JP2001040415A - 靭性および延性に優れた高強度パーライト系レールの製造方法 - Google Patents

靭性および延性に優れた高強度パーライト系レールの製造方法

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JP2001040415A
JP2001040415A JP11216733A JP21673399A JP2001040415A JP 2001040415 A JP2001040415 A JP 2001040415A JP 11216733 A JP11216733 A JP 11216733A JP 21673399 A JP21673399 A JP 21673399A JP 2001040415 A JP2001040415 A JP 2001040415A
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大輔 平上
Koichi Uchino
耕一 内野
Kenichi Karimine
健一 狩峰
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仕上げ圧延前に加速冷却することで、寸法形
状を悪化させることなしにレール表面のオーステナイト
粒を微細化し、変態後のパーライト組織を微細化させる
ことで、寒冷地での高靭性及び高延性の高強度パーライ
ト系レールを得る。 【解決手段】 熱間圧延時における仕上げ圧延のいずれ
か1パスの前にレール頭部最表面を5〜100℃/秒の
冷速で20℃以上加速冷却することを特徴とする靭性お
よび延性に優れた高強度パーライト系レールの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レール鋼のパーラ
イト組織を微細化して靭性および延性の向上を図った高
強度レールの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、鉄道輸送は輸送効率向上のための
重積載化、輸送迅速化のための高速化が進められてお
り、レールの特性に対する要求が厳しくなっている。重
荷重鉄道では急曲線区間の耐磨耗性、耐頭部内部疲労損
傷性がより要求され、高速鉄道では主に直線区間の頭部
表面損傷によるレール取替割合の増加が問題となってい
る。これらに加えて、寒冷地の鉄道では冬季にレールク
ラック発生によるレール取替が集中しており、レール材
の靭性改善がレール寿命の延伸に重要な課題になってい
る。
【0003】輸送効率向上のための重積載化はレール頭
部の磨耗を促進し、また疲労損傷の増加により、レール
寿命が短くなってきている。この重荷重鉄道でのレール
短寿命化を改善するために、耐磨耗性の優れた高強度レ
ール鋼の技術開発が活発に行われてきた。その結果、曲
線区間ではほぼ高強度レールが使用されるようになっ
た。
【0004】一方、レール鋼の耐磨耗性の向上と共に、
本来磨耗によって削り取られるべき疲労ダメージ層がレ
ール頭表面や車輪フランジ付け根部が押し付けられるゲ
ージ・コーナー(GC)表面に残存し、表面損傷生成が
認められるようになってきた。さらにレール鋼の耐磨耗
性の向上は、車輪荷重による応力集中をレールGC内部
の一点に固定させることになり、このレールGC内部か
らの疲労損傷を増加させることとなった。このようなレ
ールの耐頭部表面損傷性および耐内部疲労損傷性の改善
には、レール材の靭性および延性を向上させることが重
要である。
【0005】高強度レールの靭性および延性改善の方策
としては以下の方法が考えられる。 (1)普通圧延後、一旦室温まで冷却したレールを低温
度で再加熱した後、加速冷却する方法。 (2)制御圧延によりオーステナイト粒を微細化した
後、レール頭部を加速冷却する方法。 (3)制御圧延した後、パーライト変態前で低温度に再
加熱し、その後加速冷却する方法。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記方法の(1)で
は、例えば特開昭55−125231号公報に記載のよ
うに、レール頭部が均質にオーステナイトになる850
℃以上で、通常の加熱温度よりも低い温度に再加熱し、
オーステナイト粒を細粒化することによって大幅に靭性
および延性を改善しようとするものである。しかし、低
温度で加熱し、かつレール頭部内部まで加熱を深めよう
とすると、投入熱量を下げて長時間加熱する必要があ
り、この熱処理のため生産性を阻害し製造コストを高め
る難点がある。
【0007】また上記(2)の方法は、例えば特開昭5
2−138427号公報および特開昭52−13842
8号公報に記載されているように、制御圧延によるオー
ステナイト粒の細粒化で靭性・延性の向上を図ろうとす
るものである。しかし、大きな圧下力等が必要という圧
