JP2001032036A - 機械加工性に優れた低歪み型浸炭焼入れ歯車用鋼材およびその鋼材による歯車の製造方法 - Google Patents
機械加工性に優れた低歪み型浸炭焼入れ歯車用鋼材およびその鋼材による歯車の製造方法Info
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Abstract
した軟質な鋼とし、浸炭焼入れ・焼戻し後の組織をフェ
ライト+マルテンサイトの二相として、歪みの発生を抑
止し、長寿命の歯車を製造する。 【解決手段】 Bを含有する鋼において、Ac3点を8
50〜960℃、DI値を50〜200mm、Ceqを
0.60%以下に調整し、鋼を熱間鍛造、焼鈍、機械加
工の工程により歯車に加工した後、浸炭焼入れ・焼戻し
て、非浸炭部の組織をフェライトを10〜70%合むマ
ルテンサイトとの二相組織として歯車の歪みを抑制す
る。
Description
車、建設機械、産業機械等に用いられる歯車用鋼材とし
て好適な、歯車加工時の機械加工性に優れ、且つ、浸炭
焼入れ時の歪み量が極めて小さい、低歪み型浸炭焼入れ
歯車用鋼材およびその鋼材による歯車の製造方法に関す
るものである。
時の静粛性が要求されるが、騒音の原因の一つとして、
歯車から発生するギアノイズがある。ギアノイズは、歯
車の噛合わせの不具合によって発生するものであり、こ
のような不具合は、所定形状に塑性加工、機械加工され
た歯車半製品に対し、その表面を硬化するために浸炭焼
入れまたは浸炭窒化焼入れ(以下、浸炭焼入れと総称す
る)処理を施した時に生じる歪みの結果発生する。
するマルテンサ イトの生成による変態応力、即
ち、オーステナイト組織からマルテンサイト組織に変態
する時に生ずる体積膨張に起因する応力が発生するた
め、鋼材に歪みが発生することが避けられず、その結
果、歯面や歯車の軸部に捻じれやゆがみを生じてしまう
ためにギアノイズが発生する。
ファレンシャル用のギヤにおいて、騒音に対して極めて
厳しい制限があるにもかかわらず、その形状が小さく且
つ歯自体の肉厚が薄いため、ギア内部の組織は、ベイナ
イト、残留オーステナイトを一部含むマルテンサイト主
体の組織(以下、低温変態相と総称する)になってい
る。このために、浸炭焼入れ時に歪みが生じやすく、こ
れが歯車騒音の最大の発生原因になっている。
ば、左右のタイヤの回転を調整するデファレンシャル装
置は、ドライブピニオン、ピニオンギヤ、サイドギヤ、
ファイナルリングギヤの4種のギヤの噛合いにより構成
されており、一部分に発生した歪みが装置全体に伝達さ
れることになり、一層、騒音を増大させる結果となって
いる。
として、従来は、浸炭焼入れ後の歪みを研削にて除去し
て歯形を修正する方法や、浸炭焼入れ前の歯車を型で押
さえて浸炭焼入れして歪みの発生を防止するプレスクエ
ンチ法等の対策が採られてきた。
る方法は、極めて高精度な機械研削加工が必要であり、
このために製造コストが大幅に高騰するうえに、表面硬
さや残留応力にむらが生ずるので、品質上からも問題が
あった。
焼入れ設備と多数の作業者を必要とし、これも大幅な製
造コストの高騰を招いていた。
後の歯形修正やプレスクエンチを行わずに使用されるこ
とが多く、従って、浸炭焼入れされた歯車半製品の寸法
精度向上のためには、焼入れ歪みそのものを低減するこ
とが必要であった。
として、Nb、Tiを添加してこれら元素の微細窒化物
析出により、結晶粒の粗大化を防止して結晶粒を微細に
調整する方法や、鋼の焼入れ性がジョミニーバンド下限
になるように鋼の化学成分組成を特定の狭い範囲内に制
御して、焼入れ性を低く、一定に抑える方法が採られて
きた。しかしながら、これらの方法は、マルテンサイト
の膨張を抑止する手段でないために、歪み防止のうえか
ら十分な効果が得られなかった。
量を低減する方法として、特開平5−70925公報に
は、Si、Mn、Cr、MoおよびV等の化学成分組成
を特定範囲に限定した鋼からなる歯車半製品に対して浸
炭窒化処理を施した後、これを歯表面部、即ち、浸炭窒
化部(以下、同じ)のAr1変態点以下の温度域まで冷
却し、次いで、歯表面部のAr3変態点以上で且つ歯内
部、即ち、非浸炭部(以下、同じ)をAr3変態点未満
の温度に再加熱して保持することにより、歯表面部をオ
ーステナイト状態に保ちつつ、歯内部にフェライトを析
出させてフェライト+パーライト組織とし、次いで、焼
入れをし、そして、焼戻しをすることにより歯表面部を
マルテンサイトにし、既に変態を終了している歯内部を
焼きの入っていないフェライトとパーライトとに維持す
る方法(以下、先行技術1という)が開示されている。
