JP2001033584A - 放射性廃棄物処理方法 - Google Patents

放射性廃棄物処理方法

Info

Publication number
JP2001033584A
JP2001033584A JP11202996A JP20299699A JP2001033584A JP 2001033584 A JP2001033584 A JP 2001033584A JP 11202996 A JP11202996 A JP 11202996A JP 20299699 A JP20299699 A JP 20299699A JP 2001033584 A JP2001033584 A JP 2001033584A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waste
melting
incineration
liquid
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11202996A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Fukui
裕 福井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP11202996A priority Critical patent/JP2001033584A/ja
Publication of JP2001033584A publication Critical patent/JP2001033584A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射能を閉じ込める等にかかり安全かつ信頼
性のある方法であることを維持しつつ、さらに放射性廃
棄物の重量および容積を減らすことを可能とし、廃棄物
処理における経済性をも向上させる放射性廃棄物処理方
法を提供すること。 【解決手段】 放射性廃棄物を減容処理する方法におい
て、ボロンを含む液体廃棄物を乾燥するとともに、乾燥
後の同液体廃棄物を他の放射性廃棄物とともに溶融処理
することを特徴とする放射性廃棄物処理方法、等。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電所や研究施設
等の原子力施設、放射線取り扱い施設等で発生する放射
性廃棄物を減容処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発電所や研究施設等の原子力施設、放射
線取り扱い施設等では、そこから発生する放射性廃棄物
を処理するために、種々の方法が採用されてきた。これ
らの廃棄物の処理の目指すところとしては、放射能を閉
じ込める事にかかり安全かつ信頼性のある方法であるこ
とに加えて、さらに廃棄物の重量および容積を減らすこ
と、すなわち減容性を向上させることが重要視されてい
る。 従来の技術の一例を図6に示し説明する。図6は
従来の放射性廃棄物処理方法(以下、従来例A、とい
う)の概要ブロック図であり、発電所から排出される廃
棄物は、およそ以下のように処理されていた。
【0003】液体廃棄物1のうち、ボロンを多く含むほ
う酸濃縮廃液1−1、強酸ドレン1−3はそれぞれ受タ
ンク4に受け入れ、その後エバポレータ5で濃縮し、セ
メント固化(あるいはアスファルト固化)6を行い、廃
棄していた。洗浄排水濃縮液1−2は、後述の可燃性廃
棄物2とともに焼却装置(焼却炉)による減容処理後、
その焼却灰をモルタル充填し、廃棄していた。
【0004】可燃性廃棄物2のうち、可燃性雑固体2−
1は分別・細断7を行い、廃油2−2、使用済樹脂(低
レベル)2−5は、それぞれ受タンク4に受け入れ、焼
却炉で焼却8による減容処理後、その焼却灰9をモルタ
ル充填10し、廃棄していた。なお、ゴム類2−3、空
調用チャコール2−4はドラム缶詰め後保管11してい
た。
【0005】不燃性廃棄物(難燃性を含む。また概して
