JP2001038673A - 水平多関節型ロボットアームのインピーダンス制御装置 - Google Patents
水平多関節型ロボットアームのインピーダンス制御装置Info
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Abstract
回避動作が可能な水平多関節型ロボットアームの制御装
置を提供する。 【解決手段】 水平多関節型ロボットアームに、そのア
ームに作用する外力、外トルクを計測する外力計測用セ
ンサを複数種類取り付け、各センサ情報から各関節を力
制御するロボットアームのインピーダンス制御装置にお
いて、外力計測用センサ102とトルクセンサ103と
表面感圧センサ104から計測された情報を、手先部に
加わる外力と、各関節に加わる外トルクに分離し、各関
節に加わる外トルクと設定された関節部仮想インピーダ
ンスからアームの逃げ量を算出する関節変位算出部11
0と、手先部に加わる外力と、設定された手先部仮想イ
ンピーダンスからアームの逃げ量を算出する手先変位算
出部107を有し、それぞれ算出した変位算出量を加算
装置115で加算した各関節の角度指令をサーボコント
ローラ116に与えるようにした。
Description
等に好適な水平多関節型ロボットアームのインピーダン
ス制御装置に関する。
制御を施す場合、図4に示す従来の水平多関節型ロボッ
トアームのインピーダンス制御装置のブロック図のよう
に、アーム101が環境と接触するような場合、アーム
101の手先部に取付けた力センサ102から手先部に
作用する、力、モーメント等の外力を計測し、設定した
仮想インピーダンス107から手先位置の逃げ量を算出
する方式や、図5に示すトルクセンサを用いた水平多関
節型ロボットアームのインピーダンス制御装置のブロッ
ク図のように、各関節軸根元に取付けた、例えば、磁歪
型等のトルクセンサ103から各関節部に加わるトルク
を計測し、その関節トルク情報を基に、設定した仮想イ
ンピーダンスから各関節の逃げ量を算出して、回避動作
を行う方式などがある。
来例においては、図4のように、アーム手先部に取付け
た力センサにより計測した外力を用いてインピーダンス
制御を行う場合、手先部ではなくアーム部が環境と接触
した場合、外力が計測できないため回避動作を行えない
という問題があった。また、図5のように、アーム各関
節軸根元に取り付けたトルクセンサにより計測した外ト
ルクを用いてインピーダンス制御を行う場合、駆動部の
摩擦等のロスにより、特にアームの上下方向に加わる微
小な力を計測するのが難しく、また、アームが動作して
いる場合アーム自身の慣性力の影響が大きくて、適切な
回避動作を行うことが難しいという問題があった。そこ
で、本発明は、ロボットアームが環境とどの部分で接触
しても、適切な回避動作を行うことができる水平多関節
型ロボットアームのインピーダンス制御装置を提供する
ことを目的としている。
め、請求項1に記載の発明は、各種ハンドリング作業を
行う水平多関節型ロボットアームに、アームに作用する
外力、外トルクを計測する外力計測用センサを複数種類
取付け、該各センサ情報から各関節を力制御する水平多
関節型ロボットアームのインピーダンス制御装置におい
て、外力計測用センサから計測された情報を手先部に加
わる外力と各関節に加わる外トルクに分離し、各関節に
加わる外トルクと設定された関節部仮想インピーダンス
からアームの逃げ量を算出する関節変位算出部と、手先
部に加わる外力と設定された手先部仮想インピーダンス
からアームの逃げ量を算出する手先変位算出部とを有し
ている。この水平多関節型ロボットアームのインピーダ
ンス制御装置によれば、水平方向の関節トルクと上下方
向作用力を合成したアームの各関節トルクと、関節部仮
想インピーダンスからアームの逃げ量を算出し、それに
手先部に加わる外力と手先部仮想インピーダンスから算
出したアームの逃げ量を加算して、サーボコントローラ
に角度指令として与えてアームを駆動するので、アーム
が水平、上下動中に、どの部分で環境に接触しても適切
な回避動作を実現できる。また、請求項2に記載の発明
は、前記外力計測用センサから計測された情報を全て各
関節に加わるトルクに変換し、設定された関節部仮想イ
ンピーダンスからアームの逃げ量を算出する関節変位算
出部を有している。この水平多関節型ロボットアームの
インピーダンス制御装置によれば、手先部に加わる外力
をトルクに変換し、これに、水平方向の関節トルクにア
ームの上下方向作用力を合成した各関節トルクを加算し
て、関節部仮想インピーダンスからアーム関節部の逃げ
量を算出しサーボコントローラを駆動するので、アーム
