JP2001036380A - アクティブインダクタンス回路、フィルタ回路及び復調回路 - Google Patents

アクティブインダクタンス回路、フィルタ回路及び復調回路

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JP2001036380A
JP2001036380A JP11203245A JP20324599A JP2001036380A JP 2001036380 A JP2001036380 A JP 2001036380A JP 11203245 A JP11203245 A JP 11203245A JP 20324599 A JP20324599 A JP 20324599A JP 2001036380 A JP2001036380 A JP 2001036380A
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transistor
base
collector
emitter
circuit
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JP11203245A
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Atsushi Hirabayashi
淳志 平林
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 コイルと同様の特性のアクティブインダクタ
ンス回路と、アクティブインダクタンス回路を使ったフ
ィルタ回路を提供し、ディジタル衛星放送の受信信号を
そのまま復調できる復調回路を実現する。 【解決手段】 差動対を構成するトランジスタQ1及び
Q2と、Q3及びQ4を直列に接続し、トランジスタQ
1のエミッタとトランジスタQ2のエミッタの間に容量
性インピーダンス素子ZCを設け、トランジスタQ3の
エミッタとトランジスタQ4のエミッタ間に抵抗R3を
設け、トランジスタQ3のベースをトランジスタQ4の
コレクタに接続し、トランジスタQ4のベースをトラン
ジスタQ3のコレクタに接続し、トランジスタQ1のベ
ースをトランジスタQ2のコレクタに接続し、トランジ
スタQ2のベースをトランジスタQ1のコレクタに接続
して、アクティブインダクタンス素子を構成する。この
アクティブインダクタンスを用いて、急峻な特性のフィ
ルタを実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明、集積回路化して用
いて好適なアクティブインダクタンス回路及びフィルタ
回路並びにディジタル衛星放送放送の信号を復調するの
に用いて好適な復調回路に関する。
【0002】
【従来の技術】衛星を使ってディジタル映像信号を放送
する衛星ディジタルテレビジョン放送が開始されてい
る。ディジタルテレビジョン放送では、高品位テレビジ
ョン放送や多チャンネル放送、マルチメディア放送等、
種々のサービスを行なうことが期待されている。
【0003】衛星を使ったディジタルテレビジョン放送
では、例えば、12GHz帯の周波数帯域が用いられ
る。また、画像圧縮方式として、例えば、MPEG(Mo
ving Picture Experts Group)2が用いられる。
【0004】MPEG2方式は、動き補償予測符号化と
DCT(Discrete Cosine Transform )とにより映像信
号を圧縮符号化するもので、MPEG2方式では、I
(Intra )ピクチャと、P(Predicti)ピクチャと、B
(Bidirectionally Predictive)ピクチャと呼ばれる3
種類の画面が送られる。Iピクチャでは、同一のフレー
ムの画素を使ってDCT符号化が行なわれる。Pピクチ
ャでは、既に符号化されたIピクチャ又はPピクチャを
参照して、動き補償予測を用いたDCT符号化が行なわ
れる。Bピクチャでは、その前後のIピクチャ又はPピ
クチャを参照して、動き予測を用いたDCT符号化が行
なわれる。
【0005】近年、小型、軽量化を図ると共に、コスト
ダウンを図るために、ディジタル衛星放送の受信機を集
積回路化が進められている。上述したディジタル衛星放
送の従来の受信機では、チューナ回路で受信信号を中間
周波数に変換した後に、QPSK復調回路でQPSK
(Quadrature Phase Shift Keying )の復調処理をして
いる。受信信号を中間周波数に変換するためには、受信
信号と局部発振信号とを乗算する必要であり、QPSK
の復調では、互いに90度位相の異なる搬送波と受信信
号とを乗算する必要がある。このため、受信信号を中間
周波数に変換した後に復調処理を行なう構成では、多数
の乗算器や搬送波が必要になり、回路規模が大きくなり
という問題が生じる。
【0006】そこで、受信信号を中間周波信号に変化せ
ずに、受信信号を直接復調する構成とすることが検討さ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、低雑音コン
バータ2からの受信信号を直接復調する構成とするため
には、広帯域で急峻な特性のフィルタを復調回路に設け
ることが要求される。集積回路化する必要性から、この
ようなフィルタは、アクティブフィルタで構成する必要
がある。
【0008】従来、急峻な特性を得るためのアクティブ
フィルタとしては、バイクワッド回路が用いられてい
る。バイクワッドフィルタは、図17に示すように、2
組の積分器によって構成される帰還回路により、特定の
伝達特性を作り出すものである。このバイクワッド回路
は、図17に示すように、2つの演算増幅器101及び
102を使っているため、非常に高い選択特性(Qを高
くする)を必要とする場合には、入出力間にオフセット
電圧が生じて、設計が非常に困難である。
【0009】また、積分器がシングル入力、シングル出
力(不平衡入力、不平衡出力)の構成となるため、平衡
伝送路で伝送することができず、ノイズに弱いという問
題がある。
【0010】そこで、集積回路内でインダクタンス回路
を実現することが要望される。集積回路内でインダクタ
ンス回路が実現できれば、急峻なカットオフ特性を示す
チェビシェフ近似フィルタ等の分布定数型フィルタを容
易に構成できる。
【0011】したがって、この発明の目的は、集積回路
内でインダクタンス特性を実現できるアクティブインダ
クタンス回路を提供することにある。
【0012】この発明の他の目的は、集積回路内で急峻
なカットオフ特性を容易に実現できるフィルタ回路を提
供することにある。
【0013】この発明の更に他の目的は、ディジタル衛
星放送の受信信号をそのまま復調することができる復調
回路を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わる発明
は、第1及び第2のトランジスタからなる第1の差動対
と、第3及び第4のトランジスタからなる第2の差動対
とを直列に接続し、第1のトランジスタのエミッタと第
2のトランジスタのエミッタとの間に容量性インピーダ
ンス素子を設け、第3のトランジスタのエミッタと第4
のトランジスタのエミッタとの間に抵抗を設け、第3の
トランジスタのベースを第4トランジスタのコレクタに
接続し、第4のトランジスタのベースを第3のトランジ
スタのコレクタに接続することにより、容量性インピー
ダンス素子と抵抗とで互いに逆方向に信号電流が流れる
ようにし、第1のトランジスタのベースを第2のトラン
ジスタのコレクタに接続し、第2のトランジスタのベー
スを第1のトランジスタのコレクタに接続して、第1の
トランジスタのベース及び第2のトランジスタのベース
に与えられる信号電圧を信号電流に変換するようにした
アクティブインダクタンス回路である。
【0015】請求項3に係わる発明は、第1及び第2の
トランジスタからなる第1の差動対並びに第3及び第4
のトランジスタからなる第2の差動対を、夫々、第5及
び第6のトランジスタからなる第3の差動対に対して直
列に接続し、第1のトランジスタのベースを第4のトラ
ンジスタのベースに接続し、第2のトランジスタのベー
スを第3のトランジスタのベースに接続し、第1のトラ
ンジスタのエミッタと第2のトランジスタのエミッタと
の間及び第3のトランジスタのエミッタと第4のトラン
ジスタのエミッタとの間に対して共通に容量性インピー
ダンス素子を設け、第5のトランジスタのエミッタと第
6のトランジスタのエミッタとの間に抵抗を設け、第5
のトランジスタのベースを第6トランジスタのコレクタ
に接続し、第6のトランジスタのベースを第5のトラン
ジスタのコレクタに接続することにより、容量性インピ
ーダンス素子と抵抗とで互いに逆方向に信号電流が流れ
るようにし、第1のトランジスタのベースを第2のトラ
ンジスタのコレクタに接続し、第2のトランジスタのベ
ースを第1のトランジスタのコレクタに接続して第1の
トランジスタのベース及び第2のトランジスタのベース
に与えられる信号電圧を信号電流に変換すると共に、第
4のトランジスタのベースを第3のトランジスタのコレ
クタに接続し、第3のトランジスタのベースを第4のト
ランジスタのコレクタに接続して、第3のトランジスタ
のベース及び第4のトランジスタにベースに与えられる
信号電圧を信号電流に変換するようにしたアクティブイ
