JP2001035407A - カラー陰極線管 - Google Patents

カラー陰極線管

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JP2001035407A
JP2001035407A JP11209559A JP20955999A JP2001035407A JP 2001035407 A JP2001035407 A JP 2001035407A JP 11209559 A JP11209559 A JP 11209559A JP 20955999 A JP20955999 A JP 20955999A JP 2001035407 A JP2001035407 A JP 2001035407A
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color cathode
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Yuji Kuwabara
雄二 桑原
Toru Takahashi
亨 高橋
Kazuyuki Kiyono
和之 清野
Koji Nishimura
孝司 西村
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分割領域間の境界付近における色ずれ、輝度変
化を防止し、表示品位の向上した分割走査方式のカラー
陰極線管を提供することにある。 【解決手段】真空外囲器10の2つのネック22には、
電子ビームにより蛍光体スクリーンを2つの分割領域
A、Bに分割して走査する電子銃24がそれぞれ配置さ
れている。シャドウマスク30のマスク本体36は、そ
れぞれ分割領域に対応しているとともに多数の電子ビー
ム通過孔が形成された2つの有効領域a、bと、有効領
域間に位置し蛍光体スクリーンの分割領域間の境界と対
向した境界部41と、を有している。境界部は、連結部
材52を介して、マスクフレーム38の中間フレーム4
4に固定され、管軸方向の移動が規制されている。各有
効領域は、管軸方向に沿って蛍光体スクリーン側へ凸状
に湾曲して形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はカラー陰極線管に
関し、特に、1つの蛍光体スクリーンを複数の領域に分
割して走査し、各領域に描かれる画像を合成して1つの
画像を得るカラー陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薄型で大画面かつフラットな高解
像度受像管に対して種々の検討がなされている。その1
つとして、単一の蛍光体層を、複数の電子銃、複数の偏
向ヨークを用いて複数の領域に分割走査し、各領域の画
像を繋ぎ合せて大画面を形成する方法が提案され、例え
ば特開平7−45215号公報、特開平2−51831
号公報には、2つの画像を繋いで大画面を得る表示装置
が開示されている。また、特開昭61−256552号
公報、特開昭61−256551号公報には、更に多く
の画像を繋いで大画面を得る陰極線管が提案されてい
る。
【0003】すなわち、このような分割走査方式の陰極
線管は、内面に蛍光体スクリーンが形成されたパネル
と、このパネルに連結されているとともに例えば2個の
漏斗状コーンを有するファンネルと、ファンネルに連結
された2個のネックと、からなる真空外囲器を備えてい
る。真空外囲器内には、色選別電極として機能するシャ
ドウマスクが蛍光体スクリーンに対向して設けられてい
る。また、各漏斗状コーンの外側には偏向装置が装着さ
れ、各ネック内には電子銃が配設されている。
【0004】上記構成の陰極線管では、それぞれの電子
銃から放出される電子ビームをそれぞれ対応する偏向装
置の発生する磁界により偏向し、パネルの内面に一体形
成された蛍光体スクリーンを対応する2個の領域に分割
して走査する。この分割走査により蛍光体スクリーン上
に描かれる画像は、電子銃や偏向装置に印加される信号
を制御することにより繋がり、蛍光体スクリーンの全面
に切れ目や重複のない1つの画像を再生する。そして、
上記の陰極線管によれば、従来と同じ大きさの画面とし
た場合、その奥行きを従来のカラー陰極線管よりも短く
することができる。
【0005】一方、シャドウマスクを備えたカラー陰極
