JP2001031588A - 腹膜肥厚抑制剤 - Google Patents

腹膜肥厚抑制剤

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JP2001031588A
JP2001031588A JP11206410A JP20641099A JP2001031588A JP 2001031588 A JP2001031588 A JP 2001031588A JP 11206410 A JP11206410 A JP 11206410A JP 20641099 A JP20641099 A JP 20641099A JP 2001031588 A JP2001031588 A JP 2001031588A
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peritoneal
oligonucleotide
hsp47
hyperplasia
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Ichiro Hirahara
一郎 平原
Ichihiro Umeyama
一大 梅山
Takashi Yamamoto
敬 山本
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Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】腹膜肥厚の治療、予防等を可能にする新規な腹
膜肥厚抑制剤を提供すること。 【解決手段】本発明の腹膜肥厚抑制剤は、HSP47を
阻害する物質を含有することを特徴とする。HSP47
を阻害する物質としては、HSP47に対するアンチセ
ンスオリゴヌクレオチドが挙げられる。かかるオリゴヌ
クレオチドは、修飾されていることが好ましい。オリゴ
ヌクレオチドの塩基数は、5以上50以下であることが
好ましい。本発明の腹膜肥厚抑制剤は、生理食塩水に溶
解させて腹腔内に直接投与される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腹膜肥厚抑制剤に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】腎機能が低下もしくは喪失した患者に対
して、人工透析が広く行われている。この人工透析は、
本来腎臓が果たしている血液浄化作用を腎臓に代わって
行う血液浄化療法であり、生体内から水を除去すること
によって体液の組成を一定に保つとともに、体液中の老
廃物、例えば尿素等を除去することを主な目的としてい
る。人工透析としては、ダイアライザーを含む血液体外
循環回路を用いた血液透析の他に、腹膜透析が知られて
いる。
【0003】腹膜透析では、腹膜で囲まれた腹腔内に浸
透圧の高い腹膜透析液を貯留することによって、生体内
の余分な水と老廃物を取り除く。すなわち、腹膜透析で
は、腹腔内に貯留した腹膜透析液と体液との間に生じる
浸透圧格差により、腹膜毛細血管から腹腔内の腹膜透析
液に生体内の余分な水が移動し、これによって、生体内
の余分な水と老廃物が取り除かれる。
【0004】ところで、腹膜線維症、腹膜硬化症、硬化
性腹膜炎、硬化性被嚢性腹膜炎(SEP)等の腹膜肥厚
が、腹膜透析を行っている患者にみられることがある。
例えば、硬化性腹膜炎が発症した場合、net限外濾過量
の低下や溶質除去不全に陥ることが知られている。さら
には、硬化性腹膜炎では、腹膜にび慢性の著しい線維性
肥厚や浮腫が生じ、慢性的な炎症所見、例えば腹膜への
多核白血球やマクロファージの浸潤が見られることが多
い。また、例えば、SEPが発症した場合、腹膜機能の
低下に加え、臨床的には食欲不振、悪心、嘔気、嘔吐、
低栄養による痩せ、腹痛、下痢、便秘、腸管蠕動音低下
など腸閉塞症状を示すことが知られている。剖検時所見
では、SEP発症時の腸管は、膠原性線維に富む肥厚し
た腹膜で包まれ、癒着して塊状になることが知られてい
る。
【0005】このような腹膜肥厚の治療法としては、発
症初期ではステロイド剤の投与(Nomoto Y : Sclerosin
g encapsulating peritonitis (SEP) in patients on c
