JP2001042119A - カラーフィルター用転写シート及びカラーフィルターの製造方法 - Google Patents

カラーフィルター用転写シート及びカラーフィルターの製造方法

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JP2001042119A
JP2001042119A JP11218764A JP21876499A JP2001042119A JP 2001042119 A JP2001042119 A JP 2001042119A JP 11218764 A JP11218764 A JP 11218764A JP 21876499 A JP21876499 A JP 21876499A JP 2001042119 A JP2001042119 A JP 2001042119A
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color
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Naoya Imamura
直也 今村
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ムラのない均一な膜質で、微細なパターン形
成が可能であるカラーフィルターを形成し得るカラーフ
ィルター用転写シート及びそれを用いた現像液を使用せ
ず、設備が大幅に簡略化できるカラーフィルターの製造
方法を提供する。 【解決手段】 透明支持体12上に、光重合可能な化合
物を含有する感光層16と、着色剤とエネルギー印加に
より硬化する化合物とを含有する着色層18とを順次設
けてなり、露光により露光部における感光層16と着色
層18との接着性が向上する。このカラーフィルター用
転写シート10の着色層18表面とフィルター基板面が
重なるように加熱圧着し、透明支持体側から露光した
後、転写シート10を剥離して、非露光部分の着色層を
フィルター基板上に転写し、単色のフィルター部を形成
する工程を、複数回繰り返し、カラーフィルターを基板
上に形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルター
用転写シート及びカラーフィルターの製造方法に関し、
詳細には、高精細のパターン形成が可能で、均一な膜質
のカラーフィルターを形成し得るカラーフィルター用転
写シートとそれを用いた簡易なカラーフィルターの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルターの形成方法として、
1)印刷法、2)インクジェット法、3)ミセル電着
法、4)顔料分散法などが知られているが、印刷法は高
精細のパターン形成が極めて難しいこと、インクジェッ
ト法は濃度ムラが発生しやすく安定製造が難しいこと、
電着法は、電着パターンを形成することが必要なこと、
顔料の帯電したミセル分散溶液の安定性が得られにくい
こと等の問題があるため、顔料分散法が現在の主流の方
法となっている。
【0003】顔料分散法は着色したレジスト液の塗布と
露光、現像の繰り返しによりおこなわれるが、製造工程
が多いこと、着色レジスト液を使用するため有機溶剤蒸
気が発生すること、現像工程で多量のアルカリ現像液を
使用するため、廃液処理が煩雑となる等の問題があっ
た。さらに近年、液晶表示装置の大型化に伴い、ガラス
基板の大サイズ化が求められているが、表面積が大きく
なると着色レジスト液の均一な塗布が難しくなり、均一
なフィルター層を得難い等の問題が発生してきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、大サイズ基
板に対してもムラのない均一な膜質で、微細なパターン
形成が可能であるカラーフィルターを容易に形成し得る
カラーフィルター用転写シート及びそれを用いた、現像
液を使用することなく、環境衛生上好ましい、塗布、現
像工程の設備が大幅に簡略化できるカラーフィルターの
製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、着色剤とエネルギーを印加することにより硬化
する化合物とをを含有する着色層を備えた転写シートを
利用して転写法によりカラーフィルターを製造すること
により上記目的を達成しうることを見出し、本発明を完
成した。即ち、本発明のカラーフィルター用転写シート
は、透明支持体上に、光重合可能な化合物を含有する感
光層と、着色剤とエネルギーを印加することにより硬化
する化合物とを含有する着色層とを、順次設けてなり、
露光により露光部における感光層と着色層との接着性が
向上することを特徴とする。ここで、該透明支持体と感
光層との間に、感光層よりも熱軟化温度の低い熱可塑性
樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂層を設けることが好ま
しい。
【0006】また、請求項3に係る本発明のカラーフィ
ルターの製造方法は、透明支持体上に光重合可能な化合
物を含有する感光層と、着色剤及びエネルギーを印加す
ることにより硬化する化合物を含有する着色層と、を順
次設けた転写シートの着色層表面とフィルター基板面が
重なるように密着させて加熱圧着し、該転写シートの透
明支持体側からパターン露光した後、転写シートを剥離
して、非露光部分の着色層をフィルター基板上に転写
し、単色のフィルター部を形成する工程を、着色層の色
相を代えて複数回繰り返し、所定の色相のパターンをフ
ィルター基板上に形成することを特徴とする。前記フィ
ルター基板上の着色層転写面に、着色層を受容する受容
層を設けることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明のカラーフィルター転写シートは、透明支持