融点が高く溶けにくい性質も有する) 3のうち、空調用
フィルタ3−1は圧縮12を行い、保温材3−2、液体
用フィルタ(低レベル)3−3、コンクリート・土砂3
−5はそのまま、表面汚染金属3−4は分別・切断13
の後、モルタル充填10を行いドラム缶詰めし、もしく
はドラム缶中の廃棄物に直接モルタルを充填(直接充
填)し、廃棄していた。
【0006】ここでセメント固化6とは、エバポレータ
5で減容処理がされた液体廃棄物等をセメントと混合し
てセメント内に取り込んで固化処理するものであり、モ
ルタル充填10とは、焼却灰9や圧縮7、分別・細断1
2、分別・切断13され、あるいはそのままの固体、粉
体状の廃棄物にモルタルを充填し固定化するものであ
り、両者は、別個に処理されていた。
【0007】図7は、従来の放射性廃棄物処理方法の他
の例(以下、従来例B、という)を示すものであり、従
来例Bの放射性廃棄物処理方法の概要ブロック図であ
る。
【0008】従来例Bは、図6の従来例Aの一改良方法
であって、液体廃棄物1の処理にあたって、エバポレー
タ5の代わりに乾燥装置として薄膜乾燥機14で液体廃
棄物1の乾燥を行った後、セメント固化6を行う。ま
た、不燃性廃棄物3の処理として、圧縮12等を行なっ
た後そのままモルタル充填10を行う代わりに、空調用
フィルタ3−1は適宜な圧縮12処理後、保温材3−
2、液体用フィルタ3−3、コンクリート・土砂3−5
とともに要に応じた粉砕15処理を行い、さらに分別・
切断された表面汚染金属3−5とともに溶融装置で溶融
16処理を行なった後、モルタル充填10を行うもので
ある。
【0009】ここで、また後述の本発明の説明におい
て、溶融16とは処理物の溶融減量を行う処理であり、
一般に燃焼を目的とせず溶融を目的とするため、溶融装
置(溶融炉)内は摂氏千5百度程度に及ぶが酸素の供給
は制限される処理であり、高周波等による加熱を行なう
ものが多い。一方、焼却8とは酸素を導入して炎を出し
て燃やす処理であり、焼却炉内は通常摂氏800度〜9
00度程度である。
【0010】図7に示す従来例Bにおいては、セメント
固化6の前の薄膜乾燥器14による乾燥処理と、モルタ
ル充填10の前の溶融10処理により、放射性廃棄物の
減容性に関して若干の向上が図られるが、従来例A、B
はいずれにしても、コンクリート固化6と、モルタル充
填10は別個に処理されており、このように従来の方法
では、各廃棄物を処理するために、種々の設備が必要で
あり、別個に処理した廃棄物をさらに減容することは困
難であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の従来
の放射性廃棄物処理方法の問題点を解消し、放射能を閉
じ込める等にかかり安全かつ信頼性のある方法であるこ
とを維持しつつ、さらに放射性廃棄物の重量および容積
を減らすこと、すなわち減容性を向上させることを可能
とし、廃棄物処理における経済性をも向上させる放射性
廃棄物処理方法を提供することを課題とするものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】(1)本発明は上記の課
題を解決するためになされたものであって第1の手段と
しては、放射性廃棄物を減容処理する方法において、ボ
ロンを含む液体廃棄物を乾燥するとともに、乾燥後の同
液体廃棄物を他の放射性廃棄物とともに溶融処理するこ
とを特徴とする放射性廃棄物処理方法を提供するもので
ある。
【0013】第1の手段によれば、液体廃棄物を処理す
るために従来用いられていたセメント固化処理を省くこ
とができるため、減容性を著しく向上できるほか、液体
廃棄物に含まれるボロンの酸化物等の化合物が溶融工程
における融剤として働き、溶融処理における融点の低
下、溶融速度の向上等溶融が容易化する。
【0014】(2)第2の手段としては、放射性廃棄物
を減容処理する方法において、放射性廃棄物を減容処理
する方法において、ボロンを含む液体廃棄物を乾燥装置
で乾燥して粉体とする工程と、可燃性廃棄物を焼却装置
