JP2001038592A - 研磨方法および研磨装置 - Google Patents

研磨方法および研磨装置

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JP2001038592A
JP2001038592A JP11216118A JP21611899A JP2001038592A JP 2001038592 A JP2001038592 A JP 2001038592A JP 11216118 A JP11216118 A JP 11216118A JP 21611899 A JP21611899 A JP 21611899A JP 2001038592 A JP2001038592 A JP 2001038592A
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polishing
small
center
diameter
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JP11216118A
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English (en)
Inventor
Kaname Furukawa
要 古川
Manabu Ando
学 安藤
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小径工具による研磨特性を改善する。 【解決手段】 小径工具である研磨パッド3は副軸2の
下端に保持され、主軸1の回転駆動によって一定速度で
公転する。公転中、研磨パッド3の工具面の方向性を一
定に保ち、工具面の任意の点5における研磨速度を研磨
パッド3の中心13における研磨速度と同じにする。研
磨速度を時間的、空間的に均一にすることで、理想的な
研磨特性を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズ、ミラー等
の光学素子、特に、近年用いられる機会が増加している
非球面レンズ等の自由曲面を、小径工具によって研磨加
工するための研磨方法および研磨装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、レンズ、ミラー等の光学素子、特
に非球面レンズ等の自由曲面を研磨加工する研磨方法と
して、研磨されるワークの数分の一以下という小径の研
磨工具を用いるローカル研磨加工法が知られている。こ
れは、小径工具を高速で自転させたり、または、自転さ
せながら公転させ、ワークの送り等を制御することで任
意の曲面を研磨するものである。
【0003】図5は一従来例によるローカル研磨加工法
を示すもので、公転軸である主軸101は自転軸である
副軸102を偏心位置に保持し、副軸102の下端に小
径工具である研磨パッド103が保持されている。そし
て、第1の回転駆動手段によって主軸101を回転駆動
することで、研磨パッド103を公転させ、第2の回転
駆動手段によって副軸102を回転駆動することで研磨
パッド103を自転させる。他方、非球面のワークであ
るシリンドリカルレンズW0 は予め記憶された経路で送
られ、研磨圧はエアーシリンダ等によって与えられる
(特公昭63−27148号公報参照)。
【0004】一般的に、光学素子を研磨加工する際の研
磨工具に与える駆動力による回転運動としては、(1)
研磨工具を自転させる方式、あるいは、(2)自転させ
ながらかつ公転させる方式等が採用されている。また直
線運動として、(3)工具を回転させずに往復揺動させ
る方式等もある。ローカル研磨加工法においても同様で
ある。
【0005】図6は、上記の方式を組み合わせた複合方
式を説明するもので、真上から見た小径工具とその動き
を示す。同図において、円形の小径工具である研磨パッ
ド210が2個連結されており、連動して動く構造にな
っている。すなわち、2個の研磨パッド210は常に距
離Sを保ちながら、両研磨パッド210の中心を結ぶ線
分の中点を回転中心O1 とする紙面に垂直な主軸211
によって公転する。この時の各研磨パッド210の中心
の軌跡を描いたものが破線で示した円周経路221であ
る。
【0006】これら一連の運動では、まず研磨パッド2
10を第1の主軸211によって回転中心О1 のまわり
に公転させ、研磨パッド210の公転に付随して回転中
