JP2001039890A - ワクチンに使用するための生きた弱毒細菌 - Google Patents
ワクチンに使用するための生きた弱毒細菌Info
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Abstract
による疾病の予防に有用な前記細菌を使用したワクチ
ン、ヘテロ遺伝子をもつ生きた弱毒細菌、及び前記ワク
チンと細菌の製造方法の提供。 【解決手段】病原細菌感染又はその病原作用に対する動
物の防御用弱毒生ワクチンであって、cra遺伝子にお
ける突然変異の結果として機能的Craタンパク質を発
現することができない生きた弱毒細菌と、医薬的に許容
可能なキャリヤーを含む前記弱毒生ワクチン、及びその
製造方法。
Description
の生きた弱毒細菌、微生物による疾病の予防に有用な前
記細菌を使用したワクチン、ヘテロ遺伝子をもつ生きた
弱毒細菌、及び前記ワクチンと細菌の製造方法に関す
る。
が微生物による疾病を克服する手段は複雑なプロセスで
ある。微生物による疾病に対する免疫は、温血動物が発
病を避けるか又は症状を軽減する手段の1つである。所
与病原体に対する免疫が不完全である結果、病原体に暴
露される集団に罹病又は死亡が生じる。生きた弱毒微生
物を使用したワクチン(弱毒生ワクチン)は非常に有効
な型の免疫応答を誘導することが一般に認められてい
る。このようなワクチンは、一度動物宿主に接種する
と、病原微生物の宿主侵入により早期の細胞性又は体液
性免疫の促進誘発を誘導し、感染が臨床的に重大な程度
に達する前に微生物の増殖を抑制できるという利点があ
る。殺した病原体を使用したワクチン(死菌ワクチン)
ではこの種の応答が得られないことが一般に認められて
いる。しかし、生きた病原体を含むワクチンは弱毒程度
によっては、接種した宿主が接種後に防御の対象となる
疾病に罹患する危険がある。従って、生きた微生物の免
疫特性をもちながら、ワクチン接種後に望ましくない副
作用を生じることのないワクチンを入手できることが望
ましい。
チは1種以上のビルレンス因子の除去である。しかし、
殆どの場合、ビルレンス因子も免疫誘導に加担してい
る。このような場合、ビルレンス因子を除去すると、細
菌の免疫能を損なうことは避けられない。これは当然望
ましくない状況である。生ワクチンは野生型株の抗原補
体を維持していることが好ましい。
を避けるために十分に非病原性であると共に、宿主に十
分なレベルの免疫を誘導することが必要である。最後
に、弱毒生ワクチン株はビルレント野生型株に戻る可能
性が実質的にないことが好ましい。
ることが知られているタンパク質をコードする遺伝子を
欠失させると、このような細菌のin vivo生存可
能性を損なわずにin vivo弱毒性を誘導できるこ
とが今般意外にも判明した。この遺伝子を欠失する細菌
は意外にも弱毒性を示す。更に、この遺伝子によりコー
ドされるタンパク質は免疫誘導に加担しないので、この
遺伝子を欠失する細菌の抗原量は野生型と同一である。
従って、このような細菌は意外にも医薬製造分野、より
特定的には弱毒生ワクチンの製造に有利に使用できる。
突然変異体のin vivo弱毒性を誘導する遺伝子
は、以前はfruR遺伝子として知られていたが、現在
ではcra遺伝子と呼ばれる遺伝子である。この遺伝子
を欠失する突然変異体は、Cra活性の不足に起因する
欠乏を増殖培地に補償しないとin vitro増殖で
きないことが判明した。従って、増殖培地にはCra欠
失突然変異体の増殖を可能にする栄養が存在していなけ
ればならない。
代謝を適応させるという意味で自立性である。cra遺
伝子は多くの主要代謝経路(下記参照)でこのような適
応機能を果たす。しかし、cra遺伝子を欠失させた突
然変異体は炭素源としてのグルコース及び他の多くの糖
類の存在下で完全に十分に増殖することができる。宿主
動物ではこのような糖類を利用できるので、cra遺伝
子がin vivo条件下で機能的であるとは予想され
なかった。従って、Cra−突然変異体が宿主で弱毒性
を示すとは予想されなかった。そのため、このような突
然変異体は当技術分野で知られていたが、弱毒生ワクチ
ンの候補として示唆されていなかった。
チンで使用するための、cra遺伝子における突然変異
の結果として機能的Craタンパク質を発現することが
できない生きた弱毒細菌に関する。
リプレッサータンパク質)として知られており、現在で
はCra(異化リプレッサー/アクチベータータンパク
質)として知られる)遺伝子産物は炭水化物代謝の多く
の主要経路における調節タンパク質である。
調節する。より詳細には、Craは生合成及び酸化酵素
(例えばTCA回路、グリオキサル酸回路、糖新生経路
