JP2001031577A - キチン・キトサンによるシスプラチンの副作用防止方法及びそのための配合剤 - Google Patents

キチン・キトサンによるシスプラチンの副作用防止方法及びそのための配合剤

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JP2001031577A
JP2001031577A JP11203760A JP20376099A JP2001031577A JP 2001031577 A JP2001031577 A JP 2001031577A JP 11203760 A JP11203760 A JP 11203760A JP 20376099 A JP20376099 A JP 20376099A JP 2001031577 A JP2001031577 A JP 2001031577A
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Hiromichi Okuda
拓道 奥田
Yoshiyuki Kimura
善行 木村
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FUJIBIO CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適当なmodulatorと併用することよ
り、シスプラチン(CDDP)の経口投与によっても依
然として発生する副作用を防止する方法及びそのための
配合剤を提供する。 【解決手段】 CDDPとキチン・キトサンを併用投与
する際に、少なくともキチン・キトサンを溶腸形態であ
るカプセル剤として患者に経口投与し、CDDPを経口
投与しても発生する体重及び脾臓の重量の低下(免疫機
能低下)を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シスプラチンとキ
チン・キトサンの併用制癌方法に関し、詳細には、シス
プラチンの経口投与法におけるキチン・キトサンの併用
によるシスプラチンの副作用防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、抗癌剤の歴史は、第一次世界大
戦でドイツ軍によって使用された毒ガス(イペリット)
に骨髄の造血作用を抑える動きがあるという発見に始ま
ったことが知られている。
【0003】その後、毒ガスの生体に及ぼす研究が盛ん
になり、第二次世界大戦中の1942年に、ナイトロジ
ェン・マスタードが癌に効くことが発見された。この毒
ガスは、遺伝子−DNAのグアニアンに結合し、DNA
の鎖を切断する。癌細胞が分裂するためには、DNAが
増加する必要があるが、DNAの鎖が切断されるとその
合成ができなくなり、増殖が抑えられたり、癌細胞の死
を招いたりすることがわかった。
【0004】その後、多くの抗癌剤が開発されたが、そ
の中の代表の一つにシスプラチンがある。シスプラチン
は、1965年、Rosenberg等によって開発さ
れた白金化合物(錯体)で、白金電極を用いた倍養液中
の大腸菌の分裂像の異状形態の発見が開発の糸口となっ
たといわれる。シスプラチンは、黄色の結晶性粉末で無
臭で、水には溶けにくい白金原子を含む無機錯化合物で
ある。ヒト膀胱癌由来培養細胞株及びエーリッヒ腹水癌
初代培養細胞株に対し、強い抗腫瘍作用が認められ、ま
た、ヌードマウス移植ヒト悪性腫瘍に対する抗腫瘍作用
が認められており、作用機序は、DNA合成及びそれに
引続く癌細胞の分裂阻害と考えられる。睾丸腫瘍、膀胱
癌、腎盂・尿管腫瘍、前立腺癌、卵巣癌に点滴静注で投
与される。その構造式を下記に示す。
【0005】
【化1】
【0006】一方、キチン・キトサンも試験内試験でN
K(リンパ球の癌細胞を殺す作用)やLAK(YAC−
1癌細胞を殺す作用)活性に対する増強効果があること
が知られている(奥田拓道著:キチン・キトサン 基礎
と薬理、85−86頁、(1998)、薬局新聞社
刊)。
【0007】しかして、キチン・キトサンは、キチンと
キトサンの混合物である。キチンは、N−アセチル−β
−D−グルコサミン残基が5000以上も1→4結合し
た分子量100万以上の多糖である。このキチンは、カ
ニ、エビなどの甲殻類、オキアミの皮殻、カブトムシ、
バッタなどの昆虫類の甲皮、ハマグリ、カキなどの貝
類、イカの骨、菌類の細胞壁など生物中に存在する多糖
で、生物界で年間1000億トンつくられていると推測
されている。
【0008】現在のところ、カニやエビの甲殻からキチ
ン・キトサンが単離されている。カニやエビの甲殻に約
5%塩酸溶液を加えると、甲殻に含まれるCaCO
がCaClとCOに変わり、炭酸ガスが発生す
