JP2001033063A - 躯体蓄熱システム - Google Patents

躯体蓄熱システム

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JP2001033063A
JP2001033063A JP11205441A JP20544199A JP2001033063A JP 2001033063 A JP2001033063 A JP 2001033063A JP 11205441 A JP11205441 A JP 11205441A JP 20544199 A JP20544199 A JP 20544199A JP 2001033063 A JP2001033063 A JP 2001033063A
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Shinichiro Osada
真一郎 長田
Minoru Kawashima
実 川島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率の良い躯体蓄熱システムを提供すること
を課題としている。 【解決手段】 蓄熱媒体としてのスラブ11上に、仕上
床を浮かせた状態で設け、これらの間に二重床空間14
を形成し、そこに空調機を介しての空気を流すようにし
た。そして、二重床空間14内に整流板16を設け、冷
房時の蓄熱時に二重床空間14内に温度成層を生じさせ
る構成とした。また、放熱時には二重床空間14の側壁
14bに沿って配置した流出口18Bから空気を流し込
み、二重床空間14内で気流を乱流状態とするようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築物の空調設備に
適用される蓄熱システムに関わり、特にコンクリート造
のスラブを蓄熱媒体として有効利用する躯体蓄熱システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、空調設備における蓄熱シ
ステムは負荷のピークカットを行い得て熱源機器容量を
削減できる有効な手段である。この種の蓄熱システムと
しては蓄熱槽の保有水を蓄熱媒体として利用するものが
最も一般的であるが、近年においては他の蓄熱媒体を利
用することも検討されつつあり、例えば鉄筋コンクリー
ト造の躯体はかなりの熱容量を確保することが期待でき
ることから、それを蓄熱媒体として有効に利用できるの
ではないかと考えられている。
【0003】図5は、躯体であるスラブ1を蓄熱媒体と
して利用しようとする場合に考えられる蓄熱システムの
概念図である。これは、スラブ1上に仕上床2を支柱3
により浮かせた状態で設け、それらの間に二重床空間4
を形成し、そこを空気の通路としたものである。そし
て、夜間等の空調停止時に二重床空間4内に蓄熱用気流
(夏期においては冷風、冬季においては温風)を通して
スラブ1に対する蓄熱運転を行い、空調時には二重床空
間4に空気を通すことでスラブ1の保有熱を空気に放熱
せしめることを基本とするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
躯体蓄熱システムにおいては以下のような問題が存在す
る。すなわち、二重床空間4内に単に空気を流しただけ
では、躯体のスラブ1で蓄熱・放熱が必ずしも効率良く
行われているとは限らない。また、例えば夏期におい
て、スラブ1に十分に蓄熱させようとした場合に、気温
の低下する朝方に、仕上床2上の空間である室内空間の
温度が必要以上に低下してしまうという問題もある。こ
のように、従来のシステムでは蓄熱・放熱が効率良く行
われているとは言えず、その結果、余分なエネルギーを
使用することとなり、エネルギーの有効利用という本来
の目的を充分に達成しているとは言えないのが現状であ
る。本発明は以上のような点を考慮してなされたもの
で、より効率の良い躯体蓄熱システムを提供することを
課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
建築物の空調設備に適用される躯体蓄熱システムであっ
て、スラブ上に仕上床を設けてそれらの間に二重床空間
を形成し、前記スラブを蓄熱媒体として、前記二重床空
間内を流れる空気との間で熱交換を行い、その熱エネル
ギーを空調に利用する構成とされ、前記スラブから放熱
させるときには、前記二重床空間内が乱流状態となるよ
う、空気の流れを制御する気流制御手段が備えられ、さ
らに、前記仕上床よりも上方の空間の空気を加圧する加
圧手段が備えられていることを特徴としている。
【0006】スラブから放熱させるときに二重床空間内
の気流を乱流状態とすることにより、対流熱伝達率を上
げることができる。また、仕上床よりも上方の空間を加
圧することにより、二重床空間内から室内側へ空気が流
れ出すのを押さえ込むことができ、熱ロスを抑えること
ができる。