及び電子輸送における主要酵素)をコードする遺伝子の
プロモーターの上流に結合することによりこれらの遺伝
子の転写を正に調節し、解糖酵素(例えばEmbden
−Meyerhof及びEntner−Doudoro
ff経路における主要酵素)をコードする遺伝子の転写
を負に調節する。
に、cra遺伝子とその遺伝子産物Craは細菌界に広
く存在している。Craタンパク質は高度に保存された
タンパク質である。例えば大腸菌、Salmonell
a enterica種(例えば血清型Typhimu
rium、Enteritidis及びDubli
n)、Actinobacillus種(例えばA.p
leuropneumoniae)、Haemophi
lus種(例えばH.paragallinaru
m)、Aeromonas salmonicida
e、Pasteurella種(例えばP.pisci
da及びP.multocida)、Streptoc
occus種(例えばS.equi及びS.suis)
及びYersinia種(例えばY.pestis)に
認められる。
hiaにおける遺伝子自体とその完全ヌクレオチド配列
は1991年にJahreis,K.ら(Mol.Ge
n.Genet.226:332−336(199
1))により明らかにされている。Jahreisは、
Salmonella enterica、血清型Ty
phimurium及び大腸菌におけるCraタンパク
質が4つの位置でしか相違せず、そのうちの2個も保存
的交換であることを示した。これは、特に大腸菌とサル
モネラにおいて進化中にさほど分岐していない細菌炭水
化物代謝における非常に多くの普遍経路に加担するタン
パク質に予想されたことに当然一致する。Craタンパ
ク質の結合メカニズムはRamseier,T.M.ら
(J.Mol.Biol.234:28−44(199
3))により少なくとも部分的に明らかにされている。
Craタンパク質(異化リプレッサー/アクチベーター
タンパク質)の役割と機能は文献に広く記載されてお
り、例えば最近ではSaier,M.H.とRamse
ier,T.M.(Journ.Bacteriol.
178:3411−3417(1996))による短い
論文に記載されている。
ク質を発現させないものであれば、挿入、欠失、置換又
はその組み合わせのいずれでもよい。機能的Craタン
パク質とは野生型タンパク質の調節特性をもつタンパク
質を意味する。従って、その機能の少なくとも1つを欠
損するCraタンパク質は非機能的Craタンパク質で
あるとみなされる。
数種の方法で得ることができる。このような細菌を得る
方法の1例はcra遺伝子をもつ野生型細菌を塩基類似
体等の突然変異誘発物質で処理したり、紫外線処理又は
温度処理するなどの旧来の方法である。
容易に確認できる。これらの株は炭素源としてのグルコ
ース及び他の糖類の存在下でのみ最少培地で増殖する
(この点がcya及びcrp突然変異体から区別され
る)が、単独炭素源としての糖新生基質の存在下では増
殖することができない(Chinら,J.Bacter
iol.169:897−899(1987))。従っ
て、これらの株は非常に容易にin vitro選択す
ることができる。
の種類は不明である。点突然変異ではないかと思われる
が、点突然変異は、可能性は低いとしても野生型に戻る
ことがある。この小さな危険を避けるためには、トラン
スポゾン突然変異誘発が良好な代案であると思われる。
トランスポゾン突然変異誘発も当技術分野で周知の突然
変異誘発技術である。これは染色体中の局在部位で実施
される突然変異である。トランスポゾン挿入は特定遺伝
子を標的にすることができない。しかし、cra突然変
異体はCra活性欠失の栄養補償なしにはin vit
ro増殖しないので、cra突然変異体を確認すること
は非常に容易である。従って、ランダムにトランスポゾ
ン突然変異した細菌のプールから容易に選択することが
できる。予め決められた部位にランダムでなく計画的に
突然変異を導入することが可能な手段は組換えDNA技
術により得られる。このような突然変異は、突然変異遺
伝子が機能的Craをコードしない限り、挿入、欠失、
1個のヌクレオチドを別のヌクレオチドで置換又はその
組み合わせのいずれでもよい。このような突然変異は例
えば多数の核酸の欠失により実施することができる。核
酸10個程度の非常に小さい欠失でもCraを非機能的
にすることができる。たった1個の核酸の欠失でも、こ
のような突然変異の結果として他の核酸が適正な読み枠
から外れる場合にはCraを非機能的にすることができ
る。3で割り切れない数の核酸の欠失又は挿入によりこ
のようなフレームシフトが生じる。もっと長い配列(例
