JP2001039288A - 車輌のアンチスキッド制御装置 - Google Patents

車輌のアンチスキッド制御装置

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JP2001039288A
JP2001039288A JP11215462A JP21546299A JP2001039288A JP 2001039288 A JP2001039288 A JP 2001039288A JP 11215462 A JP11215462 A JP 11215462A JP 21546299 A JP21546299 A JP 21546299A JP 2001039288 A JP2001039288 A JP 2001039288A
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pressure
braking
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skid control
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Hideyuki Aizawa
英之 相沢
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキ装置の効きが低下している状況に於
いて制動圧がアンチスキッド制御により過剰に減圧され
ることを防止する。 【解決手段】 アンチスキッド制御の開始時のマスタシ
リンダ圧力Pmが基準圧力Pmcに設定され(S30,4
0)、アンチスキッド制御が減圧モードにて実行される
ときには(S80)、車体の減速度Gbxが演算され(S
90)、減速度Gbxに対応する基準のホイールシリンダ
内の圧力Prefが演算される(S100)。そして基準
のホイールシリンダ内の圧力Prefに対する基準圧力Pm
cの比Ka(=Pmc/Pref)が演算されると共に、この
圧力の比の逆数1/Kaが1未満でありブレーキ装置の
効きが悪くなっているか否かの判別が行われ(S11
0)、この判別が肯定判別であるときには減圧時間Tde
cが逆数1/Kaにより低減補正され(S120)、低減
補正された減圧時間Tdecに基づきホイールシリンダ内
圧力が減圧される(S130)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輌の制動制御装
置に係り、更に詳細にはアンチスキッド制御装置に係
る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌のアンチスキッド制御装
置の一つとして、例えば特開平8−156766号公報
に記載されている如く、ブレーキ油温を検出し、ブレー
キ油温に応じてアンチスキッド制御に於ける制動圧の増
減圧時間を可変設定するよう構成されたアンチスキッド
制御装置が従来より知られている。
【0003】かかるアンチスキッド制御装置によれば、
ブレーキ油温に応じてアンチスキッド制御に於ける制動
圧の増減圧時間が可変設定され、ブレーキ油温の変化に
伴うブレーキ油の粘性の変化が補償されるので、ブレー
キ油温に拘わらず常に常温時と同等の制動特性を確保す
ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしフェード等に起
因してブレーキ装置の効きが低下している状況に於いて
は、ブレーキ装置の効きが正常である場合に比して運転
者によるブレーキペダルに対する踏力が高くなり、ブレ
ーキ装置の制動圧が通常時に比して高くなるので、アン
チスキッド制御時の制動圧の減圧勾配、即ちホイールシ
リンダ圧力とリザーバ圧力との差圧が大きくなり、その
ためアンチスキッド制御により制動圧が過剰に減圧され
る場合がある。
【0005】しかるに上述の如き従来のアンチスキッド
制御装置に於いては、ブレーキ装置の効きが低下してい
る状況については考慮されていないため、ブレーキ装置
の効きが低下している状況でのアンチスキッド制御によ
る制動圧の過剰減圧を防止することができない。この問
題は従来の一般的なアンチスキッド制御装置に於いても
同様である。
【0006】本発明は、従来のアンチスキッド制御装置
に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、
本発明の主要な課題は、ブレーキ装置の効きが低下して
いる状況に於いてはアンチスキッド制御時の制動圧の減
圧勾配が大きくなることを考慮して制動圧を減圧するこ
とにより、ブレーキ装置の効きが低下している状況に於
いて制動圧がアンチスキッド制御により過剰に減圧され
ることを防止することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、請求項1の構成、即ちブレーキ装置の制
動圧が過剰であるときには制動圧を低減する車輌のアン
チスキッド制御装置に於いて、前記ブレーキ装置の効き
の低下を判定し前記ブレーキ装置の効きが低下している
ときには制動圧の低減量を減少補正する補正手段を有す
ることを特徴とする車輌のアンチスキッド制御装置によ
って達成される。
【0008】上記請求項1の構成によれば、ブレーキ装
