JP2001033746A - 可逆表示可能な構造面、構造面表示システム及び画像記録装置 - Google Patents

可逆表示可能な構造面、構造面表示システム及び画像記録装置

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JP2001033746A
JP2001033746A JP21054799A JP21054799A JP2001033746A JP 2001033746 A JP2001033746 A JP 2001033746A JP 21054799 A JP21054799 A JP 21054799A JP 21054799 A JP21054799 A JP 21054799A JP 2001033746 A JP2001033746 A JP 2001033746A
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Takehiro Kato
武宏 加藤
Eiji Yamakawa
英二 山川
Katsuhiko Asai
克彦 浅井
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広告宣伝等の画像を書換え自在に表示できる
床面、壁面、天井面等の構造面、及び構造面システム、
さらに該構造面に所望の画像を記録するための画像記録
装置を得る。 【解決手段】 冷却開始温度に応じて選択反射波長が異
なる状態で固定化する低分子コレステリック液晶を含む
記録層を備え、この記録層に所望の画像を書き込んで表
示を行う可逆表示可能な床等の構造面。レーザ走査ヘッ
ドやサーマルヘッドを備えたヘッド部30を搭載した自
走式画像記録装置20が前記記録層を設けた床面1上を
走行し、画像を書き込んでいく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、可逆表示可能な構造面、構造面
表示システム及び画像記録装置、特に、所望の画像を自
在に書込み/消去可能な床や壁等の構造面、該構造面を
含む表示システム及び該構造面上に画像を書き込むため
の画像記録装置に関する。
【0002】
【発明の背景と課題】駅や地下街など、人通りが多く面
積的にも広い場所の床面や壁面は格好の広告宣伝物の掲
示場所であり、従来ではペインティングを主体とした広
告表示方式が行われていた。しかし、ペインティングで
は画像の作成に時間がかかり、かつ、容易に変更できな
いため、比較的短期間の掲示を目的とした広告宣伝には
使用されていない。しかも、ペインティングは熟練ない
し技量を必要とし、誰もが表示を行うことはできない。
【0003】そこで、本発明の目的は、前記コレステリ
ック液晶を用いて簡単に画像を可逆的に、即ち、書換え
自在に表示できる床、壁、天井等の構造面を提供するこ
とにある。
【0004】本発明の他の目的は、前記構造面に簡単に
所望の画像を表示することのできる表示システムを提供
することにある。
【0005】本発明のさらに他の目的は、前記構造面に
簡単に所望の画像を記録することのできる画像記録装置
を提供することにある。
【0006】
【発明の構成、作用及び効果】以上の目的を達成するた
め、本発明に係る可逆表示可能な構造面は、冷却開始温
度に応じて選択反射波長が異なる状態で固定化する低分
子コレステリック液晶を含む記録層を備え、この記録層
に所望の画像を書き込んで表示を行う。このような低分
子コレステリック液晶は、例えばAdv.Mater.1997,
9,No.14,P1102−1104に記載されるように、一部の材
料が知られており、加熱した状態からの冷却開始温度を
異ならせることによって、青、緑、黄色などの様々な色
に変化させられる液晶材料である。
【0007】以上の構造面を使用すれば、従来のペイン
ティングでは不可能であった書き換え自在な表示が可能
となり、人通りの多い場所での床面、壁面、天井面に所
望の宣伝広告を表示したり、タイムリーな情報伝達効果
を発揮する。また、複数色を用いたカラー表示を行うこ
とで表現力の高い表示を行うことができる。さらに、記
録層の変形、損傷、変質を防止することができる。
【0008】特に、低分子コレステリック液晶として、
ガラス転移温度が常温より高いものを使用すれば、室温
で記録層の画像が変色、消色することを防止できる。ま
た、記録層の裏面側に可視光を吸収する光吸収層を設け