車芯部を説明する概略斜視図を示す。図1において、1
は、浸炭窒化部、2は、非浸炭部、3は、歯車芯部を示
す。
C、Si、Mn、Cr、MoおよびNi等の化学成分組
成を特定範囲内に限定した鋼で、Ac3変態温度を85
0〜960℃の範囲内に高め、且つ、理想臨界直径を3
0〜250mmの範囲内とした鋼材からなる歯車半製品
に、850〜1000℃の範囲内で浸炭処理を施し、浸
炭処理終了後、前記鋼材をそのまま炉冷し、800〜9
50℃の範囲内の温度であって且つ前記鋼材のA1変態
点超〜A3変態点未満の温度範囲内で冷却を止め、その
温度に所定時間保持した後に急冷して焼入れ処理を施
し、そして、焼戻し処理を行うことによって、前記鋼材
の非浸炭部の組織を10〜70%のフェライト+残部マ
ルテンサイトの二相組織にすることにより、浸炭焼入れ
歪みの発生を抑止する方法(以下、先行技術2という)
が開示されている。
た各先行技術には、以下に述べるような問題がある。
パーライトであり、マルテンサイト変態に伴う体積膨張
による焼入れ歪みを軽減できるという利点を有してい
る。
理後、一旦、室温付近まで冷却した歯車用鋼材に対し、
歯内部に十分な量のフェライトを析出させるために、歯
内部をA1〜A3変態点温度の間に再加熱保持し、且つ、
歯表面部は、A3変態温度以上に保持してオーステナイ
ト状態に保持した後、焼入れ・焼戻しを行うものである
ので、歯内部の組織は、フェライト+パーライトであ
る。このために、十分な硬化が得られず、歯車に必要な
強度を確保するには、合金元素を大幅に高めなければな
らないという欠点がある。
処理後、焼入れるのが普通であるが、先行技術1の場合
には、浸炭窒化加熱+焼入れ加熱という2回の加熱処理
を行わねばならないので、製造コストの大幅な高騰を招
いてしまうという欠点を有している。
な問題がある。
造により歯車の粗形状素材(以下、粗形材という)に加
工することが多い。粗形材は、その後、外周切削、破面
のホブ切り、ボルトを付けるための穴明け等の機械加工
を施した後、浸炭焼入れ・焼戻し処理が施される。歯車
用鋼材として広く使用きれJlS、SCM420、SC
M822等の肌焼鋼は、熱間鍛造後、そのまま空冷する
と、組織中にベイナイトが混在したブリネル硬さが20
0を超える硬い組織になってしまう。組織の中にベイナ
イトが混在する鋼材を機械加工すると、切り屠の分断
性、即ち、切り屠処理性が悪くなって、切り屑が加工工
具に詰まったり、切り屑がドリル穴から排出されず、切
り屠の詰まりによりドリルが折損したりする。
械加工すると、工具の摩耗が大きく、工具寿命が短くな
ってしまう。そのため熱間鍛造粗形材は、通常は900
℃前後の温度に数時間加熱した後、できる限り徐冷する
軟化焼純を施して、組織が粗大なフェライト+パーライ
ト組織で、且つ、HBが200以下の比較的軟らかい粗
形材とした後、概械加工が施される。
ている浸炭焼入れ条件にて歯車内部組織にフェライトを
析出させるために、Ac3変態温度を高める必要があ
り、このために、Ac3変態温度を高めるSi、Mo等
の合金元素を多量に必要とする。
に、焼入れ性を確保する必要があるため、Mn、Cr等
の焼入れ性向上に有効な元素を所定量以上添加する必要
があり、これらSi、Mo、Mn、Crの総量は、従来
のSCM420、SCM822と比べると大幅に高くな
ってしまい、従来の条件で軟化焼鈍を施しても、組織に
ベイナイトが残存したり、硬さがHB200を超えたり
する。そのために、ベイナイトの発生を防止し、HB2
00以下の硬さとするために、従来の軟化焼純より長時
間の焼鈍を施す必要があり、製造コストの大幅な増大を
招くという欠点を有している。
を低減し、しかも、粗形材の軟化焼鈍後の組織にベイナ
イトが残存したり、硬さが高いという欠点を解決して、
短い焼鈍時間でブリネル硬さ200以下となるように、
鋼材の合金元素の総量を少なくして、機械加工性に優れ
た粗形材を安価に製造することが可能な、機械加工性に
優れた低歪み型浸炭焼入れ歯車用鋼材およびその鋼材に
より製造される歯車を提供することにある。
観点から、短い軟化焼鈍時間で、ベイナイトの発生を防
止し、HB200以下の軟質な粗形材とし、通常施され
る浸炭焼入れ・焼戻し条件で歯内部の組織をフェライト
+低温変態相の二相組織として、歯車の浸炭焼入れに伴
って発生する歪みを軽減すべく鋭意研究を重ねた。
て微量のBを添加し、これによって鋼材のAc3変態温
度の低下、焼入れ性の低下を招くことなく、Mn、Cr
あるいはMo等の合金元素を低減することにより、上記
目的が達成されることを見いだすに至った。
0.30%、Si:0.50〜1.80%、Mn:0.
