JP2001041747A - 測量装置 - Google Patents

測量装置

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JP2001041747A
JP2001041747A JP11213129A JP21312999A JP2001041747A JP 2001041747 A JP2001041747 A JP 2001041747A JP 11213129 A JP11213129 A JP 11213129A JP 21312999 A JP21312999 A JP 21312999A JP 2001041747 A JP2001041747 A JP 2001041747A
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Japan
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telescope
optical axis
angle
vertical
horizontal
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JP11213129A
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English (en)
Inventor
Tetsushi Nomoto
徹志 野本
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Nikon Corp
Nikon Gijutsu Kobo KK
Original Assignee
Nikon Corp
Nikon Gijutsu Kobo KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 対象面が望遠鏡光軸に垂直でなくても対象面
上における望遠鏡の光軸の軌跡が直線となる測量装置を
提供する。 【解決手段】 直交する2つの軸のそれぞれを中心とし
て光軸を回動自在な望遠鏡と、望遠鏡の回転の角度をそ
れぞれ検出する水平角度検出手段111及び高度角度検
出手段112と、望遠鏡を回転させる水平転駆動手段1
9及び上下転駆動手段20と、望遠鏡の光軸を所定の方
向に移動させる指令を出力する駆動指令手段18と、対
象点までの距離を計測する測距手段12と、駆動指令手
段からの指令に基づいて、水平回転駆動手段と上下回転
駆動手段とに、水平角度検出手段111が検出した角度
と高度角度検出手段112が検出した角度と計測手段1
2で計測した距離とに基づいて決定した駆動指令信号を
出力し、望遠鏡の光軸の軌跡を所定の方向の直線とする
駆動制御手段17とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、望遠鏡が直交する
2つの軸を中心としてモータ等の回転駆動手段により回
転駆動される測量装置に関する。
【0002】
【従来の技術】測量装置は例えば建築物、建造物の面に
所定の相対関係にある点の位置を計測するために用いら
れる。前記所定の相対関係は共に絶対水平線上或いは鉛
直線上に存在することである場合が多くある。さらに測
量装置は前記面上に点や線、特に平行線や矩形の頂点等
を設定する目的にも用いられる。前記点や線は、絶対水
平線、鉛直線、或いはそれらの線上の点であることが多
い。
【0003】絶対水平線や鉛直線を設定する専用機とし
て、レーザー光線を絶対水平面内又は鉛直面内に拡散投
射又は回転走査するレーザーレベルが知られている。ま
た、直交する2つの軸を中心として回転する望遠鏡のい
ずれか1軸を固定し、他の軸を中心として回転させたと
きの前記面上における望遠鏡光軸の軌跡を利用して前記
計測作業や設定作業を行うことができる。
【0004】望遠鏡が直交する2つの軸を中心として回
転自在な測量装置には、例えばトータルステーション、
セオドライトがある。その外観の一例を図6に示す。測
量装置100は図示しない三脚上に整準装置101を介
して設置される。整準装置101は整準ねじ102によ
って測量装置100の基台103を固定すると共に、そ
の傾斜を調整する。測量装置100は、基台103に対
して第1の軸を中心として回転自在な本体104と、本
体104に対して前記第1の軸に垂直な第2の軸を中心
として回転自在な望遠鏡105からなる。望遠鏡105
は本体104と共に前記第1の軸を中心として回転する
ので直交する2つの軸を中心として回動自在である。な