えば核酸100個)を欠失させるとより好ましい。完全
cra遺伝子を欠失させると更に好ましい。当然のこと
ながら、機能的Craをコードしない株を得るために非
常に適しているのは、特にオープンリーディングフレー
ムに停止コドンを導入する突然変異や、オープンリーデ
ィングフレームにフレームシフトを生じる突然変異であ
る。
術は周知標準技術である。これらの技術は、cra遺伝
子のクローニング、部位特異的突然変異誘発による遺伝
子配列の改変、制限酵素消化後の再連結又はPCRアプ
ローチに続き、野生型cra遺伝子を突然変異遺伝子で
置換する(対立遺伝子交換又は対立遺伝子置換)。プラ
スミドにおけるcra遺伝子のクローニング、遺伝子の
制限酵素消化後のエンドヌクレアーゼ処理、再連結及び
宿主株における相同組換え等の標準組換えDNA技術は
全て当技術分野で公知であり、例えばManiatis
/Sambrook(Sambrook,J.ら,Mo
lecular cloning:alaborato
ry manual.ISBN 0−87969−30
9−6)に記載されている。部位特異的突然変異は例え
ばClontechから市販されているTransfo
rmer(登録商標)キットを使用してin vitr
o部位特異的突然変異誘発により実施することができ
る。PCR技術はDieffenbach & Dre
ksler,PCR primers,a labor
atory manual.ISBN 0−87969
−447−3及びISBN 0−87969−447−
5に詳細に記載されている。
する遺伝子だけでなく、プロモーター等の直接配列も含
む。更に、Cra mRNAの適正な翻訳に必須の部位
(例えばリボソーム結合部位)も含む。
でなく、適正な転写及び翻訳に必須な配列の突然変異も
本発明の範囲に含むものとする。
で使用するためのEscherichia、Salmo
nella、Actinobacillus、Haem
ophilus、Aeromonas、Pasteur
ella、Streptococcus及びYersi
nia属の生きた弱毒細菌に関する。
明の生きた弱毒細菌はS.enteria血清型Typ
himurium、Enteritidis、Chol
eraesuis、Dublin、Typhi、Gal
linarum、Abortusovi、Abortu
sequi、Pullorum、E.coli又はY.
pestisから構成される群から選択される。これら
の細菌属はヒト及び種々の動物に病原性の多数の種を含
む。
た弱毒細菌はS.enterica、E.coli又は
Y.pestisである。
a遺伝子における突然変異を組換えDNA技術により実
施した本発明の生きた弱毒細菌に関する。
遺伝子の欠失又はヘテロDNAフラグメントの挿入又は
その両者を含む明確且つ計画的になされた突然変異は、
旧来通りに誘導した突然変異に比較して野生型状態に戻
らないという利点がある。
明のこの態様はcra遺伝子が挿入及び/又は欠失を含
む生きた弱毒細菌に関する。
チンが投与されているので、単にワクチン接種費用の低
減のためだけでも数種のワクチンの併用投与が望ましい
ことは明白である。従って、他の病原微生物又はウイル
スから選択される抗原をコードするヘテロ遺伝子の組換
えキャリヤーとして生きた弱毒細菌を使用することは非
常に有利である。このような組換えキャリヤーを投与す
ると、2種以上の疾病に対する免疫が同時に誘導される
という利点がある。Craタンパク質をコードする遺伝
子をヘテロ遺伝子の挿入部位として使用することができ
るので、ワクチンで使用するための本発明の生きた弱毒
細菌はヘテロ遺伝子の非常に適切なキャリヤーとなる。
cra遺伝子を挿入部位として使用すると、cra遺伝
子が不活化されると同時に、新たに導入したヘテロ遺伝
子を(ホモ細菌遺伝子と同時に)発現させることができ
るという利点がある。このような組換えキャリヤーの構
築は対立遺伝子交換等の標準的な分子生物学技術を使用
して常法により実施することができる。従って、本発明
の別の態様は機能的Craタンパク質を産生せず、ヘテ
ロ遺伝子を挿入した好ましくはEscherichi
a、Salmonella、Actinobacill
us、Haemophilus、Aeromonas、
Pasteurella、Streptococcus
及びYersinia属の生きた弱毒組換え細菌に関す
る。このようなヘテロ遺伝子は上述のように例えば他の
病原微生物又はウイルスから選択される抗原をコードす
る遺伝子とすることができる。このような遺伝子は病原
性ヘルペスウイルス(例えばヘルペスウイルスの構造タ
ンパク質をコードする遺伝子)、レトロウイルス(例え