延機の能力、あるいはレールの断面形状や長手方向の寸
法精度が容易に得られないという形状制御性の観点から
も問題を含んでいる。
【0008】さらに上記(3)の方法は、例えば特公平
4−4371号公報に記載されているように、800℃
以下で5%以上の圧延を実施した後、再度800〜90
0℃に加熱することによりオーステナイト粒を微細に
し、靭性および延性を改善しようとするものである。し
かし、この方法は圧延後に低温再加熱のための加熱炉を
必要とするため作業性、生産性、製造コスト等の問題が
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は以下の構成を要旨とする。 (1)鋼片をレールに熱間圧延するに際し、仕上げ圧延
のいずれか1パスの前にレール頭部最表面を5〜100
℃/秒の冷速で20℃以上加速冷却することを特徴とす
る靭性および延性に優れた高強度パーライト系レールの
製造方法。 (2)鋼片をレールに熱間圧延するに際し、仕上げ圧延
のいずれか1パスの前にレール頭部最表面を5〜100
℃/秒の冷速で20℃以上加速冷却し、該加速冷却後の
仕上げ圧延における断面減少率を、少なくともレール頭
部において5%以上で行うことを特徴とする靭性および
延性に優れた高強度パーライト系レールの製造方法。 (3)鋼片をレールに熱間圧延するに際し、仕上げ圧延
のいずれか1パスの前にレール頭部最表面を5〜100
℃/秒の冷速で20℃以上加速冷却し、該加速冷却後の
仕上げ圧延における断面減少率を、少なくともレール頭
部において5%以上で行い、仕上げ圧延完了後に引き続
き、もしくは一旦冷却後に再加熱してから、少なくとも
レール頭部を700〜500℃間を1〜5℃/sec で加
速冷却することを特徴とする靭性および延性に優れた高
強度パーライト系レールの製造方法。
【0010】(4)前記(1)乃至(3)のいずれか1
項に記載の鋼片が、重量%で、C :0.55〜1.2
0%、 Si:0.10〜1.20%、Mn:0.10
〜1.50%、 S :0.002〜0.050%、の
1種または2種以上を含有し、残部Feおよび不可避的
不純物からなることを特徴とする靭性および延性に優れ
た高強度パライト系レールの製造方法。 (5)前記(2)乃至(4)のいずれか1項に記載の鋼
片が、重量%でさらに、Al:0.0005〜0.05
%、 Nb:0.001〜0.05%、Ni:0.1〜
4.0%、 Cu:0.1〜4.0%の1種ま
たは2種以上を含有することを特徴とする靭性および延
性に優れた高強度パーライト系レールの製造方法。 (6)前記(2)乃至(5)のいずれか1項に記載の鋼
片が、重量%でさらに、Cr:0.1〜1.0%、
Mo:0.01〜0.50%、V :0.01〜1.
00%、 B :0.0001〜0.0050%の1種
または2種以上を含有することを特徴とする靭性および
延性に優れた高強度パーライト系レールの製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明者らは、先ず圧延後のオー
ステナイト粒を詳細に検討した。その結果、仕上げ圧延
前のレール頭部表面の温度を低下させると、圧延再結晶
によるオーステナイト再結晶粒が微細になることを見い
だした。また、圧延直前に加速冷却することにより、レ
ール頭部表面温度を低下させつつ内部温度は高い状態に
保つことができ、形状制御性を損なうことなしにレール
頭表部の再結晶オーステナイト粒を微細にでき、変態後
のパーライト組織が微細になることにより、優れた靭性
および延性を有するレール鋼を得られることを知見し、
本発明を完成させた。
【0012】以下本発明について詳細に説明する。ま
ず、上記レール鋼の成分を限定した理由について述べ
る。成分の含有量は重量%である。 C:Cは、レール鋼における高強度化およびパーライト
組織生成のための必須元素である。0.55%未満では
必要とする高強度のパーライト組織が得がたく、また
1.20%を超えるとオーステナイト粒界を脆化させる
有害な初析セメンタイトを生成させるばかりか、レール
頭部熱処理層や溶接部の微小偏析部にマルテンサイトが
生成し、靭性・延性を著しく低下させるため、0.55
〜1.20%に限定した。
【0013】Si:Siはパーライト組織中のフェライ
ト相への固溶強化による高強度化への寄与のみでなく、
若干の靭性および延性改善効果がある。0.10%未満
ではその効果は少なく、1.20%を超えると脆化をも
たらし溶接接合性も低下するので、0.10〜1.20
%に限定した。
【0014】Mn:MnはCと同様にパーライト変態温
度を低下させ、焼入れ性を高めることによって高強度化
に寄与する元素である。しかし、0.10%未満ではそ
の効果が小さく、1.50%を超えると偏析部にマルテ
ンサイト組織を生成させ易くするため、0.10〜1.
