JP2001035447A - 高圧放電ランプ、高圧放電ランプ装置および照明装置 - Google Patents

高圧放電ランプ、高圧放電ランプ装置および照明装置

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JP2001035447A
JP2001035447A JP11201614A JP20161499A JP2001035447A JP 2001035447 A JP2001035447 A JP 2001035447A JP 11201614 A JP11201614 A JP 11201614A JP 20161499 A JP20161499 A JP 20161499A JP 2001035447 A JP2001035447 A JP 2001035447A
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Japan
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discharge lamp
pressure discharge
halide
ndx
dyx
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JP11201614A
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English (en)
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Nanao Murase
七生 村瀬
Yasutaka Gokami
泰孝 後上
Hiromichi Kawashima
弘道 川島
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ランプ効率が高く、色バランスが良好であると
ともに、緩やかなアークの揺れに伴う明るさのちらつき
が低減した高圧放電ランプ、これを用いた高圧放電ラン
プ装置および照明装置を提供する。 【解決手段】透光性放電容器1の内部に陽極突出長Ad
および陰極突出長Cdの突出長比Cd/Adが0.75
以下になるように陽極2および陰極3を離間対向して封
装し、イオン化媒体として、少なくともハロゲン化ジス
プロシウムDyXおよびハロゲン化ネオジムNdXを合
計で透光性放電容器1の内容積1cc当たり1×10
−6モル以上で、かつハロゲン化ジスプロシウムDyX
およびハロゲン化ネオジムNdXのモル比NdX/Dy
Xを1以上になるように封入している。ハロゲン化ジス
プロシウムDyXを封入することでランプ効率を高くで
き、ハロゲン化ネオジムNdXを封入していることで色
バランスを良好にでき、さらに陽極および陰極の突出長
比を上記のように設定することで明るさのちらつきを低
減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化ジスプ
ロシウムおよびハロゲン化ネオジムをイオン化媒体とし
て含む高圧放電ランプ、これを用いた高圧放電ランプ装
置および照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、投光照明および画像表示装置など
が広く普及しているが、その光源として高圧放電ランプ
が多くの場合に採用されている。その中にあっても、特
に点光源に近く、配光制御が容易な短アーク形で、演色
性およびランプ効率が高いメタルハライド形の高圧放電
ランプは、最近めざましく普及している液晶プロジェク
タ用の光源として多用されつつある。また、自動車ヘッ
ドライト用の光源にも小形のメタルハライド放電ランプ
が普及されつつある。さらに、店舗照明などにおけるス
ポットライトにも小形で短アーク形でメタルハライド形
の高圧放電ランプが用いられている。
【0003】一方、液晶プロジェクタは、液晶画面上に
形成した画像を投影する装置で、静止画および動画のい
ずれでも投影することができる。そして、ビデオ信号ま
たはパソコンの画像信号を入力することにより、さまざ
まな画像を投影することができることから、プレゼンテ
ーション用のツールとして用いられたり、簡易的なシア
ター用または大画面TV用として用いられたりして、さ
まざまな分野で使用されている。
【0004】特に液晶プロジェクタ用のメタルハライド
形高圧放電ランプにおいて、ハロゲン化ジスプロシウム
およびハロゲン化ネオジムを封入したものは、高いスク
