JP2001033412A - 吸着量センサ - Google Patents

吸着量センサ

Info

Publication number
JP2001033412A
JP2001033412A JP2000023085A JP2000023085A JP2001033412A JP 2001033412 A JP2001033412 A JP 2001033412A JP 2000023085 A JP2000023085 A JP 2000023085A JP 2000023085 A JP2000023085 A JP 2000023085A JP 2001033412 A JP2001033412 A JP 2001033412A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zeolite
hydrocarbon
electrodes
amount
adsorption
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000023085A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Sato
正浩 佐藤
Yoshihisa Iwaki
喜久 岩城
Tsuyoshi Haga
剛志 芳賀
Tetsuo Endo
哲雄 遠藤
Masaki Ueno
将樹 上野
Yuji Yasui
裕司 安井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2000023085A priority Critical patent/JP2001033412A/ja
Priority to US09/568,125 priority patent/US6602471B1/en
Publication of JP2001033412A publication Critical patent/JP2001033412A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの作動中であっても、炭化水素吸着
装置のゼオライトへの炭化水素吸着量や水分吸着量を正
確に検出することのできる吸着量センサを提供する。 【解決手段】排気ガス中の炭化水素をゼオライトによっ
て吸着する炭化水素吸着装置4のゼオライト12への炭
化水素吸着量を検出するための炭化水素吸着量センサ1
0であって、炭化水素吸着装置4の付近に、互いに対向
するように設けられ、ゼオライトを担持した複数の電極
13、13と、これら複数の電極13、13間の抵抗値
Rsおよび静電容量Csの少なくとも一方の変化を表す
パラメータにより、炭化水素吸着量を検出するセンサ回
路15と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気ガス中の炭化
水素、または炭化水素および水分をゼオライトによって
吸着する炭化水素吸着装置のゼオライトへの炭化水素吸
着量および/または水分吸着量を検出するための吸着量
センサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガソリンエンジンなどの排気系
においては、エンジンモディフィケーションやEGRに
よって低減しきれなかった排気ガス中の有害物質(炭化
水素、一酸化炭素および窒素化合物)を浄化するため
に、排気管の途中に三元触媒が設けられている。この三
元触媒は、排気ガスなどにより加熱され、所定温度(例
えば300℃)以上で活性化し、これにより、排気管を
流れる有害物質を酸化・還元作用によって浄化する。し
かし、エンジンの冷間始動時点から約30〜40秒間
は、三元触媒の温度が上記所定温度よりも低く、三元触
媒が活性化しないため、有害物質のうち、特に未燃焼成
分である炭化水素がそのまま、外部に排出されてしま
う。このため、炭化水素の外部への排出を阻止するため
に、上記三元触媒に加えて、排気管に炭化水素吸着装置
を設けたものがある。
【0003】この炭化水素吸着装置は、排気ガスの流出
方向に沿って設けられた、吸着剤としてのゼオライトを
有しており、排気ガスが炭化水素吸着装置内を通過する
際に、炭化水素の分子をゼオライトの細孔に入り込ませ
ることで、炭化水素をゼオライトに吸着させている。ま
た、このゼオライトは、排気ガスにより、所定温度以上
(例えば100〜250℃)に加熱されると、一旦吸着
した炭化水素を脱離する。そして、脱離した炭化水素
は、EGRなどによって循環され、加熱した上記三元触
媒により酸化されるようになっている。
【0004】このように、炭化水素吸着装置では、炭化
水素の吸着および脱離がゼオライトにおいて繰り返され
るものの、炭化水素吸着装置の長期間の使用によって、
脱離しきれなかった炭化水素がゼオライトに次第に残留
する。その結果、ゼオライトが劣化、すなわちゼオライ
トにおける炭化水素の吸着可能量が次第に低下してしま
う。このような状態でエンジンの始動を繰り返すと、吸
着されなかった炭化水素を外部に排出してしまうことに
なる。このため、ゼオライトの劣化を解消するために炭
化水素を脱離させるためのエンジン制御(炭化水素吸着
装置を高温にするなど)を行ったり、ゼオライトの劣化
を運転者に知らせたりするなどのために、ゼオライトに
吸着している炭化水素の吸着量を検出することが必要と
なる。
【0005】このようなゼオライトへの炭化水素吸着
量、あるいはゼオライトの劣化を検出する方法として、
例えば、炭化水素センサを使用して検出する方法、
温度センサを使用して検出する方法、およびゼオライ
トの重量を計測することによって検出する方法などがあ
る。
【0006】まず、炭化水素センサを使用する場合
は、それをゼオライトの上流付近に設け、炭化水素吸着
装置に流入する排気ガス中の炭化水素の濃度を検出する
ことによって、ゼオライトへの炭化水素吸着量を間接的
に検出する。また、温度センサを使用する場合は、例
えば特開平11−2115号公報に記載されているよう
に、ゼオライトの上流側および下流側にそれぞれ温度セ
ンサを設け、これらの温度センサの温度ピークのずれに
よって、ゼオライトの劣化を検出する。さらに、ゼオ
ライトの重量を計測する場合は、エンジンを停止させた
状態で、排気管から炭化水素吸着装置を取り外し、これ
の重量を直接計測することで、使用前との重量差からゼ
オライトへの炭化水素吸着量を検出する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の各検出方法に
は、それぞれ以下のような問題点がある。すなわち、
炭化水素センサによる検出方法では、ゼオライトへの炭
化水素吸着量を間接的に検出しているため、ゼオライト
への実際の炭化水素吸着量に対し、誤差が生じやすい。
しかも、一般に使用されている炭化水素センサでは、約
100ppm程度の炭化水素の濃度を検出するのが限度
であり、より正確な吸着量を検出するためには、約20
ppm程度の濃度を検出可能な高精度の炭化水素センサ
が必要である。しかし、このような高精度の炭化水素セ
ンサは、高価であるため、排気系が全体としてコスト高