お、前記望遠鏡の回転中心軸は前記直交点において望遠
鏡105の光軸とも交差する。前記直交点は測量装置の
設置位置を示す測量装置の基準点である。
【0005】測量装置100は整準装置101によって
姿勢を調整され、前記第1の軸がほぼ鉛直になるように
設置される。以下、前記第1の軸を垂直軸、前記第2の
軸を水平軸と言うことがある。また、望遠鏡105の本
体104と共にする前記第1の軸を中心とする回転を望
遠鏡の水平回転又は単に水平回転と言うことがある。さ
らに、望遠鏡105の前記第2の軸を中心とする回転を
上下回転と言うことがある。
【0006】本体104の内部には、望遠鏡105の上
下回転の回転角度(高度角)を検出する高度角検出手段
及び本体104の水平回転の回転角度(水平角)を検出
する水平角検出手段として、それぞれエンコーダが組み
込まれている。前記高度角は、望遠鏡105の光軸が水
平方向となる位置を0度とする角度である。前記水平角
は望遠鏡105の光軸方向が所定の基準方向となる位置
を0度とする角度である。 前記高度角、水平角を検出
するエンコーダは、それぞれの基準位置で基準位置信号
を生成し、高度角及び水平角をゼロリセットする機能を
有する。高度角の基準位置は望遠鏡の光軸が水平となる
位置、水平角の基準位置は望遠鏡の光軸が基台103の
所定の位置方向となる位置である。さらに、水平角、高
度角を任意の位置でそれぞれゼロリセットすることも可
能である。
【0007】前記高度角と水平角とによって望遠鏡10
5の光軸の向きが示される。従って、測量装置100に
対する望遠鏡105で視準された測量対象点の方向が求
められる。なお、望遠鏡光軸が水平角=0、高度角=0
を頂点とする半球方向にある場合を正視、逆の場合を反
視という。
【0008】トータルステーションは、前記望遠鏡10
5で視準した測量対象物までの距離を求める測距手段を
さらに備え、求めた距離と高度角及び水平角とに基づい
て前記測量対象点の座標値を求めることができる。前記
座標値は前記測量対象点を含む対象面上に設定されたロ
ーカル座標系の座標値として求めることもできる。本体
104の内部には、前記水平回転及び前記上下回転をそ
れぞれ駆動する回転駆動機構が設けられ、該各回転駆動
機構から測量装置の外部に突設された操作ノブ107、
108を回転操作することによって前記各回転が行われ
る。前記各回転がモータ駆動される測量装置において
は、本体104の内部に前記各回転駆動機構を駆動する
回転駆動手段として、モータがそれぞれ設けられてい
る。
【0009】前記各モータは図7に平面図を示した駆動
指令部120に接続されている。駆動指令部120に
は、前記各回転の回転方向に対応する駆動指令スイッチ
121〜124が設けられ、押下された駆動スイッチに
対応する方向の前記各回転が行われる。即ち、駆動指令
スイッチ121が押下されると本体104が右に水平回
転し、駆動指令スイッチ122が押下されると本体10
4が左に水平回転し、駆動指令スイッチ123が押下さ
れると望遠鏡105が高度角の正方向に上下回転し、駆
動指令スイッチ124が押下されると望遠鏡105が高
度角の負方向に上下回転する。高度角の正方向への回転
によって望遠鏡105の光軸は高度角が270(−9
0)〜90度では上方に移動し、高度角90から270
(−90)度では下方に移動する。
【0010】上記従来の測量装置では、前述のように測
量作業の開始に先立って測量装置100の姿勢を整準装
置101によって調整する。即ち、測量装置100の本
体104に設けられた傾斜検出手段106である気泡管
の気泡が所定の位置に来るように調整する。これによっ
て、測量装置100の前記第1の軸及び前記第2の軸が
正確に鉛直及び絶対水平に調整される。したがって、駆
動指令スイッチ121〜124を押下すると望遠鏡10
5は鉛直又は絶対水平方向の軸を中心として回転する。
【0011】その結果、望遠鏡105の光軸を視準する
対象面に向けて設置し、前記駆動指令スイッチ121〜
122を押下して望遠鏡105をその高度角を維持しつ
つ水平回転させると前記面上の前記光軸は絶対水平方向
に移動し、前記駆動指令スイッチ123〜124を押下
して望遠鏡105をその水平角を維持しつつ上下回転さ
せると前記面上の前記光軸は鉛直方向に移動する。その
際、前記望遠鏡の光軸の移動方向に垂直な面内におい
て、前記望遠鏡の光軸と前記対象面とが垂直でないと前
記対象面上の前記光軸の軌跡は直線から歪む。前記歪み
量は前記垂直からのズレ量に応じて変化し、前記垂直か
らのズレ量の小さい範囲では通常無視し得る程度のもの