50%に限定した。
【0015】S:Sは一般に有害元素として知られてお
り、0.002%未満では生産性が低下し、また0.0
50%を超えると粗大なMnSが生成し始め、靭性およ
び延性を著しく低下させるため、0.002〜0.05
0%に限定した。
【0016】さらに本発明においては、上記成分の他に
必要に応じて1種または2種以上のAl,Nb,Ni,
Cu,Cr,Mo,V,Bの添加によって、フェライト
地の靭性改善、レール圧延のための加熱時におけるオー
ステナイト粒の、あるいは制御圧延時におけるオーステ
ナイト粒の細粒化によって高靭性を得ることができ、さ
らに冷却過程における加速冷却によって、より高強度と
同時に高靭性を得ることができる。なお上記成分の添加
において、Al,Nb,Ni,Cuは靭性改善を、C
r,Mo,V,Bは高靭性化と同時に高強度と硬さを改
善することを主目的とする。
【0017】これらの化学成分を限定した理由を以下に
説明する。 Al:Alは製鋼時の脱酸剤が残存含有するものであ
る。Alは酸化物を生成し、オーステナイト粒成長を抑
制することより、変態後のパーライト組織が微細にな
る。この効果は0.0005%以上で有効であり、0.
05%を超えるとAl酸化物が粗大化し、靭性の低下を
もたらすことから、Alの含有量を0.0005〜0.
05%に限定した。
【0018】Nb:Nbは熱間圧延時に低温加熱するこ
とによって、Nbの炭窒化物がオーステナイト粒成長を
抑制し細粒化に寄与する。また、高温加熱・低温仕上げ
圧延によって熱間圧延後のオーステナイト粒を細粒化
し、加速冷却後に得られるパーライト組織を微細にす
る。この効果を得るためには、0.001%以上必要で
あり、0.05%を超えると粗大なNb炭化物、Nb窒
化物、Nb炭窒化物の生成によって靭性が低下する。し
たがって、0.001〜0.05%の範囲に限定した。
【0019】Ni:Niはフェライト中に固溶し、フェ
ライトの靭性を向上させるのに有効な元素であり、0.
1%未満の場合にはその効果が極めて少なく、また4.
0%を超えて含有してもその効果は飽和する。したがっ
て靭性向上の観点から、0.1〜4.0%の範囲に限定
した。
【0020】Cu:CuはNiと同様にフェライト中に
固溶し、フェライトの靭性を向上させるのに有効な元素
であり、0.1%未満の場合にはその効果が極めて少な
く、また4.0%を超えて含有してもその効果は飽和す
る。したがって靭性向上の観点から、0.1〜4.0%
の範囲に限定した。
【0021】Cr:Crはパーライト変態温度を低下さ
せることによって高強度化に寄与するとともに、パーラ
イト組織中のセメンタイト相を強化する作用を有するこ
とから、溶接継ぎ手部軟化防止の観点で0.1%以上の
含有が有効である。一方、1.0%を超えて含有する
と、強制冷却時に元素偏析部のみでなく、過冷却傾向の
強いレールの肩部にベイナイトやマルテンサイトが生成
し靭性の低下をもたらす。したがって強度確保に一定の
寄与が期待され、かつ靭性および延性を損なわない範囲
として、0.1〜1.0%に限定した。
【0022】Mo:Moはパーライトの変態速度を抑制
し、パーライト組織を微細化することから靭性向上に有
効な元素である。さらにMoは加速冷却時にレール内部
において、表面層のパーライト変態にともなう発熱に連
動した高温での変態誘起を防止し、レール内部の高強度
化に寄与して強度を高める。しかし、0.01%未満で
は上記の効果は少なく、また、0.50%を超える含有
量ではパーライト変態速度が低下し、パーライト組織中
にベイナイトやマルテンサイトを生成させ靭性低下をも
たらす。したがって、0.01〜0.50%の範囲に限
定した。
【0023】V:Vはフェライト中に析出し、強度を向
上させるために有効な元素であり、0.01%未満では
強度増加は得られず、1%を超えると粗大なV炭化物を
生成し靭性が低下する。したがって、0.01〜1.0
%の範囲に限定した。
【0024】B:Bは微量添加においてもオーステナイ
ト粒界に偏析し、変態を遅らせることにより焼入れ性を
著しく改善する元素である。この効果を得るためには、
0.0001%以上必要であり、0.0050%を超え
るとBの炭窒化物が生成し、靭性が著しく低下する。し
たがって、0.0001〜0.0050%の範囲に限定
した。不可避的元素であるPは、レール鋼の靭性を下げ
