JP2001037245A - 電力変換装置とその制御装置 - Google Patents

電力変換装置とその制御装置

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JP2001037245A
JP2001037245A JP11203638A JP20363899A JP2001037245A JP 2001037245 A JP2001037245 A JP 2001037245A JP 11203638 A JP11203638 A JP 11203638A JP 20363899 A JP20363899 A JP 20363899A JP 2001037245 A JP2001037245 A JP 2001037245A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力変換装置の回路構成を簡素化し且つ電力
変換用の主スイッチング素子が受ける電気的ストレスを
軽減する。 【解決手段】 本発明による電力変換装置では、各電力
変換用IGBT(8)〜(13)のターンオフ時におけるコレ
クタ−エミッタ端子間の電圧上昇率が各コンデンサ(33)
〜(38)の充電により抑制されるので、各電力変換用IG
BT(8)〜(13)のターンオフ時においてゼロ電圧スイッ
チングとなる。また、各電力変換用IGBT(8)〜(13)
のターンオン時は、転流用IGBT(64)のスイッチング
動作により、転流用リアクトル(39,40,41)、転流ブリッ
ジ回路(57)及び転流用IGBT(64)を介して各主ダイオ
ード(14)〜(19)に電流が流れるので、各電力変換用IG
BT(8)〜(13)のターンオン時においてゼロ電圧及びゼ
ロ電流スイッチングとなる。このため、簡素な回路構成
で各電力変換用IGBT(8)〜(13)が受ける電気的スト
レスを軽減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流電力を交流電
力に変換するインバータ装置又は交流電力を直流電力に
変換するコンバータ装置を含む電力変換装置とその制御
装置、特に簡素な回路構成で電力変換用スイッチング素
子が受ける電気的ストレスを軽減できる電力変換装置と
その制御装置に属する。
【0002】
【従来の技術】PWM(パルス幅変調)制御により複数
の電力変換用スイッチング素子をオン・オフ制御して直
流−交流又は交流−直流間で電力を変換する電力変換装
置は、従来から無停電電源装置、誘導モータ駆動用イン
バータ又はバッテリの充電器等に用いられている。特
に、共振により電力変換用スイッチング素子のスイッチ
ング動作時に発生するサージ電圧、サージ電流、スイッ
チング損失等を低減して電力変換用スイッチング素子の
受ける電気的ストレスを軽減する共振型電力変換装置
は、低ノイズの電力変換装置として最近注目されてい
る。
【0003】従来から用いられている電力変換装置とし
て鋸波搬送波比較方式の三相インバータ装置を図14に
示す。図14に示す三相インバータ装置は、直流入力端
子(1,2)に接続される直流電源(3)と、直流入力端子(1,
2)と3つの交流出力端子(4,5,6)との間に接続される主
スイッチング回路(7)と、主スイッチング回路(7)の交流
出力端子(4,5,6)側のラインに接続される交流リアクト
ル(20,21,22)とを備えている。主スイッチング回路(7)
は、橋絡(ブリッジ)接続された複数対の主スイッチン
グ素子としての3対の電力変換用IGBT(絶縁ゲート
型バイポーラトランジスタ)(8,9;10,11;12,13)と、3
対の電力変換用IGBT(8,9;10,11;12,13)のコレクタ
−エミッタ端子間に各々接続される主整流素子としての
主ダイオード(14,15;16,17;18,19)とから構成される。
また、3対の電力変換用IGBT(8,9;10,11;12,13)の
各ゲート端子に第1〜第6の主ゲート信号VG1〜VG6
付与して主スイッチング回路(7)の各電力変換用IGB
T(8,9;10,11;12,13)のスイッチング動作を制御する制
御装置としての制御回路(23)を備えている。図14に示
す三相インバータ装置では、制御回路(23)から出力され
る第1〜第6の主ゲート信号VG1〜VG6で3対の電力変
換用IGBT(8,9;10,11;12,13)をオン・オフ制御する
ことにより、直流電源(3)から直流入力端子(1,2)に供給
される直流電力を三相交流電力に変換し、交流リアクト
ル(20,21,22)を介して3つの交流出力端子(4,5,6)から
出力されるU相、V相及びW相の三相交流出力をそれぞ
れ図示しない三相交流負荷又は三相交流系統に供給す
る。
【0004】制御回路(23)は、U相、V相及びW相の基
準電圧発生器(24,25,26)と、搬送波発生器(27)と、3つ
の比較器(28)と、U相、V相及びW相の主ゲート信号発
生器(29,30,31)とを備えている。U相、V相及びW相の
基準電圧発生器(24,25,26)は各比較器(28)の+入力端子
に接続され、搬送波発生器(27)は各比較器(28)の−入力
端子に接続される。各比較器(28)の出力端子は、それぞ
れ対応する相の主ゲート信号発生器(29,30,31)に接続さ
れる。U相、V相及びW相の主ゲート信号発生器(29,3
0,31)の2つの信号出力端子は、主スイッチング回路(7)
の3対の電力変換用IGBT(8,9;10,11;12,13)の各ゲ
ート端子にそれぞれ接続される。
【0005】U相、V相及びW相の基準電圧発生器(24,
25,26)は、互いに(2/3)π[rad]の位相差を有する
U相、V相及びW相の基準電圧VUR,VVR,VWRをそれぞ
れ出力する。搬送波発生器(27)は、交流出力の周波数
(50〜60Hz)より十分周波数の高い(20〜150
kHz)鋸歯搬送波hを出力する。鋸歯搬送波hは、最小
値から最大値に向かって比例直線的に上昇した後、最大
値から最小値に向かって急激に降下してリセットされ
る。比較器(28)は、U相、V相又はW相の基準電圧
UR,VVR,VWRのレベルと鋸歯搬送波hの電圧レベルと
を比較し、U相、V相又はW相の基準電圧VUR,VVR,V
WRのレベルが鋸歯搬送波hの電圧レベルより高い場合は
「1」、U相、V相又はW相の基準電圧VUR,VVR,VWR
のレベルが鋸歯搬送波hの電圧レベルより低い場合は
「0」となる比較信号PU,PV,PWを出力する。U相、
V相及びW相の主ゲート信号発生器(29,30,31)は、比較
器(28)の比較信号PU,PV,PWが「1」のときに主スイ
ッチング回路(7)の一方側の電力変換用IGBT(8,10,1
2)がオン状態となる第1、第3及び第5の主ゲート信号
G1,V G3,VG5を対応する各電力変換用IGBT(8,10,
12)のゲート端子に出力し、各比較信号PU,PV,PW
「0」のときに主スイッチング回路(7)の他方側の電力
変換用IGBT(9,11,13)がオン状態となる第2、第
4、第6の主ゲート信号VG2,V G4,VG6を対応する各電
力変換用IGBT(9,11,13)のゲート端子に出力する。
【0006】U相、V相、W相の基準電圧発生器(24,2
5,26)の基準電圧VUR,VVR,VWR及び搬送波発生器(27)
の鋸歯搬送波hの出力波形を図15(A)に示し、U相、
V相、W相の比較器(28)の比較信号PU,PV,PWの出力
波形をそれぞれ図15(B)、(C)及び(D)に示す。ま
た、3対の電力変換用IGBT(8,9;10,11;12,13)の何
れか一対の一方に動作遅れ等が生じ、例えば一対の電力
変換用IGBT(8,9)が同時にオン状態になると直流電
源(3)が短路されるため、一方の電力変換用IGBT(8)
をターンオフした後に数μsec程度(3μsec)の遅延時
間tDを設けて他方の電力変換用IGBT(9)をターンオ
ンする。この遅延時間tDをデッドタイムという。これ
により、U相の主ゲート信号発生回路(24)から出力され
る第1及び第2の主ゲート信号VG1,VG2の波形をそれ
ぞれ図16(A)及び(B)に示す。図示は省略するが、V
相の主ゲート信号発生回路(25)から出力される第3及び
第4の主ゲート信号VG3,VG4並びにW相の主ゲート信
号発生回路(26)から出力される第5及び第6の主ゲート
信号VG5,VG6の各波形も図16(A)及び(B)に示す波
形と同様である。これ以降の説明では、図16(A)及び
(B)に示す第1〜第6の主ゲート信号VG1〜VG6のデッ
ドタイムtDを全て省略して図示する。
【0007】次に、従来の共振型電力変換装置として補
助共振転流アームリンク方式の三相インバータ装置を図
17に示す。図17の三相インバータ装置では、図14
に示す三相インバータ装置の直流入力端子(1,2)と主ス
イッチング回路(7)の交流出力側との間に共振転流回路
(32)を接続し、主スイッチング回路(7)の3対の電力変
換用IGBT(8,9;10,11;12,13)のコレクタ−エミッタ
端子間にそれぞれコンデンサ(33,34;35,36;37,38)を接
続している。その他の主回路の構成は、図14に示す三
相インバータ装置と同様である。
【0008】共振転流回路(32)は、3つの共振用リアク
トル(39,40,41)と、6つの転流用IGBT(42,43,44,4
5,46,47)及び転流用ダイオード(48,49,50,51,52,53)
と、2つの直流コンデンサ(54,55)とから構成される。
3つの共振用リアクトル(39,40,41)の一端は、3対の電
力変換用IGBT(8,9;10,11;12,13)のそれぞれの接続
点に接続される。6つの転流用IGBT(42,43,44,45,4
6,47)は、それぞれ2つずつ互いに逆直列に接続され
る。6つの転流用ダイオード(48,49,50,51,52,53)は、
それぞれ各転流用IGBT(42,43,44,45,46,47)のコレ
クタ−エミッタ端子間に接続される。2つの直流コンデ
ンサ(54,55)は、直流入力端子(1,2)間に直列に接続され
る。3つの共振用リアクトル(39,40,41)の他端と2つの
直流コンデンサ(54,55)の接続点との間には、互いに逆
直列に接続された3組の転流用IGBT(42,43;44,45;4
6、47)がそれぞれ接続される。また、6つの転流用IG
BT(42,43,44,45,46,47)は、制御回路(23)内に設けら
れた転流ゲート信号発生器(56)からの転流ゲート信号V
A1,VA2,VA3,VA4,VA5,VA6によりオン・オフ制御さ
れ、主スイッチング回路(7)内の各電力変換用IGBT
(8,9;10,11;12,13)をスイッチング動作する際に対応す
る各転流用IGBT(42,43;44,45;46,47)がそれぞれス
イッチング動作される。
【0009】図17に示す構成において、交流出力端子
(4)に流れるU相の電流IUが図示の方向のときの交流出
力端子(4)に対応する主スイッチング回路(7)内の電力変
換用IGBT(8,9)のスイッチング動作は以下の通りで
ある。主スイッチング回路(7)内の一方の電力変換用I
GBT(8)がオフ状態で他方の電力変換用IGBT(9)が
オン状態のとき、U相の電流IUは交流出力端子(4)から
交流リアクトル(20)及び他方の電力変換用IGBT(9)
を介して直流電源(3)に流れている。このとき、他方の
コンデンサ(34)は略0Vまで放電し、一方のコンデンサ
(33)は直流電源(3)の電圧Eまで充電されている。この
状態から共振転流回路(32)内の転流用IGBT(42)をオ
ン状態にすると、直流コンデンサ(54,55)から転流用I
