JP2001032016A - 高周波誘導加熱装置 - Google Patents

高周波誘導加熱装置

Info

Publication number
JP2001032016A
JP2001032016A JP11205208A JP20520899A JP2001032016A JP 2001032016 A JP2001032016 A JP 2001032016A JP 11205208 A JP11205208 A JP 11205208A JP 20520899 A JP20520899 A JP 20520899A JP 2001032016 A JP2001032016 A JP 2001032016A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
heated
core
heating coil
frequency induction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11205208A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Nishio
匡弘 西尾
Mitsutoshi Akiyama
光寿 秋山
Toru Shimada
徹 島田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP11205208A priority Critical patent/JP2001032016A/ja
Publication of JP2001032016A publication Critical patent/JP2001032016A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

Landscapes

  • General Induction Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】被加熱物の形状に拘らず、効率的に所望の加熱
が行える高周波誘導加熱装置を提供することを目的とす
る。 【解決手段】高周波電流を供給する高周波電流源と、こ
の高周波電流が供給されることにより交番磁界を発生さ
せる加熱コイルと、この交番磁界を集めるコアと、該加
熱コイルに対する該コアの相対位置を制御するコア位置
制御手段と、を有することを特徴とする高周波誘導加熱
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加熱物の形状等
に拘束されることなく、効率的な加熱を行うことができ
る高周波誘導加熱装置に関するものである。特に、金属
製部材の熱処理などに好適な高周波誘導加熱装置に関す
るものである
【0002】
【従来の技術】加熱方法は種々あり、それらに対応した
数多くの装置が存在する。例えば、簡単な装置では、火
炎を被加熱物に直接あてるバーナーがある。また、空気
等の媒体や輻射熱を利用した加熱装置がある。例えば、
電気炉等である。このような加熱装置は、主に、高温物
体から低温物体への熱伝導、熱伝達を利用したものであ
り、古くから存在する。
【0003】ところが、このような加熱装置は、非常に
熱効率が悪い。例えば、通常のバーナーでは、その全発
熱量の1割程度しか加熱に利用されていない。また、電
気炉の場合、炉(筐体)の昇温に多くのエネルギーを必
要とし、熱効率も悪い。また、昇温に非常に多くの時間
が掛り、時間的にも効率が悪い。このような加熱装置
は、比較的構造が簡単で、被加熱物の形状には依存せず
に加熱できるものの、加熱効率に優れた装置は少ない。
【0004】一方、このような従来の加熱装置とは根本
的に異なり、被加熱物だけを直接加熱する方法がある。
最近はそれを利用した装置が様々な分野で利用されてい
る。つまり、高周波加熱装置である。この原理自体は古
いが、盛んに利用されるようになったのは、電子工学が
発達し、省エネルギーが叫ばれるようになったここ最近
である。
【0005】高周波加熱は、大別すると2種類ある。一
つは誘電加熱であり、もう一方は誘導加熱である。前者
は、木材、ゴムなどの誘電体を対象(被加熱物)とし、
誘電体損による自己発熱を利用したものであり、被加熱
物の内部から一様に加熱しようとするものである。一
方、後者の誘導加熱は、金属類などの導電体を対象(被
加熱物)にして、被加熱物に誘起される渦電流によるオ
ーム損(およびヒステリシス損)を利用して加熱を行う
ものである。
【0006】以下では、この誘導加熱を利用した高周波
誘導加熱装置について詳述することとする。
【0007】一般に、高周波誘導加熱装置は、高周波電
流源と加熱コイルとを備える。加熱コイルに高周波電流
源から高周波電流が供給され、加熱コイルは交番磁界H
(または、交番磁束B=μH:μは透磁率)を発生す
る。この交番磁界が導電体である被加熱物に加わると、
電磁誘導により、被加熱物に逆向きの起電力が生じる。
この起電力により、導電体である被加熱物に渦電流が流
れる。Maxwellの電磁方程式から導かれるよう
に、高周波電流を加熱コイルに流すと、導電性のある被
加熱物の内部に進むに従って渦電流の密度が減少する。
つまり、その表面近傍に渦電流が集まる。つまり、「表
皮効果」である。ちなみに、この表皮効果は、高周波電
流の周波数が高いほど、また被加熱物の導電性及び透磁
率が高いほど顕著である。
【0008】このように、高周波誘導加熱装置を用いれ
ば、被加熱物を加熱するための高温物体をわざわざ設け
る必要がない。従って、熱の放散も殆ど無く、被加熱物
の表面を極短時間でかつ効率よく加熱できる。勿論、周
波数を調整すれば、被加熱物の内部まで加熱することも
可能である。このため、工業用の機械設備に限らず家庭
用電化製品にも数多く利用されている。例えば、工業用
としては高周波焼入れ装置等があり、家庭用としては電
磁調理器や炊飯器などがある。
【0009】ここでは、高周波焼入れ装置の具体例を挙
げて説明することとする。 特開平7−242933号公報 本公報には、被加熱物(クランク・シャフト・ピン)の
高周波焼入れを行うための高周波誘導加熱装置が開示さ
れている。この装置は、被加熱物の形状に即した加熱コ
イルと複数のコアと高周波電流源とを持つ。この高周波
誘導加熱装置の概略を図6に示す。 特開平8−325642号公報 本公報には、被加熱物(カム・シャフト等の長尺なワー
ク)の高周波焼入れに適した高周波誘導加熱装置が開示
されている。この装置も被加熱物の形状に即した加熱コ
イルと複数のコアと高周波電流源とを持つ。さらに、こ
の装置では、被加熱物の長さに応じてコアが加熱コイル
に対してスライドするようになっている。この高周波誘
導加熱装置の概略を図7(a)に、コアのスライドする
様子を同図(b)に示す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、優れた
特徴をもつ高周波誘導加熱装置を幅広く利用するため
に、次のことを調査、検討した。 (1)加熱コイルの汎用性 上記公報、の高周波誘導加熱装置では、被加熱物に
応じた専用の加熱コイルが制作されている。逆に言え
ば、被加熱物が変ると(例えば、ピン径が異なると)、
加熱コイルを改めて製作する必要が生じることとなる。
このため、従来の加熱コイルは、非常に汎用性に乏しい
ものであった。しかも、図6、図7からも解るように、
高周波誘導加熱が行われる部分は単純な形状のものに限
られた。複雑な形状のものを加熱すると、加熱が不均一
になるからである。敢て、複雑な形状のものを加熱する
には、それに応じた特別の加熱コイルを用意する必要が
あり、非常にコスト高となった。また、そのような加熱
作業は概して手間取り、生産性が悪い。さらに、簡単な
形状の加熱コイルを移動させながら、複雑な形状の被加
熱物を加熱すること(移動加熱)は、非常に困難であっ
た。このような理由から、従来、量産品の加熱に高周波
誘導加熱装置を利用するためには、その加熱部分の形状
が比較的単純であることが必要であった。 (2)適切な加熱 高周波誘導加熱は、交番磁界を利用するものである。従
って、被加熱物にあたえる交番磁界の強さが、その加熱
の程度に大きな影響を及す。加熱コイルに供給される電
力および加熱コイルの巻数が一定だとすると、その強さ
は、(i)コアの有無、(ii)加熱コイル若しくはコ
アから被加熱物までの距離、に左右される。 (i)加熱コイルに電流を流すと、その電流の流れる向