線管において、良好な画像を得るためには、シャドウマ
スクと蛍光体スクリーンとを所定の間隔に保持する必要
がある。しかしながら、電子ビーム走査時にシャドウマ
スクが熱膨張により変形した場合、あるいは、外部から
の振動、衝撃により、シャドウマスクが振動、変形した
場合、シャドウマスクの開孔位置が変位し、電子ビーム
が蛍光体スクリーンの所定位置に衝突できなくなる現
象、いわゆるランディングエラーが生じる。
【0006】ランディングエラーが生じた場合、シャド
ウマスクを通過した電子ビームが衝突する蛍光体の面積
が変化し、輝度変化や、いわゆる色ずれを生じる。ま
た、シャドウマスクの位置ずれが大きくなると、電子ビ
ームは隣の色の蛍光体を衝撃し、いわゆる多色打ちを引
き起こす。また、電子ビームの偏向角が大きい場所ほ
ど、シャドウマスクの位置ずれに対するランディングエ
ラーが増大し、輝度の変化や色ずれに対する影響も増大
する。
【0007】更に、シャドウマスクを備えたカラー陰極
線管の画像品位を低下させる要因として、熱により、シ
ャドウマスクが蛍光体スクリーン側へ膨張するドーミン
グ現象がある。すなわち、一般に、シャドウマスクはド
ーム状に形成され、加熱された際の熱変形量の分布もド
ーム状となる。そして、輝度の高い画像を表示するほ
ど、シャドウマスクの熱変形量が大きくなり、ドーミン
グ現象が生じる。その結果、シャドウマスクと蛍光体ス
クリーンとの相対位置が変化し、色ずれ等を引き起こ
す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述した分割走査方式
のカラー陰極線管では、隣合う分割領域間の境界部付近
で、電子ビームの偏向角が最も大きくなる。そのため、
シャドウマスクの位置ずれが生じた場合には、この境界
付近で、ランディングエラー量が最も大きく、輝度変化
や色ずれに対する影響も大きい。そして、分割領域間の
境界部付近で輝度変化や色ずれが生じた場合、これら分
割領域間の境界、すなわち、つぎ目が目立つようにな
り、画像品位が低下してしまう。
【0009】また、シャドウマスクの熱膨張を考慮した
場合、電子ビームの衝突によりシャドウマスクがドーム
状に熱膨張すると、シャドウマスクに形成された開孔
は、シャドウマスクの中心部から放射方向に変位する。
例えば、蛍光体スクリーンを2つの領域に分割して走査
するカラー陰極線管の場合、これら分割領域間の境界は
蛍光体スクリーンの中央に位置する。そして、上記のよ
うに、シャドウマスクが熱膨張によりドーム状に変形す
ると、シャドウマスクの中央部、すなわち、分割領域間
の境界部に対向する部分の開孔が放射方向に移動するこ
ととなる。従って、分割領域間の境界部付近から周辺部
に向って色ずれが発生してしまう。その結果、上記と同
様に、分割領域間の境界が目立つようになり、画像品位
が低下してしまう。
【0010】一方、カラー陰極線管の大型化およびフラ
ット化に従い、シャドウマスク面の曲率も大きくなって
いる。そのため、シャドウマスクをプレスにより成形す
ることが困難となり、かつ、シャドウマスクの剛性が低
くなり中央部の面形状を保つことが困難となる。その結
果、衝撃や振動に対してシャドウマスク中央部が大きく
振幅するようになり、分割走査方式のカラー陰極線管で
は、分割領域間の境界付近で色ずれや輝度変化が発生
し、画像品位の低下を招く。
【0011】この発明は以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、分割領域間の境界付近における色ず
れ、輝度変化を防止し、表示品位の向上した分割走査方
式のカラー陰極線管を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係るカラー陰極線管は、内面に蛍光体ス
クリーンが形成されたパネルを有する真空外囲器と、上
記真空外囲器内に配設され、上記蛍光体スクリーンに向
けて電子ビームを出射し、蛍光体スクリーンを複数の分
割領域に分割して走査する複数の電子銃と、それぞれ上
記分割領域に対応しているとともに多数の電子ビーム通
過孔が形成された複数の有効領域と、上記有効領域間に
位置し上記蛍光体スクリーンの分割領域間の境界と対向
した非有効領域と、を有し、上記蛍光体スクリーンと電
子銃との間に配置されたシャドウマスクと、を備え、上