GBT(42)、転流用ダイオード(49)及び共振用リアクト
ル(39)を介して電流ILUが図示の方向に流れ、他方の電
力変換用IGBT(9)に流れる電流が増加する。
【0010】主スイッチング回路(7)内の他方の電力変
換用IGBT(9)に流れる電流が所定の大きさに達した
ときに他方の電力変換用IGBT(9)をオン状態からオ
フ状態にすると、他方の電力変換用IGBT(9)に流れ
ていた電流は他方のコンデンサ(34)に流れる電流に切り
換わり、他方のコンデンサ(34)が充電されると共に一方
のコンデンサ(33)が放電される。これにより、他方のコ
ンデンサ(34)の両端の電圧が0Vから緩やかに上昇し、
他方の電力変換用IGBT(9)のコレクタ−エミッタ端
子間の電圧上昇率が抑制されるので、他方の電力変換用
IGBT(9)のターンオフ時においてゼロ電圧スイッチ
ング(ZVS)となる。
【0011】主スイッチング回路(7)内の一方のコンデ
ンサ(33)の両端の電圧が略0Vとなり、他方のコンデン
サ(34)の両端の電圧が直流電源(3)の電圧Eに達する
と、一方の主ダイオード(14)が導通状態となり、一方の
主ダイオード(14)に電流が流れる。この状態で一方の電
力変換用IGBT(8)をオフ状態からオン状態にする
と、ターンオン時は一方の電力変換用IGBT(8)に電
流が流れず、コレクタ−エミッタ端子間の電圧も0Vで
ある。これにより、一方の電力変換用IGBT(8)のタ
ーンオン時においてゼロ電圧及びゼロ電流スイッチング
(ZVS/ZCS)となる。また、共振用リアクトル(3
9)に流れていた電流ILUは直流コンデンサ(54,55)に回
生され、電流ILUが略0となるときに共振転流回路(32)
内の転流用IGBT(42)がオン状態からオフ状態とな
る。
【0012】主スイッチング回路(7)内の一方の電力変
換用IGBT(8)がオン状態で他方の電力変換用IGB
T(9)がオフ状態のとき、共振転流回路(32)内の転流用
IGBT(43)をオン状態にすると、一方の電力変換用I
GBT(8)から共振用リアクトル(39)、転流用IGBT
(43)及び転流用ダイオード(48)を介して直流コンデンサ
(54,55)に電流ILUが図示とは逆の方向に流れ、一方の
電力変換用IGBT(8)に流れる電流が増加する。
【0013】主スイッチング回路(7)内の一方の電力変
換用IGBT(8)に流れる電流が所定の大きさに達した
ときに一方の電力変換用IGBT(8)をオン状態からオ
フ状態にすると、一方の電力変換用IGBT(8)に流れ
ていた電流は一方のコンデンサ(33)に流れる電流に切り
換わり、一方のコンデンサ(33)が充電されると共に他方
のコンデンサ(34)が放電される。これにより、一方のコ
ンデンサ(33)の両端の電圧が0Vから緩やかに上昇し、
一方の電力変換用IGBT(8)のコレクタ−エミッタ端
子間の電圧上昇率が抑制されるので、一方の電力変換用
IGBT(8)のターンオフ時においてゼロ電圧スイッチ
ングとなる。
【0014】主スイッチング回路(7)内の他方のコンデ
ンサ(34)の両端の電圧が略0Vとなり、一方のコンデン
サ(33)の両端の電圧が直流電源(3)の電圧Eに達する
と、他方の主ダイオード(15)が導通状態となり、他方の
主ダイオード(15)に電流が流れる。この状態で他方の電
力変換用IGBT(9)をオフ状態からオン状態にする
と、ターンオン時は他方の電力変換用IGBT(9)に電
流が流れず、コレクタ−エミッタ端子間の電圧も0Vで
ある。これにより、他方の電力変換用IGBT(9)のタ
ーンオン時においてゼロ電圧及びゼロ電流スイッチング
となる。また、共振用リアクトル(39)に流れていた電流
LUは直流コンデンサ(54,55)に回生され、電流ILU
略0となるときに共振転流回路(32)内の転流用IGBT
(43)がオン状態からオフ状態となる。
【0015】上記の説明では、交流出力端子(4)に流れ
るU相の電流IUに対応する主スイッチング回路(7)内の
電力変換用IGBT(8,9)のスイッチング動作について
示したが、他の2つの交流出力端子(5,6)に流れるV
相、W相の電流IV,IWに対応する主スイッチング回路
(7)内の電力変換用IGBT(10,11;12,13)のスイッチン
グ動作についても上記と同様のため説明は省略する。な
お、図17に示す三相インバータの動作の詳細は、例え
ば「神志那、神戸、松本、中岡:補助共振転流アームリ
ンク三相電圧形正弦波コンバータの特性解析、電気学会
半導体電力研究会 SPC-97-24(1997)」等に記載されてい
る。
【0016】図17に示す三相インバータ装置では、共
振転流回路(32)内の6つの転流用IGBT(42)〜(47)の
スイッチング動作により、主スイッチング回路(7)内の
各電力変換用IGBT(8)〜(13)のターンオン又はター
ンオフ時においてゼロ電圧及びゼロ電流スイッチングと
なるので、各電力変換用IGBT(8)〜(13)のスイッチ
ング動作時に発生するサージ電圧、サージ電流及びスイ
ッチング損失を抑制できる。したがって、主スイッチン
グ回路(7)内の各電力変換用IGBT(8)〜(13)が受ける
電気的ストレスを軽減することが可能である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図14に示
す鋸波搬送波比較方式の三相インバータ装置では、主ス
イッチング回路(7)内の各電力変換用IGBT(8)〜(13)
のオフ動作により電流を直接遮断するため、ターンオフ
時に発生するサージ電圧、サージ電流、スイッチング損
失等により各電力変換用IGBT(8)〜(13)が受ける電
気的ストレスが大きく、同時にスイッチングノイズが発
生する。一方、各電力変換用IGBT(8)〜(13)のター
ンオン時には、他方の主ダイオード(14)〜(19)の逆回復
に伴うサージ電圧、サージ電流、スイッチング損失等が
発生する問題点があった。また、図17に示す補助共振
転流アームリンク方式の三相インバータ装置では、共振
転流回路(32)内の各転流用IGBT(42)〜(47)のスイッ
チング動作により主スイッチング回路(7)内の各電力変
換用IGBT(8)〜(13)が受ける電気的ストレスを軽減
できるが、主スイッチング回路(7)を構成する電力変換
用IGBTと同数の転流用IGBTが必要となるため、
主回路の構成が複雑になる。更に、各転流用IGBT(4
2)〜(47)をそれぞれスイッチング制御するゲート信号を
発生する回路も多数必要になるため、装置全体の部品点
数が増加し、製造コストが高価になる問題点があった。
【0018】そこで、本発明では簡素な回路構成で電力
変換用の主スイッチング素子が受ける電気的ストレスを
軽減できる電力変換装置とその制御装置を提供すること
を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の電
力変換装置は、直流端子(1,2)と交流端子(4,5,6)との間
に接続される主スイッチング回路(7)と、主スイッチン
グ回路(7)の交流端子(4,5,6)側のラインに接続される交
流リアクトル(20,21,22)とを備え、主スイッチング回路
(7)は、橋絡接続された複数対の主スイッチング素子(8,
9;10,11;12,13)と、複数対の主スイッチング素子(8,9;1
0,11;12,13)の両主端子間に各々接続される主整流素子
(14,15;16,17;18,19)とを備え、複数対の主スイッチン
グ素子(8,9;10,11;12,13)をオン・オフ制御して直流−
交流又は交流−直流間で電力を変換する。この電力変換
装置では、複数対の主スイッチング素子(8,9;10,11;12,
13)の両主端子間に各々接続されるコンデンサ(33,34;3
5,36;37,38)と、主スイッチング回路(7)の交流端子(4,
5,6)側に接続される転流用リアクトル(39,40,41)と、複
数の転流用整流素子(58,59;60,61;62,63)を橋絡接続し
て成り且つ転流用リアクトル(39,40,41)に接続される転
流ブリッジ回路(57)と、各主スイッチング素子(8,9;10,
11;12,13)のターンオン時にスイッチング動作され且つ
転流ブリッジ回路(57)の両出力端子間に接続される転流
用スイッチング手段(64)と、転流ブリッジ回路(57)の一
方の出力端子から直流端子(1,2)の一方に向かって接続
される第1のクランプ用整流素子(65)と、直流端子(1,
2)の他方から転流ブリッジ回路(57)の他方の出力端子に
向かって接続される第2のクランプ用整流素子(66)とを
備える。
【0020】主スイッチング素子(8,9;10,11;12,13)に
順方向の電流が流れている状態で主スイッチング素子
(8,9;10,11;12,13)をターンオフすると、主スイッチン
グ素子(8,9;10,11;12,13)に流れる電流はコンデンサ(3
3,34;35,36;37,38)に流れ、コンデンサ(33,34;35,36;3
7,38)の両端の電圧が0Vから緩やかに上昇する。即
ち、主スイッチング素子(8,9;10,11;12,13)の両主端子
間の電圧上昇率がコンデンサ(33,34;35,36;37,38)の充
電により抑制され、主スイッチング素子(8,9;10,11;12,
13)の両主端子間の電圧が0Vから緩やかに上昇するの
で、主スイッチング素子(8,9;10,11;12,13)のターンオ
フ時においてゼロ電圧スイッチングとなる。また、転流
用スイッチング手段(64)がオン状態で主整流素子(14,1
5;16,17;18,19)が導通している期間に該当する主スイッ
チング素子(8,9;10,11;12,13)をターンオンすると、タ
ーンオン直後は転流用リアクトル(39,40,41)、転流ブリ
ッジ回路(57)及び転流用スイッチング手段(64)を介して
主整流素子(14,15;16,17;18,19)に電流が流れるため、
主スイッチング素子(8,9;10,11;12,13)には電流が流れ
ず、両主端子間の電圧も0Vである。これにより、主ス
イッチング素子(8,9;10,11;12,13)のターンオン時にお
いてゼロ電圧及びゼロ電流スイッチングとなる。このた
め、主スイッチング素子(8,9;10,11;12,13)の急激なス
イッチング動作により発生するサージ電圧、サージ電
流、スイッチング損失等を抑制できる。したがって、転
流用スイッチング手段(64)を1個含む程度の簡素な回路
構成で電力変換用の主スイッチング素子(8,9;10,11;12,
13)が受ける電気的ストレスを軽減することが可能とな
る。更に、転流用リアクトル(39,40,41)の残留エネルギ
は、転流用スイッチング手段(64)のターンオフ後に第1
及び第2のクランプ用整流素子(65)及び(66)を介して直
流端子(1,2)側に回生されるので、無損失である。
【0021】請求項2に係る発明の電力変換装置は、転
流用スイッチング手段(64)の一端に接続される第1のス
ナバ用コンデンサ(75)と、転流用スイッチング手段(64)
の他端に接続される第2のスナバ用コンデンサ(76)と、
第1のスナバ用コンデンサ(75)と第2のスナバ用コンデ
ンサ(76)との間に接続されるスナバ用整流素子(77)と、
第2のスナバ用コンデンサ(76)及びスナバ用整流素子(7
7)の接続点から直流端子(1,2)の一方に向かって直列に
接続される第1の回生用整流素子(78)及び第1の回生用
リアクトル(79)と、直流端子(1,2)の他方から第1のス
ナバ用コンデンサ(75)及びスナバ用整流素子(77)の接続
点に向かって直列に接続される第2の回生用整流素子(8