で焼却処理し焼却灰とする工程と、不燃性廃棄物を前記
粉体とともに溶融装置で溶融処理する工程と、同溶融処
理後の廃棄物と前記焼却灰をモルタル充填処理する工程
とを有することを特徴とする放射性廃棄物処理方法を提
供するものである。
【0015】第2の手段によれば、液体廃棄物を処理す
るために従来用いられていたセメント固化処理を省き、
代わりに溶融工程を経てすべてモルタル充填処理する方
法であるため、減容性を著しく向上できるほか、モルタ
ル充填装置とセメント固化装置の重複が避けられてシス
テム構成上も簡素化され、設備を簡素化することができ
る。また、液体廃棄物に含まれるボロンの酸化物等の化
合物が溶融工処理における融剤として働き、溶融処理に
おける融点の低下、溶融速度の向上等溶融が容易化す
る。
【0016】(3)第3の手段としては、放射性廃棄物
を減容処理する方法において、ボロンを含む液体廃棄物
を乾燥装置で乾燥して粉体とする工程と、同粉体と可燃
性廃棄物と不燃性廃棄物を、焼却と溶融をともに行なう
装置に導入して同装置内で焼却溶融処理する工程と、同
焼却溶融処理後の廃棄物をモルタル充填処理する工程と
を有することを特徴とする放射性廃棄物処理方法を提供
するものである。
【0017】第3の手段によれば、液体廃棄物を処理す
るために従来用いられていたセメント固化処理を省き、
代わりに焼却溶融工程を経てすべてモルタル充填処理す
る方法であるため、減容性を著しく向上できるほか、モ
ルタル充填装置とセメント固化装置の重複が避けられ、
焼却と溶融とを共に行なう装置を用いて焼却溶融処理を
行なうので焼却装置と溶融装置の重複が避けられ、シス
テム構成上も簡素化され、設備をより簡素化することが
できるほか、焼却灰も溶融処理されることによりさらな
る減容が可能となる。また、液体廃棄物に含まれるボロ
ンの酸化物等の化合物が溶融工処理における融剤として
働き、溶融処理における融点の低下、溶融速度の向上等
溶融が容易化する。
【0018】(4)第4の手段としては、放射性廃棄物
を減容処理する方法において、ボロンを含む液体廃棄物
を焼却と溶融をともに行なう装置に導入して乾燥処理を
行なうとともに、同装置に可燃性廃棄物と不燃性廃棄物
を導入して同装置内で焼却溶融処理を行なう工程と、同
焼却溶融処理後の廃棄物をモルタル充填処理する工程と
を有することを特徴とする放射性廃棄物処理方法を提供
するものである。
【0019】第4の手段によれば、液体廃棄物を処理す
るために従来用いられていたセメント固化処理を省き、
代わりに焼却溶融工程を経てすべてモルタル充填処理す
る方法であるため、減容性を著しく向上できるほか、モ
ルタル充填装置とセメント固化装置の重複が避けられ、
また、焼却と溶融とを共に行なう装置を用いて液体廃棄
物を直接乾燥処理するとともに焼却溶融処理を行なうの
で、乾燥装置を省くことができ、焼却装置と溶融装置の
重複が避けられ、システム構成上も簡素化され、設備を
より簡素化することができるほか、焼却灰も溶融処理さ
れることによりさらなる減容が可能となる。また、液体
廃棄物に含まれるボロンの酸化物等の化合物が溶融工程
における融剤として働き、溶融処理における融点の低
下、溶融速度の向上等溶融が容易化する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の第1形態にかかる
放射性廃棄物処理方法を図1に基づき説明する。図1は
本実施の形態の放射性廃棄物処理方法の概要ブロック図
である。また、従来の放射性廃棄物処理方法を示す前述
の図6または図7と同じ機能の部分、工程等には、図1
においてもこれらと同じ符号を付して示し、相互の関連
を明確にして本実施の形態の理解を容易にするととも
に、説明を省略する。なお、そのことは後述の実施の第
2形態、第3形態においても同様とする。
【0021】前述の従来例A、Bからさらに放射性廃棄
物の減容性を向上させ、経済性を増すためには、別個で
発生した廃棄物を統合して減容し、さらに相乗的な効果
を求めることが必要であり、本発明は、そのような考え