ンダクタンス回路である。
【0016】請求項6に係わる発明は、インダクタンス
素子と同様な特性を示すアクティブインダクタンス素子
と、インピーダンス素子とからなる基本回路を複数段縦
続接続して構成されるフィルタ回路であって、基本回路
は、第1及び第2のトランジスタからなる第1の差動対
と、第3及び第4のトランジスタからなる第2の差動対
とを直列に接続し、第1のトランジスタのエミッタと第
2のトランジスタのエミッタとの間に容量性インピーダ
ンス素子を設け、第3のトランジスタのエミッタと第4
のトランジスタのエミッタとの間に抵抗を設け、第3の
トランジスタのベースを第4トランジスタのコレクタに
接続し、第4のトランジスタのベースを第3のトランジ
スタのコレクタに接続することにより、容量性インピー
ダンス素子と抵抗とで互いに逆方向に信号電流が流れる
ようにし、第1のトランジスタのベースを第2のトラン
ジスタのコレクタに接続し、第2のトランジスタのベー
スを第1のトランジスタのコレクタに接続して、第1の
トランジスタのベース及び第2のトランジスタのベース
に与えられる信号電圧を信号電流に変換し、第1のトラ
ンジスタのベースと入力との間に第1のインピーダンス
のインピーダンス素子を接続し、第1のトランジスタの
コレクタと基準電位間に第2のインピーダンスのインピ
ーダンス素子を接続するようにしたフィルタ回路。
【0017】請求項8に係わる発明は、インダクタンス
素子と同様な特性を示すアクティブインダクタンス素子
と、インピーダンス素子とからなる基本回路を複数段縦
続接続して構成されるフィルタ回路であって、基本回路
は、第1及び第2のトランジスタからなる第1の差動対
並びに第3及び第4のトランジスタからなる第2の差動
対を、夫々、第5及び第6のトランジスタからなる第3
の差動対に対して直列に接続し、第1のトランジスタの
ベースを第4のトランジスタのベースに接続し、第2の
トランジスタのベースを第3のトランジスタのベースに
接続し、第1のトランジスタのエミッタと第2のトラン
ジスタのエミッタとの間及び第3のトランジスタのエミ
ッタと第4のトランジスタのエミッタとの間に対して共
通に容量性インピーダンス素子を設け、第5のトランジ
スタのエミッタと第6のトランジスタのエミッタとの間
に抵抗を設け、第5のトランジスタのベースを第6トラ
ンジスタのコレクタに接続し、第6のトランジスタのベ
ースを第5のトランジスタのコレクタに接続することに
より、容量性インピーダンス素子と抵抗とで互いに逆方
向に信号電流が流れるようにし、第1のトランジスタの
ベースを第2のトランジスタのコレクタに接続し、第2
のトランジスタのベースを第1のトランジスタのコレク
タに接続して、第1及び第2のトランジスタのベースに
与えられた信号電圧を信号電流に変換すると共に、第4
のトランジスタのベースを第3のトランジスタのコレク
タに接続し、第3のトランジスタのベースを第4のトラ
ンジスタのコレクタに接続して、第4及び第3のトラン
ジスタのベースに与えられた信号電圧を信号電流に変換
し、第1のトランジスタのベース及び第4のトランジス
タのベースと正相入力との間、並びに第2のトランジス
タのベース及び第4のトランジスタのベースと逆相入力
との間に、第1のインピーダンスのインピーダンス素子
を接続し、第3のトランジスタのコレクタと基準電位
間、及び第4のトランジスタのコレクタと基準電位間
に、第2のインピーダンスのインピーダンス素子を接続
するようにしたフィルタ回路である。
【0018】請求項11に係わる発明は、受信したディ
ジタル信号を直接復調する復調手段と、復調手段の出力
段に設けられるフィルタ手段とからなる復調回路におい
て、フィルタ手段は、インダクタンス素子と同様な特性
を示すアクティブインダクタンス素子と、インピーダン
ス素子とからなる基本回路を複数段縦続接続して構成さ
れるものであって、基本回路は、第1及び第2のトラン
ジスタからなる第1の差動対と、第3及び第4のトラン
ジスタからなる第2の差動対とを直列に接続し、第1の
トランジスタのエミッタと第2のトランジスタのエミッ
タとの間に容量性インピーダンス素子を設け、第3のト
ランジスタのエミッタと第4のトランジスタのエミッタ
との間に抵抗を設け、第3のトランジスタのベースを第
4トランジスタのコレクタに接続し、第4のトランジス
タのベースを第3のトランジスタのコレクタに接続する
ことにより、容量性インピーダンス素子と抵抗とで互い
に逆方向に信号電流が流れるようにし、第1のトランジ
スタのベースを第2のトランジスタのコレクタに接続
し、第2のトランジスタのベースを第1のトランジスタ
のコレクタに接続して、第1のトランジスタのベース及
び第2のトランジスタのベースに与えられる信号電圧を
信号電流に変換し、第1のトランジスタのベースと入力
との間に第1のインピーダンスのインピーダンス素子を
接続し、第1のトランジスタのコレクタと基準電位間に
第2のインピーダンスのインピーダンス素子を接続する
ようにした復調回路である。
【0019】請求項13に係わる発明は、受信したディ
ジタル信号を直接復調する復調手段と、復調手段の出力
段に設けられるフィルタ手段とからなる復調回路におい
て、フィルタ手段は、インダクタンス素子と同様な特性
を示すアクティブインダクタンス素子と、インピーダン
ス素子とからなる基本回路を複数段縦続接続して構成さ
れるフィルタものであって、基本回路は、第1及び第2
のトランジスタからなる第1の差動対並びに第3及び第
4のトランジスタからなる第2の差動対を、夫々、第5
及び第6のトランジスタからなる第3の差動対に対して
直列に接続し、第1のトランジスタのベースを第4のト
ランジスタのベースに接続し、第2のトランジスタのベ
ースを第3のトランジスタのベースに接続し、第1のト
ランジスタのエミッタと第2のトランジスタのエミッタ
との間及び第3のトランジスタのエミッタと第4のトラ
ンジスタのエミッタとの間に対して共通に容量性インピ
ーダンス素子を設け、第5のトランジスタのエミッタと
第6のトランジスタのエミッタとの間に抵抗を設け、第
5のトランジスタのベースを第6トランジスタのコレク
タに接続し、第6のトランジスタのベースを第5のトラ
ンジスタのコレクタに接続することにより、容量性イン
ピーダンス素子と抵抗とで互いに逆方向に信号電流が流
れるようにし、第1のトランジスタのベースを第2のト
ランジスタのコレクタに接続し、第2のトランジスタの
ベースを第1のトランジスタのコレクタに接続して、第
1及び第2のトランジスタのベースに与えられた信号電
圧を信号電流に変換すると共に、第4のトランジスタの
ベースを第3のトランジスタのコレクタに接続し、第3
のトランジスタのベースを第4のトランジスタのコレク
タに接続して、第4及び第3のトランジスタのベースに
与えられた信号電圧を信号電流に変換し、第1のトラン
ジスタのベース及び第4のトランジスタのベースと正相
入力との間、並びに第2のトランジスタのベース及び第
4のトランジスタのベースと逆相入力との間に、第1の
インピーダンスのインピーダンス素子を接続し、第3の
トランジスタのコレクタと基準電位間、及び第4のトラ
ンジスタのコレクタと基準電位間に、第2のインピーダ
ンスのインピーダンス素子を接続するようにした復調回
路である。
【0020】この発明によれば、アクティブ素子により
コイルを用いることなくインダクタンス特性を得ること
ができる。このため、集積回路内で、急峻な特性のフィ
ルタを容易に実現することができる。そして、コイルと
同様な特性を得ることができるため、フィルタの設計手
法については、従来から良く知られているπ型フィルタ
やT型フィルタの設計手法をそのまま使うことができ
る。このように、集積回路内で急峻な特性のフィルタを
容易に実現することができるため、ディジタル衛星放送
の受信信号をダイレクト復調することができ、回路規模
の縮小とコストダウンを図ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態について以
下の順序で図面を参照して説明する。
【0022】1.アクティブインダクタンス回路の原理
について 2.フィルタの基本回路の一例 3.ハイインピーダンス回路の構成について 4.平衡入力、平衡出力のフィルタ回路の一例 5.衛星放送受信機の全体構成 6.応用例。
【0023】1.アクティブインダクタンス回路の原理
について 図1は、この発明の原理構成を示すものである。図1に
示すように、トランジスタQ1のエミッタとトランジス
タQ2のエミッタとの間に、抵抗R1及び抵抗R2を夫
々介して、インピーダンス素子ZCを接続して、差動対
を構成する。また、トランジスタQ3のエミッタ及びト
ランジスタQ4のエミッタとの間に抵抗R3を接続して
差動対を構成する。トランジスタQ3のエミッタは電流
源I1を介して接地し、トランジスタQ4のエミッタは
電流源I2を介して接地する。そして、インピーダンス
素子ZCの一端のノードN1にトランジスタQ3のコレ
クタを接続すると共に、トランジスタQ4のベースを接
続し、インピーダンス素子ZCの他端のノードN2にト
ランジスタQ4のコレクタを接続すると共に、トランジ
スタQ3のベースを接続する。
【0024】このような構成とし、トランジスタQ1及
びトランジスタQ2のベースに信号源S1及び信号源S
2により夫々入力信号電圧を与え、トランジスタQ1の