きに対して円周状に磁界が発生するが(右ねじの法
則)、コアは、この磁界を集め、磁束密度を高める働き
をする。そして、コアは磁界に指向性を持たせることが
でき、被加熱物のうち加熱が必要な部分だけを効率的に
加熱することが可能となる。このため、上記公報の、
ともコアを設けている。
【0011】上記公報の高周波誘導加熱装置では、コ
アは固定的である。被加熱物の形状が単純で、被加熱物
を回転させて加熱するような場合なら、これでも問題は
ない。しかし、加熱部分の形状が複雑になると、逆に、
コアの存在が被加熱物を貫く交番磁束を不均一にする原
因にもなり、均一な加熱の妨げともなり得る。
【0012】上記公報のコアは、移動可能であるが、
その方向は高々、加熱コイルのコイル線に沿った方向
(水平方向)に限られる。しかも、個々の被加熱物の長
さに応じて、手でコア位置を変えるものに過ぎない。つ
まり、一つの被加熱物に対しては、固定的であると考え
られる。従って、この場合も、公報の高周波誘導加熱
装置と同様の問題が依然残ることとなる。 (ii)被加熱物にあたえる交番磁界の強さは、加熱コ
イル(若しくはコア)から被加熱物までの距離dの2乗
に反比例し、被加熱物に生じる渦電流もその距離dの2
乗に反比例する。放電、短絡等の問題がない範囲で、目
的とする加熱の程度および被加熱物の形状に応じて、そ
の距離dを調整する必要がある。上記公報およびの
高周波誘導加熱装置では、被加熱物の形状が平坦であっ
たために、コアと被加熱物との距離は一定であった。
【0013】しかし、被加熱物の加熱面に起伏があるよ
うな場合には、コアが固定的であると、被加熱物を高速
回転させながら加熱しない限り、加熱が不均一となって
しまう。またそのような場合、従来の高周波誘導加熱装
置を用いて、移動加熱を行うことは困難である。
【0014】本発明の高周波誘導加熱装置は、このよう
な事情に鑑みて為されたものであり、被加熱物の形状に
拘らず効率的に所望の加熱が行え、必ずしも被加熱物に
応じた特殊な加熱コイルを必要としない高周波誘導加熱
装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
この問題を解決すべく鋭意研究を重ね、加熱コイルに対
するコアの相対位置を適宜変化させることを思いつき、
本発明を為すに至ったものである。
【0016】すなわち、本発明の高周波誘導加熱装置
は、高周波電流を供給する高周波電流源と、この高周波
電流が供給されることにより交番磁界を発生させる加熱
コイルと、この交番磁界を集めるコアと、該加熱コイル
に対する該コアの相対位置を制御するコア位置制御手段
と、を有することを特徴とする。
【0017】高周波誘導加熱装置は、加熱コイルに高周
波電流源から高周波電流を供給して、加熱コイルに交番
磁界を起させる。この交番磁界により、その中に置かれ
た導電性を有する被加熱物に、誘導起電力が生じる。こ
の誘導起電力により、被加熱物には渦電流が誘起され
る。特に、高周波電流の周波数が高いほど、被加熱物の
表面近傍に渦電流が集中する(表皮効果)。その渦電流
によるオーム損(渦電流損)により、若しくは被加熱物
が磁性体であるときにヒステリシス損が加わることによ
り、被加熱物は自己発熱をする。
【0018】ここで、本発明の高周波誘導加熱装置は、
加熱コイルにより生じた交番磁界を集めるコアを有する
ため、被加熱物を貫く交番磁束密度をより大きくするこ
とができる。従って、より効率的な加熱ができることに
なる。しかも、コア位置制御手段により、コアは加熱コ
イルとの相対位置が制御される。このため、例えば、被
加熱物の加熱面に起伏があり、加熱コイルから被加熱物
までの距離が変化するような場合であっても、加熱コイ
ルに対するコアの相対位置を制御することにより、その
加熱面の起伏に応じてコアと被加熱物との距離を一定に
保つことができる。交番磁束はコアに集中しているか
ら、実質的に被加熱物を貫く交番磁束密度はほぼ一定に
保たれることとなる。従って、加熱コイルと被加熱物の
加熱面との距離が変化して、従来の高周波誘導加熱装置
では均一な加熱が行えなかったような場合でも、本発明
の高周波誘導加熱装置によれば被加熱物を均一に加熱す
ることができる。
【0019】もう少し具体的に説明すると、例えば、被
加熱物の加熱面に突起がある場合、コア位置制御手段に
より、コアはその突起から適宜遠ざかる方向に加熱コイ
ルに対する相対位置を変えられる。逆に、被加熱物の加
熱面に窪みがある場合、コア位置制御手段により、コア
はその窪みに適宜近づけられ方向に加熱コイルに対する
相対位置を変えられる。これにより、被加熱物に均一な
加熱を加えることができるようになるのである。もっと
も、突起部分は尖っているほど加熱され易いから、必ず
しも突起の先端部分とコアとの間隔が一定である必要は
なく、その形状に応じてその間隔を広げたりすることに
より、均一な加熱が可能となる。窪みの場合も、同様に
適宜その間隔を調整すれば良い。
【0020】勿論、均一に加熱する場合に限らず、コア
位置制御手段により、コアの相対位置を適宜変えると、
被加熱物の加熱場所ごとに、加熱の程度を変えることも
容易にできる。また、本発明の高周波誘導加熱装置は、
複雑な形状の被加熱物を加熱する場合に限らず、単純な
形状の被加熱物を加熱する場合にも適することは、言う
までもない。例えば、平滑な形状の被加熱物であって
も、部分的に加熱したい場合や種々の温度分布をもたせ
たい場合に本発明の高周波誘導加熱装置を利用すること
ができる。
【0021】なお、コア位置制御手段は、コアと加熱コ
イルとの相対位置と変えるものであるから、コアが移動
する場合でも、加熱コイルが移動する場合でも、更には
それら両者が移動する場合でも良い。また、これらの移
動方向は特に限定されるものではなく、加熱コイルに対
して水平方向、垂直方向、若しくは斜め方向等、各種方
向へ移動して良い。
【0022】このように、本発明の高周波誘導加熱装置
は、コア位置制御手段を備えることにより、必ずしも被
加熱物の形状に応じた個別の加熱コイルを製作する必要
がなくなり、加熱コイルに汎用性を持たせることができ
る。しかも、コア位置制御手段を備えるから、簡単な形
状の加熱コイルであっても、被加熱物の形状等に応じた
所望の加熱が可能でとなる。さらに、コアが交番磁界を
集中させていることから、被加熱物を効率的に加熱でき
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の高周波誘導加熱装
置の構成要素について詳述する。 (高周波誘導加熱装置の実施の形態) (1)高周波電流源 高周波電流源は、加熱コイルに高周波電流を供給するも
のである。その形式には種々のものがあり、電動発電機
式発振器、電子管式発振器、サイリスタインバータ式発
振器、トランジスタインバータ式発振器などがある。真
空管式発振器、トランジスタインバータ式発振器などを
用いると、より高い周波数(10〜500kHz)、出
力(200kW級)、変換効率(真空管式で75%、ト
ランジスタインバータ式で90〜95%)が得られる。
また、これらは省エネルギーで低コストであり、小型軽
量で振動がなく、作業環境も良好に保てる。
【0024】なお、高周波電流源から加熱コイルまでの
送電によるオーム損を低減したり、加熱コイルによる変
換効率を高めるべく、高周波電流源は、高電圧小電流を
供給するものであると好ましい。この場合は、別途、加
熱コイル側に低電圧大電流を供給するための電流変成器
(出力トランス)を設けると良い。なお、この電流変成
器は、本発明の高周波電流源に含めて解釈しても良い
し、加熱コイルに含めて解釈しても良い。
【0025】なお、高周波電流とは、周波数が特に限定
されるものではないが、通常は1kHz以上を考える。
また、この周波数を変えると、前述した表皮効果によ
り、被加熱物の加熱深さを変えられる。つまり、周波数
を高くすればするほど、表面近傍のみが加熱され、低く
すると内部まで加熱される。 (2)加熱コイル 加熱コイルは、高周波電流源から供給された高周波電流
を交番磁界に変換して、被加熱物に誘導起電力を発生さ
せるものである。加熱コイルは、被加熱物の形状に応じ
て、種々の形を取り得る。例えば、被加熱物が比較的大
きなものではそれに応じた大きさの加熱コイルを作成す
るのが良い。また、巻数は多いほど交番磁界を強める。
巻き方には種々あり、コイル状のものや渦巻状のものな
どがある。また、簡単な円形若しくは方形の環状コイル
