JP2001035370A - 陰極線管パネル蛍光面の露光装置 - Google Patents

陰極線管パネル蛍光面の露光装置

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JP2001035370A
JP2001035370A JP11201570A JP20157099A JP2001035370A JP 2001035370 A JP2001035370 A JP 2001035370A JP 11201570 A JP11201570 A JP 11201570A JP 20157099 A JP20157099 A JP 20157099A JP 2001035370 A JP2001035370 A JP 2001035370A
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lens
sub
ray tube
cathode ray
exposure
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Hiroshi Teramoto
弘 寺元
Nobuyuki Zumoto
信行 頭本
Shigeru Nishimoto
茂 西本
Takayuki Hirano
孝之 平野
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Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/20Manufacture of screens on or from which an image or pattern is formed, picked up, converted or stored; Applying coatings to the vessel
    • H01J9/22Applying luminescent coatings
    • H01J9/227Applying luminescent coatings with luminescent material discontinuously arranged, e.g. in dots or lines
    • H01J9/2271Applying luminescent coatings with luminescent material discontinuously arranged, e.g. in dots or lines by photographic processes
    • H01J9/2272Devices for carrying out the processes, e.g. light houses
    • H01J9/2273Auxiliary lenses and filters
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B41/00Special techniques not covered by groups G03B31/00 - G03B39/00; Apparatus therefor

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工程起源のミス・ランディングの補正精度を
上げ、CRTパネル蛍光面の品質を向上させる。 【解決手段】 CRTパネル7に蛍光面20をパターニ
ングするために、CRT動作時の電子ビームを模した露
光光で、CRTパネル7に塗布された感光性蛍光体を露
光する露光装置において、露光光を放射する光源1と、
光源1とCRTパネル7の間に設けられ、光源1からの
露光光を電子ビームを模した露光光に生成するためのメ
インレンズ11とを備え、メインレンズ11を、曲面を
有する固定メインレンズ11Aと、平面レンズ11Bと
に分割し、ミス・ランディングが発生した場合に、平面
レンズ11Bをミス・ランディング補正のためのサブレ
ンズに交換する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、陰極線管パネル
に蛍光面をパターニングするために、電子ビームを模し
た露光光で、陰極線管パネルに塗布された感光性蛍光体
を露光する露光装置に関し、特に工程起源のミス・ラン
ディングを効率的に補正することができる露光装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】陰極線管(以下、CRTと記す)は、デ
ィスプレイモニタなどとして使用される。CRTのパネ
ル内面には、蛍光面がパターニングされている。この蛍
光面は、ブラックマトリックス(以下、BMと記す)
と、蛍光体の3色パターンとにより構成されている。
【0003】図8はCRTパネル内面にパターニングさ
れた蛍光面の構造を説明する図である。図8のように、
CRTパネル7内面にパターニングされた蛍光面20
は、蛍光体同士の分離を明確にして画質を向上させるB
Mストライプ21と、赤色蛍光体ストライプ22と、緑
色蛍光体ストライプ23と、青色蛍光体ストライプ24
とにより構成されている。赤色蛍光体ストライプ22、
緑色蛍光体ストライプ23、青色蛍光体ストライプ24
は、それぞれBM開口部の所定位置に形成されている。
【0004】図1(a)はCRTパネル内面に蛍光面を
パターニングするための従来の露光装置の基本構成図で
ある。図1(a)において、1は光源、2はシャッタ、
3は調光フィルタ、4はウェッジレンズ(くさび型レン
ズ)、5はメインレンズ、6は回転カバーガラス、7は
CRTパネル、8はCRTパネル7に固定された色選別
マスク(色選別電極)、20は蛍光面である。
【0005】図1(a)の従来の露光装置は、光源1
と、シャッタ2と、調光フィルタ3と、ウェッジレンズ
4と、メインレンズ5と、回転カバーガラス6とを備え
ている。シャッタ2は、光照射をオン/オフする。調光
フィルタ3は、CRTパネル8での露光光分布(光強度
および波長)を面制御するためのフィルタである。ウェ
ッジレンズ4は、x方向(電子銃の配列方向、3色それ