【0007】請求項2に係る発明は、前記気流制御手段
では、前記スラブに蓄熱するときには、前記二重床空間
内で温度成層を生じさせるよう、空気の流れを制御する
構成となっていることを特徴としている。
【0008】スラブに蓄熱するときに、二重床空間内で
気流に温度成層を生じさせることにより、二重床空間に
おいては、低所であるスラブ側がより低温になり、スラ
ブが効率良く冷却され、また仕上床を介して上方の空間
への伝熱を抑えることができる。
【0009】請求項3に係る発明は、前記仕上床に、該
仕上床の上下の空間を連通する吹出口が形成され、前記
二重床空間内の空気が前記吹出口を通して前記仕上床の
上方の空間に吹き出すことにより、空調が行われること
を特徴としている。
【0010】請求項4に係る発明は、前記気流制御手段
が冷房用にのみ有効となるよう、冷房時と暖房時とで切
替可能とされていることを特徴としている。
【0011】二重床空間内で温度成層を生じさせると、
低所が低温側となるので、これは、スラブを冷却して蓄
熱を行う冷房時に有効となる。したがって、暖房時には
温度成層を生じさせないようにすることにより、より有
効なシステムとすることができる。
【0012】請求項5に係る発明は、前記二重床空間内
で温度成層を生じさせるため、前記二重床空間内に、前
記空気が一方向にかつ一様に流れるよう整流する整流部
材が設けられていることを特徴としている。
【0013】請求項6に係る発明は、前記整流部材とし
て、複数の孔が形成された整流板が設けられるととも
に、前記整流板の一方の側に前記二重床空間内に空気を
流し込む流出口が設けられて、前記気流が前記整流板の
一方の側から前記孔を通して他方の側に流れる構成とさ
れていることを特徴としている。
【0014】請求項7に係る発明は、前記整流部材とし
て、筒状でかつその側面に複数の孔が形成された整流筒
が設けられ、空気が前記整流筒の内部から前記孔を通し
て前記二重床空間内に流出する構成とされていることを
特徴としている。
【0015】二重床空間内に上記のような整流部材を設
けることにより、気流を一方向に、かつ、一様に流すこ
とができ、気流の流速を低くして温度成層を確実に生じ
させ、これを維持させることができる。これにより冷気
がスラブ表面を這うようになり、効率的に蓄熱を行うこ
とが可能となる。
【0016】請求項8に係る発明は、前記二重床空間内
で空気の流れを乱流状態とするため、前記二重床空間内
の側端部に前記空気の排出口が配置されていることを特
徴としている。
【0017】二重床空間の側端部に排出口を設けること
により、この排出口から排出された空気は二重床空間内
で旋回することになり、その流れを乱流状態とすること
ができる。
【0018】請求項9に係る発明は、前記仕上床の下面
側には、該仕上床を形成する材料よりも輻射率の低い反
射材が設けられていることを特徴としている。
【0019】仕上床の下面側に輻射率の低い反射材を設
けることにより、二重床空間内から室内側への伝熱量を
少なくすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る躯体蓄熱シス
テムの実施の形態の一例を、図1ないし図4を参照して
説明する。
【0021】図1,図2に示す躯体蓄熱システムは、蓄
熱媒体としてのスラブ11上に、仕上床12を支柱13
により浮かせた状態で設け、スラブ11と仕上床12と
の間に二重床空間14を形成し、そこに空調機15(図
1のみに図示)を介しての空気を流すようにした概略構
成となっている。
【0022】仕上床12には、複数のスリットや孔等の
吹出口12aが形成されている。そして、基本的には、
空調機15(図1のみに図示)で冷却あるいは加熱され
た空気が二重床空間14内に送り込まれ、仕上床12に
形成された吹出口12aからその上方の室内空間Sに吹
き出されることにより、冷房あるいは暖房が行われるよ
うになっている。なお、室内空間Sに送り込まれた空気
は、室内壁面上部に設けられた図示しない吸出口から吸
い出され、再び空調機15に循環あるいは室外に大気開
放されるようになっているのである。
【0023】図3に示すように、二重床空間14内に
は、整流板(整流部材、気流制御手段)16が、平面視
したときに、その一端側の側壁14aに沿って、この側
壁14aの全体にわたって設けられている。この整流板
16には、整流のための多数の孔やスリット(孔)16
aが形成されている。
【0024】二重床空間14には、空調機15(図1参
照)からダクト管17を介して送られる空気の流出口1
8Aと流出口(排出口、気流制御手段)18Bが配設さ
れている。二つの流出口18A,18Bのうち、蓄熱時
用とされる流出口18Aは、整流板16が設けられてい
る側の側壁14a近傍に位置している。また放熱時用と
される流出口18Bは、整流板16に対して流出口18
Aとは反対側に、二重床空間14の側壁14bに沿うよ
う位置している。これら二つの流出口18A、18B