ontinuous ambulatory peritoneal dialysis - Defenit
ion, diagnosis and treatment recommendations, 1997
update -. J Jpn Soc Dial Ther 31 (4) : 303-311,19
98)や、total parenteral nutrition(TPN)処置(Pusat
eri R, Ross R, Marshall R, Meredith JH, Hamilton R
W. Sclerosing encapsulating peritonitis:report of
a case with small bowel obstruction managed by lon
g-term homeparenteral hyperalimentation, and a rev
iew of the literature. Am J Kidney Dis ;8(1):56-6
0, 1986)が有効であるという報告がある。
【0006】しかし、病状が進行した場合には、一般的
で効果的な治療法が発見されていないというのが現状で
ある。このため、例えばSEPのように病状が進行して
腸管が癒着した場合、現在のところ、被包した腹膜を剥
離する外科的治療法( SmithL, Collins JF, Morris M,
Teele RL . Sclerosing encapsulating peritonitis a
ssociated with continuous ambulatory peritoneal di
alysis: surgical management. Am J Kidney Dis;29
(3):456-60, 1997)以外治療法がない。しかし、このよ
うな治療法は、特殊な技術を有した熟練医師でしか行な
うことができないばかりでなく、必ずしも有効とは言え
ない。
【0007】また、前述したように、腹膜肥厚の初期治
療法の一つとしてステロイド療法が期待されているが、
ステロイド剤は免疫力も低下させるため、感染性腹膜炎
を併発している場合に投与するとかえって病状を悪化さ
せる危険性がある。現在のところ、感染性腹膜炎併発時
でも安心して処置できる腹膜肥厚治療薬は知られておら
ず、このような治療薬を開発することが強く望まれてい
る。
【0008】ところで、腹膜透析は、血液透析とは異な
り、自宅や職場で行うことができ、通院の頻度が少なく
てすむので、患者の社会復帰に貢献している。しかも、
腹膜透析は、血液透析に比べて、循環系や生体内部環境
へ与える影響が少ないといった利点を持っている。
【0009】したがって、腹膜肥厚を安全かつ確実に治
療できれば、腹膜透析をより安全に施行することがで
き、腎機能が低下もしくは喪失した患者に対して計り知
れない利益をもたらすことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、腹膜
肥厚の治療、予防等を可能にする新規な腹膜肥厚抑制剤
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(10)の本発明により達成される。
【0012】(1) HSP47を阻害する物質を含有
することを特徴とする腹膜肥厚抑制剤。
【0013】(2) 前記物質は、HSP47の発現を
阻害する物質である上記(1)に記載の腹膜肥厚抑制
剤。
【0014】(3) 前記物質は、オリゴヌクレオチド
である上記(1)または(2)に記載の腹膜肥厚抑制
剤。
【0015】(4) 前記オリゴヌクレオチドは、HS
P47に対するアンチセンスオリゴヌクレオチドである
上記(3)に記載の腹膜肥厚抑制剤。
【0016】(5) 前記オリゴヌクレオチドは、修飾
されている上記(3)または(4)に記載の腹膜肥厚抑
制剤。
【0017】(6) 前記オリゴヌクレオチドは、リン
酸基を構成する酸素原子の少なくとも一部がイオウ原子
に置換、修飾されている上記(3)ないし(5)のいず
れかに記載の腹膜肥厚抑制剤。
【0018】(7) 前記オリゴヌクレオチドの塩基数
は、5以上50以下である上記(3)ないし(6)のい
ずれかに記載の腹膜肥厚抑制剤。