コレクタ及びトランジスタQ2のコレクタから夫々イン
ピーダンスが見えるように、トランジスタQ1のコレク
タをトランジスタQ2のベースに接続し、トランジスタ
Q2のコレクタをトランジスタQ1のベースに接続し
て、電圧入力を電流出力に変換する電圧−電流変換回路
を構成する。これにより、インダクタンス素子と同様の
特性を示すアクティブインダクタンス回路が実現でき
る。このことについて、以下に説明する。
【0025】図1に示す構成では、トランジスタQ1及
びトランジスタQ2により差動対が構成されており、イ
ンピーダンス素子ZCに、入力信号源S1及びS2の差
電圧に応じた電流が流れる。また、トランジスタQ3及
びトランジスタQ4により差動対が構成されており、ト
ランジスタQ3のベースがノードN2に接続され、トラ
ンジスタQ4のベースがノードN1に接続されているの
で、抵抗R3には、インピーダンス素子ZCに流れる電
流と反対方向に、入力信号電源S1及びS2の差電圧に
応じた電流が流れる。したがって、抵抗R3が負性抵抗
として働き、ノードN1及びノードN2には、殆ど信号
電流が流れなくなり、基本的には、ハイインピーダンス
回路となっている。
【0026】図1において、信号源S1の電圧をVin
信号源S2の電圧を−Vinとする。ノードN1の電圧を
a 、ノードN2の電圧をVb とする。抵抗R1及び抵
抗R2の抵抗値をR、抵抗R3の抵抗値を2Rとする。
【0027】また、インピーダンス素子ZCとして、図
2に示すように、抵抗R4と、コンデンサC1と、抵抗
R5とを直列接続したものを用いる。抵抗R4及びR5
の抵抗値をR1 、コンデンサC1のキャパシタンスをC
/2とする。この場合、インピーダンス素子ZCのイン
ピーダンスZC は、
【0028】
【数1】
【0029】となる。なお、sはラプラス演算子であ
る。
【0030】ノードN1からノードN2にインピーダン
ス素子ZCを介して流れる電流は、
【0031】
【数2】
【0032】として求められる。
【0033】また、トランジスタQ3のエミッタからト
ランジスタQ4のエミッタに抵抗R3を介して流れる電
流は、
【0034】
【数3】
【0035】として求められる。
【0036】インピーダンス素子ZCと、抵抗R3とに
は、入力信号に応じて、逆方向に電流が流れる。そし
て、ノードN1に流れ込む信号電流は、抵抗R1に流れ
る信号電流により決まる。このことから、
【0037】
【数4】
【0038】となる。
【0039】同様に、ノードN2に流れ込む信号電流
は、抵抗R2に流れる信号電流により決まる。
【0040】
【数5】
【0041】(1) 式と(2) 式の両辺を夫々加算すると、 Vb =−Va ... (3) となる。
【0042】上式に(3) 式を代入して
【0043】
【数6】
【0044】となる。
【0045】信号源S1からの入力電圧Vinが電流に変
換されてトランジスタQ2を流れる電流Iinは、
【0046】
【数7】
【0047】である。
【0048】また、信号源S2からの入力電圧−Vin
電流に変換されてトランジスタQ1を流れる電流は、
【0049】
【数8】
【0050】となる。
【0051】よって、
【0052】
【数9】
【0053】となる。
【0054】(4) 式より、信号源S1から見た入力イン
ピーダンスZinは、
【0055】
【数10】
【0056】として求められる。
【0057】ここで、
【0058】
【数11】
【0059】であるから、インピーダンスZinは、
【0060】
【数12】
【0061】となり、R=R1 とすると、
【0062】
【数13】
【0063】となる。
【0064】(5) 式より、この回路は、コイルと同様の
特性(インダクタンス特性)を示すことが分かる。
【0065】すなわち、一般的に時定数τは、
【0066】
【数14】
【0067】で示される。よって、インダクタンスL
は、 L=CR×R である。このことから、sCR×Rなるインピーダンス
特性が得られれば、インダクタンスができたと言える。
【0068】図3は、図1に示すアクティブインダクタ
ンス回路の等価回路である。図3に示すように、この構
成は、インダクタンス素子L1の一端と接地間に信号源
S1を設け、インダクタンス素子L2の一端と接地間に
信号源S2を設け、インダクタンス素子L1の他端とイ
ンダクタンス素子L2の他端とを接地するような回路と
等価になる。
【0069】上述のように、差動対を構成するトランジ
スタQ1のエミッタとトランジスタQ2のエミッタとの
間にインピーダンス素子ZCを設け、差動対を構成する
トランジスタQ3のエミッタとトランジスタQ4のエミ
ッタとの間に抵抗R3を設け、トランジスタQ4のベー
スをインピーダンス素子ZCの一端のノードN1に接続
し、トランジスタQ3のベースをインピーダンス素子Z
Cの他端のノードN2に接続するようにすると、アクテ
ィブインダクタンス回路が構成できる。このようなアク
ティブインダクタンス回路が構成できれば、これを用い
て、フィルタが構成できる。
【0070】2.フィルタの基本回路の一例 図4は、上述のアクティブインダクタンス回路を用いて
フィルタ回路を実現するための基本ブロック回路の一例
である。
【0071】図4において、トランジスタQ11のエミ
ッタが抵抗R11の一端に接続される。トランジスタQ
12のエミッタが抵抗R12の一端に接続される。抵抗
R11の他端と抵抗R12の他端との間に、図2に示し
たようなインピーダンス素子ZCが接続される。
【0072】トランジスタQ13のエミッタとトランジ
スタQ14のエミッタとの間に、抵抗R13が接続され
る。これと共に、トランジスタQ13のエミッタが電流
源I11を介して接地される。トランジスタQ14のエ
ミッタが電流源I12を介して接地される。
【0073】入力信号源S11の一端が接地され、入力
信号源S11の他端がインピーダンス素子Z1の一端に
接続される。インピーダンス素子Z1の他端がトランジ
スタQ15のベースに接続されると共に、トランジスタ
Q12のコレクタに接続される。トランジスタQ15の
エミッタがトランジスタQ11のベースに接続されると
共に、電流源I13を介して接地される。トランジスタ
Q15のコレクタが電源ラインVLに接続される。
【0074】トランジスタQ16のベースがトランジス
タQ11のコレクタに接続される。トランジスタQ16
のエミッタがトランジスタQ12のベースに接続される
と共に、電流源I14を介して接地される。トランジス
タQ16のコレクタが電源ラインVLに接続される。ま
た、トランジスタQ16のベースと電源ラインVLとの
間に、インピーダンス素子Z2が接続される。
【0075】図4に示す構成において、トランジスタQ
11、Q12、Q13、Q14は、図1に示すトランジ
スタQ1、Q2、Q3、Q4に夫々対応している。ま
た、抵抗R11、R12、R13は、夫々、抵抗R1、
R2、R3に対応しており、抵抗R11、R12の抵抗
値はR、抵抗R13の抵抗値は2Rである。インピーダ
ンス素子ZCは、図2に示したように、抵抗値がR1
2つの抵抗と、キャパシタンスがC/2のコンデンサか
らなっている。
【0076】なお、図1に示す構成では、原理を説明す
るために、トランジスタQ1のベースとトランジスタQ
2のコレクタとを接続し、この接続点に入力信号源S1
からの信号を与え、トランジスタQ2のベースとトラン
ジスタQ1のコレクタとを接続し、この接続点に入力信
号源S2からの信号を与えている。しかしながら、実際
には、トランジスタQ1のベースとトランジスタQ2の
コレクタとの間には、バッファが必要であり、トランジ
スタQ2のベースとトランジスタQ1のコレクタとの間
には、バッファが必要である。
【0077】そこで、図4に示す構成では、トランジス
タQ11のベースとトランジスタQ12のコレクタとの
間に、エミッタフォロワのバッファとしてトランジスタ
Q15を配置し、トランジスタQ12のベースとトラン
ジスタQ11のコレクタとの間に、エミッタフォロワの
バッファとしてトランジスタQ16を配置するようにし
ている。
【0078】図4に示す構成は、図5に示すように、入
力信号源S11とインダクタンス素子L11の一端との
間にインピーダンス素子Z1を接続し、コイルL11の
他端と接地間にインピーダンス素子Z2を設けたのと等
価な回路となる。ここで、図6に示すように、このよう
な基本ブロック回路B1、B2、... を縦続接続してい
けば、π型やT型のフィルタが構成できる。
【0079】図4に示す構成において、
【0080】
【数15】
【0081】である。
【0082】上式の両辺を加算することにより、 Va +Vb =V1 +V2 となる。
【0083】また、上式の両辺を引くことにより、
【0084】
【数16】
【0085】また、
【0086】
【数17】
【0087】となる。
【0088】ここで、R1 =Rとすると、
【0089】
【数18】
【0090】また、出力電圧V2 についてみると、
【0091】
【数19】
【0092】となる。したがって、上式より明らかに図
5に示す通りに、インピーダンスの配置と接続がなされ
ていることが証明された。
【0093】3.ハイインピーダンス回路の構成につい
て 図6に示すように、図4に示したようなアクティブイン
ダクタンス回路からなる基本ブロックB1、B2、...