ぞれの蛍光体を露光するときに光源1を移動させる方
向)の断面が概ねテーパーをなすレンズであり、3色そ
れぞれの蛍光体の露光光ごとに固有の光路を補正するた
めのレンズである。メインレンズ5は、光源1から放射
された露光光の光路を修正し、CRT動作時の電子ビー
ムを模した露光光に生成するためのレンズである。回転
カバーガラス6は、露光時のゴミ等による光学的影響を
回転により平均化し、除去するガラス板である。
【0006】図7(a)は従来の露光装置におけるレン
ズ保持機構の断面構造図である。図7(a)のように、
メインレンズ5は、その周部をメインレンズ保持枠9に
より保持され、z軸を光軸として露光装置内に配置され
ている。
【0007】メインレンズ5は、光源1から放射された
露光光の光路を修正し、CRT動作時の電子ビームを模
した露光光に生成するための関数表面(曲面)5aと、
平面5bとを有する。メインレンズ5の平均的な肉厚は
dである。曲面5aの関数をz(x,y)とすると、メ
インレンズ5の座標x,yでの肉厚は、z(x,y)+
dである。
【0008】蛍光面20は、CRTパネル7に色選別マ
スク8を固定する工程と、BMストライプ21を形成す
る工程と、赤色蛍光体ストライプ22、緑色蛍光体スト
ライプ23、青色蛍光体ストライプ24を順に形成する
工程とにより形成される。
【0009】色選別マスク8は、CRTパネル7の内面
から一定距離の位置に固定される。この色選別マスク8
は、ストライプ状の開口部が等間隔に設けられた電極で
あり、CRT動作時に、3本の電子銃から放射された電
子ビームが、それぞれ赤色蛍光体ストライプ22、緑色
蛍光体ストライプ23、青色蛍光体ストライプ24のみ
を照射するようにするための色選別電極である。この色
選別マスク8は、以下に説明するBMストライプ21を
形成する工程および3色の蛍光体ストライプを形成する
工程においては、3本の電子ビームが照射する位置にB
M開口部を形成し、また、それぞれの電子ビームが照射
する位置に対応する色の蛍光体を形成するための露光マ
スクとなる。
【0010】BMストライプ21を形成する工程では、
まず、色選別マスク8を固定したCRTパネル7の内面
にネガタイプのレジストを塗布し、このレジストを図1
(a)の露光装置によって露光する。このとき、光源1
を赤色に対応する電子銃の位置に配置し、シャッタ2を
開いて露光する。色選別マスク8を設けてあるため、こ
の露光により、赤色蛍光体ストライプ22を形成する位
置のレジストのみが露光される。さらに、光源1を緑色
に対応する電子銃の位置に移動し、同様に露光する。こ
れにより、緑色蛍光体ストライプ23を形成する位置の
レジストのみが露光される。さらに、光源1を青色に対
応する電子銃の位置に移動し、同様に露光する。これに
より、青色蛍光体ストライプ24を形成する位置のレジ
ストのみが露光される。
【0011】次に、上記露光したレジストを現像する。
これにより、上記のレジストがパターニングされ、BM
開口部を形成する位置のみにレジストが残る。このレジ
ストパターンを形成したCRTパネル7の内面にBM材
料を塗布し、そのあとレジストをリフトオフする。これ
により、BMストライプ21が形成され、蛍光体ストラ
イプを形成する位置はBM開口部となる。
【0012】蛍光体ストライプを形成する工程では、例
えば、赤色蛍光体ストライプ22を形成する工程、緑色
蛍光体ストライプ23を形成する工程、青色蛍光体スト
ライプ24を形成する工程を順次実施する。まず、BM
ストライプ21が形成されたCRTパネル7の内面にポ
ジタイプの赤色の感光性蛍光体を塗布し、この感光性蛍
光体を図1(a)の露光装置によって露光する。このと
き、光源1を赤色に対応する電子銃の位置に配置し、シ
ャッタ2を開いて露光する。メインレンズ5からは赤色
に対応する電子ビームを模した露光光が放射され、この
露光光が色選別マスク8より選別されるため、赤色蛍光
体ストライプ22を形成する位置の感光性蛍光体のみが
露光される。次に、上記露光した赤色の感光性蛍光体を
現像する。これにより、上記の感光性蛍光体がパターニ
ングされ、赤色蛍光体ストライプ22が形成される。
【0013】次に、BMストライプ21および赤色蛍光
体ストライプ22が形成されたCRTパネル7の内面に
ポジタイプの緑色の感光性蛍光体を塗布し、この感光性
蛍光体を図1(a)の露光装置によって露光する。この
とき、光源1を緑色に対応する電子銃の位置に移動し、
シャッタ2を開いて露光する。メインレンズ5からは緑
色に対応する電子ビームを模した露光光が放射され、こ
の露光光が色選別マスク8より選別されるため、緑色蛍
光体ストライプ23を形成する位置の感光性蛍光体のみ
が露光される。次に、上記露光した緑色の感光性蛍光体
を現像する。これにより、上記の感光性蛍光体がパター
ニングされ、緑色蛍光体ストライプ23が形成される。
【0014】次に、BMストライプ21、赤色蛍光体ス
トライプ22、および緑色蛍光体ストライプ23が形成
されたCRTパネル7の内面にポジタイプの青色の感光
性蛍光体を塗布し、この感光性蛍光体を図1(a)の露
光装置によって露光する。このとき、光源1を青色に対
応する電子銃の位置に移動し、シャッタ2を開いて露光
する。メイレンズ5からは青色に対応する電子ビームを
模した露光光が放射され、この露光光が色選別マスク8
より選別されるため、青色蛍光体ストライプ24を形成
する位置の感光性蛍光体のみが露光される。次に、上記
露光した青色の感光性蛍光体を現像する。これにより、
上記の感光性蛍光体がパターニングされ、青色蛍光体ス
トライプ24が形成される。
【0015】一方、CRTの完成品(以下、完成球と記
す)の動作時には、3本の電子銃から放射される、各色
に対応した電子ビームを走査することにより蛍光面20
上での電子ビーム照射位置を変化させ、これら3本の電
子ビームを色選別マスク8で選別することにより、赤色
蛍光体ストライプ22、緑色蛍光体ストライプ23、青
色蛍光体ストライプ24がそれぞれ形成されている位置
を対応する電子ビームによってそれぞれ選択的に照射さ
せ、それぞれの蛍光体を発光させる。
【0016】ところで、完成球となったときの電子ビー