ばgp160エンベロープタンパク質)、アデノウイル
ス等から誘導することができる。ヘテロ遺伝子は病原細
菌からも得られる。例えば、Actinobacill
us pleuropneumoniae毒素、Clo
stridium毒素、外膜タンパク質等の細菌毒素を
コードする遺伝子が非常に適切な細菌ヘテロ遺伝子であ
る。あるいは、インターロイキン又はインターフェロン
等の免疫系の開始に関与するタンパク質をコードする遺
伝子や、免疫調節に関与する別の遺伝子を挿入してもよ
い。
と、ヘテロ遺伝子の挿入部位を見つけだす必要がないと
同時にcra遺伝子を欠損させるので有利である。
テロ遺伝子をcra遺伝子に挿入する。ヘテロ遺伝子は
cra遺伝子のどこかに挿入でき、部分的又は完全に欠
失しているcra遺伝子の部位に挿入してもよい。
予想外のin vivoにおける弱毒性であるが免疫原
性を有するという特性により、弱毒生ワクチンの主成分
として非常に適切である。従って、本発明の更に別の態
様は野生型形態がcra遺伝子を含む細菌による感染に
対して動物及びヒトを防御するための弱毒生ワクチンに
関する。
量のワクチンで使用するための本発明の生きた弱毒細菌
又は本発明の生きた組換えキャリヤー細菌と、医薬的に
許容可能なキャリヤーを含む。
lmonella、Actinobacillus、H
aemophilus、Aeromonas、Past
eurella、Streptococcus及びYe
rsiniaの群から選択される本発明の生きた弱毒細
菌を含むことが好ましい。
生きた弱毒細菌の投与量が細菌のビルレント形態に対す
る有効な免疫応答を宿主に誘導するために十分であるこ
とを意味する。
菌に加え、本発明のワクチンは医薬的に許容可能なキャ
リヤーも含む。このようなキャリヤーは単に水でもよい
し、例えば細菌を培養した培養液でもよい。別の利用可
能なキャリヤーは例えば生理的塩濃度の溶液である。
種する動物、投与方法並びにワクチン接種の対象となる
病原体の種類によって異なる。
な任意用量の細菌を含むことができる。例えば、細菌1
03〜1010個が非常に適切な用量である。
以上の化合物をワクチンに加えてもよい。アジュバント
は免疫系の非特異的刺激剤である。アジュバントはワク
チンに対する宿主の免疫応答を高める。当技術分野で公
知のアジュバントの例はフロイント完全及び不完全アジ
ュバント、ビタミンE、非イオン性ブロックポリマー、
ムラミルジペプチド、ISCOM(免疫刺激複合体、例
えばヨーロッパ特許第EP109942号参照)、サポ
ニン、鉱油、植物油及びカルボポールである。
ば大腸菌熱変性性毒素(LT)又はコレラ毒素(CT)
である。
化アルミニウム、リン酸アルミニウム又は酸化アルミニ
ウム、オイルエマルション(例えばBayol F(登
録商標)又はMarcol 52(登録商標))、サポ
ニン又はビタミンE可溶分である。
ワクチンはアジュバントを含む。
ヤー又は希釈剤の他の例としては安定剤が挙げられ、例
えばSPGA、炭水化物(例えばソルビトール、マンニ
トール、澱粉、スクロース、グルコース、デキストラ
ン)、タンパク質(例えばアルブミン又はカゼイン)、
タンパク含有物質(例えばウシ血清又は脱脂乳)及び緩
衝液(例えばリン酸緩衝液)である。
と、ワクチンは非常に凍結乾燥し易くなる。従って、よ
り好ましい形態では、ワクチンは凍結乾燥形態である。
クチンは特に鼻腔内、皮内、皮下、経口、エアゾール又
は筋肉内の経路で投与することができる。家禽に投与す
るには、羽板及び点眼投与が非常に適切である。
の病原作用に対する動物及びヒトの防御用ワクチンの製
造のための、本発明のワクチン用細菌又は組換え細菌の
使用に関する。
ンの製造方法に関する。このような方法は、本発明の生
きた弱毒細菌又は本発明の生きた組換えキャリヤー細菌
と医薬的に許容可能なキャリヤーを混合することを特徴
とする。
おける突然変異遺伝子の同定、クローニング及び配列決
定 突然変異体S.typhimurium SR−11
Fad−のトランスポゾン突然変異遺伝子を同定、クロ
ーニング及び配列決定した。
る突然変異遺伝子のヌクレオチド配列を配列番号1に示
す。
列によりコードされるタンパク質分子のアミノ酸配列を
示す。
Fad−はcra遺伝子における突然変異体であるこ
とが分かった。トランスポゾン挿入点はcra翻訳停止
コドンの3’末端から約45塩基対の範囲内に位置する
ことが判明した。
SR−11 DNAフラグメントと、1.1kbの
S.typhimurium SR−11 DNAフラ
グメントに挟まれた1.5kbのTn 10d Cam
インサートを含む4.5kbのPstIフラグメントを