【0019】(8) 前記オリゴヌクレオチドは、配列
表の配列番号1に示す塩基配列の少なくとも一部を含む
ものである上記(3)ないし(7)のいずれかに記載の
腹膜肥厚抑制剤。
【0020】(9) 前記物質の1回あたりの投与量
は、投与する生物の体重1kgあたり、500nmol以下で
ある上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の腹膜肥
厚抑制剤。
【0021】(10) 腹腔内に直接投与される上記
(1)ないし(9)のいずれかに記載の腹膜肥厚抑制
剤。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の腹膜肥厚抑制剤は、HSP47を阻害する物質
を含有することを特徴とする。
【0023】ここで、「HSP47を阻害する物質」と
は、HSP47の活性を低下、消失させる物質、また
は、HSP47の発現、特にHSP47タンパク質の転
写、翻訳、翻訳後修飾等を抑制、阻止する物質をいう。
なお、ここでの「阻害」とは、完全なる阻害のみなら
ず、抑制も含む。
【0024】また、HSP47とは、分子シャペロンの
HSP47を指すことは当然であるが、本明細書におけ
るHSP47には、分子シャペロンであってHSP47
とほぼ同様の機能(もっぱら生体内でコラーゲンの産生
に関与しているもの)を発揮しうる物質、すなわちHS
P47と均等な物質(HSP47様物質)も含むものと
する。
【0025】また、本明細書における腹膜肥厚とは、腹
膜線維症、腹膜硬化症、硬化性腹膜炎、硬化性被嚢性腹
膜炎(SEP)等の腹膜疾患の総称である。このような
腹膜肥厚の発症時には、例えば、腹膜の厚さが増大する
現象が観察される。
【0026】本発明は、本発明者の以下の知見に基づい
てなされたものである。腹膜肥厚の原因については未だ
によく分かっていないが、少なくとも病理解析からは、
腹膜肥厚が発症したときは、腹膜で膠原性コラーゲンの
異常産生が起きていることが明らかにされている。特
に、硬化性腹膜炎およびSEPと、腹膜組織にける膠原
性コラーゲンの異常産生との間では、高い相関性が確認
される。
【0027】そこで、本発明者は、膠原性コラーゲンの
産生を抑制できれば、腹膜肥厚を防止できると考えた。
そして、本発明者は、膠原性コラーゲンの産生を抑制す
るにあたり、HSP47に注目した。このHSP47
は、コラーゲンタンパク質の特異的分子シャぺロンとし
て知られている。したがって、HSP47の非存在下で
は、コラーゲンは線維を形成することができず、このた
め肥厚も生じないと考えられる。しかも、HSP47は
コラーゲンの分子種にかかわらず幅広い種類のコラーゲ
ンに作用するため、HSP47を阻害すれば、腹膜組織
内で、ほとんどすべてのコラーゲンの産生を抑制するこ
とができると考えられる。加えて、HSP47は、コラ
ーゲン生成の際に、コラーゲンの前駆体に対して特異的
に作用し、他の物質との相互作用は特に知られていな
い。このため、HSP47を阻害した場合でも、その場
合に生じる副作用は少ないと考えられる。
【0028】そこで本発明者は、かかる仮説に基づき、
腹膜肥厚動物モデル(実験動物の腹腔内に化学物質を投
与して、実験動物を腹膜肥厚の発症に至らせるモデル実
験系)を構築し、HSP47を阻害する物質を、腹膜肥
厚動物モデルの実験動物に投与した。その結果、実験動
物の膠原性コラーゲンの産生を抑制して、腹膜肥厚を防
止することに成功した。さらには、それにとどまらず、
腹膜機能の低下を抑制することにも成功した。
【0029】前述したHSP47を阻害する物質として
は、例えば、抗体、オリゴヌクレオチド、リプレッサー
タンパク質(転写因子)、HSP47拮抗物質などが挙
げられる。例えば、抗体等は、HSP47の活性を抑
制、阻害することにより、HSP47を阻害する。ま
た、オリゴヌクレオチドやリプレッサータンパク質等
は、HSP47の発現を抑制、阻害することにより、H
SP47を阻害する。
【0030】このようなHSP47を阻害する物質の中
でも、オリゴヌクレオチド(HSP47を阻害するオリ
ゴヌクレオチド)が好ましく用いられる。オリゴヌクレ
オチドは、製造、精製が容易であり、また、生体内で急
速には分解されにくく、しかも、副作用も少ない。