20〜1.50%、Cr:0.01〜1.00%、M
o:0.01〜1.00%、Ti:0.005〜0.0
50%、B :0.0005〜0.0050%、A1:
0.010〜0.100%、N:0.010%以下(以
上、重量%)を合有し、残部Feおよび不可避的不純物
からなる化学成分組成を有し、しかも、下記(1)式、 Ac3=910−203√C+44.7Si+31.5Mo−30Mn −11Cr−15.2Ni+104V+40Ti ---(1) によって算出されるAc3変態温度が、850〜960
℃の範囲内にあり、下記(2)式、 DI=7.95√C(1+0.64Si)(1+3.3Mn) (1+2.16Cr)(1+3.0Mo)(1+0.52Ni) (1+5.0V)×2 ---(2) によって算出される理想臨界直径が50〜200mmの
範囲内にあり、下記(3)式、 Ceq=C+(Si/10)+(Mn/7)+(Cr/10) +(Mo/11)+(Ni/9)+0.9V ---(3) によって算出される炭素当量が、0.60%以下である
化学成分組成を有することに特徴を有するものである。
前記鋼材が、Ni:0.01〜1.00%、V :0.
01〜0.50%(以上、重量%)のうちの少なくとも
1つの元素を、更に含有していることに特徴を有するも
のである。
において前記鋼材が、Nb:0.005〜0.050
%、Zr:0.005〜0.050%(以上、重量%)
のうちの少なくとも1つの元素を、更に含有しているこ
とに特徴を有するものである。
0.30%、Si:0.50〜1.80%、Mn:0.
20〜1.50%、Cr:0.01〜1.00%、M
o:0.01〜1.00%、Ti:0.005〜0.0
50%、B :0.0005〜0.0050%、A1:
0.010〜0.100%、N:0.010%以下(以
上、重量%)を合有し、残部Feおよび不可避的不純物
からなる化学成分組成を有し、しかも、下記(1)式、 Ac3=910−203√C+44.7Si+31.5Mo−30Mn −11Cr−15.2Ni+104V+40Ti ---(1) によって算出されるAc3変態温度が、850〜960
℃の範囲内にあり、下記(2)式、 DI=7.95√C(1+0.64Si)(1+3.3Mn) (1+2.16Cr)(1+3.0Mo)(1+0.52Ni) (1+5.0V)×2 ---(2) によって算出される理想臨界直径が50〜200mmの
範囲内にあり、下記(3)式、 Ceq=C+(Si/10)+(Mn/7)+(Cr/10) +(Mo/11)+(Ni/9)+0.9V ---(3) によって算出される炭素当量が、0.60%以下である
化学成分組成を有する鋼材を熱間鍛造して歯車粗形材に
加工し、その後、ブリネル硬さを200以下とする軟化
焼鈍を施し、更に、機械加工を施して歯車形状に仕上
げ、次いで、機械加工を施した前記鋼材に対して、85
0〜1000℃の温度範囲内で浸炭処理を施し、浸炭処
理終了後、前記鋼材をそのまま炉冷し、800〜950
℃の範囲内の温度であって、且つ、前記鋼材のA1変態
点超〜A3変態点未満の範囲内の温度で炉冷を止め、そ
の温度に所定時間保持した後に急冷して焼入れ処理を施
し、そして、焼戻し処理を施し、かくして、前記鋼材の
非浸炭部の組織を、フェライトを10〜70面積%含む
マルテンサイトからなる二相組織とすることに特徴を有
するものである。
前記鋼材が、Ni:0.01〜1.00%、V :0.