0)及び第2の回生用リアクトル(81)とを備える。
【0022】転流用スイッチング手段(64)をターンオン
すると、転流用スイッチング手段(64)、第2のスナバ用
コンデンサ(76)、第1の回生用整流素子(78)、第1の回
生用リアクトル(79)、直流電源(3)、第2の回生用リア
クトル(81)、第2の回生用整流素子(80)及び第1のスナ
バ用コンデンサ(75)の経路で共振回路が形成され、第1
及び第2のスナバ用コンデンサ(75,76)が放電してそれ
ぞれの両端の電圧が略0Vまで降下する。転流用スイッ
チング手段(64)をターンオフすると、転流用スイッチン
グ手段(64)に流れていた電流が第1のスナバ用コンデン
サ(75)、スナバ用整流素子(77)及び第2のスナバ用コン
デンサ(76)の経路で流れる電流に切り換わり、その電流
により第1及び第2のスナバ用コンデンサ(75,76)が充
電されてそれぞれの両端の電圧が0Vから緩やかに上昇
する。このため、転流用スイッチング手段(64)のターン
オフ時においてゼロ電圧スイッチングとなる。したがっ
て、転流用スイッチング手段(64)の急激なスイッチング
動作により同スイッチング手段(64)が受ける電気的スト
レスを軽減できる。
【0023】請求項3に係る発明の電力変換装置は、転
流用スイッチング手段(64)は、転流ブリッジ回路(57)の
両出力端子間に接続されるスナバ用コンデンサ(82)と、
スナバ用コンデンサ(82)の両端に直列に接続される第1
の転流用スイッチング素子(83)及び第1の回生用整流素
子(84)と、第1の転流用スイッチング素子(83)及び第1
の回生用整流素子(84)の直列接続回路の両端に直列に接
続される第2の転流用スイッチング素子としての(85)及
び第2の回生用整流素子(86)と、第1の転流用スイッチ
ング素子(83)及び第1の回生用整流素子(84)の接続点と
第2の転流用スイッチング素子(85)及び第2の回生用整
流素子(86)の接続点との間に接続される回生用リアクト
ル(87)とを有し、第1及び第2の転流用スイッチング素
子(83,85)は各主スイッチング素子(8,9;10,11;12,13)の
ターンオン時に同時にスイッチング動作される。
【0024】第1及び第2の転流用スイッチング素子(8
3,85)を同時にターンオンすると、第1の転流用スイッ
チング素子(83)、スナバ用コンデンサ(82)、第2の転流
用スイッチング素子(85)及び回生用リアクトル(87)の経
路で共振回路が形成されるので、スナバ用コンデンサ(8
2)が放電してその両端の電圧が略0Vまで降下すると共
に回生用リアクトル(87)にエネルギが蓄積される。スナ
バ用コンデンサ(82)の両端の電圧が略0Vになると、回
生用リアクトル(87)、第1の転流用スイッチング素子(8
3)及び第2の回生用整流素子(86)の経路並びに回生用リ
アクトル(87)、第1の回生用整流素子(84)及び第2の転
流用スイッチング素子(85)の経路で循環する電流が流れ
る。第1及び第2の転流用スイッチング素子(83,85)を
同時にターンオフすると、第1の転流用スイッチング素
子(83)に流れていた電流が第1の回生用整流素子(84)及
びスナバ用コンデンサ(82)の経路で流れる電流に切り換
わる。同様に、第2の転流用スイッチング素子(85)に流
れていた電流はスナバ用コンデンサ(82)及び第2の回生
用整流素子(86)の経路で流れる電流に切り換わる。この
とき、前記の2つの経路で流れる電流によりスナバ用コ
ンデンサ(82)が充電され、その両端の電圧が0Vから緩
やかに上昇するので、第1及び第2の転流用スイッチン
グ手段(83,85)のターンオフ時においてゼロ電圧スイッ
チングとなる。したがって、第1及び第2の転流用スイ
ッチング手段(83,85)の急激なスイッチング動作により
同スイッチング手段(83,85)が受ける電気的ストレスを
軽減できる。
【0025】請求項4に係る発明の電力変換装置は、主
スイッチング回路(7)及び転流用スイッチング手段(64)
のスイッチング動作を制御する制御装置(23)を備え、制
御装置(23)は、最小値から最大値まで比例直線的に上昇
した後に最大値から最小値まで急激に降下してリセット
する鋸波搬送波(h)を出力する搬送波発生器(27)と、搬
送波発生器(27)の鋸波搬送波(h)のリセットのタイミン
グに同期して転流用スイッチング手段(64)のスイッチン
グ動作を制御する転流ゲート信号発生器(56)と、基準電
圧(VUR,VVR,VWR)を発生する基準電圧発生器(24,25,26)
と、交流端子(4,5,6)に流れる電流を検出する電流検出
器(68,69,70)と、電流検出器(68,69,70)の検出電流(IU,
IV,IW)の向きに対応して電流符号信号(SU,SV,SW)を出力
する電流符号検出器(71)と、電流符号検出器(71)の電流
符号信号(SU,SV,SW)に対応して搬送波発生器(27)から出
力される鋸波搬送波(h)を同相又は逆相にして補正搬送
波(hU 1,hV1,hW1)を形成する補正搬送波発生器(72,73,7
4)と、補正搬送波発生器(72,73,74)からの補正搬送波(h
U1,hV1,hW1)と基準電圧発生器(24,25,26)からの基準電
圧(VUR,VVR,VWR)とを比較する比較器(28)と、比較器(2
8)の出力(PU,PV,PW)により複数対の主スイッチング素子
(8,9;10,11;12,13)に主ゲート信号(VG1,VG2;VG3,VG4;V
G5,VG6)を付与する主ゲート信号発生器(29,30,31)とを
備える。
【0026】最小値から最大値まで比例直線的に上昇し
た後に最大値から最小値まで急激に降下してリセットす
る鋸波搬送波(h)を交流端子(4,5,6)に流れる電流(IU,
IV,IW)の向きに対応して同相又は逆相にして補正搬送波
(hU1,hV1,hW1)を形成し、この補正搬送波(hU1,hV1,hW1)
と基準電圧(VUR,VVR,VWR)との比較出力(PU,PV,PW)を主
ゲート信号(VG1,VG2;VG3,VG4;VG5,VG6)として複数対の
主スイッチング素子(8,9;10,11;12,13)に付与すること
により、複数対の主スイッチング素子(8,9;10,11;12,1
3)のターンオンのタイミングが鋸波搬送波(h)のリセッ
トのタイミングに同期する。これにより、主スイッチン
グ素子(8,9;10,11;12,13)のターンオン時に転流ゲート
信号発生器(56)により転流用スイッチング手段(64)のス
イッチング動作が制御されるので、主スイッチング素子
(8,9;10,11;12,13)のターンオン時にゼロ電圧及びゼロ
電流でスイッチング動作を行うことができる。
【0027】請求項5に係る発明の電力変換装置の制御
装置(23)は、搬送波発生器(27)の鋸波搬送波(h)のリセ
ットのタイミングに同期してパルス幅一定の固定パルス
信号(P)を出力する固定パルス信号発生器(88)と、電流
符号検出器(71)の電流符号信号(SU,SV,SW)が第1の出力
値のとき、主スイッチング回路(7)の一方側の主スイッ
チング素子(8,10,12)に対して比較器(28)の出力信号
(PU,PV,PW)を一方の主ゲート信号(VG1,VG3,VG5)として
出力すると共に、他方側の主スイッチング素子(9,11,1
3)に対して固定パルス信号発生器(88)の固定パルス信号
(P)を他方の主ゲート信号(VG2,VG4,VG6)として出力し、
電流符号検出器(71)の電流符号信号(SU,SV,SW)が第2の
出力値のとき、主スイッチング回路(7)の一方側の主ス
イッチング素子(8,10,12)に対して固定パルス信号発生
器(88)の固定パルス信号(P)を一方の主ゲート信号(VG1,
VG3,VG5)として出力すると共に、他方側の主スイッチン
グ素子(9,11,13)に対して比較器(28)の出力信号(PU,PV,
PW)を他方の主ゲート信号(VG2,VG4,VG6)として出力する
主ゲート信号発生器(89,90,91)とを備える。
【0028】電流符号検出器(71)の電流符号信号(SU,
SV,SW)が第1の出力値のとき、主スイッチング回路(7)
の一方側の主スイッチング素子(8,10,12)が比較器(28)
の出力信号(PU,PV,PW)によりオン・オフ制御されると共
に、他方側の主スイッチング素子(9,11,13)が固定パル
ス信号発生器(88)の固定パルス信号(P)により一定のパ
ルス幅でオン・オフ制御される。また、電流符号検出器
(71)の電流符号信号(SU,SV,S W)が第2の出力値のとき、
一方側の主スイッチング素子(8,10,12)が固定パルス信
号発生器(88)の固定パルス信号(P)により一定のパルス
幅でオン・オフ制御されると共に、主スイッチング回路
(7)の他方側の主スイッチング素子(9,11,13)が比較器(2
8)の出力信号(PU,PV,PW)によりオン・オフ制御される。
ここで、比較器(28)の出力信号(PU,PV,PW)の立ち上がり
エッジは、各主スイッチング素子(8,9;10,11;12,13)の
ターンオンのタイミングに略一致するため、搬送波発生
器(27)から出力される鋸波搬送波(h)のリセットのタイ
ミングに同期する。したがって、固定パルス信号発生器
(88)から出力される固定パルス信号(P)の立ち上がりの
タイミングを若干遅らせる程度で十分なデッドタイム(t
D)を確保できる。このため、主スイッチング回路(7)の
一方側及び他方側の主スイッチング素子(8,10,12;9,11,
13)に付与する一方及び他方の主ゲート信号(VG1,VG3,V
G5;VG2,VG4,VG6)の各々にデッドタイム(tD)を付加する
手段が不要となるので、制御装置(23)の構成を簡略化で
きる。
【0029】請求項6に係る発明の電力変換装置の制御
装置(23)は、搬送波発生器(27)の鋸波搬送波(h)のリセ
ットのタイミングに同期してパルス幅一定の固定パルス
信号(P)を出力する固定パルス信号発生器(88)と、電流
符号検出器(71)の電流符号信号(SU,SV,SW)が第1の出力
値のとき、主スイッチング回路(7)の一方側の主スイッ
チング素子(8,10,12)に対して比較器(28)の出力信号
(PU,PV,PW)を一方の主ゲート信号(VG1,VG3,VG5)として
出力すると共に、電流符号信号(SU,SV,SW)の中で1つだ
け電流符号が第1の出力値のときに該当する相の他方側
の主スイッチング素子(9,11,13)に対して固定パルス信
号発生器(88)の固定パルス信号(P)を他方の主ゲート信
号(VG2,VG4,VG6)として出力し、電流符号検出器(71)の
電流符号信号(SU,SV,SW)が第2の出力値のとき、電流符
号信号(SU,SV,SW)の中で1つだけ電流符号が第2の出力
値のときに主スイッチング回路(7)の該当する相の一方
側の主スイッチング素子(8,10,12)に対して固定パルス
信号発生器(88)の固定パルス信号(P)を一方の主ゲート
信号(VG1,VG3,VG5)として出力すると共に、他方側の主
スイッチング素子(9,11,13)に対して比較器(28)の出力
信号(PU,PV,PW)を他方の主ゲート信号(VG2,VG4,VG6)と
して出力する主ゲート信号発生器(92,93,94)とを備え
る。
【0030】電流符号検出器(71)の電流符号信号(SU,
SV,SW)が第1の出力値のとき、主スイッチング回路(7)
の一方側の主スイッチング素子(8,10,12)が比較器(28)
の出力信号(PU,PV,PW)によりオン・オフ制御されると共
に、電流符号信号(SU,SV,SW)の中で1つだけ電流符号が
第1の出力値のときに該当する相の他方側の主スイッチ