ることにより、反射色が鮮明となり、表示性能が向上す
る。さらに、記録層の裏面側に光を吸収して発熱する光
熱変換層を設けることにより、レーザ光などの光による
書き込みを容易にすることができる。
【0009】さらに、本発明に係る構造面表示システム
は、前記可逆表示可能な構造面と、該構造面上を走行可
能な画像記録装置とを備えている。画像記録装置を用い
ることによって、熟練を要することなく誰でもが容易に
所望の画像を構造面に表示でき、しかもその表示内容を
簡単に書き換え可能である。
【0010】このような画像記録装置は、前記低分子コ
レステリック液晶を透明な等方相に戻すための加熱手段
と、画像を書き込むための書込み手段とを有する。特
に、書込み手段として構造面にレーザ光を照射して記録
層に所望の画像を書き込むレーザ走査ヘッドを採用すれ
ば、効率的に画像を書き込むことができ、前記保護層を
厚くしても良好に書込みを行うことができる。
【0011】さらに、本発明に係る画像記録装置は、操
作者によって把持操作される操作部材と、この操作部材
によって操作されて前記構造面上を走行する走行手段
と、この走行手段に設置され、前記記録層を加熱して所
望の画像を書き込む記録ヘッドとを備えている。この画
像記録装置はいわば手動式であって、操作者により記録
ヘッドを所定の経路で走行させることで記録層に画像を
記録する。
【0012】さらに、本発明に係るいま一つの画像記録
装置は、前記構造面上を所定の経路に沿って走行する走
行手段と、画像データに応じて構造面に設けた記録層を
加熱して画像を書き込む記録ヘッドとを備えている。こ
の画像記録装置はいわば自走式であって、操作者は間近
であるいは別室等の離れた位置でリモートコントロール
によって記録層に画像を記録する。
【0013】前記手動式及び自走式の画像記録装置は、
壁面や天井面に画像を記録するためには壁面や天井面に
吸着する吸着手段を備えていることが好ましい。吸着手
段は磁力を利用したものが便利である。また、複数の表
示色を記録するための記録素子、即ち、レーザ素子やサ
ーマル素子を備えれば、フルカラーでの画像記録が可能
である。さらに、記録層に記録された画像を消去する消
去手段を付設すれば、効率よく画像を書き換えることが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る可逆表示可能
な構造面、構造面表示システム及び該構造面への画像記
録装置の各実施形態について、添付図面を参照して説明
する。
【0015】(可逆表示可能な構造面、図1及び図2参
照)図1は本発明に係る構造面としての一実施形態であ
る床面1を示す。この床面1は、例えば、地下街の通路
に敷設され、美術館の展示内容の宣伝及び道案内が表示
されている。
【0016】床面1の断面構造は、図2に示すように、
床材2と中間層3と記録層4と保護層8とで構成されて
いる。床材2は建築物の構造材として一般に使用される
木材、金属材、コンクリート、リノリューム、各種複合
材が用いられる。特に、以下に説明する画像記録時の加
熱に耐える材料を使用することが好ましい。
【0017】なお、この床面1と同様の構造で建築物の
壁や天井に記録層4を設けることができることは勿論で
ある。
【0018】(記録層、図2参照)記録層4は、液晶5
と樹脂構造物6とスペーサ7とで構成されている。樹脂
構造物6とスペーサ7は記録層4の強度を高め、厚さを
一定に維持するためのものである。液晶5としては、以
下に示す化学構造式(A)〜(G)で表わされる低分子
コレステリック液晶化合物を用いることが好ましい。他
の液晶性化合物を用いてもよいことは勿論である。
【0019】
【化1】
【0020】
【化2】
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】前記各種の化合物は、例えば、基本骨格が
同じものでアルキル鎖長が違うものを組み合わせて用い
てもよく、異なる基本骨格を有する低分子コレステリッ
ク液晶性化合物どうしの組み合わせを用いてもよい。用
いられる低分子コレステリック液晶性化合物の性能によ
って、3種類以上を混合しても構わない。また、例示し
た化合物以外にもコレステロール基を有する様々な低分
子コレステリック液晶性化合物が使用可能である。
【0027】低分子コレステリック液晶性化合物のうち
少なくとも1種類は分子量が1000〜1500のもの