が実施できるものである。
【0022】図1に示されるように本実施の形態におい
ては、図7の従来例Bと同じく洗浄排水濃縮液1−2以
外の液体廃棄物1は、薄膜乾燥機14で乾燥され、粉体
化される。しかし、粉体化された廃棄物は、従来例Bの
ようにセメント固化6されるのではなく、溶融16工程
へ送られ不燃性廃棄物3とともに溶融装置で溶融16処
理される。
【0023】溶融16処理された後は、可燃性廃棄物2
と洗浄排水濃縮液1−2とを焼却装置で焼却8処理した
焼却灰9とともにモルタル充填10される。
【0024】すなわち、従来の液体廃棄物1のセメント
固化(あるいはアスファルト固化)6による処理が無く
なり、代わりに溶融16工程を経て、すべてモルタル充
填10処理する方法であり、モルタル充填装置とセメン
ト固化装置の重複が避けられてシステム構成上も簡素化
され、設備を簡素化することができる。また、後述のよ
うに、処理後の廃棄物の量を大幅に低減することがで
き、その処理コストを低減できる。
【0025】なお、上記において、液体廃棄物1を乾燥
し生成された粉体を溶融10工程に引き渡す方法として
は、金属製の容器に直接入れて、その金属製容器ごと直
接溶融炉に入れる方式、圧送、コンベア等の設備で接続
する方式、ドラム缶等の容器で一度受けてその内容物
(粉体)のみを溶融炉に投入する方式等の適宜の方法が
用いられ得る。
【0026】液体廃棄物1の乾燥装置として用いた薄膜
乾燥機14は熱交換面に沿って液を流下させて熱交換面
上の乾燥物をスクレーパ等で掻く落とすものであるが、
本実施の形態においてそのような薄膜乾燥機14に限る
ものではなく、液体廃棄物1を乾燥するものであれば、
他の種類の乾燥装置であっても同様に用いうるものであ
る。
【0027】また、溶融10工程は図7の従来例Bで述
べた通りの減容効果を奏するものであるが、本実施の形
態においては、液体廃棄物1の乾燥した粉体を溶融10
工程に加えることでさらなる効果が得られるものとな
る。
【0028】すなわち、放射性廃棄物の液体廃棄物1に
は、ボロンが含まれており、これを乾燥すると具体的に
は、一般にNa2 OとB2 3 の混合物が生成される。
この成分は、ほう砂(Na2 O・2B2 3 ・10H2
O)と同等である。
【0029】溶融10工程では廃棄物を直接融かすことも
可能であるが、不燃性廃棄物3を溶融したり、廃棄物の
融点を下げるため、また、廃棄物の溶融速度を向上させ
るために、融剤が使用される。融剤の代表例として前述
のほう砂がある。この融剤は、従来は外部から新品が導
入され、添加されていたものである。
【0030】本実施の形態では、液体廃棄物1を乾燥し
生成された粉体(Na2 OとB2 3 の混合物)を直
接、溶融10工程に導入し、不燃性廃棄物3と共に処理
する。このため液体廃棄物1を乾燥し生成された粉体が
上記の融剤の働きをするため、従来、外部から新品が導
入されていた融剤の量を減らすことができる効果があ
り、その分溶融10処理後の廃棄物の量も減じるほか、
融剤のコストも減じる。
【0031】本実施の形態における廃棄物の減容の効果
を、具体的な物質収支を例に説明する。図4は、軽水炉
(PWR)のツインユニットでの一定期間の通常運転時
に発生した廃棄物を、図1に示される本発明の実施の第
1形態の放射性廃棄物処理方法で処理した後の発生ドラ
ム缶数を示す。
【0032】図8には、同じく軽水炉(PWR)のツイ
ンユニットでの通常運転時に発生した廃棄物を、図6に
示される従来例Aで処理した後の発生ドラム缶数を示
す。図4および図8の計算で用いた条件は同じである。
【0033】図8と図4を比較してみると、図6の従来
例Aにおいては図8に示すように418本の発生ドラム
缶本数があったのに対して、本実施の形態においては図
5に示すように168本にまで低減され、250本が減
じられた。なお、図4においては液体廃棄物1の「薄膜
乾燥→セメント固化」という処理物はなくなり、薄膜乾
燥された粉体は他の「溶融」処理に添加されるので、他