置の効きの低下が判定されブレーキ装置の効きが低下し
ているときには制動圧の低減量が減少補正されるので、
ブレーキ装置の効きが低下しアンチスキッド制御時の制
動圧の減圧勾配が大きくなる状況に於いて制動圧がアン
チスキッド制御により過剰に減圧されることが確実に防
止される。
【0009】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記補正手段は運転者の制動操作量を検出する手段と、前
記制動操作量が高いほど前記低減量の減少補正量を高く
設定する手段とを含むよう構成される(請求項2の構
成)。
【0010】一般に、ブレーキ装置の効きの低下度合が
高くなるほど運転者の制動操作量が高くなり、そのため
アンチスキッド制御時の制動圧の減圧勾配が大きくなる
ことに起因してブレーキ装置の制動圧がアンチスキッド
制御により過剰に減圧される虞れが高くなる。
【0011】請求項2の構成によれば、運転者の制動操
作量が検出され、制動操作量が高いほど制動圧の低減量
の減少補正量が高く設定されるので、ブレーキ装置の効
きの低下度合に応じて制動圧の低減量が適正に減少補正
される。
【0012】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記補正手段は運転者の制動操作量を検出する手段と、車
体の減速度を推定する手段とを含み、アンチスキッド制
御が開始されたときの前記制動操作量及び車体の減速度
に基づき前記低減量の減少補正量を演算するよう構成さ
れる(請求項3の構成)。
【0013】一般に、ブレーキ装置の効きが正常である
ときには運転者の制動操作量と車体の減速度との間には
所定の一定の関係があるが、ブレーキ装置の効きが低下
すると車体の減速度に比して運転者の制動操作量が相対
的に高くなるので、制動操作量及び車体の減速度に基づ
きブレーキ装置の効きの低下度合を判定することができ
る。
【0014】請求項3の構成によれば、運転者の制動操
作量が検出され、車体の減速度が推定され、アンチスキ
ッド制御が開始されたときの制動操作量及び車体の減速
度に基づき制動圧の低減量が減少補正されるので、ブレ
ーキ装置の効きの低下度合に応じて過不足なく制動圧の
低減量が減少補正される。
【0015】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記補正手段は運転者の制動操作量を検出する手段と、前
記制動操作量に基づきアンチスキッド制御中の前記ブレ
ーキ装置の制動圧を推定する手段と、車体の減速度を推
定する手段とを含み、前記ブレーキ装置の制動圧及び車
体の減速度に基づき前記低減量の減少補正量を演算する
よう構成される(請求項4の構成)。
【0016】一般に、アンチスキッド制御が開始される
とブレーキ装置の制動圧は運転者の制動操作量に対応し
なくなるので、アンチスキッド制御開始後に於けるブレ
ーキ装置の効きの低下度合はアンチスキッド制御中のブ
レーキ装置の制動圧及び車体の減速度に基づき判定され
ることが好ましい。
【0017】請求項4の構成によれば、運転者の制動操
作量が検出され、制動操作量に基づきブレーキ装置の制
動圧が推定され、車体の減速度が推定され、ブレーキ装
置の制動圧及び車体の減速度に基づき制動圧の低減量が
減少補正されるので、請求項3の構成の場合に比して更
に一層適正にブレーキ装置の効きの低下度合に応じて過
不足なく制動圧の低減量が減少補正される。
【0018】
【課題解決手段の好ましい態様】本発明の一つの好まし
い態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、アンチ
スキッド制御装置はブレーキ装置の制動圧が過剰である
ときには制動圧の過剰の程度に応じた所定の時間制動圧
を低減し、補正手段はブレーキ装置の効きが低下してい
るときには所定の時間を低減することにより制動圧の低
減量を減少補正するよう構成される(好ましい態様
1)。
【0019】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項2の構成に於いて、運転者の制動操作量
を検出する手段は制動操作量としてマスタシリンダ圧力
を検出するよう構成される(好ましい態様2)。
【0020】周知の如く、アンチスキッド制御の開始時
に於けるホイールシリンダ圧力の如きブレーキ装置の制
動圧Pwはマスタシリンダ圧力Pmと同一であり、ブレー
キ装置より排出される作動液体を受け入れるリザーバの
圧力をPr(一般に大気圧である)とすると、アンチス
キッド制御の減圧によりブレーキ装置より作動液体が排
出されることによる時間tの経過に伴うブレーキ装置の
制動圧Pwは図6に示されている如く変化し、この変化
はτを排出管路のオリフィス径により定まる定数として
下記の式1により表される。 Pw=Pr+(Pm−Pr)e(-t/τ) ……(1)
【0021】従ってアンチスキッド制御の減圧制御時に
於けるブレーキ装置の制動圧Pwの減圧勾配、即ち図6
のグラフの傾きは上記式1を時間tにて微分することに
より下記の式2により表される。 dPw/dt=−(t/τ)(Pm−Pr)e(-t/τ) ……(2)
【0022】この式2に於いて、ブレーキ装置の効きが