であってもよい。但し、コアとの相対移動を可能とする
形状であることは必要である。また、加熱コイルは、通
常大電流がかかるので、十分な耐電流若しくは耐電圧を
持つものを使用する。また、加熱コイルも少なからず自
己発熱をするから、溶損を防止するために、適宜冷却す
ると良い。例えば、銅製パイプ等で、加熱コイルを製作
し、その中に水などの冷却液を循環させると良い。 (3)コア コアは、加熱コイルにより生じた交番磁界を集めて、交
番磁束に指向性を持たせることができるものである。こ
れにより、被加熱物の目的とする加熱部分を有効に加熱
できる。コアは、加熱コイルに直接取付ける必要はな
い。加熱コイルの導線や銅パイプ等の近傍に配置され、
若しくはそれを取囲む位置に設けられるものでも良い。
コアは、高透磁率(比透磁率10〜80)で大きな電気
抵抗(例えば、1×105Ω程度)をもつ磁性材料で製
作されると良い。これは、高透磁率であるほど交番磁束
が強くなるからであり、また、電気抵抗が大きいほどコ
ア自身の自己発熱が少なくなり、好都合だからである。
例えば、コアの材質として、珪素綱、パーマロイ(Ni
−Fe系合金)、フェライト等の他、鉄(セメンダスト
合金等)と樹脂(ベークライトやテフロン等)との混合
物を焼結させたものでも良い。
【0026】この焼結体を用いれば、高透磁率で電気抵
抗が大きく、しかも、軽量であるから、コア位置制御を
行う際に好都合である。なお、コアは単数でも良いが、
被加熱物や加熱コイルの形状に応じて適宜複数設けると
良い。また、そのうち全部が後述のコア位置制御手段に
より可動されなくてもよく、一部のコアは固定的であっ
ても良い。 (4)コア位置制御手段 コア位置制御手段は、加熱コイルに対するコアの相対位
置を制御するものである。コア自体を加熱コイルに対し
て可動としても良いが、加熱コイル自体をコアに対して
可動としても良い。 図1にコア位置制御手段の第1実施形態100を示す
とともに、これを含めた本発明の高周波誘導加熱装置
(一例)の概念図を示す。この図中のアクチュエータと
アクチュエータ制御部が本発明のコア位置制御手段に該
当する。なお、合わせて被加熱物110、加熱コイル1
21およびコア131、132とを記載した。
【0027】アクチュエータは、コア131およびコア
132を加熱コイル121に対して相対移動させるもの
である。具体的には、サーボ・モータ(例えば、ステッ
ピング・モータ)とラックとを組み合わせたもの、サー
ボ・モータとボールねじとを組合わせたもの、その他エ
ア・シリンダー、ロボット・アーム(マニュピレータ)
等が考えられる。
【0028】アクチュエータ制御部は、アクチュエータ
の操作量を制御するものである。これにより、コアを加
熱コイルに対して所望の位置に制御できる。アクチュエ
ータ制御部は、アクチュエータの種類により様々な形態
を取り得る。
【0029】例えば、アクチュエータがサーボモータ、
ステッピング・モータ等を駆動源としているときには、
マイコンやパソコン等の電子制御部とインターフェース
との組合わせがアクチュエータ制御部になる。勿論、電
子制御部には、コア位置をティーチングする端末、数値
若しくはプログラムを入力する端末等が付属しており、
電子制御部は、それらからの入力を基に演算を行う。そ
の結果である制御信号や作動電力等が、インターフェー
スを介して、アクチュエータに伝えられるものである。
【0030】また、アクチュエータがエア・シリンダー
や油圧シリンダー等である場合、アクチュエータ制御部
は、アクチュエータに給排するエア量や油量を調整する
部分となる。さらに具体的には、アクチュエータ制御部
からアクチュエータのシリンダー部分にエアや作動油を
供給する通路(パイプ)と、排出する通路(パイプ)と
が延びており、これらを通じてエア量や油量の給排が制
御される。このとき、アクチュエータのシリンダー等が
作動方向のいずれか一方に付勢されていると、エアや作
動油による制御が容易となり好ましい。また、アクチュ
エータのシリンダーの作動速度を調整するために、適宜
ダンパー等を設けると良い。また、アクチュエータの移
動量を制限し、コアと被加熱物との干渉を防止するため
に、ストッパー等を設けても良い。
【0031】このようにコア位置制御手段を設けると、
図1に示すように、被加熱物の加熱面に起伏(図中で
は、段差で示した)があるような場合でも、適切に被加
熱物を加熱できるようになる。つまり、高い段差部Aを
加熱する場合、コア131は、加熱コイル121に対し
て上方に移動しており、被加熱物の段差部Aと一定の距
離dを保っている。次に、低い段差部Bの場合は、コア
132が加熱コイル121に対して下方に移動し、被加
熱物の段差部Bと一定の距離dを保っている。両段差部
におけるコア131,132と被加熱物との距離が一定
であるから、実質的に被加熱物の段差部A、Bを貫く交
番磁束は一定であり、両段差部が等しく均一に加熱され
ることとなる。
【0032】勿論、被加熱物を変えた場合には、その形
状や所望の加熱の程度に応じて、距離dを適切に変える
ことができる。従って、被加熱物が複雑な形状であって
も、その形状に応じてコア位置を制御すれば、被加熱物
の加熱部分を所望通り加熱できる。この結果、種々の形
状の被加熱物を一つの加熱コイルで加熱することがで
き、加熱コイルに汎用性を持たせることができる。ま
た、移動加熱を行う場合には、被加熱物の形状に応じて
コアを連続的に移動させると良い。
【0033】ここでは、コアが2つある例を示したが、
これに限られるものではない。例えば、加熱コイル21
が段差部AからBに移動する場合であれば、1つのコア
だけでも良い。この場合、コアが段差部Aにあるとき、
コアは加熱コイル121に対して上方に移動し、加熱コ
イル121が水平に移動してコアが段差部Bに来ると、
コアは加熱コイル121に対して下方に移動すれば良
い。これにより、段差部A、Bを順次、加熱でき、加熱
の程度も均一となる。
【0034】図1における段差部Bと加熱コイル121
とコア132とのX−X断面を図2(a)に示す。図2
(a)において、加熱コイル121は方形環状をしてお
り、コア132は、その加熱コイル121の内部に挿通
可能なT字型をしている。またコア132は、その上部
からコア位置制御手段により加熱コイル121に対する
相対位置が制御されるようになっている。参考までに、
コア131についても、2点鎖線で示した。図2(b)
は、図1における段差部A上のコア131と、段差部B
上のコア132とからでる磁束の様子を示したイメージ
図である。この図からも解るように、段差部Bが段差部
Aより低くても、それに応じてコア132が加熱コイル
121に対して下降しているから、被加熱物の表面を貫
く磁束密度が段差部Aと段差部Bとで変らないことが解
る。 図3(a)にコア位置制御手段の第2実施形態200
を示すと共に、そのY−Y断面を図3(b)に示す。こ
の実施形態200は、加熱コイル221に薄型の方形環
状をした多数のコア231が挿通されている。各コア2
31は図3の上下方向に自由に相対移動できる。そし
て、コア231の一端(図の手前側)若しくは両端にフ
ォローア235が接着固定されている。フォローア23
5は、コア231と同程度の厚みを持ち、幅の狭い角柱
状をしている。そして、フォローア235は、コア23
1下辺より下側にさらに所望の距離dだけ伸びており、
フォローア235の下端は、被加熱物200と滑らかな
接触を行えるように、半球状としてある。よってフォロ
ーア235を介することにより、コア231は被加熱物
210と間隔dを空けて支えられている。コア231
は、高透磁率で電気抵抗の大きな材質でできているが、
フォローア235は、自己発熱および短絡を避けるため
に、耐熱性のある絶縁体(例えば、陶磁器等のセラミッ
クス)でできている。
【0035】次にこの作用を説明する。前述のように、
各コア231はフォローア235を介して、被加熱物2
00と一定距離dを保持している。これにより、例えば
図3(a)のように、被加熱物の加熱面が曲面を持って
いたとしても、それに各コア231が追従し、各コア2
31と被加熱物との距離dが保持される。このように、
被加熱物の加熱面が複雑な曲面や凹凸を持つ場合であっ
ても、各コア231からでる磁束が被加熱物を貫く磁束
密度はほぼ均一となり、ムラのない加熱ができる。つま
り、本実施形態によれば、従来では不可能であったよう