の「溶融」に混入されて計上されている。
【0034】なお、図7の従来例Bで処理した場合は、
不燃性廃棄物3の溶融16処理による減容によって、2
74本であり、本実施の形態における発生ドラム缶の本
数は168本であることから、改善を図った従来例Bに
対してもさらに106本低減されている。
【0035】すなわち、本実施の形態により、廃棄され
る廃棄物の量が、40〜60%程度削減することができ
ることになる。
【0036】図2に本発明の実施の第2形態に係る放射
性廃棄物処理方法の概要ブロック図を示し説明する。
図2に示されるように本実施の形態は、前述の実施の第
1形態における溶融炉に代えて焼却と溶融をともに行な
う装置、すなわち溶融炉に焼却機能を持たせた焼却溶融
炉を用い、焼却溶融17を行なうものである。
【0037】実施の第1形態において焼却8処理されそ
の焼却灰9が溶融16処理されていた可燃性廃棄物2等
は、本実施の形態ではこれを焼却溶融17工程で焼却し
且つ焼却灰も直接溶融することにより、さらに放射性廃
棄物の減容性が向上する。
【0038】すなわち、可燃性雑固体2−1は分別・細
断7後、使用済樹脂(低レベル)2−5は受タンク4に
受入れ後、不燃性廃棄物3とともに粉砕15されて焼却
溶融炉に送られ、廃油2−2は受タンク4に受け入れ後
直接焼却溶融炉に送られ、液体廃棄物1、不燃性廃棄物
ともども焼却溶融17処理されて、その後モルタル充填
10される。
【0039】実施の第2形態は実施の第1形態から更な
る減容性の向上を図ったもので、以上の他の構成とその
作用効果は、基本的に実施の第1形態と同様であり、ま
た、液体廃棄物1が焼却溶融17において融剤として働
く効果等は実施の第1形態と同様である。
【0040】実施の第2形態による廃棄物処理後の発生
ドラム缶本数は図5に示す通りである。図5に記載の数
値を算出するに当たって用いた条件は、図8および図4
の場合と同じである。また、図5において液体廃棄物1
の「薄膜乾燥→焼却溶融→モルタル充填」は、薄膜乾燥
された粉体が他の「焼却」に添加されるので、他の「焼
却溶融」に混入されて計上されている。
【0041】可燃性廃棄物2等を、焼却溶融17工程で
焼却し且つその焼却灰を直接溶融することによる減容に
よりさらに発生ドラム缶の本数は低減し、図5に示され
るように、157本となり、従来例Aの418本、従来
例Bの274本と比べて、大幅に発生ドラム缶本数が低
減されており、その処理コストも低減する。
【0042】図3に本発明の実施の第3形態に係る放射
性廃棄物処理方法の概要ブロック図を示し説明する。
図3に示されるように本実施の形態は、前述の実施の第
2形態における焼却溶融炉に、前述の焼却溶融17機能
に加えて液体廃棄物1の乾燥機能を持たせ、液体廃棄物
1を薄膜乾燥機14を経ず直接焼却溶融炉に導入し、乾
燥工程を行なうとともに、可燃性廃棄物2、不燃性廃棄
物3ともども焼却溶融17工程を行なうものであり、そ
の後モルタル充填10が行なわれる。
【0043】前述の実施の第2形態では液体廃棄物1の
乾燥を薄膜乾燥機14で実施していたが、本実施の形態
ではこれを一つの装置で行うものである。すなわち、液
体廃棄物1を焼却溶融炉で直接乾燥するとともに焼却し
且つその焼却灰を直接溶融することにより、設備、およ
びシステムのさらなる簡素化が図られている。
【0044】本実施の形態は、実施の第2形態から、さ
らにシステムの簡素化を目指したものであるので、その
他の構成とその作用効果は、基本的に実施の第2形態と
同じであり、本実施の第3形態における廃棄物処理後の
発生ドラム缶本数は、図5に示す実施の第2形態の場合
と同じである。
【0045】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範
囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてもよいこと
は言うまでもない。
【0046】例えば、従来例A、B、及び実施の第1形