低下し、マスタシリンダ圧力PmがΔPm高くなったとす
ると、減圧勾配は下記の式3にて表される値になる。 dPw/dt=−(t/τ)(Pm+ΔPm−Pr)e(-t/τ) ……(3)
【0023】上記式2及び式3より解る如く、減圧勾配
は(式3の右辺)/(式2の右辺)に相当する下記の式
4の係数Kだけ高くなる。従ってこの係数の逆数にて制
動圧の低減量を補正することにより、ブレーキ装置の効
きの低下時に於けるマスタシリンダ圧力Pm及びブレー
キ装置の制動圧Pwの上昇に起因する過剰の減圧を防止
することができる。またこの場合、Pm+ΔPmが検出さ
れるマスタシリンダ圧力であり、Pmがブレーキ装置の
効きが正常である場合のマスタシリンダ圧力、即ち車体
の減速度に対応する基準の制動圧である。 K=(Pm+ΔPm)/Pm ……(4)
【0024】従って本発明の他の一つの好ましい態様に
よれば、上記請求項3の構成に於いて、運転者の制動操
作量を検出する手段は制動操作量としてマスタシリンダ
圧力を検出し、車体の減速度に対応する基準の制動圧を
演算し、マスタシリンダ圧力に対する基準の制動圧の比
に応じて制動圧の低減量を減少補正するよう構成される
(好ましい態様3)。
【0025】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様3の構成に於いて、マスタシリン
ダ圧力に対する基準の制動圧の比が基準値未満であると
きに制動圧の低減量を減少補正するよう構成される(好
ましい態様4)。
【0026】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様3の構成に於いて、車体の減速度
を推定する手段は車輪速度に基づき車体の減速度を推定
するよう構成される(好ましい態様5)。
【0027】また一般に、アンチスキッド制御が開始さ
れた後にはブレーキ装置の制動圧はマスタシリンダ圧力
と同一ではなくなるが、アンチスキッド制御が開始され
たときのマスタシリンダ圧力及びブレーキ装置の制動圧
の増減制御の履歴に基づき制動圧を推定することがで
き、また車体の減速度も漸次変化するので、アンチスキ
ッド制御の開始後にも車体の減速度が演算されると共に
車体の減速度に対応する基準の制動圧も演算されること
が好ましい。
【0028】従って本発明の他の一つの好ましい態様に
よれば、上記請求項4の構成に於いて、運転者の制動操
作量を検出する手段は制動操作量としてマスタシリンダ
圧力を検出し、ブレーキ装置の制動圧を推定する手段は
アンチスキッド制御が開始されたときのマスタシリンダ
圧力及び制動圧の増減制御の履歴に基づき制動圧を推定
し、車体の減速度に対応する基準の制動圧を演算し、推
定された制動圧に対する基準の制動圧の比に応じて制動
圧の低減量を減少補正するよう構成される(好ましい態
様6)。
【0029】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様6の構成に於いて、推定された制
動圧に対する基準の制動圧の比が基準値未満であるとき
に制動圧の低減量を減少補正するよう構成される(好ま
しい態様7)。
【0030】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様6の構成に於いて、車体の減速度
を推定する手段は車輪速度に基づき車体の減速度を推定
するよう構成される(好ましい態様8)。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0032】図1は本発明によるアンチスキッド制御装
置の第一の実施形態の油圧回路及び電気式制御装置を示
す概略構成図である。尚図1に於いては、電磁的に駆動
される各弁のソレノイドの図示は省略されている。
【0033】図1に於て、10は油圧式のブレーキ装置
を示しており、ブレーキ装置10は運転者によるブレー
キペダル12の踏み込み操作に応答してブレーキオイル
を圧送するマスタシリンダ14と、マスタシリンダ内の
オイル圧力に対応する圧力(レギュレータ圧)にブレー
キオイルを増圧するハイドロブースタ16とを有してい
る。マスタシリンダ14には前輪用のブレーキ油圧制御
導管18の一端が接続され、ブレーキ油圧制御導管18
の他端には左前輪用のブレーキ油圧制御導管20FL及び
右前輪用のブレーキ油圧制御導管20FRが接続されてい
る。導管20FL及び20FRの途中にはそれぞれ3ポート
2位置切換え型の電磁式の切換え弁22FL、22FRが設
けられており、これらの導管の他端にはそれぞれ左前輪
及び右前輪の制動力を制御するホイールシリンダ24FL
及び24FRが接続されている。
【0034】ハイドロブースタ16には途中に制御弁2
6を有するレギュレータ圧供給導管28の一端が接続さ
れており、導管28の他端には左後輪用のブレーキ油圧
制御導管30RL及び右後輪用のブレーキ油圧制御導管3
0RRが接続されている。導管30RL及び30RRの他端に
はそれぞれ左後輪及び右後輪の制動力を制御するホイー
ルシリンダ24RL及び24RRが接続されている。制御弁
26近傍の導管28にはハイドロブースタ16より導管
30RL及び30RRへ向かうオイルの流れのみを許す逆止
バイパス導管32が接続されている。
【0035】レギュレータ圧供給導管28には途中に制