が水平、上下動中、どの部分で環境に接触しても、関節
部の逃げ量(角度指令値)により適切な回避動作が実現
できる。また、請求項3に記載の発明は、前記外力計測
用センサから計測された情報を全て手先部に加わる力に
変換し、設定された手先部仮想インピーダンスからアー
ムの逃げ量を算出する手先変位算出部を有している。こ
の水平多関節型ロボットアームのインピーダンス制御装
置によれば、手先部に加わる力と、上下方向も含む各関
節トルクを手先作用力に変換した作用力とを加算して、
手先部仮想インピーダンスからアーム手先部の逃げ量を
算出し、各関節の角度指令としてサーボコントローラを
駆動するので、アームが水平、上下動中、どの部分で環
境に接触しても、手先部の逃げ量(位置指令値)により
適切な回避動作が実現できる。
について図を参照して説明する。図1は本発明の第1の
実施の形態に係る水平多関節型ロボットアームのインピ
ーダンス制御装置のブロック図である。図1において、
101はアーム、102はアーム手先部に作用する外力
を計測する力センサ、103は各関節軸に作用するトル
クを計測するトルクセンサである。104はアーム上下
方向に作用する外力を計測する複数の表面感圧センサ、
105はアーム101を駆動するモータ(図のように各
関節毎に設置)、106は各モータ105の回転角を検
出する回転角検出計、107は手先作用力他の情報をア
ーム101の手先位置変位に変換する手先変位算出部、
108は加算装置、109は水平方向と上下(垂直)方
向の力の合成装置、110は水平方向関節トルク情報と
上下方向作用力情報をアーム101の関節角度変位に変
換する関節変位算出部、111はトルクセンサ103が
測定した水平方向関節トルク情報を補正する水平トルク
補正部、112は加算装置、113は無負荷時のアーム
101の手先位置を設定する手先釣り合い位置設定部、
114はアーム101の手先位置から関節角度を算出す
る逆運動学計算部、115は加算装置、116は角度指
令に基づきモータ105を制御するサーボコントローラ
である。
られる水平多関節型ロボットアームは、病院や医療福祉
施設等の介護・医療サービス機関において、介護者を食
事時間帯の食事の搬送・配膳・下膳作業から開放して、
肝心な対面介護に集中させる目的で導入されている食事
搬送ロボットに使用されている例である。従って、以下
の動作説明では、食事搬送ロボットが食事用トレイの配
膳・下膳等の作業を行う場合を例に、水平多関節ロボッ
トアームが環境と接触する危険がある場合に、適切な回
避動作を如何にして実現できるかを説明する。また、水
平多関節型アーム自体は、従来から一般的にスカラ型と
呼ばれて組立自動化ラインの組立作業、ハンドリング作
業等に多用されているロボット形式であり、沿直な支柱
部から横に水平方向へ伸びた人間の肩、肘の2つの関節
に相当する2つの関節部を有し、先端には手首部分とし
て回転軸、ハンド等が配置されて、各関節部は各サーボ
モータによる回転駆動によって、それぞれアームを水平
方向へ自由に動かし、上下にはZ軸モータ(図示してい
ない)により支柱部に沿ってアーム全体が平行移動可能
に構成されている。本実施の形態では、このアーム先端
のハンドで食事トレイ等を把持して、アームを水平方向
と上下(垂直)方向へ移動させて棚から配膳・下膳等の
作業を行うもので、以下、この作業中におけるアームの
環境との接触の回避動作について詳しく説明する。先
ず、水平トルク補正部111はアーム101の角関節の
角度・角速度・角加速度からアーム自身の水平動作によ
って生ずる関節トルクの値と、水平方向の手先作用力情
報から手先作用力によって生じる関節トルクを算出す
る。このトルクは加算装置108により、各関節に取付
けられたトルクセンサ103によって計測された水平方
向関節トルクと加算され、補正される。この関節トルク
と、z軸モータによりアーム101を上下方向へ移動さ
せる場合に作用する外力を計測する感圧センサ104に
より計測された上下方向作用力とを、合成装置109に
よって合成して、関節変位算出部110に入力し、設定
された関節部仮想インピーダンスの値(Jj、dj、k
j)から各関節の変位量を算出する。又、手元に取付け
られた外力計測用センサ(力センサ)102によって計
測された手先作用力は、手先変位算出部107に入力さ
れ、設定された手先部仮想インピーダンスの値(Je、
de、ke)を用いて、手先の変位量に変換される。こ
の手先変位量は、加算装置112によって手先釣り合い
位置設定部113の手先釣り合い位置(接触前の無負荷
時のアーム101の手先釣り合い位置)と加算され、手
先位置の指令値が算出される。そして算出された手先位
置指令は、逆運動学計算部114で各関節の角度指令に