pBluescript II SK(+)のPstI
部位に挿入した。得られたプラスミドpJHA7をエレ
クトロポレーションにより大腸菌HB101に導入し
た。Tn 10d Camインサートの両側の領域をサ
ンガージデオキシ熱サイクリング法により配列決定し
た。Tn 10d Camインサートのすぐ両側のヌク
レオチド配列はS.typhimuriumcra(f
ruR)遺伝子に100%相同であることが判明し、挿
入点はcra翻訳停止コドンの3’末端から45ヌクレ
オチドであることが判明した。これは、S.typhi
murium SR−11 Fad−がcra突然変異
体であることを示唆している。
−はクエン酸、オレイン酸、ピルビン酸、酢酸、コハク
酸及びフマル酸を含むM9最少寒天プレートで増殖する
ことができなかった。
野生型cra(fruR)をPCRにより増幅し、pB
R322のアンピシリン耐性遺伝子のPstI部位に挿
入した。得られたプラスミドpJHA8は炭素源として
上記化合物の各々を利用してそれらの野生型親と同様に
増殖するS.typhimurium SR−11Fa
d−の能力を回復した。これらの実験は、S.typh
imurium SR−11−がcra(fruR)突
然変異体であることを裏付けている。
ジP22HT105intによりLT−2のミニトラン
スポゾン突然変異体からクロラムフェニコール耐性をS
R−11に形質導入することにより構築した。従って、
可能性は低いが、SR−Fad−の非病原性は欠損cr
a遺伝子に起因するのでなく、形質導入後に一部のSR
−11 DNAが損失、例えば病原性島が損失したため
であるとも考えられた。そこで、以下に記載するよう
に、SR−Fad−に存在すると同一の突然変異をcr
a遺伝子に含む以外はSR−11と同一の株(以下、S
R−11 Cra modAX−2と呼ぶ)を対立遺伝子
交換により構築した。
ン耐性遺伝子(tetAR)の両者を含む自殺ベクター
であるpLD55のPstI部位にSR−11 Fad
−突然変異cra遺伝子(クロラムフェニコール耐性遺
伝子を含むcra)を含む4.3kbのPstI SR
−11 Fad−DNAフラグメントを挿入した。これ
をpMJN10と命名した。pMJN10をエレクトロ
ポレーションにより大腸菌S17−1λpirに導入し
た。大腸菌S17−1λpir(pMJN10)をSR
−11と交配後、数種のアンピシリン、テトラサイクリ
ン及びクロラムフェニコールSR−11接合体がオレイ
ン酸、クエン酸、酢酸、ピルビン酸、コハク酸及びフマ
ル酸を単独炭素源として利用できるか否かを試験した。
相同配列を使用する単一交差によりpMJN10を染色
体に組み込んだ場合、即ち突然変異及び野生型cra対
立遺伝子の両者が染色体に存在する場合には、全接合体
は予想通りこれらの化合物を利用することができた。こ
れらの「組込体」のうちの5個について遊離プラスミド
としてpMJN10が存在するか否かを試験した処、存
在するものは皆無であり、プラスミドがSR−11染色
体に挿入されたことが更に示唆された。5個の組込体の
各々をクロラムフェニコール添加ルリア寒天プレートで
画線培養した。この場合には、2回目の交差を行った細
胞は、染色体に残っているcra対立遺伝子がクロラム
フェニコール耐性遺伝子を含む突然変異対立遺伝子であ
る場合にしか生存しない。次に、画線培養した組込体の
試料をテトラサイクリン感受性選択寒天(TSS寒天)
で画線培養した。TSS寒天はフマル酸を含んでおり、
テトラサイクリン感受性細胞即ち自殺プラスミドを失っ
た細胞は染色体中にプラスミドを維持しているテトラサ
イクリン耐性細胞に比較して非常に大きいコロニーとし
て増殖する。クロラムフェニコール耐性、アンピシリン
及びテトラサイクリン感受性、並びにオレイン酸、酢
酸、ピルビン酸、クエン酸、コハク酸及びフマル酸を単
独炭素源として利用する能力について合計34個の大き
いコロニーを試験した。34個の単離株のうち、6個は
クロラムフェニコール耐性、アンピシリン及びテトラサ
イクリン感受性であり、上記化合物を単独炭素源として
利用することができなかった。単離株のうちの1個(S
R−11 CramodAX−2(AXは対立遺伝子交
換を意味する)と呼ぶ)をpBR322又はpJHA8
(pJHA8は野生型cra遺伝子を含む)で形質転換
し、両者株がグルコース、グリセロール、オレイン酸、
酢酸、ピルビン酸、クエン酸、コハク酸及びフマル酸を
単独炭素源として利用する能力を試験した。SR−11
CramodAX−2(pBR322)と異なり、S
R−11 Cra modAX−2(pJHA8)は上記
化合物を単独炭素源として利用することができ、SR−
11 CramodAX−2がcra突然変異体である