御弁34を有する高圧導管36の一端が接続されてお
り、高圧導管36の他端は図には示されていない原動機
により駆動されるオイルポンプ38に接続されている。
尚図示の実施形態に於いては、制御弁26は常開型の電
磁開閉弁であり、制御弁34は常閉型の電磁開閉弁であ
る。また制御弁26が開弁され閉弁されるときには、実
質的にこれと同時に制御弁34がそれぞれ閉弁され開弁
される。
【0036】オイルポンプ38はリザーバ40に貯容さ
れたブレーキオイルを汲み上げ高圧のオイルとして高圧
導管36へ供給する。高圧導管36はリリーフ導管42
によりハイドロブースタ16に接続されており、リリー
フ導管42はハイドロブースタ16内の圧力が過剰にな
ると開弁する図には示されていないリリーフ弁を有して
いる。また高圧導管36は途中にリリーフ弁44を有す
るリリーフ導管46によりリザーバ40に接続されてい
る。更に高圧導管36にはオイルポンプ38より吐出さ
れる高圧のオイルをアキュムレータ圧として蓄圧するア
キュムレータ48が接続されている。
【0037】導管20FL及び20FRの途中にはそれぞれ
常開型の電磁開閉弁(増圧弁)50FL及び50FRが設け
られている。リザーバ40に接続されたリターン導管5
2と導管20FL及び20FRとの間にはそれぞれ左前輪用
の接続導管54FL及び右前輪用の接続導管54FRが接続
されている。接続導管54FL及び54FRの途中にはそれ
ぞれ常閉型の電磁開閉弁(減圧弁)56FL及び56FRが
設けられている。電磁開閉弁50FL及び50FR近傍の導
管20FL及び20FRには、それぞれホイールシリンダ2
4FL及び24FRよりマスタシリンダ14の側へ向かうオ
イルの流れのみを許す逆止バイパス導管58FL及び58
FRが接続されている。
【0038】同様に導管30RL及び30RRの途中には常
開型の電磁開閉弁(増圧弁)50RL及び50RRが設けら
れている。リターン導管52と導管30RL及び30RRと
の間にはそれぞれ左後輪用の接続導管54RL及び右後輪
用の接続導管54RRが接続されている。接続導管54RL
及び54RRの途中にはそれぞれ常閉型の電磁開閉弁(減
圧弁)56RL及び56RRが設けられている。電磁開閉弁
50RL及び50RR近傍の導管30RL及び30RRには、そ
れぞれホイールシリンダ24RL及び24RRよりハイドロ
ブースタ16の側へ向かうオイルの流れのみを許す逆止
バイパス導管58RL及び58RRが接続されている。
【0039】図1に示されている如く、制御弁22FL及
び22FRはそれぞれブレーキ油圧制御導管20FL及び2
0FRの連通を許す第一の位置と、ブレーキ油圧制御導管
20FL及び20FRの連通を遮断すると共に導管36F、
36FL、36FRを経てレギュレータ圧供給導管28とホ
イールシリンダ24FL及び24FRとを連通接続する第二
の位置とに切り替わるようになっている。
【0040】特に図示の実施形態に於いては、切換え弁
22FL及び22FRは対応するソレノイドに駆動電流が通
電されていないときには、換言すれば通常時には第一の
位置に設定され、これによりホイールシリンダ24FL及
び24FRにはマスタシリンダ圧が供給される。同様に制
御弁26及び34も通常時には図1に示された第一の位
置にあり、ホイールシリンダ24RL及び24RRにはレギ
ュレータ圧が供給される。従って通常時には各輪のホイ
ールシリンダ内の圧力、即ち制動力はブレーキペダル1
2の踏力に応じて増減される。
【0041】また切換え弁22FL及び22FRが第二の位
置に切り換えられ、制御弁26及び34が第一の位置に
あり、各輪の開閉弁が図1に示された位置にあるときに
は、ホイールシリンダ24FL、24FR、24RL、24RR
にはレギュレータ圧が供給される。従ってこの場合にも
各輪の制動力は実質的にブレーキペダルの踏力に応じて
増減される。
【0042】これに対し切換え弁22FL、22FR及び制
御弁26、34が第二の位置に切り換えられ、各輪の開
閉弁が図1に示された位置にあるときには、ホイールシ
リンダ24FL、24FR、24RL、24RRにはアキュムレ
ータ圧が供給されるようになるので、各輪の制動力はブ
レーキペダルの踏力に関係なく各輪の開閉弁の開閉によ
り増減される。
【0043】特にホイールシリンダ内の圧力は開閉弁5
0FL、50FR、50RL、50RR及び開閉弁56FL、56
FR、56RL、56RRが図1に示された第一の位置にある
ときには増圧され(増圧モード)、開閉弁50FL、50
FR、50RL、50RRが第二の位置に切り換えられ且つ開
閉弁56FL、56FR、56RL、56RRが図1に示された
第一の位置にあるときには保持され(保持モード)、開
閉弁50FL、50FR、50RL、50RR及び開閉弁56F
L、56FR、56RL、56RRが第二の位置に切り換えら
れると減圧される(減圧モード)。
【0044】かくして制御弁26及び34は互いに共働
して制御元油圧としての圧力源をレギュレータ圧とアキ
ュムレータ圧との間に切り換える圧力源制御弁を構成し
ている。また開閉弁50FL〜50RR及び開閉弁56FL〜
56RRはそれぞれ互いに共働して対応するホイールシリ
ンダ内の圧力を増圧し保持し減圧する増減圧制御弁を構