01〜0.50%(以上、重量%)のうちの少なくとも
1つの元素を、更に含有していることに特徴を有するも
のである。
において前記鋼材が、Nb:0.005〜0.050
%、Zr:0.005〜0.050%(以上、重量%)
のうちの少なくとも1つの元素を、更に含有しているこ
とに特徴を有するものである。
分組成および浸炭焼入れその他の処理条件の限定理由に
ついて説明する。
必要な元素であり、その作用を発揮させるためには、
0.10%以上含有していることが必要であり、0.1
0%未満では、有効な浸炭硬化層深さを得るためには、
長時間の浸炭焼入れが必要となるので、工業的に不可で
ある。一方、0.30%を超えると、靭性低下および機
械加工性の低下を招く。従って、C含有量は、0.10
〜0.30%の範囲内に限定する。
温度を高めるために有効である。しかしながら、0.5
0%未満では、Ac3変態温度を高めるためにMo、V
等の高価な元素を多量に必要とする。また、0.50%
未満では、浸炭加熱中に不可避的に表面から侵入してく
る酸素原子を表層近傍で止める効果が弱く、粒界酸化層
の深さが深くなって、疲労強度の低下を招く。しかし、
Siは、フェライト形成元素であることから、1.80
%を超えて過剰になると、浸炭ガス中のC原子の鋼材表
面からの侵入速度が小さくなって、焼入れ後の浸炭硬化
層の深さが浅くなる。従って、Siの含有量は、0.5
0〜1.80%の範囲内に限定する。
延性を向上させる。また、焼入れ性を向上して、歯車芯
部の強度を確保するのに有効な元素であり、その作用を
発揮させるためには、0.20%以上含有させる必要が
ある。しかしながら、Mnは、Ac3変態温度を下げる
効果が大きく、1.50%を超えて添加すると、浸炭焼
入れ後にフェライトを含む二相組織が得られなくなるだ
けでなく、軟化焼鈍後の硬さも高いものになってしま
う。従って、Mnの含有量は、0.20〜1.50%の
範囲内に限定する。
元素であり、その作用を発揮させるためには、0.01
%以上含有させる必要がある。しかしながら、Crに
は、Mnと同様にAc3変態温度を低下させる作用があ
るので、その含有量が1.00%を超えて多くなると、
フェライトを含む二相組織が得られなくなるだけでな
く、軟化焼鈍後の硬さが高くなり、機械加工性の低下を
招く。従って、Crの合有量は、0.01〜1.00%
の範囲内に限定する。
のに有効な元素であり、更に、焼入れ性、焼戻し軟化抵
抗性、靱性および疲労強度を向上させるのに有効な元素
であり、その作用を発揮させるためには0.01%以上
の含有が必要である。しかしながら、Moは、高価な元
素であり、1.00%を超えて添加しても上記効果は飽
和して経済的に不利になるばかりか、焼純軟化性を妨げ
ることになる。従って、Mo含有量は、0.01〜l.
00%の範囲内に限定する。
る。また、Nとの結合力がBより強く、Nを窒化物とし
て固定してBを焼入れ性に有効なフリーBとして確保す
るのに有効な元素である。しかしながら、0.005%
未満では、上記効果は小さい。一方、0.050%を超
えて添加しても上記効果は飽和するのみならず、硬いT
i炭化物の量が多くなって、機械加工における工具寿命
を低下させる。従って、Tiの含有量は、0.005〜
0.050%の範囲内に限定する。
に有効に作用させるためには0.0005%以上の添加
を必要とする。しかしながら、0.0050%を超えて
添加しても効果は飽和するのみならず、多量の炭ほう化
物を析出し、割れの原因となったり、靱性を低下させた
りする。従って、Bの含有量は、0.0005〜0.0
050%の範囲内に限定する。
Nを析出し結晶粒を微細にする元素である。これらの目
的のためには、A1は、少なくとも0.010%以上添
加する必要がある。しかしながら、0.100%を超え
ると酸化物系介在物の量が多くなって、鋼の清浄性を低
下させ、熱間加工時の割れの原因となる。また、連続鋳
造において、A12O3がノズルに堆積してノズル詰まり
を引き起こす。従って、A1の含有量は、0.010〜
0.100%の範囲内に限定する。
阻害するとともに、靱性を低下させる。Nが0.010
%を超えると、Tiを添加してNを窒化物として固定
し、焼入れ性に有効なフリーBを確保するに際し、多量
のTiを必要とし、経済的な不利を招くのみならず、硬
いTi窒化物が多量になって、機械加工における工具の
寿命を低下させる。従って、Nの含有量は、0.010
%以下に限定する。
あり、その作用を発揮させるためには、0.01%以上
含有させる必要がある。しかしながら、Niが1.00
%を超えると焼入れ歪みが大きくなるとともに、焼鈍軟
化性を妨げ、機械加工性を低下させる。また、Niは、
高価な元素であるので、多量の添加は経済的に不利であ
る。従って、Niの含有量は、0.01〜1.00%の
範囲内が望ましい。
る効果が大きい。この目的で添加する場合には、0.0
1%以上含有させることが必要である。しかしながら、
Vは高価な元素であり、また、0.50%を超えて添加
しても上記効果は飽和して経済的な不利を招くばかり
か、V炭窒化物の量が多くなって靱性の低下および加工
工具の寿命の低下を招く。従って、Vの含有量は、0.