記真空外囲器は、上記パネルに対してほぼ垂直に延びる
管軸と、上記管軸を通り互いに直交した水平軸および垂
直軸と、を有し、上記シャドウマスクの上記非有効領域
は、上記管軸方向の移動が規制されているとともに、上
記シャドウマスクの各有効領域は、上記管軸方向に凸状
あるいは凹状に湾曲して形成されていることを特徴とし
ている。
【0013】また、この発明のカラー陰極線管によれ
ば、シャドウマスクは、有効領域および非有効領域を有
したマスク本体と、マスク本体の周縁部を保持したほぼ
矩形状のマスクフレームと、を備え、上記マスク本体の
非有効部は、連結部材を介して上記マスクフレームに連
結され、上記管軸方向の移動が規制されていることを特
徴としている。
【0014】上記のように、シャドウマスクの各有効領
域を上記管軸方向に凸状あるいは凹状に湾曲して形成す
ることにより、画像表示時にシャドウマスクが加熱され
た際、各有効領域の中央部が管軸方向に熱膨張し、水平
および垂直方向への熱膨張が防止される。また、シャド
ウマスクの非有効領域は、管軸方向の移動が規制されて
いるため、管軸方向への熱膨張も規制される。
【0015】従って、熱膨張によるシャドウマスクの位
置ズレを境界部付近で小さくすることが可能となり、分
割領域間の境界付近における色ずれ、輝度変化を防止
し、表示品位の向上した分割走査方式のカラー陰極線管
を提供することができる。また、シャドウマスクの剛性
が高く、振動に強いカラー陰極線管を実現することがで
きる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施の形態に係るカラー陰極線管について詳細に
説明する。
【0017】図1ないし図4に示すように、カラー陰極
線管は真空外囲器10を備え、この真空外囲器は、ガラ
スからなるパネル12と、パネルに対向して設けられて
いるとともに2個のファンネル16を一体に有したガラ
ス製の後部外囲器14と、を備えている。パネル12
は、内面にほぼ矩形状の蛍光体スクリーン15が形成さ
れたほぼ矩形状のフェースプレート18と、フェースプ
レートの周縁部に立設されたスカート部20と、を一体
に備えている。また、パネル12はその中心を通りパネ
ルに対してほぼ垂直な管軸Zと、管軸を通って互いに直
交する長軸(水平軸)Xおよび短軸(垂直軸)Yとを有
している。
【0018】蛍光体スクリーン20は、短軸Y方向に延
びているとともに青、緑、赤に発光する多数のストライ
プ状の3色蛍光体層と、これらの3色蛍光体層間に設け
られたブラックストライプと、で構成されている。そし
て、蛍光体スクリーン20は、全画面領域で一体であ
り、繋ぎ目がなく連続して形成されている。
【0019】後部外囲器14は、パネル12のスカート
部20端面に突き合わせた状態で、例えばフリットガラ
スによりパネルに接合されている。各ファンネル16の
小径端にはガラスからなるネック22が接合され、互い
に平行に延びている。各ネック22内には、蛍光体スク
リーン20に向けて電子ビームを出射する電子銃24が
配置されている。また、各ファンネル18の外側には、
電子銃24から放出された電子ビームを水平および垂直
に偏向する偏向装置28が装着されている。
【0020】真空外囲器10内には、多数の電子ビーム
通過孔の形成されたほぼ矩形状のシャドウマスク30が
配設され、蛍光体スクリーン15と対向して位置してい
る。このシャドウマスク30は、後述するマスクフレー
ムに固定された複数のホルダ32を、パネル12のスカ
ート部20に突設された複数のスタッドピン34にそれ
ぞれ係合させることにより、パネル12に支持されてい
る。
【0021】図2および図3から分かるように、本実施
の形態において、蛍光体スクリーン15は、パネル12
の短軸Yを境界Cとして、長軸X方向に並んだ2つの分
割領域A、Bを有している。これらの分割領域A、Bは
互いに同一の矩形状を成している。そして、2つのネッ
ク22および電子銃24は、その中心軸Dが対応する分
割領域A、Bのほぼ中心を通る法線と一致するように配
置されている。
【0022】上記構成のカラー陰極線管によれば、2つ
の電子銃24から放出された電子ビームはそれぞれ対応
する偏向装置28の発生する磁界により偏向され、シャ
ドウマスク30を介して、蛍光体スクリーン15の2つ
の分割領域A、Bをそれぞれ水平、垂直に走査する。こ