を含むことが望ましい。分子量が1000以下ではメモ
リ性が低くなってしまい、分子量が1500以上では書
き込みに対する応答性が悪くなったり、コレステリック
相への転移温度が高くなり過ぎるためである。
【0028】また、ネマティック液晶を添加してもよ
い。複数種類の低分子コレステリック液晶を組み合わせ
たり、ネマティック液晶を併用すると、表示色の再現可
能性を広くしたり、変色(画像の書込み)を短時間で行
うことができる。
【0029】記録層4は、例えば適当な溶剤に液晶材料
を溶解したものを塗布・乾燥することにより形成するこ
とができる。必要に応じて他の添加剤や記録層4の厚み
を一定に保つための樹脂構造物6やスペーサ7等が加え
られる。また、液晶材料と重合性樹脂材料とを混合し重
合相分離を行うことにより、樹脂マトリクス中に液晶材
料を分散した形態の記録層としてもよい。
【0030】保護層8は、床面1を人、乗物、以下に説
明する画像記録装置が通行、走行したり、落下物等によ
り衝撃を受けたとしても記録層4が破壊されないように
十分な厚みと剛性を備え、かつ、透明性を有する材料が
使用される。樹脂等の有機材料を使用してもよいし、硬
質の硬質ガラスなどの透明の無機材料を用いてもよい。
【0031】記録層4と床材2との間には、記録層4に
接する面が滑らかな中間層3を設けることが好ましい。
このような中間層3を設けることにより、床材2の表面
形態(特に、粗さ)に拘らず、液晶がコレステリック層
を示す際にそのヘリカル軸を床材2の表面に対して垂直
方向に向けることができる。
【0032】中間層3にカーボンブラックを添加するな
どして可視光を吸収する機能を付与したり、中間層3を
黒色PET(ポリエチレンテレフタレート)で形成する
などの方法で中間層3の少なくとも表面を黒色にするな
どして記録層4の下面で可視光を吸収するようにすれ
ば、液晶の反射波長以外の波長の光を効率よく吸収する
ことができる。即ち、コレステリック液晶の干渉反射色
をコントラストよく、明確に視認されるように表示でき
て好ましい。また、画像記録装置としてレーザ光を用い
た場合、この光吸収部が光/熱変換を行うことにより、
記録層4を効率よく加熱することができる。
【0033】本発明者らが前記化学式(A)においてa
=b=8の化合物と、化学式(B)においてc=14の
化合物とを等量ずつ混合したものを用いて試作した記録
層にあっては、一旦等方相になるまで加熱し、55〜1
20℃の温度に調整した後その温度から急冷すると、液
晶性化合物がヘリカル軸を中間層3に対して垂直方向を
向くコレステリック相を示し、温度に応じた特定の波長
の光を反射した。約60℃で赤色、約75℃で緑色、約
100℃で青色を示し、それらの温度から急冷すること
によってその反射状態のまま固体化した。なお、ここで
急冷とは、常温であれば加熱後に放置したままの自然冷
却で十分である。
【0034】また、約120℃以上に加熱した後に急冷
すると透明になる。即ち、120℃以上に加熱した後に
急冷すると、記録層は全面が透明状態になる。このと
き、床面上から目視する観察者に対しては、可視光が中
間層で吸収されるため、黒色表示になる。
【0035】この記録層に対して、サーマルヘッドやレ
ーザ走査ヘッド等を用いて部分的に加熱、急冷を行う
と、加熱された部分が急冷を開始する温度に応じた反射
色を示す。従って、75℃で書き込みを行うと、黒地に
緑色の表示を観察することができる。また、60℃、7
5℃、110℃で選択的にR(赤)、G(緑)、B
(青)の書き込みを行うと、フルカラーの表示が可能で
ある。反射率を低く表示したい部分では、黒色表示部分
を混ぜ合わせることで結果的に反射率を下げることがで
きる。
【0036】なお、可視光を吸収する中間層を設けた記
録層では、黒色をバックに液晶の表示色が観察されるこ
とになる。中間層に特定波長域の可視光を反射する着色
剤を添加した場合は、ある1色をバックに液晶による表
示色が観察される。白色をバックにした表示を行うので
あれば、表示情報の無い部分に青、緑、赤の各微小面積
をモザイク状に表示し、巨視的に白色表示を行うことで
白色のバックとすることが可能である。
【0037】画像記録装置としては、コレステリック液
晶を赤色にする温度、緑色にする温度、青色にする温
度、及び透明な等方相にする温度の4種の加熱温度に設
定された4種のレーザビームを照射可能なレーザ走査ヘ