01〜0.50%の範囲内が望ましい。
を微細化して、鋼の靱性を向上させる。この自的のため
には、0.005%以上の添加を必要とする。一方、
0.050%を超えて添加しても上記効果は飽和するの
みならず、硬いNb炭化物、窒化物の量が多くなって、
機械加工における工具寿命を低下させる。従って、Nb
の含有量は、0.005〜0.050%の範囲内が望ま
しい。
絡晶粒を微細化して、鋼の靱性を向上させる。この目的
のためには.0.005%以上の添加を必要とする。一
方、0.050%を超えて添加しても上記効果は飽和す
るのみならず、やはり硬いZr炭化物、窒化物の量が多
くなって、機械加工における工具寿命を低下させる。従
って、Zrの含有量は、0.005〜0.050%の範
囲内が望ましい。
の他に、P、Cu、Sn、As等の不可避的に混入する
元素を含む。また、機械加工性向上のために、S、P
b、Ca等の快削元素を適宜添加しても良い。
させた後、歪みを軽減するため、浸炭温度より低温の8
50℃に保持し、次いで、オイル等で急冷して焼入れを
する。従って、歯車用鋼材の下記(1)式によって算出
されるAc3変態温度が850℃未満では、浸炭後に8
50℃に保持しても、オーステナイト中にフェライトを
確保することができない。一方、上記Ac3変態温度が
960℃を超えると、オーステナイト中のフェライト量
が過剰になり、歯車芯部の強度が不足する。従って、下
記(1)式、 Ac3=910−203√C+44.7Si+31.5Mo−30Mn −11Cr−15.2Ni+104V+40Ti ---(1) によって算出されるAc3変態温度は、850〜960
℃の範囲内に限定する。
理想臨界直径DIは、鋼の焼入れ性を表す値である。一
般的に、鋼材が鋼材製品として使用されるときに要求さ
れる鋼材のオーステナイト粒度番号は、8番であり、浸
炭焼入れ歯車においても同じである。所望の疲労強度を
確保するためには、オーステナイト粒度番号が8番のと
きの鋼材の理想臨界直径DIの算出式である下記(2)
式、 DI=7.95√C(1+0.64Si)(1+3.3Mn) (1+2.16Cr)(1+3.0Mo)(1+0.52Ni) (1+5.0V)×2 ---(2) によって算出される理想臨界直径DIが50mm以上で
あることを必要とする。一方、理想臨界直径DIが20
0mmを超えると、オーステナイト組織中に混在してい
るフェライトによるマルテンサイトの変態歪みの吸収効
果が無くなり、焼入れ歪みが大きくなる。従って、オー
ステナイト粒度番号を8番として、上記(2)式によっ
て算出される理想臨界直径DIが50〜200mmの範
囲内になるように鋼材の化学成分組成を調整する。な
お、右辺の係数2は、ボロンによる焼入れ性倍数であ
る。また、右辺の係数7.95は、オーステナイト粒度
番号8番における係数であるが、粒度番号が8番以外の
場合には、その粒度番号に応じたDIの算出値が、上述
した範囲内になるように鋼の化学成分組成を限定する。
は硬いので、軟化焼純を施してブリネル硬さ200以下
の機械加工に適した硬さにまで軟化焼鈍を施す必要があ
る。下記(3)式により算出される炭素当量Ceqが
0.60%を超えると、球状化焼純等の長い時間を必要
とする焼鈍を施さない限り、ブリネル硬さを200以下
にすることが困難になるので、炭素当量Ceqは、0.