【0031】このようなオリゴヌクレオチド(HSP4
7を阻害するオリゴヌクレオチド)としては、例えば、
HSP47に対するアンチセンスオリゴヌクレオチドが
挙げられる。このようなアンチセンスオリゴヌクレオチ
ドは、HSP47をコードする遺伝子(DNA、RN
A)に特異的に結合することができる。このため、HS
P47の阻害以外の副作用を生じにくく、かつ、HSP
47の阻害能が高い。
【0032】このようなアンチセンスオリゴヌクレオチ
ドとしては、例えば、HSP47mRNA(HSP47
をコードするmRNA)と相補的な配列を有するオリゴ
ヌクレオチド、hsp47オペロン(hsp47遺伝
子、およびそのプロモータ領域の遺伝子)と相補的な配
列を有するオリゴヌクレオチドなどが挙げられる。な
お、前述したオリゴヌクレオチドは、HSP47を阻害
することができれば、このようなアンチセンスオリゴヌ
クレオチドでなくてもよい。
【0033】このようなアンチセンスオリゴヌクレオチ
ドの中でも、HSP47を阻害する物質としては、HS
P47mRNAと相補的な配列を有するオリゴヌクレオ
チドが最も好ましい。mRNAは、DNAと異なり、通
常、生体中で、一本鎖の状態で存在している。このた
め、オリゴヌクレオチドは、mRNAと結合しやすい。
したがって、HSP47を阻害する物質としてHSP4
7mRNAと相補的な配列を有するオリゴヌクレオチド
を用いれば、かかるオリゴヌクレオチドはHSP47m
RNAと高い確実性で結合することができ、これによ
り、HSP47の発現をより効率よく抑制できるように
なる。このため、コラーゲンの産生を好適に抑制できる
ようになり、腹膜肥厚も好適に抑制できるようになる。
【0034】HSP47mRNAと相補的な配列を有す
るオリゴヌクレオチドとしては、例えば、配列表の配列
番号1に示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチド(例え
ば50塩基以下)が挙げられる。本発明者の実験では、
このような塩基配列のオリゴヌクレオチドは、非常に効
果的に腹膜肥厚を抑制できた。なお、HSP47を阻害
する物質としては、配列番号1に示す塩基配列を完全に
含むオリゴヌクレオチドでなく、その一部(例えば5塩
基以上)を含むオリゴヌクレオチドであってもよい。な
お、HSP47mRNAと相補的な配列を有するオリゴ
ヌクレオチドは、HSP47の発現を抑制できれば、上
述したものに限定されない。
【0035】なお、オリゴヌクレオチドは、修飾されて
いることが好ましい。これにより、オリゴヌクレオチド
は生体内でより分解されにくくなり、より安定してHS
P47を阻害できる。このような修飾されたオリゴヌク
レオチドとしては、S-オリゴ型(ホスフォロチオエート
型)、C-5チアゾール型、D-オリゴ型(フォスフォジエ
ステル型)、M-オリゴ型(メチルフォスフォネイト
型)、ペプチド核酸型、リン酸ジエステル結合型、C-5
プロピニルピリミジン型、2-O-プロピルリボース、2'-
メトキシエトキシリボース型等の修飾型のオリゴヌクレ
オチドが挙げられる。
【0036】さらにその中でも、オリゴヌクレオチドと
しては、リン酸基を構成する酸素原子の少なくとも一部
がイオウ原子に置換、修飾されているものがより好まし
い。このようなオリゴヌクレオチドは、ヌクレアーゼ耐
性、水溶性、RNAへの親和性に特に優れている。リン
酸基を構成する酸素原子の少なくとも一部がイオウ原子
に置換、修飾されたオリゴヌクレオチドとしては、例え
ば、S-オリゴ型等のオリゴヌクレオチドが挙げられる。
【0037】また、オリゴヌクレオチドの塩基数は、5
0以下であることが好ましく、25以下であることがよ
り好ましい。塩基数があまりに多くなると、オリゴヌク
レオチドの合成の手間とコストが増大し、また、収率も
低下する。さらには、オリゴヌクレオチドの塩基数は、
5以上であることが好ましく、9以上であることがより
好ましい。塩基数が少ないと、標的遺伝子等に対する特
異性が低下する。
【0038】本発明の腹膜肥厚抑制剤は、水に溶解させ
て使用されることが好ましい。これにより、本発明の腹
膜肥厚抑制剤を、腹膜組織内(目的部位)に効率よくデ
リバリーできるようになる。このような本発明の腹膜肥