ッドで構成することが好ましい。1種のレーザ発生器で
温度を変えて加熱する構成も可能である。さらに、多く
の種類のレーザ発生器を用いて前記各色の中間色を再現
するようにしてもよい。また、レーザ走査ヘッドではな
くサーマルヘッドによって加熱し、フルカラーの画像を
再現することも可能である。
【0038】(第1の画像記録装置、図3及び図4参
照)図3は前記床面1に対して画像を記録するために使
用される自走式の画像記録装置20を示す。この画像記
録装置20は、概略、床面1上を走行するための車輪2
1と、車輪21の回転数(走行距離)を検出するための
エンコーダ22と、画像データの入力部(データ記憶
部)23と、画像データの処理部24、制御部25及び
レーザ走査ヘッド30を備えている。画像データ入力部
23から読み込まれた画像データは、処理部24にてデ
ィザ化したり、誤差拡散法によって濃淡処理されると共
に、補間処理によって必要な印字データに加工される。
【0039】画像記録装置20を前記床面1上を走行さ
せると、エンコーダ22によって車輪21の回転数を検
知し、走査開始位置からの移動距離に応じた印字データ
に従ってレーザ走査ヘッド30を駆動し、レーザ照射を
行って画像の書き込みを行う。
【0040】図4はレーザ走査ヘッド30の構成を示
す。このレーザ走査ヘッド30は、透明(消去)用31
t、赤色用31r、緑色用31g、青色用31bの4種
のレーザ発生器を駆動回路33によって変調し、それぞ
れから放射されたレーザービームを対応するコリメータ
レンズ32t、32r、32g、32bを介してポリゴ
ンミラー34に入射する。ポリゴンミラー34は矢印c
方向に回転駆動され、この回転に基づいてレーザービー
ムが偏向され、床面1上を直線上に走査し、画像記録装
置20が矢印B方向に移動することにより、2次元のフ
ルカラー画像が床面1に書き込まれる。書き込みに際し
ては、まず、透明用レーザ発生器31tで液晶を等方相
として透明にリセットした後、指定された色用の発生器
を駆動して画像を書き込む。
【0041】なお、前記レーザ走査ヘッド30に代えて
サーマルヘッドを用いてもよいことは勿論である。
【0042】(第2の画像記録装置、図5〜図7参照)
図5、図6は前記床面1に対して画像を記録するために
使用される手動式の画像記録装置40を示す。この装置
40は床面1上を操作者が手動で移動させながら記録層
4に画像を書き込むものであり、走行器41と、操作用
のロッド48とから構成されている。ロッド48の上端
に設けた把持部49には書込み開始指示ボタン49が取
り付けられている。
【0043】走行器41は、走行用車輪42と、底面に
露出したサーマルヘッド43と、位置確認センサ45
と、走査領域確認センサ46a,46bとを備えてい
る。さらに、図示しない内部には、図3に示したような
データ入力部、処理部、エンコーダ、制御部等が収容さ
れている。
【0044】サーマルヘッド43は走行器41の走査方
向とは直交する方向に延在する赤色用44r、緑色用4
4g、青色用44b、透明(消去)用44tのサーマル
素子アレイが配列されている。これらのサーマル素子ア
レイは長手方向に多数の画素対応素子からなり、図7に
示すように、1回の走行でサーマル素子アレイの長さに
対応する領域に画像を書き込む。
【0045】位置確認センサ45は、図7(A)に示す
走査開始位置X1及び走査終了位置X2を識別するための
ものである。識別方式としては、床面1に突起や磁性体
を設けてセンサ45で検出したり、予め書き込まれてい
る特殊なカラーあるいはマークをセンサ45で検出する
等種々の方式を採用できる。
【0046】また、走査領域認識センサ46a,46b
は、各走査ごとの画像の位置ずれ、中抜けを防止するた
めに使用される。そのため、サーマルヘッド43の両端
部43a,43bはセンサ46a,46bで検出される
標識線を書き込むために用いられる。
【0047】即ち、図7(A)に示すように、走行器4
1が1段目の画像を書き込むために走行するとき、端部
43aが標識線Z1を書き込んでいく。1段目を書き終
えると、操作者は走行器41を反転させて1段目とは逆
方向に走行させ、図7(B)に示すように2段目の画像
を書き込んでいく。このとき、センサ46aが標識線Z
1を検出して走行器41の走査方向をガイドする。セン
サ46aが標識線Z1を検出しているときは、図5に示