リーン照度と良好な色バランスとを得られることから、
高い評価を得ている。
【0005】また、高圧放電ランプの点灯には、従来か
ら交流点灯と直流点灯とがあるが、短アーク形の高圧放
電ランプを直流点灯すると、失透の原因になる金属イオ
ンが陰極側に誘引されるため、失透が発生しにくいこと
から、長寿命化の手段として、直流点灯が液晶プロジェ
クタ用の分野では近時多用されている。
【0006】さらに、ハロゲン化ネオジムの比率を高め
ることにより、スクリーン品位を向上させることができ
る。
【0007】さらにまた、透光性放電容器の最冷部温度
を高くすれば、ランプ効率を高くすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ハロゲン化
ネオジムの封入量が多くて、しかも最冷部温度が高い場
合に、点灯中緩やかなアークの揺れ、すなわちスクリー
ンにおける明るさのちらつきが生じることが分かった。
【0009】本発明は、ハロゲン化ジスプロシウムを封
入していてランプ効率が高く、またハロゲン化ネオジム
を封入していて色バランスが良好でありながら、しかも
緩やかなアークの揺れによる明るさのちらつきが低減し
た高圧放電ランプ、これを用いた高圧放電ランプ装置お
よび照明装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を達成するための手段】請求項1の高圧放電ラン
プは、透光性放電容器と;透光性放電容器の内部に陽極
突出長Adおよび陰極突出長Cdの突出長比Cd/Ad
が0.75以下となるように対向して封装された陽極お
よび陰極と;少なくともハロゲン化ジスプロシウムDy
Xおよびハロゲン化ネオジムNdXが合計で透光性放電
容器の内容積1cc当たり1×10−6モル以上、かつ
ハロゲン化ジスプロシウムDyXおよびハロゲン化ネオ
ジムNdXのモル比NdX/DyXが1以上、ならびに
水銀および希ガスを含み、透光性放電容器内に封入され
たイオン化媒体と;を具備していることを特徴としてい
る。
【0011】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0012】<透光性放電容器について>透光性放電容
器とは、放電によって発生した所望波長域の可視光を外
部に導出することができるとともに、高圧放電ランプの
通常の作動温度に十分耐える耐火性と気密性とを備えた
材料であれば、どのようなもので作られていてもよい。
たとえば、石英ガラスや透光性アルミナ、YAGなどの
セラミックスまたはこれらの単結晶などを用いることが
できる。
【0013】なお、必要に応じて、透光性放電容器の内
面に耐ハロゲン性または耐金属性の透明被膜を形成する
か、内面を改質することが許容される。
【0014】<陽極および陰極について>本発明の高圧
放電ランプは、直流点灯されるので、透光性放電容器内
に離間対向して封装される一対の電極の一方が陽極とな
り、他方が陰極になる。
【0015】陽極は、ランプ電流の大部分を占める電子
の流入による発熱で高温になるので、放熱面積を大きく
するために、相対的に大きく形成するのが一般的であ
る。タングステンの相対的に大径の棒を削りだして陽極
を形成したり、タングステンの棒の先端にタングステン
細線を巻き付けてコイルを形成して陽極とすることがで
きる。
【0016】これに対して、陰極は、熱電子放出を行
い、かつランプ電流のわずかな部分を占めるイオンが流
入するので、相対的に小径のタングステン棒によって形
成される。
【0017】本発明における特徴的構成の一つは、陽極
および陰極の透光性放電容器内への突出長である。すな
わち、陽極の突出長を陽極突出長Adとし、陰極の突出
長を陰極突出長Cdとすると、Cd/Adが0.75以
下になるように構成している。この条件を満足するため
に、陽極の突出長を大きくしてもよいし、反対に陰極の
突出長を小さくしてもよい。もちろん、陽極および陰極
の両方の突出長を調整して、上記条件を満足するように
してもよい。
【0018】本発明者は、陽極突出長Adおよび陰極突
出長Cdの突出長比Cd/Adを種々変化させてアーク
の揺れ、すなわちスクリーンにおける明るさのちらつき
の発生率を調査した。その結果、突出長比Cd/Adが
大きくなるにしたがって明るさのちらつきが発生しやす
くなるが、0.75以下になると、殆ど発生しないこと
が分かった。
【0019】また、本発明においては、陽極および陰極
間の距離は、いわゆる短アーク形の放電が生起するよう
な関係に封装される。短アーク形とは、透光性放電容器