るためできるだけ低減させ、0.03%以下にすること
が望ましい。
【0025】前記のような成分組成で構成されるレール
鋼は、転炉、電気炉などの通常使用される溶解炉で溶製
を行い、この溶鋼を造塊・分塊あるいは連続鋳造法によ
り凝固させ、さらに熱間圧延法を経て製造する。
【0026】本発明の特徴は、熱間粗圧延を終えたレー
ルを、仕上げ圧延の直前もしくは複数パスの途中で加速
冷却し、レール頭表部の温度を下げることにより、レー
ル頭表部の再結晶オーステナイト粒が微細になり、変態
後に微細なパーライト組織を形成することにある。この
結果、靭性の優れた高強度レールを製造することができ
る。
【0027】仕上げ圧延直前の冷却速度は、5℃/秒未
満であると頭表部と内部とで温度差が少なくなり、寸法
形状制御性が低下し、100℃/秒を超えると冷却の温
度制御が困難になり、寸法形状、靭性および強度にバラ
ツキが生じやすくなることから、冷却速度を5〜100
℃/秒に限定した。
【0028】冷却する温度は、20℃未満であると表面
と内部とで温度差が少なく、再結晶オーステナイトが細
粒にならず靭性が向上しないため、冷却する温度を20
℃以上に限定した。なお、仕上げ圧延前の冷却条件は冷
却開始温度が1200℃以上になると、加工によるオー
ステナイト細粒化効果が得られる温度までの冷却時間が
長くなるため生産性が落ち、冷却終了温度が1000℃
を超えると微細再結晶オーステナイト粒が粒成長により
粗大化するため、冷却開始温度は1200℃以下で、冷
却終了温度は1000℃以下が望ましい。
【0029】加速冷却後の断面減少率は、制御圧延によ
るオーステナイト細粒化の効果を発揮するには高いほど
よく、5%以上とすることが望ましい。上限は特に規定
されないが、通常は仕上げ圧延全体の断面減少率が30
〜40%程度のため、これ以下で行われることになる。
また加速冷却後の圧延パス数も規定はされず、設備構成
などにより適宜決定できる。
【0030】さらに、高靭性と共に1200MPa以上
の高強度が要求される場合には、圧延終了後に引き続
き、もしくは一旦冷却後再加熱してから、700〜50
0℃間を1〜5℃/sec で加速冷却を行うことが望まし
い。また、加速冷却すると低温でパーライト変態を生じ
るため、レール鋼はパーライトの変態核の生成速度が向
上し、パーライト粒が微細になり、一層のレール鋼の靭
性向上を達成することができる。この加速冷却時の冷却
速度が1℃/sec 未満のときは必要強度を得ることがで
きず、5℃/sec を超える場合はマルテンサイトが生成
する。従って冷却速度は1〜5℃/sec に限定した。
【0031】仕上げ圧延中、および仕上げ圧延後の加速
冷却に際しては、冷却媒体を少なくともレール頭部に吹
き付ける方法が望ましい。この冷却媒体は空気あるいは
ミストなどの気液混合物を用いることが望ましい。
【0032】
【実施例】次に、本発明により製造した高靭性を有する
高強度レールの製造実施例について述べる。表1に示す
成分からなる溶鋼からレールを製造し、表2に示す仕上
げ圧延前の冷却条件、表3に示す仕上げ圧延後の熱処理
条件、および機械特性を調査した。表3は、圧延ままお
よび強度を一定にするために、それぞれの鋼種につき7
00℃〜500℃間の冷却速度を1〜5℃/sの範囲で
変化させたレール鋼の引張試験強度、伸びおよび2mmU
ノッチシャルピー試験における+20℃での衝撃吸収エ
ネルギー測定結果を示す。引張試験はレール頭部ゲージ
コーナー内部10mm深さから採取した平行部径6mm、平
行部長さ30mmの試験片で行った。
【0033】表2、表3から明らかなように、本発明鋼
では、寸法精度良く仕上げ圧延後のオーステナイトを細
粒にすることができることが確認された。すなわち、本
発明鋼は従来鋼に比べて十分にパーライト組織微細化に
よる延性の改善が認められた。衝撃試験片はレール頭部
1mm下より採取した。この試験条件はロシアのΓoct
規格に基づくものであり、同規格では高強度熱処理レー
ルの+20℃での衝撃吸収エネルギーは25J/cm2
上が必要とされており、本発明のMg添加鋼は、加工後
のオーステナイト微細粒の粒成長抑制およびオーステナ
イト粒内からのパーライト粒内変態で微細パーライト組
織になり、いずれもΓoct規格に定められたシャルピ