成している。尚これらの開閉弁はそれぞれ上記増圧モー
ド、保持モード、減圧モードに対応する増圧位置、保持
位置、減圧位置を有する一つの切換え弁に置き換えられ
てもよい。
【0045】切換え弁22FL及び22FR、制御弁26及
び34、開閉弁50FL、50FR、50RL、50RR及び開
閉弁56FL、56FR、56RL、56RRは、後に詳細に説
明する如く電気式制御装置70により制御される。電気
式制御装置70はマイクロコンピュータ72と駆動回路
74とよりなっており、マイクロコンピュータ72は図
1には詳細に示されていないが例えば中央処理ユニット
(CPU)と、リードオンリメモリ(ROM)と、ラン
ダムアクセスメモリ(RAM)と、入出力ポート装置と
を有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接
続された一般的な構成のものであってよい。
【0046】マイクロコンピュータ72の入出力ポート
装置にはストップランプスイッチ(STSW)76より
運転者がブレーキペダル12を踏み込んでいるか否かを
示す信号、車輪速度センサ78FL〜78RRよりそれぞれ
左右前輪及び左右後輪の車輪速度(周速)Vwi(i=f
l、fr、rl、rr)を示す信号、圧力センサ80よりマス
タシリンダ圧力Pm を示す信号が入力されるようになっ
ている。
【0047】またマイクロコンピュータ72のROMは
後述の如く制御フロー及びマップを記憶しており、CP
Uは上述の種々のセンサにより検出されたパラメータに
基づき後述の如く種々の演算を行い、車輪の制動スリッ
プ率Sbが過剰であるときには制動スリップ率が所定の
範囲内になるよう対応する車輪のホイールシリンダ内の
圧力を増減制御するアンチスキッド制御を行う。
【0048】特に電気式制御装置70は各車輪の車輪速
度Vwiに基づき演算される車体速度Vbの微分値として
車体の減速度Gbxを演算し、アンチスキッド制御がホイ
ールシリンダ内の圧力を減圧する減圧モードであるとき
には、車体の減速度Gbxに対応する基準のホイールシリ
ンダ内の圧力Prefを演算し、アンチスキッド制御開始
時のマスタシリンダ圧力PmをPmcとして圧力の比Ka
(=Pmc/Pref)を演算し、圧力の比の逆数1/Kaが
1未満であるときには標準の減圧時間Tdecを圧力の比
の逆数1/Kaにて補正し、これによりブレーキ装置の
効きが低下しマスタシリンダ内の圧力が高くなっている
状況に於いてホイールシリンダ内の圧力が過剰に減圧さ
れることを防止する。
【0049】次に図2に示されたフローチャートを参照
して第一の実施形態に於けるアンチスキッド制御につい
て説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制
御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉
成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
また図2に示されたフローチャートによる制御は例えば
左前輪、右前輪、左後輪、右後輪の順に各車輪について
実行される(これらのことは後述の第二の実施形態に於
いても同様である)。
【0050】まずステップ10に於いては車輪速度セン
サ78FL〜78RRより検出された各車輪の車輪速度Vwi
を示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於い
てはフラグFが1であるか否かの判別、即ちアンチスキ
ッド制御中であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行
われたときにはステップ50へ進み、肯定判別が行われ
たときにはステップ30へ進む。
【0051】ステップ30に於いてはアンチスキッド制
御の制御開始条件が成立しているか否かの判別が行わ
れ、否定判別が行われたときにはステップ140へ進
み、肯定判別が行われたときにはステップ40に於いて
フラグFが1にセットされると共に、マスタシリンダ圧
Pmが後述の補正係数Kaを演算するための基準圧力Pmc
に設定される。
【0052】尚アンチスキッド制御の開始条件が成立し
ているか否かの判別は当技術分野に於いて周知の任意の
要領にて行われてよく、例えば各車輪の車輪速度Vwiに
基づき推定車体速度Vbが演算され、(Vb−Vwi)/V
bにより車輪の制動スリップ率Sbが演算され、ストップ
ランプスイッチ76がオン状態にあり且つ推定車体速度
Vbが対応する制御開始基準値以上であり且つ制動スリ
ップ率Sbが対応する制御開始基準値以上である場合に
アンチスキッド制御の開始条件が成立していると判定さ
れてよい。
【0053】ステップ50に於いてはアンチスキッド制
御の終了条件が成立しているか否かの判別が行われ、肯
定判別が行われたときにはステップ60に於いてフラグ
Fが0にリセットされた後ステップ140へ進み、否定
判別が行われたときにはステップ70に於いて車輪速度
Vwiに基づき車輪加速度Gwi(i=fl、fr、rl、rr)が
演算され、制動スリップ率Sb及び車輪加速度Gwiに基
づき当技術分野に於いて周知の要領にて制御モード、即
ち減圧モード、保持モード、増圧モードが選択されると