心O 2 の自転軸212によって自転させているので、第
1の主軸211によって研磨パッド210を公転させな
がら自転させる方式に相当する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に研磨加工におい
て、単位時間あたりの研磨量は、ワークに対する工具の
工具面(ポリシャ)の相対速度に比例すると言われてい
る。すなわち、研磨加工において均一な加工面を得よう
とするならば、ワークと工具面の間の相対速度が経時的
に一定(時間的速度変化無し)で、しかも、工具面上の
任意のポイント上でのワークに対する相対速度も均一
(位置による速度変化、すなわち工具面上の速度分布無
し)であることが求められる。
【0008】しかしながら上記従来の技術による(1)
〜(3)の研磨方式では、いずれの方式においても研磨
量の分布にバラツキが生じてしまうという未解決の課題
がある。
【0009】詳しく説明すると、(1)および(2)の
方法では、研磨を進めていくと、工具の工具面上の位置
による相対速度の分布が生じてしまう。例えば(1)の
方法のように工具が高速で自転する場合は、工具の中心
部でワークに対する相対速度が遅くなり、工具の外周部
で速くなる。また、(2)の方法においては、工具の公
転中心に一番近い所の相対速度が最も遅くなり、一番遠
い所の相対速度が最も速くなる。
【0010】従って、(1)、(2)の方法でライン上
を研磨していくと、その進行方向に直角な方向の研磨除
去量を表わす研磨特性曲線の形状は、図4の(b)に示
すように中央部の凹んだ形状になり、均等な研磨が難し
い。これを補正して、図4の(a)に示すSinカーブ
状の形状を得るために、図6に示すような複数の回転運
動を合成する方式が開発されているが、この場合は、工
具が複雑な運動をすることとなり、あるエリアを均等な
除去深さにしたり、目的の形状に加工するための制御が
難しい。
【0011】また、シリンドリカルレンズに代表される
直交方向で曲率が異なる曲面等を研磨する際には、工具
面上の任意の点が形状追随すべき曲率の方向が工具1回
転内で大きく変化する。従って、回転運動中工具を曲面
形状に追随させるためには、工具の材質が、かなり柔軟
性を有し、変形に対する応答性のあるものに制限されて
しまう。
【0012】また、(3)の方法は、運動の1周期(ス
トローク)の中で速度が変化するいわゆる時間的速度変
化があるため、研磨速度を大きくとりにくく、研磨能率
が一般的に低い。
【0013】このように、(1)、(2)の方法では加
工中工具面の各ポイントでワークに対する相対速度が不
均一となり、いわゆる工具面上の速度分布がある。また
(3)の方法においては、単位時間当たりの研磨除去量
すなわち研磨速度を大きくとりにくいという不具合があ
る。
【0014】本発明は上記従来の技術の有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、小径工具を実質的に
自転させることなく、均一な速度の公転運動のみを与え
ることによって、時間的かつ空間的に均一な研磨速度で
研磨を行ない、研磨特性を大幅に改善できる研磨方法お
よび研磨装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の研磨方法は、小径工具の工具面をワークに
当接し、前記小径工具に回転運動を与えることで前記ワ
ークを研磨加工する研磨方法であって、前記ワークに対
する前記工具面の相対速度が、前記工具面の任意の点で
前記工具面の中心と同じである状態を保ちながら前記小
径工具を駆動力によって公転させることを特徴とする。
【0016】小径工具の工具面をワークに当接し、前記
小径工具に回転運動を与えることで前記ワークを研磨加
工する研磨方法であって、前記回転運動が、駆動力によ
る前記小径工具の公転であり、該公転に伴なう連れ回り
による前記小径工具の自転が存在することを特徴とする
研磨方法でもよい。。
【0017】本発明の研磨装置は、ワークに当接される
工具面を有する小径工具と、該小径工具を偏心位置に保
持する主軸と、該主軸を回転させる駆動手段を有し、前
記ワークに対する前記工具面の相対速度が、前記工具面
の任意の点で前記工具面の中心と同じである状態を保ち
ながら前記小径工具を前記駆動手段によって公転させる
ことを特徴とする。
【0018】ワークに当接される工具面を有する小径工
