JP2000079767A - 可逆性感熱記録媒体 - Google Patents

可逆性感熱記録媒体

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JP2000079767A
JP2000079767A JP11093011A JP9301199A JP2000079767A JP 2000079767 A JP2000079767 A JP 2000079767A JP 11093011 A JP11093011 A JP 11093011A JP 9301199 A JP9301199 A JP 9301199A JP 2000079767 A JP2000079767 A JP 2000079767A
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layer
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reversible thermosensitive
recording layer
temperature
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Withdrawn
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JP11093011A
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English (en)
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Hideaki Ueda
秀昭 植田
Takeshi Nozaki
剛 野崎
Shoji Kotani
昌二 小谷
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速でフルカラーの表示を行うことができ、
表示色の可変範囲が広く、温度制御が容易な可逆性感熱
記録媒体を得る。 【解決手段】 シート状のベース層2と中間層3と可逆
性感熱記録層4と保護層5とからなる記録媒体。記録層
4は、室温より高い温度でコレステリック相を示して温
度に応じた可視波長域の光を反射し、その温度から急冷
することによって反射状態のまま固体化する少なくとも
2種類の低分子コレステリック液晶性化合物を主成分と
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可逆性感熱記録媒
体、詳しくは、特定の加熱条件で情報を書き込むことが
でき、かつ、該情報を消去することもできる2次元的記
録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省資源、リサイクルに対する関心
が高まっているなかで、紙などの記録媒体を繰り返して
利用できることが望まれている。このような技術開発に
対する取り組みにおいては、サーマルヘッド等の加熱手
段によって記録、消去が可能なリライタブルな感熱記録
材料が注目されている。この種の可逆性感熱記録材料
は、記録媒体をリサイクルするという目的のほかに、I
Cカード、磁気カード、光カード等に記録された内部情
報を可視化するという目的にも使用でき、様々な応用が
可能である。
【0003】従来、可逆性感熱記録材料としては、ロイ
コ染料/顕減色剤、有機低分子/高分子樹脂マトリク
ス、高分子コレステリック液晶が知られている。
【0004】ロイコ染料/顕減色剤は、ロイコ染料分子
内に含まれているラクトン環が開環することによって発
色し、閉環することによって消色する。ラクトン環は温
度上昇後に急冷することで開環し、徐冷することで閉環
する。このようなロイコ染料/顕減色剤はシート材上に
塗布され、サーマルヘッドを用いて情報の書き込みを行
い、ヒートローラ間を通過させて消去を行う。
【0005】有機低分子/高分子樹脂マトリクスは、有
機低分子化合物としてBA(ベヘン酸)等を用い、高分
子化合物としてPVCA(塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体)を用いたものが知られている。この材料は加熱温
度に応じて透明/散乱を切り換えることができ、冷却後
はその状態が維持される。この材料はシート材上に塗布
され、サーマルヘッドを用いて情報が書き込まれる。
【0006】高分子コレステリック液晶は、コレステリ
ック液晶性化合物を側鎖に有するビニル化合物を重合さ
せたものが知られている。この材料は結晶化温度以上に
加熱後、一定温度から急冷することで表示色を変化、固
定することができる。
【0007】低分子コレステリック液晶は、Advanced
Material,1997,9(14),1102−1104に示されている
ように、一部の材料が知られており、この材料は融点以
上に加熱後、一定温度から急冷することで表示色を変
化、固定することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記ロイコ染料/顕減