である。なお、前記対象面が鉛直面であれば望遠鏡10
5の高度角を0度とすることにより望遠鏡105の光軸
は鉛直面内において対象面に垂直とすることができるの
で、前記軌跡を正確な絶対水平線とすることが容易に実
現できる。
【0012】なお、本明細書において、鉛直とは地球の
重力方向を、絶対水平とは鉛直方向に垂直な方向を意味
する。測量装置100の水平回転の回転中心軸、即ち前
記第1の軸は鉛直とは限られず、整準作業を経て鉛直と
なる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記建築物、建造物の
面に絶対水平線や鉛直線、或いは前記線上で所定の関係
にある点を設定したりその位置を計測する作業に対し
て、レーザーレベルでは後者の作業は困難である。前者
の作業についても、絶対水平線設定では設定する絶対水
平線の高さ位置にレーザーレベルを設置しなければなら
ず、高所への設定は容易ではなかった。
【0014】トータルステーション等の測量装置の望遠
鏡を水平回転又は上下回転の一方のみさせて対象面上で
望遠鏡の光軸を一方向に移動させることによって前者の
作業が可能である。さらに前記の如く望遠鏡を回転させ
て対象面を視準することによって後者の作業も容易に行
うことができる。しかしながら、対象面上の前記望遠鏡
光軸の移動方向と垂直な方向において、前記対象面と前
記望遠鏡光軸とのなす角が直角でないと前記対象面上で
の望遠鏡光軸の軌跡が直線から歪み、対象面上に正確な
絶対水平線や鉛直線を設定することが困難であるという
問題点があった。さらに、絶対水平線上や鉛直線上に存
在する複数の点を計測する場合、前記歪みのために計測
対象点が視野の中心からずれ、時として視野から外れて
しまい迅速な計測作業ができないという問題点があっ
た。
【0015】前記直線からの歪みは望遠鏡の光軸の対象
面に対する角度が垂直からずれるほど大きく、対象点ま
での距離が遠いほど大きい。その結果、高所に絶対水平
線を設定する場合に大きな歪みが発生し易い。そこで本
発明の目的は、対象面が望遠鏡光軸に垂直でなくても対
象面上における望遠鏡の光軸の軌跡が直線となる測量装
置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決する本発
明は、直交する2つの軸のそれぞれを中心として光軸を
回動自在な望遠鏡と、前記望遠鏡の前記2つの軸を中心
とする回転の角度をそれぞれ検出する第1角度検出手段
及び第2角度検出手段と、前記望遠鏡を前記2つの軸を
中心としてそれぞれ回転させる第1回転駆動手段及び第
2回転駆動手段と、前記望遠鏡の光軸を前記視準した面
上において所定の方向に移動させる駆動指令手段と、前
記望遠鏡で視準した対象点までの距離を計測する測距手
段と、前記駆動指令手段からの指令に基づいて、前記第
1回転駆動手段と前記第2回転駆動手段とに、前記第1
角度検出手段が検出した角度と前記第2角度検出手段が
検出した角度と前記計測手段で計測した距離とに基づい
て決定した速度比の駆動指令信号を出力し、前記面上に
おける前記望遠鏡の光軸の軌跡を前記所定の方向の直線
とする駆動制御手段とを有することを特徴とする測量装
置である。
【0017】この場合、前記所定の方向を絶対水平また
は鉛直から傾斜した方向とすることもできる。上記測量
装置において、前記駆動指令手段は手動操作される駆動
指令手段とすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態例の装置の基
本的構成は前記従来の測装置100と同様であり、前記
従来の測量装置100と同様の機能を有する。そこで同
じ構成部分については同一の符号で引用することによっ
て詳細な説明を省略する。なお、本実施の形態例の装置
は、水平回転及び上下回転の駆動機構を駆動する回転駆
動手段としてモータを備えている。
【0019】図1に本実施の形態例の測量装置の主要部
の構成のブロック図を示す。角度検出手段11は測量装
置の基台103に対して自在に水平回転する測量装置本
体104の回転角(水平角)を検出する水平角検出手段
111と、前記本体104に対して自在に上下回転する
望遠鏡105の回転角(高度角)を検出する高度角検出
手段112とからなる。具体的には水平角エンコーダと
高度角エンコーダとである。
【0020】12は望遠鏡105を構成の一部として共
用する測量対象点までの距離を求める測距手段、具体的
には公知の光波測距装置である。角度検出手段11及び
測距手段12は、測量制御手段16としての演算手段1
5に接続されており、測量制御手段16は角度検出手段