60%以下とする。
排出性が重要であり、切り層を適当な大きさに破砕する
必要がある。このために好ましい組織は、フェライト+
パーライト組織であって、パーライトが球状化した球状
化焼鈍組織は、切り屠が破砕しにくいものである。従っ
て、フェライト+パーライト組織であって、ブリネル硬
さを200以下にすることが必要であり、そのために
は、球状化焼鈍を施さずともブリネル硬さを200以下
になるように化学成分組成を調整することが必要であ
る。従って、炭素当量Ceqは、0.60%以下に限定
する必要がある。
炭処理を行うことができる温度にすべきである。浸炭温
度が850℃未満では、Cの拡散速度が遅く、所望の浸
炭深さを得るために長時間を要する。一方、浸炭温度が
1000℃を超えると、結晶粒が粗大化し易く、歪みの
発生が大きくなる。また、鋼材表面の酸化が著しくなる
結果、疲労強度が低下する。従って、浸炭温度は、85
0〜1000℃の範囲内に限定する。
浸炭炉の炉温をその温度にまで低下させるのに長時間を
要する。一方、焼入れ温度が950℃を超えると焼入れ
後に得られるマルテンサイト組織中のフェライト面積%
を所望の値に保持することが困難になり、また、焼入れ
歪みも大きくなる。従って、焼入れ温度は、800〜9
50℃の間に限定する。
炭処理後にそのまま炉温を所定の温度まで下げて止め、
その温度に所定特間保持した後、急冷して焼入れる。こ
の発明においても同じ手順で行い、浸炭処理後に保持す
る上記焼入れ温度を、当該鋼材のA3変態点以上にする
と、焼入れ後にフェライトが混在するマルテンサイト組
織を得ることができない。一方、上記焼入れ温度を、当
核鋼材のA1変態点以下にすると、焼入れ後にマルテン
サイトを得ることができない。以上のことから、焼入れ
温度は、800〜950℃の範囲内であって、且つ、当
該鋼材のA1変態点超〜A3変態点未満の範囲内に限定す
る。
イト面積率:10〜70% 浸炭焼入れ・焼戻し後の非浸炭部である歯内部の組織の
フェライト面積率が、10%未満では、マルテンサイト
の歪みを十分に吸収することができず、焼戻し歪み量を
小さく抑制することができない。一方、上記フェライト
面積率が70%を超えると、歯内部において所望の強度
および靱性を確保することが困難になる。従って、歯内
部のフェライト面積率量は、10〜70%に限定する。
なお、この時、マルテンサイトには残留オーステナイト
および/またはベイナイトを一部含んでいても良い。
説明する。
Ac3温度、理想臨界直径DI、炭素当量Ceq)の範
囲内である本発明鋼No.1〜12、表2に示す本発明
の条件の範囲外にある比較鋼No.21〜36、およ
び、従来鋼No.37、38の供試用インゴットを調製
した。
鋼を、自動車作動装置の歯車であるリングギア粗形材に
熱間鍛造した。その際、目視により鍛造時の割れの有無
をチェックした、その後、粗形材に950℃、1hr→
650℃、2hr空冷の軟化焼純を施し、その後、当該
粗形材をホブ盤により歯切り加工して歯車に什上げ、更
に、ドリル加工によりボルト取付け穴を歯面の裏側に加
工した。その後、浸炭焼入れ・焼戻しを施して諸特性を
調査した。浸炭焼入れは、所定の温度で浸炭処理を施し
た後、そのまま炉冷して所定の温度で止め、その温度に
30分保持した後に油槽に入れて急冷して焼入れ処理を
施すパターンで行った。また、焼戻しは全て170℃×
2hrで行なった。
り測定し、機械加工性は、ドリルの工具寿命と切り屑の
破砕性により総合的に良否判定した。また、浸炭焼入れ
・焼戻し後の組織を顕微鏡により観察した。歯車の歪み
の測定に当たっては、浸炭焼入れ・焼戻し後の歯車の圧
力角の変化を測定した。更に、歯車を疲労試験機にかげ
て、歯元が折損するまでの回数を求め、寿命とした。こ
れらの試験の結果を表3、表4に示す。
例であるNo.1−1〜1−12は熱間鍛造時の割れは
無く、焼鈍後のブリネル硬さは200以下であり、この
ためドリル折損等が発生せず機械加工性が良好であっ
た。また、浸炭時に雰囲気ガス中の酸素と鋼表面の合金
元素が結合して生ずる焼入れ不良層深さは、高いSiに
より酸素の鋼中への侵入が抑制されて7μm以下と浅い
ものであった。浸炭硬化層の深さも0.8mm以上と十
分な深さであり、また、歯内部(歯元部)の硬さも全て
ビッカース硬さ300以上と良好であり、歯内部の組織
は、フェライトを10〜68%含むマルテンサイトとの
二相組織であった。この結果、歯車の圧力角の歪みは、
全て3分(1分は1°の60分の1)未満と小さく、こ
のため歯車の噛合わせおよび歯当たりが良好で、全て3
0万回以上の長寿命の結果が得られた。
比較例No.1−13は、浸炭温度が1000℃を超え
て高かったために、鋼表面の酸化が進み、焼入れ不良層
が10μmを超えてしまい、表面の硬度が局部的に低下
しているため、歯車疲労寿命が短いものであった。