の分割走査により蛍光体スクリーン15の各分割領域
A、B上に描かれる画像はそれぞれ別個であるが、電子
銃24や偏向装置28に印加される信号を制御すること
により繋がり、蛍光体スクリーンの全面に切れ目のない
1つの大きな画像を再生する。
【0023】次に、シャドウマスク30の構成について
詳細に説明する。図3ないし図5に示すように、シャド
ウマスク30は、周縁部にスカート部を備えたほぼ矩形
状のマスク本体36と、マスク本体の周縁部に取り付け
られたほぼ矩形状のマスクフレーム38と、を備えてい
る。
【0024】マスク本体46は、蛍光体スクリーン15
の分割領域A、Bに対応した、それぞれ矩形状の有効領
域a、bと、各有効領域の周囲に位置した非有効領域4
0と、を有している。そして、有効領域a、bには、そ
れぞれ多数の電子ビーム通過孔42が形成されている。
また、非有効領域40の内、有効領域a、b間に位置し
た境界部41は、蛍光体スクリーン15における分割領
域A、Bの境界Cと対向している。
【0025】各有効領域a、bの長軸X方向に沿った断
面は、それぞれ蛍光体クリーン15に向って凸状に湾曲
して形成され、境界部41よりも蛍光体スクリーン15
側へ突出している。また、2つの有効領域a、bは、境
界部41を中心としてほぼ対称に形成されている。それ
により、長軸X方向に沿ったマスク本体36全体の断面
形状は、ほぼカモメ状となっている。
【0026】一方、マスクフレーム38は、ほぼ矩形状
に形成されているとともに、各側壁は断面L字形状に形
成されている。また、マスクフレーム38は、電子銃2
4側の側縁に一体的に設けられた中間フレーム44を備
えている。この中間フレーム44は、マスクフレーム3
8の一方の長辺壁の中央部分から、反対側の長辺壁の中
央部まで延び、これらの長辺壁を互いに連結している。
【0027】そして、マスク本体36は、その周縁部が
マスクフレーム38に固定している。これにより、マス
ク本体36の長軸X方向に沿った両端部は、それぞれマ
スクフレーム38によって管軸Z方向への移動が規制さ
れている。また、マスク本体36の境界部41は、後述
する位置調整機構の連結部材を介してマスクフレーム3
8の中間フレーム44に固定され、管軸Z方向に沿った
移動が規制されている。
【0028】中間フレーム44は、画像を表示するのに
必要な範囲を走査する電子ビームを遮らないように配置
されている。すなわち、中間フレーム44は、短軸Y方
向に沿って延び、マスク本体36の境界部41と対向し
て位置しているとともに、境界部よりも僅かに大きな幅
に形成されている。また、中間フレーム44は、その短
軸Y方向中央部が最も幅広く、マスクフレーム38の長
辺壁に向って徐々に幅が狭くなるように形成され、全体
としてほぼ樽型を成している。これにより、中間フレー
ム44は、一方の分割領域に対応する電子銃24から出
射された電子ビームの内、他方の分割領域に不必要に入
射する電子ビームを遮蔽する機能も備えている。
【0029】中間フレーム44には、複数、例えば、5
個の矩形開口46が短軸Y方向に並んで形成されてい
る。これらの開口46には、後述する連結部材の調整摘
みがそれぞれ挿通され、マスクフレーム38の外側から
連結部を操作可能となっている。
【0030】このような中間フレーム44は、マスクフ
レーム38の底面側、つまり、電子銃24側に設けられ
ているため、マスクフレーム38のプレス加工時に一体
で加工することができ、一般のマスクフレームとほぼ同
等のコストで製造することができる。
【0031】また、マスクフレーム38には、連結部材
を固定するための固定部48が設けられている。図5に
示すように、固定部材60は、金属板を折曲げ加工して
形成され、細長い矩形状の固定部48と、固定部の一側
縁から固定部に対して垂直に延出した6つの脚部62
と、を一体に有している。脚部62は、固定部48の長
手方向に所定の間隔をおいて並んでいるとともに、互い
違いに相反する方向へ延出している。
【0032】そして、固定部材60は、6つの脚部62
を中間フレーム44に溶接することにより、中間フレー
ムに固定されている。この場合、脚部62は開口46を
避けて中間フレーム44に溶接されている。固定された
状態において、固定部材60の固定部48は、短軸Y方
向に延びているとともに、中間フレーム44に対しほぼ