内に形成される電極間距離を小さくすることにより、ア
ーク放電を電極によって安定させるいわゆる電極安定形
のものをいう。このため、高圧放電ランプの発光をなる
べく点光源に近付けることができるので、反射鏡または
レンズなどの光学系による集光を効率よく行うことがで
きる。
【0020】液晶プロジェクタなどの投射用や自動車ヘ
ッドライト用の高圧放電ランプの場合、小形の短アーク
形のメタルハライド形の高圧放電ランプを用いるが、そ
の電極間距離は、実際的には6mm以下が好適である。
すなわち、電極間距離が6mmを超えると、点光源から
離れてしまって、光学系の焦点特性が悪くなり、たとえ
ば液晶プロジェクタ用として用いた場合に、スクリーン
照度が低下してしまう。
【0021】したがって、本発明において短アーク形の
高圧放電ランプとは、電極間距離が6mm以下の構成を
いう。さらに、好ましくは4mm以下、液晶プロジェク
タなどの投射用や自動車ヘッドライト用において、最適
には1〜3mmである。なお、電極間距離は、電極の先
端間で計測する。
【0022】<イオン化媒体について>本発明におい
て、イオン化媒体は、発光金属のハロゲン化物として少
なくともハロゲン化ジスプロシウムDyXおよびハロゲ
ン化ネオジムNdXを含んでいる。ただし、Xは、ハロ
ゲンで、ヨウ素I、臭素Brまたは塩素Clなどからな
る。 また、イオン化媒体は、適量の水銀および適当な
圧力の希ガスを含む。
【0023】ハロゲン化ジスプロシウムおよびハロゲン
化ネオジムは、その合計封入量が透光性放電容器の内容
積1cc当たり1×10−6モル以上であるとともに、
ハロゲン化ジスプロシウムDyXおよびハロゲン化ネオ
ジムNdXのモル比NdX/DyXが1以上になってい
る。
【0024】本発明者は、ハロゲン化ジスプロシウムD
yXおよびハロゲン化ネオジムNdXのモル比NdX/
DyXを種々変化させてアークの揺れ、すなわちスクリ
ーンにおける明るさのちらつきの発生率を調査した。そ
の結果、モル比NdX/DyXが1以上であると、スク
リーン品位が向上するが、反面モル比が大きいほど明る
さのちらつきが発生しやすくなることが分かった。しか
し、突出長比Cd/Adが小さいほど明るさのちらつき
が発生しにくくなり、突出長比が0.75以下になる
と、モル比NdX/DyXが大きくなっても明るさのち
らつきが発生しなくなることが分かった。
【0025】なお、要すれば、以上のハロゲン化物に加
えて他の発光金属のハロゲン化物を封入することができ
る。
【0026】次に、水銀は、その蒸気が緩衝媒体として
作用する。
【0027】希ガスは、始動ガスおよび緩衝ガスとして
作用する。希ガスとしては、キセノン、アルゴン、クリ
プトンなどを用いることができる。
【0028】<その他の構成について>以上の構成に加
えて、要すれば、以下の構成を具備していることが許容
される。
【0029】たとえば、陰極と同電位にするとともに陰
極側から透光性放電容器の外面にほぼ沿って陽極側へ延
在している始動用導体を備えることができる。また、始
動用導体は、始動時のグロー放電を生起させる作用をす
るので、始動用導体を通流する電流は小さいので、細い
金属線を用いることができる。細い金属線を用いる方が
放電により発生する可視光が吸収されにくいので、有効
光量の減少と配光の乱れを防止することができる。
【0030】また、透光性放電容器を外管内に収納する
構成を採用することができる。
【0031】さらに、透光性放電容器の陰極近傍の外面
側に保温手段を配設することができる。
【0032】<本発明の作用について>本発明において
は、イオン化媒体のハロゲン化ジスプロシウムDyXお
よびハロゲン化ネオジムNdXの合計封入量を透光性放
電容器の内容積1cc当たり1×10−6モル以上で、
かつ、それらのモル比NdX/DyXを1以上にしたこ
とにより、ランプ効率を高くしてスクリーン照度を高く
することができるとともに、スクリーン品位を高めるこ
とができる。
【0033】また、さらに陽極および陰極の突出長比C
d/Adを0.75以下にしたことで、緩やかなアーク
の揺れに伴うスクリーンにおける明るさのちらつきが生
じなくなる。
【0034】さらに、本発明の高圧放電ランプは、直流
点灯であるから、失透が発生しにくくて、寿命が長くな
る。
【0035】請求項2の発明の高圧放電ランプは、請求
項1記載の高圧放電ランプにおいて、最冷部温度が80
0℃以上で点灯することを特徴としている。
【0036】本発明において、最冷部温度は、高圧放電
ランプの所定の環境下における点灯中の最冷部の温度を