体上に、光重合可能な化合物を含有する感光層、及び、
着色層を順次設けてなるが、これらの層はこの順に設け
られていればよく、必要に応じて、中間層、保護層、紫
外線吸収層などを適宜設けることができる。
【0008】図1は、本発明のカラーフィルター転写シ
ートの一態様を表す概略断面図である。本態様では、カ
ラーフィルター10は、透明支持体12上に、熱可塑性
樹脂層14、光重合可能な化合物を含有する感光層1
6、着色剤とエネルギーを印加することにより硬化する
化合物とを含有する着色層18とが順次設けられてい
る。
【0009】まず、本発明に用いうる支持体について説
明する。支持体の材料としては、支持体側から露光する
構成であるため、露光光線に対して実質的に透明である
ことを要するが、それ以外の点については、転写シート
用に必要な強度、耐久性などを備えていれば特に制限は
なく、一般的には、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル類ポリ
カーボネート、トリ酢酸セルロース、ポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体などの高分子化合物
を挙げることができ、特に二軸延伸ポリエチレンテレフ
タレートが、機械的強度、熱に対する寸法安定性の点で
好ましい。
【0010】また、支持体の厚みには特に制限は無く、
必要に応じて適宜選択できるが、3μm〜200μm、
特に、5〜100μmが好ましい。一般的に剥離性の観
点からは薄い方が良く、機械的強度及び製造上または記
録プロセス工程での取扱い性の観点からは厚い方が好適
である。
【0011】支持体の表面には、隣接して設けられる感
光層、あるいは中間層等との密着性をあげるためにグロ
ー放電処理、コロナ放電処理などの、接着性向上のため
の前処理がなされていてもよい。
【0012】本発明のカラーフィルター転写シートに
は、必要に応じて支持体と感光層の間に、感光層よりも
熱軟化温度の低い熱可塑性樹脂を主成分とする熱可塑性
樹脂層を設けることができる。熱可塑性樹脂層は多色フ
ィルター層を順次形成する際の凹凸を吸収して好適な密
着状態を得るためのクッション層としての機能を有し、
さらに、上に塗布される光重合性層の塗布溶剤に対する
耐性を有することが好ましく、それらを考慮して適宜選
択される。熱可塑性樹脂層に用い得る熱可塑性樹脂は、
感光層の樹脂との関連で選択されるが、例えば、ポリエ
チレン類、ポリプロピレン類、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポ
リカーボネート、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル共
重合樹脂、エチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂、
塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩素化ポリエチ
レン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ゴム類、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロ
リドン、ポリエチレンノシド、フェノール樹脂、セルロ
ース誘導体、ポリビニルアルコール誘導体、ラテックス
類及びこれらの混合物が挙げられる。必要に応じて、上
記熱可塑性樹脂に可塑剤を添加しても良い。また、熱可
塑性樹脂層の厚みには特に制限は無いが、クッション性
を効果的に発現させる観点から、通常は2μm〜50μ
mが好ましい。
【0013】支持体上に設けられる感光層に含まれる光
重合可能な化合物(以下、適宜、光重合性材料と称す
る)としては、紫外線等のエネルギー線の照射により、
重合反応するものが使用され、通常の熱可塑性樹脂と反
応性二重結合を分子内に少なくとも2個以上有するモノ
マー、オリゴマーあるいはポリマーの混合物が使用でき
る。この光重合性材料のほか、感光層には、(1)少な
くとも一種のポリマーバインダーとしての熱可塑性樹脂
及び(2)少なくとも一種の、活性光線によって活性化
される光重合開始剤、を含有することが好ましく、さら
に、必要に応じて更に熱重合禁止剤、界面活性剤等の添
加剤を含有することができる。
【0014】上記の光重合性モノマー及びオリゴマー
(以下、適宜、オリゴマーも含めて単に「光重合性モノ
マー」と称する)は、付加重合によって光重合体を形成
し、隣接する色材層との密着性を向上させる重要な機能
を有するものである。用いうる材料は、前記特性を備え
るものであれば特に制限はなく、公知のものを適用でき
る。一般的には、光感度、硬化膜の物性及び保存性等の
観点から、反応二重結合を分子内に有するモノマー及び
オリゴマー、具体的には、エチレン性不飽和二重結合を
有する付加重合性モノマー及びオリゴマーが挙げられ、
これは分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレ
ン性不飽和基を持ち、沸点が常圧で100℃以上の化合
物である。例えば、ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレ
ートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレー
ト。ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールエタントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジ
アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
ト、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)
エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシア
ヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレ
ート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエ
チレンオキシドやプロピレンオキシドを付加反応した後
で(メタ)アクリレート化したものが挙げられる。ま
た、特公昭48−41708号、特公昭60−6034
号、特開昭51−37193号の各公報に記載されてい
るウレタンアクリレート類、特開昭48−64183
号、特公昭49−43191号、特公昭52−3049
0号の各公報に記載されているポリエステルアクリレー
ト類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物
であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレート
やメタクリレートを挙げることができる。より好ましく
はトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスルトールペンタ(メタ)アクリレートを挙
げることができる。エチレン性不飽和二重結合を有する
付加重合性モノマーは、感光層を形成する組成物中に固
形分として5〜50重量%、より好ましくは10〜40
重量%含有されることが好ましい。含有量が5重量%未
満では光感度や画像の強度が低く、50重量%を越える
と感光層の粘着性が過剰になり好ましくない。
【0015】感光層に含まれる他の重要成分である
(1)熱可塑性樹脂は、光重合性層の有効成分を保持
し、層形成の機能をになう、いわゆるバインダーポリマ
ーを指し、重合性層の粘着性を決める大きな要因の一つ
である。上記の熱可塑性樹脂の例としては、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリ
ウレタン、ポリカーボネート、ポリスチレン、エチレン
酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エステル
共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩
素化ポリエチレン、塩素化ポリプロプレン、塩素化ゴム
類、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポ
リビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、フェノー
ル樹脂、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール誘導
体及びこれらの混合物が挙げられる。これらの中で、各
種アクリル系モノマーの共重合体は、広い範囲で軟化点
等の熱的性質を制御することが容易であり、また光重合
性モノマーとの相溶性が良好であり好ましい。これらの
樹脂は、10,000〜2,000,000の平均分子
量を有するものであることが好ましい。
【0016】ここで、光重合性モノマーと熱可塑性樹脂
の混合比は、使用される光重合性モノマーと樹脂の組み
合わせによって適性比は異なるが、一般的には、光重合
性モノマー:樹脂比が0.1:1.0〜2.0:1.0
(重量比)であることが好ましい。
【0017】また、(2)光重合開始剤としては、公知
のものを適宜使用しうるが、レーザー記録の場合には、
可視域より長波に吸収、活性を有しレーザーに対し高い
感応性を有する光重合開始剤を使用することが好まし
く、その場合、ラジカル発生剤と分光増感剤としての各
種色素を組み合わせた系を用いることができる。本発明
に用い得る光重合開始材としては、米国特許第2367
660号明細書に開示されているビシナルポリケタルド
ニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載
されているアシロインエーテル化合物、米国特許第27
22512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された
芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号
及び同第2951758号の各明細書に記載の多核キノ
ン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載の
トリアリールイミダゾール二重体とp−アミノケトンの
組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾ
チアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化
合物、米国特許第4239850号明細書に記載されて
いるトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許
第4212976号明細書に記載されているトリハロメ
チルオキサジアゾール化合物等が挙げられる。特に好ま
しくはトリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチ
ルオキサジアゾール、トリアリールイミダゾール二量体
である。光重合開始剤の感光層を構成する全固形分中の
固形分含有量は0.5〜20重量%で、より好ましくは
1〜15重量%である。0.5重量%未満では光感度や
画像の強度が低く、20重量%を越えても性能への良好
な効果が認められない。
【0018】また、本発明においては、光重合開始剤の
着色の影響をより低減する観点から、染料のボレート化
合物(対イオンとして染料骨格を有するホウ酸塩化合