ム照射位置と、蛍光面のパターニング工程での露光光照
射位置とがずれていると、完成球に色むら等が発生し、
CRTの品質低下を生じる場合がある。上記の露光光照
射位置と電子ビーム照射位置とのずれをミス・ランディ
ングと称する。
【0017】図9は上記のミス・ランディングを説明す
る図である。図9において、1は露光装置の光源、4は
露光装置のウェッジレンズ、5は露光装置のメインレン
ズ、7はCRTパネル、8は色選別マスク、20は蛍光
面、δ(x,y)はミス・ランディング量である。完成
球では、光源1、ウェッジレンズ4、およびメインレン
ズ5は設けられておらず、光源1の位置には電子銃が配
置されている。図9のように、ミス・ランディング量δ
(x,y)は、蛍光面20上の位置(xおよびy)の関
数として与えられる。
【0018】ミス・ランディングには、CRT製造工程
での電子銃の組立誤差や色選別マスク8の設置位置ばら
つき等に起因する工程起源のミス・ランディングと、環
境温度の変化による色選別マスク8の支持構体の熱膨張
等に起因する環境起源のミス・ランディングとがある。
【0019】上記の工程起源のミス・ランディングδ
(x,y)は、次式、 δ(x,y)ux=h1xyux+h2x+h32x+h4yux…(1) で表されることが経験により求められている。ここで、
xは+x方向の単位ベクトル、h1(<0),h2(>
0),h3(<0),h4(<0)は定数である。
【0020】図10は上記(1)式の第1項h1xyux
によるミス・ランディングのパターン例を示す図であ
る。また、図11は上記(1)式の第2項h2xによる
ミス・ランディング・パターンを示す図である。また、
図12は上記(1)式の第3項h32xによるミス・
ランディング・パターンを示す図である。また、図13
は上記(1)式の第4項h4yuxによるミス・ランディ
ング・パターンを示す図である。図10〜図13におい
て、大きな四角はCRTパネル7上での座標系で、x方
向に±240[mm]、y方向に±140[mm]の領
域を表示している。矢印はその始点の位置でのミス・ラ
ンディングを表し、矢印の向きでその方向を、長さで大
きさ(ミス・ランディング量)を表している。矢印の長
さは実際の値を1000倍している。
【0021】上記(1)式の第1項h1xyuxのミス・
ランディング・パターン(図10参照)では、ミス・ラ
ンディング成分は画面上でハの字状に現れる。このた
め、第1項h1xyuxをハの字成分と呼び、図10のパ
ターンをハの字パターンと呼ぶ。また、第2項h2x
ミス・ランディング・パターン(図11参照)では、ミ
ス・ランディング成分は、画面全体で同一量であり、同
一方向にシフトしている。このため、第2項h2xをシ
フト成分と呼び、図11のパターンをシフトパターンと
呼ぶ。また、第3項h32xのミス・ランディング・
パターン(図12参照)では、ミス・ランディング成分
は、画面のx方向端部(+x、−xとも)で一様にシフ
トしている、つまり画面の左右で同じ方向にずれてお
り、ずれ量が位置yの変化に対して一定である。このた
め、第3項h32xを端ずれ成分と呼び、図12のパ
ターンを端ずれパターンと呼ぶ。また、第4項のh4
xのミス・ランディング・パターン(図13参照)で
は、ミス・ランディング成分は、画面の上下でずれ方向
が逆になり、画面上で回転しているように見える。この
ため、第4項h4yuxを回転成分と呼び、図13のパタ
ーンを回転パターンと呼ぶ。
【0022】工程起源のミス・ランディングは、製造装
置などの微妙な変化によって発生するものであり、メイ
ンレンズ5を設計する時点では把握できない。もし、工
程起源のミス・ランディングが発生するたびにミス・ラ
ンディング・パターンが異なるのであれば、ミス・ラン
ディングが発生するたびにメインレンズ5を再設計する
しかない。しかし、幸いにも、工程起源のミス・ランデ
ィングは、上記のように限られたパターンの組み合わせ
で発生するため、工程起源のミス・ランディングの発生
以前に、あらかじめそれぞれのミス・ランディング・パ
ターンを補正するためのサブレンズを用意しておき、こ
のサブレンズをウェッジレンズ4とメインレンズ5の
間、あるいはメインレンズ5と色選別マスク8の間に挿
入することにより、工程起源のミス・ランディングを速
やかに補正することが可能となる。図2(a)はランデ
ィング補正のためのサブレンズを組み込んだ従来の露光
装置の基本構成図である。図2(a)の露光装置は、図
1(a)の露光装置において、ウェッジレンズ4とメイ
ンレンズ5の間に、ミス・ランディングを補正するため
のサブレンズ10を設けたものである。
【0023】サブレンズ10としては、例えば特願平1
0−83161号公報に開示されたサブレンズ10A,
10Bがある。図14は上記従来のサブレンズ10Aの
構造を示す斜視図、図15は上記従来のサブレンズ10
Bの構造を示す斜視図である。図14および図15のよ
うに、サブレンズ10Aおよび10Bの平均的な肉厚は
cである。サブレンズ10Aは関数表面(曲面)10A
aおよび平面10Abを有する。また、サブレンズ10
Bは関数表面(曲面)10Baおよび平面10Bbを有
する。サブレンズ10Aの表面関数は、 z(x,y)=a32y…(2) である。また、サブレンズ10Bの曲面関数は、 z(x,y)=a4xy…(3) である。ここで、a3およびa4は定数である。サブレン
ズ10Aの座標x,yでの肉厚はa32y+cである。
また、サブレンズ10Bの座標x,yでの肉厚はa4
y+cである。
【0024】図16はサブレンズ10Aによるミス・ラ
ンディング補正パターンの計算例を示す図である。ま
た、図17はz軸を中心に35°回転させたサブレンズ
10Aによるミス・ランディング補正パターンの計算例
を示す図である。また、図18はサブレンズ10Bによ
るミス・ランディング補正パターンの計算例を示す図で
ある。図16〜図18において、大きな四角はCRTパ
ネル7上での座標系で、x方向に±240[mm]、y
方向に±140[mm]の領域を表示している。矢印は
その始点の位置でのミス・ランディング補正を表し、矢
印の向きでその方向を、長さで大きさ(ミス・ランディ