を縦続接続していくことにより、π型やT型のフィルタ
回路が構成できる。これらの基本ブロックB1、B
2、... を接続していくために、図7に示すようなハイ
インピーダンスブロックを用いることが考えられる。
【0094】図7において、差動対を構成するトランジ
スタQ101のエミッタと、トランジスタQ102のエ
ミッタとの間に、抵抗R101が接続される。これと共
に、トランジスタ101のエミッタが電流源I101を
介して接地される。トランジスタQ102のエミッタが
電流源I102を介して接地される。
【0095】トランジスタQ101のコレクタが抵抗R
102を介して電源ラインVLに接続されると共に、ト
ランジスタQ105のベースに接続される。トランジス
タQ102のコレクタが抵抗103を介して電源ライン
VLに接続されると共に、トランジスタQ104のベー
スに接続される。
【0096】トランジスタQ104のコレクタが電源ラ
インVLに接続される。トランジスタQ104のエミッ
タがトランジスタQ101のベースに接続されると共
に、電流源I103を介して接地される。トランジスタ
Q105のコレクタが電源ラインVLに接続される。ト
ランジスタQ105のエミッタがトランジスタQ102
のベースに接続されると共に、電流源I104を介して
接地される。
【0097】図7に示す構成において、抵抗R101に
は、トランジスタQ101のベースに与えられる電圧
と、トランジスタQ102のベースに与えられる電圧と
の差電圧に応じた電流が流れる。
【0098】トランジスタQ101のコレクタの出力
は、トランジスタQ105を介して、トランジスタQ1
02のベースに供給され、トランジスタQ102のコレ
クタの出力は、トランジスタQ104を介して、トラン
ジスタQ101のベースに供給される。これにより、帰
還がかかる。これにより、ハイインピーダンス回路が構
成される。
【0099】このようなハイインピーダンス回路を用い
て、図8に示すように、インピーダンス素子Z101
A、A101Bと、インピーダンス素子Z102A、Z
102Bとを繋げるとする。
【0100】すなわち、入力信号源S101Aの一端が
接地され、入力信号源S101Aの他端がインピーダン
ス素子Z101Aの一端に接続される。インピーダンス
素子Z101Aの他端が、トランジスタQ104のベー
スに接続される。
【0101】入力信号源S101Bの一端が接地され、
入力信号源S101Bの他端がインピーダンス素子S1
01Bの一端に接続される。インピーダンス素子Z10
1Bの他端が、トランジスタQ105のベースに接続さ
れる。
【0102】また、トランジスタQ102のコレクタが
インピーダンス素子Z102Aの一端に接続される。ト
ランジスタQ101のコレクタとの接続点がインピーダ
ンス素子Z102Bの一端に接続される。インピーダン
ス素子Z102A及び102Bの他端が接地される。
【0103】図8において、抵抗R102、R103の
抵抗値をR101 として、抵抗R101の抵抗値を2R
102 とするとし、インピーダンス素子Z101A、Z1
01BのインピーダンスをZ101 、インピーダンス素子
Z102A、Z102BのインピーダンスをZ102 とす
ると、ノードN101について、交流信号電流の出入り
を考えると、
【0104】
【数20】
【0105】今、R101 =R102 とすると、
【0106】
【数21】
【0107】となる。
【0108】Vinからみた入力インピーダンスZinは、
【0109】
【数22】
【0110】よって、図8に示す回路は、図9に示すよ
うな等価回路で表現できることがわかる。このようなハ
イインピーダンス回路を用いれば、複数のアクティブイ
ンダクタンス回路からなる基本ブロックを縦続接続し
て、フィルタ回路を実現することができる。
【0111】3.図8に示すようなハイインピーダンス
ブロックを使うことにより、複数のインダクタンス回路
の基本ブロックを縦続接続してフィルタ回路を構成でき
る。ところが、図8に示すハイインピーダンスブロック
では、平衡入力、平衡出力で、各基本ブロックを接続す
る必要がある。これに対して、図4に示す基本ブロック
では、図5に示したように、不平衡入力、不平衡出力で
あり、図8に示すハイインピーダンス回路を使って接続
できない。
【0112】図10は、平衡入力、平衡出力としたアク
ティブインダクタンス回路の一例である。この回路構成
は、図4に示したアクティブインダクタンス回路の電流
出力用の差動対を更に1つ増加し、入力側と出力側にハ
イインピーダンス回路部分により作り出される信号電流
を分流するようにしたものである。また、出力側と入力
側の電圧を帰還する抵抗マトリックスによりバイアス回
路を形成し、出力と入力との電圧に因果関係を持たせて
いる。
【0113】図10において、トランジスタQ51Aの
エミッタが抵抗R51Aを介して、ノードN51に接続
される。トランジスタQ52Aのエミッタが抵抗R52
Aを介してノードN52に接続される。ノードN51と
ノードN52との間には、インピーダンス素子ZCが接
続される。
【0114】トランジスタQ51Aのコレクタが信号源
S52Aの一端に接続されると共に、トランジスタQ5
6Aのベースに接続される。トランジスタQ56Aのエ
ミッタが抵抗R56Aを介してトランジスタQ52Aの
ベースに接続されると共に、トランジスタQ56Aのエ
ミッタが抵抗R56A、電流源I54Aを介して接地さ
れる。トランジスタQ56Aのコレクタが電源ラインV
Lに接続される。トランジスタQ52Aのベースがトラ
ンジスタQ52Bのベースに接続される。
【0115】トランジスタQ52Aのコレクタが信号源
S51Aの一端に接続されると共に、トランジスタQ5
5Aのベースに接続される。トランジスタQ55Aのエ
ミッタが抵抗R55Aを介してトランジスタQ51Aの
ベースに接続されると共に、トランジスタQ55Aのエ
ミッタが抵抗55A、電流源53Aを介して接地され
る。トランジスタQ55Aのコレクタが電源ラインVL
に接続される。トランジスタQ51Aのベースがトラン
ジスタQ51Bのベースに接続される。
【0116】トランジスタQ51Bのエミッタが抵抗R
51Bを介して、ノードN51に接続される。トランジ
スタQ52Bのエミッタが抵抗R52Bを介してノード
N52に接続される。
【0117】トランジスタQ51Bのコレクタが信号源
S51Bの一端に接続されると共に、トランジスタQ5
6Bのベースに接続される。トランジスタQ56Bのエ
ミッタが抵抗R56Bを介してトランジスタQ52Bの
ベースに接続されると共に、トランジスタQ56Bのエ
ミッタが抵抗56B、電流源I54Bを介して接地され
る。トランジスタQ56Bのコレクタが電源ラインVL
に接続される。
【0118】トランジスタQ52Bのコレクタが信号源
S52Bの一端に接続されると共に、トランジスタQ5
5Bのベースに接続される。トランジスタQ55Bのエ
ミッタが抵抗R55Bを介してトランジスタQ51Bの
ベースに接続されると共に、トランジスタQ55Bのエ
ミッタが抵抗55B、電流源53Bを介して接地され
る。トランジスタQ55Bのコレクタが電源ラインVL
に接続される。
【0119】トランジスタQ53のエミッタとトランジ
スタQ54のエミッタとの間に、抵抗R53が接続され
る。これと共に、トランジスタQ53のエミッタが電流
源I51を介して接地される。トランジスタQ54のエ
ミッタが電流源I52を介して接地される。
【0120】トランジスタQ53のコレクタがノードN
51に接続されると共に、トランジスタQ54のベース
に接続される。トランジスタQ54のコレクタがノード
N52に接続されると共に、トランジスタQ53のベー
スに接続される。
【0121】図10に示す構成において、トランジスタ
Q51A及びQ51B、Q52A及びQ52B、Q5
3、Q54は、図1に示すトランジスタQ1、Q2、Q
3、Q4に夫々対応している。また、抵抗R51A及び
R51B、抵抗R52A及びR52B、R53は、夫
々、抵抗R1、R2、R3に対応しており、抵抗R51
A及びR51B、抵抗R52A及びR52Bの抵抗値は
R、抵抗R53の抵抗値はRである。インピーダンス素
子ZCは、図2に示したように、抵抗値がR1 の2つの
抵抗と、キャパシタンスがC/2のコンデンサからなっ
ている。
【0122】図10において、電圧Vp 及びVq は、R
55A 、R55B 、R56A 、R56B が全て等しいとして、