具と、該小径工具を偏心位置に回転軸受を介して保持す
る主軸と、該主軸を回転させる駆動手段を有し、前記駆
動手段による前記小径工具の公転に伴なって連れ回りに
よる前記小径工具の自転が可能であることを特徴とする
研磨装置でもよい。
【0019】
【作用】小径工具の工具面をワークに当接して研磨を行
なう工程で、小径工具に与えられる回転運動を、工具面
の方向性を一定に保ち、ワークに対する相対的速度分布
の無い状態での小径工具の公転、あるいは、小径工具の
公転とこれに伴なう連れ回りによる小径工具の自転のみ
とする。
【0020】ワークに対する相対速度が工具面の任意の
点で中心と同じである状態を保ちながら小径工具を公転
させることで、小径工具の工具面の研磨速度を時間的お
よび空間的に一定に保つことができる。
【0021】換言すれば、研磨工程中の小径工具の公転
速度を一定にすることで研磨速度の経時的変化を防ぎ、
かつ、工具面の相対的自転を含まないことによって工具
面の位置による速度のバラツキ、すなわち研磨速度の空
間的分布を防ぐことで、極めて理想的な研磨特性を得る
ことができる。
【0022】このような小径工具を用いることで、ワー
クの研磨深さを一定にしたり、所望の形状に加工する制
御が簡単になり、かつ信頼性も大幅に向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0024】図1は第1の実施の形態による研磨方法お
よび研磨装置を示すもので、同図の(b)に示すよう
に、主軸1は副軸2を偏心位置に保持し、副軸2の下端
に小径工具である円形の工具面を有する研磨パッド3が
保持されている。主軸1は図示しない駆動手段によって
回転駆動され、副軸2に保持された研磨パッド3を公転
させる。研磨パッド3は、公転中に副軸2のまわりの方
向性(回転位置)が変化しないように、例えば1公転中
に逆回りの1自転を行なうような機構を介して副軸2に
保持され、図示しないエアシリンダ等によって所定の研
磨圧でワークW1に当接される。
【0025】主軸1が回転すると、図1の(a)に示す
ように、研磨パッド3の中心13は、主軸1の回転中心
である公転中心11のまわりに半径Rの円軌道21上を
移動する。
【0026】このように研磨パッド3が公転するとき、
その工具面はワークW1 に対して相対的に自転すること
なく、副軸2を中心とする回転位置すなわち方向性は変
化しない。例えば、任意の点(加工点)5を考えたと
き、研磨パッド3の中心13が、前述のように主軸1の
回転によって公転し、点13aの位置に来ると、破線で
示す研磨パッド3aの状態となり、前記の点5は点5a
の位置に来る。
【0027】従って、研磨パッド3の中心13と、その
工具面上の任意の点5がワークW1上で描く軌跡の長さ
Lは、常に同じである。すなわち、研磨パッド3の公転
による点5の軌跡は破線で示すように円軌道22とな
り、これは研磨パッド3の中心13の軌跡である円軌道
21と同一半径Rであり、点5と中心13の軌跡の長さ
は互いに等しい。
【0028】このようにして研磨パッド3は、工具の半
径をrとした時に、主軸1の中心軸である公転中心11
を中心とした半径(R+r)の円の内側を動く。
【0029】さらに、研磨パッド3と主軸1とこれを回
転させる駆動手段を含む駆動系全体が破線で示す走査の
進行経路23に沿ってワークW1 上を移動して行く。
【0030】本実施の形態によれば、小径工具の回転運
動が、ワークに対する相対的自転運動を含むことなく、
従って、ワークに対する工具面の相対速度が、工具面の
任意の点において中心と同じである状態での公転運動の
みで研磨加工を行なうものであるため、工具面上の全て
の点(位置)で均一な研磨速度が得られる。すなわち、
研磨工程中の公転速度が一定であれば、研磨速度を時間
的および空間的(位置的)に均一にすることができる。
【0031】その結果、小径工具の走査方向に直角な方
向の研磨除去量を表わす研磨特性の形状は、図4の
(a)に示すようなSinカーブ状の形状となり、同図
の(b)に示したような中央部に凹みを有する歪んだ形
状や非対称な形状を生じないため、あるエリアを加工す
る際に研磨の重ね合わせ面の平滑さを保つことが容易で
ある。従って、均等な除去深さにしたり、目的の形状を
得るための制御も容易で、信頼性も高い。
【0032】また、図3に示すシリンドリカルレンズに
代表されるような、直交方向で大きく曲率が異なるワー