垂直に、かつ、マスク本体36に向って起立している。
【0033】一方、上記構成のシャドウマスク30に
は、マスク本体36とパネル内面との間隔、つまり、q
値を調整するための位置調整機構50が設けられてい
る。この位置調整機構50は、例えば、金属の板材によ
って櫛状に形成され調整部材として機能する連結部材5
2を備えている。
【0034】連結部材52は、細長い連結部54を有
し、この連結部は、マスク本体36の境界部41の内面
に溶接固定され、境界部41のほぼ全長に亘って短軸Y
方向に延びている。また、連結部54は、蛍光体スクリ
ーン15の境界Cと対向する位置に設けられている。更
に、連結部54のマスク本体36との当接面54aは、
マスク本体36について予め設定されている所定曲率と
同一の曲率を有したほぼ円弧状に形成されている。
【0035】また、連結部材52は、それぞれ連結部5
4から管軸と平行な方向に沿って、かつ、マスク本体3
6から離間する方向へ延出した複数、例えば、5つの位
置調整摘み56を一体に備えている。これらの位置調整
摘み56は、短軸Y方向に沿って所定の間隔を置いて設
けられている。
【0036】5つの位置調整摘み56は、マスクフレー
ム38の中間フレーム44に形成された5つの開口46
に、それぞれ隙間を持って挿通されている。そして、後
述するように、任意の位置調整摘み56を持って管軸Z
方向に移動させることにより、この位置調整摘みに隣接
したマスク本体36の部分を管軸方向に位置調整するこ
とができる。それにより、マスク本体36の境界部41
の複数箇所、つまり、5箇所で、境界部41とパネル1
2内面との間隔(q値)を調整することができる。そし
て、マスク本体36の位置調整後、各位置調整摘み56
は、中間フレーム44に固定された固定部材60の固定
部48に溶接固定されている。
【0037】以上のように構成されたカラー陰極線管に
よれば、マスク本体36の境界部41は連結部材52を
介して中間フレーム44に固定され、管軸Z方向の移動
および長軸X、短軸Y方向の移動が規制され、同様に、
マスク本体の長軸X方向の両端部はマスクフレーム38
に固定され、管軸Z方向の移動および長軸X方向の移動
が規制されている。更に、上記カラー陰極線管によれ
ば、マスク本体36の各有効領域a、bは、管軸Z方向
に沿って凸状に湾曲して形成されている。そのため、輝
度の高い画像を表示することにより、シャドウマスクが
加熱され膨張した場合、各有効領域a、bの中央部分の
みが管軸Z方向にドーム状に変形する。すなわち、シャ
ドウマスクが熱膨張した場合でも、マスク本体36の境
界部41および長軸X方向両端部の変位は微小であり無
視できるとともに、各有効領域a、bの中央部分も管軸
Z方向にのみ変位し、長軸および短軸方向への変位はほ
とんど生じない。
【0038】そして、各有効領域a、bの中央部を通る
電子ビームは偏向角が小さいため、マスク本体が上記の
ように管軸方向へ変形した場合でも、電子ビームのラン
ディング位置変化が少なく、結果として画質に与える影
響を小さくすることができる。また、マスク本体の境界
部41近傍部分の曲率が小さくなることから、マスク本
体のプレス成型性が向上し、かつマスク面の剛性を高く
することが可能となる。同時に、連結部材を介してマス
ク本体の境界部をマスクフレームに固定することによ
り、マスク本体の剛性を大幅に向上することができる。
従って、振動に対するシャドウマスクの強度が向上し、
良好な画像を得ることができる。
【0039】また、上記構成のカラー陰極線管によれ
ば、マスクフレーム38に中間フレーム44を設けるこ
とにより、マスクフレーム全体の剛性を上げることで
き、マスクフレームによってマスク本体36を一層確実
に支持することができる。そして、剛性が上がることに
より、マスクフレーム全体の板厚を薄くすることも可能
となり、シャドウマスクの軽量化を図ることができる。
【0040】以上のことから、シャドウマスクが熱膨張
した場合や外部から振動、衝撃を受けた場合でも分割領
域間の境界付近における色ずれ、輝度変化を防止するこ
とができ、表示品位の向上した分割走査方式のカラー陰
極線管を提供することができる。
【0041】なお、この発明は上述した実施の形態に限
定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能で