明の範囲より低かったために、浸炭効果層深さが浅く、
このため十分な残留応力が発生せず、疲労寿命の短いも
のであった。
c3変態点より高かったために、フェライトが殆ど析出
せず、このため圧力角の歪みが8分と大きく、歯車の噛
合わせ不良を招き寿命の短いものであった。
発明の範囲より低かったために、フェライトの析出が多
くなりすぎ、このため歯内部のビッカース硬さが300
を下回って、疲労寿命の短いものであった。
囲より低く、DI値が低いことから浸炭硬化層深さが
0.80mmより浅く、このため疲労寿命の短いもので
あった。
本発明の範囲を外れて高く、またAc3点が本発明の範
囲より低く、Ceqが本発明の範囲より高い。このため
焼純後のブリネル硬さが200を超え、機械加工性不良
であり、フェライトの面積率も低く、歪みの発生が大き
く、また、歯車寿命の短いものであった。
明の範囲より低く、Crが本発明の範囲より高く、また
Ac3点が本発明の範囲より低い.このためフェライト
の面積率が低く、歪みの発生が大きく、また歯車寿命の
短いものであった。
o、Zrが本発明の範囲より高い鋼であり、熱間延性が
不足して、熱間鍛造時に割れが発生した。
明の範囲より低く、Mn不足による熱間延性の低下によ
り鍛造時に割れを発生し、またTiも低く、Nの固定が
不十分でBがBNとなって焼入れ性に有効に作用せず、
浸炭硬化層の浅いものとなった。
明の範囲より高く、このためAc3点が低く、DI値が
大きく、従って歪みの発生が大きい。
の範囲より高く、Alが本発明の範囲より低いため、熱
間延性が低下して鍛造割れを発生した。
明の範囲より高く、清浄性が低下して鍛造割れを発生し
た。また、DIも本発明の範囲より大きく外れて高いた
め歪みが大きくなってしまった。
の範囲より低く、またNが高い。このためBの殆どがB
Nとなってしまい焼入れ性向上に作用せず、計算上のD
Iは90mmであるが、実貿的には45mmとなり、本
発明の範囲を下廻ってしまった。このため浸炭硬化層が
浅く、疲労寿命の短いものであった。
Nbが本発明の範囲より高く、Ceqが高くなって焼純
後の硬さが高くなってしまい、機械加工性不良であっ
た。
本発明の範囲内であるが、DIおよびCeqが本発明の
範囲より大きく、従って、焼鈍後の硬さが高く、機械加
工性不良となり、また歪みも大きいものとなった。
本発明の範囲内であるが、Ac3点が高く、フェライト
面積率が本発明の範囲より大きくなって、歯内部硬度が
低く、従って、疲労寿命の短いものであった。
本発明の範囲内であるが、Ceqが本発明の範囲より高
く、焼純後の硬さが高くなって機械加工性が不良であっ
た。
本発明の範囲内であるが、DIが本発明の範囲より低
く、従って、浸炭硬化層さが浅く、疲労寿命の短いもの
であった。
本発明の範囲内であるが、Ac3点が本発明の範囲より
低く、従って、フェライト面積率が10%を下廻り、歪
みの発生が大きくなって、寿命の短いものてあった。
本発明の範囲内であるが、DI値が本発明の範囲より大
きく、このため歪みの発生が大きくなってしまった。
ない従来型の二相鋼であり、Ceqが本発明の範囲より
大きい。このため焼鈍後の硬さが高く、従って、機械加
工性が不良であった。
SCM822に相当する鋼であるが、Ac3点が低い。
このため歪みの発生が大きく、従って、疲労寿命も短い
ものであった。
簡単な焼純で軟化し易く、従って、機械加工性が良好
で、また、歪みの発生力が小さく長寿命の歯車を製造す
ることが可能であるといった有用な効果がもたらされ
る。
概略斜視図である。
Claims (6)
- 【請求項1】C :0.10〜0.30%、 Si:0.50〜1.80%、 Mn:0.20〜1.50%、 Cr:0.01〜1.00%、 Mo:0.01〜1.00%、 Ti:0.005〜0.050%、 B :0.0005〜0.0050%、 A1:0.010〜0.100%、 N:0.010%以下(以上、重量%)を合有し、残部
Feおよび不可避的不純物からなる化学成分組成を有
し、しかも、下記(1)式、 Ac3=910−203√C+44.7Si+31.5Mo−30Mn −11Cr−15.2Ni+104V+40Ti ---(1) によって算出されるAc3変態温度が、850〜960
℃の範囲内にあり、下記(2)式、 DI=7.95√C(1+0.64Si)(1+3.3Mn) (1+2.16Cr)(1+3.0Mo)(1+0.52Ni) (1+5.0V)×2 ---(2) によって算出される理想臨界直径が50〜200mmの
範囲内にあり、下記(3)式、 Ceq=C+(Si/10)+(Mn/7)+(Cr/10) +(Mo/11)+(Ni/9)+0.9V ---(3) によって算出される炭素当量が、0.60%以下である
化学成分組成を有することを特徴とする、機械加工性に