物)からなる光重合開始剤が特に好適である。光重合開
始剤として特に有用な、染料のボレート化合物の具体的
な例としては特開昭62−143044号、特開昭62
−15042号の各公報に記載の化合物や、本願出願人
が先に特願平10−310611号として出願した明細
書に記載されている化合物等が好適である。
【0019】感光層中には、感光液中に含まれる光重合
モノマーの保存時、調液時の加温、塗布時の乾燥におけ
る熱などによる重合を防止し、感光液の感度の低下を防
止し、安定性を向上する目的で、所望により熱重合禁止
剤を添加することができる。熱重合禁止剤の例として
は、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキ
ル又はアリール置換ハイドロキノン、ターシャルブチル
カテコール、ピロガロール、ナフチルアミン、β−ナフ
トール、フェノチアジン、ピリジン、ニトロベンゼン、
φトルチノン、アリールフォスファイト等が挙げられる
がこれらに限定されるものではない。
【0020】感光層は、それ自体公知の塗膜形成方法に
従って、上記のような成分を含む感光層形成用塗布液
を、支持体(又は、所望により設けられる熱可塑性樹脂
層)上に塗布し、乾燥することにより形成することがで
きる。感光層の膜厚は約0.1μm〜100μm、好ま
しくは約0.3μm〜50μmの範囲内にあることが好
ましい。感光層の膜厚が0.1μm未満であると着色層
との接着性の調整機能が不十分となり画像形成性が低下
し、100μmを超えると光重合感度の低下等があり、
いずれも好ましくない。
【0021】次に、着色層について説明する。本発明の
着色層は、以下のような性質が要求される。 (1)フィルター基板とのラミネート時は、基板と直接
接し、適度な加熱によりフィルター基板と密着性が得ら
れることを要するため熱可塑性での特性を有すること。 (2)形成後のカラーフィルターとしては耐熱性、耐薬
品性が要求されるため、剥離転写によりフィルター基板
上に転写された後に、熱または、紫外線等の活性線によ
るエネルギーを印加することにより、重合反応、架橋反
応、付加反応あるいは縮合反応等の硬化反応を起こし
て、耐熱性、耐薬品性が良好なフィルター層となるこ
と。特に、耐熱性として少なくとも180℃以上の温度
に10分以上耐えることが好ましい。 (3)耐薬品性として、イソプロピルアルコール等のア
ルコール類、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エ
チル等のエステル類、トルエン、キシレン等の芳香族系
溶剤、ハロゲン化炭化水素類に膨潤、溶解しないことが
好ましい。
【0022】これらの要求を満たすため、本発明に係る
着色層には、カラーフィルターの色相を決定するための
少なくとも一種の着色剤、及びエネルギーを印加するこ
とにより硬化する化合物(以下、適宜、硬化性化合物と
称する)を含有することが必要であり、さらに、これら
を保持するための被膜形成性を有する熱可塑性樹脂を所
望により併用する。着色層は一般に、前記着色剤、硬化
性化合物及び熱可塑性樹脂類、さらには、必要に応じて
後記するような着色層添加剤成分等を適切な溶剤中に溶
解あるいは分散して調製した着色層形成用塗布液を、そ
れ自体公知の方法により、前記感光層の表面に塗布、乾
燥することにより形成される。
【0023】このような特性を有する着色層を形成する
ためには、硬化性化合物として、(1)反応性二重結合を
分子内に少なくとも2個以上有するモノマー、オリゴマ
ー及びそれらの混合物、(2)耐熱性、耐薬品性の良好な
ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸類、(3)エポキ
シ樹脂等の熱硬化性樹脂、等が挙げられる。これらのう
ち、(1)反応性二重結合を分子内に少なくとも2個以上
有するモノマー、オリゴマー類はそれ自体の熱可塑性や
被膜形成性が不充分であるため、通常、熱可塑性樹脂と
併用され、さらに必要に応じて重合開始剤が添加され
る。
【0024】着色層に用い得る硬化性化合物である(1)
反応性二重結合を分子内に少なくとも2個以上有するモ
ノマー、オリゴマー類としては、前記感光層に使用しう
る光重合性モノマーにおいて、反応二重結合を分子内に
有するモノマー及びオリゴマーとして挙げたものを同様
に使用しうる。また、これに併用される熱可塑性樹脂と
しては、通常一般的に用いられるものであれば特に限定
されない。具体的には、例えば、アクリル樹脂、メタク
リル樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、
ポリカーボネート、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル
共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エステル共重合樹
脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩素化ポリ
エチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ゴム類、ポリ
ビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニル
ピロリドン、ポリエチレンオキシド、フェノール樹脂、
セルロース誘導体、ポリビニルアルコール誘導体及びこ
れらの混合物が挙げられ、好ましい配合量も同様であ
る。
【0025】また、本発明においては、着色層中に剥離
現像の安定性をより高めるために光重合性開始剤を添加
することができる。着色層に添加される光重合開始剤
は、着色の少ない開始剤、もしくは光消色可能な開始剤
であることが好ましく、この観点から、染料のボレート
化合物系開始剤であることが特に好ましい。また、さら
に、前記感光層において挙げたものと同様の重合開始剤