ング補正量)を表している。矢印の長さは実際の値を1
000倍している。
【0025】サブレンズ10Aによる図16のミス・ラ
ンディング補正パターンは、図10のハの字成分(上記
(1)式の第1項)を補正するパターンである。また、
35°回転させたサブレンズ10Aによる図17のミス
・ランディング補正パターンは、図12の端ずれ成分
(上記(1)式の第3項)を補正するパターンである。
また、サブレンズ10Bによる図18のミス・ランディ
ング補正パターンは、図13の回転成分(上記(1)式
の第4項)を補正するパターンである。つまり、図2
(a)のサブレンズ10の位置に、サブレンズ10Aを
挿入することにより、工程起源のミス・ランディングの
内のハの字成分を補正する。また、サブレンズ10Aを
35°回転させて挿入することにより、工程起源のミス
・ランディングの内の端ずれ成分を補正する。また、サ
ブレンズ10Bを挿入することにより、工程起源のミス
・ランディングの内の回転成分を補正する。
【0026】また、サブレンズ10Aまたはサブレンズ
10Bを回転させて挿入し、さらにはサブレンズ10A
およびサブレンズ10Bを組み合わせて挿入することに
より、図10〜図13のパターンを複合した様々なミス
・ランディング・パターンを補正できる。
【0027】なお、工程起源のミス・ランディングの内
の図11のシフト成分(上記(1)式の第2項)は、画
面全体で同一方向、同一量であるため、光源1の位置を
単にシフトさせることにより補正できる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の露光装置では、図10〜図13のパターンを複合し
た様々なミス・ランディング・パターンの内、図19の
ような反転パターンを補正するのに適する補正パターン
を生成することができない。このため、反転パターンが
発生した場合には、補正の精度が低くなるという問題が
あった。上記の反転パターンは、x=±100[mm]
では外向きのミス・ランディングを有し、x=±150
[mm]では内向きのミス・ランディングを有し、さら
にミス・ランディング・パターンがx=0に対して対称
になっているパターンである。なお、図19において、
大きな四角はCRTパネル7上での座標系であり、矢印
はその始点の位置でのミス・ランディングを表し、矢印
の向きでその方向を、長さで大きさ(ミス・ランディン
グ量)を表している。矢印の長さは実際の値を1000
倍している。
【0029】また、回転パターン(図13参照)の補正
に関しては、図15のサブレンズ10Bによる図18の
補正パターンで補正するが、y方向端部での補正量が不
均一であった。y方向端部(y=±140[mm]近
辺)において、図13の回転パターンではミス・ランデ
ィング量が均一であるが、図18の補正パターンでは、
x=±200[mm]近辺のランディング補正量がx=
0[mm]近辺のランディング補正量よりも大きくなっ
ている。図20はサブレンズ10Bによるy=+140
でのランディング補正量を示した図である。図20にお
いて、x=0とx=±180の点でのランディング補正
量に4[μm]の差が発生している。回転パターンの補
正では、y方向端部において一定のランディング補正量
をもつ均一な補正パターンが求められるので、補正の精
度が低くなるという問題があった。
【0030】さらに、ランディング補正のため肉厚数
[mm]のサブレンズを組み込むことにより、露光光路
長が長くなる。サブレンズを光源とメインレンズの間に
組み込んだ場合には、メインレンズの関数表面に入射す
る露光光のレンズ上座標が変化する。また、サブレンズ
をメインレンズとCRTパネルの間に組み込んだ場合に
は、サブレンズの関数表面に入射する露光光のレンズ上
座標が変化する。つまり、サブレンズを組み込んだ場合
には、露光装置の光学系は、メインレンズのみの場合よ
りもメインレンズの肉厚が厚くなったかのように動作す
る。このため、露光光のランディング位置が変化してし
まい、補正の精度が低くなるという問題があった。
【0031】本発明は、このような従来の問題を解決す
るためになされたものであり、工程起源のミス・ランデ
ィングの補正精度を上げ、CRTパネル蛍光面の品質を
向上させることができるCRTパネル蛍光面の露光装置
を提供することを目的とするものである。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の請求項1記載の露光装置は、陰極線管パネ
ルに蛍光面をパターニングするために、陰極線管動作時
の電子ビームを模した露光光で、前記陰極線管パネルに
塗布された感光性蛍光体を露光する露光装置において、
露光光を放射する光源と、前記光源と前記陰極線管パネ
ルの間に設けられ、前記光源からの露光光を前記電子ビ
ームを模した露光光に生成するためのメインレンズを含
むレンズ群とを備え、前記レンズ群が、曲面を有する固
定メインレンズと、平面レンズ、または電子ビーム照射
位置と露光光照射位置とのずれを補正するための、前記
平面レンズとの交換が可能なサブレンズとを有すること
を特徴とするものである。
【0033】請求項2記載の露光装置は、請求項1記載
の露光装置において、前記平面レンズが、前記サブレン
ズと交換されており、前記メインレンズが、前記固定メ
インレンズのみにより構成されていることを特徴とする
ものである。
【0034】請求項3記載の露光装置は、請求項1また
は2に記載の露光装置において、前記固定メインレンズ
を保持する第1のレンズ保持手段と、前記平面レンズま
たは前記サブレンズのいずれかを脱着可能に保持する第
2のレンズ保持手段とをさらに備えたことを特徴とする
ものである。
【0035】請求項4記載の露光装置は、請求項3記載
の露光装置において、前記第2のレンズ保持手段が、前
記平面レンズまたは前記サブレンズを脱着可能に保持す
る保持部を複数有し、前記保持部のそれぞれに前記平面
レンズまたは前記サブレンズのいずれかが設けられてい
ることを特徴とするものである。
【0036】請求項5記載の露光装置は、陰極線管パネ
ルに蛍光面をパターニングするために、陰極線管動作時
の電子ビームを模した露光光で、前記陰極線管パネルに