になってしまう。
【0008】また、温度センサによる検出方法では、
ゼオライトへの炭化水素吸着量を検出するのではなく、
ゼオライトの劣化を検出しているため、正確な吸着量を
検出することは不可能である。さらに、ゼオライトの
重量の計測による検出方法では、ゼオライトへの炭化水
素吸着量を正確に検出することは可能であるものの、検
出時には、上述したように、炭化水素吸着装置を排気管
から取り外さなければならないため、手間がかかるのみ
ならず、エンジンの作動中に吸着量を検出することは不
可能である。
【0009】また、排気ガスの温度などによっては、そ
の排気ガス中には炭化水素よりもむしろ水分が多く含ま
れる場合があり、炭化水素吸着装置のゼオライトは、通
常、水分も吸着するため、そのゼオライトに吸着された
水分吸着量を検出することによって、ゼオライトの劣化
を検出することが可能となる。しかし、従来、このよう
なゼオライトへの水分吸着量の検出は、上記と同様
に、ゼオライトの重量の計測によってなされており、こ
のため、その検出には手間がかかり、エンジンの作動中
に検出することができない。
【0010】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたものであり、エンジンの作動中であって
も、炭化水素吸着装置のゼオライトへの炭化水素吸着量
や水分吸着量を正確に検出することができる吸着量セン
サを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本願の請求項1に係る発明は、排気ガス中の炭化水
素をゼオライト(実施形態における(以下、この項にお
いて同じ)ゼオライト12)によって吸着する炭化水素
吸着装置4のゼオライト12への炭化水素吸着量を検出
するための吸着量センサ(炭化水素吸着量センサ10)
であって、炭化水素吸着装置4の付近に、互いに対向す
るように設けられ、ゼオライトを担持した複数の電極1
3、13と、これら複数の電極13、13間の抵抗値R
sおよび静電容量Csの少なくとも一方の変化を表すパ
ラメータにより、炭化水素吸着量を検出する炭化水素検
出手段(センサ回路15)と、を備えていることを特徴
とする。
【0012】請求項1の吸着量センサ(以下、適宜「炭
化水素吸着量センサ」という)によれば、炭化水素が吸
着するゼオライトを有する炭化水素吸着装置の付近に、
ゼオライトを担持した複数の電極を、互いに対向するよ
うに設けることにより、炭化水素吸着装置のゼオライト
と同質の電極を有するセンサを構成することができる。
これらの電極のゼオライトに炭化水素が吸着することに
より、その吸着量に応じて、電極間の抵抗値および静電
容量が変化する。このため、電極間の抵抗値および静電
容量の少なくとも一方の変化を表すパラメータによっ
て、炭化水素吸着装置のゼオライトへの炭化水素の吸着
量を検出することが可能となる。つまり、炭化水素は、
炭化水素吸着装置のゼオライトおよび電極のゼオライト
のいずれにも、ほぼ同一の傾向をもって吸着するため、
電極のゼオライトへの炭化水素吸着量を、上記パラメー
タに基づき炭化水素検出手段によって検出することによ
り、炭化水素吸着装置のゼオライトへの炭化水素吸着量
を正確に検出することができる。また、ゼオライトの重
量を直接計測する従来の検出方法と異なり、炭化水素吸
着装置を排気管などから取り外すことなく、炭化水素吸
着量を簡易かつエンジンの作動中に検出することができ
る。
【0013】請求項2に係る発明は、排気ガス中の炭化
水素および水分をゼオライト12によって吸着する炭化
水素吸着装置4のゼオライト12への水分吸着量を検出
するための吸着量センサ(水分吸着量センサ20)であ
って、炭化水素吸着装置4の付近に、互いに対向するよ
うに設けられ、ゼオライトを担持した複数の電極13、
13と、これら複数の電極13、13間の抵抗値Rsお
よび静電容量Csの少なくとも一方の変化を表すパラメ
ータにより、水分吸着量を検出する水分検出手段(セン
サ回路15)と、を備えていることを特徴とする。
【0014】請求項2の吸着量センサ(以下、適宜「水
分吸着量センサ」という)によれば、炭化水素および水
分を吸着するゼオライトを有する炭化水素吸着装置の付
近に、上記請求項1の吸着センサと同様に、ゼオライト
を担持した上記電極を設けることにより、その炭化水素
吸着装置のゼオライトと同質の電極を有するセンサを構
成でき、その結果、電極間の抵抗値および静電容量の少
なくとも一方の変化を表すパラメータによって、炭化水
素吸着装置のゼオライトへの水分吸着量を検出すること
が可能となる。これは、吸着量センサを上記炭化水素吸
着量センサとして適用した場合と同様に、電極のゼオラ
イトへの水分の吸着量に応じて、電極間の抵抗値および
静電容量が変化するとともに、炭化水素吸着装置のゼオ
ライトおよび電極のゼオライトには、水分がほぼ同一の
傾向をもって吸着するからである。また、炭化水素吸着
装置のゼオライトへの水分吸着量を検出することによ
り、ゼオライトの劣化を検出することが可能となる。さ
らに、この水分吸着量センサを、上記請求項1の炭化水
素吸着量センサと同じ構成で実現することが可能であ
り、そうすることにより、吸着量センサを、炭化水素吸
着量センサおよび水分吸着量センサの両方に兼用するこ
とができる。
【0015】請求項3に係る発明は、請求項1または2
の吸着量センサにおいて、パラメータは、複数の電極1
3、13間に所定の直流電圧が印加されたときに複数の
電極13、13間に生じる電圧Vsであることを特徴と
する。
【0016】この吸着量センサによれば、上記所定の直
流電圧を電極間に印加したときに電極間に生じる電圧
は、電極間の抵抗値の変化を良好に反映する。したがっ
て、上記印加によって電極間に生じる電圧をパラメータ
とすることにより、炭化水素吸着装置のゼオライトへの
炭化水素吸着量および/または水分吸着量を良好に検出
することができる。
【0017】請求項4に係る発明は、請求項1または2
の吸着量センサにおいて、複数の電極13、13間の抵
抗値Rsおよび静電容量Csの少なくとも一方に応じた
発振周波数foscの信号を出力する発振器19をさら
に備え、パラメータは、発振器19の発振周波数fos
cであることを特徴とする。
【0018】この吸着量センサによれば、電極間の抵抗
値および静電容量の少なくとも一方に応じて発振器から
出力される発振周波数の信号は、電極間の抵抗値および
静電容量の少なくとも一方の変化を良好に反映する。す
なわち、電極間の抵抗値および静電容量にそれぞれ応じ
た発振周波数は、電極間の抵抗値および静電容量の変化
をそれぞれ良好に反映する。したがって、上記発振周波
数をパラメータとすることにより、炭化水素吸着装置の
ゼオライトへの炭化水素吸着量および/または水分吸着
量を良好に検出することができる。
【0019】請求項5に係る発明は、請求項1または2
の吸着量センサにおいて、パラメータは、複数の電極1
3、13間にパルス状の電圧Vinが印加されたときに
複数の電極13、13間に生じる電圧Vsが収束すると
きの収束電圧Vsatおよび収束時間Triseの少な
くとも一方であることを特徴とする。