ング素子が固定パルス信号発生器(88)の固定パルス信号
(P)により一定のパルス幅でオン・オフ制御される。ま
た、電流符号検出器(71)の電流符号信号(SU,SV,SW)が第
2の出力値のとき、電流符号信号(SU,SV,SW)の中で1つ
だけ電流符号が第2の出力値のときに主スイッチング回
路(7)の該当する相の一方側の主スイッチング素子が固
定パルス信号発生器(88)の固定パルス信号(P)により一
定のパルス幅でオン・オフ制御されると共に、他方側の
主スイッチング素子(9,11,13)が比較器(28)の出力信号
(PU,PV,PW)によりオン・オフ制御される。これにより、
転流用スイッチング手段(64)がオン状態のときに転流用
リアクトル(39,40,41)に流れる電流が小さくなるので、
主スイッチング回路(7)を構成する複数の主スイッチン
グ素子(8,9;10,11;12,13)のスイッチング動作時に受け
る電気的ストレスを更に軽減できる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明による電力変換装置
を三相インバータ装置に適用した一実施の形態を図1〜
図4に基づいて説明する。但し、これらの図面では図1
4〜図17に示す箇所と実質的に同一の部分には同一の
符号を付し、その説明を省略する。図1に示すように、
本実施の形態の三相インバータ装置は、図17に示す三
相インバータ装置の共振転流回路(32)を、3つの転流用
リアクトル(39,40,41)と、橋絡接続された複数の転流用
整流素子としての6つの転流用ダイオード(58,59,60,6
1,62,63)を有する転流ブリッジ回路(57)と、転流用スイ
ッチング手段としての転流用IGBT(64)と、第1のク
ランプ用整流素子としての第1のクランプ用ダイオード
(65)と、第2のクランプ用整流素子としての第2のクラ
ンプ用ダイオード(66)とを備えた共振転流回路(67)に変
更し、交流出力端子(4,5,6)に供給されるU相、V相及
びW相の電流IU,IV,IWを検出するU相、V相及びW
相の電流検出器(68,69,70)を主スイッチング回路(7)の
交流出力側と各交流リアクトル(20,21,22)との間の各相
の出力ラインに設けた点に特徴がある。3つの共振用リ
アクトル(39,40,41)の一端は、3対の電力変換用IGB
T(8,9;10,11;12,13)のそれぞれの接続点に接続され
る。3つの共振用リアクトル(39,40,41)の他端は、転流
ブリッジ回路(57)の3つの入力端子に接続される。転流
ブリッジ回路(57)の一方及び他方の出力端子は、それぞ
れ転流用IGBT(64)のコレクタ端子及びエミッタ端子
に接続される。第1のクランプ用ダイオード(65)は、転
流ブリッジ回路(57)の一方の出力端子から直流入力端子
(1)に向かって接続される。第2のクランプ用ダイオー
ド(66)は、直流端子(2)から転流ブリッジ回路(57)の他
方の出力端子に向かって接続される。その他の主回路の
構成は、図17に示す従来の三相インバータ装置と同様
である。
【0032】また、本実施の形態の三相インバータ装置
の制御回路(23)は、電流符号検出器(71)と、U相、V相
及びW相の補正搬送波発生器(72,73,74)を図17に示す
三相インバータ装置の制御回路(23)内に追加している。
電流符号検出器(71)は、U相、V相又はW相の電流検出
器(68,69,70)の検出電流IU,IV,IWの向きが正方向
(電源から負荷への方向)のときは「1」、負方向(負
荷から電源への方向)のときは「0」となる電流符号信
号SU,SV,SWを出力する。U相、V相及びW相の補正
搬送波発生器(72,73,74)は、電流符号検出器(71)の電流
符号信号SU,SV,SWが「1」のときは搬送波発生器(2
7)の鋸波搬送波hと同相の鋸波搬送波で、電流符号信号
U,SV,SWが「0」のときは搬送波発生器(27)の鋸波
搬送波hと逆相の鋸波搬送波となる補正搬送波hU1,h
V1,hW1を形成する。比較器(28)は、U相、V相又はW
相の基準電圧VUR,VVR,VWRのレベルとU相、V相又は
W相の補正搬送波hU1,hV1,hW1の電圧レベルとをそれ
ぞれ比較し、U相、V相又はW相の基準電圧VUR,VVR,
WRのレベルがU相、V相又はW相の補正搬送波hU1,
V1,hW1の電圧レベルより高い場合は「1」、U相、
V相又はW相の基準電圧VUR,VVR,VWRのレベルがU
相、V相又はW相の補正搬送波hU1,hV1,hW1の電圧レ
ベルより低い場合は「0」となる比較信号PU,PV,PW
を出力する。転流ゲート信号発生器(56)は、搬送波発生
器(27)の鋸波搬送波hのリセットのタイミングに同期し
て転流用IGBT(64)のスイッチング動作を制御する転
流ゲート信号VAを発生する。その他の構成は、図17
に示す従来の三相インバータ装置の制御回路(23)と同様
である。
【0033】上記の構成における搬送波発生器(27)の鋸
歯搬送波hの波形を図2(A)に示す。また、U相の基準
電圧VUR及び補正搬送波hU1の波形、V相の基準電圧V
VR及び補正搬送波hV1の波形、W相の基準電圧VWR及び
補正搬送波hW1の波形をそれぞれ図2(B)、(C)及び
(D)に示す。また、U相、V相及びW相の交流出力電流
U,IV,IWの波形を図2(E)に示し、電流符号検出器
(71)から出力されるU相、V相及びW相の電流符号信号
U,SV,SWの波形をそれぞれ図2(F)、(G)及び(H)
に示す。また、各相の比較器(28)から出力されるU相、
V相及びW相の比較信号PU,PV,PWの波形をそれぞれ
図2(I)、(J)及び(K)に示し、転流ゲート信号発生回
路(56)から出力される転流ゲート信号VAの波形を図2
(L)に示す。更に、主スイッチング回路(7)の各電力変
換用IGBT(8,9;10,11;12,13)のコレクタ−エミッタ
端子間に流れるスイッチング電流IT1,IT2,IT3,IT4,
T5,IT6の波形をそれぞれ図3(A)、(B)、(C)、
(D)、(E)及び(F)に示す。図2及び図3において、t
0〜t36は鋸歯搬送波hの電圧が最大値から最小値に急
激に変化する鋸歯搬送波hのリセットのタイミングを示
す。
【0034】次に、交流出力端子(4,5,6)に供給される
U相、V相及びW相の電流IU,IV,IWの向きが図示の
方向のとき、即ちIU<0,IV>0,IW>0のときの図
1に示す三相インバータの主回路の動作を図4に示す波
形図に基づいて説明する。但し、図4に示す時刻X1
らX4までの期間は搬送波発生器(27)から出力される鋸
波搬送波hの周期よりも充分に短く(例えば、鋸波搬送
波hの周期の1/20から1/10程度)、この期間の
各相の電流IU,IV,IWの変化は無視する。図4(A)〜
(F)において、主スイッチング回路(7)内の各電力変換
用IGBT(8)〜(13)のコレクタ−エミッタ端子間に流
れる電流IT1〜IT6の負の方向の成分は、それぞれ逆並
列に接続された各主ダイオード(14)〜(19)に流れる電流
を示す。また、IU<0,IV>0,IW>0であるから、
図4に示す時刻X2は図2及び図3に示す搬送波発生器
(27)の鋸波搬送波hのリセットのタイミングに一致す
る。
【0035】時刻X1以前において、図4(I)、(L)及
び(N)に示すように主スイッチング回路(7)内の一方の
各電力変換用IGBT(8,11,13)がオン状態で、他方の
各電力変換用IGBT(9,10,12)及び共振転流回路(67)
内の転流用IGBT(64)がそれぞれ図4(J)、(K)、
(M)及び(H)に示すようにオフ状態のとき、各相の電流
U,IV,IWはそれぞれ主スイッチング回路(7)内の一方
の各主ダイオード(14,17,19)を介して流れている。ま
た、このときの主スイッチング回路(7)内の一方のコン
デンサ(33,36,38)は略0Vまで放電し、他方のコンデン
サ(34,35,37)は図示の極性で直流電源(3)の電圧Eまで
充電されている。
【0036】図4(H)に示すように、時刻X1において
共振転流回路(67)内の転流用IGBT(64)をオフ状態か
らオン状態にすると、転流用リアクトル(39)、転流ブリ
ッジ回路(57)内の転流用ダイオード(58)及び転流用IG
BT(64)を介して転流ブリッジ回路(57)内の転流用ダイ
オード(61)及び転流用リアクトル(40)並びに転流ブリッ
ジ回路(57)内の転流用ダイオード(63)及び転流用リアク
トル(41)に電流が流れる。このとき、図4(G)の実線に
示すように転流用リアクトル(39)に流れる電流ILUが負
の方向に直線的に上昇すると共に、転流用リアクトル(4
0)及び(41)に流れる電流ILV,ILWが同図の破線に示す
ように正の方向に直線的に上昇し、各転流用リアクトル
(39,40,41)にエネルギが蓄積される。これに伴って、主
スイッチング回路(7)内の一方の各主ダイオード(14,17,
19)に流れていた電流が減少する。共振転流回路(67)内
の各転流用リアクトル(39,40,41)に流れる電流ILU,I
LV,ILWが交流出力端子(4,5,6)に流れる各相の電流IU,
V,IWによりも充分に大きくなると、図4(A)、(D)
及び(F)の破線に示すように主スイッチング回路(7)内
の一方の各電力変換用IGBT(8,11,13)に正の方向の
電流IT1,IT4,IT6が流れる。
【0037】図4(I)、(L)及び(N)に示すように、時
刻X2において主スイッチング回路(7)内の一方の各電力
変換用IGBT(8,11,13)を略同時にオン状態からオフ
状態にすると、各電力変換用IGBT(8,11,13)に流れ
る電流IT1,IT4,IT6は図4(A)、(D)及び(F)の破線
に示すように0となり、それぞれ一方の各コンデンサ(3
3,36,38)に流れる電流に切り換わる。これにより、一方
の各コンデンサ(33,36,38)が充電され、各コンデンサ(3
3,36,38)の両端の電圧が0Vから緩やかに上昇する。即
ち、一方の各電力変換用IGBT(8,11,13)のコレクタ
−エミッタ端子間の電圧上昇率が一方の各コンデンサ(3
3,36,38)の充電により抑制され、各電力変換用IGBT
(8,11,13)のコレクタ−エミッタ端子間の電圧VT1,
T4,VT6がそれぞれ図4(A)、(D)及び(F)の実線に
示すように0Vから緩やかに上昇する。したがって、各
電力変換用IGBT(8,11,13)のターンオフ時において
ゼロ電圧スイッチングとなる。一方の各コンデンサ(33,
36,38)の両端の電圧の上昇に伴って、他方の各コンデン
サ(34,35,37)が放電し、それぞれの両端の電圧が直流電
源(3)の電圧Eから緩やかに降下する。これにより、主
スイッチング回路(7)内の他方の各電力変換用IGBT
(9,10,12)のコレクタ−エミッタ端子間の電圧VT2,
T3,VT5がそれぞれ図4(B)、(C)及び(E)の実線に
示すように直流電源(3)の電圧Eから緩やかに降下す
る。
【0038】時刻X2からX3の期間において、主スイッ
チング回路(7)内の一方の各コンデンサ(33,36,38)が充
電され、一方の各電力変換用IGBT(8,11,13)のコレ
クタ−エミッタ端子間の電圧VT1,VT4,VT6がそれぞれ
図4(A)、(D)及び(F)の実線に示すように逐次直流電
源(3)の電圧Eに達すると、他方の各コンデンサ(34,35,
37)の両端の電圧、即ち他方の各電力変換用IGBT(9,
10,12)のコレクタ−エミッタ端子間の電圧VT2,VT3,V
T5がそれぞれ図4(B)、(C)及び(E)の実線に示すよう