態から第3形態までの全てにおいて可燃性廃棄物の内の
ゴム類2−3と空調用チャコール2−4はドラム缶詰め
保管で、その本数はそれぞれ75本、24本であるが、
これらについても溶融16工程ないし焼却溶融17工程
に導入し、あるいは他の適切な処理を行なってよく、そ
の場合も、本発明の作用効果を損なうものではなく、さ
らに減容効果を加えることができるものとなり、さらに
その処理コストは低減する。
【0047】
【発明の効果】(1)以上、請求項1の発明によれば、
放射性廃棄物処理方法を、放射性廃棄物を減容処理する
方法において、ボロンを含む液体廃棄物を乾燥するとと
もに、乾燥後の同液体廃棄物を他の放射性廃棄物ととも
に溶融処理するように構成したので、液体廃棄物を処理
するために従来用いられていたセメント固化処理を省く
ことができるため、減容性を著しく向上でき、その処理
コストを低減する。
【0048】また、液体廃棄物に含まれるボロンの酸化
物等の化合物が溶融工程における融剤として働き、溶融
処理における融点の低下、溶融速度の向上等溶融が容易
化するほか、外部から添加する融剤の量が減少し、その
分溶融処理後の廃棄物の量が減じ、融剤のコストも減じ
る。
【0049】(2)請求項2の発明によれば、放射性廃
棄物処理方法を、放射性廃棄物を減容処理する方法にお
いて、ボロンを含む液体廃棄物を乾燥装置で乾燥して粉
体とする工程と、可燃性廃棄物を焼却装置で焼却処理し
焼却灰とする工程と、不燃性廃棄物を前記粉体とともに
溶融装置で溶融処理する工程と、同溶融処理後の廃棄物
と前記焼却灰をモルタル充填処理する工程とを有するよ
うに構成したので、液体廃棄物を処理するために従来用
いられていたセメント固化処理を省き、代わりに溶融工
程を経てすべてモルタル充填処理する方法であるため、
減容性を著しく向上でき、その処理コストを低減するほ
か、モルタル充填装置とセメント固化装置の重複が避け
られてシステム構成上も簡素化され、設備を簡素化する
ことができる。また、可燃性う液体廃棄物に含まれるボ
ロンの酸化物等の化合物が溶融工処理における融剤とし
て働き、溶融処理における融点の低下、溶融速度の向上
等溶融が容易化するほか、外部から添加する融剤の量が
減少し、その分溶融処理後の廃棄物の量が減じ、融剤の
コストも減じる。
【0050】(3)請求項3の発明によれば、放射性廃
棄物処理方法を、放射性廃棄物を減容処理する方法にお
いて、ボロンを含む液体廃棄物を乾燥装置で乾燥して粉
体とする工程と、同粉体と可燃性廃棄物と不燃性廃棄物
を、焼却と溶融をともに行なう装置に導入して同装置内
で焼却溶融処理する工程と、同焼却溶融処理後の廃棄物
をモルタル充填処理する工程とを有するように構成した
ので、液体廃棄物を処理するために従来用いられていた
セメント固化処理を省き、代わりに焼却溶融工程を経て
すべてモルタル充填処理する方法であるため、減容性を
著しく向上できるほか、モルタル充填装置とセメント固
化装置の重複が避けられ、焼却と溶融とを共に行なう装
置を用いて焼却溶融処理を行なうので焼却装置と溶融装
置の重複が避けられ、システム構成上も簡素化され、設
備をより簡素化することができ、焼却灰も溶融処理され
ることによりさらなる減容が可能となり、処理コストが
低減する。
【0051】また、液体廃棄物に含まれるボロンの酸化
物等の化合物が溶融工処理における融剤として働き、溶
融処理における融点の低下、溶融速度の向上等溶融が容
易化するほか、外部から添加する融剤の量が減少し、そ
の分溶融処理後の廃棄物の量が減じ、融剤のコストも減
じる。
【0052】(4)請求項4の発明によれば、放射性廃
棄物処理方法を、放射性廃棄物を減容処理する方法にお
いて、ボロンを含む液体廃棄物を焼却と溶融をともに行
なう装置に導入して乾燥処理を行なうとともに、同装置
に可燃性廃棄物と不燃性廃棄物を導入して同装置内で焼
却溶融処理を行なう工程と、同焼却溶融処理後の廃棄物
をモルタル充填処理する工程とを有するように構成した
ので、液体廃棄物を処理するために従来用いられていた