な形状の被加熱物でも、均一に加熱できることとなる。 (5)加熱コイル位置制御手段 本発明の高周波誘導加熱装置は、上述したコア位置制御
手段の他に、加熱コイル位置制御手段を備えると、好適
である。加熱コイル位置制御手段は、被加熱物やその加
熱場所に応じて、被加熱物に対して加熱コイルを適宜移
動させ、その位置を制御するものである。
【0036】例えば、ロボットのマニュピレータ(アー
ム)の先端部分に加熱コイルを取付け、加熱コイルの位
置が制御される。さらに具体的には、被加熱物の加熱開
始点や終点および経路等をティーチングさせ、その他移
動速度等もプログラムに取入れて、そのプログラムを実
行させることにより、加熱コイルの被加熱物に対する相
対位置を制御することができる。この場合、加熱コイル
の位置は、3次元の任意の位置に制御される。従って、
水平、垂直方向は勿論のこと、加熱コイルを自由な角度
で傾斜させることができる。
【0037】勿論、加熱コイルが移動する場合のみでは
なく、被加熱物が移動する場合でも良い。例えば、加熱
工程がライン化されており、被加熱物が順次ある速度で
流れている場合、ベルトコンベヤー等が加熱コイル位置
制御手段の役割を果す。このとき、加熱コイルは被加熱
物からある距離おいて固定されていても良いし、加熱開
始時に下降し、加熱終了後に上昇するような機構を備え
ていても良い。
【0038】何れにしても、コア位置制御手段をもつ本
発明の高周波誘導加熱装置と加熱コイル位置制御手段と
を組合わせることにより、一つの加熱コイルに一層汎用
性を持たすことができるし、被加熱物の対象も広がる。
【0039】この一例として、図4(d)に示すような
被加熱物の加熱面を移動加熱する場合について説明す
る。図4(a)〜(c)に示すように、この場合の高周
波誘導加熱装置300は、加熱コイル321とこの位置
を制御する加熱コイル位置制御手段(図示せず)と、コ
ア331、332、333とこれらの位置を制御するコ
ア位置制御手段(図示せず)とを備える。加熱コイル3
21は、クランク形状(L字型)をしており、被加熱物
の角部を加熱するのに好ましい形状となっている。
【0040】図4(a)は、図4(d)における被加熱
物310のA−A断面を高周波誘導加熱装置300によ
り加熱する場合を示す。この場合、被加熱物310の上
面側の加熱面が狭いので、コア331による加熱を行う
必要がない。このため、コア331は、コア位置制御手
段により、加熱コイルに対して上方に待避させられてい
る。コアが待避すると、コアは磁束を集めるものである
から、被加熱物を貫く交番磁束が急に減少し、逆にその
部分は加熱されないことになる。
【0041】一方、コア332およびコア333は、コ
ア位置制御手段により、被加熱物310の水平面および
垂直面から一定間隔dで保持されている。これにより、
それらの加熱面は均等に加熱される。
【0042】次に、図4(b)は、図4(d)における
被加熱物310のB−B断面を高周波誘導加熱装置30
0により加熱する場合を示す。この場合、被加熱物31
0の側面は垂直面から僅かに傾いた傾斜面となってい
る。この傾斜面を加熱するために、加熱コイル位置制御
手段により、加熱コイル321はその傾斜面に沿って傾
けられる。そして、被加熱物310と加熱コイル321
(およびコア333)との間隔がdとなるように位置が
制御される。これにより、コア331およびコア332
がある加熱コイル321の部分は、逆に斜め上方に用い
上がることになり、加熱コイル321と被加熱物310
との間隔は大きくなる。しかし、本発明の高周波誘導加
熱装置300は、コア位置制御手段を備えるため、コア
331およびコア332が被加熱物310の水平加熱面
に近づけられて、それらのコア331,332と被加熱
物310の加熱面との間隔がほぼ一定値dとなる。この
結果、被加熱物310の角部は何れの面も均一に加熱が
為されることになる。
【0043】次に、図4(c)は、図4(d)における
被加熱物310のC−C断面を高周波誘導加熱装置30
0により加熱する場合を示す。この場合、被加熱物31
0の上面に起伏がある。盛上がっている被加熱物310
の加熱面を加熱する場合、コア位置制御手段により、コ
ア331は加熱コイル321に対して上方に配置され
る。一方、それより低い加熱面に対しては、コア位置制
御手段により、コア332は下方に配置される。何れ場
合も、コア331とコア332との間隔は一定値dに保
持される。
【0044】次に、被加熱物310の傾斜面を加熱する
場合であるが、加熱コイル321の向きはその傾斜面と
平行にはなっていない。従って、図4(b)の場合とは
異なり、加熱コイル321と傾斜面との間は、下部ほど
広がってしまう。しかし、この場合でも、コア位置制御
手段により、コア333は傾斜面に近づけられるから、
コア333と傾斜面との間隔をほぼdとすることができ
る。
【0045】さらに、コア333が加熱コイル321に
沿って下部に行くほど、その傾斜面に近づけるように連
続的にその位置を変えるようにしてもよい。何れにして
も、被加熱物310の角部の各面とコア331,33
2、333との間隔がほぼdになり、均一な加熱ができ
るようになる。(高周波誘導加熱装置の用途)本発明の
高周波誘導加熱装置は、種々の被加熱物を加熱すること
ができる。工業用機械のみならず、家庭用機械として、
それを利用することも可能である。ここでは、一般的な
工業分野における用途について説明することとする。
【0046】本発明の高周波誘導加熱装置は、高周波誘
導加熱を利用するものであるから、短時間にかつ効率よ
く加熱することができる。しかも、コアを備えることに
より、交番磁束に指向性をもたせることができ、被加熱
物の部分的な加熱も可能となる。更には、コア位置制御
手段を有するから、被加熱物の形状によらずに所望の加
熱を行えるものである。このように優れた特徴を有する
ことから、次のようなものの加熱に利用できる。 熱処理への応用 熱処理には、種々あり、鉄鋼材料の場合は、焼入れ、焼
戻し、焼鈍し、焼きならしなどがあり、非鉄金属材料で
は溶体化処理などがある。ここでは、高周波誘導加熱装
置を用いる代表的な例として、高周波焼入れについて説
明することとする。
【0047】高周波焼入れは、少なくとも被加熱物をA
1変態点(共析変態点)以上に昇温させ、一部または全
部をオーステナイト相に変態させてから、その被加熱物
をMs点以下に急冷して、マルテンサイト変態を起させ
るものである。ここで高周波誘導加熱装置を用いると、
極短時間内に被加熱物が加熱されることから、組織の粗
大化が抑制され、内部の靱性が保持される。また、表皮
効果により、機械部品の表面のみが焼入れされる。よっ
て、高周波焼入れされた機械部品は、十分な表面硬さと
優れた靱性および耐摩耗性をもつ。また、高周波誘導加
熱装置は、熱効率が良いから省エネルギーを達成でき
る。さらに、酸化スケールの生成も少ないから後工程を
省略若しくは低減できるし、昇温時間も短いから生産性
が向上する。さらに、高周波誘導加熱装置は、使用周波
数f、供給電力P、加熱時間tの調整が容易であり、電
流の浸透深さδ、焼入れ温度T、硬化層深さdの選択の
幅も広いので、好都合である。
【0048】ところで、最近、あらゆる部材に軽量化が
求められる。例えば、板金製品やプレス製品でも同様で
ある。通常、プレス製品等はある一定の板厚の鋼板が塑
性加工されたものである。このような製品においては、
使用時に応力集中する部分は限られているにも拘らず、
その部分の強度を考慮して全体の板厚が決定される。逆
に観れば、大部分が過剰な強度を与えられていることに
なる。従って、板厚をさらに薄くして必要な部分のみ高
周波焼入れにより強化できれば、塑性加工の容易性と製
品強度の両立が図れて好都合である。この場合、全体を
焼入れする必要はなく、また電気炉等で全体に焼入れを
行うと寸法精度が保てず、時間も掛るので生産上望まし
くない。そこで、このようなプレス製品の部分的な補強
に本発明の高周波誘導加熱装置を用いて加熱を行い、そ
の後急冷して高周波焼入れを行うと好適である。特に、
本発明の高周波誘導加熱装置は、コア位置制御手段を有
し、さらには加熱コイル位置制御手段を有するから、必
要な部分を的確に加熱・焼入れすることができる。特
に、大物(例えば、自動車のドア、ボディ、シャーシ
等)の部分的な強化に本発明の高周波誘導加熱装置を利
用すると、好適である。
【0049】また、それらのプレス製品の加熱面に凹凸
があったり、加熱面が曲面状であっても、コア位置制御