に逐次略0Vとなる。このとき、他方の各主ダイオード
(15,16,18)が導通状態となると共に、共振転流回路(67)
内の各転流用リアクトル(39,40,41)に蓄積されたエネル
ギが他方の各主ダイオード(15,16,18)を介して放出さ
れ、それぞれに流れる電流ILU,ILV,ILWが図4(G)の
各線に示すように徐々に減少する。
【0039】主スイッチング回路(7)内の他方の各主ダ
イオード(15,16,18)の導通期間中、即ち図4(B)、(C)
及び(E)の破線に示す他方の各電力変換用IGBT(9,1
0,12)の電流IT2,IT3,IT5が負の方向の期間中は、図
4(G)の各線に示すように共振転流回路(67)内の各転流
用リアクトル(39,40,41)に流れる電流ILU,ILV,ILW
直線的に減少する。これに伴って、他方の各主ダイオー
ド(15,16,18)に流れる電流も減少する。他方の各主ダイ
オード(15,16,18)の導通期間中の時刻X4において、図
4(J)、(K)及び(M)に示すように主スイッチング回路
(7)内の他方の各電力変換用IGBT(9,10,12)を同時に
オフ状態からオン状態にすると、ターンオン時は他方の
各電力変換用IGBT(9,10,12)に電流が流れず、コレ
クタ−エミッタ端子間の電圧VT2,VT3,VT5も図4
(B)、(C)及び(E)の実線に示すように略0Vである。
したがって、主スイッチング回路(7)内の他方の各電力
変換用IGBT(9,10,12)のターンオン時においてゼロ
電圧及びゼロ電流スイッチングとなる。これと同時に、
共振転流回路(67)内の転流用IGBT(64)をオン状態か
らオフ状態にすると、第1及び第2のクランプ用ダイオ
ード(65)及び(66)が導通状態となり、各転流用リアクト
ル(39,40,41)の残留エネルギが第1及び第2のクランプ
用ダイオード(65)及び(66)を介して直流電源(3)に回生
される。また、転流用IGBT(64)のターンオフ時に、
直流電源(3)の電圧Eよりも高いサージ電圧が転流用I
GBT(64)のコレクタ−エミッタ端子間に印加される
と、第1及び第2のクランプ用ダイオード(65)及び(66)
が導通状態となり、転流用IGBT(64)のコレクタ−エ
ミッタ端子間の電圧が直流電源(3)の電圧Eにクランプ
されるため、転流用IGBT(64)には直流電源(3)の電
圧Eよりも高いサージ電圧が発生しない。なお、U相、
V相及びW相の電流IU,IV,IWの向きが図示以外の方
向のときの図1に示す三相インバータの主回路の動作
は、上記と同様のため説明は省略する。
【0040】図1に示す実施の形態では、主スイッチン
グ回路(7)内の各電力変換用IGBT(8,9;10,11;12,13)
のターンオフ時は、コレクタ−エミッタ端子間にそれぞ
れ接続された各コンデンサ(33,34;35,36;37,38)によ
り、各電力変換用IGBT(8,9;10,11;12,13)のコレク
タ−エミッタ端子間の電圧VT1,VT2,VT3,VT4,VT5,
T6の上昇率が抑制され、各電力変換用IGBT(8,9;1
0,11;12,13)のターンオフ時においてゼロ電圧スイッチ
ングとなる。一方、主スイッチング回路(7)内の各電力
変換用IGBT(8,9;10,11;12,13)のターンオン時は、
制御回路(23)内の搬送波発生器(27)の鋸波搬送波hのリ
セットのタイミングに同期して転流ゲート信号発生器(5
6)により共振転流回路(67)内の転流用IGBT(64)のス
イッチング動作が制御され、各電力変換用IGBT(8,
9;10,11;12,13)のターンオン時においてゼロ電圧及びゼ
ロ電流スイッチングとなる。したがって、主スイッチン
グ回路(7)内の各電力変換用IGBT(8,9;10,11;12,13)
のターンオフ及びターンオン時においてゼロ電圧及びゼ
ロ電流スイッチングとなるので、各電力変換用IGBT
(8,9;10,11;12,13)の急激なスイッチング動作により発
生するサージ電圧、サージ電流、スイッチング損失等を
抑制できる。したがって、共振転流回路(67)内に転流用
IGBT(64)を1個含む程度の簡素な回路構成で主スイ
ッチング回路(7)内の各電力変換用IGBT(8,9;10,11;
12,13)が受ける電気的ストレスを軽減することが可能と
なる。更に、転流用リアクトル(39,40,41)の残留エネル
ギは、転流用IGBT(64)のターンオフ後に第1及び第
2のクランプ用ダイオード(65)及び(66)を介して直流電
源(3)に回生されるので、無損失である。
【0041】ところで、図1に示す実施の形態では、共
振転流回路(67)内の転流用IGBT(64)のターンオフ時
にコレクタ−エミッタ端子間の電圧が急峻に変化するた
め、転流用IGBT(64)に比較的大きな電気的ストレス
がかかる。これを改善するには、図1に示す実施の形態
の共振転流回路(67)を例えば図5又は図6に示す構成を
有する共振転流回路(67)に変更すればよい。図5に示す
実施の形態の共振転流回路(67)は、図1に示す実施の形
態の共振転流回路(67)において、転流用IGBT(64)の
コレクタ端子に第1のスナバ用コンデンサ(75)を接続
し、転流用IGBT(64)のエミッタ端子に第2のスナバ
用コンデンサ(76)を接続し、第1のスナバ用コンデンサ
(75)と第2のスナバ用コンデンサ(76)との間にスナバ用
整流素子としてのスナバ用ダイオード(77)を接続し、第
2のスナバ用コンデンサ(76)及びスナバ用ダイオード(7
7)の接続点から+側の直流入力端子(1)に向かって直列
に第1の回生用整流素子としての第1の回生用ダイオー
ド(78)及び第1の回生用リアクトル(79)を接続し、−側
の直流入力端子(2)から第1のスナバ用コンデンサ(75)
及びスナバ用ダイオード(77)の接続点に向かって直列に
第2の回生用整流素子としての第2の回生用ダイオード
(80)及び第2の回生用リアクトル(81)を接続する。転流
用IGBT(64)は、前述の図1に示す実施の形態と同様
のタイミングでスイッチング動作する。その他の主回路
及び制御回路(23)の構成は、図1に示す三相インバータ
装置の主回路及び制御回路(23)と同様であるため、図示
は省略する。
【0042】図5に示す構成において、図4の時刻X1
のタイミングで転流用IGBT(64)をターンオンする
と、転流用IGBT(64)、第2のスナバ用コンデンサ(7
6)、第1の回生用ダイオード(78)、第1の回生用リアク
トル(79)、直流電源(3)、第2の回生用リアクトル(8
1)、第2の回生用ダイオード(80)及び第1のスナバ用コ
ンデンサ(75)の経路で共振回路が形成され、第1及び第
2のスナバ用コンデンサ(75,76)が放電してそれぞれの
両端の電圧が略0Vまで降下する。図4の時刻X4のタ
イミングで転流用IGBT(64)をターンオフすると、転
流用IGBT(64)に流れていた電流が第1のスナバ用コ
ンデンサ(75)、スナバ用ダイオード(77)及び第2のスナ
バ用コンデンサ(76)の経路で流れる電流に切り換わり、
その電流により第1及び第2のスナバ用コンデンサ(75,
76)が充電されてそれぞれの両端の電圧が0Vから緩や
かに上昇する。これにより、転流用IGBT(64)のコレ
クタ−エミッタ端子間の電圧上昇率が抑制されるので、
転流用IGBT(64)のターンオフ時においてゼロ電圧ス
イッチングとなる。第1のスナバ用コンデンサ(75)及び
第2のスナバ用コンデンサ(76)のそれぞれの両端の電圧
の和が直流電源(3)の電圧Eを越えると、第1及び第2
のクランプ用ダイオード(65,66)が順バイアスされて導
通状態となり、転流用IGBT(64)のコレクタ−エミッ
タ端子間の電圧が直流電源(3)の電圧Eにクランプされ
る。その他の主回路及び制御回路(23)の動作は、図1に
示す実施の形態の場合と同様であるため、説明は省略す
る。したがって、図5に示す実施の形態では、主スイッ
チング回路(7)内の各電力変換用IGBT(8)〜(13)の急
激なスイッチング動作により同IGBT(8)〜(13)が受
ける電気的ストレスを軽減できると共に、共振転流回路
(67)内の転流用IGBT(64)の急激なスイッチング動作
により同IGBT(64)が受ける電気的ストレスを軽減す
ることが可能となる。
【0043】また、図6に示す実施の形態の共振転流回
路(67)は、図1に示す実施の形態の共振転流回路(67)に
おいて、転流用IGBT(64)の代わりにスナバ用コンデ
ンサ(82)を接続し、スナバ用コンデンサ(82)の両端に第
1の転流用スイッチング素子としての第1の転流用IG
BT(83)及び第1の回生用整流素子としての第1の回生
用ダイオード(84)を直列に接続し、第1の転流用IGB
T(83)及び第1の回生用ダイオード(84)の直列接続回路
の両端に第2の転流用スイッチング素子としての第2の
転流用IGBT(85)及び第2の回生用整流素子としての
第2の回生用ダイオード(86)を直列に接続し、第1の転
流用IGBT(83)及び第1の回生用ダイオード(84)の接
続点と第2の転流用IGBT(85)及び第2の回生用ダイ
オード(86)の接続点との間に回生用リアクトル(87)を接
続する。第1及び第2の転流用IGBT(83,85)は、各
電力変換用IGBT(8,9;10,11;12,13)のターンオン時
に同時にスイッチング動作される。また、第1及び第2
の転流用IGBT(83,85)のスイッチング動作のタイミ
ングは、前述の図1に示す実施の形態と同様のタイミン
グでスイッチング動作する。その他の主回路及び制御回
路(23)の構成は、図1に示す三相インバータ装置の主回
路及び制御回路(23)と同様である。
【0044】図6に示す構成において、図4の時刻X1
のタイミングで第1及び第2の転流用IGBT(83,85)
を同時にターンオンすると、第1の転流用IGBT(8
3)、スナバ用コンデンサ(82)、第2の転流用IGBT(8
5)及び回生用リアクトル(87)の経路で共振回路が形成さ
れ、スナバ用コンデンサ(82)が放電してその両端の電圧
が略0Vまで降下すると共に回生用リアクトル(87)にエ
ネルギが蓄積される。スナバ用コンデンサ(82)の両端の
電圧が略0Vになると、回生用リアクトル(87)、第1の
転流用IGBT(83)及び第2の回生用ダイオード(86)の
経路並びに回生用リアクトル(87)、第1の回生用ダイオ
ード(84)及び第2の転流用IGBT(85)の経路で循環す
る電流が流れる。図4の時刻X4のタイミングで第1及
び第2の転流用IGBT(83,85)を同時にターンオフす
ると、第1の転流用IGBT(83)に流れていた電流が第
1の回生用ダイオード(84)及びスナバ用コンデンサ(82)
の経路で流れる電流に切り換わる。同様に、第2の転流
用IGBT(85)に流れていた電流はスナバ用コンデンサ
(82)及び第2の回生用ダイオード(86)の経路で流れる電
流に切り換わる。このとき、前記の2つの経路で流れる
電流によりスナバ用コンデンサ(82)が充電され、その両
端の電圧が0Vから緩やかに上昇するので、第1及び第
2の転流用IGBT(83,85)のコレクタ−エミッタ端子
間の電圧上昇率が抑制され、第1及び第2の転流用IG
BT(83,85)のターンオフ時においてゼロ電圧スイッチ
ングとなる。スナバ用コンデンサ(82)の両端の電圧が直
流電源(3)の電圧Eを越えると、第1及び第2のクラン
プ用ダイオード(65,66)が順バイアスされて導通状態と
なり、転流用IGBT(64)のコレクタ−エミッタ端子間
の電圧が直流電源(3)の電圧Eにクランプされる。その
他の主回路及び制御回路(23)の動作は、図1に示す実施