は、バルブ19A,19Bにより任意に切替可能となっ
ている。
【0025】また、図1および図2に示したように、仕
上床12の下面には、例えばアルミ箔等、少なくとも仕
上床12を構成する材料よりも輻射率の低い反射材21
が設けられている。これにより、二重床空間14側から
仕上床12上の室内への伝熱は、仕上床12に形成され
た吹出口12aのみとなり、仕上床12自体を介しての
伝熱量を抑えることができるようになっている。
【0026】さらに、図1に示したように、仕上床12
よりも上方の空間(居住空間あるいは天井内空間)に
は、例えばファン等の加圧手段22により、流出口23
を通して空気が送り込まれ、仕上床12よりも上方の室
内空間Sの気圧が高められるようになっている。このよ
うにして室内空間Sが加圧されると、二重床空間14側
から仕上床12から室内空間S側に空気が流れ出すのを
押さえ込むことができるようになっている。なお、この
ような加圧手段22による加圧は、蓄熱時に行われるも
のである。
【0027】このような躯体蓄熱システムでは、図に示
したような空調機15あるいは加圧手段22の作動、お
よび流出口18A,18B、23を開閉するためのバル
ブ19A,19Bの操作等は、冷房時、暖房時等に応じ
て予め設定された条件に基づき、図示しない制御装置に
よって自動的に制御されるようになっている。
【0028】そして、図3(a)に示すように、蓄熱時
において、空調機15(図1のみに図示)から送給され
た空気を流出口18Aから二重床空間14内に流し込む
と、この空気は、整流板16の孔やスリット16aを通
って反対側に流れる。この時、孔やスリット16aによ
り空気の流れが整流され、流速が低下し、略均一な流れ
になる。これにより、二重床空間14内では温度成層が
生じ、低所、つまり下方のスラブ11側が温度が低くな
る。したがって、冷房用の蓄熱時であれば、スラブ11
の表面を冷気が這うように流れることになり、スラブ1
1への蓄熱が効率良く行われるのである。このとき、同
時にファン等の加圧手段22を作動させて室内空間Sを
加圧し、二重床空間14内の冷気が仕上床12を通して
室内空間S側に漏れるのを防止するようになっている。
【0029】また、冷房時における放熱時には、加圧手
段22を停止させ、空調機15から送られる空気を流出
口18Bから流出させる。すると、図3(b)に示すよ
うに、流出口18Bから二重床空間14内に流し込まれ
た空気は側壁18c,18dに順次当たり、その結果、
二重床空間14内では気流が旋回し、これにより乱流が
生じる。これにより二重床空間14内における実質的な
流速を上げて対流熱伝達率を上げ、効率的にスラブ11
からの放熱を行うことができるようになっている。この
ようにして、スラブ11に蓄熱された熱エネルギーが二
重床空間14内に放熱されて、二重床空間14内の空気
が冷却され、これが仕上床12のスリットや孔等の吹出
口12aを通して室内空間Sに吹き出されるのである。
これにより、室内空間Sの冷房が効率良く行われる。
【0030】なお、暖房時における蓄熱は、流出口18
Aあるいは流出口18Bいずれかから空気を流出させ、
二重床空間14内に気流を生じさせるのであるが、種々
の条件等により、いずれかを効率の良い方から流出させ
るよう、冷房時と暖房時で切り換えるシステムとしても
良い。
【0031】上述したように、二重床空間14内に整流
板16を設け、冷房時の蓄熱時に二重床空間14内に温
度成層を生じさせることにより、仕上床12を通しての
室内への熱ロスを最小限とし、効率的に蓄熱を行うこと
ができる。またこのとき、仕上床12の下面側にアルミ
箔等の反射材21が設けられているので、仕上床12か
ら室内空間Sへの伝熱量を少なくすることができる。加
えて、蓄熱時には加圧手段22により室内空間S側を加
圧するようにしたので、これによっても熱ロスを最小限
とすることができる。
【0032】このようにして、蓄熱時の熱ロスを最小限
とし、スラブ11での蓄熱を効率良く行うことにより、
エネルギーをより有効に利用することができ、使用エネ
ルギー量を大幅に削減することが可能となる。また、そ
の結果、例えば蓄熱時の朝方に室内空間Sの温度が必要
以上に低下してしまうのを防止することも可能となる。
一方、放熱時には、二重床空間14内に乱流を生じさせ
ることにより、効率良くスラブ11からの放熱を行うこ
とができ、これによってもエネルギーの有効利用を図る
ことができる。
【0033】そして、このような躯体蓄熱システムは、
従来からの躯体蓄熱システムに整流板16を加えるのみ
で良く、非常に簡易な構成であり、低コストで上記の効
果を得ることが可能となるのである。
【0034】なお、上記の実施の形態で、整流部材とし
て整流板16を例に挙げたが、これに代えて以下に示す
ような構成を採用することも可能である。すなわち、図
4(a)に示すように、二重床空間14内の端部に筒状
ダクト(整流筒、整流部材、気流制御手段)30を配置
