作用が解消され、
外観を維持することができ、製品性能を損なわせること
がない。
【図1】 本発明の一実施形態に係る磁気テープカセッ
トの概略構成を示す斜視分解図である。
トの概略構成を示す斜視分解図である。
【図2】 図1の磁気テープカセット内部に収納され
る、巻取ハブに巻回された磁気テープと間に介在される
シートを示す斜視分解図である。
る、巻取ハブに巻回された磁気テープと間に介在される
シートを示す斜視分解図である。
【図3】 図1の下ハーフに図2の磁気テープおよびシ
ートを組み込んだ様子を示す平面図である。
ートを組み込んだ様子を示す平面図である。
【図4】 図3の下ハーフにさらに上ハーフを組合せた
ものを、下ハーフの切り口がIV−IV線となるように切断
した、一部側面図をふくむ断面図である。
ものを、下ハーフの切り口がIV−IV線となるように切断
した、一部側面図をふくむ断面図である。
【図5】 本実施形態の巻取ハブを下ハーフ側から見た
平面図である。
平面図である。
【図6】 図5のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】 本実施形態の他の例を示す図4と同様の断面
図である。
図である。
【図8】 従来の巻取ハブの位置規制の様子を示す、一
部側面図を含む断面図である。
部側面図を含む断面図である。
【図9】 同じく、従来の巻取ハブの位置規制の他の例
における様子を示す、一部側面図を含む断面図である。
における様子を示す、一部側面図を含む断面図である。
【図10】 (a)は、シート原反を完全に帯電防止剤
に漬ける浸漬法の概略を示す説明図であり、(b)は、
シート原反の片面のみを帯電防止剤と接触させる方法を
示す説明図である。
に漬ける浸漬法の概略を示す説明図であり、(b)は、
シート原反の片面のみを帯電防止剤と接触させる方法を
示す説明図である。
10 上ハーフ 11 窓 11a リング状リブ 12 下ハーフ 12a 下ハーフの底面 12b リール軸挿入孔 12c 張出部 12d (テープガイド用の)リブ 12e 壁状のリブ 12f 柱状のリブ 12g (シート位置決め用の)リブ 12h 巻取ハブ受け部 14 スライダ 14a スライダの底面 14b 孔 14c 壁状のリブ 16 ブレーキ部材 16a 制動片 18 ブレーキばね 20 前蓋 22 V字状の板ばね 24 磁気テープ 26 巻取ハブ 28 テープ巻取リング 28a 磁気テープ巻面 28b (高さ位置規制用の)リブ 28c 空間 28d (高さ位置規制用の)リブ 30 歯車 32 小片 34、36 シート 38、40 賦形部 50 (シートの長尺の)原反 52、54、56 ガイドローラ 58 帯電防止剤
Claims (1)
- 【請求項1】上ハーフと下ハーフを蓋合わせ状に結合し
て形成されたカセットケース内に、磁気テープを巻回し
た一対の巻取ハブを収容した磁気テープカセットであっ
て、 前記巻取ハブの外周側面に磁気テープ巻面を有するテー
プ巻取リングの、下ハーフの底面と対向する底面に、該
巻取ハブ径の中心と同心円上に連続的または離散的に、
該巻取ハブの高さ方向の位置規制をするためのリブを設
けるとともに、 該巻取ハブと前記下ハーフの間にシートを介在させたこ
とを特徴とする磁気テープカセット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11253966A JP2001043654A (ja) | 1999-04-16 | 1999-09-08 | 磁気テープカセット |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10874299 | 1999-04-16 | ||
JP11-108742 | 1999-05-26 | ||
JP11-146776 | 1999-05-26 | ||
JP14677699 | 1999-05-26 | ||
JP11253966A JP2001043654A (ja) | 1999-04-16 | 1999-09-08 | 磁気テープカセット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001043654A true JP2001043654A (ja) | 2001-02-16 |
Family
ID=27311307
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11253966A Withdrawn JP2001043654A (ja) | 1999-04-16 | 1999-09-08 | 磁気テープカセット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001043654A (ja) |
-
1999
- 1999-09-08 JP JP11253966A patent/JP2001043654A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20061205 |