いう。たとえば、液晶プロジェクタに組み込んで使用さ
れる高圧放電ランプにあっては、液晶プロジェクタのケ
ース内に設置し、換気用ファンで所要に冷却しながら点
灯するのが通常の態様であるならば、その態様での点灯
中の最冷部温度である。
【0037】そうして、最冷部温度が800℃以上であ
ると、発光金属の蒸気圧が高くなるので、一層高いラン
プ効率が得られる。
【0038】請求項3の発明の高圧放電ランプ装置は、
請求項1または2記載の高圧放電ランプと;高圧放電ラ
ンプと一体に固定されて高圧放電ランプの少なくとも発
光部を包囲する凹形反射鏡を具備していることを特徴と
している。
【0039】本発明において、高圧放電ランプと凹形反
射鏡とは、口金セメントのような接着剤などの固着手段
によって所定の位置関係に固着するのが適当である。し
かし要すれば、両者を着脱可能な形態で一体に固定する
こともできる。
【0040】また、高圧放電ランプを凹形反射鏡に固定
するのに、透光性放電容器の封止部に固着した口金を利
用することができる。
【0041】さらに、高圧放電ランプは、その全体が凹
形反射鏡によって包囲されなければならないものではな
く、たとえば一方の電極の封止部が凹形反射鏡から外部
に突出していてもよい。
【0042】さらにまた、凹形反射鏡は、ガラスまたは
金属を基体として構成しているものを用いることができ
る。いずれの構成においても、反射面に可視光反射・熱
線透過性能を備えるたとえばダイクロイックミラーを採
用することにより、熱線が被照面に投射されるのを低減
することができる。
【0043】さらにまた、凹形反射鏡の全面開口に透光
性前面カバーを配設することができる。この場合、凹形
反射鏡と透光性全面カバーと間は、気密に構成すること
ができる。しかし、気密に構成しなくてもよい。そし
て、透光性前面カバーを凹形反射鏡に固定するには、シ
リコーン接着剤によって接着してもよいし、金属枠によ
って機械的に固着してもよい。
【0044】さらにまた、透光性前面カバーの内面また
は外面に可視光透過・熱線反射膜を形成することによ
り、被照面に投射される熱線を遮断することができる。
【0045】さらにまた、要すれば、透光性全面カバー
に可視光に対して特定波長域の光を良好に透過する色フ
ィルタの機能を付与することもできる。
【0046】そうして、本発明の高圧放電ランプ装置
は、液晶プロジェクタなどの投射装置用の光源として好
適である。しかし、自動車ヘッドライト用の光源および
スポットライトやダウンライト用の光源としても適応さ
せることができる。
【0047】また、本発明においては、凹形反射鏡の開
口面を透光性前面カバーで閉鎖することにより、万一高
圧放電ランプが破裂したとしても、透光性前面カバーに
よって破片が周囲に飛散するのを防止することができ
る。
【0048】請求項4の発明の照明装置は、照明装置本
体と;照明装置本体に配設された請求項3記載の高圧放
電ランプ装置と;を具備していることを特徴としてい
る。
【0049】本発明において、照明装置とは、高圧放電
ランプの発光を利用するあらゆる装置を含む広い概念で
あり、したがって液晶プロジェクタ、オーバーヘッドプ
ロジェクタなどの光投射装置、自動車ヘッドライト、照
明器具、表示装置などであることを許容する。もちろ
ん、照明器具は屋内用および屋外用のいずれであっても
よい。
【0050】そうして、本発明においては、光束が大き
くて、発光色の色バランスが良好で、緩やかなアークの
揺れによる明るさのちらつきが発生しにくい照明装置を
得ることができる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0052】図1は、本発明の高圧放電ランプの一実施
形態を示す正面図である。
【0053】図において、1は透光性放電容器、2は陽
極、3は陰極、4a、4bは一対の封着金属箔、5は口
金、6a、6bは外部導入導体である。
【0054】透光性放電容器1は、石英ガラスからな
り、中央の放電空間部1aおよび両端の一対の封止部1
b、1cからなる。放電空間部1aは、最大径が16m
mのほぼ球体に近い楕円球状をなしている。
【0055】一対の封止部1b、1cは、放電空間部1
aの両端にシールチューブ接続構造により一体に接続し
ている。
【0056】陽極2は、タングステンからなり、陽極主
部2aおよび電極軸2bを備えている。
【0057】陽極主部2aは、電極軸2bの先端に一体
に形成されている。
【0058】また、陽極2は、その電極軸2bの基端を