塗布された感光性蛍光体を露光する露光装置において、
露光光を放射する光源と、前記光源と前記陰極線管パネ
ルの間に設けられ、前記光源からの露光光を前記電子ビ
ームを模した露光光に生成するためのメインレンズと、
前記光源と前記メインレンズの間、あるいはメインレン
ズと陰極線管パネルの間に設けられ、電子ビーム照射位
置と露光光照射位置とのずれを補正するためのサブレン
ズとを備え、z軸に垂直に配置される前記サブレンズの
表面関数z(x,y)が、定数a1,b1および余弦関数
を用いて、 z(x,y)=a1(1−cos(b1x)) で表されることを特徴とするものである。
【0037】請求項6記載の露光装置は、陰極線管パネ
ルに蛍光面をパターニングするために、陰極線管動作時
の電子ビームを模した露光光で、前記陰極線管パネルに
塗布された感光性蛍光体を露光する露光装置において、
露光光を放射する光源と、前記光源と前記陰極線管パネ
ルの間に設けられ、前記光源からの露光光を前記電子ビ
ームを模した露光光に生成するためのメインレンズと、
前記光源と前記メインレンズの間、あるいはメインレン
ズと陰極線管パネルの間に設けられ、電子ビーム照射位
置と露光光照射位置とのずれを補正するためのサブレン
ズとを備え、z軸に垂直に配置される前記サブレンズの
表面関数z(x,y)が、定数a2,b2および正弦関数
を用い、 z(x,y)=a2(sin(b2x))y で表されることを特徴とするものである。
【0038】
【発明の実施の形態】図1(b)はCRTパネル内面に
蛍光面をパターニングするための本発明の実施の形態の
露光装置の基本構成図である。図1(b)において、1
1はメインレンズ、11Aは薄メインレンズ(固定メイ
ンレンズ)、11Bは平面レンズである。なお、図1
(b)において、図1(a)と同じものには同じ符号を
付してある。
【0039】図1(b)の本発明の実施の形態の露光装
置は、光源1と、シャッタ2と、調光フィルタ3と、ウ
ェッジレンズ4と、メインレンズ11と、回転カバーガ
ラス6とを備えている。つまり、本発明の実施の形態の
露光装置は、図1(a)の従来の露光装置において、メ
インレンズ5をメインレンズ11としたものである。
【0040】メインレンズ11は、光源1から放射され
た露光光の光路を修正し、CRT動作時の電子ビームを
模した露光光にするためのレンズである。このメインレ
ンズ11は、互いに分離して配置された、1枚の薄メイ
ンレンズ11Aおよびn(nは正の整数)枚の平面レン
ズ11Bにより構成される。なお、あとで説明するよう
に、ミス・ランディングを補正するためのサブレンズを
n枚組み込んだ場合には、n枚の平面レンズ11Bは除
かれ、メインレンズ11は薄メインレンズ11Aのみに
より構成される。なお、図1(b)の本発明の実施の形
態の露光装置では、光源1とCRTパネル7の間に設け
られたレンズ群は、メインレンズ11と、ウェッジレン
ズ4とにより構成されている。
【0041】図7(b)は本発明の実施の形態の露光装
置におけるレンズ保持機構の断面構造図である。図7
(b)では、平面レンズ11Bの枚数を2枚(n=2)
とし、それぞれの平面レンズ11Bを、11B−1,1
1B−2としている。
【0042】図7(b)のように、薄メインレンズ11
Aは、その周部を薄メインレンズ保持枠12により保持
され、平面レンズ11Bは、その周部を平面レンズ/サ
ブレンズ保持枠13により保持されている。そして、メ
インレンズ11を構成する薄メインレンズ11Aおよび
平面レンズ11Bは、薄メインレンズ保持枠12および
平面レンズ/サブレンズ保持枠13により、いずれもz
軸を光軸とし、互いに隙間をおいて露光装置内に配置さ
れている。薄メインレンズ保持枠12および平面レンズ
/サブレンズ保持枠13は、連結(図7(b)参照)/
分離が可能である。これにより、メインレンズ11Aお
よび平面レンズ11Bを一体型レンズのように扱うこと
が可能である。また、露光装置に対し平面レンズ11B
のみを脱着することが可能になる。さらに、平面レンズ
/サブレンズ保持枠13は、平面レンズ11Bの脱着が
可能な構造になっている。
【0043】薄メインレンズ11Aは、光源1から放射
された露光光の光路を修正し、CRT動作時の電子ビー
ムを模した露光光にするための関数表面(曲面)11A
aと、平面11Abとを有する。薄メインレンズ11A
の平均的な肉厚はe(<d)であり、従来のメインレン
ズ5よりも薄い。曲面11Aaの関数をz(x,y)と
すると、薄メインレンズ11Aの座標x,yでの肉厚
は、z(x,y)+eである。
【0044】平面レンズ11Bは、関数表面(平面)1
1Baおよび平面11Bbを有する。平面11Baの関
数は、z(x,y)=0である。つまり、平面レンズ1
1Bは、全域で肉厚が均等なレンズである。平面レンズ
11Bの肉厚はcである。
【0045】薄メインレンズ11Aの曲面11Aaの関
数は、従来のメインレンズ5の曲面5aの関数と同じで
ある。また、曲面11Aaは、曲面5aと同じ高さ(同
じ位置)に配置されている。さらに、薄メインレンズ1
1Aの平均的な肉厚eおよび平面レンズ11Bの肉厚c
は、次式、 e+nc=d…(4) を満たす値に設定されている。ここで、dは従来のメイ
ンレンズ5の平均的な肉厚、nは平面レンズ11Bの枚
数である。
【0046】このように、図1(b)の本発明の実施の
形態の露光装置では、従来の露光装置のメインレンズ5
(1枚レンズ)を、1枚の薄メインレンズ11Aおよび
n枚の平面レンズ11Bに分割している。そして、薄メ
インレンズ11Aの曲面関数を従来のメインレンズの曲
面関数と同じにし、薄メインレンズ11Aの関数表面1
1Aの高さを従来のメインレンズ5の関数表面5aの高
さと同じにする(メインレンズの分割により発生した隙
間分だけ平面レンズの底面をウェッジレンズ4側に下げ
る)ことにより、従来のメインレンズ5の関数表面を保
存している。さらに、薄メインレンズ11Aの肉厚cと
n枚の平面レンズ11Bの肉厚の合計との和を、従来の
メインレンズ5の肉厚dと同じにする(e+nc=dと
する)ことにより、全域で従来の露光光路長を保存して
いる。つまり、図1(b)の本発明の実施の形態の露光