【0020】なお、本明細書において、収束電圧とは、
電極間にパルス状の電圧を印加したときに電極間に生じ
る電圧が一定の値に収束するときのその値の電圧を意味
し、一方、収束時間とは、前記印加によって電極間に生
じる電圧が、収束電圧に対する所定の割合に達するまで
の立ち上がり時間を意味する。
【0021】この吸着量センサによれば、パルス状の電
圧(以下、本明細書において「パルス電圧」という)を
電極間に印加したときに電極間に生じる電圧は、所定の
値に収束し、この収束するときの収束電圧および収束時
間は、電極間の抵抗値および静電容量の変化をそれぞれ
良好に反映する。したがって、上記収束電圧および収束
時間の少なくとも一方をパラメータとすることにより、
炭化水素吸着装置のゼオライトへの炭化水素吸着量およ
び/または水分吸着量を良好に検出することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発
明の第1実施形態による吸着量センサを、炭化水素吸着
量センサとして排気管に組み込んだ状態の概略構成を示
す。同図に示すように、内燃機関1には、排気ガスを外
部に排出するための排気管2が、図示しない排気マニホ
ルドを介して接続されている。この排気管2の途中に
は、三元触媒3が設けられており、加えてこの三元触媒
3の下流側に排気ガス中の未燃焼成分である炭化水素を
吸着させるための炭化水素吸着装置4が設けられてい
る。また、排気管2の途中には、炭化水素吸着装置4の
直ぐ上流側に、後述する炭化水素吸着装置4のゼオライ
ト12に吸着した炭化水素の吸着量を検出するための炭
化水素吸着量センサ10(吸着量センサ)が設けられて
いる。炭化水素吸着量センサ10や内燃機関1などは、
ECU11に電気的に接続されており、このECU11
によって、炭化水素吸着量センサ10による検出結果が
運転者に報知されるとともに、内燃機関1が制御され
る。
【0023】三元触媒3は、自身が排気ガスの熱で加熱
され、所定温度(例えば300℃)以上で活性化するこ
とにより、内燃機関1から排出された排気ガス中の有害
物質(炭化水素、一酸化炭素および窒素化合物)を、酸
化・還元作用により浄化するものである。しかし、内燃
機関1の冷間始動時点から約30〜40秒間は、三元触
媒3が活性化しない。このため、有害物質のうち未燃焼
成分である炭化水素が外部に排出されてしまうのを防止
するために、三元触媒3を通過した炭化水素を、炭化水
素吸着装置4において吸着させている。
【0024】炭化水素吸着装置4は、排気ガスの流出方
向に沿って設けられた、炭化水素の吸着剤としてのゼオ
ライト12を有している。このゼオライト12は、表面
に多数の細孔(図示せず)を有しており、これらの細孔
に炭化水素の分子を入り込ませることで、炭化水素を吸
着させる。なお、ゼオライト12は、排気ガスによって
所定温度以上(例えば100〜250℃)に加熱される
と、一旦吸着した炭化水素を脱離させるようになってい
る。
【0025】図2に示すように、炭化水素吸着量センサ
10は、所定間隔をあけ互いに対向するように配置され
た1対の電極13、13と、これらの電極13、13を
支持する電極支持体14と、電極支持体14に内蔵され
たセンサ回路15(炭化水素検出手段、図4参照)とを
備えている。各電極13は、導電性および耐熱性を有す
る、例えば銅合金板などで構成されており、その表面に
は、上記炭化水素吸着装置4のゼオライト12と同質の
ゼオライトを担持している。なお、各電極13にゼオラ
イトを担持させる場合には、電極13を液状のゼオライ
トに浸漬するなどによって、電極13の表面にゼオライ
トをコーティングする。
【0026】また、上記1対の電極13、13を、図3
に示すように、櫛歯状に形成してもよい。この場合、各
電極13の互いに対向する部分を、櫛歯状に形成すると
ともに、相互にかみ合いかつ所定間隔をあけた状態で、
耐熱性を有する絶縁材料からなる基板(図示せず)上に
配置する。なお、このような櫛歯状の電極13、13を
作製する場合には、矩形状の金属プレートを上記基板上
に固定し、その金属プレートの表面にゼオライトを担持
させた後、エッチングにより図3に示す間隙13aを形
成するようにしてもよい。このような作製方法により、
櫛歯状の電極13、13を、きわめて容易に作製するこ
とができる。
【0027】電極支持体14は、全体が耐熱性を有する
材料からなり、図2に示すように、上記センサ回路15
を内蔵した円筒状の本体部14aと、本体部14aの上
面に突設され、上記電極13、13をその下端部で固定
し支持する円柱状の支持部14bと、本体部14aの下
面に突設され、センサ回路15の端子を上記ECU11
に電気的に接続するための接続口(図示せず)を有する
円柱状の接続部14cと、により構成されている。支持
部14bに支持された両電極13、13は、支持部14
b内に通された2本の接続線16、16により、図4に
示すように、本体部14a内のセンサ回路15に電気的
に接続されている。
【0028】センサ回路15は、それぞれ1対の入力端
子17、17および出力端子18、18を有しており、
各入力端子17および出力端子18が、上記ECU11
に電気的に接続されている。センサ回路15は、後述す
る所定の電圧が入力端子17、17に印加されることよ
り、電極13、13間の抵抗値および静電容量の少なく
とも一方の変化を表す後述するパラメータの電気信号
を、出力端子18から出力するようになっている。
【0029】このように構成された炭化水素吸着量セン
サ10は、電極13、13および支持部14bが排気管
2の内部に挿入されるように、排気管2に取り付けられ
ている。
【0030】図5(a)は、炭化水素吸着量センサ10
の等価回路を示す。同図に示す入力端子17、17に、
所定の電圧を印加したときには、電極13、13間の抵
抗値Rsおよび静電容量Csは、電極13のゼオライト
に吸着した炭化水素の吸着量に応じて、同図(b)に示
すように変化する。すなわち、抵抗値Rsは、電極13
のゼオライトへの炭化水素吸着量が増加するに従って徐
々に低下し、所定範囲Mr内で大きく低下し、さらにそ
の所定範囲Mrを越えると再度徐々に低下する。一方、
静電容量Csは、電極13のゼオライトへの炭化水素吸
着量が増加するに従って徐々に増大し、所定範囲Mc内
で大きく増大し、さらにその所定範囲Mcを越えると再
度徐々に増大する。
【0031】なお、炭化水素吸着量センサ10は、電極
13、13間の抵抗値Rsおよび静電容量Csが、セン
サ回路15内のハーネスの抵抗値Rhおよびハーネスに
よる寄生容量Cpよりもきわめて大きくなるように構成
されている。したがって、電極13、13間の抵抗値R
sおよび静電容量Csは、上記抵抗値Rhおよび寄生容
量Cpに影響を受けることなく、電極13、13のゼオ
ライトへの炭化水素吸着量に応じて変化する。
【0032】上記のように構成された炭化水素吸着量セ
ンサ10によれば、炭化水素吸着装置4の付近に、ゼオ
ライトを担持した電極13、13を互いに対向するよう
に設けることにより、炭化水素吸着装置4のゼオライト
12と同質の電極を有するセンサを構成することができ