封止部1bに緩く挿入して放電容器1に支持されてい
る。
【0059】陰極3は、タングステンからなり、陰極主
部3aおよび電極軸3bを備えている。
【0060】陰極主部3aは、電極軸3bの先端を尖頭
状に整形して形成されている。
【0061】また、陰極3は、陽極2と同様に封止部1
cに支持されている。
【0062】封着金属箔4aは、厚さ30μm、幅3m
mのモリブデン箔からなり、その一端部に電極軸2b
を、他端部に外部導入導体7aを、それぞれ溶接し、透
光性放電容器1の両端の封止部1bの内部に気密に埋設
されている。
【0063】同様に封着金属箔4bは、厚さ30μm、
幅3mmで、一端部に電極軸3bを、他端部に外部導入
導体7bを、それぞれ接続し、封止部1c内に気密に埋
設されている。
【0064】また、イオン化媒体として、ハロゲン化ジ
スプロシウム、ハロゲン化ネオジム、アルゴンおよび水
銀が透光性放電容器1内に封入されている。ハロゲン化
ジスプロシウムとしてヨウ化ジスプロシウムおよびハロ
ゲン化ネオジムとしてヨウ化ネオジムを合計で1×10
−6モル以上、ヨウ化ジスプロシウムおよびヨウ化ネオ
ジムのモル比をNdI/DyIを1以上封入している。
【0065】口金5は、筒体5aおよび陽極端子5bを
備えている。
【0066】筒体5aは、横銅などの金属からなり、一
端部が封止部1cの端部に口金セメントによって固着さ
れている。
【0067】陽極端子5bは、周囲にねじ溝が形成さ
れ、基端が筒体5aに固着されて絶縁筒体5aから外部
へ突出している。
【0068】外部導入導体6aは、筒体5a内で陽極端
子5bに接続している。
【0069】外部導入導体6bは、封着金属箔4bに接
続して、封止部1cから外部へ突出している。
【0070】図2は、本発明の高圧放電ランプの一実施
形態においてモル比NdX/DyXおよび突出長比Cd
/Adを種々変更して、それらと明るさのちらつき発生
率との関係を実験して求めたグラフである。
【0071】図において、横軸はモル比NdX/DyX
を、縦軸は明るさのちらつき発生率(相対値)を、それ
ぞれ示す。
【0072】曲線AはCd/Adが0.75、曲線Bは
Cd/Adが0.80、曲線CはCd/Adが0.8
5、曲線DはCd/Adが0.90の場合のハロゲン化
ジスプロシウムDyXおよびハロゲン化ネオジムNdX
のモル比NdX/DyXの変化に対する明るさのちらつ
き発生率の変化を示す。なお、突出長Cd/Adが0.
75以下についても測定したが、曲線Aと同一であった
ので、図示は省略している。
【0073】また、明るさのちらつき発生率は、視感評
価による相対値として示している。
【0074】そうして、図から理解できるように、突出
長Cd/Adが0.75以下であれば、モル比NdX/
DyXが1以上であっても、明るさのちらつきが発生し
ない。
【0075】図3は、本発明の高圧放電ランプ装置の一
実施形態を示す一部正面断面図である。
【0076】図において、図1と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。11は高圧放電ラン
プ、12は凹形反射鏡、13は接着剤、14は接続導体
である。
【0077】高圧放電ランプ11は、図1に示すのと同
一構造である。
【0078】凹形反射鏡12は、内面が凹形をなすガラ
ス基体12a、可視光反射・熱線透過膜12bおよび筒
状部12cからなる。
【0079】ガラス基体12aは、内面の凹形部が回転
放物面を基本とする曲面に形成され、頂部の外側に筒部
12cが一体に突出して形成されている。
【0080】可視光反射・熱線透過膜12bは、ダイク
ロイック反射膜からなる。
【0081】高圧放電ランプ11を凹形反射鏡12に取
り付けるには、口金5を筒状部12cに挿入し、高圧放
電ランプ11の発光中心を凹形反射鏡12の焦点に合致
させて口金5と筒状部12cとの間に接着剤13を介在
させて両者を固着する。
【0082】高圧放電ランプ11の陰極3側の外部導入
導体7bに接続導体14を溶接して凹形反射鏡12の背
面側へ導出させている。すなわち、接続導体14は、鏡
面の一部に形成した通孔(図示しない。)を通って凹形
反射鏡12の背面側へ導出されている。
【0083】そうして、高圧放電ランプ11から発生し
た光線は、凹形反射鏡12の可視光反射・熱線反射膜1
2bに入射し、そのうち可視光は反射して光軸と平行に
出射する。これに対して、熱線は可視光反射・熱線透過
膜12bを透過し、さらにガラス基体12aを透過して
凹形反射鏡12の背面側へ放散される。