厚抑制剤を溶解させるのに好適な水としては、生理食塩
水、Locke液、Ringer液、Tyrode液、
Earle液、Krebs液、Dulbecco液、P
BS等の等張液、腹膜透析液、腹腔洗浄液などが挙げら
れる。なお、本発明の腹膜肥厚抑制剤は、粉末、顆粒等
の状態で服用、患部に直接投与されても構わない。
【0039】後述するように、本発明の腹膜肥厚抑制剤
を腹腔内に直接投与する場合には、腹膜肥厚抑制剤は、
生理食塩水等の等張液に溶解させて使用されることが特
に好ましい。等張液は、生体の浸透圧と等しいので、本
発明の腹膜肥厚抑制剤を生体内に投与する際に、生体組
織に対して与える負担が最小限のものとなる。
【0040】また、本発明の腹膜肥厚抑制剤は、腹腔内
に直接投与されることが好ましい。腹腔内に直接投与す
れば、本発明の腹膜肥厚抑制剤を、患部である腹膜組織
に選択的にデリバリーすることができる。しかも、腹腔
内に直接投与すれば、特殊なデリバリー方法を用いて腹
膜肥厚抑制剤をデリバリーしなくても、効果的に薬効が
得られるようになる。また、腹腔内に直接投与すると、
腹膜肥厚抑制剤はしばらく腹腔内に滞留するので、投与
量も少なくて済む。加えて、他の臓器、生体組織に与え
る影響を最小限に留めることができる。
【0041】このような観点からは、前述したHSP4
7を阻害する物質の1回あたりの投与量は、例えば、投
与する生物の体重1kgあたり、500nmol以下とするこ
とができ、さらには、腹膜透析を必要とする腎疾患患者
にとっては、一般的に、薬剤の大きさ(分子量)を小さ
くするとともに、薬剤の投与量をなるべく小量とするこ
とが好ましく、50nmol以下とすることができる。前述
したように、本発明によれば、腹膜肥厚抑制剤の投与量
が少なくても薬効を得られるようになる。特に、この範
囲以下の投与量で薬効が得られれば腹膜組織以外の他の
生態組織に与える影響をより少なくすることができると
ともに経済的である。なお、前述したHSP47を阻害
する物質の1回あたりの投与量は、例えば、投与する生
物の体重1kgあたり、1nmol以上とすることが好まし
い。なお、本発明の腹膜肥厚抑制剤は、前述したHSP
47を阻害する物質以外の他の有効成分を含有していて
もよいことは言うまでもない。
【0042】
【実施例】§1.腹膜肥厚動物モデルに対するアンチセ
ンスオリゴヌクレオチドの投与 以下に示す腹膜肥厚動物モデルは、実験動物であるラッ
トの腹腔内にグルコン酸クロルヘキシジンを投与するこ
とにより、ラットを腹膜肥厚の発症に至らせるモデルで
ある(Junor BJR, Briggs JD, Forwell MA, Dobbie JW,
Henderson I :Sclerosing peritonitis-The cotributi
on of chlorhexidine in alcohol. Perit Dial Bull 10
1-104, 1985)。換言すれば、本実験でグルコン酸クロ
ルヘキシジンが投与されたラットは、何らかの治療処置
を講じなければ、腹膜肥厚を発症することとなる。そし
て、かかるラットに対して、HSP47に対するアンチ
センスオリゴヌクレオチドを投与することにより、腹膜
肥厚の防止を試みた。
【0043】まず、実験動物として、Sprague-Dawleyラ
ット(5.5週齡、約180g、n=3、male、日本チャールス・
リバー株式会社製)を用意した。本実験中、ラットへ
は、餌および水を十分量供給し、細菌感染による腹膜炎
が起きないように衛生環境にも十分留意した。また、本
実験中、ラットの腹腔内に投与した液は、無菌的に調製
した。さらには、腹膜平衡試験時には排液の無菌試験を
行い、細菌が感染していないことを確認した。
【0044】このラットを複数の群、具体的には、アン
チセンスオリゴヌクレオチド投与群(AS/CHX群)
と、センスオリゴヌクレオチド投与群(CHX群)と、
コントロール群とに分けた。そして、この分けた各群に
対し、以下のような操作を行った。
【0045】AS/CHX群には、まず、1.8mLの
0.05%グルコン酸クロルへキシジン(CHX)/1
5%エタノール/生理食塩水をラットの腹腔内に投与し
た。投与後、10時間後、および、48時間後に、1.