も使用することができ、好ましい配合量も前記と同様で
ある。
【0026】(2)耐熱性、耐薬品性の良好なポリイミド
の前駆体であるポリアミド酸類としては、例えば、下記
のテトラカルボン酸無水物とジアミンとから得られるも
のが用いられる。テトラカルボン酸無水物としては、ピ
ロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オ
キシジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ジフェニ
ルスルフォンテトラカルボン酸二無水物、等が挙げら
れ、ジアミンとしては、4,4’−ジアミノフェニルエ
ーテル、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパ
ン、4,4’−ジアミノビフェニル、ビス(4−アミノ
フェニル)メタン等が挙げられる。また、(3)エポキシ
樹脂等の熱硬化性樹脂としては、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラ
ック型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、グリシジル
アミン型エポキシ樹脂等が挙げられる。また、これらの
硬化剤としては、ポリアミン類、酸無水物などの通常の
エポキシ硬化剤から適宜選択して使用できる。
【0027】色材層に含まれる着色剤としては、所望の
色相を有する顔料または染料が使用される。顔料は一般
に有機顔料と無機顔料に大別され、前者は塗膜の透明性
に優れる特性を有するため、カラーフィルターの形成に
は好適である。
【0028】着色剤の色相は、形成するカラーフィルタ
ーの用途、目的によって適宜選択して用いればよいが、
本発明のカラーフィルター用転写シートをフルカラー用
に用いるには、着色剤は赤、緑、青と一致もしくは近い
色調の有機顔料を使用することが好ましい。また、所望
によりブラックマトリックスを同様にブラックの色相の
顔料で同様の方法で作成することができる。
【0029】本発明で着色層に使用する顔料は、通常あ
らかじめ分散助剤を使用して、溶剤中に分散した顔料分
散液を使用する。顔料分散液中には必要に応じて溶剤に
可能な樹脂を添加しても良い。本発明における着色剤と
しては、赤色、緑色、青色、黄色、紫色、マゼンタ色、
シアン色、黒色の顔料、および染料が用いられるが、好
ましい顔料の例として、下記のものが挙げられる。赤と
しては、モノアゾ系、ディスアゾ系、キサンテン系、ア
ンスラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、キナクリド
ン系及びピランスロン系有機もしくは無機顔料。これら
の中では、アンスラキノン系顔料が好ましい。緑として
は、トリフェニルメタン系、フタロシアニン系、ニトロ
ソ系、インダミン系、モノアゾ系及びアンスラキノン系
の有機もしくは無機顔料。これらの中では、フタロシア
ニン系顔料が好ましい。青としては、トリフェニルメタ
ン系、フタロシアニン系、アンスラキノン系、トリアリ
ールメタン系、ディスアゾ系及びインジゴイド系の有機
もしくは無機顔料。これらの中では、フタロシアニン系
顔料が好ましい。黄としては、モノアゾ系、ディスアゾ
系、アンスラキノン系、イソインドリノン系、キノフタ
ロン系、ベンズイミダゾロン系及びジオキシム系の有機
もしくは無機顔料が用いられる。これらの中では、イソ
インドリノン系顔料が好ましい。紫としては、キサンテ
ン系、トリフェニルメタン系、アンスラキノン系、モノ
アゾ系、ジオキサジン系、キナクリドン系、インジゴイ
ド系及びペリレン系の有機もしくは無機顔料。これらの
中では、ジオキサジン系の顔料が好ましい。黒として
は、カーボンブラックなどのカーボン系の顔料が好まし
い。
【0030】本発明の着色層における顔料分散組成物の
固形分濃度は、3〜70重量%、より好ましくは5〜5
0重量%である。
【0031】以下に、本発明の転写シートに用いうる公
知の顔料及び染料について若干の例を挙げるが、これに
制限されるものではない(C.I.はカラーインデック
スを意味する)。黄色顔料としてC.I.ピグメントイ
エロー20、C.I.ピグメントイエロー24、C.
I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエ
ロー86、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.
ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロ
ー110、C.I.ピグメントイエロー117、C.
I.ピグメントイエロー125、C.I.ピグメントイ
エロー137、C.I.ピグメントイエロー138、
C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメン
トイエロー185、C.I.ピグメントイエロー14
7、C.I.ピグメントイエロー148、C.I.ピグ
メントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー、
C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメン
トイエロー166、C.I.ピグメントイエロー168
等が挙げられる。
【0032】オレンジ顔料として、C.I.ピグメント
オレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ43、C.
I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントオレ
ンジ55、C.I.ピグメントオレンジ59、C.I.
ピグメントオレンジ61等が、赤色顔料としてC.I.
ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド97、
C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメント
レッド123、C.I.ピグメントレッド149、C.
I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッ
ド177、C.I.ピグメントレッド180、C.I.
ピグメントレッド192、C.I.ピグメントレッド2
15、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグ
メントレッド217、C.I.ピグメントレッド22
0、C.I.ピグメントレッド223、C.I.ピグメ
ントレッド224、C.I.ピグメントレッド226、
C.I.ピグメントレッド227、C.I.ピグメント
レッド228、C.I.ピグメントレッド240、C.
I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレ
ッド254が挙げられる。
【0033】バイオレット顔料としてC.I.ピグメン
トバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット
23、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.
ピグメントバイオレット30、C.I.ピグメントバイ
オレット37、C.I.ピグメントバイオレット40、
C.I.ピグメントバイオレット50等が、また、青色
顔料としてC.I.ピグメントブルー15、C.I.ピ
グメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー2
2、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメン
トブルー64が挙げられる。緑色顔料としてC.I.ピ
グメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36
等が、ブラウン顔料としてC.I.ピグメントブラウン
23、C.I.ピグメントブラウン25、C.I.ピグ
メントブラウン26等が、また、黒色顔料としてC.
I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
【0034】また、着色層には層の安定性を向上させる
ため、有機重合体結合剤(以下、適宜、単に結合剤と称
する)を用いることができる。結合剤としては、顔料等
の着色剤を均一に分散することができる皮膜形成性の樹
脂が選択される。具体的には、例えば、ブチラール樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンイミン樹脂、スルホ
ンアミド樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、石油樹
脂、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、
2−メチルスチレン、クロルスチレン、ビニル安息香
酸、ビニルベンゼンスルホン酸ソーダ、アミノスチレン
等のスチレン及びその誘導体、置換体の単独重合体や共
重合体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリ
レート等のメタクリル酸エステル類及びメタクリル酸、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアク
リレート、α−エチルヘキシルアクリレート等のアクリ
ル酸エステル及びアクリル酸、ブタジエン、イソプレン
等のジエン類、アクリロニトリル、ビニルエーテル類、
マレイン酸及びマレイン酸エステル類、無水マレイン
酸、ケイ皮酸、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル系単
量体、セルロース誘導体例えばセルロースエステル、エ
ステルおよびエーテルの単独あるいは他の単量体等との
共重合体を用いることがでる。これらは、使用し得る溶
媒種、顔料の分散能、要求される膜物性などにより適宜
選択して用いられる。これらの樹脂は相溶性を有するも
のを選択することにより考慮して、2種以上混合して用
いることもできる。
【0035】上に記載した必須の成分に加えて、着色層
には、塗布液のハンドリング性、塗膜特性等の改良の目
的で、更に界面活性剤、増粘剤、分散安定剤、定着促進
剤、その他、公知の添加剤を含有させることもできる。
着色層の膜厚は約0.1μm〜6μm、さらに約0.3
μm〜4.5μmの範囲内にあることが好ましい。着色
層の膜厚が0.1μm未満であると濃度の均一性が悪化
し、 また、60μmを超えると解像力が悪くなり、い
ずれも好ましくない。
【0036】支持体上に少なくとも前述の2つの層を順
次設ける、さらに、所望により熱可塑性樹脂層を設ける
ことにより、本発明のカラーフィルター用転写シートを
得ることができる。この転写シートには、前記層のほ
か、本発明の効果を損なわない限りにおいて、接着性向
上や塗膜保護の目的で、公知の他の層を適宜設けること
ができる。
【0037】かくして選られた本発明の転写シートは、
活性光線として、レーザー光によるパターン露光やフォ
トマスクなどの中間マスクを介した紫外線によるパター