装置と図1(a)の従来の露光装置とは、露光光路長が
全領域で同じである(薄メインレンズ11Aの関数表面
11Aaに入射する露光光のレンズ上座標と、メインレ
ンズ5の関数表面5aに入射する露光光のレンズ上座標
とが同じになる)。
【0047】図1(b)の本発明の実施の形態の露光装
置では、上記のように、従来のメインレンズの関数表面
および従来の露光装置の光路長を保存しているため、図
1(a)の従来の露光装置と全く同じ露光光によってC
RTパネル7内面の蛍光体を露光することができる。つ
まり、本発明の実施の形態の露光装置は、ランディング
補正のためのサブレンズを組み込まない場合には、本発
明の実施の形態の露光装置による、電子ビームを模した
露光光は、従来の露光装置によるものと全く同じにな
る。
【0048】工程起源のミス・ランディングが発生した
場合には、本発明の実施の形態の露光装置においても、
従来と同じようにサブレンズを組み込むことにより、ミ
ス・ランディングを補正する。
【0049】図2(b)はランディング補正のためのサ
ブレンズを組み込んだ本発明の実施の形態の露光装置の
基本構成図である。図2(b)の露光装置は、図1
(b)の露光装置において、n枚の平面レンズの内、k
(kは1からnまでの任意の整数)枚を、それぞれk枚
のサブレンズ14に交換したものである。なお、図2
(b)の本発明の実施の形態の露光装置では、光源1と
CRTパネル7の間に設けられたレンズ群は、メインレ
ンズ11と、サブレンズ14と、ウェッジレンズ4とに
より構成されている。
【0050】サブレンズ14を露光装置に組み込む場合
には、平面レンズ/サブレンズ保持枠13(図7(b)
参照)を、薄メインレンズ保持枠12から分離させるこ
とにより露光装置から取り外し、サブレンズ保持枠13
から平面レンズ11Bを取り外し、その位置にサブレン
ズ14を取り付け、このサブレンズ14を取り付けた平
面レンズ/サブレンズ保持枠13を露光装置に取り付け
る。図7(b)のようにレンズの保持部を2個有する平
面レンズ/サブレンズ保持枠13では、平面レンズ11
B−1または平面レンズ11B−2のいずれか1枚のみ
をサブレンズ14に交換することも可能であるし、平面
レンズ11B−1および平面レンズ11B−2を2枚の
サブレンズ14に交換することも可能である。1枚の平
面レンズ11Bをサブレンズ14と交換した場合には、
メインレンズ11は、残ったもう1枚の平面レンズ11
Bと薄メインレンズ11Aとにより構成される。また、
2枚の平面レンズ11Bをサブレンズ14と交換した場
合には、メインレンズ11は、薄メインレンズ11Aの
みにより構成される。
【0051】本発明の実施の形態の露光装置には、表面
関数が上記(2)式または(3)式で表される従来のサ
ブレンズ10A,10B(それぞれ図14、図15参
照)や、このあと説明する本発明のサブレンズ15A,
14B(それぞれ図3、図4参照)をはじめ、様々な表
面関数を有するサブレンズを組み込むことが可能であ
る。ただし、本発明の実施の形態の露光装置に組み込む
サブレンズ14の平均的な肉厚は、平面レンズ11Bの
肉厚と同じcであるものとする。
【0052】このように本発明の実施の形態の露光装置
では、肉厚cの平面レンズ11Bと交換に、平均的な肉
厚cのサブレンズ14を組み込むため、サブレンズ14
を組み込んだ本発明の実施の形態の露光装置(図2
(b)参照))では、サブレンズ14を組み込む前の本
発明の実施の形態の露光装置(図1(b)参照)、従っ
てサブレンズ10を組み込む前の従来の露光装置(図1
(a)参照)に対する露光光路長の変化は、サブレンズ
10を組み込んだ従来の露光装置(図2(a)参照)よ
りも小さくなる。従って、サブレンズ14を組み込んで
も、露光光路長の変動による露光光のランディング位置
変化を従来よりも小さくすることができるので、ランデ
ィング補正の精度を従来よりも高くすることができる。
【0053】図3は本発明の実施の形態のサブレンズ1
4Aの構造を示す斜視図、図4は本発明の実施の形態の
サブレンズ14Bの構造を示す斜視図である。図3およ
び図4のように、サブレンズ14Aおよび14Bの平均
的な肉厚はcである。サブレンズ14Aは関数表面(曲
面)14Aaおよび平面14Abを有する。また、サブ
レンズ14Bは関数表面(曲面)14Baおよび平面1
4Bbを有する。サブレンズ14Aの表面関数は、 z(x,y)=a1(1−cos(b1x))…(5) である。また、サブレンズ14Bの表面関数は、 z(x,y)=a2(sin(b2x))y…(6) である。ここで、a1,b1,a2,b2は定数である。サ
ブレンズ14Aの座標x,yでの肉厚はa1(1−co
s(b1x))+cである。また、サブレンズ14Bの
座標x,yでの肉厚はa2(sin(b2x))y+cで
ある。なお、サブレンズ14A,14Bを露光装置に組
み込むときは、通常、関数表面14Aa,14BA側が
CRTパネル7に対向し、平面14Ab,14Bb側が
光源1に対向するように配置し、ミス・ランディングを
補正するが、上記と逆に配置しても同様に補正すること
ができる。
【0054】図5はサブレンズ14Aによるミス・ラン
ディング補正パターンの計算例を示す図である。また、
図6はサブレンズ14Bによるミス・ランディング補正
パターンの計算例を示す図である。図5および図6にお
いて、大きな四角はCRTパネル7上での座標系であ
り、矢印はその始点の位置でのミス・ランディング補正
を表し、矢印の向きでその方向を、長さで大きさ(ミス
・ランディング補正量)を表している。矢印の長さは実
際の値を1000倍している。
【0055】サブレンズ14Aによる図5のミス・ラン
ディング補正パターンは、図19の反転パターンを補正
するのに適している。表面関数が上記(5)式で表され
るサブレンズ14Aは、x>0なる領域とx<0なる領
域のそれぞれにおいて、x=±m(mは任意の正数)な
る直線を中心軸とし、この中心軸に対象な補正パターン
を生成するサブレンズである。上記(5)式中のa1
値を調整することによりランディング補正量を全体的に
調整することができ、上記(5)式中のb1の値を調整