セメント固化処理を省き、代わりに焼却溶融工程を経て
すべてモルタル充填処理する方法であるため、減容性を
著しく向上できるほか、モルタル充填装置とセメント固
化装置の重複が避けられ、また、焼却と溶融とを共に行
なう装置を用いて液体廃棄物を直接乾燥処理するととも
に焼却溶融処理を行なうので、乾燥装置を省くことがで
き、焼却装置と溶融装置の重複が避けられ、システム構
成上も簡素化され、設備をより簡素化することができ、
焼却灰も溶融処理されることによりさらなる減容が可能
となり、処理コストが低減する。
【0053】また、液体廃棄物に含まれるボロンの酸化
物等の化合物が溶融工程における融剤として働き、溶融
処理における融点の低下、溶融速度の向上等溶融が容易
化するほか、外部から添加する融剤の量が減少し、その
分溶融処理後の廃棄物の量が減じ、融剤のコストも減じ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態にかかる放射性廃棄物
処理方法の概要ブロック図である。
【図2】本発明の実施の第2形態にかかる放射性廃棄物
処理方法の概要ブロック図である。
【図3】本発明の実施の第3形態にかかる放射性廃棄物
処理方法の概要ブロック図である。
【図4】本発明の実施の第1形態にかかる放射性廃棄物
処理方法による廃棄物処理後の発生ドラム缶本数の説明
図である。
【図5】本発明の実施の第2形態にかかる放射性廃棄物
処理方法による廃棄物処理後の発生ドラム缶本数の説明
図である。
【図6】本発明にかかる従来例Aの放射性廃棄物処理方
法の概要ブロック図である。
【図7】本発明にかかる従来例Bの放射性廃棄物処理方
法の概要ブロック図である。
【図8】本発明にかかる従来例Aの放射性廃棄物処理方
法による廃棄物処理後の発生ドラム缶本数の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 液体廃棄物 1−1 ほう酸濃縮廃液 1−2 洗浄排水濃縮液 1−3 強酸ドレン 2 可燃性廃棄物 2−1 可燃性雑固体 2−2 廃油 2−3 ゴム類 2−4 空調用チャコール 2−5 使用済樹脂(低レベル) 3 不燃性廃棄物 3−1 空調用フィルタ 3−2 保温材 3−3 液体用フィルタ(低レベル) 3−4 表面汚染金属 3−5 コンクリート・土砂 8 焼却 9 焼却灰 10 モルタル充填 14 薄膜乾燥機 16 溶融 17 焼却溶融

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射性廃棄物を減容処理する方法におい
    て、ボロンを含む液体廃棄物を乾燥するとともに、乾燥
    後の同液体廃棄物を他の放射性廃棄物とともに溶融処理
    することを特徴とする放射性廃棄物処理方法。
  2. 【請求項2】 放射性廃棄物を減容処理する方法におい
    て、ボロンを含む液体廃棄物を乾燥装置で乾燥して粉体
    とする工程と、可燃性廃棄物を焼却装置で焼却処理し焼
    却灰とする工程と、不燃性廃棄物を前記粉体とともに溶
    融装置で溶融処理する工程と、同溶融処理後の廃棄物と
    前記焼却灰をモルタル充填処理する工程とを有すること
    を特徴とする放射性廃棄物処理方法。
  3. 【請求項3】 放射性廃棄物を減容処理する方法におい
    て、ボロンを含む液体廃棄物を乾燥装置で乾燥して粉体
    とする工程と、同粉体と可燃性廃棄物と不燃性廃棄物
    を、焼却と溶融をともに行なう装置に導入して同装置内
    で焼却溶融処理する工程と、同焼却溶融処理後の廃棄物
    をモルタル充填処理する工程とを有することを特徴とす
    る放射性廃棄物処理方法。
  4. 【請求項4】 放射性廃棄物を減容処理する方法におい
    て、ボロンを含む液体廃棄物を焼却と溶融をともに行な
    う装置に導入して乾燥処理を行なうとともに、同装置に
    可燃性廃棄物と不燃性廃棄物を導入して同装置内で焼却
    溶融処理を行なう工程と、同焼却溶融処理後の廃棄物を