クの曲面を研磨する場合においては、1公転内で研磨パ
ッド3の工具面上の任意の点が追随すべき曲率の方向は
変化しないから、工具材質として剛性の高いものであっ
ても使用することができる。
【0033】図2は第2の実施の形態を示すもので、こ
れは、駆動手段である回転駆動機構34によって回転駆
動される主軸31に副軸32を偏心保持させ、副軸32
の下端において小径工具である研磨パッド33を保持す
るホルダ32aに、エコライズ機構35と回転軸受であ
るボールベアリング36を設けて、ボールベアリング3
6によって研磨パッド33の連れ回りによる副軸まわり
の回転を許すように構成したものである。
【0034】このように連れ回りによって小径工具面を
副軸まわりに回転させれば、研磨パッド33の公転中に
工具面がワークに対して相対的に自転しないように逆ま
わりに回転させる駆動機構等を設ける必要がない。
【0035】駆動手段から与えられるのは公転運動だけ
であるから、全体の機構が簡単で、しかも第1の実施の
形態と同様に工具面の任意の点で研磨速度が均一である
という効果が得られる。
【0036】図3に示すシリンドリカルレンズ等のワー
ク面を研磨する場合では、ある位置において成形された
小径工具がシリンドリカル面と最も形状が一致したとこ
ろで小径工具の回転は収れんし、小径工具の1公転内で
は工具面上の任意の点が追随すべき曲率は変化すること
はない。
【0037】また、エコライズ機構により小径工具の支
持点は加工面上となるためモーメント荷重による小径工
具の偏荷重も発生することなく、一定の研磨が可能とな
る。
【0038】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0039】小径工具の工具面の方向性を保ちながら公
転運動を与えることで、研磨速度を時間的かつ空間的に
均一にすることができる。
【0040】これによって、小径工具による研磨特性を
大幅に改善し、非球面レンズ等の自由曲面等を高精度で
研磨加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による研磨方法と研磨装置を
説明する図である。
【図2】第2の実施の形態による研磨装置を説明する図
である。
【図3】ワークがシリンドリカルレンズである場合を示
す図である。
【図4】研磨による除去量を表わす研磨特性を示すグラ
フである。
【図5】一従来例を説明する図である。
【図6】別の従来例を説明する図である。
【符号の説明】
1,31 主軸 2,32 副軸 3,33 研磨パッド 34 回転駆動機構 36 ボールベアリング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小径工具の工具面をワークに当接し、前
    記小径工具に回転運動を与えることで前記ワークを研磨
    加工する研磨方法であって、前記ワークに対する前記工
    具面の相対速度が、前記工具面の任意の点で前記工具面
    の中心と同じである状態を保ちながら前記小径工具を駆
    動力によって公転させることを特徴とする研磨方法。
  2. 【請求項2】 小径工具の工具面をワークに当接し、前
    記小径工具に回転運動を与えることで前記ワークを研磨
    加工する研磨方法であって、前記回転運動が、駆動力に
    よる前記小径工具の公転であり、該公転に伴なう連れ回
    りによる前記小径工具の自転が存在することを特徴とす
    る研磨方法。
  3. 【請求項3】 ワークに当接される工具面を有する小径
    工具と、該小径工具を偏心位置に保持する主軸と、該主
    軸を回転させる駆動手段を有し、前記ワークに対する前
    記工具面の相対速度が、前記工具面の任意の点で前記工
    具面の中心と同じである状態を保ちながら前記小径工具
    を前記駆動手段によって公転させることを特徴とする研
    磨装置。
  4. 【請求項4】 ワークに当接される工具面を有する小径
    工具と、該小径工具を偏心位置に回転軸受を介して保持
    する主軸と、該主軸を回転させる駆動手段を有し、前記
    駆動手段による前記小径工具の公転に伴なって連れ回り
    による前記小径工具の自転が可能であることを特徴とす
    る研磨装置。
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