【0123】
【数23】
【0124】である。よって、 Vp −Vq =V1 −V2 である。
【0125】
【数24】
【0126】上式の両辺を足すことにより、 VP +Vq −Va −Vb =0 VP =−Vq であるから、 Vb =−Va 上式の両辺を引くことにより、
【0127】
【数25】
【0128】よって、
【0129】
【数26】
【0130】信号源S51A、S52Aと、信号源S5
1B、S52Bの間のインピーダンスをZ12とすると、
【0131】
【数27】
【0132】となる。
【0133】但し、上式において、 2×R1 =R である。
【0134】4.平衡入力、平衡出力のフィルタの基本
回路の一例 図11は、上述の差動入力、差動出力のアクティブイン
ダクタンス回路を用いたフィルタの基本フィルタ回路の
一例である。図11において、図10と同様な部分につ
いては,同一符号が付されている。
【0135】この構成では、入力信号源S61Aの一端
が接地され、信号源S61Aの他端がインピーダンス素
子Z51Aの一端に接続される。インピーダンス素子Z
51Aの他端がトランジスタQ55Aのベースに接続さ
れる。
【0136】入力信号源S61Bの一端が接地され、信
号源S61Bの他端がインピーダンス素子Z51Bの一
端に接続される。インピーダンス素子Z51Bの他端が
トランジスタQ56Aのベース及びトランジスタQ51
Aのコレクタに接続される。
【0137】トランジスタQ51Bのコレクタと、電源
ラインVLとの間に、インピーダンス素子Z52Aが接
続される。トランジスタ52Bのコレクタと、電源ライ
ンVLとの間に、インピーダンス素子Z52Bが接続さ
れる。
【0138】図11において、
【0139】
【数28】
【0140】である。
【0141】上の2式の各辺を足すことにより、 Vp +Vq =Va +Vb となる。
【0142】また、上の2式の各辺を引くことにより、
【0143】
【数29】
【0144】また、
【0145】
【数30】
【0146】ここで、 Vp =(V11+V22)/2 また、 Vq =(V12+V21)/2 の関係がある。また、 2R1 =R としている。
【0147】次に、
【0148】
【数31】
【0149】条件として、 2R1 =R とすると、
【0150】
【数32】
【0151】同様にして、
【0152】
【数33】
【0153】同様にして、
【0154】
【数34】
【0155】となる。
【0156】したがって、
【0157】
【数35】
【0158】となる。
【0159】同様にして、
【0160】
【数36】
【0161】同様にして、
【0162】
【数37】
【0163】よって、
【0164】
【数38】
【0165】となる。
【0166】図12は、図11に示した平衡入力、平衡
出力型の基本ブロックの等価回路を示すものである。図
12に示すように、図11に示す構成は、入力信号源S
61Aとインダクタンス素子L51Aの一端との間にイ
ンピーダンス素子Z51Aを接続し、コイルL51Aの
他端と接地間にインピーダンス素子Z52Aを設けると
共に、入力信号源S61Bとインダクタンス素子L51
Bの一端との間にインピーダンス素子Z51Bを接続
し、コイルL51Bの他端と接地間にインピーダンス素
子Z52Bを設けたのと等価な回路となる。このような
平衡入力、平衡出力型の基本ブロックを、図7で示した
ハインインピーダンスブロックを使って縦続接続してい
けば、π型やT型のフィルタが構成できる。
【0167】図13は、図11に示した平衡入力、平衡
出力型の基本ブロックBLK1、BLK2、... を、図
7で示したハイインピーダンスブロックHIB1、HI
B2、... を使って縦続接続して構成されたフィルタ回
路の一例である。このフィルタ回路は、図14で等価回
路で示すような平衡π型伝送網の構成となる。このよう
に図11に示した平衡入力、平衡出力型の基本ブッロク
BLK1、BLK2、... を、図7で示したハイインピ
ーダンスブロックHIB1、HIB2、... を使って縦
続接続していくと、所望の特性のフィルタを簡単に作る
ことができるようになる。
【0168】5.衛星放送受信機の全体構成 このように、アクティブインダクタンス回路からなる基
本ブロックを縦続接続して構成されたフィルタ回路は、
ディジタル衛星放送の受信機の復調回路のフィルタとし
て用いて好適である。
【0169】図15は、この発明が適用できるディジタ
ル衛星放送の受信機の概要を示すものである。図15に
おいて、パラボラアンテナ1には、低雑音コンバータ2
が取り付けられる。パラボラアンテナ1で、例えば、1
2GHz帯で送られてくるディジタル衛星放送の信号が
受信される。
【0170】パラボラアンテナ1の出力は、パラボラア
ンテナ1に取り付けられた低雑音コンバータ2に供給さ
れる。低雑音コンバータ2で、例えば周波数12GHz
帯の受信信号が周波数1GHz〜2GHz程度の中間周
波数に変換される。
【0171】低雑音コンバータ2の出力は、フィーダ3
を介して室内に取り込まれ、IRD(Integrated Recei
ver Decoder )3のチューナ及びQPSK復調回路4に
供給される。チューナ及びQPSK復調回路4には、シ
ステムコントローラ5から、チャンネル設定信号が供給
される。システムコントローラ5には、入力部6によ
り、チャンネルの設定入力が与えられる。また、システ
ムコントローラ5の出力が表示部7に供給され、表示部
7により、受信チャンネルや受信状態の表示がなされ
る。
【0172】チューナ及びQPSK復調回路4は、低雑
音コンバータ2の出力から、所望のチャンネルの信号を
選択して、直接、QPSK復調するものである。このチ
ューナ及びQPSK復調回路4の構成については、後
に、説明する。
【0173】チューナ及びQPSK復調回路4からは、
選択されたチャンネルのMPEG2のデータストリーム
が出力される。チューナ及びQPSK復調回路4の出力
がエラー訂正処理回路8に供給される。エラー訂正回路
8によりエラー訂正処理が行なわれる。エラー訂正方式
としては、例えば外符号にリード・ソロモン符号、内符
号に畳込み符号が用いられており、エラー訂正回路8
で、ビタビ復号と、デインターリーブと、リード・ソロ
モン符号の復号処理が行なわれる。
【0174】エラー訂正処理回路8の出力がデマルチプ
レクサ9に供給される。MPEG2方式のテレビジョン
放送では、188バイトからなるTS(Transport Stre
am)パケットでデータが送られてくる。このTSパケッ
トは、ヘッダ部とデータ部とからなり、ヘッタ部には、
パケット同期符号、パケット識別子(PID)等が送ら
れる。
【0175】デマルチプレクサ9は、システムコントロ
ーラ5の制御の下に、パケットヘッダのPIDを参照し
て、特定の番組の映像パケットと、音声パケットと、デ
ータパケットを抜き出すものである。
【0176】デマルチプレクサ9からの映像パケット
は、ビデオデコーダ10に供給される。また、デマルチ
プレクサ9からの音声パケットは、オーディオデコーダ
11に供給される。
【0177】ビデオデコータ10は、MPEG2方式に
より圧縮された映像信号を伸長し、ディジタル映像信号
をデコードするものである。すなわち、MPEG2方式
では、動き補償予測符号化とDCTにより映像信号が圧
縮符号化されており、Iピクチャと、Pピクチャと、B
ピクチャと呼ばれる3種類の画面が送られる。ビデオデ
コーダ10は、可変長符号の復号回路と、逆量子化回路
と、IDCT回路と、動き補償回路と、参照画面のデー
タを蓄積するフレームメモリとを備えている。Iピクチ
ャは、受信データを可変長復号してDCT係数データを
復調し、これを逆量子化し、IDCT変換することによ
り復号される。Pピクチャは、受信データを可変長復号
してDCT係数データを復調し、これを逆量子化し、I
DCT変換し、これに参照画面のデータとを加算するこ
とで復調される。Bピクチャは、受信データを可変長復
号してDCT係数データを復調し、これを逆量子化し、
IDCT変換し、これに両方の参照画面のデータとを加
算することで復調される。
【0178】ビデオデコードダ10からは、例えば、
Y、Cr、Cbのコンポーネントディジタル映像信号が
出力される。ビデオデコーダ10の出力がカラーエンコ
ーダ12に供給される。カラーエンコーダ12で、例え
ば、Y、Cr、Cbのコンポーネントディジタル映像信