    モルタル充填処理する工程とを有することを特徴とする
    放射性廃棄物処理方法。
JP11202996A 1999-07-16 1999-07-16 放射性廃棄物処理方法 Withdrawn JP2001033584A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11202996A JP2001033584A (ja) 1999-07-16 1999-07-16 放射性廃棄物処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11202996A JP2001033584A (ja) 1999-07-16 1999-07-16 放射性廃棄物処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001033584A true JP2001033584A (ja) 2001-02-09

Family

ID=16466616

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11202996A Withdrawn JP2001033584A (ja) 1999-07-16 1999-07-16 放射性廃棄物処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001033584A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5973157B2 (ja) 放射性セシウム汚染物の処理方法
JPH04222682A (ja) 焼却可能な廃棄物の処理方法および廃棄物処理炉
JP2001033584A (ja) 放射性廃棄物処理方法
JPS6046399B2 (ja) 放射性廃イオン交換樹脂等の焼却処理方法
JPH07191191A (ja) 放射性洗濯廃液の処理方法
Sobolev et al. High temperature treatment of intermediate-level radioactive wastes-sia radon experience
JP3865605B2 (ja) 濃縮廃液処理方法
JPS642240B2 (ja)
JPS60142297A (ja) 放射線性廃棄物の処理方法
JP2957818B2 (ja) 高温溶融焼却炉及び高温溶融焼却処理方法
JPS6341520B2 (ja)
JP2525901B2 (ja) 放射性廃棄物の処理方法
JPH022627B2 (ja)
JPS58132699A (ja) 放射性廃棄物の溶融固化方法
JP6019439B2 (ja) 放射性セシウム汚染物の処理方法
JPH0450558B2 (ja)
JP6754341B2 (ja) 放射性セシウム分離濃縮方法及び放射性セシウム分離濃縮装置
JPS60165326A (ja) 重金属の塩化物を含むダストの処理方法
JP3102482B1 (ja) 焼却灰の処理方法
JP2005164320A (ja) 放射性不燃性固体廃棄物の溶融処理方法
Finucane et al. The treatment of mixed waste with GeoMelt in-container vitrification
JP2002166245A (ja) Pcbや廃液や廃油など、有害物質とそれを含んだ装置の直接溶融処理法
Campbell et al. Commissioning of a GeoMelt Vitrification Plant at the Central Laboratory on the Sellafield Site-17561
JPH04359196A (ja) 放射性廃棄物処理方法
KR20230139052A (ko) 감용처리 용융물 세라믹 슬래그 코어

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061003