するのである。この筒状ダクト30は、側面に多数の孔
30aが形成されており、空調機15から送給される空
気がダクト管17を介して送り込まれるようになってい
る。そして、この筒状ダクト30は、二重床空間14を
平面視すると、その一辺の側壁14aに沿って所定長延
在するよう設けられている。このような筒状ダクト30
では、蓄熱時には、空調機15(図1参照)から送り込
まれた空気は、多数の孔30aから二重床空間14内に
吹き出し、その気流は、二重床空間14内において略均
一となり、かつその流速が低められる。これにより、前
記整流板16(図3参照)と同様、二重床空間14内に
温度成層を生じさせることができ、従って上記実施の形
態と同様の効果が得られるのである。また、図4(b)
に示すように、放熱時には、二重床空間14の側壁14
bに沿って配置した流出口18Bから流し込まれた空気
が二重床14内で旋回し、乱流状態でスラブ11からの
放熱を行うようになっている。
【0035】なお、整流部材としての整流板16や筒状
ダクト30の設置位置や構造等については、上記に挙げ
たものに限るものではなく、整流効果が高くなるよう、
他の場所に設置したりあるいは他の構成のものを採用す
るようにしてもよい。
【0036】また、上記実施の形態では、蓄熱時に二重
床空間14内で温度成層を生じさせる構成としたが、必
ずしもこの構成を採用する必要はなく、蓄熱を充分に行
うことができるのであれば、蓄熱時に二重床空間14内
が乱流状態あるいは成流状態などであっても良い。
【0037】また、仕上床12の下面にアルミ箔等の反
射材21を設けるようにしたが、アルミ箔以外のものを
用いてもよい。加えて、反射材21と仕上床12との間
に断熱材を挟み込むようにしても良く、これにより、前
記効果が一層顕著なものとなる。
【0038】これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない
範囲内であれば、いかなる構成を採用しても良く、また
上記したような構成を適宜選択的に組み合わせたものと
しても良いのは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る躯
体蓄熱システムによれば、スラブから放熱させるときに
は、二重床空間内の気流が乱流状態となるようにするこ
とにより、対流熱伝達率を上げることができる。したが
って、放熱効率を高めることができ、これによっても熱
エネルギーを有効利用することができる。また、仕上床
よりも上方の空間を加圧することにより、二重床空間か
ら仕上床の上方の空間に空気が流れ出すのを防止でき
る。その結果、二重床空間における熱ロスを最小限にす
ることが可能となり、蓄熱を効率良く行うことができ、
使用エネルギーを大幅に削減することが可能となるので
ある。
【0040】請求項2に係る躯体蓄熱システムによれ
ば、スラブに蓄熱するときに、二重床空間内で気流に温
度成層を生じさせるようにした。これにより、二重床空
間においては、低所であるスラブ側がより低温になり、
したがってスラブが効率良く冷却されて蓄熱を行うこと
ができる。その結果、仕上床を通して室内への熱ロスを
抑えることができ、蓄熱効果を高めて、エネルギーを有
効利用することが可能となり、また、朝方に必要以上に
室内の温度が低下してしまうのを防止することもでき
る。
【0041】請求項3に係る躯体蓄熱システムによれ
ば、二重床空間内で蓄熱エネルギーを利用して冷却した
空気を、仕上床に形成された吹出口から室内空間に吹き
出させることにより、効率の良い空調システムを構成す
ることができる。
【0042】請求項4に係る躯体蓄熱システムによれ
ば、二重床空間内で温度成層を生じさせると、低所が低
温側となるので、これは、スラブを冷却して蓄熱を行う
冷房時に有効となる。したがって、暖房時には温度成層
を生じさせないようにすることにより、より有効なシス
テムとすることができる。
【0043】請求項5から7に係る躯体蓄熱システムに
よれば、二重床空間内に、例えば整流板や整流筒等の整
流部材を設けることにより、温度成層を確実に生じさ
せ、これを維持させることができる。これにより、冷気
がスラブ表面を這うようになり、効率的に蓄熱を行うこ
とが可能となる。
【0044】請求項8に係る躯体蓄熱システムによれ
ば、二重床空間の端部に気流の排出口を設けることによ
り、この排出口から排出された空気により二重床空間内
で気流が旋回することになり、乱流状態を生じさせるこ
とができる。これにより放熱を効率良く行うことが可能
となる。
【0045】請求項9に係る躯体蓄熱システムによれ
ば、仕上床の下面側に輻射率の低い反射材を設けること
により、二重床空間内から室内側への伝熱量を少なくす
ることができる。したがって、効率的にスラブに蓄熱す
ることが可能となり、また、蓄熱時の朝方に、室内温度
が必要以上に低下することを防止することができる。ま