8mLの5nmolアンチセンスオリゴヌクレオチド含有生理
食塩水をラットの腹腔内に投与した。なお、AS/CH
X群に投与したアンチセンスオリゴヌクレオチドの配列
は、配列表の配列番号1に示すものである。かかるアン
チセンスオリゴヌクレオチドは、HSP47mRNAと
相補的な配列を有しており、HSP47mRNAと結合
してHSP47の発現を阻害することができる。なお、
かかるアンチセンスオリゴヌクレオチドは、S-オリゴ型
(全部のヌクレオチドにおいて、リン酸ジエステル結合
のリン酸基を構成する酸素分子を、イオウ残基に置換修
飾したもの)とした。
【0046】CHX群には、まず、1.8mLの0.05
%グルコン酸クロルへキシジン(CHX)/15%エタ
ノール/生理食塩水をラットの腹腔内に投与した。投与
後、10時間後、および、48時間後に、1.8mLの5
nmolセンスオリゴヌクレオチド含有生理食塩水をラット
の腹腔内に投与した。なお、CHX群に投与したセンス
オリゴヌクレオチドの配列は、配列表の配列番号1に示
した配列と相補的なものである。すなわち、CHX群に
投与したセンスオリゴヌクレオチドは、HSP47の発
現を阻害しない物質である。なお、かかるセンスオリゴ
ヌクレオチドは、S-オリゴ型(全部のヌクレオチドにお
いて、リン酸ジエステル結合のリン酸基を構成する酸素
分子を、イオウ残基に置換修飾したもの)とした。
【0047】コントロール群には、まず、1.8mLの生
理食塩水をラットの腹腔内に投与した。投与後、10時
間後、および、48時間後に、1.8mLの生理食塩水を
ラットの腹腔内に再投与した。
【0048】そして、各群ともに、実験開始後4日目
に、腹膜平衡試験を行なった後、腹膜をサンプリングし
て、腹膜の厚さを測定した。
【0049】§2.腹膜肥厚の測定 各群ともに、実験開始後4日目に、腹膜平衡試験を行っ
た後、壁側腹膜を採取し、腹膜組織解析を行った。
【0050】まず、ラットをエーテル麻酔した後、脱血
死させ、左側腹部より腹膜を採取した。腹膜の採取部位
は各ラットで同じ場所になるようにした。次に、得られ
た腹膜を10%ホルマリン/0.1Mリン酸緩衝液(pH
7.2)で固定した後、パラフィンで包埋し、2〜3μ
mの厚さの組織切片を作成した。これらの切片は、腹膜
の厚さが測定できるように腹膜に対して垂直方向に作成
した。次に、各切片に対して、ヘマトキシリン−エオシ
ン染色(細胞を解析するため)、もしくは、アザン染色
(膠原線維を確認するため)を行い、腹膜組織像を光学
顕微鏡で解析した。
【0051】この結果、CHX群では、マクロファージ
等の炎症性細胞の著しい腹膜への浸潤とともに、コラー
ゲンの増加による著しい線維性腹膜肥厚が観察された。
さらに一部では腹膜組織の浮腫も確認され、ヒトの臨床
で見られるようなSEPの病理像と酷似していた。
【0052】これに対し、AS/CHX群でもマクロフ
ァージ等の炎症性細胞の浸潤はみられ、腹膜炎を発症し
ていることは推察されたが、腹膜は殆ど肥厚しておら
ず、コントロール群と比べても有意な差は認められなか
った。また、コントロール群と比べてコラーゲンの増加
も特に確認されなかった。
【0053】さらに、それぞれの腹膜の厚さを、画像解
析ソフト(MITANI Co., 'Win ROOF')で測定した。腹膜
の厚さは、各々0.5mm間隔で1.5cmにわたって測定
し(30箇所/腹膜)、平均値を算出することにより求
めた。これら各群の腹膜の厚さを図1に示す。
【0054】同図に示すように、CHX群では、腹膜が
著しく肥厚していたのに対し、AS/CHX群では、コ
ントロール群との有意な差異は認められなかった。
【0055】§3.腹膜平衡試験(Peritoneal equilib
ration test) 腹膜肥厚動物モデルの腹膜機能を解析する為、上記実験
「1.腹膜肥厚動物モデルの作成」において腹膜をサン
プリングする前に、腹膜平衡試験を行った。そして、か
かる腹膜平衡試験の結果から各ラットのD/D0グルコース
値を算出し、腹膜機能を評価した。さらには、ラット体
重あたりの排液量およびラット体重あたりのnet限外濾
過量も調べた。
【0056】腹膜平衡試験はTwardowskiらが報告してい
るperitoneal equilibration test(PET)(Twardowski Z
J. Nolph KD. Khanna R. Prowant BF. Ryan LP. Moore
HL.Nielsen MP. peritoneal equilibration test. Peri
t Dial Bull, 7: 138-147,1987. )(Twardowski ZJ. Cli
nical value of standardized equilibration tests in
CAPD patients. Blood Purif 7 : 95-108, 1989)を参
考に、一部改変してラットに応用した。
【0057】まず、ラット体重当たり50mL/kg の2.