変換される。この各関節指令値は加算装置115で、各
関節の変位量と加算され、サーボコントローラ116に
入力する。サーボコントローラ116では、入力した角
度指令と回転角検出計105により検出した角度情報と
の差を比較してモータ105を制御する。このように、
本実施の形態によれば、各センサからの情報を、各関節
に加わるトルクと手先に加わる力に分離し、各々に設定
された仮想インピーダンスからアームの逃げ量を算出す
ることにより、アームが水平、上下動中、どの部分で環
境に接触しても、低衝撃で適切な回避動作を実現でき
る。
図を参照して説明する。図2は本発明の第2の実施の形
態に係る水平多関節型ロボットアームのインピーダンス
制御装置のブロック図である。図2において、201は
手先部に取付けた力センサ102により計測した手先作
用力Feを、各関節トルクτeに変換する力→トルク変
換部、202はその加算装置、203は関節釣り合い角
度設定部、204は加算装置である。なお、その他の図
1と同一構成には同一符号を付して、重複する説明は省
略する。つぎに動作について説明する。先ず、水平トル
ク補正部111は、アーム101の各関節の角度・角速
度・角加速度からアーム自身の水平動作によって生じる
関節トルクの値と、水平方向の手先作用力情報から手先
作用力によって生じる関節トルクを算出し、各関節に取
り付けられたトルクセンサ103によって計測された水
平方向関節トルクと加算され、補正される。そして、ア
ーム上下方向に作用する外力を計測する表面感圧センサ
104によって計測された上下方向作用力と合成装置1
09によって合成され、関節トルクτjとなる。一方、
手先に取付けられた外力計測用力センサ102によって
計測された手先作用力は、力→トルク変換部201に入
力され、以下の式(1)による演算を行って各関節に加
わるトルクτeに変換される。 τe=JT Fe (1) ここで、Feは手先作用力を、JT はアームの転置ヤコ
ビアンを、τeは各関節に加わるトルクを、それぞれ表
す。この関節トルクτeは、先の関節トルクτjと、加
算装置202において加算され、関節変位算出部110
に入力される。関節変位算出部110は設定された関節
部仮想インピーダンスの値(Jj、dj、kj)から各
関節の変位量を算出する。この各関節変位量は加算装置
204によって関節釣り合い角度設定部203の釣り合
い角度と加算され、各関節の角度指令値が算出される。
このようにして算出された関節角度指令は、サーボコン
トローラ116へ入力し、サーボコントローラ116は
角度指令と回転角検出計106で検出した角度情報との
差を比較して、モータ105を制御する。このように、
第2の実施の形態によれば、センサ情報を全て関節トル
クに変換し、トルク対応の関節部仮想インピーダンスの
値(Jj、dj、kj)だけを用いる変位量算出方式に
より、手先作用力Feも一旦関節トルクτeに変換した
後に、上下方向作用力も合成された関節トルクτjに加
算して、トルク対応の関節変位量(角度指令)を算出し
ているので、アームの水平、上下動中、どの部分で環境
と接触しても低衝撃で適切な回避動作が可能になると同
時に、簡略化、コストの削減等も図れる。
図を参照して説明する。図3は本発明の第3の実施の形
態に係る水平多関節型ロボットアームのインピーダンス
制御装置のブロック図である。図3において、301は
水平方向トルクと上下方向作用力から合成された関節ト
ルクτjを、手先部に作用する手先作用力Fjに変換す
るトルク→力変換部、302は加算装置である。なお、
その他の図1と同一構成には同一符号を付して重複する
説明は省略する。つぎに動作について説明する。水平ト
ルク補正部111は、アーム101の各関節の角度・角
速度・角加速度からアーム自身の水平動作によって生じ
る関節トルクの値と、水平方向の手先作用力情報から手
先作用力によって生じる関節トルクを算出する。このト
ルクは加算装置108により各関節に取付けられたトル
クセンサ103によって計測された水平方向関節トルク
と加算され、補正される。それに、アーム上下方向に作
用する外力を計測する表面感圧センサ104によって計
測された上下方向作用力と合成装置109によって合成
され、関節トルクτjとなる。関節トルクτjはトルク
→力変換部301に入力されて、以下の式(2)による
演算を行って手先作用力Fjに変換される。 Fj=J-Tτj (2) ここで、τjは各関節に加わるトルクを、J-Tはアーム
の転置逆ヤコビアンを、Fjは手先作用力を、それぞれ
表す。この変換された手先作用力Fjは、手先に取付け
た力センサ102によって計測された手先作用力Feと
加算装置302で加算され、手先変位算出部107に入