11及び測距手段12を制御すると共に角度検出手段1
1及び測距手段12からの信号を処理して測量値を求
め、該求めた測量値を表示手段13に表示する。
【0021】前記測量制御手段16は、前記測量値とし
て、前記測量対象点までの距離と高度角及び水平角とに
基づいて視準した点の座標値を求めることができる。前
記座標値は視準した面上に設定されたローカル座標系の
座標値として求めることもできる。演算手段15にはテ
ンキーなどの押しボタンスイッチを有する入力手段14
が接続されている。前記入力手段14からの入力データ
は、測量制御手段16として演算手段15が実行する前
記測量値を求めるための処理方法を選択するために用い
られる。また、前記処理に用いるデータ値として用いら
れることもある。
【0022】19は前記本体104を水平回転させる水
平回転駆動手段、20は望遠鏡105を上下回転させる
上下回転駆動手段である。水平回転駆動手段19、上下
回転駆動手段20には、従来装置の駆動指令手段120
と類似の駆動指令手段18の操作に応じて駆動制御手段
17としての演算手段15から駆動指令信号が出力され
る。
【0023】前記入力手段14からの入力データは駆動
制御手段17としての演算手段15に入力され、駆動指
令信号生成のためのデータとして使用されることもあ
る。図2は、駆動指令手段18の外観を示す図である。
駆動指令手段18には、それぞれ異なる方向を示す矢印
が表示された4つの押しボタンスイッチ181〜184
が設けられている。押しボタンスイッチ181、182
はそれぞれ望遠鏡の光軸の左右方向への移動、押しボタ
ンスイッチ183、184はそれぞれ望遠鏡光軸の上下
方向への移動に対応付けられている。
【0024】図3は、図1の装置の回転駆動に係る部分
の構成を詳細に示した図である。駆動指令部18の18
1〜184(図2参照)のいずれかの押しボタンスイッ
チが押下されると、駆動制御手段17としての演算手段
15は、押下された押しボタンスイッチ181〜184
に応じて、前記水平回転の駆動速度Vhと前記上下回転
の駆動速度Vvとを決定し、前記駆動速度を表す駆動指
令値VH、VVをD/Aコンバータ191、201に出
力する。D/Aコンバータ191、201は入力された
駆動指令値をD/A変換したアナログ指令値をモータ駆
動回路192、202に出力し、モータ駆動回路19
2、202はそのアナログ指令値に対応する速度で水平
回転モータ193、上下回転モータ203を駆動する。
【0025】以下、図4を参照して望遠鏡光軸の軌跡の
直線からの歪みを補正する原理を説明する。上記本発明
の測量装置を任意の位置に設置し整準し、鉛直な対象平
面500に望遠鏡105を正対させる。図4の50は前
記設置された測量装置の基準点を示す。望遠鏡105の
光軸は水平とされ、点50を含む絶対水平面と対象平面
500との交線上の点51が視準され、高度角は0度に
リセットされる。この状態で水平角もゼロリセットす
る。この状態から押しボタンスイッチ181または18
2を押下して望遠鏡105を左右回転させると対象平面
500上の望遠鏡の光軸位置、即ち視準点は絶対水平線
52上を移動する。押しボタンスイッチ183または1
84を押下して望遠鏡105を上下回転させると前記視
準点は鉛直線53上を移動する。
【0026】次に、対象平面500上において前記絶対
水平線52から距離h上方に絶対水平線を描くために望
遠鏡105を上方に回転させ鉛直線53上で距離h上方
の点54を視準する。この時の高度角をβとすると望遠
鏡105の光軸と対象平面500とのなす角は90−
β、即ち垂直でない。この状態から押しボタンスイッチ
181、182を押下し望遠鏡105を左右回転させる
と、従来の測量装置では点54を通る曲線56となる。
例えば水平角がαであるときの視準点57は絶対水平線
55からΔh離れた点となる。これに対して本発明の測
量装置では前記曲線の直線からの歪みが補正され点54
を通る絶対水平線55上を望遠鏡105の光軸が移動す
る。
【0027】前記補正の方法を説明する。点50から対
象平面500上の点57までの距離l2は点54までの
距離l1よりも大きい。そして、点50と点57とを結
ぶ直線上で点50から距離l1の点58は、点51を含
む絶対水平面からh上方、即ち点54と同じ高さ位置に
ある。従って、l2−l1=Δlとすると歪み量Δhは
次式(1)で求められる。
【0028】Δh=Δl*Sinβ (1) そして、歪み量Δhに相当する高度角Δβを次式(2)