ン露光が可能で、感度、解像度に優れるため、微細なパ
ターンに至るまでの所望のパターンを形成することがで
き、電子材料分野で使用される各種カラーフィルター、
各種カラーディスプレイなどの形成に適用が可能であ
る。
【0038】本発明のカラーフィルターの製造方法は、
前記カラーフィルター用転写シートを用いて好適なフィ
ルター基板上に転写画像を形成するものであり、完全ド
ライ製法により、現像液の使用を必要とせず、廃液処理
の問題化がない。
【0039】本発明の製造方法に用いられるフィルター
基板について説明する。本発明の製造方法に用いられる
フィルター基板は、平滑な平面を有し、前記転写シート
を過熱圧着することができれば、特に制限はなく、公知
のフィルター基板を目的に応じて適宜選択して使用でき
る。具体的には、例えば、ガラス基板、エポキシ基板等
が挙げられる。
【0040】このフィルター基板上には、着色層との密
着性を向上させる目的で受容層を設けることが好まし
い。受容層には、シランカップリング剤等の表面処理
剤、有機溶剤に可溶な熱可塑性樹脂類等を用いることが
できる。また、必要に応じて後から、熱、または光によ
り硬化可能な反応性二重結合を分子内に少なくとも2個
以上有するモノマー、オリゴマーあるいはポリマーを添
加しても良い。このモノマー類の具体例は感光層におい
て挙げた素材と同じものである。受容層は、前記受容層
に用いる材料をフィルター基板に直接塗布するか、あら
かじめ仮支持体上に塗布した受容層を転写法により、フ
ィルター基板に転写することにより設けることができ
る。また、他の受容層の形成方法として、エチレン酢酸
ビニル樹脂等のホットメルト樹脂を直接フィルター基板
にラミネートする方法も挙げられる。受容層の厚みは、
30μm以下であることが好ましい。
【0041】本発明のカラーフィルターの製造方法につ
いて、図2を参照しながら説明する。まず、図2(A)
にあるように、カラーフィルターをその上に形成するた
めのフィルター基板20を準備し、その表面に受容層2
2を設ける。透明支持体12上に光重合可能な化合物を
含有する感光層16と、着色剤及び硬化性化合物を含有
する着色層16と、を順次設けたカラーフィルター用転
写シート10の着色層16表面とフィルター基板20の
受容層22表面とが重なるように密着させて加熱圧着す
る(図2(B))。次に、該転写シート10の透明支持
体12側からフォトマスク24を介して紫外線を露光す
る(図2(C))。そうすると感光層中の光重合性材料
が硬化して、露光部分の感光層16と着色層16の密着
性が向上する。その後、図2(D)にあるように、転写
シート10を剥離すると、露光部分の着色層18は、支
持体12や感光層16と一体的に剥離され、非露光部分
の着色層18は、感光層16との界面で剥離し、先に加
熱圧着されたフィルター基板20上に残存して、その部
分のみがフィルター基板20上に転写され、フィルター
基板20上に単色のフィルター18が形成される。
【0042】このとき、着色剤の色相を代えて複数回繰
り返し、所定の色相のパターンをフィルター基板上に形
成することでカラーフィルターを製造しうる。即ち、先
に述べたように、この工程を、例えば、着色層の色相を
赤(R)、緑(G)、青(B)の三色として繰り返し行
うことにより、図2(E)に示すように、フィルター基
板20上に赤のフィルター部18(R)、緑のフィルタ
ー部18(G)、青のフィルター部18(B)が形成さ
れたフルカラーのフィルターを得ることができる。ま
た、色相を黒色として同様の方法で、パターンを選択す
ることによりブラックマトリックスを形成することもで
きる。
【0043】カラーフィルター形成後に、転写された未
露光部の着色層中に光重合開始剤が残存していると、フ
ィルターの色相安定性が悪化することから、最終的に
は、形成されたフィルター相に、光重合開始剤が吸収す
る光を露光し、光重合開始剤を失活・消色させる定着工
程を施すことが好ましい。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例をもって説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1) (カラーフィルター用転写シートの作成)厚さ40μm
のポリエチレンテレフタレートフィルム支持体の上に下
記処方Aからなる塗布液を塗布、乾燥させ乾燥膜厚が2
0μmの熱可塑性樹脂層を設けた。
【0045】 〔熱可塑性樹脂層処方A〕 エチレン−エチルアクリレート樹脂 (三井デュポンポリケミカル(株)製EVAFLEX−EEA A709) 40重量部 エチレン酢酸ビニル樹脂 (三井デュポンポリケミカル(株)製エバフレックス45X) 40重量部 トルエン 400重量部 フッ素系界面活性剤 (大日本インキ(株)製メガファックF177) 1重量部
【0046】次に熱可塑性樹脂層上に下記処方Bからな
る塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が2μmの感光層
を形成した。 〔感光層処方B〕 ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製バイロン200) 30重量部 光重合製モノマー(日本化薬(株)製DPHA) 7.6重量部 光重合開始剤(A)(下記構造式に示す) 0.1重量部 メチルエチルケトン 300重量部 メチルセロソルブアセテート 150重量部
【0047】上記熱可塑性樹脂層及び感光層を有する支