色剤では、表示できる色がロイコ染料で決まってしま
い、任意の画像についてフルカラーの表示ができなかっ
た。有機低分子/高分子樹脂マトリクスでは、透過/散
乱で表示を行うため、やはりフルカラーの表示ができな
かった。高分子コレステリック液晶では、原理的には加
熱温度に応じて表示色を変化させることが可能である
が、色の変化に分オーダーの時間を必要とし、実用化に
大きな障害となっていた。低分子コレステリック液晶で
は、加熱温度に応じて表示色を変化させることが可能で
あるが、モノトロピック性を示すために降温過程での冷
却時の温度をコントロールしないといけないことや、色
を変化させる温度範囲が狭く、色むらが生じて再現性が
悪いという問題点を有していた。
【0009】そこで、本発明の目的は、エナンチオトロ
ピック性を示し、高速でカラー表示を行うことができ、
表示色の可変範囲が広くて温度制御が容易であり、色む
らが少なく再現性の良好な新規な可逆性感熱記録媒体を
提供することにある。
【0010】
【発明の構成、作用及び効果】以上の目的を達成するた
め、本発明者らは種々検討した結果、少なくとも2種類
の低分子コレステリック液晶性化合物を使用することに
より、エナンチオトロピック性を示し、表示色の可変範
囲が広くなり温度制御が容易になることを見出し、本発
明に至った。
【0011】即ち、本発明に係る可逆性感熱記録媒体
は、シート状のベース層と記録層とからなり、記録層
は、室温より高い温度でコレステリック相を示して温度
に応じた可視波長域の光を反射し、その温度から急冷す
ることによって反射状態のまま固体化する少なくとも2
種類の低分子コレステリック液晶性化合物を含んでい
る。
【0012】本発明においては、シート状のベース層を
使用すると共に、記録層に用いる可逆性感熱記録材料と
して少なくとも2種類の低分子コレステリック液晶性化
合物を用いることで、記録情報に応じた加熱温度を付与
することによって所望の色を高速で表示することが可能
であり、フルカラーの表示も行うことができる。また、
再加熱によって表示情報が消去される。また、表示色が
多彩で色むらが少なく、色を変化させる温度範囲が広
く、温度制御が容易である。
【0013】本発明で用いることのできる低分子コレス
テリック液晶性化合物の代表的な組み合わせとしては、
例えば、以下の化学構造式(A),(B),(C),
(D),(E),(F),(G)で表わされる化合物が
挙げられる。
【0014】
【化1】
【0015】
【化2】
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】
【化6】
【0020】
【化7】
【0021】前記各種の化合物は、例えば、基本骨格が
同じものでアルキル鎖長が違うものを組み合わせて用い
てもよく、異なる基本骨格を有する低分子コレステリッ
ク液晶性化合物どうしの組み合わせを用いてもよい。用
いられる低分子コレステリック液晶性化合物の性能によ
って、3種類以上を混合しても構わない。また、例示し
た化合物以外にもコレステロール基を有する様々な低分
子コレステリック液晶性化合物が使用可能である。
【0022】低分子コレステリック液晶性化合物のうち
少なくとも1種類は分子量が1000〜1500のもの
を含むことが望ましい。分子量が1000以下ではメモ
リ性が低くなってしまい、分子量が1500以上では書
き込みに対する応答性が悪くなったり、コレステリック
相への転移温度が高くなり過ぎるためである。
【0023】前記記録層はベース層の表面及び裏面に設
けてもよい。媒体の両面で情報を表示することができ
る。また、記録層を2層以上積層した構成であってもよ
い。
【0024】さらに、本発明では、ベース層と記録層と
の間に、記録層と接する面が滑らかな中間層を設けても
よい。液晶がコレステリック相を示すとき、ヘリカル軸
をベース層と垂直方向に向けるためには、ベース層の表
面が概略平坦であることが好ましい。中間層を介在させ
ることで、普通紙等表面が粗い素材をベース層として用
いることができる。しかも、液晶のヘリカル軸の向きが
ベース層に対する垂直方向によく揃い、反射率の高い表
示が可能になる。さらに、この中間層に可視光を吸収す
る機能を付与すれば、黒色をバックとした表示を行うこ
とができる。また、中間層に特定の波長の光を反射する
機能を付与すれば、特定色をバックとした表示を行うこ
とも可能である。中間層に入射光を全反射する機能を付
与した場合も、特定の光源から入射する光の反射光が直
接目に入らないように記録媒体を傾けてやれば、黒色を
背景にしたカラーの表示を確認することができる。
【0025】さらに、本発明では、記録層を低分子コレ
ステリック液晶性化合物と高分子樹脂との複合膜にて形
成してもよい。このような複合膜とすることで、記録層
の機械的強度が高められ、媒体が曲げや摩擦に対して強
くなる。さらに、この記録層にはスペーサが含まれてい
てもよい。記録層の厚みを均一化することができ、か
つ、ヒートローラで表示情報を消去する場合に記録層の