することにより上記中心軸の位置(上記mの値を)を調
整することができる。工程起源のミス・ランディングと
して図19の反転パターンが発生した場合に、サブレン
ズ14Aを露光装置に組み込めば、上記の反転パターン
を高精度に補正することができる。
【0056】サブレンズ14Bによる図6のミス・ラン
ディング補正パターンは、図13の回転パターンを高精
度に補正するのに適している。表面関数が上記(6)式
で表されるサブレンズ14Bは、従来のサブレンズ10
B(図15参照)の上記(3)式中の項xを正弦関数s
in(b2x)に置き換えたサブレンズである。上記
(6)式中のa2の値を調整することによりランディン
グ補正量を全体的に調整することができ、上記(6)式
中のb2の値を調整することによりx方向のランディン
グ補正量分布を変化させることができる。
【0057】サブレンズ14Bによる図6のミス・ラン
ディング補正パターンでは、従来の回転パターン補正の
ためのサブレンズ10Bによる図18のミス・ランディ
ング補正パターンよりも、y方向端部でのランディング
補正量が均一になっている。サブレンズ14Bでは、上
記(6)式中のb2の値を調整することにより、y方向
端部でのランディング補正量の分布を変化させることが
可能である。つまり、y方向端部でのランディング補正
量が均一になるように調整することが可能である。従っ
て、工程起源のミス・ランディングとして、y方向端部
に均一なミス・ランディングが現れる図13の回転パタ
ーンが発生した場合に、サブレンズ14Bを露光装置に
組み込めば、上記の回転パターンを従来よりも高精度に
補正することができる。
【0058】なお、補正の向きが逆の場合には、サブレ
ンズ14Bを光軸(z軸)を中心に90゜回転させるこ
とで対応できる。また、ミス・ランディング・パターン
が、ハの字パターン、端ずれパターン、回転パターン、
反転パターン等を複合するものである場合には、本発明
の実施の形態のサブレンズ14A,14B、および従来
のサブレンズ10A等を組み合わせて露光装置に組み込
むことにより補正が可能である。
【0059】以上のように本発明の実施の形態によれ
ば、メインレンズ11を薄メインレンズ11Aと平面レ
ンズ11Bとに分割し、ミス・ランディングが発生した
場合に、平面レンズ11Bをミス・ランディング補正の
ためのサブレンズ14(サブレンズ14A,14B、1
0A等)に交換する構成としたことにより、サブレンズ
14を組み込むことによる露光光路長の変動を従来より
も小さくすることができる。従って、サブレンズ14を
組み込んでも、露光光路長の変動による露光光のランデ
ィング位置変化を従来よりも小さくすることができるの
で、ランディング補正の精度を従来よりも高くすること
ができ、これによりCRTパネル蛍光面の品質を向上さ
せることができる。
【0060】また、表面関数がz(x,y)=a1(1
−cos(b1x))であるサブレンズ14Aを採用す
ることにより、ミス・ランディングの反転パターンを高
精度に補正することができ、これによりCRTパネル蛍
光面の品質を向上させることができる。
【0061】また、表面関数がz(x,y)=a2(s
in(b2x))yであるサブレンズ14Bを採用する
ことにより、ミス・ランディングの回転パターンを従来
よりも高精度に補正することができ、これによりCRT
パネル蛍光面の品質を向上させることができる。
【0062】
【発明の効果】請求項1ないし3に記載の露光装置によ
れば、電子ビームを模した露光光を生成するためのメイ
ンレンズを、曲面を有する固定メインレンズと、平面レ
ンズとに分割し、この平面レンズを、電子ビーム照射位
置と露光光照射位置とのずれを補正するためのサブレン
ズに交換する構成したことにより、サブレンズを組み込
む前と組み込んだあとの露光光路長の変動を従来よりも
小さくすることができる。従って、サブレンズを組み込
んでも、露光光路長の変動による露光光のランディング
位置変化を従来よりも小さくすることができるので、ラ
ンディング補正の精度を従来よりも高くすることがで
き、これによりCRTパネル蛍光面の品質を向上させる
ことができるという効果がある。
【0063】請求項4記載の露光装置によれば、前記第
2のレンズ保持手段を、平面レンズまたはサブレンズを
脱着可能に保持する保持部を複数有する構成とすること
により、複数枚のサブレンズを組み込むことができるの
で、ハの字パターン、端ずれパターン、回転パターン、
反転パターン等を複合したミス・ランディングを高精度
に補正することができ、これによりCRTパネル蛍光面
の品質を向上させることができるという効果がある。
【0064】請求項5記載の露光装置によれば、表面関
数がz(x,y)=a1(1−cos(b1x))である
サブレンズを採用することにより、ミス・ランディング
の反転パターンを高精度に補正することができ、これに
よりCRTパネル蛍光面の品質を向上させることができ
るという効果がある。
【0065】請求項6記載の露光装置によれば、表面関
数がz(x,y)=a2(sin(b2x))yであるサ
ブレンズを採用することにより、ミス・ランディングの
回転パターンを従来よりも高精度に補正することがで
き、これによりCRTパネル蛍光面の品質を向上させる
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 CRTパネル内面に蛍光面をパターニングす
るための露光装置の基本構成図であり、(a)は従来の
露光装置、(b)は本発明の実施の形態の露光装置であ
る。
【図2】 ランディング補正のためのサブレンズを組み
込んだ露光装置の基本構成図であり、(a)は従来の露
光装置、(b)は本発明の実施の形態の露光装置であ
る。
【図3】 表面関数z(x,y)=a1(1−cos
(b1x))を有する本発明の実施の形態のサブレンズ
の構造を示す斜視図である。
【図4】 表面関数z(x,y)=a2(sin(b
2x))yを有する本発明の実施の形態のサブレンズの
構造を示す斜視図である。
【図5】 図3のサブレンズによるミス・ランディング
補正パターンの計算例を示す図である。
【図6】 図4のサブレンズによるミス・ランディング