で求め、高度角βを補正する。 Δβ=arcCosΔh/l2 (2) その結果、視準点は点57から点59に補正される。な
お、Δlは測距手段12で測距した点50から点54ま
での距離と点57までの距離との差として求められる。
【0029】望遠鏡105の回転中に連続して測距する
ことによって時々刻々位置が変化するl2、しいてはΔ
lをリアルタイムに求めることができる。そこで、上記
リアルタイムに求めたLl、Δlを式(1)、式(2)
に適用してΔβをリアルタイムに求め、望遠鏡105の
高度角をリアルタイムに補正する。前記補正処理は、駆
動制御手段17が測量制御手段16が求めた測量値を用
いて式(1)、式(2)を演算し、求めた高度角補正値
Δβを上下回転駆動手段20に回転駆動指令値の補正値
として出力する。
【0030】かくして、望遠鏡105の光軸と対象平面
500とが垂直でない場合でも望遠鏡105の光軸は直
線上を移動する。ところで、式(1)から理解されるよ
うに、歪み量Δhは高度角βが大きいほど大きい。鉛直
な対象平面の高い位置に絶対水平線を設定する場合に前
記高度角βが大きくなることが多い。設定する絶対水平
線の高さに近い高さに測量装置を設置すれば前記歪み量
Δhを小さくすることができるが、高い位置に測量装置
を設置することには安全上、安定性上などから限界があ
り困難なことが多い。本発明の測量装置はこのような場
合に特に高い効果を奏する。
【0031】図4では、絶対水平線を設定する場合を例
として説明したが、鉛直線を設定する場合も前記と同様
にして望遠鏡105の光軸と対象平面とが垂直でないと
きに従来の測量装置で発生する望遠鏡105の光軸の移
動軌跡の鉛直線からの歪みを補正して望遠鏡の光軸を鉛
直線上で移動させることができる。また、上記説明した
実施の形態例では前記望遠鏡の光軸の軌跡は絶対水平又
は鉛直な直線であったが、前記軌跡を絶対水平又は鉛直
から所定の角度だけ傾斜した直線とすることもできる。
しかしながら、この場合においても、前記望遠鏡の光軸
の移動方向に垂直な面内において、前記望遠鏡の光軸と
前記対象面とが垂直でないと前記対象面上の前記光軸の
軌跡は直線から歪む。前記直線からの歪みも前記実施の
形態例と同様の補正を加えることによって補正され、前
記軌跡を直線とすることができる。
【0032】以下、絶対水平から角度δだけ傾斜した直
線とする実施の形態例を図5によって説明する。図5に
おいて、図4と対応する箇所には同一符号を付して説明
を簡略にした。本実施の形態例では、前記角度(以下、
傾斜角という)δが入力手段14によって予め駆動制御
手段17に入力されている。駆動制御手段17は前記入
力された傾斜角δに基づいて前記水平回転の駆動速度V
Hと上下回転の駆動速度VVとの速度比を決定する。前
記速度比VV/VHはTanδである。そして、駆動指
令部18の押しボタンスイッチの押下に応じて、前記速
度比に基づいて水平回転の駆動速度VHと上下回転の駆
動速度VVとを決定する。
【0033】望遠鏡105を対象面500に正対させ点
51を視準した後、駆動指令部18の押しボタンスイッ
チ181〜184を押下すると、望遠鏡105の水平回
転と上下回転とが前記速度比の速度で同時に駆動され、
望遠鏡105の光軸は対象面500上において絶対水平
又は鉛直から角δだけ傾斜した直線52又は53上を移
動する。
【0034】次に、対象平面500上において点51か
ら距離h上方に傾斜角δの線55を描くために望遠鏡1
05を上方に回転させ点51と通る鉛直線上で距離h上
方の点54を視準する。この時の高度角をβとすると望
遠鏡105の光軸と対象平面500とのなす角は90−
β、即ち垂直でない。この状態から押しボタンスイッチ
181、182を押下すると、従来の測量装置では点5
4を通る曲線56が描かれる。例えば三角形50−54
−57の平面での角がγであるときに視準視準される点
は直線55からΔh離れた点57となる。これに対して
本発明の測量装置では前記曲線56の直線からの歪みが
補正され点54を通り角δ傾斜した直線55上を望遠鏡
105の光軸が移動する。
【0035】前記補正の方法は図4の場合と同様であ
る。即ち、点50と点54との距離l1と点50と点5
7との距離l2との差分(点57と点58との距離)を
Δlとすれば、前記式(1)、(2)によって求めた値
の補正を加えれば良い。ここで、点58は直線50−5
7上で点50からの距離がl1の点である。前記説明し
た測量装置において、駆動指令手段18はジョイスティ
ック式とすることができる。ジョイスティック式駆動指
令手段は、左右、前後方向に傾動自在なジョイスティッ