厚みを一定に維持できる。使用可能なスペーサとして
は、液晶パネル用として市販されている球形や板状の樹
脂微粒子や無機微粒子が用いられる。
【0026】さらに、本発明では、記録層上に保護層を
設けてもよい。この保護層によって記録層が機械的ある
いは化学的に外部から保護されることになる。保護層と
しては、高分子樹脂溶液を塗布して塗膜を形成してもよ
く、樹脂フィルムをラミネートしてもよい。また、無機
材料の蒸着によって保護層としたり、ゾル−ゲル法を用
いて溶液を塗布して保護層としてもよい。
【0027】さらに、本発明に係る記録媒体にあって
は、記録層の一部を非可逆性感熱記録領域とし、この領
域に予め特定の情報を書き込んでおくこともできる。例
えば、会社名や飾り図柄を予め書き込んでおくことで、
特定のフォーマットされた記録媒体として使用すること
ができる。また、氏名や会員番号等長期にわたって記録
しておきたい情報を非可逆性感熱記録領域に追記するよ
うにしてもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る可逆性感熱記
録媒体の実施形態について、添付図面を参照して説明す
る。なお、以下に示す各実施形態においては、具体的な
物質名を挙げて説明を行っているが、これはあくまでも
一つの実施例であり、本発明がこれらの物質に限られる
ものではなく、各種の材料を使用することが可能であ
る。
【0029】(第1実施形態、図1参照)図1におい
て、可逆性感熱記録媒体1は、下からベース層2、中間
層3、記録層4、保護層5によって構成されている。ベ
ース層2は、紙や、ポリカーボネート、PET(ポリエ
チレンテレフタレート)等の可撓性を有するシート材か
らなり、本第1実施形態においては白色PETフィルム
を使用した。可撓性のシート材を用いることにより、曲
げたり、複数枚綴じたりするなどペーパーライクな扱い
が可能となる。
【0030】中間層3は、可視光を吸収する機能を有す
る成分を含み、記録層4と接する面が滑らかに形成され
ている。具体的には、シリコン樹脂(東芝シリコーン社
製:YR3370)にカーボンブラックを分散させ、さ
らに触媒(東芝シリコーン社製:CR15)を混合した
イソプロピルアルコール溶液をベース層2上に塗布し、
乾燥熱硬化させ、5μmの厚みに形成した。
【0031】記録層4は、少なくとも2種類の低分子コ
レステリック液晶性化合物を含む液晶層であり、具体的
には、テトラヒドロフラン100重量部に以下の化学構
造式(A1),(B1)で示す液晶性化合物を各10重量
部ずつ混合溶解させ、この溶液を中間層3上にブレード
によって塗布し、加熱乾燥させて厚さ10μmの可逆性
感熱記録層4とした。記録層4の厚さに関しては、1〜
50μmの範囲が好ましく、より好ましくは2〜30μ
mの範囲である。記録層の厚さが大き過ぎると、コント
ラストが高くなるが、書き込みに要するエネルギーが大
きくなり、コストも高くなる。逆に厚さが小さ過ぎる
と、コントラストが低くなり、良好な書き込み画像が得
られない。
【0032】
【化8】
【0033】
【化9】
【0034】なお、前記式(B1)で示した化合物は、
例えば、コレステロールとジカルボン酸ハライドやジカ
ルボン酸誘導体とを適当な触媒存在下で反応させること
より製造することができる。
【0035】保護層5は、樹脂材からなり、具体的に
は、厚さ3μmのポリエステルフィルムを記録層4上に
重ね合わせ、100℃で加熱して貼り合わせ、縁部を接
着剤(東亜合成社製:アロンアルファ)で封止した。
【0036】以上の構成からなる記録媒体1では、一旦
等方相になるまで加熱し、55〜120℃の温度に調整
した後その温度から急冷すると、液晶性化合物がヘリカ
ル軸を中間層3に対して垂直方向を向くコレステリック
相を示し、温度に応じた特定の波長の光を反射する。約
60℃で赤色、約75℃で緑色、約100℃で青色を示
し、それらの温度から急冷することによってその反射状
態のまま固体化する。
【0037】また、約120℃以上に加熱した後に急冷
すると透明になる。即ち、記録媒体1をホットプレート
等で120℃以上に加熱した後に急冷すると、記録層4
は全面が透明状態になる。このとき、矢印A方向から目
視する観察者に対しては、可視光が中間層3で吸収され
るため、黒色表示になる。
【0038】この記録媒体1に対して、従来知られてい
るサーマルヘッドを用いて部分的に加熱、急冷を行う
と、加熱された部分が急冷を開始する温度に応じた反射
色を示す。図1において、符号4aが透明状態の部分を
示し、符号4bがコレステリック相のまま残された部分
を示す。従って、サーマルヘッドによって75℃で書き
込みを行うと、矢印A方向から見ると、黒地に緑色の表
示を観察することができる。また、60℃、75℃、1
10℃で選択的にR(赤)、G(緑)、B(青)の書き
込みを行うと、フルカラーの表示が可能である。本第1
実施形態では、反射率を低く表示したい部分では、黒色
表示部分を混ぜ合わせることで結果的に反射率を下げる
ことができる。
【0039】なお、前記記録媒体1では、黒色をバック