手段によりコア位置をその加熱面に応じて適宜制御する
ことにより、焼きムラを生じさせることなく、所望の加
熱が行える。さらには、加熱コイル位置制御手段を設け
ると、被加熱物が各種の面をもつ大物であっても加熱は
容易である。また、加熱コイル位置制御手段を設けるこ
とで、移動加熱も容易となり、生産性を向上させること
ができる。
【0050】さらに、コア位置制御手段や加熱コイル位
置制御手段により、コアや加熱コイルの位置を自由に制
御できるから、被加熱物に応じた加熱コイルを製作する
必要が必ずしもなく、加熱コイルの汎用性が増す。従っ
て、多品種少量生産の製品の熱処理に、本発明の高周波
誘導加熱装置を利用すると、設備投資が抑制できて、好
都合である。 乾燥への応用 乾燥は、製造工程中の各所で必要になる。例えば、自動
車のボディの塗装(焼付け)工程などである。熱風の吹
付けや電気炉等の間接的な加熱では、乾燥まで長時間必
要とする。そこで本発明の高周波誘導加熱装置を、塗装
面や機械部品の表面等を乾燥させる場合に利用すると、
それらの表面を素早く乾燥させることができ好適であ
る。特に、本発明の高周波誘導加熱装置は、短時間の加
熱・乾燥は元より、コア位置制御手段、さらには加熱コ
イル位置制御手段を備えることにより、加熱面に起伏や
曲面が存在するような製品でも、素早く均一に加熱・乾
燥させることができる。さらに、被加熱物が各種の広い
乾燥面をもつ大物であっても、移動加熱等を用いれば、
同様に加熱・乾燥させることができるので、生産性の向
上も望める。
【0051】本発明の高周波誘導加熱装置により乾燥さ
せる場合の具体例として、例えば、自動車のシャーシや
ボディ、ボディ、ドア、ボンネットパネルの焼付け塗
装、自動二輪車の燃料タンクの焼付け塗装、それらの防
錆処理後の乾燥定着等がある 溶接若しくはろう付への応用 本発明の高周波誘導加熱装置は、導電性をもつ金属製品
の溶接、ろう付に応用することができる。溶接は、2種
以上の金属を局部的に溶融接着させる方法である。本発
明の高周波誘導加熱装置は、コア位置制御手段により、
局部的な加熱およびその調整が容易であり、また、加熱
コイル位置制御手段を備えれば、複雑な曲線であっても
きれいなビードを形成できるので、好都合である。
【0052】また、本発明の高周波誘導加熱装置をスポ
ット溶接の代りに利用することも考えられる。コアによ
り、局部的な加熱が可能だからである。溶接箇所の数や
配列に応じて、コアの数や加熱コイルの形状を決定する
と良い。
【0053】次に、ろう付について説明する。ろう付
は、「ろう」と呼ばれる低融点の可融金属を接合部に介
在させ、ろうを加熱溶融させた後、冷却して接合・接着
するものである。ろう付による接合部は、局部的である
ので、本発明の高周波誘導加熱装置をろう付に利用する
と、局部的な加熱が可能であるので好適である。また、
必要な部分のみを加熱できるので、ろうの量を必要最低
限にすることができ、また、余分なろうの流出を抑制で
きる。従って、後処理に要する工数も少なくて済み、製
品の機能上若しくは生産上、非常に好都合である。
【0054】また、コア位置制御手段により加熱位置の
調整が容易だし、高周波誘導加熱により加熱量の調整も
容易であるから、本発明の高周波誘導加熱装置はろう付
に応用し易い。さらに、極短時間に加熱ができ、熱歪み
も少なく好都合である。また、加熱コイル位置制御手段
により、被加熱物が大物であったり、多種の加熱面をも
つ場合でも、容易にろう付を行える。また、移動加熱を
行えば、ろう付の量産が可能となる。 熱間転造への応用 熱間転造は、素材を適当な温度に加熱し、素材に可塑性
をもたせた後、転造ダイス若しくは転造工具を回転させ
ながら素材に押しつけ、塑性加工を行う方法である。こ
の熱間転造は、ねじや歯車等の製造によく用いられてい
る。本発明の高周波誘導加熱装置をこの熱間転造に利用
すれば、局所的な加熱が行えるから、熱間転造する部分
のみを加熱できて好都合である。また、加熱量の調整も
容易であり、極短時間に効率よく加熱できるから、生産
性も良い。
【0055】特に、コア位置制御手段により、加熱位置
を精度良く制御できるので、加熱部分を必要最低限に抑
えることができる。このため、熱間転造が行わない部分
の結晶粒が粗大化したり、その部分が熱歪みを受けたり
することがないから、高強度、高精度の機械部品などの
製造に利用すると、好適である。
【0056】上述したのは、一例に過ぎない。本発明の
高周波誘導加熱装置は、部分的な加熱が行え、加熱量の
調整等も容易であり、被加熱物の形状や大きさに拘束さ
れずに、加熱を行うことができるので、自動化が容易で
ある。さらに、加熱時間の短縮、歪みや酸化スケール生
成の低減などの特徴も勿論併せ持つので、本発明の高周
波誘導加熱装置は、従来の装置とは比較にならない程、
多種多様な分野で利用できるものである。
【0057】
【実施例】以下では、具体的な実施例を挙げつつ、本発
明の高周波誘導加熱装置を詳細に説明する。本発明の一
実施例である高周波誘導加熱装置400を図5に示す。
この図5を参照しつつ、説明することとする。高周波誘
導加熱装置400は、加熱部と、高周波電源部と、コア
位置制御部と、加熱コイル位置制御部とからなる。 (1)加熱部 加熱部は、加熱コイル421と、コア431およびコア
432とかなる。 加熱コイル421は、被加熱物410の形状や加熱面
の大きさに応じて、適宜、その形状や大きさを選択す
る。もっとも、高周波誘導加熱装置400は、コア位置
制御部および加熱コイル位置制御部を備えるため、従来
のように、一品ごとにその形状を変更する必要はない。
本実施例では、直方体状の被加熱物410の角部(図5
のハッチング部)を加熱する場合を例に取上げたので、
加熱コイル421は、その角部に応じたL字型部分をも
つ。その部分を含めて、全体を銅製角パイプで製作し
た。加熱コイル421の巻数は一重とした。
【0058】なお、銅製としたのは、電気抵抗を小さく
して、加熱コイル421自体の自己発熱を抑えるためで
ある。パイプを用いたのは、銅製でも大電流が流れると
自己発熱するので、加熱コイル421が溶損しないよう
に、パイプ内部に冷却水を通して冷却するためである。
なお図示はしていないが、その冷却水は、ウォーターポ
ンプと熱交換機を備える冷却水循環機により常時循環さ
れている。 コア431およびコア432は、加熱コイル421で
生じた交番磁界を集め、交番磁束密度を高めることがで
きるものである。本実施例のコア431およびコア43
2は、方形の環状部材であり、内部に長孔をもつ。そし
て、両者とも加熱コイル421に挿通されており、コア
431およびコア432は、被加熱物410の角部を加
熱できるように、それぞれの端面がそれぞれの加熱面に
対向するように配置されている。コア431およびコア
432は、加熱コイル421に沿って移動もできるが、
長孔の方向つまり加熱コイル421に対して垂直な方向
にも移動できる。
【0059】コア431およびコア432は、セメンダ
スト合金とベークライトとの微粉末を混合し、それを焼
結させ、さらにそれを機械加工したものである。なお、
セメンダスト合金はFe85−Al5−Si10の合金
である。この素材を用いることにより、高透磁率(比透
磁率10)で大きな電気抵抗(1×105Ω)のコアが
得られた。高透磁率であるほど、交番磁束密度は高ま
り、交番磁束に指向性を待たせられるので、効率的にか
つ位置的な精度を確保しつつ加熱できる。また、電気抵
抗を大きくしたのは、コアの自己発熱を可能な限り抑制
するためである。少なからず導電性をもつ限り、コアも
高周波誘導加熱されてしまうからである。また、コアの
温度が上昇しすぎると、キュリー点を超えて、強磁性を
損うからである。 (2)高周波電源部 高周波電源部は、高周波電流源440と出力トランス4
45とからなる。 高周波電流源440は、高周波発振器であり、高電圧
低電流を加熱コイル421に供給している。本実施例で
は、高周波発振器として、トランジスタ式発振器を用い
た。その周波数は固定であり(400kHz)、出力は
0〜300kWで調整できた。また、この一次側電圧は
0〜250Vで、一次電流は0〜120Aで調整ができ
た。
【0060】トランジスタ式発振器を用いたのは、省エ
ネルギーで低コストであり、小型軽量で振動がなく、作
業環境も良好に保てるからである。 出力トランス445は、高周波電流源440から供給
された高電圧小電流を低電圧大電流に変換して、加熱コ
イル421に供給するものである。出力トランス445