る。上述したように、これらの電極13、13のゼオラ
イトに炭化水素が吸着することにより、その吸着量に応
じて、電極13、13間の抵抗値Rsおよび静電容量C
sが変化する。これにより、電極13、13間の抵抗値
Rsおよび静電容量Csの少なくとも一方の変化を表す
パラメータによって、炭化水素吸着装置4のゼオライト
12への炭化水素吸着量を検出することが可能となる。
つまり、炭化水素は、炭化水素吸着装置4のゼオライト
12および電極13、13のゼオライトのいずれにも、
ほぼ同一の傾向をもって吸着するため、電極13、13
のゼオライトへの炭化水素吸着量を、上記パラメータに
基づきセンサ回路15によって検出することにより、炭
化水素吸着装置4のゼオライト12への炭化水素吸着量
を正確に検出することができる。また、ゼオライト12
の重量を直接計測する従来の検出方法と異なり、炭化水
素吸着装置4を排気管2から取り外すことなく、炭化水
素吸着量を簡易かつ内燃機関1の作動中に検出すること
ができる。
【0033】また、図5(b)に示すように、炭化水素
吸着量に応じて大きく変化する、電極13、13間の抵
抗値Rsおよび静電容量Csのそれぞれの炭化水素吸着
量の所定範囲Mr、Mcは、相互に合致するのではな
く、一部が重なり合うようになっている。したがって、
電極13、13間の抵抗値Rsおよび静電容量Csの両
方を利用して、炭化水素吸着量を検出することにより、
抵抗値Rsおよび静電容量Csのいずれか一方のみを利
用して検出する場合に比べて、炭化水素吸着量を広範囲
に亘って正確に検出することができる。
【0034】次に、図6〜図9を参照して、電極13、
13間の抵抗値Rsおよび静電容量Csの変化を、種々
のパラメータによって検出する場合について説明する。
以下の説明では、電極間の電圧、発振器による発振
周波数、並びに電極間の収束電圧および収束時間、を
パラメータとする場合について、順に説明する。
【0035】電極間の電圧をパラメータとした場合 図6(a)は、電極13、13間に所定の直流電圧を印
加する場合の炭化水素吸着量センサ10の等価回路図を
模式的に示す。この場合の電極13、13は、抵抗とし
て機能し、また、抵抗Riは電極13、13に直列に接
続した、センサ回路15内の抵抗である。このような回
路において、入力端子17、17を介して、電極13、
13に所定の直流電圧を印加すると、これによって電極
13、13間に生じる電圧Vsは、電極13、13のゼ
オライトへの炭化水素吸着量が増加するに従って低下す
る。具体的には、電圧Vsは、図6(b)に示すよう
に、電極13、13のゼオライトへの炭化水素吸着量が
増加するに従って徐々に低下し、所定範囲Mr内で大き
く低下し、さらにその所定範囲Mrを越えると再度徐々
に低下する。
【0036】つまり、上記所定の直流電圧を電極13、
13間に印加することによって電極13、13間に生じ
る電圧Vsの変化は、電極13、13間の抵抗値Rsの
変化にほぼ合致し、その抵抗値Rsを良好に反映する。
したがって、上記印加によって電極13、13間に生じ
る電圧Vsをパラメータとすることにより、炭化水素吸
着装置4のゼオライト12への炭化水素吸着量を良好に
検出することができる。
【0037】発振器による発振周波数をパラメータと
した場合 図7(a)は、センサ回路15に発振器19を組み込ん
だ場合の炭化水素吸着量センサ10の等価回路図を模式
的に示す。この発振器19は、電極13、13間の静電
容量Csに応じた発振周波数foscの信号を、出力端
子18、18から出力するように構成されている。この
ような回路において、発振器19による発振周波数fo
scは、電極13、13のゼオライトへの炭化水素吸着
量が増加するに従って大きくなる。具体的には、発振周
波数foscは、図7(b)に示すように、電極13、
13のゼオライトへの炭化水素吸着量が増加するに従っ
て徐々に増大し、所定範囲Mc内で大きく増大し、さら
にその所定範囲Mcを越えると再度徐々に増大する。
【0038】つまり、発振器19によって出力される発
振周波数foscの変化は、電極13、13間の静電容
量Csの変化にほぼ合致し、その静電容量Csを良好に
反映する。したがって、上記発振周波数foscをパラ
メータとすることにより、炭化水素吸着装置4のゼオラ
イト12への炭化水素吸着量を良好に検出することがで
きる。
【0039】なお、上記発振器19は、電極13、13
間の静電容量Csに応じた発振周波数の信号を出力する
ものに限定されるものではなく、この信号に代えて、ま
たはこの信号とともに、電極13、13間の抵抗値Rs
に応じた発振周波数の信号を出力するように構成しても
よい。この場合には、発振周波数の変化が、電極13、
13間の抵抗値Rsの変化にほぼ合致し、その抵抗値R
sを良好に反映する。その結果、炭化水素吸着装置4の
ゼオライト12への炭化水素の吸着量をより一層良好に
検出することができる。なお、発振器を、センサ回路1
5の外部、例えばECU11に設けるようにしてもよ
い。
【0040】電極間の収束電圧および収束時間をパラ
メータとした場合 図8(a)は、電極13、13間に所定の矩形状のパル
ス電圧Vinを印加する場合の炭化水素吸着量センサ1
0の等価回路図を模式的に示す。このような回路におい
て、入力端子17、17を介して、電極13、13間に
上記所定のパルス電圧Vinを印加すると、これによっ
て電極13、13間には、電極13、13のゼオライト
への炭化水素吸着量に応じて、所定の値に収束する電圧
Vsが生じる。この電圧Vsの収束電圧Vsatは、電
極13、13のゼオライトへの炭化水素吸着量が増加す
るに従って低下する。具体的には、収束電圧Vsat
は、図9に示すように、電極13、13のゼオライトへ
の炭化水素吸着量が増加するに従って徐々に低下し、所
定範囲Mr内で大きく低下し、さらにその所定範囲Mr
を越えると再度徐々に低下する。一方、収束時間Tri
seは、電極13、13のゼオライトへの炭化水素吸着
量が増加するに従って大きくなる。具体的には、収束時
間Triseは、図9に示すように、電極13、13の
ゼオライトへの炭化水素吸着量が増加するに従って徐々
に増大し、所定範囲Mc内で大きく増大し、さらにその
所定範囲Mcを越えると再度徐々に増大する。
【0041】つまり、上記所定のパルス電圧を電極1
3、13に印加したときに電極13、13間に生じる電
圧Vsが収束するときの収束電圧Vsatおよび収束時
間Triseの変化は、電極13、13間の抵抗値Rs
および静電容量Csの変化にそれぞれほぼ合致し、抵抗
値Rsおよび静電容量Csをそれぞれ良好に反映する。
したがって、上記収束電圧Vsatおよび収束時間Tr
iseの少なくとも一方をパラメータとすることによ
り、炭化水素吸着装置4のゼオライト12への炭化水素
吸着量を良好に検出することができる。
【0042】なお、上記第1実施形態では、炭化水素吸
着量センサ10を、炭化水素吸着装置4の上流側に設け
たが、下流側に設けてもよい。また、炭化水素吸着量セ
ンサ10の電極13を3個以上で構成してもよい。この
場合には、電極13のゼオライトへの炭化水素吸着量
を、より正確に検出することができ、その結果、炭化水