に液晶の表示色が観察されることになる。中間層3に、
特定波長域の可視光を反射する着色剤を添加した場合
は、ある1色をバックに液晶による表示色が観察され
る。白色をバックにした表示を行うのであれば、表示情
報の無い部分に青、緑、赤の各微小面積をモザイク状に
表示し、巨視的に白色表示を行うことで白色のバックと
することが可能である。
【0040】ところで、本第1実施形態において、ベー
ス層2の融点は200℃以上、中間層3の融点は200
℃以上、保護層5の結晶化温度は200℃、記録層4の
融点は120℃である。従って、書き込み時及び消去時
に120℃以上に加熱されて記録層4が液化しても、ベ
ース層2、中間層3及び保護層5がそれらの融点以下の
温度に維持されれば、それらの機械的強度が低下するこ
とはなく、サーマルヘッドから加えられる圧力に抗して
記録層4の厚みを保持できる。記録層4に球状のスペー
サを混合しておけば、厚みの維持はより確実になる。
【0041】なお、第1実施形態では、中間層3にカー
ボンブラックを添加することで可視光の全波長領域を吸
収する機能を持たせているが、例えば、中間層3に青色
の光を反射する機能を持たせ、液晶性化合物に黄色の光
を反射するように書き込めば、青色と白色による表示を
行うことができる。勿論、その手法で複数色のカラフル
な表示も可能である。この手法では、白色の反射量は、
中間層3の青色及び記録層4の黄色の反射量を加えたも
のとなり、青緑赤の三原色をモザイク状に並べて白色表
示を行う場合の反射量よりも多くなり、より明るい表示
が可能である。また、中間層3の反射色を複数色に設定
すれば、さらにカラフルな表示を行うことができる。
【0042】本第1実施形態において、表示色の温度変
化範囲は55〜120℃で、反射波長は680〜400
nmの範囲で変化した。ホットスタンプで印字したとこ
ろ、反射色の可変範囲が広く、良好な記録特性を示し
た。
【0043】(サーマルプリンタ、図12、図13参
照)図12に前記記録媒体1に情報を書き込むためのサ
ーマルプリンタを示す。このプリンタはハウジング10
内に、記録媒体1の進行方向Bに沿って、搬送ローラ1
1,12、ヒートローラ13,14、冷却器15、サー
マルヘッド16、プラテン17が設置されている。
【0044】記録媒体1は、入口10aからプリンタ内
に進入し、搬送ローラ11,12からヒートローラ1
3,14へ送られ、ここで120℃以上に加熱され、さ
らに冷却器15で急冷される。この工程で、記録媒体1
上の記録が消去される。次に、記録媒体1はプラテン1
7とサーマルヘッド16の間に搬送され、ここで必要な
情報が書き込まれる。サーマルヘッド16により加熱さ
れて表示状態になった記録媒体1は、サーマルヘッド1
6からの加熱の停止後自然に急冷され、書き込みの固定
化が図られ、出口10bから排出される。
【0045】なお、サーマルヘッド16に設けられた発
熱体が通過した後、記録媒体1は自然冷却により急冷さ
れることになるので、記録媒体1の冷却手段は本来不要
であるが、より確実に動作を行わせるために、図12に
示したように冷却器15を設けたり、サーマルヘッド1
6の下流にいまひとつの冷却器を設けてもよい。
【0046】サーマルヘッド16は、図13に示すよう
に、3本の発熱体16r,16g,16bを記録媒体1
の進行方向Bに直交する矢印C方向に互いに平行に並べ
て配置したものである。発熱体16rは赤色、発熱体は
16gは緑色、発熱体16bは青色をそれぞれ書き込む
ためのもので、多数の画素成分が進行方向Bに沿って配
列されている。
【0047】サーマルヘッド16は、記録媒体1の送り
方向Bに直交する方向Cに、記録媒体1の進行に同期し
て往復駆動されるように構成されている。各発熱体16
b,16g,16rは、C方向に移動しながら各色ごと
の画像情報に基づいてオン,オフされ、発熱と非加熱と
を繰り返すことにより、画素数に等しい数のラインずつ
画像を記録媒体1に書き込み、最終的に1枚のフルカラ
ー画像を記録媒体1上に再現する。なお、発熱体による
書き込みは、温度の高い順、即ち、青用発熱体16b、
緑用発熱体16g、赤用発熱体16rの順で行うことが
好ましい。なお、3色を1本の発熱体で書き込むことも
可能であるが、温度制御が複雑になるため、3色に分け
て書き込むことが好ましい。
【0048】(レーザプリンタ、図14参照)記録媒体
に対しては、図14に示すレーザプリンタを使用して情
報を書き込むことができる。この場合、レーザ光のエネ
ルギーを熱に変換するため、中間層3及び/又は保護層
5に赤外線吸収剤を分散させることが好ましい。中間層
3及び/又は保護層5を赤外線吸収材料から形成しても
よい。また、中間層3が設けられていない記録媒体にあ
っては、ベース層2に赤外線吸収性の材料を用いればよ
い。
【0049】このレーザプリンタは、青色、緑色及び赤
色を書き込むための半導体レーザ、炭酸ガスレーザ、Y
AGレーザ等のレーザ光源31b,31g,31rを駆
動回路33によって変調し、それぞれから放射されたレ
ーザビームをコリメータレンズ32b,32g,32r