ー吸収エネルギーを十分に満たしている。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
寸法形状を悪化させることなしにレール表面のオーステ
ナイト粒を微細化し、変態後のパーライト組織を微細化
させることで、特に寒冷地用に好適な高靭性及び高延性
の高強度パーライト系レールを製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 狩峰 健一 北九州市戸畑区飛幡町1−1 新日本製鐵 株式会社八幡製鐵所内 Fターム(参考) 4K032 AA01 AA02 AA06 AA07 AA11 AA14 AA15 AA16 AA19 AA22 AA23 AA24 AA29 AA31 AA32 AA36 BA00 CC03 CC04 CD01 CD02 CD03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼片をレールに熱間圧延するに際し、仕
    上げ圧延のいずれか1パスの前にレール頭部最表面を5
    〜100℃/秒の冷速で20℃以上加速冷却することを
    特徴とする靭性および延性に優れた高強度パーライト系
    レールの製造方法。
  2. 【請求項2】 鋼片をレールに熱間圧延するに際し、仕
    上げ圧延のいずれか1パスの前にレール頭部最表面を5
    〜100℃/秒の冷速で20℃以上加速冷却し、該加速
    冷却後の仕上げ圧延における断面減少率を、少なくとも
    レール頭部において5%以上で行うことを特徴とする靭
    性および延性に優れた高強度パーライト系レールの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 鋼片をレールに熱間圧延するに際し、仕
    上げ圧延のいずれか1パスの前にレール頭部最表面を5
    〜100℃/秒の冷速で20℃以上加速冷却し、該加速
    冷却後の仕上げ圧延における断面減少率を、少なくとも
    レール頭部において5%以上で行い、仕上げ圧延完了後
    に引き続き、もしくは一旦冷却後に再加熱してから、少
    なくともレール頭部を700〜500℃間を1〜5℃/
    sec で加速冷却することを特徴とする靭性および延性に
    優れた高強度パーライト系レールの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    鋼片が重量%で、 C :0.55〜1.20%、 Si:0.10〜1.20%、 Mn:0.10〜1.50%、 S :0.002〜0.050%、 を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなること
    を特徴とする靭性および延性に優れた高強度パーライト
    系レールの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の
    鋼片が、重量%でさらに、 Al:0.0005〜0.05%、 Nb:0.001〜0.05%、 Ni:0.1〜4.0%、 Cu:0.1〜4.0% の1種または2種以上を含有することを特徴とする靭性
    および延性に優れた高強度パーライト系レールの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至5のいずれか1項に記載の
    鋼片が、重量%でさらに、 Cr:0.1〜1.0%、 Mo:0.01〜0.50%、 V :0.01〜1.00%、 B :0.0001〜0.0050% の1種または2種以上を含有することを特徴とする靭性
    および延性に優れた高強度パーライト系レールの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013224472A (ja) * 2012-04-23 2013-10-31 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 耐遅れ破壊特性に優れたレール
WO2016047076A1 (ja) * 2014-09-22 2016-03-31 Jfeスチール株式会社 レールの製造方法および製造装置

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