【0084】図4は、本発明の照明装置の一実施形態と
しての液晶プロジェクタの光学系を示す概念的断面図で
ある。
【0085】図において、21は高圧放電ランプ装置、
22は光路変更用反射鏡、23はUV−IRフィルタ、
24、25は偏光板、26は液晶表示板、27はフレネ
ルレンズ、28は投射レンズ、29はスクリーンであ
る。
【0086】高圧放電ランプ装置23は、図3に示すの
とほぼ同様な構成のものである。
【0087】
【発明の効果】請求項1および2の各発明によれば、透
光性放電容器の内部に陽極突出長Adおよび陰極突出長
Cdの突出長比Cd/Adが0.75以下になるように
陽極および陰極を離間対向して封装し、ハロゲン化ジス
プロシウムDyXおよびハロゲン化ネオジムNdXを合
計で透光性放電容器の内容積1cc当たり1×10
以上、かつハロゲン化ジスプロシウムDyXおよびハロ
ゲン化ネオジムNdXのモル比NdX/DyXが1以上
封入していることにより、ハロゲン化ジスプロシウムに
よりランプ効率が高く、ハロゲン化ネオジムにより色バ
ランスが良好で、しかもアークの緩やかな揺れに伴う明
るさのちらつきが低減した高圧放電ランプを提供するこ
とができる。
【0088】請求項2の発明によれば、加えて最冷部温
度が800℃以上であることにより、ランプ効率が一層
高い高圧放電ランプを提供することができる。
【0089】請求項3の発明によれば、高圧放電ランプ
と一体に固定された凹形反射鏡を備えるとともに請求項
1および2の効果を有する高圧放電ランプ装置を提供す
ることができる。
【0090】請求項4の発明によれば、請求項1および
2の効果を有する照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高圧放電ランプの一実施形態を示す正
面図
【図2】本発明の高圧放電ランプの一実施形態において
モル比NdX/DyXおよび突出長比Cd/Adを種々
変更して、それらと明るさのちらつき発生率との関係を
実験して求めたグラフ
【図3】本発明の高圧放電ランプ装置の一実施形態を示
す一部正面断面図
【図4】本発明の照明装置の一実施形態としての液晶プ
ロジェクタの光学系を示す概念図
【符号の説明】
1…透光性放電容器 1a…放電空間部 1b…封止部 1c…封止部 2…陽極 2a…陽極主部 2b…電極軸 3…陰極 3a…陰極主部 3b…電極軸 4a…封着金属箔 4b…封着金属箔 5…口金 5a…絶縁筒体 5b…陽極端子 6a…外部導入導体 6b…外部導入導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川島 弘道 東京都品川区東品川四丁目3番1号東芝ラ イテック株式会社内 Fターム(参考) 5C015 QQ20 QQ24 RR05 5C039 HH02 HH04 5C096 AA02 BA04 BA05 CC09 CE02 CE14 CG04 CH05 CH11 CJ13 EB03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性放電容器と;透光性放電容器の内部
    に陽極突出長Adおよび陰極突出長Cdの突出長比Cd
    /Adが0.75以下となるように対向して封装された
    陽極および陰極と;少なくともハロゲン化ジスプロシウ
    ムDyXおよびハロゲン化ネオジムNdXが合計で透光
    性放電容器の内容積1cc当たり1×10−6モル以
    上、かつハロゲン化ジスプロシウムDyXおよびハロゲ
    ン化ネオジムNdXのモル比NdX/DyXが1以上、
    ならびに水銀および希ガスを含み、透光性放電容器内に
    封入されたイオン化媒体と;を具備していることを特徴
    とする高圧放電ランプ。
  2. 【請求項2】最冷部温度が800℃以上で点灯すること
    を特徴とする請求項1記載の高圧放電ランプ。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の高圧放電ランプ
    と;高圧放電ランプと一体に固定されて高圧放電ランプ
    の少なくとも発光部を包囲する凹形反射鏡を具備してい
    ることを特徴とする高圧放電ランプ装置。
  4. 【請求項4】照明装置本体と;照明装置本体内に配設さ
    れた請求項3記載の高圧放電ランプ装置と;を具備して
    いることを特徴とする照明装置。
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