す丸形のインジケータ47aが点灯する。センサ46a
が標識線Z1から外れると、インジケータ47b,47
cのいずれかが点灯し、走行器41を戻す方向を指示す
る。
【0048】また、2段目の画像を書き込んでいくと
き、先に描かれた標識線Z1をサーマル素子アレイ44
tが消去していく。同時に、次に目標となる標識線Z2
をサーマルヘッド43の端部43bで書き込んでいく。
【0049】2段目以降は前記と同様の手順で走査領域
が確認され、画像を合わせていく。なお、最終段の画像
を書き込むとき、標識線の描画は不要である。この場
合、書き込むべき画像データの残量を検知したり書き込
み対象となる構造面の端部を検出するセンサを設けるな
どして自動的に標識線の描画を停止したり、操作キーを
設けて手動で標識線の描画を停止するようにしてもよ
い。また、標識線は真上からしか検出できない目立たな
いラインを床面1に予め設けてもよい。
【0050】勿論、本実施形態の画像記録装置を壁画や
天井画の画像記録に用いることも可能である。
【0051】(第3の画像記録装置、図8〜図14参
照)図8〜図11は壁面に対して画像を記録するために
使用される自走式の画像記録装置50を示す。この画像
記録装置50は、前記記録層4を設けた垂直な壁面上を
走行可能とするため、吸着器60(図9、図10参照)
を備えている。吸着器60は電磁石にて構成され、壁面
10に埋設された磁性体(図示せず)との間で磁気的に
吸着力を生じ、装置50を壁面10上に摺動自在に保持
する。吸着器60の壁面10との接触面には滑らかな樹
脂材61が貼着されている。
【0052】画像記録装置50の主要な構成としては、
走行用車輪51と、該車輪51とは直交する方向に移動
するための横行用車輪52と、車輪51,52の回転数
(移動距離)を検出するエンコーダ53,54と、車輪
位置制御部55,56と、画像データを記憶した記憶媒
体の装着部57と、位置確認センサ58a,58b,5
8c,58dと、2組のサーマルヘッド63A,63B
と、アンテナ65と、全体制御部66とを備えている。
【0053】全体制御部66は、図11に示すように、
中央処理装置(CPU)67を中心として構成され、ア
ンテナ65を通じてコントローラと信号を交換する無線
受信部71、車輪駆動制御部72、記憶媒体(光ディス
クやICメモリ等)73から画像データを読み出す記憶
媒体制御部74、画像データを印字データに変換処理等
を行う処理部75、そのメモリ76を備え、さらに前記
センサ、車輪位置制御部、エンコーダ、サーマルヘッド
等が接続されている。
【0054】この画像記録装置50は、図12に示すよ
うに、壁面10を往復動しながら画像を記録する形態を
採用し、サーマルヘッド63Aは往動時に画像を記録す
るためのもの、いま一つのサーマルヘッド63Bは復動
時に画像を記録するためのものである。サーマルヘッド
63A,63Bの構造及び作用は前記サーマルヘッド4
3と同様である。また、車輪位置制御部56は装置50
の走行時(画像記録時)に車輪52を引き上げるための
もの、車輪位置制御部55は装置50の横行時(記録ラ
イン変更時)に車輪51を引き上げるためのものであ
る。
【0055】ここで、画像記録装置50による画像記録
動作の第1例を図12を参照して説明する。まず、操作
者は装置50を壁面10の画像書込み初期位置Y1へセ
ットし、記録する画像データを記憶媒体73から読み出
させ、メモリ76へ蓄積させる。記録開始を指令する
と、装置50は往動を開始して第1ラインの画像を書き
込み始める。第1ラインの書込みが終了すると、装置5
0は1ライン分下方へ横行し、復動しつつ第2ライン画
像を書き込む。以下、同様に1ラインずつ往復移動しつ
つ壁面10の全体に所定の画像を記録する。
【0056】画像の記録位置は、走査方向に関しては、
エンコーダ53で走行車輪51の回転数を検出し、移動
距離に対応した画像データを出力することで制御する。
装置50が1ラインを跨いで横行する距離は、エンコー
ダ54で横行車輪52の回転数を検出することに基づい
て制御する。
【0057】また、壁面10の画像記録領域の周囲には
枠部11が設置されており、位置検出センサ58a〜5
8dがこの枠部11を検出することで、走査開始位置、
走査終了位置及び走査方向が識別される。
【0058】画像記録装置50の位置識別手段として
は、図13に示すように、壁面10の画像記録領域の周