の形態の場合と同様であるため、説明は省略する。した
がって、図6に示す実施の形態では、主スイッチング回
路(7)内の各電力変換用IGBT(8)〜(13)の急激なスイ
ッチング動作により同IGBT(8)〜(13)が受ける電気
的ストレスを軽減できると共に、共振転流回路(67)内の
第1及び第2の転流用IGBT(64)の急激なスイッチン
グ動作により同IGBT(64)が受ける電気的ストレスを
軽減することが可能となる。
【0045】更に、図1に示す実施の形態は変更が可能
である。例えば、図7に示す実施の形態の三相インバー
タ装置では、図1に示す三相インバータ装置の制御回路
(23)内に固定パルス信号発生器(88)を追加し、図1に示
す制御回路(23)内のU相、V相及びW相の主ゲート信号
発生器(29,30,31)を電流符号検出器(71)の各相の電流符
号信号SU,SV,SW及び固定パルス信号発生器(88)の固
定パルス信号Pに基づいて各相の主ゲート信号VG1,V
G2;VG3,VG4;VG5,VG6を発生するU相、V相及びW相
の主ゲート信号発生器(89,90,91)に変更している。固定
パルス信号発生器(88)は、搬送波発生器(27)の鋸波搬送
波hのリセットのタイミングに同期してパルス幅が一定
の固定パルス信号Pを出力する。固定パルス信号発生器
(88)から出力される固定パルス信号Pのパルス幅は、転
流ゲート信号発生器(56)の転流ゲート信号VAのパルス
幅より若干狭い。また、U相、V相及びW相の主ゲート
信号発生器(89,90,91)は、電流符号検出器(71)の電流符
号信号SU,SV,SWが「1」のとき、主スイッチング回
路(7)の一方側の電力変換用IGBT(8,10,12)に対して
比較器(28)の出力信号PU,PV,PWを一方の主ゲート信
号VG1,VG3,VG5として出力すると共に、他方側の電力
変換用IGBT(9,11,13)に対して固定パルス信号発生
器(88)の固定パルス信号Pを他方の主ゲート信号VG2,
G4,VG6として出力する。逆に、電流符号検出器(71)
の電流符号信号SU,SV,SWが「0」のとき、主スイッ
チング回路(7)の一方側の電力変換用IGBT(8,10,12)
に対して固定パルス信号発生器(88)の固定パルス信号P
を一方の主ゲート信号VG1,VG3,VG5として出力すると
共に、他方側の電力変換用IGBT(9,11,13)に対して
比較器(28)の出力信号PU,PV,PWを他方の主ゲート信
号VG2,VG4,VG6として出力する。その他の主回路及び
制御回路(23)の構成は、図1に示す三相インバータ装置
の主回路及び制御回路(23)と同様である。
【0046】図7に示す構成における搬送波発生器(27)
の鋸歯搬送波hの波形、U相の基準電圧VUR及び補正搬
送波hU1の波形、V相の基準電圧VVR及び補正搬送波h
V1の波形、W相の基準電圧VWR及び補正搬送波hW1の波
形、U相、V相及びW相の交流出力電流IU,IV,IW
波形、転流ゲート信号発生器(56)の転流ゲート信号VA
の波形をそれぞれ図8(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及
び(F)に示す。また、電流符号検出器(71)から出力され
るU相、V相及びW相の電流符号信号SU,SV,S Wの波
形をそれぞれ図9(A)、(B)及び(C)に示し、U相、V
相及びW相の比較信号PU,PV,PWの波形をそれぞれ図
9(D)、(E)及び(F)に示す。更に、U相、V相及びW
相の主ゲート信号発生器(89,90,91)の各相の主ゲート信
号VG1,VG 2,VG3,VG4,VG5,VG6の波形をそれぞれ図
9(G)、(H)、(I)、(J)、(K)及び(L)に示し、固定
パルス信号発生器(88)の固定パルス信号Pを図9(M)に
示す。図8及び図9において、t0〜t36は鋸歯搬送波
hの電圧が最大値から最小値に急激に変化する鋸歯搬送
波hのリセットのタイミングを示す。なお、各電力変換
用IGBT(8)〜(13)のコレクタ−エミッタ間の電圧V
T1〜VT6、各電力変換用IGBT(8)〜(13)に流れる電
流IT1〜IT6、各転流用リアクトル(39,40,41)に流れる
電流ILU,ILV,ILW及び各電力変換用IGBT(8)〜(1
3)の主ゲート信号VG1〜VG6の鋸波搬送波hのリセット
のタイミング付近における詳細な波形は、図4に示す時
刻X1以前において各電力変換用IGBT(8,11,13)がオ
フ状態となる点、時刻X1において転流用IGBT(64)
がターンオンすると同時に各電力変換用IGBT(8,11,
13)がターンオンする点を除いて図4(A)〜(N)に示す
波形と同様になる。したがって、図7に示す三相インバ
ータ装置の主回路の動作も、前記の相違点を除いて図1
に示す三相インバータ装置の主回路の動作と同様になる
ので、詳細な動作の説明は省略する。
【0047】上記の通り、図7に示す実施の形態におい
ても図1に示す実施の形態と同様に、主スイッチング回
路(7)の各電力変換用IGBT(8)〜(13)のターンオフ及
びターンオン時においてゼロ電圧及びゼロ電流スイッチ
ングとなるので、図1に示す実施の形態と同様の作用効
果を得ることができる。更に、図7に示す実施の形態で
は、各比較器(28)の出力信号PU,PV,PWの立ち上がり
エッジが各電力変換用IGBT(8)〜(13)のターンオン
のタイミングに一致するため、搬送波発生器(27)から出
力される鋸波搬送波hのリセットのタイミングに同期す
る。したがって、固定パルス信号発生器(88)から出力さ
れる固定パルス信号Pの立ち上がりのタイミングを若干
遅らせる程度で十分なデッドタイムtDを確保できる。
このため、主スイッチング回路(7)の一方側及び他方側
の電力変換用IGBT(8,10,12;9,11,13)に付与する一
方及び他方の主ゲート信号VG1,VG3,VG5;VG2,VG4,
G6の各々にデッドタイムtDを付加する手段が不要と
なるので、図1に示す実施の形態に比較して制御回路(2
3)の構成を簡略化できる。
【0048】また、図10に示す実施の形態の三相イン
バータ装置では、図7に示す実施の形態と同様に、図1
に示す三相インバータ装置の制御回路(23)内に固定パル
ス信号発生器(88)を追加し、図1に示す制御回路(23)内
のU相、V相及びW相の主ゲート信号発生器(29,30,31)
を電流符号検出器(71)の各相の電流符号信号SU,SV,S
W及び固定パルス信号発生器(88)の固定パルス信号Pに
基づいて各相の主ゲート信号VG1,VG2;VG3,VG4;
G5,VG6を発生するU相、V相及びW相の主ゲート信
号発生器(92,93,94)に変更している。固定パルス信号発
生器(88)は、図7に示す実施の形態と同様に搬送波発生
器(27)の鋸波搬送波hのリセットのタイミングに同期し
てパルス幅が一定の固定パルス信号Pを出力する。ま
た、U相、V相及びW相の主ゲート信号発生器(92,93,9
4)は、電流符号検出器(71)の電流符号信号SU,SV,SW
が「1」のとき、主スイッチング回路(7)の一方側の電
力変換用IGBT(8,10,12)に対して比較器(28)の出力
信号PU,PV,PWを一方の主ゲート信号VG1,VG3,VG5
として出力すると共に、電流符号信号SU,SV,SWの中
で1つだけ電流符号が「1」のときに該当する相の他方
側の電力変換用IGBT(9,11,13)に対して固定パルス
信号発生器(88)の固定パルス信号Pを他方の主ゲート信
号VG2,VG4,VG6として出力する。逆に、電流符号検出
器(71)の電流符号信号S U,SV,SWが「0」のとき、電
流符号信号SU,SV,SWの中で1つだけ電流符号が
「0」のときに主スイッチング回路(7)の該当する相の
一方側の電力変換用IGBT(8,10,12)に対して固定パ
ルス信号発生器(88)の固定パルス信号Pを一方の主ゲー
ト信号VG1,VG3,VG5として出力すると共に、主スイッ
チング回路(7)の他方側の電力変換用IGBT(9,11,13)
に対して比較器(28)の出力信号PU,PV,PWを他方の主
ゲート信号VG2,VG4,VG6として出力する。その他の主
回路及び制御回路(23)の構成は、図1に示す三相インバ
ータ装置の主回路及び制御回路(23)と同様である。
【0049】図10に示す構成における搬送波発生器(2
7)の鋸歯搬送波hの波形、U相の基準電圧VUR及び補正
搬送波hU1の波形、V相の基準電圧VVR及び補正搬送波
V1の波形、W相の基準電圧VWR及び補正搬送波hW1
波形、U相、V相及びW相の交流出力電流IU,IV,IW
の波形、転流ゲート信号発生器(56)の転流ゲート信号V
Aの波形をそれぞれ図11(A)、(B)、(C)、(D)、
(E)及び(F)に示す。また、電流符号検出器(71)から出
力されるU相、V相及びW相の電流符号信号SU,SV,S
Wの波形をそれぞれ図12(A)、(B)及び(C)に示し、
U相、V相及びW相の比較信号PU,PV,PWの波形をそ
れぞれ図12(D)、(E)及び(F)に示す。更に、U相、
V相及びW相の主ゲート信号発生器(92,93,94)の各相の
主ゲート信号VG1,VG2,VG3,VG4,VG5,VG6の波形を
それぞれ図12(G)、(H)、(I)、(J)、(K)及び(L)
に示し、固定パルス信号発生器(88)の固定パルス信号P
を図12(M)に示す。図11及び図12において、t0
〜t36は鋸歯搬送波hの電圧が最大値から最小値に急激
に変化する鋸歯搬送波hのリセットのタイミングを示
す。
【0050】次に、交流出力端子(4,5,6)に供給される
U相、V相及びW相の電流IU,IV,IWの向きが図示の
方向のとき、即ちIU<0,IV>0,IW>0のときの図
10に示す三相インバータの主回路の動作を図13に示
す波形図に基づいて説明する。但し、図13に示す時刻
1からX8までの期間は搬送波発生器(27)から出力され
る鋸波搬送波hの周期よりも充分に短く(例えば、鋸波
搬送波hの周期の1/20から1/10程度)、この期
間の各相の電流IU,IV,IWの変化は無視する。図13
(A)〜(F)において、主スイッチング回路(7)内の各電
力変換用IGBT(8)〜(13)のコレクタ−エミッタ端子
間に流れる電流IT1〜IT6の負の方向の成分は、それぞ
れ逆並列に接続された各主ダイオード(14)〜(19)に流れ
る電流を示す。また、IU<0,IV>0,IW>0である
から、図13に示す時刻X6は図11及び図12に示す
搬送波発生器(27)の鋸波搬送波hのリセットのタイミン
グに一致する。
【0051】時刻X1以前において、図13(H)〜(N)
に示すように主スイッチング回路(7)内の各電力変換用
IGBT(8)〜(13)及び共振転流回路(67)内の転流用I
GBT(64)がオフ状態のとき、各相の電流IU,IV,IW
はそれぞれ主スイッチング回路(7)内の一方の各主ダイ
オード(14,17,19)を介して流れている。また、このとき
の主スイッチング回路(7)内の一方のコンデンサ(33,36,
38)は略0Vまで放電し、他方のコンデンサ(34,35,37)
は図示の極性で直流電源(3)の電圧Eまで充電されてい
る。
【0052】図13(H)及び(I)に示すように、時刻X
1において共振転流回路(67)内の転流用IGBT(64)及
び主スイッチング回路(7)内の一方の電力変換用IGB
T(8)をオフ状態からオン状態にすると、転流用リアク
トル(39)、転流ブリッジ回路(57)内の転流用ダイオード
(58)及び転流用IGBT(64)を介して転流ブリッジ回路
(57)内の転流用ダイオード(61)及び転流用リアクトル(4