号がNTSC方式やPAL方式のコンポジットビデオ信
号に変換される。
【0179】カラーエンコーダ12の出力がD/Aコン
バータ13に供給される。D/Aコンバータ13で、デ
ィジタルビデオ信号がアナログビデオ信号に変換され
る。このアナログビデオ信号が出力端子14から出力さ
れる。
【0180】デマルチプレクサ9からの音声パケット
は、オーディオデコーダ11に送られ、オーディオデコ
ーダ11で、音声パケットがデジタルオーディオ信号に
変換される。オーディオデコーダ11の出力がD/Aコ
ンバータ15に供給される。D/Aコンバータ15で、
ディジタルオーディオ信号がアナロクオーディオ信号に
変換される。このアナログオーディオ信号が出力端子1
6から出力される。
【0181】このディジタル衛星放送の受信機には、低
雑音コンバータ2の出力から所望のチャンネルのストリ
ームを直接復調するチューナ及びQPSK復調回路4が
備えられる。図16は、このようなチューナ及びQPS
K復調回路4の構成を示すものである。
【0182】図16において、入力端子21に、低雑音
コンバータ2の出力が直接供給される。入力端子21か
らの信号は、アンプ22を介して、乗算回路23A及び
23Bに供給される。乗算回路23Aには、PLL回路
24の出力が供給される。乗算回路23Bには、PLL
回路24の出力が90度移相回路25を介して供給され
る。PLL回路24には、端子27から周波数設定信号
が供給される。PLL回路24からは、この周波数設定
信号に基づいて、受信チャンネルの搬送波周波数に対応
する信号が出力される。
【0183】乗算回路23Aの出力がローパスフィルタ
26Aに供給される。乗算回路23Bの出力がローパス
フィルタ26Bに供給される。ローパスフィルタ26A
の出力から、I信号の復調出力が得られる。ローパスフ
ィルタ26Bの出力から、Q信号の復調出力が得られ
る。
【0184】ローパスフィルタ26Aの出力は、アンプ
28Aを介して、出力端子29Aから出力される。ロー
パスフィルタ26Bの出力は、アンプ28Bを介して、
出力端子29Bから出力される。
【0185】図16に示す構成では、低雑音コンバータ
2の出力は、2つの乗算回路23A及び23Bに供給さ
れる。PLL回路24の出力は、乗算回路23Aにその
まま供給されると共に、90度移相回路25を介して、
乗算回路23Bに供給される。このように、受信信号
は、乗算回路23A及び23Bで、互いに位相が90度
異なる搬送波により、同期検波される。したがって、乗
算回路23A及び23Bからは、I信号及びQ信号の復
調出力が得られる。この復調出力は、ローパスフィルタ
26A及び26Bを介して取り出される。このような構
成では、PLL回路24の出力を、受信チャンネルの搬
送波周波数に応じて設定することにより、低雑音コンバ
ータ2の出力から、所望のチャンネルの復調出力を直接
得ることができる。
【0186】図16に示したように、受信信号から直接
的に復調出力を得る構成では、回路構成は簡単化する
が、チャンネルの選択とQPSK復調とを同時に行なっ
ているので、ローパスフィルタ26A及び26Bとし
て、急峻な特性のものが要求される。そして、ローパス
フィルタ26A及び26Bとして、低域から30MHz
程度までの広い帯域が要求される。
【0187】そこで、この発明では、図11に示したよ
うな、平衡入力、平衡出力型の基本ブロックを、図7で
示したハイインピーダンスブロックで縦続接続した構成
のフィルタ回路、すなわち、図13及び図14で説明し
たようなフィルタ回路を用いて、ローパスフィルタ26
A及び26Bを構成するようにしている。このようなフ
ィルタ回路は、アクティブインダクタンスを実現してい
るため、非常に高いQのフィルタを実現することがで
き、広帯域で急峻な特性のフィルタを実現できると共
に、集積回路化が容易である。なお、フィルタの設計手
法については、従来から良く知られているπ型フィルタ
やT型フィルタの設計手法をそのまま使うことができ
る。
【0188】6.応用例 以上のように、コイルと同様の特性を有するアクティブ
インダクタンス回路が実現できたことから、π型フィル
タやT型フィルタのような分布定数型のフィルタを集積
回路で容易に実現することができる。このアクティブイ
ンダクタンス回路は、上述のディジタル衛星放送のダイ
レクト復調回路のフィルタ回路に限らず、様々な所で利
用可能である。ディジタル衛星放送の受信機のような高
周波を扱うフィルタでも利用できるし、オーディオフィ
ルタのような低周波を扱うフィルタでも利用できる。テ
レビジョン受像機やラジオ受信機で使われているコイル
は、全て、このアクティブインダクタンス回路に置き換
えられるかもしれない。更に、D/Aコンバータの後段
のローパスフィルタとして使っても良い。
【0189】
【発明の効果】この発明によれば、アクティブ素子によ
りコイルを用いることなくインダクタンス特性を得るこ
とができる。このため、集積回路内で、急峻な特性のフ
ィルタを容易に実現することができる。そして、コイル
と同様な特性を得ることができるため、フィルタの設計
手法については、従来から良く知られているπ型フィル
タやT型フィルタの設計手法をそのまま使うことができ
る。このように、集積回路内で急峻な特性のフィルタを
容易に実現することができるため、ディジタル衛星放送
の受信信号をダイレクト復調することができ、回路規模
の縮小とコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されたアクティブインダクタン
ス回路の一例の原理構成を示す接続図である。
【図2】容量性インピーダンス素子の一例の接続図であ
る。
【図3】この発明が適用されたアクティブインダクタン
ス回路の一例の説明に用いる等価回路図である。
【図4】この発明が適用されたフィルタの基本回路の一
例の接続図である。
【図5】この発明が適用されたフィルタの基本回路の一
例の説明に用いる等価回路図である。
【図6】この発明が適用されたフィルタの一例のブロッ
ク図である。
【図7】基本回路間を接続するハイインピーダンス回路
の一例の接続図である。
【図8】基本回路間を接続するハイインピーダンス回路
の一例の説明に用いる接続図である。
【図9】基本回路間を接続するハイインピーダンス回路
の一例の説明に用いるブロック図である。
【図10】この発明が適用されたアクティブインダクタ
ンス回路の他の例の接続図である。
【図11】この発明が適用されたフィルタの基本回路の
他の例の接続図である。
【図12】この発明が適用されたフィルタの基本回路の
他の例の説明に用いる等価回路図である。
【図13】この発明が適用されたフィルタの一例の接続
図である。
【図14】この発明が適用されたフィルタの一例の等価
回路図である。
【図15】この発明が適用できるディジタル衛星放送の
受信機の一例のブロック図である。
【図16】この発明が適用された復調回路の一例のブロ
ック図である。
【図17】従来のフィルタ回路の一例のブロック図であ
る。
【符号の説明】
Q1及びQ2、Q3及びQ4・・・差動対を構成するト
ランジスタ ZC・・・容量性のインピーダンス素子、R3・・・抵
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J066 AA01 AA21 AA22 AA24 AA26 AA66 CA13 CA61 CA73 CA75 CA91 CA92 FA09 HA02 HA25 HA28 HA29 KA05 KA13 KA29 KA42 KA47 KA55 KA58 MA08 MA19 MA21 ND05 ND27 PD01 PD02 TA01 5J098 AA02 AA11 AA14 AB03 AD01 AD25 AD26 CA02 CB06 CB08 GA04 GA09 5K004 AA05 FA05 FH01 FK07

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2のトランジスタからなる第
    1の差動対と、第3及び第4のトランジスタからなる第
    2の差動対とを直列に接続し、 上記第1のトランジスタのエミッタと上記第2のトラン
    ジスタのエミッタとの間に容量性インピーダンス素子を
    設け、 上記第3のトランジスタのエミッタと上記第4のトラン
    ジスタのエミッタとの間に抵抗を設け、 上記第3のトランジスタのベースを上記第4トランジス