を介してポリゴンミラー34に入射する。ポリゴンミラ
ー34は矢印c方向に回転駆動され、この回転に基づい
てレーザビームが偏向され、記録媒体1上を直線上に走
査し、記録媒体1が矢印B方向に搬送されることで、2
次元のフルカラー情報が書き込まれる。なお、図示され
ていないが、レーザプリンタにはfθレンズ等の光学素
子も設置されている。
【0050】書き込む色はレーザ光源31b,31g,
31rの放射エネルギーを制御することによって対応さ
せる。従って、1個の半導体レーザを用い、各色ごとに
レーザビームのエネルギーを制御して書き込むことも可
能である。しかし、3個のレーザ光源を用いて色別に書
き込みを行った方がエネルギーの制御が容易である。
【0051】(第2実施形態)本第2実施形態は、図1
に示した記録媒体1と同じ構造を有するものであり、ベ
ース層2及び中間層3は前記第1実地形態と同じ材料が
使用されている。記録層4は、テトラヒドロフラン10
0重量部に前記化学構造式(A1)で示した液晶性化合
物を3重量部及び前記化学構造式(B1)で示した液晶
性化合物を7重量部混合溶解させ、この溶液を中間層3
上にブレードによって塗布し、加熱乾燥させて厚さ10
μmの可逆性感熱記録層4とした。記録層4の厚さに関
しては、1〜50μmの範囲が好ましく、より好ましく
は3〜30μmの範囲である。保護層5に関しては、前
記第1実施形態と同じである。
【0052】本第2実施形態において、表示色の温度変
化範囲は60〜120℃で、反射波長は670〜410
nmの範囲で変化した。サーマルヘッドで印字したとこ
ろ、反射色の可変範囲が広く、良好な記録特性を示し
た。前記サーマルプリンタ、レーザプリンタで画像の書
き込み、消去が可能なことは勿論である。
【0053】(第3実施形態、図2参照)図2におい
て、可逆性感熱記録媒体1は、ベース層2、記録層4
1、保護層5及びベース層2の裏面に設けた光吸収層7
によって構成されている。記録層41は、少なくとも2
種類の低分子コレステリック液晶性化合物と高分子樹脂
との複合膜からなり、液晶組成物41aと樹脂膜41b
とに分離され、さらに、樹脂や無機酸化物等からなる球
状スペーサ6が混入されている。
【0054】本第3実施形態では、記録層41として高
分子複合膜を用いているため、記録層41の機械的強度
が高く、曲げや摩擦等の外力による損傷を最小限に抑え
ることができる。また、低分子コレステリック液晶性化
合物が等方相になる温度まで加熱されても、その劣化は
少ない。
【0055】次に、材料及び製法の具体例を以下に記載
する。透明PES(ポリエーテルスルホン)フィルム上
に、平均粒径が15μmのシリカ製スペーサ6をエタノ
ールに分散させてスプレー塗布した。次に、前記化学構
造式(A1),(B1)で示したコレステリック液晶性化
合物を1:3の重量比で混合し、さらに、光重合開始剤
DAROCUR1173(チバガイギー社製)を3wt
%加えた芳香環を有する二官能アクリレートR712
(日本化薬社製)とを重量比で8:2の割合で混合し、
液晶組成物を調製した。この液晶組成物を前記ベース層
2上に塗布し、その上に保護層5として厚さ2μmの透
明ポリエーテルスルホンフィルムを重ね合わせた。
【0056】次に、保護層5を押圧しながら、0.00
2mW/cm2の紫外線を1時間照射し、さらに、0.
25mW/cm2の紫外線を1時間照射することによ
り、厚さ15μmの複合膜(記録層41)を形成した。
また、ベース層2の裏面には、黒色塗料を塗布して光吸
収層7を設けた。
【0057】本第3実施形態において、表示色の温度変
化範囲は60〜120℃で、反射波長は660〜420
nmの範囲で変化した。サーマルヘッドで印字したとこ
ろ、反射色の可変範囲が広く、良好な記録特性を示し
た。前記サーマルプリンタ、レーザプリンタで画像の書
き込み、消去が可能なことは勿論である。
【0058】(第4実施形態、図3参照)図3に示す第
4実施形態である可逆性感熱記録媒体1は、ベース層2
の表裏面に、それぞれ中間層3、記録層4及び保護層5
を設けたものである。この記録媒体1では両面に情報を
表示できる。
【0059】具体的には、厚さ200μmの透明PET
(ポリエチレンテレフタレート)フィルムの両面に、ア
ルミニウムを約60nmの厚さに成膜し、光を反射する
中間層3を形成した。次に、平均粒径が8μmのシリカ
製スペーサ6と、前記化学構造式(A1)で示した液晶
性化合物及び以下の化学構造式(B2)で示す液晶性化
合物を各5重量部ずつと、トルエン100重量部とを混
合溶解させ、この溶液を中間層3上にブレードによって
塗布し、加熱乾燥させて厚さ8μmの可逆性感熱記録層
4とした。さらに、記録層4上に厚さ1μmのポリエス
テルフィルムを重ね合わせ、100℃で加熱して貼り合
わせた。
【0060】
【化10】
【0061】本第4実施形態において、表示色の温度変
化範囲は35〜105℃で、反射波長は700〜390
nmの範囲で変化した。サーマルヘッドで印字したとこ
ろ、反射色の可変範囲が広く、良好な記録媒体を示し