囲に識別用標識12を設けてもよい。この種の標識12
はセンサ58a〜58dの種類に応じて、例えば、機械
的、磁気的あるいは光学的な被検出体とすればよい。
【0059】また、図14に示すように、壁面10から
離れた管理室80にモニタ画面81を設置し、操作者が
このモニタ画面81で前記画像記録装置50の走査位置
をモニタするようにしてもよい。装置50の走査位置が
正規位置から外れると、操作者は位置補正信号を発して
位置ずれを補正する。モニタ画面81に表示される装置
50の走行状態を画像認識により監視し、位置ずれを確
認したときに自動的に補正を行うようにしてもよい。な
お、吸着手段は磁気を用いたもの以外にも吸風によるも
のなど任意の手段を用いることができる。
【0060】(第4の画像記録装置、図15参照)図1
5に示す画像記録装置50’は、前記画像記録装置50
に対して走査領域確認センサ59a,59b,59c,
59dを追加したもので、他の構成は装置50と同様で
あり、同じ部材には同じ符号を付してその説明は省略す
る。
【0061】ここで追加されたセンサ59a〜59d
は、図5及び図6に示した装置40に取り付けた走査領
域確認センサ46a,46bと同じ機能を有するもので
ある。即ち、図7を参照して説明したように、サーマル
ヘッド63A,63Bの両端部を使用して標識線を書き
込み、該標識線をセンサ59a〜59dが検出すること
で走査された各ラインの画像のずれを防止する。
【0062】なお、この画像記録装置50’による画像
の記録態様は図7と同様であるが、1ラインの走査が終
了したとき、装置50’は反転することなく、そのまま
次のラインへ平行移動(横行)する。
【0063】前記いずれの実施形態の画像記録装置にお
いても、記録装置自身が構造面上を走行して記録を行う
ので、記録対象となる構造面側に記録ヘッドを移動させ
る走査機構を設ける必要がない。従って、構造面に対し
て容易に大画面の表示を行うことができる。
【0064】(他の実施形態)なお、本発明の係る可逆
表示可能な構造面、構造面表示システム及び画像記録装
置は、前記各実施形態に限定するものではなく、その要
旨の範囲内で種々に変更することができる。
【0065】特に、画像記録装置は種々の構成のものを
採用することができ、記録ヘッドとしてはレーザ走査ヘ
ッドやサーマルヘッドあるいはその他の記録ヘッドを搭
載できる。また、記録層の構成やその設置場所(構造
面)も任意である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る構造面の一実施形態であり、画像
を表示された床面を示す斜視図。
【図2】前記床面に設けた記録層を示す断面図。
【図3】本発明に係る画像記録装置の第1実施形態を示
す概略構成図。
【図4】図3に示した画像記録装置に搭載されているレ
ーザ走査ヘッドを示す斜視図。
【図5】本発明に係る画像記録装置の第2実施形態を示
す斜視図。
【図6】図5に示した画像記録装置の底面図。
【図7】図5に示した画像記録装置による記録走査の説
明図。
【図8】本発明に係る画像記録装置の第3実施形態を示
す斜視図。
【図9】図8に示した画像記録装置の底面図。
【図10】図8に示した画像記録装置の概略構成図。
【図11】図8に示した画像記録装置の制御回路を示す
ブロック図。
【図12】図8に示した画像記録装置による記録走査
(第1例)の説明図。
【図13】図8に示した画像記録装置による記録走査
(第2例)の説明図。
【図14】図8に示した画像記録装置による記録走査
(第3例)の説明図。
【図15】本発明に係る画像記録装置の第4実施形態を
示す底面図。
【符号の説明】
1…床面 3…中間層(光吸収層) 4…記録層 8…保護層 10…壁面 20,40,50,50’…画像記録装置 30…レーザ走査ヘッド 41…走行器 43,63A,63B…サーマルヘッド 48…ロッド 60…吸着器
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/35 365 B41J 3/20 109E 5G435 19/22 109A B41M 5/26 102 (72)発明者 浅井 克彦 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2C055 AA00 AA03 AA10 AA16 2C065 AA01 AB00 AC04 AD07 AF01 CA03 CA07 CA10 2H088 EA62 GA03 HA29 MA20 2H111 HA07 HA14 HA18 HA21 HA22 HA23 HA24 HA34 HA35 5C094 AA54 BA09 BA49 CA19 CA24 DA11 EB02 EC03 GA02 GA03 HA10 5G435 BB12 CC09 CC12 DD01 DD16 DD20 FF00 GG42 HH02 LL18