    タのコレクタに接続し、上記第4のトランジスタのベー
    スを上記第3のトランジスタのコレクタに接続すること
    により、上記容量性インピーダンス素子と上記抵抗とで
    互いに逆方向に信号電流が流れるようにし、 上記第1のトランジスタのベースを上記第2のトランジ
    スタのコレクタに接続し、上記第2のトランジスタのベ
    ースを上記第1のトランジスタのコレクタに接続して、
    上記第1のトランジスタのベース及び上記第2のトラン
    ジスタのベースに与えられる信号電圧を信号電流に変換
    するようにしたアクティブインダクタンス回路。
  2. 【請求項2】 上記第1のトランジスタのベースと上記
    第2のトランジスタのコレクタとをエミッタフォロワト
    ランジスタを介して接続し、上記第2のトランジスタの
    ベースと上記第1のトランジスタのコレクタとをエミッ
    タフォロワトランジスタを介して接続するようにした請
    求項1に記載のアクティブインダクタンス回路。
  3. 【請求項3】 第1及び第2のトランジスタからなる第
    1の差動対並びに第3及び第4のトランジスタからなる
    第2の差動対を、夫々、第5及び第6のトランジスタか
    らなる第3の差動対に対して直列に接続し、 上記第1のトランジスタのベースを上記第4のトランジ
    スタのベースに接続し、上記第2のトランジスタのベー
    スを上記第3のトランジスタのベースに接続し、 上記第1のトランジスタのエミッタと上記第2のトラン
    ジスタのエミッタとの間及び上記第3のトランジスタの
    エミッタと上記第4のトランジスタのエミッタとの間に
    対して共通に容量性インピーダンス素子を設け、 上記第5のトランジスタのエミッタと上記第6のトラン
    ジスタのエミッタとの間に抵抗を設け、 上記第5のトランジスタのベースを上記第6トランジス
    タのコレクタに接続し、上記第6のトランジスタのベー
    スを上記第5のトランジスタのコレクタに接続すること
    により、上記容量性インピーダンス素子と上記抵抗とで
    互いに逆方向に信号電流が流れるようにし、 上記第1のトランジスタのベースを上記第2のトランジ
    スタのコレクタに接続し、上記第2のトランジスタのベ
    ースを上記第1のトランジスタのコレクタに接続して上
    記第1のトランジスタのベース及び上記第2のトランジ
    スタのベースに与えられる信号電圧を信号電流に変換す
    ると共に、 上記第4のトランジスタのベースを上記第3のトランジ
    スタのコレクタに接続し、上記第3のトランジスタのベ
    ースを上記第4のトランジスタのコレクタに接続して、
    上記第3のトランジスタのベース及び上記第4のトラン
    ジスタにベースに与えられる信号電圧を信号電流に変換
    するようにしたアクティブインダクタンス回路。
  4. 【請求項4】 上記第1のトランジスタのベースと上記
    第2のトランジスタのコレクタとをエミッタフォロワト
    ランジスタを介して接続し、上記第2のトランジスタの
    ベースと上記第1のトランジスタのコレクタとをエミッ
    タフォロワトランジスタを介して接続すると共に、 上記第3のトランジスタのベースと上記第4のトランジ
    スタのコレクタとをエミッタフォロワトランジスタを介
    して接続し、上記第4のトランジスタのベースと上記第
    3のトランジスタのコレクタとをエミッタフォロワトラ
    ンジスタを介して接続するようにした請求項3に記載の
    アクティブインダクタンス回路。
  5. 【請求項5】 上記第1及び第2のトランジスタのベー
    スに与える信号電圧、及び上記第3及び第4のトランジ
    スタのベースに与える信号電圧に対してバイアスを与え
    る手段を設けるようにした請求項3に記載のアクティブ
    インダクタンス回路。
  6. 【請求項6】 インダクタンス素子と同様な特性を示す
    アクティブインダクタンス素子と、インピーダンス素子
    とからなる基本回路を複数段縦続接続して構成されるフ
    ィルタ回路であって、 上記基本回路は、 第1及び第2のトランジスタからなる第1の差動対と、
    第3及び第4のトランジスタからなる第2の差動対とを
    直列に接続し、 上記第1のトランジスタのエミッタと上記第2のトラン
    ジスタのエミッタとの間に容量性インピーダンス素子を
    設け、 上記第3のトランジスタのエミッタと上記第4のトラン
    ジスタのエミッタとの間に抵抗を設け、 上記第3のトランジスタのベースを上記第4トランジス
    タのコレクタに接続し、上記第4のトランジスタのベー
    スを上記第3のトランジスタのコレクタに接続すること
    により、上記容量性インピーダンス素子と上記抵抗とで
    互いに逆方向に信号電流が流れるようにし、 上記第1のトランジスタのベースを上記第2のトランジ
    スタのコレクタに接続し、上記第2のトランジスタのベ
    ースを上記第1のトランジスタのコレクタに接続して、
    上記第1のトランジスタのベース及び上記第2のトラン
    ジスタのベースに与えられる信号電圧を信号電流に変換
    し、 上記第1のトランジスタのベースと入力との間に第1の
    インピーダンスのインピーダンス素子を接続し、上記第
    1のトランジスタのコレクタと基準電位間に第2のイン
    ピーダンスのインピーダンス素子を接続するようにした
    フィルタ回路。
  7. 【請求項7】 上記第1のトランジスタのベースと上記
    第2のトランジスタのコレクタとをエミッタフォロワト
    ランジスタを介して接続し、上記第2のトランジスタの
    ベースと上記第1のトランジスタのコレクタとをエミッ
    タフォロワトランジスタを介して接続するようにした請
    求項6に記載のフィルタ回路。
  8. 【請求項8】 インダクタンス素子と同様な特性を示す
    アクティブインダクタンス素子と、インピーダンス素子
    とからなる基本回路を複数段縦続接続して構成されるフ
    ィルタ回路であって、 上記基本回路は、 第1及び第2のトランジスタからなる第1の差動対並び
    に第3及び第4のトランジスタからなる第2の差動対
    を、夫々、第5及び第6のトランジスタからなる第3の
    差動対に対して直列に接続し、 上記第1のトランジスタのベースを上記第4のトランジ
    スタのベースに接続し、上記第2のトランジスタのベー
    スを上記第3のトランジスタのベースに接続し、 上記第1のトランジスタのエミッタと上記第2のトラン
    ジスタのエミッタとの間及び上記第3のトランジスタの
    エミッタと上記第4のトランジスタのエミッタとの間に
    対して共通に容量性インピーダンス素子を設け、 上記第5のトランジスタのエミッタと上記第6のトラン
    ジスタのエミッタとの間に抵抗を設け、 上記第5のトランジスタのベースを上記第6トランジス
    タのコレクタに接続し、上記第6のトランジスタのベー
    スを上記第5のトランジスタのコレクタに接続すること
    により、上記容量性インピーダンス素子と上記抵抗とで
    互いに逆方向に信号電流が流れるようにし、 上記第1のトランジスタのベースを上記第2のトランジ
    スタのコレクタに接続し、上記第2のトランジスタのベ
    ースを上記第1のトランジスタのコレクタに接続して、
    上記第1及び第2のトランジスタのベースに与えられた
    信号電圧を信号電流に変換すると共に、 上記第4のトランジスタのベースを上記第3のトランジ
    スタのコレクタに接続し、上記第3のトランジスタのベ
    ースを上記第4のトランジスタのコレクタに接続して、
    上記第4及び第3のトランジスタのベースに与えられた
    信号電圧を信号電流に変換し、 上記第1のトランジスタのベース及び上記第4のトラン
    ジスタのベースと正相入力との間、並びに上記第2のト
    ランジスタのベース及び上記第4のトランジスタのベー
    スと逆相入力との間に、第1のインピーダンスのインピ
    ーダンス素子を接続し、 上記第3のトランジスタのコレクタと基準電位間、及び
    上記第4のトランジスタのコレクタと基準電位間に、上
    記第2のインピーダンスのインピーダンス素子を接続す