共に、減圧モード及び増圧モードについてはそれぞれ標
準の減圧時間Tdec及び増圧時間Tincが決定される。
【0054】尚ステップ30に於ける制御開始条件の判
別の場合と同様、アンチスキッド制御の終了条件が成立
しているか否かの判別も当技術分野に於いて周知の任意
の要領にて行われてよく、例えばストップランプスイッ
チ76がオフ状態にある場合若しくは推定車体速度Vb
が対応する制御終了基準値以下である場合にアンチスキ
ッド制御の終了条件が成立していると判定されてよい。
【0055】ステップ80に於いては制御モードが減圧
モードであるか否かの判別が行われ、否定判別が行われ
たときにはそのままステップ130へ進み、肯定判別が
行われたときにはステップ90に於いて例えば推定車体
速度Vbの微分により車体の減速度Gbxが演算され、ス
テップ100に於いて車体の減速度Gbxに基づき図4に
示されたグラフに対応するマップより減速度Gbxに対応
する基準のホイールシリンダ内の圧力Prefが演算され
る。
【0056】尚車輌の前後加速度を検出する前後加速度
センサが搭載されている場合には、車体の減速度Gbxは
前後加速度センサにより検出されフィルタ処理された車
輌の前後加速度であってよい。
【0057】ステップ110に於いては基準のホイール
シリンダ内の圧力Prefに対する基準圧力Pmc、即ちア
ンチスキッド制御開始時のマスタシリンダ圧力Pmの比
Ka(=Pmc/Pref)が演算されると共に、圧力の比の
逆数1/Kaが1未満であるか否かの判別、即ちブレー
キ装置の効率が低下し効きが悪くなっているか否かの判
別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステ
ップ130へ進み、肯定判別が行われたときにはステッ
プ120に於いて減圧時間Tdecが下記の式5に従って
低減補正される。 Tdec=Tdec/Ka ……(5)
【0058】ステップ130に於いてはステップ70に
於いて選択された制御モードでのホイールシリンダ内圧
力の制御が実行される。この場合選択された制御モード
が減圧モードであるときには対応する増減圧制御弁50
FL〜50RR及び56FL〜56RRがTdec時間減圧モード
に制御されることによりホイールシリンダ内圧力が減圧
され、選択された制御モードが保持モードであるときに
は対応する増減圧制御弁50FL〜50RR及び56FL〜5
6RRが保持モードに制御され、選択された制御モードが
増圧モードであるときには対応する増減圧制御弁50FL
〜50RR及び56FL〜56RRがTinc時間増圧モードに
制御されることによりホイールシリンダ内圧力が増圧さ
れる。
【0059】ステップ140に於いては対応する増減圧
制御弁50FL〜50RR及び56FL〜56RRが通常位置、
即ち増圧モードの位置に切替えられ又は維持され、しか
る後ステップ10へ戻る。
【0060】かくしてこの第一の実施形態によれば、ス
テップ30及び40に於いてアンチスキッド制御の開始
時に検出されたマスタシリンダ圧力Pmが補正係数Kaを
演算するための基準圧力Pmcに設定され、ステップ80
に於いてアンチスキッド制御が減圧モードにて実行され
る旨の判別が行われると、ステップ90に於いて車体の
減速度Gbxが演算され、ステップ100に於いて減速度
Gbxに対応する基準のホイールシリンダ内の圧力Pref
が演算される。
【0061】そしてステップ110に於いて基準のホイ
ールシリンダ内の圧力Prefに対する基準圧力Pmcの比
Ka(=Pmc/Pref)が演算されると共に、この圧力の
比の逆数1/Kaが1未満であるか否かの判別により、
ブレーキ装置の効率が低下し効きが悪くなっているか否
かの判別が行われ、この判別が肯定判別であるときには
ステップ120に於いて減圧時間Tdecが圧力の比の逆
数1/Kaにより低減補正され、ステップ130に於い
て低減補正された減圧時間Tdecに基づきホイールシリ
ンダ内圧力が減圧される。
【0062】例えば図5に示されている如く、ブレーキ
装置の効きが正常である場合に於いて車体の減速度Gbx
がGbx1であるとすると、アンチスキッド制御開始時の
ホイールシリンダ内の圧力(マスタシリンダ圧Pmに等
しい)はその基準の圧力であるPw1になるが、ブレーキ
装置の効きが低下すると、ホイールシリンダ内の圧力は
Pw1よりも高いPw2になり、車体の減速度Gbxが一定で
あるとすると、減圧時間Tdecが補正係数1/Ka(=P
w1/Pw2)により低減補正される。
【0063】従って第一の実施形態によれば、ブレーキ
装置の効きが低下したときには、その効きの低下度合に
応じてホイールシリンダ内の圧力を減圧する時間Tdec
を低減し、これによりブレーキ装置の効きの低下度合に
応じて過不足なくホイールシリンダ内の圧力を減圧する
ことができ、従って減圧勾配が高くなることに起因して
ホイールシリンダ内の圧力が過剰に減圧されることを確
実に防止することができる。
【0064】特に図示の第一の実施形態によれば、車体
の減速度Gbxはステップ90に於いて減圧モードによる
アンチスキッド制御が行われる度毎に演算されるので、
マスタシリンダ圧力Pmの基準圧力Pmcの場合と同様車
体の減速度Gbxがアンチスキッド制御が開始される際に