ことが示唆された。どちらの株も予想通り、グルコース
とグリセロールを単独炭素源として利用することができ
た。
yphimurium SR−11をビルレントにする
か否かを調べるために、以下の実験を実施した。
(2.1×108cfu/頭)、5頭にSR−11 C
ramodAX−2(2.8×108cfu/頭)を経
口感染させた。感染後8日までに全4頭のSR−11感
染マウスは死亡したが、SR−11 CramodAX
−2を感染させた全5頭は健康であった(表1)。SR
−11 CramodAX−2は、craにSR−11
Cramodと同一の突然変異が存在する以外はSR
−11と同一であるので、LT−2株からの形質導入に
よるSR−11 Cramodの構築中にそのビルレン
ス低下の原因となるようなcraに無関係の異常が発生
したとは考えられない。
カセットを挿入した結果、下流遺伝子に極性作用を生じ
たので、SR−11 Fad−の弱毒は欠損cra遺伝
子に起因しないとも考えられる。そこで、SR−11
Cramod(pJHA8)がビルレンスを回復したか
否かを調べるために、野生型cra遺伝子のみを含むp
JHA8でSR−11 Cramodを相補した。対照
として、pJHA8の構築に使用したベクターであるp
BR322でSR−11 Cramodを相補した。B
ALB/cマウス4頭にSR−11 Cramod(p
BR322)3.1×108cfu/頭、4頭にSR−
11 Fad−(pJHA8)4.3×108cfu/
頭を経口感染させた。感染後9日までに、SR−11
Cram od(pJHA8)を感染させた4頭のうち3
頭が死亡したが、SR−11 Cramod(pBR3
22)を感染させた4頭は健康であった(表1)。死亡
した全マウスの肝臓と脾臓は臓器当たり108cfuを
上回るSR−11 Fad −(pJHA8)を含んでい
た。この結果、クロラムフェニコールカセットによるc
ra遺伝子の不活化が非病原性を誘導する下流作用を生
じるという可能性はなくなり、SR−11ビルレンスに
は機能的cra遺伝子が必要であることが明らかであ
る。
ritidis、S.gallinarum、S.du
blin及びS.choleraesuis株各1種に
ついて、サザンハイブリダイゼーションによりcra遺
伝子を試験した。いずれの場合もSR−11と同一寸法
の4.3kb PstI DNAフラグメントにcra
遺伝子が存在していた。6種の異なる病原性大腸菌株を
試験した処、全株にcra遺伝子が検出されたが、6種
の株で3種の異なる寸法のPstIフラグメントに存在
していた。更に、Aeromonas salmoni
cidae株と、Actinobacillus、Ha
emophilus、Pasteurella、Str
eptococcus及びYersinia細菌属株も
試験した処、全株にcra遺伝子が検出された。
のように検出した。これらの株のゲノムDNAをPst
I(Promega)20単位で37℃で一晩消化し
た。ゲル電気泳動(0.7%アガロース、1×TAE)
を使用して各種寸法のPstIDNAフラグメントを分
離した。分離したDNAをS&S Turboblot
terシステム(Schleicher and Sc
huell)によりアルカリ条件下で3時間かけて正荷
電ナイロンにトランスファーした。膜を30分間90℃
で焼付け、DNAを膜に結合した。次に、Salmon
ella typhimuriumのcra遺伝子の7
00塩基対フラグメントをDIG標識し、膜をプローブ
するために使用した。5×SSC、0.1%N−ラウロ
イルサルコシン、0.02%SDS、1.5%ブロッキ
ング剤を含むハイブリダイゼーション緩衝液(CSPD
によるDIG Detection Starter
Kit II,Boehringer Mannhei
m)中62℃で2〜4時間(回転びんハイブリダイゼー
ションオーブンで)膜をプレハイブリダイズした。標識
プローブを変性させ、新鮮なハイブリダイゼーション緩
衝液に加え、ブロットを62℃で16〜20時間インキ
ュベートした。ブロットを62〜65℃で5分間2×S
SC、0.1%SDSで2回洗浄した。次に、ブロット
を60℃で15分間0.1%SDS、0.5×SSCで
2回洗浄した。推奨条件を次のように変更してブロット
を展開した。ブロッキング溶液では2%ブロッキング剤
を使用し(通常は1%使用)、ブロットを1時間ブロッ
クし(通常ブロッキング時間は30分間)、DIG標識
プローブの検出に低濃度抗体を使用した(通常は70%
濃度を使用)。これらの変更は低バックグラウンドシグ
ナルについて製造業者により推奨されている。
m株SR11 Cra modによるニワトリのワクチン