力して設定された手先部仮想インピーダンスの値(J
e、de、ke)から、手先位置の変位量を算出する。
この手先位置変位量は加算装置112によって手先釣り
合い位置設定部113の釣り合い位置と加算され、手先
位置の指令値が算出される。この手先位置指令は逆運動
学計算部114により、各関節の角度指令に変換され、
サーボコントローラ116に入力し、サーボコントロー
ラ116は角度指令と回転角検出計106で検出した角
度情報との差を比較してモータ105を制御する。この
ように、第3の実施の形態によれば、センサ情報を全て
手先作用力に変換し、手先作用力対応の手先部仮想イン
ピーダンスの値(Je、de、ke)だけを用いる変位
量算出方式により、関節トルクτjも一旦、作用力Fj
に変換した後に、手先作用力Feに加算して、手先部作
用力対応の位置指令値を算出して各関節の角度指令に変
換しているので、アームが水平、上下動中、どの部分で
環境と接触しても、低衝撃で適切な回避動作が可能にな
ると同時に、簡略化、コスト削減等も図れる。
福祉施設における食事搬送ロボットの水平多関節型ロボ
ットアームを例に説明してきたが、それ以外にも、食事
搬送ロボットとしては児童、工場の給食、学生食堂、レ
ストラン、結婚披露宴、ホテル等の会食場など、大勢の
人数を対象として配膳・下膳作業を行うような場所には
全て適用可能である。また、食事搬送ロボットに限ら
ず、各種の組立自動化ラインにおいて水平多関節型ロボ
ットアームを用いた産業用の組立ロボット(スカラ型ロ
ボット)。倉庫や、工場等の作業場において、ストッカ
からの製品の出入れ、ハンドリング作業などを行うスカ
ラ型ロボット等にも使用範囲を拡大できる。
各種ハンドリング作業を行う水平多関節型ロボットアー
ムに、アームに作用する外力、外トルクを計測する外力
計測用センサを複数種類取付け、その各外力計測用セン
サの情報から各関節を力制御する水平多関節型ロボット
アームのインピーダンス制御装置において、各センサか
らの情報を、各関節に加わるトルクと手先に加わる力に
分離し、各々に設定された仮想インピーダンスからアー
ムの逃げ量を算出することで、アームがどの部分で環境
に接触しても適切な回避動作を実現できるという効果が
ある。また、外力計測用のセンサ情報を全て各関節部に
加わるトルク、若しくは手先に加わる手先部作用力に変
換し、各設定された仮想インピーダンスから逃げ量を算
出することによって、アームがどの部分で環境に接触し
ても適切な回避行動が可能になると共に、回路構成、制
御等の簡略化とコストの削減が図れるという効果があ
る。
ロボットアームのインピーダンス制御装置のブロック図
である。
ロボットアームのインピーダンス制御装置のブロック図
である。
ロボットアームのインピーダンス制御装置のブロック図
である。
ダンス制御装置のブロック図である。
ットアームのインピーダンス制御装置のブロック図であ
る。
算装置 109 合成装置 110 関節変位算出部 111 水平トルク補正部 113 手先釣り合い位置設定部 114 逆運動学計算部 116 サーボコントローラ 201 力→トルク変換部 203 関節釣り合い角度設定部 301 トルク→力変換部
Claims (3)
- 【請求項1】 各種ハンドリング作業を行う水平多関節
型ロボットアームに、アームに作用する外力、外トルク
を計測する外力計測用センサを複数種類取付け、該各セ
ンサ情報から各関節を力制御する水平多関節型ロボット
アームのインピーダンス制御装置において、 外力計測用センサから計測された情報を手先部に加わる
外力と各関節に加わる外トルクに分離し、各関節に加わ
る外トルクと設定された関節部仮想インピーダンスから
アームの逃げ量を算出する関節変位算出部と、手先部に
加わる外力と設定された手先部仮想インピーダンスから
アームの逃げ量を算出する手先変位算出部とを有するこ
とを特徴とする水平多関節型ロボットアームのインピー
ダンス制御装置。 - 【請求項2】 前記外力計測用センサから計測された情
報を全て各関節に加わるトルクに変換し、設定された関
節部仮想インピーダンスからアームの逃げ量を算出する
関節変位算出部を有することを特徴とする請求項1記載
の水平多関節型ロボットアームのインピーダンス制御装
置。 - 【請求項3】 前記外力計測用センサから計測された情
報を全て手先部に加わる力に変換し、設定された手先部
仮想インピーダンスからアームの逃げ量を算出する手先
変位算出部を有することを特徴とする請求項1記載の水
平多関節型ロボットアームのインピーダンス制御装置。
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