た、反射材と仕上床との間に断熱材を挟み込むようにし
ても良く、これにより上記効果は一層顕著なものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る躯体蓄熱システムを適用した室
の一例を示す立断面図である。
【図2】 前記室の二重床空間を示す立断面図である。
【図3】 前記二重床空間の平断面図であり、蓄熱時と
放熱時における空気の流れを示す図である。
【図4】 本発明に係る躯体蓄熱システムの他の一例を
示し、二重床空間を平断面視したときの、蓄熱時と放熱
時における空気の流れを示す図である。
【図5】 従来の躯体蓄熱システムを示す立断面図であ
る。
【符号の説明】
11 スラブ 12 仕上床 12a 吹出口 14 二重床空間 16 整流板(整流部材、気流制御手段) 16a 孔やスリット(孔) 18A 流出口 18B 流出口(排出口、気流制御手段) 21 反射材 22 加圧手段 30 筒状ダクト(整流筒、整流部材、気流制御手段) 30a 孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小久保 吉章 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 長田 真一郎 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 川島 実 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 Fターム(参考) 3L054 BG08 BG10 BH07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の空調設備に適用される躯体蓄熱
    システムであって、スラブ上に仕上床を設けてそれらの
    間に二重床空間を形成し、前記スラブを蓄熱媒体とし
    て、前記二重床空間内を流れる空気との間で熱交換を行
    い、その熱エネルギーを空調に利用する構成とされ、 前記スラブから放熱させるときには、前記二重床空間内
    が乱流状態となるよう、空気の流れを制御する気流制御
    手段が備えられ、 さらに、前記仕上床よりも上方の空間の空気を加圧する
    加圧手段が備えられていることを特徴とする躯体蓄熱シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 前記気流制御手段では、前記スラブに蓄
    熱するときには、前記二重床空間内で温度成層を生じさ
    せるよう、空気の流れを制御する構成となっていること
    を特徴とする請求項1記載の躯体蓄熱システム。
  3. 【請求項3】 前記仕上床に、該仕上床の上下の空間を
    連通する吹出口が形成され、前記二重床空間内の空気が
    前記吹出口を通して前記仕上床の上方の空間に吹き出す
    ことにより、空調が行われることを特徴とする請求項1
    または2記載の躯体蓄熱システム。
  4. 【請求項4】 前記気流制御手段が冷房用にのみ有効と
    なるよう、冷房時と暖房時とで切替可能とされているこ
    とを特徴とする請求項3記載の躯体蓄熱システム。
  5. 【請求項5】 前記二重床空間内で温度成層を生じさせ
    るため、前記二重床空間内に、前記空気が一方向にかつ
    一様に流れるよう整流する整流部材が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の躯体
    蓄熱システム。
  6. 【請求項6】 前記整流部材として、複数の孔が形成さ
    れた整流板が設けられるとともに、前記整流板の一方の
    側に前記二重床空間内に空気を流し込む流出口が設けら
    れて、前記二重床空間内で空気が前記整流板の一方の側
    から前記孔を通して他方の側に流れる構成とされている
    ことを特徴とする請求項5記載の躯体蓄熱システム。
  7. 【請求項7】 前記整流部材として、筒状で側面に複数
    の孔が形成された整流筒が設けられ、空気が前記整流筒
    の内部から前記孔を通して前記二重床空間内に流出する
    構成とされていることを特徴とする請求項5記載の躯体
    蓄熱システム。
  8. 【請求項8】 前記二重床空間内で空気の流れを乱流状
    態とするため、前記二重床空間内の側端部に前記空気の
    排出口が配置されていることを特徴とする請求項1から
    7のいずれかに記載の躯体蓄熱システム。
  9. 【請求項9】 前記仕上床の下面側には、該仕上床を形
    成する材料よりも輻射率の低い反射材が設けられている
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の躯
    体蓄熱システム。
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