を設けるのは、高周波電流源440から大電流を送電す
ると、その送電中における発熱損失が大きく、また耐熱
性や耐電流の大きなコードを使用しなければならず、不
経済だからである。従って、出力トランス445は、加
熱コイル421の直近に設けられ、高電圧小電流で送電
された電力を、加熱コイル421の直前で低電圧大電流
に変換して、加熱コイル421に供給することとしてい
る。この結果、変換効率は、90〜95%という高い値
を得ている。なお、このときの2次電流は略数千Aで、
2次電圧は数〜十数V程度であると推察される。 (3)コア位置制御部 コア位置制御部は、アクチュエータ451およびアクチ
ュエータ452と、アクチュエータ制御器459とから
なる。 アクチュエータ451およびアクチュエータ452
は、コア431およびコア432の加熱コイル421に
対する相対位置をそれぞれ制御するものである。具体的
には、図示していないが、それらは、ステッピング・モ
ータと、その回転に応じて直線送り運動をする小型のボ
ールねじとからなる。コア431およびコア432に要
求される位置精度に応じて、ボールねじは、一般用と精
密用とを使い分けてもよい。ステッピング・モータを用
いたのは、制御が容易で精度が良いからである。勿論、
通常のサーボ・モータとエンコーダとを用い、フィード
・バック制御等によりコアの相対位置を制御しても良
い。
【0061】さらに、アクチュエータ451およびアク
チュエータ452は、それぞれロッド451aとロッド
452aを備える。ロッド451aとロッド452aは
前記の各ボールねじのねじ軸と一体となったもので、ア
クチュエータ451およびアクチュエータ452の下方
に延びている。そして、このロッド451aとロッド4
52aの下端には、それぞれコア431およびコア43
2が取付けられている。従って、このロッド451aと
ロッド452aが上下方向に移動することにより、コア
431およびコア432の加熱コイル421に対する相
対位置が決定されることになる。 アクチュエータ制御器459は、被加熱物410の加
熱面に応じて、アクチュエータ451およびアクチュエ
ータ452を介してコア431およびコア432の位置
を制御するものである。図示していないが、具体的に
は、メモリー(ROM、RAM)、演算器(CPU
等)、インターフェースを備える。ROMには、被加熱
物410に応じたアクチュエータ451およびアクチュ
エータ452の操作量を決めるプログラムが予め記憶さ
れてある。CPUはこのプログラムを順次実行し、イン
ターフェースを介して、アクチュエータ451およびア
クチュエータ452のステッピング・モータに制御信号
を送る。なお、ROMは、被加熱物ごとに差替えても良
いし、識別ラベルを個々の被加熱物に付しておき、別途
設けたセンサーがそれをセンシングして、被加熱物ごと
に適宜プログラムが選択されるようにしても良い。
【0062】また、コア431およびコア432の位置
は、数値入力しても良いし、実際に被加熱物410を載
置してからティーチングさせて、その位置を記憶させて
も良い。さらには、加熱開始点と加熱終了点の目印を被
加熱物410に付け、加熱面との間隔を指定して、セン
サーによりセンシングさせつつフィード・バック制御さ
せるものでも良い。
【0063】なお、プログラムの入力等は、パソコン等
を使用すれば良く、またアクチュエータ制御器459は
後述のロボット制御器469と一体としても良い。 (4)加熱コイル位置制御部 加熱コイル位置制御部は、ロボット460とロボット制
御器469とからなる。 ロボット460は、被加熱物410の加熱面に応じ
て、加熱コイル421を移動させるものである。このた
め、ロボット460は、最低限1以上の自由度をもつ必
要がある。この自由度には、並進運動、回転運動が含ま
れる。もっとも、加熱面の数と自由度の数は対応するも
のではない。例えば、1自由度であっても、コイルがL
型若しくは門型をしていれば、一度に2面若しくは3面
を同時に加熱することができる。また、ロボット460
は、加熱コイル421等を支持する必要があるから、そ
れらに応じた耐荷重を満すものでなければならない。
【0064】これらを踏まえて、本実施例では、汎用の
産業ロボットを使用した。図5には、一例として、6軸
垂直多関節形ロボット(可搬重量70kg)を示した。
このロボット460は、水平面状で回転自在なベース4
63と、ロボット460の可動範囲内でベース463と
組合わさることにより3次元の自由な位置に移動可能な
アーム461と、アーム461の先端側に回転自在なグ
リップ462とを備える。その上述の加熱コイル42
1、出力トランス445、アクチュエータ451とアク
チュエータ452およびアクチュエータ制御器459
は、グリップ462に取り付けられている。 ロボット制御器469は、ロボット460のベース4
63、アーム461、グリップ462の動作量を制御す
るものであり、結果的に、加熱コイル421の被加熱物
410に対する相対位置が制御されることとなる。
【0065】ロボット制御器469は、入力端末、メモ
リー、演算器、インターフェース等からなる。入力端末
は、パソコン等のキーボード、ティーチング・ボックス
などである。本実施例では、ティーチング・ボックスを
使い、ロボットに被加熱物410の加熱開始点や加熱終
了点、待避位置、加熱面と加熱コイル421との間隔
(約3mm)等を記憶させ、これをメモリー(RAM若
しくはROM)に取込んだ。そして、この位置情報を利
用しつつ、加熱コイル421の位置を制御するプログラ
ムをキーボードから入力し、メモリー(ROM)に記憶
した。このプログラム中には、加熱コイル421の移動
速度等も含めた。このプログラムを実行すると、演算器
(CPU等)で、ロボット460の各ステッピング・モ
ータのステップ数等が計算される。そして、その結果が
インターフェースに送られ、インターフェースから各ス
テッピング・モータに制御信号が送られる。
【0066】なお、前述の入力端末は、アクチュエータ
制御器459の入力端末を兼ねても良い。さらに、多品
種の製品を一つの高周波誘導加熱装置400で加熱する
場合には、製品ごとに異なるプログラムをメモリーに記
憶させておき、加熱コイル421の近傍等に設けられた
センサーにより、被加熱物の種類をセンシングし、被加
熱物毎に、別の動きをさせても良い。 (5)高周波誘導加熱装置の制御方法 以下では、アクチュエータ制御器459とロボット制御
器469とを組合わせた高周波誘導加熱装置400の制
御方法の一例を示す。なお、被加熱物410は、図示し
ていなが、3種の加熱面411、加熱面412、加熱面
413を持つものとし、それぞれの加熱面411、41
2、413に対応したコア位置変更ポイントP1、P
2、P3を予め決めておく。その後に、次の各ステップ
S1〜S6を順次行うこととする。 コア位置変更ポイントの記憶(S1) 各コア位置変更ポイントP1、P2、P3をロボット制
御器469に記憶させる。これら各位置は、ティーチン
グにより行う。 コア位置の記憶(S2) 各コア位置変更ポイントP1、P2、P3に加熱コイル
421を移動させ、各ポイントにいて、被加熱物410
の各加熱面411、412、413とコア431および
コア432との間隔が3mmになるように、それぞれの
加熱面に対応したコア位置C1、C2、C3をアクチュ
エータ制御器459に記憶させる。これら各位置は、テ
ィーチングにより行う。 加熱コイルの移動(S3) ロボット制御器469は、ロボット460のマニュピレ
ータの移動・回転量を制御して、加熱コイル421を被
加熱物410上空に移動させる。 コア位置変更ポイントへのセット(S4) ロボット制御器469は、ロボット460のマニュピレ
ータの移動・回転量を制御して、コア位置変更ポイント
P1に加熱コイル421をセットさせる。これと同時
に、ロボット制御器469はアクチュエータ制御器45
9にコア位置変更指示信号M1を送信する。 コアの移動(S5) アクチュエータ制御器459は、ロボット制御器469
から外部信号M1を受け、コア431およびコア432
がコア位置C1に移動するように、アクチュエータ45
1およびアクチュエータ452に制御信号を送信する。 加熱(S6) コア431およびコア432がコア位置C1に移動する
と、アクチュエータ制御器459は高周波電流源440
に高周波電流供給信号を送信し、高周波電流源440
は、加熱コイル421へ高周波電流の供給を開始する。