    るようにしたフィルタ回路。
  9. 【請求項9】 上記第1のトランジスタのベースと上記
    第2のトランジスタのコレクタとをエミッタフォロワト
    ランジスタを介して接続し、上記第2のトランジスタの
    ベースと上記第1のトランジスタのコレクタとをエミッ
    タフォロワトランジスタを介して接続すると共に、 上記第3のトランジスタのベースと上記第4のトランジ
    スタのコレクタとをエミッタフォロワトランジスタを介
    して接続し、上記第4のトランジスタのベースと上記第
    3のトランジスタのコレクタとをエミッタフォロワトラ
    ンジスタを介して接続するようにした請求項8に記載の
    フィルタ回路。
  10. 【請求項10】 上記第1及び第2のトランジスタのベ
    ースに与える信号電圧、及び上記第3及び第4のトラン
    ジスタのベースに与える信号電圧に対してバイアスを与
    える手段を設けるようにした請求項8に記載のフィルタ
    回路。
  11. 【請求項11】 受信したディジタル信号を直接復調す
    る復調手段と、上記復調手段の出力段に設けられるフィ
    ルタ手段とからなる復調回路において、 上記フィルタ手段は、 インダクタンス素子と同様な特性を示すアクティブイン
    ダクタンス素子と、インピーダンス素子とからなる基本
    回路を複数段縦続接続して構成されるものであって、 上記基本回路は、 第1及び第2のトランジスタからなる第1の差動対と、
    第3及び第4のトランジスタからなる第2の差動対とを
    直列に接続し、 上記第1のトランジスタのエミッタと上記第2のトラン
    ジスタのエミッタとの間に容量性インピーダンス素子を
    設け、 上記第3のトランジスタのエミッタと上記第4のトラン
    ジスタのエミッタとの間に抵抗を設け、 上記第3のトランジスタのベースを上記第4トランジス
    タのコレクタに接続し、上記第4のトランジスタのベー
    スを上記第3のトランジスタのコレクタに接続すること
    により、上記容量性インピーダンス素子と上記抵抗とで
    互いに逆方向に信号電流が流れるようにし、 上記第1のトランジスタのベースを上記第2のトランジ
    スタのコレクタに接続し、上記第2のトランジスタのベ
    ースを上記第1のトランジスタのコレクタに接続して、
    上記第1のトランジスタのベース及び上記第2のトラン
    ジスタのベースに与えられる信号電圧を信号電流に変換
    し、 上記第1のトランジスタのベースと入力との間に第1の
    インピーダンスのインピーダンス素子を接続し、上記第
    1のトランジスタのコレクタと基準電位間に第2のイン
    ピーダンスのインピーダンス素子を接続するようにした
    復調回路。
  12. 【請求項12】 上記第1のトランジスタのベースと上
    記第2のトランジスタのコレクタとをエミッタフォロワ
    トランジスタを介して接続し、上記第2のトランジスタ
    のベースと上記第1のトランジスタのコレクタとをエミ
    ッタフォロワトランジスタを介して接続するようにした
    請求項11に記載の復調回路。
  13. 【請求項13】 受信したディジタル信号を直接復調す
    る復調手段と、上記復調手段の出力段に設けられるフィ
    ルタ手段とからなる復調回路において、 上記フィルタ手段は、 インダクタンス素子と同様な特性を示すアクティブイン
    ダクタンス素子と、インピーダンス素子とからなる基本
    回路を複数段縦続接続して構成されるフィルタものであ
    って、 上記基本回路は、 第1及び第2のトランジスタからなる第1の差動対並び
    に第3及び第4のトランジスタからなる第2の差動対
    を、夫々、第5及び第6のトランジスタからなる第3の
    差動対に対して直列に接続し、 上記第1のトランジスタのベースを上記第4のトランジ
    スタのベースに接続し、上記第2のトランジスタのベー
    スを上記第3のトランジスタのベースに接続し、 上記第1のトランジスタのエミッタと上記第2のトラン
    ジスタのエミッタとの間及び上記第3のトランジスタの
    エミッタと上記第4のトランジスタのエミッタとの間に
    対して共通に容量性インピーダンス素子を設け、 上記第5のトランジスタのエミッタと上記第6のトラン
    ジスタのエミッタとの間に抵抗を設け、 上記第5のトランジスタのベースを上記第6トランジス
    タのコレクタに接続し、上記第6のトランジスタのベー
    スを上記第5のトランジスタのコレクタに接続すること
    により、上記容量性インピーダンス素子と上記抵抗とで
    互いに逆方向に信号電流が流れるようにし、 上記第1のトランジスタのベースを上記第2のトランジ
    スタのコレクタに接続し、上記第2のトランジスタのベ
    ースを上記第1のトランジスタのコレクタに接続して、
    上記第1及び第2のトランジスタのベースに与えられた
    信号電圧を信号電流に変換すると共に、 上記第4のトランジスタのベースを上記第3のトランジ
    スタのコレクタに接続し、上記第3のトランジスタのベ
    ースを上記第4のトランジスタのコレクタに接続して、
    上記第4及び第3のトランジスタのベースに与えられた
    信号電圧を信号電流に変換し、 上記第1のトランジスタのベース及び上記第4のトラン
    ジスタのベースと正相入力との間、並びに上記第2のト
    ランジスタのベース及び上記第4のトランジスタのベー
    スと逆相入力との間に、第1のインピーダンスのインピ
    ーダンス素子を接続し、 上記第3のトランジスタのコレクタと基準電位間、及び
    上記第4のトランジスタのコレクタと基準電位間に、上
    記第2のインピーダンスのインピーダンス素子を接続す
    るようにした復調回路。
  14. 【請求項14】 上記第1のトランジスタのベースと上
    記第2のトランジスタのコレクタとをエミッタフォロワ
    トランジスタを介して接続し、上記第2のトランジスタ
    のベースと上記第1のトランジスタのコレクタとをエミ
    ッタフォロワトランジスタを介して接続すると共に、 上記第3のトランジスタのベースと上記第4のトランジ
    スタのコレクタとをエミッタフォロワトランジスタを介
    して接続し、上記第4のトランジスタのベースと上記第
    3のトランジスタのコレクタとをエミッタフォロワトラ
    ンジスタを介して接続するようにした請求項13に記載
    の復調回路。
  15. 【請求項15】 上記第1及び第2のトランジスタのベ
    ースに与える信号電圧、及び上記第3及び第4のトラン
    ジスタのベースに与える信号電圧に対してバイアスを与
    える手段を設けるようにした請求項13に記載の復調回
    路。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100618354B1 (ko) 2005-02-04 2006-08-31 삼성전자주식회사 교차 연결된 트랜지스터를 이용하는 초광대역 필터
JP2007184854A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Sony Corp アクティブインダクタンス回路、フィルタ回路及び受信回路
JP2009509447A (ja) * 2005-09-23 2009-03-05 グロナヴ リミテッド フィルタ回路
JP2009213118A (ja) * 2008-02-08 2009-09-17 Renesas Technology Corp 検波回路とそれを含むrf回路およびそれらを内蔵する携帯機器
RU2721405C1 (ru) * 2019-12-10 2020-05-19 федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Донской государственный технический университет" (ДГТУ) Универсальный программируемый ARC- фильтр на основе матриц R-2R

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