接種 ワクチン接種効果。Salmonella株の増殖条件
は実施例1に記載したと同様に行った。第1の実験では
ブロイラー20羽2群(3日齢)にSalmonell
a t.SR11 Cramod6×107CFUをP
BSに加えて経口接種した。一方の群は11日後に同一
株8.3×107CFUをブースター投与した。18日
後に、両群をビルレント野生型株細菌1.9×109個
で皮下、筋肉内及び経口攻撃した。結果を表2に示す。
2の実験では、ワクチンの効果とワクチンの安全性の両
方を調べた。ワクチンの安全性は成長抑制に基づいて測
定した。ブロイラー15羽1群にSalmonella
t.SR11 Cramo d2.7×108CFUを
培地に加えて経口接種した。ブロイラー15羽の別の群
には同一株1.3×108CFUをPBS中に加えて経
口接種した。18日後に両群をビルレント野生型株細菌
6.5×108個で皮下、筋肉内及び経口攻撃した。結
果を表3に示す。
用量で攻撃したにも拘わらず、Cra−Salmone
lla typhimurium株では非常に高レベル
の防御が得られる。更に、ワクチン接種の結果として有
意成長抑制は認められない。従って、Cra−Salm
onella typhimurium株は野生型細菌
感染に対する家禽の防御用弱毒生ワクチンで使用するの
に非常に適切であると結論することができる。
ra−ノックアウト(KO)株34682及び3527
6の安全性をcra+親株34682及び35276と
比較検討するために、ブタ攻撃試験を実施した。これら
のノックアウト突然変異株はCramodAX−2の構
築について上述したと同一のプラスミド及び方法を使用
して作製した。
nellaワクチンを接種したことのない5〜6週齢ブ
タ20頭を購入した。ブタを5頭ずつ4群に分けた。全
試験を通してブタは4個の隔離室で飼育した。
5ml/鼻孔)及び経口(1.0ml培養物+4.0m
l細菌希釈剤)攻撃した。攻撃培養物は約9.0×10
8CFU/mlとした。攻撃後にブタの体重減少、下痢
及び直腸体温上昇等のSalmonella感染の典型
的臨床徴候を毎日観察した。
肺、肝臓、脾臓、腸間膜リンパ節(MLN)及び回腸を
培養し、S.choleraesuisを増殖させた。
で割ることにより、1日平均増加(ADG)を計算し
た。群ADGは個体ブタADGの平均である。
クアウト(KO)株34682及び35276の各S.
choleraesuis株のLD50を調べるために
マウス試験を実施した。
頭を10頭ずつ20群に分け、マウス安全性試験を行っ
た。全試験を通してマウスは同一室内で別タブに入れて
飼育した。
異なる希釈率の株(10−3〜10−7)を使用してこ
れらのサブ群を0.25mlで腹腔内(IP)攻撃し
た。4種の株の各々の凍結種子を10−3〜10−7に
希釈した。これらの希釈液の各々をマウス10頭に腹腔
内(0.25ml)注射した。
で攻撃したブタと親株で攻撃したブタの間の差を明白に
示している。データは更に、動物の総合健康差も示して
いる。親株で攻撃した両群のブタは攻撃時から屠殺まで
体重が減少したが、KO株で攻撃したブタは約0.75
kg/日増加した。
50をCFUで示す。ノックアウト株は明白に高弱毒レ
ベルを示す。
ト(KO)株は親株に比較して攻撃後に有意に高い体重
増加を生じる。これはCra KO突然変異株の弱毒性
を裏付けている。ブタ安全性試験に加え、マウス安全性
試験もCraKO株が弱毒株であることを示しており、
KO突然変異株のLD50は親株よりも著しく高い。
株の安全性を親株と比較評価し、ヘテロビルレントSa
lmonella株35276攻撃に対するSalmo
nella株KO−34682の効果を調べることであ
った。更に、KO−34682 Cra突然変異株の効
果を非ワクチン接種対照と比較した。
nellaワクチンを接種したことのない3週齢ブタ2
0頭を購入した。ブタを5頭ずつ4群に分け、4個の別
々の隔離室で飼育した。
O−34682、34682親約1×109CFU/m
lを3週齢のブタに経口接種するか、又は接種せずにお
いた。
lla choleraesuis株35276でブタ
を鼻腔内(0.5ml/鼻孔)及び経口(1.0ml培
養物+4.0ml細菌希釈剤)攻撃した。35276攻
撃株は攻撃前にナリジクス酸(Nal)耐性にし、Na
lを加えたプレートを使用すると、攻撃株をワクチン株
から区別できるようにした。攻撃後、ブタの体重減少、
下痢及び直腸体温上昇等のSalmonella感染の
典型的臨床徴候を毎日観察した。糞便を毎日培養するこ
とにより、Salmonella排出期間を調べた。
タを解剖し、ナリジクス酸80μg/mlを加えたHe