のみ演算される場合に比して正確にブレーキ装置の効き
の低下度合に応じてホイールシリンダ内の圧力の減圧時
間Tdecを補正演算することができる。
【0065】また図示の第一の実施形態によれば、ステ
ップ110に於いて圧力の比の逆数1/Kaが1未満で
あるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときに
のみステップ120に於いて減圧時間Tdecが補正係数
1/Kaにて低減補正されるので、例えば車体の減速度
Gbxの減少により減圧時間Tdecが不必要に増大補正さ
れることを確実に防止することができる。
【0066】図3は本発明によるアンチスキッド制御装
置の第二の実施形態に於けるアンチスキッド制御ルーチ
ンを示すフローチャートである。尚図3に於いて、図2
に示されたステップに対応するステップには図2に於い
て付されたステップ番号と同一のステップ番号が付され
ている。
【0067】この実施形態に於いては、電気式制御装置
70は各車輪の車輪速度Vwiに基づき演算される車体速
度Vbの微分値として車体の減速度Gbxを演算すると共
に、増減圧制御の履歴に基づきホイールシリンダ内の圧
力Pwi( i=fl、fr、rl、rr)を推定し、アンチスキッ
ド制御がホイールシリンダ内の圧力を減圧する減圧モー
ドであるときには、車体の減速度Gbxに対応する基準の
ホイールシリンダ内の圧力Prefを演算し、基準の圧力
Prefに対する推定されたホイールシリンダ内の圧力Pw
iの比Kb(=Pwi/Pref)を演算し、圧力の比の逆数
1/Kbが1未満であるときには標準の減圧時間Tdecを
圧力の比の逆数1/Kbにて補正し、これによりブレー
キ装置の効きが低下しマスタシリンダ内の圧力が高くな
っている状況に於いてホイールシリンダ内の圧力が過剰
に減圧されることを防止する。
【0068】またこの実施形態のステップ40に於いて
は、フラグFが1にセットされ、ステップ70の次に実
行されるステップ75に於いて当技術分野に於いて周知
の任意の要領にてアンチスキッド制御開始時のマスタシ
リンダ圧力Pm及びアンチスキッド制御による増減圧制
御の履歴に基づきホイールシリンダ内の圧力Pwiが推定
により演算される。
【0069】またステップ110に於いては基準のホイ
ールシリンダ内の圧力Prefに対する推定圧力Pwiの比
Kb(=Pwi/Pref)が演算されると共に、圧力の比の
逆数1/Kbが1未満であるか否かの判別、即ちブレー
キ装置の効率が低下し効きが悪くなっているか否かの判
別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステ
ップ130へ進み、肯定判別が行われたときにはステッ
プ120に於いて減圧時間Tdecが下記の式6に従って
低減補正される。 Tdec=Tdec/Kb ……(6)
【0070】更にステップ140の次に実行されるステ
ップ145に於いて圧力センサ80により検出されたマ
スタシリンダ圧力Pmが各車輪のホイールシリンダ内の
圧力Pwiに設定される。
【0071】かくしてこの第二の実施形態によれば、ア
ンチスキッド制御が実行されるときにはステップ75に
於いてアンチスキッド制御開始時のマスタシリンダ圧力
Pm及びアンチスキッド制御による増減圧制御の履歴に
基づきホイールシリンダ内の圧力Pwiが推定により演算
され、ステップ110に於いて基準のホイールシリンダ
内の圧力Prefに対する推定圧力Pwiの比Kb(=Pwi/
Pref)の逆数が減圧時間Tdecに対する補正係数として
演算される。
【0072】従って第二の実施形態によれば、アンチス
キッド制御開始後のホイールシリンダ内圧力の減圧勾配
の変化に応じて補正係数を演算し、これにより上述の第
一の実施形態の場合に比して更に一層正確にブレーキ装
置の効きの低下度合に応じて過不足なくホイールシリン
ダ内の圧力を減圧することができ、従って減圧勾配が高
くなることに起因してホイールシリンダ内の圧力が過剰
に減圧されることを確実に防止することができると共
に、減圧時間Tdecの過剰補正に起因してアンチスキッ
ド制御によるホイールシリンダ内の圧力の減圧不足が生
じることを確実に防止することができる。
【0073】特に第二の実施形態によれば、上述の第一
の実施形態の場合と同様、ステップ110に於いて圧力
の比の逆数1/Kbが1未満であるか否かの判別が行わ
れ、肯定判別が行われたときにのみステップ120に於
いて減圧時間Tdecが補正係数1/Kbにて低減補正され
るので、例えば車体の減速度Gbxの減少により減圧時間
Tdecが不必要に増大補正されることを確実に防止する
ことができる。
【0074】以上に於ては本発明を特定の実施形態につ
いて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実
施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろ
う。
【0075】例えば上述の各実施形態に於いては、運転
者の制動操作量としてマスタシリンダ圧Pmが検出され
るようになっているが、運転者の制動操作量はブレーキ
ペダル12の踏力であってもよく、またブレーキペダル
12のストロークであってもよい。