補正パターンの計算例を示す図である。
【図7】 図1の露光装置におけるレンズ保持機構の断
面構造図であり、(a)は従来の露光装置のレンズ保持
機構、(b)は本発明の実施の形態の露光装置のレンズ
保持機構である。
【図8】 CRTパネル内面にパターニングされた蛍光
面の構造を説明する図である。
【図9】 ミス・ランディングを説明する図である。
【図10】 ミス・ランディング・パターン(ハの字パ
ターン)を示す図である。
【図11】 ミス・ランディング・パターン(シフトパ
ターン)を示す図である。
【図12】 ミス・ランディング・パターン(端ずれパ
ターン)を示す図である。
【図13】 ミス・ランディング・パターン(回転パタ
ーン)を示す図である。
【図14】 表面関数z(x,y)=a32yを有する
従来のサブレンズの構造を示す斜視図である。
【図15】 表面関数z(x,y)=a4xyを有する
従来のサブレンズの構造を示す斜視図である。
【図16】 図14のサブレンズによるミス・ランディ
ング補正パターンの計算例を示す図である。
【図17】 z軸を中心に35°回転させた図14のサ
ブレンズによるミス・ランディング補正パターンの計算
例を示す図である。
【図18】 図15のサブレンズによるミス・ランディ
ング補正パターンの計算例を示す図である。
【図19】 ミス・ランディング・パターン(反転パタ
ーン)を示す図である。
【図20】 図15のサブレンズによるy=+140で
のランディング補正量を示した図である。
【符号の説明】
1 光源、 7 CRTパネル、 8 色選別マスク、
11 メインレンズ、 11A 薄メインレンズ、
11B 平面レンズ、 13 平面レンズ/サブレンズ
保持枠、 14,14A,14B サブレンズ、 20
蛍光面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西本 茂 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 平野 孝之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5C028 GG08 GG10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線管パネルに蛍光面をパターニング
    するために、陰極線管動作時の電子ビームを模した露光
    光で、前記陰極線管パネルに塗布された感光性蛍光体を
    露光する露光装置において、 露光光を放射する光源と、 前記光源と前記陰極線管パネルの間に設けられ、前記光
    源からの露光光を前記電子ビームを模した露光光に生成
    するためのメインレンズを含むレンズ群とを備え、 前記レンズ群が、 曲面を有する固定メインレンズと、 平面レンズ、または電子ビーム照射位置と露光光照射位
    置とのずれを補正するための、前記平面レンズとの交換
    が可能なサブレンズとを有することを特徴とする陰極線
    管パネル蛍光面の露光装置。
  2. 【請求項2】 前記平面レンズが、前記サブレンズと交
    換されており、 前記メインレンズは、前記固定メインレンズのみにより
    構成されていることを特徴とする請求項1記載の陰極線
    管パネル蛍光面の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記固定メインレンズを保持する第1の
    レンズ保持手段と、前記平面レンズまたは前記サブレン
    ズのいずれかを脱着可能に保持する第2のレンズ保持手
    段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1または2
    に記載の陰極線管パネル蛍光面の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記第2のレンズ保持手段は、前記平面
    レンズまたは前記サブレンズを脱着可能に保持する保持
    部を複数有し、 前記保持部のそれぞれに前記平面レンズまたは前記サブ
    レンズのいずれかが設けられていることを特徴とする請
    求項3記載の陰極線管パネル蛍光面の露光装置。
  5. 【請求項5】 陰極線管パネルに蛍光面をパターニング
    するために、陰極線管動作時の電子ビームを模した露光
    光で、前記陰極線管パネルに塗布された感光性蛍光体を
    露光する露光装置において、 露光光を放射する光源と、 前記光源と前記陰極線管パネルの間に設けられ、前記光
    源からの露光光を前記電子ビームを模した露光光に生成
    するためのメインレンズと、 前記光源と前記メインレンズの間、あるいはメインレン
    ズと陰極線管パネルの間に設けられ、電子ビーム照射位
    置と露光光照射位置とのずれを補正するためのサブレン
    ズとを備え、 z軸に垂直に配置される前記サブレンズの表面関数z
    (x,y)が、定数a1,b1および余弦関数を用いて、 z(x,y)=a1(1−cos(b1x)) で表されることを特徴とする陰極線管パネル蛍光面の露
    光装置。
  6. 【請求項6】 陰極線管パネルに蛍光面をパターニング
    するために、陰極線管動作時の電子ビームを模した露光
    光で、前記陰極線管パネルに塗布された感光性蛍光体を
    露光する露光装置において、 露光光を放射する光源と、 前記光源と前記陰極線管パネルの間に設けられ、前記光
    源からの露光光を前記電子ビームを模した露光光に生成
    するためのメインレンズと、 前記光源と前記メインレンズの間、あるいはメインレン
    ズと陰極線管パネルの間に設けられ、電子ビーム照射位
    置と露光光照射位置とのずれを補正するためのサブレン
    ズとを備え、 z軸に垂直に配置される前記サブレンズの表面関数z
    (x,y)が、定数a2,b2および正弦関数を用い、 z(x,y)=a2(sin(b2x))y で表されることを特徴とする陰極線管パネル蛍光面の露
    光装置。
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