素吸着装置4のゼオライト12への炭化水素吸着量をよ
り正確に検出することができる。
【0043】次に、図10〜図14を参照しながら、本
発明の第2実施形態による吸着量センサを、水分吸着量
センサとして適用した場合について説明する。なお、以
下の説明では、上記第1実施形態と同一の構成部分につ
いては、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略す
る。
【0044】図10に示すように、内燃機関1に接続さ
れた排気管2の途中には、三元触媒3と、ゼオライト1
2を有する炭化水素吸着装置4とが、排気ガスの流出方
向に沿って順に設けられ、さらに、炭化水素吸着装置4
の直ぐ下流側には、水分吸着量センサ20が設けられて
いる。この水分吸着量センサ20は、炭化水素吸着装置
4のゼオライト12に吸着した排気ガス中の水分の吸着
量を検出するためのものであり、上記炭化水素吸着量セ
ンサ10と同じ構成である。すなわち、水分吸着量セン
サ20は、上記炭化水素吸着量センサ10と同様に、1
対の電極13、13、電極支持体14およびセンサ回路
15(水分検出手段)を備えており(図2、図4参
照)、各電極13の表面には、炭化水素吸着装置4のゼ
オライト12と同質のゼオライトを担持している。そし
て、この水分吸着量センサ20は、図10に示すよう
に、電極13、13および支持部14bが排気管2の内
部に挿入されるように、排気管2に取り付けられてい
る。
【0045】水分吸着量センサ20は、上記炭化水素吸
着量センサ10と同様に、図5(a)に示す等価回路で
表すことができ、同図に示す入力端子17、17に、所
定の電圧が印加されたときには、電極13、13間の抵
抗値Rsおよび静電容量Csが、電極13のゼオライト
に吸着した水分の吸着量に応じて、図11に示すように
変化する。すなわち、抵抗値Rsは、電極13のゼオラ
イトへの水分吸着量が増加するに従って徐々に低下し、
所定範囲Mr内で大きく低下し、さらにその所定範囲M
rを越えると再度徐々に低下する。一方、静電容量Cs
は、電極13のゼオライトへの水分吸着量が増加するに
従って徐々に増大し、所定範囲Mc内で大きく増大し、
さらにその所定範囲Mcを越えると再度徐々に増大す
る。
【0046】このように、水分吸着量センサ20におけ
る電極13、13間の抵抗値Rsおよび静電容量Cs
は、図5(b)との比較から明らかなように、炭化水素
吸着量に応じて変化する上記炭化水素吸着量センサ10
と同様に、電極13のゼオライトへの水分吸着量に応じ
て変化しており、しかも両センサ10、20の抵抗値R
sおよび静電容量Csの変化特性が同じになっている。
これは、吸着量センサを上記炭化水素吸着量センサ10
として適用した場合と同様に、炭化水素吸着装置4のゼ
オライト12および電極13のゼオライトには、水分が
ほぼ同一の傾向をもって吸着するからである。したがっ
て、上記構成の水分吸着量センサ20を、炭化水素吸着
装置4の付近に設けることにより、電極13、13間の
抵抗値Rsおよび静電容量Csの少なくとも一方の変化
を表すパラメータによって、炭化水素吸着装置4のゼオ
ライト12への水分吸着量を正確に検出することができ
る。
【0047】一般に、エンジンの冷間始動直後など、排
気ガスの温度が低い場合(例えば、100℃未満)に
は、排気ガスに炭化水素よりも水分が多く含まれてお
り、他方、排気ガスの温度が高い場合には、排気ガスに
炭化水素が多く含まれている。したがって、例えば排気
ガスの温度を検出する温度センサや、あるいは排気ガス
の成分を検出するガスセンサなどを、本発明の吸着量セ
ンサの付近に設けることで、排気ガス中の主成分を特定
し、その吸着量センサを、炭化水素吸着量センサあるい
は水分吸着量センサとして用いることが可能である。つ
まり、単一の吸着量センサを、炭化水素吸着量センサお
よび水分吸着量センサの両方に兼用することができる。
そして、吸着量センサを炭化水素吸着量センサとして用
いたときには、炭化水素吸着装置4のゼオライト12に
吸着した炭化水素吸着量を検出することができ、一方、
吸着量センサを水分吸着量センサとして用いたときに
は、ゼオライト12に吸着した水分吸着量を検出するこ
とができる。もちろん、排気ガス中に炭化水素と水分が
混在するような場合にも、吸着量センサを、炭化水素お
よび水分の両者の吸着量を検出するセンサとして用いる
ことができる。これらのようにして、ゼオライト12へ
の炭化水素吸着量や水分吸着量を検出することにより、
そのゼオライト12の劣化を検出することができる。
【0048】また、炭化水素吸着装置4のゼオライト1
2における水分吸着能力と炭化水素吸着能力とは、比例
関係にあると考えられることから、本実施形態のよう
に、水分吸着量センサ20を炭化水素吸着装置4の下流
側に設けた場合には特に、ゼオライト12の劣化を適切
に検出することができる。つまり、炭化水素吸着装置4
のゼオライト12が劣化していない場合には、排気ガス
中の水分の多くがゼオライト12に吸着されることで、
水分吸着量センサ20によって、炭化水素吸着装置4を
通過した排気ガス中には水分が少ないと判別される。こ
の判別結果により、炭化水素吸着装置4のゼオライト1
2には、水分に加えて炭化水素も多く吸着され、ゼオラ
イト12が劣化していないと推定することができる。一
方、炭化水素吸着装置4のゼオライト12が劣化してい
る場合には、排気ガス中の水分がゼオライト12にあま
り吸着されないことで、水分吸着量センサ20によっ
て、炭化水素吸着装置4を通過した排気ガス中には水分
が多いと判別される。この判別結果により、ゼオライト
12には、水分に加えて炭化水素もあまり吸着されず、
ゼオライト12が劣化していると推定することができ
る。したがって、上述したように、水分吸着量センサ2
0を炭化水素吸着装置4の下流側に設けた本実施形態で
は特に、炭化水素吸着装置4のゼオライト12の劣化を
適切に検出することができる。
【0049】本実施形態では、上記第1実施形態と同様
に、電極13、13間の抵抗値Rsおよび静電容量Cs
の変化を、電極間の電圧、発振器による発振周波
数、並びに電極間の収束電圧および収束時間をパラメ
ータとして検出することも可能である。以下、これらを
パラメータとする場合について、図12〜14を参照し
ながら、順に簡単に説明する。
【0050】電極間の電圧をパラメータとした場合 図12に示すグラフは、第1実施形態の図6(b)のグ
ラフに相当するものであり、電極13、13間に所定の
直流電圧を印加することによって電極13、13間に生
じる電圧Vsが、電極13のゼオライトへの水分吸着量
の増加に従って低下することを示している(水分吸着量
センサ20の等価回路図は図6(a)参照)。このよう
に、電極13、13間に所定の直流電圧を印加すること
によって電極13、13間に生じる電圧Vsの変化は、
電極13、13間の抵抗値Rsの変化にほぼ合致し、そ
の抵抗値Rsを良好に反映する。したがって、上記印加
によって電極13、13間に生じる電圧Vsをパラメー
タとすることにより、炭化水素吸着装置4のゼオライト
12への水分吸着量を良好に検出することができる。