【0076】また上述の各実施形態に於いては、ステッ
プ110に於いて圧力の比Ka又はKbの逆数が1未満で
あるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときに
のみステップ120に於いて減圧時間Tdecが補正係数
1/Ka又は1/Kbにて低減補正されるようになってい
るが、ステップ110の判別は省略されてもよく、また
ステップ110の判別の基準値が1よりも小さい正の定
数に設定されてもよい。
【0077】更に上述の第一の実施形態に於いては、車
体の減速度Gbxは減圧モードにてアンチスキッド制御が
実行される度毎に演算されるようになっているが、基準
の圧力Pmの場合と同様、アンチスキッド制御の開始時
にのみ演算されるよう修正されてもよい。
【0078】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明の請求項1の構成によれば、ブレーキ装置の効きが低
下しアンチスキッド制御時の制動圧の減圧勾配が大きく
なる状況に於いて制動圧がアンチスキッド制御により過
剰に減圧されることを確実に防止することができる。
【0079】また請求項2の構成によれば、ブレーキ装
置の効きの低下度合に応じて制動圧の低減量を適正に減
少補正することができ、請求項3の構成によれば、ブレ
ーキ装置の効きの低下度合に応じて過不足なく制動圧の
低減量を減少補正することができ、請求項4の構成によ
れば、請求項3の構成の場合に比して更に一層適正にブ
レーキ装置の効きの低下度合に応じて過不足なく制動圧
の低減量を減少補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアンチスキッド制御装置の第一の
実施形態の油圧回路及び電気式制御装置を示す概略構成
図である。
【図2】第一の実施形態のアンチスキッド制御ルーチン
を示すフローチャートである。
【図3】第二の実施形態のアンチスキッド制御ルーチン
を示すフローチャートである。
【図4】車体の減速度Gbxと基準のホイールシリンダ内
の圧力Prefとの間の関係を示すグラフである。
【図5】ブレーキ装置の効きが正常である場合及び低下
している場合について、車体の減速度Gbxと基準のホイ
ールシリンダ内の圧力Prefとホイールシリンダ内の圧
力Pwとの間の関係を示すグラフである。
【図6】アンチスキッド制御の減圧によるブレーキ装置
の制動圧Pwの変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10…ブレーキ装置 14…マスタシリンダ 16…ハイドロブースタ 22FL、22FR、26、34…制御弁 24FL、24FR、24RL、24RR…ホイールシリンダ 38…オイルポンプ 48…アキュムレータ 70…電気式制御装置 76…ストップランプスイッチ 78FL〜78RR…車輪速センサ 80…圧力センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキ装置の制動圧が過剰であるときに
    は制動圧を低減する車輌のアンチスキッド制御装置に於
    いて、前記ブレーキ装置の効きの低下を判定し前記ブレ
    ーキ装置の効きが低下しているときには制動圧の低減量
    を減少補正する補正手段を有することを特徴とする車輌
    のアンチスキッド制御装置。
  2. 【請求項2】前記補正手段は運転者の制動操作量を検出
    する手段と、前記制動操作量が高いほど前記低減量の減
    少補正量を高く設定する手段とを含んでいることを特徴
    とする請求項1に記載の車輌のアンチスキッド制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記補正手段は運転者の制動操作量を検出
    する手段と、車体の減速度を推定する手段とを含み、ア
    ンチスキッド制御が開始されたときの前記制動操作量及
    び車体の減速度に基づき前記低減量の減少補正量を演算
    することを特徴とする請求項1に記載の車輌のアンチス
    キッド制御装置。
  4. 【請求項4】前記補正手段は運転者の制動操作量を検出
    する手段と、前記制動操作量に基づきアンチスキッド制
    御中の前記ブレーキ装置の制動圧を推定する手段と、車
    体の減速度を推定する手段とを含み、前記ブレーキ装置
    の制動圧及び車体の減速度に基づき前記低減量の減少補
    正量を演算することを特徴とする請求項1に記載の車輌
    のアンチスキッド制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007237899A (ja) * 2006-03-08 2007-09-20 Advics:Kk アンチロックブレーキ制御装置
KR101302613B1 (ko) * 2009-09-15 2013-09-03 주식회사 만도 차량 자세 제어 장치의 제동방법
KR20160087499A (ko) * 2015-01-14 2016-07-22 주식회사 만도 브레이크 시스템 제어 장치 및 제어 방법

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