クを有し左右への傾動によって測量装置の望遠鏡の光軸
の左右方向への移動が、前後方向への傾動によって望遠
鏡の光軸の上下方向への移動が指令される。そして、前
記各移動の速度は前記ジョイスティックの傾動角に応じ
て設定される。各移動の速度を自在にコントロールでき
るので要部では低速として高精度の作業を行い、さほど
重要でない部分では高速として作業時間を短縮すること
ができる。
【0036】前記傾斜角δは、対象面500上に予め描
かれた絶対水平または鉛直から角度δだけ傾斜した直線
52または53上の2点をそれぞれ視準したときの水平
角と高度角とに基づいて求めることもできる。また、駆
動指令手段18は、演算処理手段例えばパソコンなどと
することができる。パソコンは所定の操作に基づいて、
望遠鏡の光軸を測量対象面上において左右方向または上
下方向に移動させる指令を駆動制御手段17に出力す
る。前記パソコンからの指令は前記視準された面上に設
定する点の座標差ΔX又はΔYとして与えられる場合も
ある。前記設定する点は望遠鏡で視準される、前記面上
における望遠鏡の光軸の位置である。前記座標差ΔX又
はΔYは設計データとして与えられる前記設定する点の
座標値から求められるが、通常、前記点の座標値は絶対
水平方向及び鉛直方向を座標軸方向とする座標系の値で
あるので座標差ΔXの方向は絶対水平方向に、座標差Δ
Yの方向は鉛直方向に一致している。
【0037】更に、前記測量装置は、前記望遠鏡の光軸
と同軸、又は平行な細い可視光線、例えばレーザービー
ムを投光する測量装置としても良い。対象面上ので前記
望遠鏡の光軸の位置を確認できるので作業が容易とな
る。なお、従来の技術の項で説明した測量装置に望遠鏡
の光軸と同軸、又は平行なレーザービームを投光する装
置を備えた測量装置は既に知られている。
【0038】
【発明の効果】本発明装置によれば、対象面が望遠鏡光
軸に垂直でなくても対象面上における望遠鏡の光軸の軌
跡が直線となる測量装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例の主要部のブロック図。
【図2】図1の装置の駆動指令手段の外観図。
【図3】図1の装置の回転駆動に係る部分の詳細ブロッ
ク図。
【図4】望遠鏡光軸の軌跡の歪みを補正する補正原理を
説明する図。
【図5】望遠鏡光軸の軌跡の歪みを補正する補正原理を
説明する図。
【図6】従来の測量装置の外観図。
【図7】従来の測量装置の駆動指令部の外観図。
【符号の説明】
11……角度検出手段 12……測距手段 14……データ入力手段 15……演算手段 18……駆動指令手段 19……水平回転駆動手段 20……上下回転駆動手段 21……傾斜検出手段 50……設置された測量機の基準点 56……従来の測量装置の望遠鏡光軸の軌跡 55……本発明測量装置の望遠鏡光軸の軌跡

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直交する2つの軸のそれぞれを中心とし
    て光軸を回動自在な望遠鏡と、 前記望遠鏡の前記2つの軸を中心とする回転の角度をそ
    れぞれ検出する第1角度検出手段及び第2角度検出手段
    と、 前記望遠鏡を前記2つの軸を中心としてそれぞれ回転さ
    せる第1回転駆動手段及び第2回転駆動手段と、 前記望遠鏡の光軸を前記望遠鏡で視準した面上において
    所定の方向に移動させる指令を出力する駆動指令手段
    と、 前記望遠鏡で視準した対象点までの距離を計測する測距
    手段と、 該駆動指令手段からの指令に基づいて、前記第1回転駆
    動手段と前記第2回転駆動手段とに、前記第1角度検出
    手段が検出した角度と前記第2角度検出手段が検出した
    角度と前記計測手段で計測した距離とに基づいて決定し
    た駆動指令信号を出力し、前記面上における前記望遠鏡
    の光軸の軌跡を前記所定の方向の直線とする駆動制御手
    段とを有することを特徴とする測量装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の測量装置において、 前記所定の方向は絶対水平または鉛直から傾斜した方向
    であることを特徴とする測量装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の測量装
    置において、 前記駆動指令手段は手動操作される駆動指令手段である
    ことを特徴とする測量装置。
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