【0051】発振器による発振周波数をパラメータと
した場合 図13に示すグラフは、第1実施形態の図7(b)のグ
ラフに相当するものであり、発振器19による発振周波
数foscが、電極13のゼオライトへの水分吸着量の
増加に従って増大することを示している(水分吸着量セ
ンサ20の等価回路図は図7(a)参照)。このよう
に、発振器19による発振周波数foscの変化は、電
極13、13間の静電容量Csの変化にほぼ合致し、そ
の静電容量Csを良好に反映する。したがって、上記発
振周波数foscをパラメータとすることにより、炭化
水素吸着装置4のゼオライト12への水分吸着量を良好
に検出することができる。
【0052】電極間の収束電圧および収束時間をパラ
メータとした場合 図14に示すグラフは、第1実施形態の図9のグラフに
相当するものであり、電極13、13間に所定の矩形状
のパルス電圧Vinを印加することによって電極13、
13間に生じる電圧Vsの収束電圧Vsatが、電極1
3のゼオライトへの水分吸着量の増加に従って低下する
ことを示し、一方、電圧Vsの収束時間Triseが、
水分吸着量の増加に従って増大することを示している
(水分吸着量センサ20の等価回路図は図8(a)参
照)。このように、電極13、13間に所定のパルス電
圧を印加することによって電極13、13間に生じる電
圧Vsの収束電圧Vsatおよび収束時間Triseの
変化は、電極13、13間の抵抗値Rsおよび静電容量
Csの変化にそれぞれほぼ合致し、抵抗値Rsおよび静
電容量Csをそれぞれ良好に反映する。したがって、上
記収束電圧Vsatおよび収束時間Triseの少なく
とも一方をパラメータとすることにより、炭化水素吸着
装置4のゼオライト12への水分吸着量を良好に検出す
ることができる。
【0053】なお、上記第2実施形態では、水分吸着量
センサ20を、炭化水素吸着装置4の下流側に設けた
が、上流側に設けてもよく、また、水分吸着量センサ2
0の電極13を3個以上で構成してもよい。
【0054】また、第2実施形態では、水分吸着量セン
サ20を、上記炭化水素吸着装置4のゼオライト12へ
の水分吸着量を検出するための吸着量センサとして適用
したが、この水分吸着量センサ20は、炭化水素吸着装
置4の水分吸着量を検出するものに限定されるものでは
ない。例えば、排気ガス中の水分を吸着するゼオライト
を有する水分吸着装置の水分吸着量を検出するための吸
着量センサとして適用することもできる。また、このよ
うな水分吸着装置における水分の吸着剤は、ゼオライト
に限定されるものではなく、その他の適当な吸着剤を使
用してもよく、この場合には、第2実施形態で示したよ
うな電極13、13に、ゼオライトを担持させるか、あ
るいはその吸着剤と同質のものを電極13、13に担持
させることで、水分吸着装置の水分吸着量を検出するこ
とが可能である。
【0055】さらに、水分吸着量センサ20は、上記水
分吸着装置自体の水分吸着量を検出するものに限定され
るものではなく、排気ガス中の水分量を直接検出するよ
うな水分量センサとして適用することもできる。さらに
また、水分吸着量センサ20は、上記のような水分量セ
ンサのみならず、自身が配置された雰囲気中の水分量を
直接検出するような水分量センサとしても適用すること
ができる。これらのように、水分吸着量センサ20を水
分量センサとして適用した場合も、第2実施形態と同様
の作用、効果を得ることができる。
【0056】また、上記第1実施形態で示した炭化水素
吸着量センサおよび第2実施形態で示した水分吸着量セ
ンサの細部の構成などは、あくまで例示であり、本発明
の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の吸着量セ
ンサは、エンジンの作動中であっても、炭化水素吸着装
置のゼオライトへの炭化水素吸着量や水分吸着量を正確
に検出することができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る吸着量センサを炭
化水素吸着量センサとして排気管に組み込んだ状態の概
略構成を示すブロック図である。
【図2】炭化水素吸着量センサを示す図であり、(a)
はセンサの外観を示す斜視図であり、(b)は電極の外
観を示す斜視図である。
【図3】図2の電極と形状の異なる櫛歯状の電極の外観
を示す斜視図である。
【図4】炭化水素吸着量センサを示すブロック図であ
る。
【図5】(a)は炭化水素吸着量センサの等価回路図で
あり、(b)はゼオライトへの炭化水素吸着量と、電極
間の抵抗値および静電容量との関係を示すグラフであ
る。
【図6】電極間に所定の直流電圧を印加し、電極間に生
じる電圧をパラメータとする場合を説明する図であり、
(a)は炭化水素吸着量センサの模式的な等価回路図、
(b)はゼオライトへの炭化水素吸着量と、電極間に生
じる電圧との関係を示すグラフである。
【図7】発振器による発振周波数の信号を出力させ、そ
の発振周波数をパラメータとする場合を説明する図であ
り、(a)は炭化水素吸着量センサの模式的な等価回路
図、(b)はゼオライトへの炭化水素吸着量と、発振周
波数との関係を示すグラフである。
【図8】電極間にパルス電圧を印加し、電極間に生じる
電圧が収束するときの収束電圧および収束時間をパラメ
ータとする場合を説明する図であり、(a)は炭化水素
吸着量センサの模式的な等価回路図、(b)はパルス電
圧と、これに対応する収束電圧および収束時間との関係
を示す波形図である。
【図9】電極間にパルス電圧を印加したときの、ゼオラ
イトへの炭化水素吸着量と、収束電圧および収束時間と
の関係を示すグラフである。
【図10】本発明の第2実施形態に係る吸着量センサを
水分吸着量センサとして排気管に組み込んだ状態の概略
構成を示すブロック図である。
【図11】ゼオライトへの水分吸着量と、電極間の抵抗
値および静電容量との関係を示すグラフである。
【図12】電極間に所定の直流電圧を印加し、電極間に
生じる電圧をパラメータとする場合を説明する図であ
り、ゼオライトへの水分吸着量と、電極間に生じる電圧
との関係を示すグラフである。
【図13】発振器による発振周波数の信号を出力させ、
その発振周波数をパラメータとする場合を説明する図で
あり、ゼオライトへの水分吸着量と、発振周波数との関
係を示すグラフである。
【図14】電極間にパルス電圧を印加したときの、ゼオ
ライトへの水分吸着量と、収束電圧および収束時間との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 内燃機関 4 炭化水素吸着装置 10 炭化水素吸着量センサ 12 ゼオライト 13 電極 15 センサ回路(炭化水素検出手段、水分検出手
段) 19 発振器 20 水分吸着量センサ Rs 抵抗値 Cs 静電容量