優れた低歪み型浸炭焼入れ歯車用鋼材。 - 【請求項2】 前記鋼材は、 Ni:0.01〜1.00%、 V :0.01〜0.50%(以上、重量%)のうちの
少なくとも1つの元素を、更に含有していることを特徴
とする、請求項1記載の、機械加工性に優れた低歪み型
浸炭焼入れ歯車用鋼材。 - 【請求項3】 前記鋼材は、 Nb:0.005〜0.050%、 Zr:0.005〜0.050%(以上、重量%)のう
ちの少なくとも1つの元素を、更に含有していることを
特徴とする、請求項1または2記載の、機械加工性に優
れた低歪み型浸炭焼入れ歯車用鋼材。 - 【請求項4】C :0.10〜0.30%、 Si:0.50〜1.80%、 Mn:0.20〜1.50%、 Cr:0.01〜1.00%、 Mo:0.01〜1.00%、 Ti:0.005〜0.050%、 B :0.0005〜0.0050%、 A1:0.010〜0.100%、 N:0.010%以下(以上、重量%)を合有し、残部
Feおよび不可避的不純物からなる化学成分組成を有
し、しかも、下記(1)式、 Ac3=910−203√C+44.7Si+31.5Mo−30Mn −11Cr−15.2Ni+104V+40Ti ---(1) によって算出されるAc3変態温度が、850〜960
℃の範囲内にあり、下記(2)式、 DI=7.95√C(1+0.64Si)(1+3.3Mn) (1+2.16Cr)(1+3.0Mo)(1+0.52Ni) (1+5.0V)×2 ---(2) によって算出される理想臨界直径が50〜200mmの
範囲内にあり、下記(3)式、 Ceq=C+(Si/10)+(Mn/7)+(Cr/10) +(Mo/11)+(Ni/9)+0.9V ---(3) によって算出される炭素当量が、0.60%以下である
化学成分組成を有する鋼材を熱間鍛造して歯車粗形材に
加工し、その後、ブリネル硬さを200以下とする軟化
焼鈍を施し、更に、機械加工を施して歯車形状に仕上
げ、次いで、機械加工を施した前記鋼材に対して、85
0〜1000℃の温度範囲内で浸炭処理を施し、浸炭処
理終了後、前記鋼材をそのまま炉冷し、800〜950
℃の範囲内の温度であって、且つ、前記鋼材のA1変態
点超〜A3変態点未満の範囲内の温度で炉冷を止め、そ
の温度に所定時間保持した後に急冷して焼入れ処理を施
し、そして、焼戻し処理を施し、かくして、前記鋼材の
非浸炭部の組織を、フェライトを10〜70面積%含む
マルテンサイトからなる二相組織とすることを特徴とす
る、機械加工性に優れた低歪み型浸炭焼入れ歯車の製造
方法。 - 【請求項5】 前記鋼材は、 Ni:0.01〜1.00%、 V :0.01〜0.50%(以上、重量%)のうちの
少なくとも1つの元素を、更に含有していることを特徴
とする、請求項4記載の、機械加工性に優れた低歪み型
浸炭焼入れ歯車の製造方法。 - 【請求項6】 前記鋼材は、 Nb:0.005〜0.050%、 Zr:0.005〜0.050%(以上、重量%)のう
ちの少なくとも1つの元素を、更に含有していることを
特徴とする、請求項4または5記載の、機械加工性に優
れた低歪み型浸炭焼入れ歯車の製造方法。
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JP20896399A JP3989138B2 (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | 機械加工性に優れた低歪み型浸炭焼入れ歯車用鋼材およびその鋼材による歯車の製造方法 |
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EP2562283A4 (en) * | 2010-04-19 | 2017-07-05 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Steel component having excellent temper softening resistance |
WO2017122612A1 (ja) * | 2016-01-13 | 2017-07-20 | 株式会社神戸製鋼所 | 浸炭窒化用鋼材および浸炭窒化部品 |
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1999
- 1999-07-23 JP JP20896399A patent/JP3989138B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP7330427B2 (ja) | 2020-12-10 | 2023-08-22 | 公益財団法人応用科学研究所 | 歯車とその製造方法 |
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