0)並びに転流ブリッジ回路(57)内の転流用ダイオード(6
3)及び転流用リアクトル(41)に電流が流れる。このと
き、図13(G)の実線に示すように転流用リアクトル(3
9)に流れる電流ILUが負の方向に緩やかに上昇すると共
に、同図の一点鎖線に示すように転流用リアクトル(40)
及び(41)に流れる電流ILV,ILWが正の方向に緩やかに
上昇し、各転流用リアクトル(39,40,41)にエネルギが蓄
積される。これに伴って、主スイッチング回路(7)内の
一方の各主ダイオード(14,17,19)に流れていた電流が図
13(A)、(D)及び(F)の破線に示すように減少する。
【0053】時刻X2において、共振転流回路(67)内の
転流用リアクトル(40)に流れる電流ILVが交流出力端子
(5)に流れるV相の電流IVよりも充分に大きくなると、
主スイッチング回路(7)内の一方の主ダイオード(17)が
逆回復して非導通状態となり、一方のコンデンサ(36)が
充電されると共にその両端の電圧が0Vから緩やかに上
昇する。このため、主スイッチング回路(7)内の一方の
電力変換用IGBT(11)のコレクタ−エミッタ端子間の
電圧VT4が図13(D)の実線に示すように0Vから緩や
かに上昇する。一方のコンデンサ(36)の充電に伴って他
方のコンデンサ(35)が放電し、他方の電力変換用IGB
T(10)のコレクタ−エミッタ端子間の電圧VT3が図13
(C)の実線に示すように直流電源(3)の電圧Eから緩や
かに降下する。
【0054】時刻X3において、共振転流回路(67)内の
転流用リアクトル(41)に流れる電流ILWが交流出力端子
(6)に流れるW相の電流IWよりも充分に大きくなると、
主スイッチング回路(7)内の一方の主ダイオード(19)が
逆回復して非導通状態となり、一方のコンデンサ(38)が
充電されると共にその両端の電圧が0Vから緩やかに上
昇する。このため、主スイッチング回路(7)内の一方の
電力変換用IGBT(13)のコレクタ−エミッタ端子間の
電圧VT6が図13(F)の実線に示すように0Vから緩や
かに上昇する。一方のコンデンサ(38)の充電に伴って他
方のコンデンサ(37)が放電し、他方の電力変換用IGB
T(12)のコレクタ−エミッタ端子間の電圧VT5が図13
(E)の実線に示すように直流電源(3)の電圧Eから緩や
かに降下する。
【0055】時刻X4において、主スイッチング回路(7)
内の他方のコンデンサ(35)が略0Vまで放電して他方の
電力変換用IGBT(10)のコレクタ−エミッタ端子間の
電圧VT3が図13(C)の実線に示すように略0Vになる
と、他方の主ダイオード(16)が導通状態となり電流が流
れ始める。
【0056】時刻X5において、主スイッチング回路(7)
内の他方のコンデンサ(37)が略0Vまで放電して他方の
電力変換用IGBT(12)のコレクタ−エミッタ端子間の
電圧VT5が図13(E)の実線に示すように略0Vになる
と、他方の主ダイオード(18)が導通状態となり電流が流
れ始める。主スイッチング回路(7)内の他方の主ダイオ
ード(16)及び(18)に流れる電流は、それぞれ一方の電力
変換用IGBT(8)、転流用リアクトル(39)、転流用ダ
イオード(58)、転流用IGBT(64)、転流用ダイオード
(61)、転流用リアクトル(40)及び他方の主ダイオード(1
6)並びに一方の電力変換用IGBT(8)、転流用リアク
トル(39)、転流用ダイオード(58)、転流用IGBT(6
4)、転流用ダイオード(63)、転流用リアクトル(41)及び
他方の主ダイオード(18)の経路で還流する。ここで、還
流経路中の電力変換用IGBT(8)、転流用IGBT(6
4)及び転流用ダイオード(58,61,63)の損失を無視できる
場合、前記の2つの経路で流れる還流電流は減衰しな
い。
【0057】図13(I)に示すように、時刻X6におい
て主スイッチング回路(7)内の一方の電力変換用IGB
T(8)をオン状態からオフ状態にすると、一方の電力変
換用IGBT(8)に流れる電流IT1は図13(A)の破線
に示すように0となり、一方のコンデンサ(33)に流れる
電流に切り換わる。これにより、主スイッチング回路
(7)内の一方のコンデンサ(33)が充電され、コンデンサ
(33)の両端の電圧が0Vから緩やかに上昇する。即ち、
一方の電力変換用IGBT(8)のコレクタ−エミッタ端
子間の電圧上昇率が一方のコンデンサ(33)の充電により
抑制され、一方の電力変換用IGBT(8)のコレクタ−
エミッタ端子間の電圧VT1が図13(A)の実線に示すよ
うに0Vから緩やかに上昇する。したがって、一方の電
力変換用IGBT(8)のターンオフ時においてゼロ電圧
スイッチングとなる。一方のコンデンサ(33)の両端の電
圧の上昇に伴って、他方のコンデンサ(34)が放電し、そ
の両端の電圧が直流電源(3)の電圧Eから緩やかに降下
する。これにより、主スイッチング回路(7)内の他方の
電力変換用IGBT(9)のコレクタ−エミッタ端子間の
電圧VT2が図13(B)の実線に示すように直流電源(3)
の電圧Eから緩やかに降下する。これと同時に、還流電
流として共振転流回路(67)内の各転流用リアクトル(39,
40,41)に流れていた電流ILU,ILV,ILWがそれぞれ図1
3(G)の実線、一点鎖線、破線に示すように徐々に減少
する。
【0058】時刻X7において、主スイッチング回路(7)
内の一方の電力変換用IGBT(8)のコレクタ−エミッ
タ端子間の電圧VT1が図13(A)の実線に示すように直
流電源(3)の電圧Eに達すると、他方の電力変換用IG
BT(9)のコレクタ−エミッタ端子間の電圧VT2が図1
3(B)の実線に示すように略0Vとなる。このとき、他
方の主ダイオード(15)が導通状態となり電流が流れ始め
る。
【0059】主スイッチング回路(7)内の他方の各主ダ
イオード(15,16,18)の導通期間中、即ち図13(B)、
(C)及び(E)の破線に示す他方の各電力変換用IGBT
(9,10,12)の電流IT2,IT3,IT5が負の方向の期間中
は、図13(G)に示すように共振転流回路(67)内の各転
流用リアクトル(39,40,41)に流れる電流ILU,ILV,ILW
が緩やかに減少する。これに伴って、他方の各主ダイオ
ード(15,16,18)に流れる電流も減少する。他方の各主ダ
イオード(15,16,18)の導通期間中の時刻X8において、
図13(J)、(K)及び(M)に示すように主スイッチング
回路(7)内の他方の各電力変換用IGBT(9,10,12)を同
時にオフ状態からオン状態にすると、ターンオン時は他
方の各主ダイオード(15,16,18)に電流が流れるため、他
方の各電力変換用IGBT(9,10,12)には電流が流れ
ず、コレクタ−エミッタ端子間の電圧VT2,VT3,VT5
図13(B)、(C)及び(E)の実線に示すように略0Vで
ある。したがって、主スイッチング回路(7)内の他方の
各電力変換用IGBT(9,10,12)のターンオン時におい
てゼロ電圧及びゼロ電流スイッチングとなる。これと同
時に、共振転流回路(67)内の転流用IGBT(64)をオン
状態からオフ状態にすると、第1及び第2のクランプ用
ダイオード(65)及び(66)が導通状態となり、各転流用リ
アクトル(39,40,41)の残留エネルギが第1及び第2のク
ランプ用ダイオード(65)及び(66)を介して直流電源(3)
に回生される。なお、U相、V相及びW相の電流IU,I
V,IWの向きが図示以外の方向のときの図10に示す三
相インバータの主回路の動作は、上記と略同様のため説
明は省略する。
【0060】上記の通り、図10に示す実施の形態にお
いても図1に示す実施の形態と同様に、主スイッチング
回路(7)の各電力変換用IGBT(8)〜(13)のターンオフ
及びターンオン時においてゼロ電圧及びゼロ電流スイッ
チングとなるので、図1に示す実施の形態と同様の作用
効果を得ることができる。更に、図10に示す実施の形
態では、電流符号検出器(71)の電流符号信号SU,SV,S
Wが「1」のとき、主スイッチング回路(7)の高電位側の
電力変換用IGBT(8,10,12)が比較器(28)の出力信号
U,PV,PWによりオン・オフ制御されると共に、電流
符号信号SU,SV,SWの中で1つだけ電流符号が「1」
のときに該当する相の低電位側の電力変換用IGBT
(9,11,13)が固定パルス信号発生器(88)の固定パルス信
号Pにより一定のパルス幅でオン・オフ制御される。ま
た、電流符号検出器(71)の電流符号信号SU,SV,SW
「0」のとき、電流符号信号SU,SV,SWの中で1つだ
け電流符号が「0」のときに主スイッチング回路(7)の
該当する相の高電位側の電力変換用IGBT(8,10,12)
が固定パルス信号発生器(88)の固定パルス信号Pにより
一定のパルス幅でオン・オフ制御されると共に、低電位
側の電力変換用IGBT(9,11,13)が比較器(28)の出力
信号PU,PV,PWによりオン・オフ制御される。即ち、
該当しない他の相の電力変換用IGBTはスイッチング
動作を停止するため、転流用IGBT(64)がオン状態の
ときに転流用リアクトル(39,40,41)に流れる電流ILU,
LV,ILWが図1に示す場合に比較して小さくなる。し
たがって、図1に示す実施の形態に比較して、主スイッ
チング回路(7)の各電力変換用IGBT(8)〜(13)のスイ
ッチング動作時に受ける電気的ストレスを更に軽減でき
る。
【0061】本発明の実施態様は前記の各実施の形態に
限定されず、更に種々の変更が可能である。例えば、上
記の各実施の形態では電力変換用スイッチング素子及び
転流用スイッチング素子としてIGBT(絶縁ゲート型
バイポーラトランジスタ)を使用した形態を示したが、
MOS-FET(MOS型電界効果トランジスタ)、接
合型バイポーラトランジスタ、J-FET(接合型電界
効果トランジスタ)又はサイリスタ等も使用可能であ
る。また、上記の各実施の形態では各電力変換用IGB
T(8)〜(13)のコレクタ−エミッタ端子間にそれぞれコ
ンデンサ(33)〜(38)を別個に接続した形態を示したが、
各電力変換用IGBT(8)〜(13)のコレクタ−エミッタ
端子間に形成される寄生容量を利用してもよく、又はこ
の寄生容量と別個のコンデンサとの組合せとしてもよ
い。特に、各スイッチング素子としてMOS-FETを
使用する場合は、ドレイン−ソース端子間に形成される
寄生容量を利用できるので、主回路の部品点数を削減で
きる利点がある。また、上記の各実施の形態の制御回路
(23)の一部又は全部をディジタル集積回路で構成しても
よい。また、上記の各実施の形態では三相インバータ装
置に本発明を適用した形態を示したが、単相インバータ
装置又は4つ以上の相出力を有する多相インバータ装置
にも本発明を適用することが可能である。更に、本発明
は直流電力を交流電力に変換するインバータ装置に限定
することなく、交流電力を直流電力に変換するコンバー
タ装置にも適用が可能である。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、簡素な回路構成で電力
変換用の主スイッチング素子が受ける電気的ストレスを
軽減できるので、低コスト・低損失で信頼性の高い電力
変換装置を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による電力変換装置を三相インバータ
装置に適用した一実施の形態を示す電気回路図
【図2】 図1に示す回路の各部の信号及び電圧及び電
流を示す波形図
【図3】 図1に示す各電力変換用IGBTのスイッチ
ング電流及び固定パルス信号を示す波形図