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却開始温度に応じて選択反射波長が異
    なる状態で固定化する低分子コレステリック液晶を含む
    記録層と光透過性を有する保護層とを備え、この記録層
    に所望の画像を書き込んで表示を行うことを特徴とする
    可逆表示可能な構造面。
  2. 【請求項2】 前記低分子コレステリック液晶はガラス
    転移温度が常温より高いものであることを特徴とする請
    求項1記載の可逆表示可能な構造面。
  3. 【請求項3】 前記記録層の裏面側に可視光を吸収する
    光吸収層を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載の可逆表示可能な構造面。
  4. 【請求項4】 前記記録層の裏面側に光を吸収して発熱
    する光熱変換層を設けたことを特徴とする請求項1又は
    請求項2記載の可逆表示可能な構造面。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の可逆表示可能な構造面
    と、 前記構造面上を走行可能な画像記録装置と、 を備えたことを特徴とする構造面表示システム。
  6. 【請求項6】 前記構造面は、床面、壁面又は天井面の
    いずれかであることを特徴とする請求項5記載の構造面
    表示システム。
  7. 【請求項7】 前記画像記録装置は、前記低分子コレス
    テリック液晶を透明な等方相に戻すための加熱手段と、
    画像を書き込むための書込み手段とを有することを特徴
    とする請求項5記載の構造面表示システム。
  8. 【請求項8】 前記画像記録装置は、前記構造面に熱を
    付与して記録層に所望の画像を書き込むものであること
    を特徴とする請求項5記載の構造面表示装置。
  9. 【請求項9】 前記画像記録装置は、前記構造面にレー
    ザ光を照射して記録層に所望の画像を書き込むものであ
    ることを特徴とする請求項5記載の構造面表示システ
    ム。
  10. 【請求項10】 操作者により把持操作される操作部材
    と、 前記操作部材によって操作されて請求項1記載の可逆表
    示可能な構造面上を走行する走行手段と、 前記走行手段に設置され、前記構造面に設けた記録層を
    加熱して所望の画像を書き込む記録ヘッドと、 を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の構造面上を所定の経路
    に沿って走行する走行手段と、 画像データに応じて前記構造面に設けた記録層を加熱し
    て画像を書き込む記録ヘッドと、 を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  12. 【請求項12】 さらに、前記構造面上に吸着する吸着
    手段を備えたことを特徴とする請求項10又は請求項1
    1記載の画像記録装置。
  13. 【請求項13】 前記吸着手段は磁力を利用したもので
    あることを特徴とする請求項12記載の画像記録装置。
  14. 【請求項14】 前記記録ヘッドは、複数の表示色を記
    録するための記録素子を有していることを特徴とする請
    求項10又は請求項11記載の画像記録装置。
  15. 【請求項15】 前記記録素子は、それぞれR,G,B
    の三原色を記録するためのものであることを特徴とする
    請求項14記載の画像記録装置。
  16. 【請求項16】 さらに、前記記録層に記録された画像
    を消去する消去手段を備えていることを特徴とする請求
    項10又は請求項11記載の画像記録装置。
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