る。このようにして脱灰した甲殻を約5%水酸化ナトリ
ウム中に浸すと、タンパク質が溶け出す。残った不溶物
がキチンである。このキチンに40〜45%水酸化ナト
リウム溶液を加え80〜120℃で処理すると、下記の
化学構造式で示すように、キチンのアミノ基に結合した
アセチル基がはずれてキトサンに変わる。カニ、エビの
甲殻からの収量は15〜30%である。
【0009】
【化2】
【0010】しかし、このような処理で調製したキトサ
ンも100%の純度ではなく、通常10〜20%のキチ
ンを含んでいる。キチンには、毒性はないといわれてい
る。また、キトサンもブドウ糖や砂糖の毒性に比べて著
しく低いとされている。ブドウ糖や砂糖の致死量は犬で
8〜12g/kgといわれるが、平野教授は、マウスに
キトサンを体重1kg当たり18g経口投与しても何ら
毒性は認められなかったと報告している(平野茂博、
「別冊フードケミカル」I、pp.1−4(198
7)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シスプラチ
ンは、一般に、安定剤として塩化ナトリウム0.9%、
他にpH調節剤として塩酸適量が含まれたpH2.0〜
5.5の微黄色透明で無臭の静脈注射液の形で抗癌剤と
して使用されている。
【0012】しかしながら、このようなシスプラチンの
静脈注射法では、血中半減期が長く、そのため消化器障
害、腎機能障害、骨髄障害が高頻度に認められるという
欠点があった。腎機能障害としては、BUN(血中尿素
窒素)及び血清クレアチニン上昇が認められ、腎の病理
組織検査では尿細管上皮の細胞の脱落、変性などの障害
が認められた。
【0013】消化器障害としては、悪心、嘔吐及び食欲
不振が高率に発源する。これらの症状は投与開始直後か
ら始まり、長い例では2〜3日続く場合もあった。骨髄
障害としては、白血球減少、血小板減少、貧血などの障
害が20〜30%に認められ、その発現率は総投与量の
増加と共に増える傾向があった。この場合、特に白血球
の減少は癌に対する抵抗力を低下させると共に、シスプ
ラチンは生き残った細胞の復活力を損ない、感染に対す
る抵抗力を低下させることによって、肺炎などにかかり
やすくなるという危険をもたらす。このほか、脾臓重量
の低下(免疫機能低下)も大きな問題となっていた。
【0014】その上、シスプラチンの静脈投与時には腎
毒性を軽減するために下記の処理を行う必要があった。 (1)注射液の静脈注射前、1000〜2000ミリリ
ットルの適当な輸液を4時間以上かけて投与する。 (2)注射液の静脈注射時、投与量に応じて500〜1
000ミリリットルの生理食塩液またはブドウ糖−食塩
液に混和し、2時間以上かけて点滴静注する。 (3)注射液の静脈注射終了後、1000〜2000ミ
リリットルの適当な輸液を4時間以上かけて投与する。 (4)注射液の静脈注射中は、尿量確保に注意し、必要
に応じてマンニトール及びフロセミド等の利尿剤を投与
する。
【0015】このような、シスプラチン(以後CDDP
と略記する)の静脈注射による厳しい腎機能障害を初め
とする人体への障害発生を軽減し、同時に投与時の輸液
によるhydration及びこれに伴う長時間の患者
の拘束を解除する手段として、経口投与による腸壁より
の浸収方法が考えられる。しかしながら、たとえ経口投
与法に切り換えても抗癌剤単独では下痢などの副作用が
激しく、適当なmodulatorを配合しなければ消
化管毒性が抑えられないことが5−フルオロウラシルに
ついて報告されている(白坂哲彦等、癌と化学療法、2
6巻、4号、456−466頁(1999))。
【0016】本発明は、このような従来の欠点に鑑みて
なされたもので、その目的は適当なmodulator
を配合することにより、CDDPの経口投与によっても
発生する副作用を防止する方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、CDDP
の経口投与によっても依然発生する副作用を防止する法
について鋭意研究を行い、キチン・キトサンと併用する
ことにより、脾臓重量の低下(免疫機能の低下)という
CDDP投与による副作用防止が効果的に達成できるこ
とを見出して本発明を完成するに至った。
【0018】すなわち、本発明によれば、下記のキチン
・キトサンによるCDDPの副作用防止方法及びそのた
めの配合剤が提供されて、本発明の上記目的が達成され
た。
【0019】(1) シスプラチンとキチン・キトサン
を併用して経口投与する制癌方法であって、少なくとも
キチン・キトサンを溶腸形態で投与することを特徴とす
るシスプラチンの副作用防止方法。 (2) 前記溶腸形態がカプセル剤である前記(1)記
載の方法。 (3) 前記カプセル剤が硬カプセル剤又は軟カプセル