ktoen enteric(HE)寒天プレートで
肺、肝臓、脾臓、腸間膜リンパ節(MLN)及び回腸を
培養し、Salmonellacholeraesui
sを増殖させた。
により下痢得点を計算した。試験終了時に、試験中の得
点の合計を攻撃から屠殺までの日数で割った。この数に
100を掛けて下痢日数の百分率とした。
almonellacholeraesuis排出期間
を調べた。マイナス結果の2日後に糞便採取を停止し
た。糞便はHEプレート上で滴定単離した。試料の各希
釈後に観察される増殖に相関して得点を与えた。得点は
次のように割り当てた。
で割ることにより、1日平均増加(ADG)を計算し
た。群ADGは個体ブタADGの平均である。
型親株34682をワクチン接種したブタ2頭はワクチ
ン接種後に死亡した。この群の残りの3頭は試験終了時
まで生存した。
Oワクチンを接種したブタ群は親及び非ワクチン接種群
と対照的にどの臓器からも単離されなかった。非ワクチ
ン接種群は全5頭から回腸とMLNでSalmonel
la choleraesuisが単離されたが、親株
ではこれらのどちらの臓器でも単離されなかった。Sa
lmonella choleraesuisが単離さ
れた各臓器に1点を割り当てることにより、各群の単離
得点を計算した。その結果、KOワクチンを接種したブ
タは親株を接種したブタよりも得点が低く、非ワクチン
接種群より有意に低かった。
較してKO得点の有意差を示している。KO群は明白に
最低得点を示した。
a排出を図4及び5に示す。ワクチン接種後のグラフに
よると親の排出レベルが最高である。攻撃後のグラフで
は、非ワクチン接種群が最も長期間にわたってSalm
onellacholeraesuisを排出し、最高
得点を示した。
の差を明白に示している。動物間の総合健康差も示して
いる。非ワクチン接種群は平均0.15kg/日減少し
たが、KO群は平均0.6kg/日増加した。
クアウト株34682は効果的で安全なワクチン株であ
ることが判明した。剖検時のSalmonellaの単
離はノックアウト株では完全に陰性であった。非ワクチ
ン接種群は再単離が最高であった。攻撃後の1日平均体
重増加については、ノックアウト株は体重増加が最高で
あり、非ワクチン接種群は体重増加が有意に低かった。
aesuis生ワクチン株は安全且つ有効である。
の1日平均体重増加。この体重に0.4536を掛ける
と、kgで表した体重が得られる。
isを各種組織から再単離することができたブタの百分
率(MLN=腸間膜リンパ節)。
a排出。
りの1日平均体重増加。
Claims (10)
- 【請求項1】 病原細菌感染又はその病原作用に対する
動物の防御用弱毒生ワクチンであって、cra遺伝子に
おける突然変異の結果として機能的Craタンパク質を
発現することができない生きた弱毒細菌と、医薬的に許
容可能なキャリヤーを含む前記弱毒生ワクチン。 - 【請求項2】 病原細菌がEscherichia、S
almonnella、Actinobacillu
s、Haemophilus、Aeromonas、P
asteurella、Streptococcus及
びYersinia属のいずれかに属することを特徴と
する請求項1に記載の弱毒生ワクチン。 - 【請求項3】 生きた弱毒細菌がヘテロ遺伝子をもつこ
とを特徴とする請求項1に記載の弱毒生ワクチン。 - 【請求項4】 病原細菌がEscherichia、S
almonella、Actinobacillus、
Haemophilus、Aeromonas、Pas
teurella、Streptococcus及びY
ersinia属のいずれかに属することを特徴とする
請求項3に記載の弱毒生ワクチン。 - 【請求項5】 アジュバントを含むことを特徴とする請
求項1から4のいずれか一項に記載の弱毒生ワクチン。 - 【請求項6】 凍結乾燥形態であることを特徴とする請
求項1から5のいずれか一項に記載の弱毒生ワクチン。 - 【請求項7】 病原細菌感染又は感染の病原作用に対す
る動物の防御用ワクチンの製造のための、cra遺伝子
における突然変異の結果として機能的Craタンパク質
を発現することができない生きた弱毒細菌の使用。 - 【請求項8】 生きた弱毒細菌がヘテロ遺伝子をもつこ
とを特徴とする請求項7に記載の使用。 - 【請求項9】 生きた弱毒細菌を医薬的に許容可能なキ
ャリヤーと混合することを含む請求項1に記載のワクチ
ンの製造方法。 - 【請求項10】 請求項1に記載のワクチンを動物に投
与することを含む病原細菌感染に対する動物の免疫方
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