加熱コイル421の加熱が開始されると共に、ロボット
制御器469は、加熱コイル421が次の加熱面412
に向け一定速度で移動するように、ロボット460のマ
ニュピレータを制御する。 S4へリターン(S7) 加熱面411の加熱が終了すると、ステップS4〜S7
と同様のステップを繰返し、加熱面412、413が順
次加熱されることとなる。
【0067】
【発明の効果】本発明の高周波誘導加熱装置によれば、
コア位置制御手段を有するから、被加熱物の加熱面の状
況に拘束されずに、被加熱物を全体的に若しくは部分的
に加熱できる。また、生産の自動化も容易であり、多種
多様な製品の加熱に利用できる。
【0068】勿論、本発明の高周波誘導加熱装置は、加
熱時間が短く、熱歪みや酸化スケールの生成も少ない
等、高周波誘導加熱の利点も併せ持つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波誘導加熱装置を構成するコア位
置制御手段の第1実施態様を示す図である。
【図2】図1に示したコア位置制御手段の第1実施態様
のX−X断面を示す図であり、図2(a)はコアの作動
位置を示す図であり、図2(b)はコアの各作動位置に
おいて被加熱物を貫く交番磁束密度の様子を示すイメー
ジ図である。
【図3】本発明の高周波誘導加熱装置を構成するコア位
置制御手段の第2実施態様を示す図であり、図3(a)
はその正面図であり、図3(b)は図3(a)のY−Y
断面である。
【図4】本発明の高周波誘導加熱装置を構成するコア位
置制御手段の第3実施態様を示す図である。図4(a)
〜(c)は、それぞれ、図4(d)に示すような形状を
もつ被加熱物のA−A断面、B−B断面およびC−C断
面を高周波誘導加する場合の加熱コイルとコアとの位置
関係を示した図である。
【図5】本発明の高周波誘導加熱装置の一実施例を示し
た図である。
【図6】従来の高周波誘導加熱装置を示す図である。
【図7】従来の高周波誘導加熱装置を示す図であり、図
7(a)は加熱コイルに設けたコアからでる交番磁束を
示すイメージ図であり、図7(b)はコアが加熱コイル
上をスライド可能であることを示す図である。
【符号の説明】
440 高周波電流源 445 出力トランス 421 加熱コイル 431、432 コア 451、452 アクチュエータ 459 アクチュエータ制御器 460 ロボット 469 ロボット制御器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 徹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3K059 AA08 AB24 AC37 AC72 AD03 AD15 BD23 CD14 CD72

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波電流を供給する高周波電流源と、 この高周波電流が供給されることにより交番磁界を発生
    させる加熱コイルと、 この交番磁界を集めるコアと、 該加熱コイルに対する該コアの相対位置を制御するコア
    位置制御手段と、 を有することを特徴とする高周波誘導加熱装置。
  2. 【請求項2】さらに、前記被加熱物に対する前記加熱コ
    イルの相対位置を制御する加熱コイル位置制御手段を有
    する請求項1記載の高周波誘導加熱装置。
JP11205208A 1999-07-19 1999-07-19 高周波誘導加熱装置 Pending JP2001032016A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11205208A JP2001032016A (ja) 1999-07-19 1999-07-19 高周波誘導加熱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11205208A JP2001032016A (ja) 1999-07-19 1999-07-19 高周波誘導加熱装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001032016A true JP2001032016A (ja) 2001-02-06

Family

ID=16503200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11205208A Pending JP2001032016A (ja) 1999-07-19 1999-07-19 高周波誘導加熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001032016A (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003004240A1 (fr) * 2001-07-02 2003-01-16 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Procede de prechauffage de pneu brut et dispositif associe
JP2004228068A (ja) * 2002-11-26 2004-08-12 Tokyo Denki Univ 電磁誘導加熱装置
US7179358B2 (en) * 2002-04-17 2007-02-20 Kansai Paint Co., Ltd. Method for forming electrodeposition coating film
JP2007056344A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 High Frequency Heattreat Co Ltd 縁付薄板環状部材の誘導加熱コイル及び加熱方法
CN102350488A (zh) * 2011-10-31 2012-02-15 中冶赛迪工程技术股份有限公司 连铸大圆坯在线加热装置
WO2012039255A1 (ja) * 2010-09-22 2012-03-29 Ntn株式会社 自動車部品並びにその製造方法及び製造装置
KR101167840B1 (ko) * 2009-12-29 2012-07-24 한국기계연구원 코일 위치 자동 정밀 제어에 의한 고주파 유도 가열을 이용한 후판의 곡가공 장치
WO2012141405A1 (ko) * 2011-04-13 2012-10-18 한국기계연구원 코일 위치 자동 정밀 제어에 의한 고주파 유도 가열을 이용한 후판의 3차원 곡가공 장치
JP2013050805A (ja) * 2011-08-30 2013-03-14 Neturen Co Ltd 誘導加熱コイルの設計支援用シミュレーション方法および設計支援用シミュレーション装置
JP2014005542A (ja) * 2013-08-20 2014-01-16 Miyaden Co Ltd 高周波誘導加熱装置
WO2014025006A1 (ja) * 2012-08-10 2014-02-13 Ntn株式会社 塗膜およびこの塗膜が形成された金属製自動車部品、並びに等速自在継手
JP2015140989A (ja) * 2014-01-29 2015-08-03 富士電機株式会社 塗装乾燥装置および塗装乾燥方法
WO2016035867A1 (ja) * 2014-09-03 2016-03-10 新日鐵住金株式会社 金属帯板の誘導加熱装置
KR20180069291A (ko) * 2016-12-15 2018-06-25 주식회사 포스코 유도 가열 장치 및 방법
CN116751945A (zh) * 2023-08-18 2023-09-15 盐城市后浪智能装备有限公司 一种变速箱内毂连接轴淬火设备

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7084380B2 (en) 2001-07-02 2006-08-01 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Raw tire preheating method and apparatus therefor