【図4】 図1に示す各電力変換用IGBTの電圧及び
電流並びに各転流用リアクトルの電流の詳細を示す拡大
波形図
【図5】 図1に示す共振転流回路の変更実施の形態を
示す電気回路図
【図6】 図1に示す共振転流回路の他の変更実施の形
態を示す電気回路図
【図7】 本発明の変更実施の形態を示す電気回路図
【図8】 図7に示す回路の各部の信号及び電圧及び電
流を示す波形図
【図9】 図7に示す回路の各部の信号及び各電力変換
用IGBTの主ゲート信号を示す波形図
【図10】 本発明の他の変更実施の形態を示す電気回
路図
【図11】 図10に示す回路の各部の信号及び電圧及
び電流を示す波形図
【図12】 図10に示す回路の各部の信号及び各電力
変換用IGBTの主ゲート信号を示す波形図
【図13】 図10に示す各電力変換用IGBTの電圧
及び電流並びに各転流用リアクトルの電流の詳細を示す
拡大波形図
【図14】 従来の鋸波搬送波比較方式の三相インバー
タ装置を示す電気回路図
【図15】 図14に示す回路の各部の信号を示す波形
【図16】 図14に示す回路の主ゲート信号を示す拡
大波形図
【図17】 従来の補助共振転流アームリンク方式の三
相インバータ装置を示す電気回路図
【符号の説明】
(1),(2)・・直流入力端子(直流端子)、 (3)・・直流
電源、 (4),(5),(6)・・交流出力端子(交流端子)、
(7)・・主スイッチング回路、 (8),(9),(10),(11),
(12),(13)・・電力変換用IGBT(主スイッチング素
子)、 (14),(15),(16),(17),(18),(19)・・主ダイオ
ード(主整流素子)、 (20),(21),(22)・・交流リアク
トル、 (23)・・制御回路(制御装置)、 (24),(25),
(26)・・基準電圧発生器、 (27)・・搬送波発生器、
(28)・・比較器、(29),(30),(31)・・主ゲート信号発生
器、 (32)・・共振転流回路、 (33),(34),(35),(36),
(37),(38)・・コンデンサ、 (39),(40),(41)・・転流
用リアクトル、 (42),(43),(44),(45),(46),(47)・・
転流用IGBT(転流用スイッチング素子)、 (48),
(49),(50),(51),(52),(53)・・転流用ダイオード(転流
用整流素子)、 (54),(55)・・入力平滑用コンデン
サ、 (56)・・転流ゲート信号発生器、 (57)・・転流
ブリッジ回路、 (58),(59),(60),(61),(62),(63)・・
転流用ダイオード(転流用整流素子)、 (64)・・転流
用IGBT(転流用スイッチング素子)、 (65)・・第
1のクランプ用ダイオード(第1のクランプ用整流素
子)、 (66)・・第2のクランプ用ダイオード(第2の
クランプ用整流素子)、 (67)・・共振転流回路、 (6
8),(69),(70)・・電流検出器、 (71)・・電流符号検出
器、 (72),(73),(74)・・補正搬送波発生器、 (75)・
・第1のスナバ用コンデンサ、 (76)・・第2のスナバ
用コンデンサ、 (77)・・スナバ用ダイオード(スナバ
用整流素子)、 (78)・・第1の回生用ダイオード(第
1の回生用整流素子)、 (79)・・第1の回生用リアク
トル、 (80)・・第2の回生用ダイオード(第2の回生
用整流素子)、 (81)・・第2の回生用リアクトル、
(82)・・スナバ用コンデンサ、 (83)・・第1の転流用
IGBT(第1の転流用スイッチング素子)、(84)・・
第1の回生用ダイオード(第1の回生用整流素子)、
(85)・・第2の転流用IGBT(第2の転流用スイッチ
ング素子)、 (86)・・第2の回生用ダイオード(第2
の回生用整流素子)、 (87)・・回生用リアクトル、
(88)・・固定パルス信号発生器、 (89),(90),(91)・・
主ゲート信号発生器、 (92),(93),(94)・・主ゲート信
号発生器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流端子と交流端子との間に接続される
    主スイッチング回路と、該主スイッチング回路の交流端
    子側のラインに接続される交流リアクトルとを備え、前
    記主スイッチング回路は、橋絡接続された複数対の主ス
    イッチング素子と、該複数対の主スイッチング素子の両
    主端子間に各々接続される主整流素子とを備え、前記複
    数対の主スイッチング素子をオン・オフ制御して直流−
    交流又は交流−直流間で電力を変換する電力変換装置に
    おいて、 前記複数対の主スイッチング素子の両主端子間に各々接
    続されるコンデンサと、前記主スイッチング回路の交流
    端子側に接続される転流用リアクトルと、複数の転流用
    整流素子を橋絡接続して成り且つ前記転流用リアクトル
    に接続される転流ブリッジ回路と、前記各主スイッチン
    グ素子のターンオン時にスイッチング動作され且つ前記
    転流ブリッジ回路の両出力端子間に接続される転流用ス
    イッチング手段と、前記転流ブリッジ回路の一方の出力
    端子から前記直流端子の一方に向かって接続される第1
    のクランプ用整流素子と、前記直流端子の他方から前記
    転流ブリッジ回路の他方の出力端子に向かって接続され
    る第2のクランプ用整流素子とを備えたことを特徴とす
    る電力変換装置。
  2. 【請求項2】 前記転流用スイッチング手段の一端に接
    続される第1のスナバ用コンデンサと、前記転流用スイ
    ッチング手段の他端に接続される第2のスナバ用コンデ
    ンサと、前記第1のスナバ用コンデンサと前記第2のス
    ナバ用コンデンサとの間に接続されるスナバ用整流素子
    と、前記第2のスナバ用コンデンサ及び前記スナバ用整
    流素子の接続点から前記直流端子の一方に向かって直列
    に接続される第1の回生用整流素子及び第1の回生用リ
    アクトルと、前記直流端子の他方から前記第1のスナバ
    用コンデンサ及び前記スナバ用整流素子の接続点に向か
    って直列に接続される第2の回生用整流素子及び第2の
    回生用リアクトルとを備えた請求項1に記載の電力変換
    装置。
  3. 【請求項3】 前記転流用スイッチング手段は、前記転
    流ブリッジ回路の両出力端子間に接続されるスナバ用コ
    ンデンサと、該スナバ用コンデンサの両端に直列に接続
    される第1の転流用スイッチング素子及び第1の回生用
    整流素子と、該第1の転流用スイッチング素子及び第1
    の回生用整流素子の直列接続回路の両端に直列に接続さ
    れる第2の転流用スイッチング素子及び第2の回生用整
    流素子と、前記第1の転流用スイッチング素子及び前記
    第1の回生用整流素子の接続点と前記第2の転流用スイ
    ッチング素子及び前記第2の回生用整流素子の接続点と
    の間に接続される回生用リアクトルとを有し、 前記第1及び第2の転流用スイッチング素子は、前記各
    主スイッチング素子のターンオン時に同時にスイッチン
    グ動作される請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 【請求項4】 前記主スイッチング回路及び前記転流用
    スイッチング手段のスイッチング動作を制御する制御装
    置を備え、 該制御装置は、最小値から最大値まで比例直線的に上昇
    した後に前記最大値から前記最小値まで急激に降下して
    リセットする鋸波搬送波を出力する搬送波発生器と、該
    搬送波発生器の鋸波搬送波のリセットのタイミングに同
    期して前記転流用スイッチング手段のスイッチング動作
    を制御する転流ゲート信号発生器と、基準電圧を発生す
    る基準電圧発生器と、前記交流端子に流れる電流を検出
    する電流検出器と、該電流検出器の検出電流の向きに対
    応して電流符号信号を出力する電流符号検出器と、該電
    流符号検出器の電流符号信号に対応して前記搬送波発生
    器から出力される鋸波搬送波を同相又は逆相にして補正
    搬送波を形成する補正搬送波発生器と、該補正搬送波発
    生器からの補正搬送波と前記基準電圧発生器からの基準
    電圧とを比較する比較器と、該比較器の出力により前記
    複数対の主スイッチング素子に主ゲート信号を付与する
    主ゲート信号発生器とを備えた請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の電力変換装置。
  5. 【請求項5】 前記搬送波発生器の鋸波搬送波のリセッ
    トのタイミングに同期してパルス幅一定の固定パルス信
    号を出力する固定パルス信号発生器と、 前記電流符号検出器の電流符号信号が第1の出力値のと
    き、前記主スイッチング回路の一方側の主スイッチング
    素子に対して前記比較器の出力信号を一方の主ゲート信
    号として出力すると共に、他方側の主スイッチング素子
    に対して前記固定パルス信号発生器の固定パルス信号を
    他方の主ゲート信号として出力し、前記電流符号検出器
    の電流符号信号が第2の出力値のとき、前記主スイッチ
    ング回路の一方側の主スイッチング素子に対して前記固
    定パルス信号発生器の固定パルス信号を一方の主ゲート
    信号として出力すると共に、他方側の主スイッチング素
    子に対して前記比較器の出力信号を他方の主ゲート信号
    として出力する主ゲート信号発生器とを備えた請求項4
    に記載の電力変換装置の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記搬送波発生器の鋸波搬送波のリセッ
    トのタイミングに同期してパルス幅一定の固定パルス信
    号を出力する固定パルス信号発生器と、 前記電流符号検出器の電流符号信号が第1の出力値のと
    き、前記主スイッチング回路の一方側の主スイッチング
    素子に対して前記比較器の出力信号を一方の主ゲート信
    号として出力すると共に、前記電流符号信号の中で1つ
    だけ電流符号が第1の出力値のときに該当する相の他方
    側の主スイッチング素子に対して前記固定パルス信号発
    生器の固定パルス信号を他方の主ゲート信号として出力
    し、前記電流符号検出器の電流符号信号が第2の出力値
    のとき、前記電流符号信号の中で1つだけ電流符号が第
    2の出力値のときに前記主スイッチング回路の該当する
    相の一方側の主スイッチング素子に対して前記固定パル
    ス信号発生器の固定パルス信号を一方の主ゲート信号と
    して出力すると共に、他方側の主スイッチング素子に対
    して前記比較器の出力信号を他方の主ゲート信号として
    出力する主ゲート信号発生器とを備えた請求項4に記載
    の電力変換装置の制御装置。
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JP2016208664A (ja) * 2015-04-22 2016-12-08 株式会社日本自動車部品総合研究所 インバータの制御装置
JP2017005941A (ja) * 2015-06-15 2017-01-05 株式会社豊田中央研究所 インバータの制御方法及びインバータ装置

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