フロントページの続き (72)発明者 芳賀 剛志 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 遠藤 哲雄 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 上野 将樹 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 安井 裕司 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 2G046 AA03 AA18 AA32 BA09 CA07 DA05 DC14 DD01 EA04 EB01 FB03 FE03 FE23 FE38 2G060 AA03 AB16 AB19 AC01 AE19 AF02 AF04 AF07 AF10 AG11 BA09 BB07 BB15 HA03 HC07 HE01 KA01 KA08 3G091 AA02 AA17 AB03 AB10 BA03 BA14 BA15 BA19 BA31 BA39 EA33 EA37 FA02 FA04 FA12 FA13 FB02 FC02 FC07 GB09Y HA19 HA36 HA37

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガス中の炭化水素をゼオライトによ
    って吸着する炭化水素吸着装置の前記ゼオライトへの炭
    化水素吸着量を検出するための吸着量センサであって、 前記炭化水素吸着装置の付近に、互いに対向するように
    設けられ、ゼオライトを担持した複数の電極と、 これら複数の電極間の抵抗値および静電容量の少なくと
    も一方の変化を表すパラメータにより、前記炭化水素吸
    着量を検出する炭化水素検出手段と、 を備えていることを特徴とする吸着量センサ。
  2. 【請求項2】 排気ガス中の炭化水素および水分をゼオ
    ライトによって吸着する炭化水素吸着装置の前記ゼオラ
    イトへの水分吸着量を検出するための吸着量センサであ
    って、 前記炭化水素吸着装置の付近に、互いに対向するように
    設けられ、ゼオライトを担持した複数の電極と、 これら複数の電極間の抵抗値および静電容量の少なくと
    も一方の変化を表すパラメータにより、前記水分吸着量
    を検出する水分検出手段と、 を備えていることを特徴とする吸着量センサ。
  3. 【請求項3】 前記パラメータは、前記複数の電極間に
    所定の直流電圧が印加されたときに前記複数の電極間に
    生じる電圧であることを特徴とする請求項1または2に
    記載の吸着量センサ。
  4. 【請求項4】 前記複数の電極間の抵抗値および静電容
    量の少なくとも一方に応じた発振周波数の信号を出力す
    る発振器をさらに備え、 前記パラメータは、前記発振器の前記発振周波数である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の吸着量セン
    サ。
  5. 【請求項5】 前記パラメータは、前記複数の電極間に
    パルス状の電圧が印加されたときに前記複数の電極間に
    生じる電圧が収束するときの収束電圧および収束時間の
    少なくとも一方であることを特徴とする請求項1または
    2に記載の吸着量センサ。
JP2000023085A 1999-05-14 2000-01-31 吸着量センサ Withdrawn JP2001033412A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000023085A JP2001033412A (ja) 1999-05-14 2000-01-31 吸着量センサ
US09/568,125 US6602471B1 (en) 1999-05-14 2000-05-10 Adsorption amount sensor and coking sensor for internal combustion engine

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-133620 1999-05-14
JP13362099 1999-05-14
JP2000023085A JP2001033412A (ja) 1999-05-14 2000-01-31 吸着量センサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001033412A true JP2001033412A (ja) 2001-02-09

Family

ID=26467937

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000023085A Withdrawn JP2001033412A (ja) 1999-05-14 2000-01-31 吸着量センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001033412A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003083044A (ja) * 2001-09-07 2003-03-19 Honda Motor Co Ltd 吸着材の劣化判定装置
JP2003083043A (ja) * 2001-09-07 2003-03-19 Honda Motor Co Ltd 排気ガス浄化装置の状態判定装置
WO2003036053A1 (fr) * 2001-10-19 2003-05-01 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Dispositif de controle de l'etat d'adsorption d'hydrocarbures
GB2381588A (en) * 2001-10-29 2003-05-07 Visteon Global Tech Inc Hydrocarbon sensor and collector
EP1431539A2 (en) * 2001-08-31 2004-06-23 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Adsorbent degradation-determining system
WO2011034744A2 (en) * 2009-09-17 2011-03-24 Woodward Governor Company Surface gap soot sensor for exhaust
JP2013527463A (ja) * 2010-06-01 2013-06-27 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 排ガス流中の粒子を検出するための方法および粒子センサ
JP2015137938A (ja) * 2014-01-22 2015-07-30 株式会社ジェイテクト 吸着エネルギー測定方法
JP2016224054A (ja) * 2011-02-22 2016-12-28 デルファイ・インターナショナル・オペレーションズ・ルクセンブルク・エス・アー・エール・エル 煤センサの機能的能力監視