持体の上に、それぞれ表1の処方を有する赤色(R)層
用、緑色(G)層用、青色(B)層用及び黒色(BL)
層用の各色の着色層塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚
が1、2μmの着色層を形成した。
【0048】
【化1】
【0049】
【表1】
【0050】さらに上記着色層の上にポリプロピレン
(厚さ12μm)の被覆シートを圧着し、赤、緑、青、
黒色のカラーフィルター用転写シートを作製した。
【0051】(カラーフィルターの作成)この転写シー
トを用いて以下の方法でカラーフィルターを作製した。
厚さ1.1mm、400mm×300mmの透明ガラス
基板(コーニング社#7059)を洗浄しシランカップ
リング剤(信越化学KBM−603)1%水溶液に3分
間浸漬後、30秒間純水洗浄して過剰なシランカップリ
ング剤を洗い落とし水切りしてオーブンで110℃20
分間乾燥してフィルター基板とした。
【0052】赤色転写シートの被覆シートを剥離し、着
色層面をシランカップリング処理した透明ガラス基板に
ラミネータを用いて110℃で貼り合わせた。続いて、
所定のフォトマスクを介して20mj/cm2、360
nmの紫外線で露光した後、転写シートを剥離すること
により、非露光部がガラス基板上に転写し、赤色画素パ
ターンをガラス基板上に形成した。同様な工程を緑色、
青色、黒色転写シートで繰り返し、透明ガラス基板上に
赤色、緑色、青色の各画素パターンと黒色のブラックマ
トリクスからなるカラーフィルターを形成した。
【0053】次に、上記カラーフィルターを形成したガ
ラス基板を360nmの紫外線を300mjでポスト露
光し、さらに230℃で30分加熱してカラーフィルタ
ー基板を完成した。得られたカラーフィルターは、フォ
トマスクに忠実な微細なパターンが形成され、また、カ
ラーフィルターの厚みや膜質が均一な優れた特性を有し
ていた。
【0054】
【発明の効果】本発明のカラーフィルター用転写シート
によれば、大サイズ基板に対してもムラのない均一な膜
質で、微細なパターン形成が可能であるカラーフィルタ
ーを容易に形成し得る。また、それを用いれば、現像液
を使用することなく、環境衛生上好ましい、塗布、現像
工程の設備が大幅に簡略化できるカラーフィルターの製
造方法を提供することができるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカラーフィルター用転写シートの一
態様を示す概略断面図である。
【図2】 (A)〜(E)本発明のカラーフィルターの
製造方法の工程を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10 カラーフィルター用転写シート 12 透明支持体 16 感光層 18 着色層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上に、光重合可能な化合物を
    含有する感光層と、着色剤とエネルギーを印加すること
    により硬化する化合物とを含有する着色層とを順次設け
    てなり、露光により露光部における感光層と着色層との
    接着性が向上することを特徴とするカラーフィルター用
    転写シート。
  2. 【請求項2】 前記透明支持体と感光層との間に感光層
    よりも熱軟化温度の低い熱可塑性樹脂を主成分とする熱
    可塑性樹脂層を設けることを特徴とする請求項1記載の
    カラーフィルター用転写シート。
  3. 【請求項3】 透明支持体上に光重合可能な化合物を含
    有する感光層と、着色剤及びエネルギーを印加すること
    により硬化する化合物を含有する着色層と、を順次設け
    た転写シートの着色層表面とフィルター基板面が重なる
    ように密着させて加熱圧着し、該転写シートの透明支持
    体側からパターン露光した後、転写シートを剥離して、
    非露光部分の着色層をフィルター基板上に転写し、単色
    のフィルター部を形成する工程を、着色層の色相を代え
    て複数回繰り返し、所定の色相のパターンをフィルター
    基板上に形成することを特徴とするカラーフィルターの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記フィルター基板上の着色層転写面
    に、着色層を受容する受容層を設けることを特徴とする
    請求項3記載のカラーフィルターの製造方法。
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WO2022059405A1 (ja) * 2020-09-18 2022-03-24 富士フイルム株式会社 積層体の製造方法、反射防止部材、ledディスプレイのフロント部材、転写フィルム

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WO2022059405A1 (ja) * 2020-09-18 2022-03-24 富士フイルム株式会社 積層体の製造方法、反射防止部材、ledディスプレイのフロント部材、転写フィルム
JP2022051261A (ja) * 2020-09-18 2022-03-31 富士フイルム株式会社 積層体の製造方法、反射防止部材、ledディスプレイのフロント部材、転写フィルム

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