WO2003004240A1 (fr) * 2001-07-02 2003-01-16 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Procede de prechauffage de pneu brut et dispositif associe
US7179358B2 (en) * 2002-04-17 2007-02-20 Kansai Paint Co., Ltd. Method for forming electrodeposition coating film
JP2004228068A (ja) * 2002-11-26 2004-08-12 Tokyo Denki Univ 電磁誘導加熱装置
JP2007056344A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 High Frequency Heattreat Co Ltd 縁付薄板環状部材の誘導加熱コイル及び加熱方法
KR101167840B1 (ko) * 2009-12-29 2012-07-24 한국기계연구원 코일 위치 자동 정밀 제어에 의한 고주파 유도 가열을 이용한 후판의 곡가공 장치
WO2012039255A1 (ja) * 2010-09-22 2012-03-29 Ntn株式会社 自動車部品並びにその製造方法及び製造装置
JP2012067345A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Ntn Corp 自動車部品並びにその製造方法及び製造装置
US9410221B2 (en) 2010-09-22 2016-08-09 Ntn Corporation Automobile part, manufacturing method for same and manufacturing device of same
WO2012141405A1 (ko) * 2011-04-13 2012-10-18 한국기계연구원 코일 위치 자동 정밀 제어에 의한 고주파 유도 가열을 이용한 후판의 3차원 곡가공 장치
CN102933330A (zh) * 2011-04-13 2013-02-13 韩国机械研究院 自动精密控制高频感应线圈位置的厚板三维曲面加工装置
JP2013050805A (ja) * 2011-08-30 2013-03-14 Neturen Co Ltd 誘導加熱コイルの設計支援用シミュレーション方法および設計支援用シミュレーション装置
CN102350488A (zh) * 2011-10-31 2012-02-15 中冶赛迪工程技术股份有限公司 连铸大圆坯在线加热装置
WO2014025006A1 (ja) * 2012-08-10 2014-02-13 Ntn株式会社 塗膜およびこの塗膜が形成された金属製自動車部品、並びに等速自在継手
JP2014054624A (ja) * 2012-08-10 2014-03-27 Ntn Corp 塗膜およびこの塗膜が形成された金属製自動車部品、並びに等速自在継手
JP2014005542A (ja) * 2013-08-20 2014-01-16 Miyaden Co Ltd 高周波誘導加熱装置
JP2015140989A (ja) * 2014-01-29 2015-08-03 富士電機株式会社 塗装乾燥装置および塗装乾燥方法
WO2016035867A1 (ja) * 2014-09-03 2016-03-10 新日鐵住金株式会社 金属帯板の誘導加熱装置
CN106576400A (zh) * 2014-09-03 2017-04-19 新日铁住金株式会社 金属带的感应加热装置
JPWO2016035867A1 (ja) * 2014-09-03 2017-06-22 新日鐵住金株式会社 金属帯板の誘導加熱装置
CN106576400B (zh) * 2014-09-03 2019-12-13 日本制铁株式会社 金属带的感应加热装置
US10563282B2 (en) 2014-09-03 2020-02-18 Nippon Steel Corporation Induction heating device for metal strip
KR20180069291A (ko) * 2016-12-15 2018-06-25 주식회사 포스코 유도 가열 장치 및 방법
KR101908798B1 (ko) * 2016-12-15 2018-10-16 주식회사 포스코 유도 가열 장치 및 방법
CN116751945A (zh) * 2023-08-18 2023-09-15 盐城市后浪智能装备有限公司 一种变速箱内毂连接轴淬火设备
CN116751945B (zh) * 2023-08-18 2023-12-12 盐城市后浪智能装备有限公司 一种变速箱内毂连接轴淬火设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001032016A (ja) 高周波誘導加熱装置
EP3610969B1 (en) Methods for consolidating/molding near net-shaped components made from powder
JP4673656B2 (ja) 熱間プレス成形装置
JP5443153B2 (ja) 加熱装置及び加熱方法
EP2596937B1 (en) System and method of adjusting the equilibrium temperature of an inductively-heated susceptor
CN106391882B (zh) 一种基于自阻加热性能梯度热冲压件的加工方法
JP6142409B2 (ja) 通電加熱方法
JP2008519401A (ja) スキャン誘導加熱
US20210237138A1 (en) Conduction pre-heating of sheet for hot forming
JP4727552B2 (ja) ステータコイル及びコアの加熱装置および加熱方法
EP2900036B1 (en) High-frequency induction heating device and processing device
US20090152256A1 (en) Method for manufacturing a stamped/heated part from a steel sheet plated with aluminum alloy
Weidig et al. Bulk Steel Products with Functionally Graded Properties Produced by Differential Thermo‐mechanical Processing
Rudnev Simulation of Induction Heating Prior to Hot Working and Coating
CN106140907A (zh) 一种高钢级感应加热弯管双温煨制方法
CN109746377A (zh) 热辅助热熔自攻单面铆接装置及方法
JP5021367B2 (ja) 誘導加熱コイルおよび誘導加熱装置
KR101126911B1 (ko) 반도체 레이저를 이용한 프레스용 대형주물금형의 국부 열처리장치 및 그 열처리방법
KR20190012804A (ko) 유도 가열을 이용한 전자기 성형과 융합한 열간가공 공정을 통해 피가공물을 가공하기 위한 방법 및 장치
CN110508674B (zh) 一种脉冲微波辅助动态支撑柔性成形装置及方法
JP2000033435A (ja) プレス加工方法
Russell Technologies advancing scan and single-shot induction hardening capabilities
RU2799484C1 (ru) Применение двухчастотного индукционного комплекса для нагрева стальных ферромагнитных заготовок под пластическую деформацию
JP2001004508A (ja) 加工熱処理再現試験装置
Zhou et al. Research and Design on High-Frequency Series Resonant Induction Heating System with Modulation Control Methods