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1431539A2 (en) * 2001-08-31 2004-06-23 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Adsorbent degradation-determining system
EP1431539A3 (en) * 2001-08-31 2004-07-07 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Adsorbent degradation-determining system
JP2003083043A (ja) * 2001-09-07 2003-03-19 Honda Motor Co Ltd 排気ガス浄化装置の状態判定装置
JP4538175B2 (ja) * 2001-09-07 2010-09-08 本田技研工業株式会社 排気ガス浄化装置の状態判定装置
JP2003083044A (ja) * 2001-09-07 2003-03-19 Honda Motor Co Ltd 吸着材の劣化判定装置
US6928805B2 (en) 2001-10-19 2005-08-16 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Hydrocarbon adsorbent state monitoring device
WO2003036053A1 (fr) * 2001-10-19 2003-05-01 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Dispositif de controle de l'etat d'adsorption d'hydrocarbures
US7056474B2 (en) 2001-10-29 2006-06-06 Visteon Global Technologies, Inc. Hydrocarbon sensor and collector
GB2381588B (en) * 2001-10-29 2003-10-22 Visteon Global Tech Inc Hydrocarbon sensor and collector
GB2381588A (en) * 2001-10-29 2003-05-07 Visteon Global Tech Inc Hydrocarbon sensor and collector
WO2011034744A2 (en) * 2009-09-17 2011-03-24 Woodward Governor Company Surface gap soot sensor for exhaust
WO2011034744A3 (en) * 2009-09-17 2011-09-29 Woodward, Inc. Surface gap soot sensor for exhaust
US8310249B2 (en) 2009-09-17 2012-11-13 Woodward, Inc. Surface gap soot sensor for exhaust
JP2013527463A (ja) * 2010-06-01 2013-06-27 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 排ガス流中の粒子を検出するための方法および粒子センサ
US9267865B2 (en) 2010-06-01 2016-02-23 Robert Bosch Gmbh Method and particle sensor for detecting particles in an exhaust gas stream
JP2016224054A (ja) * 2011-02-22 2016-12-28 デルファイ・インターナショナル・オペレーションズ・ルクセンブルク・エス・アー・エール・エル 煤センサの機能的能力監視
JP2015137938A (ja) * 2014-01-22 2015-07-30 株式会社ジェイテクト 吸着エネルギー測定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9891139B2 (en) Catalyst deterioration diagnosis system and catalyst deterioration diagnosis method
US9939348B2 (en) Catalyst deterioration diagnosis method
US6336354B1 (en) Gas concentration measuring apparatus compensating for error component of output signal
EP3029292B1 (en) Catalyst deterioration diagnosis method
JP2008096446A (ja) NOx触媒を監視するセンサ
JP2001033412A (ja) 吸着量センサ
JP3802168B2 (ja) ガスセンサおよびそれを用いた排ガス浄化装置の劣化診断方法
JP2009540334A (ja) 異種電極を有するアンモニアセンサー
KR101775993B1 (ko) 배출물 조절의 개선
CA2284383A1 (en) Adsorbent activity characterization
JPH11190244A (ja) 排気浄化装置の診断装置
CN112412597B (zh) 催化器劣化诊断系统及催化器劣化诊断方法
JP2002147288A (ja) 排気ガス還流系の状態判定装置
JP5140734B2 (ja) ガス中の少なくとも1つのガス成分、特に窒素酸化物を、質的及び/又は量的に検出するための吸蔵装置、及びセンサエレメント、及び方法
US6602471B1 (en) Adsorption amount sensor and coking sensor for internal combustion engine
JP2000297630A (ja) 内燃機関の排気浄化装置の劣化判別装置
JP2004068665A (ja) 炭化水素吸着材の劣化状態評価装置
US6923849B2 (en) Hydrocarbon adsorbent state determining apparatus
JP3992400B2 (ja) 内燃機関用のコーキングセンサ
JP5900518B2 (ja) NOxセンサの制御装置
US6729121B2 (en) Adsorbent deterioration determining apparatus
JP4615788B2 (ja) 抵抗変化式ガスセンサのクリーニング方法
Yamazaki et al. Research on HC adsorption emission system
JP3413997B2 (ja) 内燃機関におけるhc吸着剤の劣化診断装置
JP4077229B2 (ja) NOx測定装置及びガス濃度測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070403