た。前記サーマルプリンタ、レーザプリンタで画像の書
き込み、消去が可能なことは勿論である。
【0062】(第5実施形態、図4参照)図4におい
て、可逆性感熱記録媒体1は、ベース層2、記録層4及
び保護層5によって構成されている。ベース層2は、黒
色のPET(ポリエチレンテレフタレート)等の可撓性
を有するシート材からなり、光吸収層としての機能を兼
用したベース層を用いることにより、鮮やかな色の表示
と、曲げたり複数枚綴じたりするなどペーパーライクな
扱いが可能となる。
【0063】記録層4は、少なくとも2種類の低分子コ
レステリック液晶性化合物を含む液晶層であり、具体的
には、平均粒径が6μmのシリカ製スペーサ6と、前記
化学構造式(A1)で示した液晶性化合物及び以下の化
学構造式(G1)で示す液晶性化合物を各5重量部ずつ
と、テトラヒドロフラン100重量部とを混合溶解さ
せ、この溶液を中間層3上にブレードによって塗布し、
加熱乾燥させて厚さ6μmの可逆性感熱記録層4とし
た。さらに、記録層4上に厚さ1μmのポリエステルフ
ィルムを重ね合わせ、100℃で加熱して貼り合わせ
た。
【0064】
【化11】
【0065】なお、前記化学構造式(G1)で示した化
合物は、例えば、コレステロールとアルキルカルボン酸
化合物とを適当な触媒存在下で反応させることにより製
造することができる。
【0066】本第5実施形態において、表示色の温度変
化範囲は30〜88℃で、反射波長は570〜400n
mの範囲で変化した。サーマルヘッドで印字したとこ
ろ、反射色の可変範囲が広く、良好な記録特性を示し
た。前記サーマルプリンタ、レーザプリンタで画像の書
き込み、消去が可能なことは勿論である。
【0067】(第6実施形態、図5参照)図2におい
て、可逆性感熱記録媒体1は、ベース層2、記録層4及
び保護層5によって構成されている。ベース層2は、前
記第5実施形態と同様に黒色のPETを使用した。
【0068】記録層4は、少なくとも2種類の低分子コ
レステリック液晶性化合物を含む液晶層であり、具体的
には、テトラヒドロフラン100重量部に前記化学構造
式(A1)で示した液晶性化合物及び以下の化学構造式
(F1)で示す液晶性化合物を各10重量部ずつ混合溶
解させ、この溶液を中間層3上にブレードによって塗布
し、加熱乾燥させて厚さ5μmの可逆性感熱記録層4と
した。記録層4の厚さに関しては、1〜50μmの範囲
が好ましく、より好ましくは2〜30μmの範囲であ
る。
【0069】
【化12】
【0070】なお、前記化学構造式(F1)で示した化
合物は、例えば、コレステロリルクロロホルメート化合
物とアルキレングリコール化合物を適当な触媒存在下で
反応させることにより製造することができる。
【0071】保護層5は、樹脂材からなり、具体的に
は、厚さ2μmのポリエステルフィルムを記録層4上に
重ね合わせ、100℃で加熱して貼り合わせ、縁部を接
着剤(東亜合成社製:アロンアルファ)で封止した。
【0072】本第6実施形態において、表示色の温度変
化範囲は30〜105℃で、反射波長は685〜390
nmの範囲で変化した。サーマルヘッドで印字したとこ
ろ、反射色の可変範囲が広く、良好な記録媒体を示し
た。前記サーマルプリンタ、レーザプリンタで画像の書
き込み、消去が可能なことは勿論である。
【0073】(第7実施形態、図6参照)図6におい
て、可逆性感熱記録媒体1は、ベース層2、記録層41
及び保護層5によって構成されている。ベース層2は、
黒色のPET(ポリエチレンテレフタレート)等の可撓
性を有するシート材からなり、光吸収層としての機能を
兼用したベース層を用いることにより鮮やかな色の表示
と、曲げたり複数枚綴じたりするなどペーパーライクな
扱いが可能となる。また、記録層41として高分子複合
膜を用いているため、記録層41の機械的強度が高く、
曲げや摩擦等の外力による損傷を最小限に抑えることが
できる。また、低分子コレステリック液晶性化合物が等
方相になる温度まで加熱されても、その劣化は少ない。
【0074】記録層41は、少なくとも2種類の低分子
コレステリック液晶性化合物を含む液晶層であり、具体
的には、平均粒径が12μmの樹脂製スペーサ6と、前
記化学構造式(F1)で示した液晶性化合物及び以下の
化学構造式(B3)で示す液晶性化合物を各5重量部ず
つと、テトラヒドロフラン50重量部を加え、さらに、
光重合開始剤DAROCUR1173(チバガイギー社
製)を3wt%加えた芳香環を有する二官能アクリレー
トR712(日本化薬社製)とを重量比8:2の割合で
混合し、液晶組成物を調製した。この液晶組成物を前記
ベース層2上に塗布し、乾燥した後、その上に保護層5
として厚さ2μmの透明ポリエーテルスルホンフィルム
を重ね合わせた。
【0075】
【化13】
【0076】なお、前記化学構造式(B3)で示した化
合物は、例えば、コレステロールとジカルボン酸ハライ
ドやジカルボン酸誘導体を適当な触媒存在下で反応させ
ることにより製造することができる。
【0077】次に、保護層5を押圧しながら、0.00
2mW/cm2の紫外線を1時間照射し、さらに、0.