ある。例えば、上記実施の形態において、マスクフレー
ムの固定部は、別体の固定部材によって構成したが、マ
スクフレームの中間フレームと一体に形成されていても
よい。
【0042】また、上記実施の形態では、マスク本体の
各有効領域a、bは管軸Z方向に沿って蛍光体スクリー
ン側へ凸状に湾曲した形状としたが、図6に示すよう
に、蛍光体スクリーン15に対し、管軸Z方向に凹状に
湾曲して形成されていてもよい。この場合においても、
マスク本体36が熱膨張する際、各有効領域a、bの中
央部が蛍光体スクリーン15から離間する方向へ管軸Z
に沿ってドーム状に変形し、長軸および短軸方向に沿っ
たマスク本体の変位は規制される。従って、前述した実
施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0043】また、本カラー陰極線管において、蛍光体
スクリーンの分割領域の数は、2つに限らず、必要に応
じて増加可能である。図7に示す他の実施の形態によれ
ば、蛍光体スクリーン15は、長軸X方向に並んだそれ
ぞれ矩形状の3つの分割領域A、B、Eを有し、それぞ
れ境界C1、C2を挟んで隣接している。これに対応し
て、後部外囲器14は3つのファンネル16および3つ
のネック22を有し、各ネック内には電子銃24が配置
されている。また、各ファンネル16の外周には偏向装
置28が装着されている。
【0044】そして、シャドウマスク30のマスク本体
36は、3つの分割領域A、B、Eに対応した3つの有
効領域a、b、eと、これらの有効領域間に位置してい
るとともに蛍光体スクリーン15の境界C1、C2とそ
れぞれ対向した2つの境界部41と、を有している。ま
た、長軸Xに沿った各有効領域a、b、cの断面は、管
軸Z方向に沿って蛍光体スクリーン15側へ凸状に湾曲
して形成されている。そして、マスク本体36の境界部
41は、前述した実施の形態と同様の構成を有する位置
調整機構の連結部材52がそれぞれ固定されている。
【0045】また、マスクフレーム38は、それぞれ一
対の長辺壁間を延びた一対の中間フレーム44を一体に
備え、これらの中間フレーム44は、マスク本体36の
境界部41とそれぞれ対向して配置されている。各中間
フレーム44の構成は前述した実施の形態と同一であ
り、マスク本体36の位置調整後、連結部材52は、固
定部48を介して中間フレーム44に固定されている。
なお、他の構成は前述した実施の形態と同一であり、同
一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を
省略する。
【0046】このような構成のカラー陰極線管において
も、マスク本体36が熱膨張した際、各有効領域の中央
部のみが管軸Z方向に変位するようにし、各境界部41
の変位を規制することができる。同時に、マスク本体の
成形性および剛性を向上させることができる。従って、
前述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができ
る。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、シャドウマスクが熱膨張した場合でも有効領域間の
境界部の変位を防止し、また、マスク本体の成形性およ
び剛性を向上することができ、蛍光体スクリーンの分割
領域間の境界付近における色ずれ、輝度変化を防止し、
表示品位の向上した分割走査方式のカラー陰極線管を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るカラー陰極線管の
背面側を示す斜視図。
【図2】上記カラー陰極線管のパネルを示す正面図。
【図3】図1の線A−Aに沿った上記カラー陰極線管の
断面図。
【図4】図1の線B−Bに沿った上記カラー陰極線管の
断面図。
【図5】上記カラー陰極線管のシャドウマスクを示す分
解斜視図。
【図6】この発明の他の実施の形態に係るカラー陰極線
管の断面図。
【図7】この発明の更に他の実施の形態に係るカラー陰
極線管を示す断面図および正面図。
【符号の説明】
10…真空外囲器 12…パネル 14…後部外囲器 15…蛍光体スクリーン 16…ファンネル 22…ネック 24…電子銃 30…シャドウマスク 36…マスク本体 38…マスクフレーム 41…境界部 44…中間フレーム 48…位置調整機構 52…連結部材 54…連結部 60…固定部材 A、B、E…分割領域 a、b、e…有効領域 C、C1、C2…境界