5%グルコース含有腹膜透析液(Terumo Co., 'ペリト
リックP250')をラットの腹腔内に注液し、投与直後
(0分目)および90分後に透析排液を回収した。この
とき、透析排液の排液量(W)を測定した。そして、か
かる排液量(W)より、ラット体重あたりのnet限外濾過
量、および、ラット体重あたりの排液量を求めた。な
お、ラット体重あたりのnet限外濾過量は、腹膜透析液
の腹腔内投与量(W1)から排液量(W)を減じた後、腹
膜透析液を注入する前のラットの体重(W0)で除して算
出した((W1-W)/ W0)。また、ラット体重あたりの排液
量は、排液量(W)を、腹膜透析液を注入する前のラッ
トの体重(W0)で除することにより算出した(W/W0)。
各群のラット体重あたりのnet限外濾過量を図4に示
す。また、各群のラット体重あたりの排液量を図3に示
す。
【0058】次に、回収した透析排液を、氷中にて急冷
した後、遠心分離により不溶性物質を除去し、その後、
−20℃にてグルコース濃度測定時まで保管した。そし
て、各透析排液中のグルコース濃度を測定した。かかる
グルコース濃度は、グルコース濃度計(A&T Co, 'Gluco
roder-GXT')で測定した。
【0059】その後、かかる測定したグルコース濃度を
もとにD/D0グルコース値を算出した。これは、投与後9
0分後に採取した透析排液中のグルコース濃度(D)
を、投与直後に採取した透析排液中のグルコース濃度
(D0)で除することにより算出した。その結果を図2に
示す。
【0060】図2〜4に示すように、CHX群では、D/
D0グルコース値、体重あたりの排液量、体重あたりのne
t限外濾過量の全てが著しく低下していた。一方、AS
/CHX群では、D/D0グルコース値、体重あたりの排液
量、体重あたりのnet限外濾過量のいずれもコントロー
ル群との有意な差異は認められなかった。かかる結果か
ら、CHX群では、腹膜機能が著しく低下していたのに
対し、AS/CHX群では、腹膜機能は低下していなか
ったことが分かる。
【0061】補足すると、D/D0グルコース値が腹膜機能
に相関しているのはもちろんのこと、体重あたりの排液
量および体重あたりのnet限外濾過量も腹膜機能に相関
する。これらD/D0グルコース値、体重あたりの排液量お
よび体重あたりのnet限外濾過量は、腹膜機能が低下し
たときに、かかる腹膜機能の低下に相関して低下する。
【0062】§4.まとめ 以上の結果から分かるように、本発明の腹膜肥厚抑制剤
を投与したAS/CHX群では、腹膜肥厚の発症はほと
んどなく(図1参照)、腹膜機能も低下していなかった
(図2〜4参照)。また、配列表の配列番号1に示す塩
基配列の3’末端側が2塩基欠けた13塩基長のオリゴ
ヌクレオチドを用いて前記と同様の実験を行なったとこ
ろ、同様の優れた結果が得られた。これは、本発明の腹
膜肥厚抑制剤がHSP47の発現を阻害し、これにより
コラーゲンの産生が抑制され、このため腹膜肥厚の発症
が防止されたためと考えられる。これに対し、HSP4
7を阻害できない単なるオリゴヌクレオチドを投与した
CHX群では、腹膜肥厚(前述したようにSEPと思わ
れる)が発症し(図1参照)、腹膜機能が著しく低下し
ていた(図2〜4参照)。
【0063】かかる結果から結論として、本発明によれ
ば、腹膜肥厚の防止、治療が可能であると言える。さら
に驚くことに、AS/CHX群では病理像から腹膜への
炎症細胞の浸潤が確認された(前述参照)にもかかわら
ず、腹膜機能の低下を抑制することができた(図2〜4
参照)。
【0064】かかる成果は、腹膜肥厚の治療にとって、
極めて有意義なことである。すなわち、感染性腹膜炎が
発症した場合、ステロイド剤の投与は、患者の免疫力を
低下させる等の副作用があるため、使用上の制約を受け
る。これに対し、本発明の腹膜肥厚抑制剤は、感染性腹
膜炎が発症した場合でも、患者の免疫力を低下させるお
それがないので、好適に投与可能である。しかも、単に
投与可能ということにとどまらず、本発明の腹膜肥厚抑
制剤によれば、腹膜肥厚とともに感染性腹膜炎を併発し
た合併症患者に対して、腹膜肥厚を治療するとともに、
腹膜機能の低下を抑制し、さらには、腹膜機能の回復を
図ることができる。これは、治療が困難な腹膜肥厚に、
新たな治療手段を提供するものである。
【0065】このように、本発明の腹膜肥厚抑制剤は、
腹膜肥厚とともに感染性の合併症を併発した場合でも投
与可能であり、しかも、高い治療効果を期待できること
から、このような患者に対して、大きな福音となるであ
ろう。
【0066】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、腹