25mW/cm2の紫外線を1時間照射することによ
り、厚さ12μmの複合膜(記録層41)を形成した。
【0078】本第7実施形態において、表示色の温度変
化範囲は30〜125℃で、反射波長は655〜400
nmの範囲で変化した。サーマルヘッドで印字したとこ
ろ、反射色の可変範囲が広く、良好な記録特性を示し
た。前記サーマルプリンタ、レーザプリンタで画像の書
き込み、消去が可能なことは勿論である。
【0079】(第8実施形態、図7参照)図7におい
て、可逆性感熱記録媒体1は、ベース層2、記録層41
及び保護層5によって構成されている。ベース層2は、
黒色のPET(ポリエチレンテレフタレート)等の可撓
性を有するシート材からなり、光吸収層としての機能を
兼用したベース層を用いることにより鮮やかな色の表示
と、曲げたり複数枚綴じたりするなどペーパーライクな
扱いが可能となる。
【0080】記録層41は、少なくとも2種類の低分子
コレステリック液晶性化合物を含む液晶層であり、具体
的には、前記化学構造式(A1)で示した液晶性化合物
及び以下の化学構造式(D1)で示す液晶性化合物を各
5重量部ずつと、テトラヒドロフラン50重量部を加
え、さらに、光重合開始剤DAROCUR1173(チ
バガイギー社製)を5wt%加えた芳香環を有する二官
能アクリレートHDDA(日本化薬社製)とを重量比
8:2の割合で混合し、液晶組成物を調製した。この液
晶組成物を前記ベース層2上に塗布し、乾燥した後、そ
の上に保護層5として厚さ2μmの透明ポリエーテルス
ルホンフィルムを重ね合わせた。
【0081】
【化14】
【0082】なお、前記化学構造式(D1)で示した化
合物は、例えば、コレステロールとジカルボン酸ハライ
ドやジカルボン酸誘導体を適当な触媒存在下で反応させ
ることにより製造することができる。
【0083】次に、13mW/cm2の紫外線を5分間
照射することにより、厚さ8μmの複合膜(記録層4
1)を形成した。
【0084】本第8実施形態において、表示色の温度変
化範囲は35〜120℃で、反射波長は690〜380
nmの範囲で変化した。サーマルヘッドで印字したとこ
ろ、反射色の可変範囲が広く、良好な記録特性を示し
た。前記サーマルプリンタ、レーザプリンタでの画像の
書き込み、消去が可能なことは勿論である。
【0085】(第9実施形態、図8参照)図8におい
て、可逆性感熱記録媒体1は、ベース層2及び記録層4
1によって構成されている。ベース層2は、黒色のPE
T(ポリエチレンテレフタレート)等の可撓性を有する
シート材からなり、光吸収層としての機能を兼用したベ
ース層を用いることにより鮮やかな色の表示と、曲げた
り複数枚綴じたりするなどペーパーライクな扱いが可能
となる。本第9実施形態において、記録層41は液晶性
化合物と高分子樹脂との複合膜であり、記録層41の上
面に形成された樹脂膜41bが保護層を兼ねた構成とな
っている。
【0086】記録層41は、少なくとも2種類の低分子
コレステリック液晶性化合物を含む液晶層であり、具体
的には、前記化学構造式(A1)で示した液晶性化合物
及び以下の化学構造式(C1)で示す液晶性化合物を各
5重量部ずつと、テトラヒドロフラン50重量部を加
え、さらに、メラミン樹脂スーパーベッカミンJ820
(大日本インク社製)を20wt%加えた熱硬化性アク
リル樹脂アクリディックA405(大日本インク社製)
とを重量比6:4の割合で混合し、液晶組成物を調製し
た。この液晶組成物を前記ベース層2上に塗布し、乾燥
した後、熱硬化させて厚さ15μmの可逆性感熱記録層
41とした。
【0087】
【化15】
【0088】なお、前記式(C1)で示した化合物は、
例えば、コレステロールとジカルボン酸ハライド又はジ
カルボン酸誘導体を適当な触媒存在下で反応させること
により製造することができる。
【0089】本第9実施形態においては、表示色の温度
変化範囲は50〜135℃で、反射波長は690〜44
0nmの範囲で変化した。サーマルヘッドで印字したと
ころ、反射色の可変範囲が広く、良好な記録特性を示し
た。前記サーマルプリンタ、レーザプリンタで画像の書
き込み、消去が可能なことは勿論である。
【0090】(比較例)この比較例は、図1に示した記
録媒体1と同じ構造を有するものであり、ベース層2及
び中間層3は前記第1実施形態と同じ材料が使用されて
いる。記録層4としては、テトラヒドロフラン100重
量部に前記化学構造式(A1)で示した液晶性化合物を
10重量部混合溶解させ、この溶液を中間層3上にブレ
ードによって塗布し、加熱乾燥させて厚さ10μmの可
逆性感熱記録層4とした。保護層5に関しては、前記第
1実施形態と同じである。
【0091】本比較例に関しては、表示色の温度変化範
囲は75〜110℃で、反射波長は550〜400nm
の範囲で変化した。サーマルヘッドで印字したところ、
反射色の可変範囲や温度変化幅が狭いため、温度制御が
困難であり、かつ、色むらが発生した。
【0092】(反射色の冷却温度依存性)前記実施形態
1〜9及び比較例の各記録媒体を用いて反射色の冷却温
度依存性を測定した結果を図9及び図10に示す。測定
は、ホットステージ上に各記録媒体を載置し、150℃
まで温度を上げて液晶性化合物を溶融させ、その後、5
℃ずつ温度を下げつつ2分間保持し、角度90度の位置
(記録媒体の真上)から光を照射して70度の位置に設
置した分光測色計(瞬間マルチ測光システム:MCPD
−2000、大塚電子社製)によって反射スペクトルを
測定した。
【0093】測定結果を示す図9及び図10のグラフに
おいて、縦軸は反射スペクトルでの最大ピーク波長であ
り、横軸はそのときの温度を示す。図9及び図10から
明らかなように、実施形態1〜9の記録媒体は比較例の
ものよりも、反射色の可変範囲及び温度変化幅が広い。
【0094】(反射色の加熱温度依存性)前記第1、第
6、第7実施形態及び比較例の各記録媒体を用いて反射
色の加熱温度依存性を測定した結果を図11に示す。測
定は、ホットステージ上に各記録媒体を載置し、150
℃まで温度を上げて液晶性化合物を溶融させ、その後室
温まで徐冷した後、5℃ずつ温度を上げつつ2分間保持
し、角度90度の位置(記録媒体の真上)から光を照射
して70度の位置に設置した分光測色計(瞬間マルチ測
光システム:MCPD−2000、大塚電子社製)によ
って反射スペクトルを測定した。
【0095】測定結果を示す図11のグラフにおいて、