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清野 和之 埼玉県深谷市幡羅町1丁目9番2号 株式 会社東芝深谷工場内 (72)発明者 西村 孝司 埼玉県深谷市幡羅町1丁目9番2号 株式 会社東芝深谷工場内 Fターム(参考) 5C031 EE15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内面に蛍光体スクリーンが形成されたパネ
    ルを有する真空外囲器と、 上記真空外囲器内に配設され、上記蛍光体スクリーンに
    向けて電子ビームを出射し、蛍光体スクリーンを複数の
    分割領域に分割して走査する複数の電子銃と、 それぞれ上記分割領域に対応しているとともに多数の電
    子ビーム通過孔が形成された複数の有効領域と、上記有
    効領域間に位置し上記蛍光体スクリーンの分割領域間の
    境界と対向した非有効領域と、を有し、上記蛍光体スク
    リーンと電子銃との間に配置されたシャドウマスクと、
    を備え、 上記真空外囲器は、上記パネルに対してほぼ垂直に延び
    る管軸と、上記管軸を通り互いに直交した水平軸および
    垂直軸と、を有し、 上記シャドウマスクの上記非有効領域は、上記管軸方向
    の移動が規制されているとともに、 上記シャドウマスクの各有効領域は、上記管軸方向に凸
    状あるいは凹状に湾曲して形成されていることを特徴と
    するカラー陰極線管。
  2. 【請求項2】上記シャドウマスクの上記水平軸に沿った
    断面は、上記非有効部を中心としてほぼ対称な形状を有
    していることを特徴とする請求項1に記載のカラー陰極
    線管。
  3. 【請求項3】上記シャドウマスクは、上記水平軸方向に
    並んで設けられた2つの有効領域と、上記2つの有効領
    域間に位置した非有効領域と、を備え、 上記シャドウマスクの上記水平軸に沿った断面は、上記
    非有効部を中心としてほぼ対称な形状を有しているとと
    もに、各有効領域は、上記蛍光体スクリーンに向って凸
    状に湾曲していることを特徴とする請求項1に記載のカ
    ラー陰極線管
  4. 【請求項4】上記シャドウマスクは、上記水平軸方向に
    並んで設けられた3つの有効領域と、それぞれ隣合う2
    つの有効領域間に位置した2つの非有効領域と、を備
    え、 上記シャドウマスクの上記水平軸に沿った断面は、上記
    非有効部を中心としてほぼ対称な形状を有しているとと
    もに、各有効領域は、上記蛍光体スクリーンに向って凸
    状に湾曲していることを特徴とする請求項1に記載のカ
    ラー陰極線管
  5. 【請求項5】上記シャドウマスクの上記水平軸に沿った
    両端部は、上記管軸方向、水平軸方向および垂直軸方向
    の移動が規制されていることを特徴とする請求項1ない
    し4のいずれか1項に記載のカラー陰極線管。
  6. 【請求項6】上記シャドウマスクは、上記有効領域およ
    び非有効領域を有したマスク本体と、上記マスク本体の
    周縁部を保持したほぼ矩形状のマスクフレームと、を備
    え、 上記マスク本体の非有効部は、連結部材を介して上記マ
    スクフレームに連結され、上記管軸方向の移動が規制さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか
    1項に記載のカラー陰極線管。
  7. 【請求項7】上記マスクフレームは、一対の長辺壁と、
    これらの長辺壁間を延びているとともに上記マスク本体
    の境界部に対向した中間フレームと、を有し、 上記連結部材は上記中間フレームに固定されていること
    を特徴とする請求項6に記載のカラー陰極線管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100778434B1 (ko) * 2001-10-23 2007-11-21 삼성에스디아이 주식회사 음극선관

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