膜肥厚の治療、予防等を行なうことができる。しかも、
これにとどまらず、本発明によれば、腹膜機能の低下を
も抑制、回復することができる。特に、本発明の腹膜肥
厚抑制剤は、患者が感染症等を併発している場合でも投
与可能であり、しかも高い治療効果を期待できる。さら
には、本発明の腹膜肥厚抑制剤は、比較的少ない投与量
で高い薬効を期待でき、加えて、腹膜以外の組織に与え
る影響が少ない。
【0067】以上のような利点を本発明は有しているの
で、本発明は、腹膜肥厚を罹患した患者に対して計り知
れない利益をもたらすことができる。また、本発明によ
り、腹膜透析を行う際の安全性を高めることができ、腎
機能が低下もしくは喪失した患者に対しても計り知れな
い利益をもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の各群における、腹膜の厚さを
示すグラフである。
【図2】本発明の実施例の各群における、D/D0グルコー
ス値を示すグラフである。
【図3】本発明の実施例の各群における、ラット体重あ
たりの排液量を示すグラフである。
【図4】本発明の実施例の各群における、ラット体重あ
たりのnet限外濾過量を示すグラフである。
【配列表】
配列番号1 配列の長さ:15 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 オリゴヌクレオチド 配列 AAGGAGAGAG CGCAT 15
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 A61P 43/00 111 // C07H 21/04 C07H 21/04 (72)発明者 山本 敬 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内 Fターム(参考) 4C057 MM02 4C084 AA17 NA14 ZA811 ZC412 4C086 AA01 AA02 AA03 CB07 GA07 MA01 MA04 NA14 ZA81 ZC41

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HSP47を阻害する物質を含有するこ
    とを特徴とする腹膜肥厚抑制剤。
  2. 【請求項2】 前記物質は、HSP47の発現を阻害す
    る物質である請求項1に記載の腹膜肥厚抑制剤。
  3. 【請求項3】 前記物質は、オリゴヌクレオチドである
    請求項1または2に記載の腹膜肥厚抑制剤。
  4. 【請求項4】 前記オリゴヌクレオチドは、HSP47
    に対するアンチセンスオリゴヌクレオチドである請求項
    3に記載の腹膜肥厚抑制剤。
  5. 【請求項5】 前記オリゴヌクレオチドは、修飾されて
    いる請求項3または4に記載の腹膜肥厚抑制剤。
  6. 【請求項6】 前記オリゴヌクレオチドは、リン酸基を
    構成する酸素原子の少なくとも一部がイオウ原子に置
    換、修飾されている請求項3ないし5のいずれかに記載
    の腹膜肥厚抑制剤。
  7. 【請求項7】 前記オリゴヌクレオチドの塩基数は、5
    以上50以下である請求項3ないし6のいずれかに記載
    の腹膜肥厚抑制剤。
  8. 【請求項8】 前記オリゴヌクレオチドは、配列表の配
    列番号1に示す塩基配列の少なくとも一部を含むもので
    ある請求項3ないし7のいずれかに記載の腹膜肥厚抑制
    剤。
  9. 【請求項9】 前記物質の1回あたりの投与量は、投与
    する生物の体重1kgあたり、500nmol以下である請求
    項1ないし8のいずれかに記載の腹膜肥厚抑制剤。
  10. 【請求項10】 腹腔内に直接投与される請求項1ない
    し9のいずれかに記載の腹膜肥厚抑制剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8841262B2 (en) 2009-03-31 2014-09-23 Cci Corporation Agent for inhibiting peritoneal membrane thickening
US9206424B2 (en) 2009-12-09 2015-12-08 Nitto Denko Corporation Modulation of HSP47 expression
RU2575056C2 (ru) * 2009-12-09 2016-02-10 Нитто Денко Корпорейшн Модуляция экспрессии hsp47

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