縦軸は反射スペクトルでの最大ピーク波長であり、横軸
はそのときの温度を示す。図11から明らかなように、
第1、第6、第7実施形態の記録媒体はエナンチオトロ
ピック性を示し、反射色の可変範囲及び温度変化幅が広
いが、比較例のものはモノトロピック性を示し、反射色
はほとんど変化しなかった。
【0096】(他の実施形態)なお、本発明に係る可逆
性感熱記録媒体は前記実施形態に限定するものではな
く、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
【0097】特に、記録層を構成する低分子コレステリ
ック液晶性化合物は前記化学構造式(A)〜(G)に示
すもの以外に、種々のものを使用することもできる。特
に、具体的化学構造式(A1),(B1),(G1),
(F1),(D1),(C1)において、アルキル鎖の炭
素数をこれらとは異ならせたものや、式(A1),
(B1),(B2),(F1),(B3),(D1),
(C1)において、コレステロール環が一つだけのもの
なども使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1、第2実施形態である記録媒体を
示す断面図。
【図2】本発明の第3実施形態である記録媒体を示す断
面図。
【図3】本発明の第4実施形態である記録媒体を示す断
面図。
【図4】本発明の第5実施形態である記録媒体を示す断
面図。
【図5】本発明の第6実施形態である記録媒体を示す断
面図。
【図6】本発明の第7実施形態である記録媒体を示す断
面図。
【図7】本発明の第8実施形態である記録媒体を示す断
面図。
【図8】本発明の第9実施形態である記録媒体を示す断
面図。
【図9】記録媒体の反射色の冷却温度依存性を示すグラ
フ。
【図10】記録媒体の反射色の冷却温度依存性を示すグ
ラフ。
【図11】記録媒体の反射色の加熱温度依存性を示すグ
ラフ。
【図12】サーマルプリンタを示す概略構成図。
【図13】サーマルプリンタのサーマルヘッドを示す平
面図。
【図14】レーザプリンタを示す概略斜視図。
【符号の説明】
1…記録媒体 2…ベース層 3…中間層 4…記録層 5…保護層 41…記録層(複合膜)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小谷 昌二 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状のベース層と、 室温より高い温度でコレステリック相を示して温度に応
    じた可視波長域の光を反射し、その温度から急冷するこ
    とによって反射状態のまま固体化する少なくとも2種類
    の低分子コレステリック液晶性化合物を含む記録層と、 を備えたことを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記ベース層の表面及び裏面に前記記録
    層が設けられていることを特徴とする請求項1記載の可
    逆性感熱記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記記録層は前記液晶性化合物と高分子
    樹脂との複合膜からなることを特徴とする請求項1又は
    請求項2記載の可逆性感熱記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記ベース層と前記記録層との間に、記
    録層と接する面が滑らかな中間層が設けられていること
    を特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の可
    逆性感熱記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記記録層上に保護層が設けられている
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請
    求項4記載の可逆性感熱記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記記録層に含有されるコレステリック
    液晶性化合物の少なくとも1種類の化合物は、その分子
    量が1000〜1500であることを特徴とする請求項
    1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5記載の
    可逆性感熱記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記記録層に少なくとも可塑剤を含む添
    加剤が含有されていることを特徴とする請求項1、請求
    項2、請求項3、請求項4又は請求項5記載の可逆性感
    熱記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記ベース層が黒色のプラスチック基体
    であることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項
    3、請求項4又は請求項5記載の可逆性感熱記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記ベース層がプラスチック基体、ガラ
    ス基体、金属基体又はプラスチックと金属との複合材料
    基体のいずれかであることを特徴とする請求項1、請求
    項2、請求項3、請求項4又は請求項5記載の可逆性感
    熱記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記記録層にスペーサが含有されてい
    ることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請
    求項4又は請求項5記載の可逆性感熱記録媒体。
  11. 【請求項11】 前記記録層に高分子材料が含有されて
    いることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、
    請求項4又は請求項5記載の可逆性感熱記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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