剤のいずれかである前記(1)又は(2)記載の方法。 (4) 前記カプセル剤が二重カプセル剤であって、内
部カプセル剤にシスプラチンを、内部カプセル剤を包囲
する外部カブセル剤にキチン・キトサンを充填する前記
(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。 (5) 前記カプセル剤が2室分画方式カプセル剤であ
って、各区画にシスプラチン又はキチン・キトサンをそ
れぞれ別個に充填する前記(1)〜(3)のいずれかに
記載の方法。 (6) 前記溶腸形態が錠剤である前記(1)記載の方
法。 (7) 前記溶腸形態がレジネートである前記(1)記
載の方法。 (8) シスプラチンとキチン・キトサンを同時投与す
る前記(1)記載の方法。 (9) キチン・キトサン経口投与後シスプラチンを経
口投与する前記(1)記載の方法。 (10) キチン・キトサンをシスプラチンに対し重量
比で24倍〜3000倍併用する前記(1)記載の方
法。 (11) キチン・キトサンをシスプラチンに対し重量
比で120倍〜600倍併用する前記(1)記載の方
法。
【0020】(12) 前記(1)記載のシスプラチン
の副作用防止方法に使用するための溶腸形態に作製され
たシスプラチンとキチン・キトサンの配合剤。 (13) 前記溶腸形態のシスプラチンとキチン・キト
サンの配合剤がカプセル剤である前記(12)記載の配
合剤。 (14) 前記カプセル剤が硬カプセル剤又は軟カプセ
ル剤のいずれかである前記(12)又は(13)記載の
複合剤。 (15) 前記カプセル剤が内部カプセル剤がシスプラ
チン充填カプセル剤で、内部カプセル剤を包囲する外部
カプセル剤がキチン・キトサン充填カプセル剤である前
記(12)〜(14)のいずれかに記載の配合剤。 (16) 前記カプセル剤が一方の区画にシスプラチン
が、他方の区画にキチン・キトサンがそれぞれ別個に充
填されている2室分画カプセル剤である前記(12)〜
(14)のいずれかに記載の配合剤。 (17) 前記溶腸形態のシスプラチンとキチン・キト
サンの配合剤が錠剤である前記(12)記載の配合剤。 (18) 前記溶腸形態のシスプラチンとキチン・キト
サンの配合剤がレジネートである前記(12)記載の配
合剤。 (19) 前記溶腸形態の配合剤中に、キチン・キトサ
ンをシスプラチンに対し重量比で24倍〜3000倍添
加する前記(12)記載の配合剤。 (20) 前記溶腸形態の配合剤中に、キチン・キトサ
ンをシスプラチンに対し、重量比で120倍〜600倍
添加する前記(12)記載の配合剤。 (21) 前記シスプラチン及びキチン・キトサンとも
粉末である前記(12)〜(20)のいずれかに記載の
配合剤。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳しく説明する。本発明に用いられる抗癌剤CDDP
は、上記に説明した化学構造及び副作用を有するもので
あるが、その抗腫瘍活性及び副作用のメカニズムは次の
ように考えられる。
【0022】前記の構造式に示されるようにCDDPは
Clイオンをcis位に配位した白金錯体で、その溶液
における安定性はClイオンの濃度に影響される。生理
食塩液中では24時間以上安定しているが、Clイオン
がない場合、もしくは低い場合はその活性は1時間に約
10%の割合で低下していくといわれている。
【0023】CDDP分子中のcis位に配位したCl
イオンは濃度の高い血漿中(103mM)ては電気的に
中性で安定であるが、吸収により細胞内に入るとClイ
オン濃度が極めて低くなるため(4mM)、Cl基は代
謝されOHまたはOH基に変換される。このうちO
基に変換されたCDDPの代謝産物はmonoa
quo体{pt(NHClOH
またはdiaquo体{pt(NH(OH)
++となり、陽性に荷電し活性化され、次いでn
ucleo−philicな物質と結合する。この時、
CDDPは不活性化されるがDNAと結合すると抗腫瘍
性を示す。CDDPにはいろいろな結合様式があるが、
現在のところDNA鎖内架橋、DNA鎖間架橋等が考え
られている。特に2本鎖DNAの一方の鎖の塩基と他方
の塩基が結合し、2本鎖DNAとの間にptによる架橋
(cross−linking)が生じた場合、細胞障
害性がもっとも強いといわれている。
【0024】このような副作用を抑えながら制癌作用を
持続させるためには、CDDPを低濃度でより長く血液
中に存在させることが必要であることが容易に考えられ
る。ところで、キチン・キトサンが食塩中の塩素と結合
して、糞中に排泄され、血清塩素が上昇しないため、血
圧の上昇が阻止されることが知見された(奥田拓道著、
キチン・キトサン 基礎と薬理、18−35頁、199
4年6月20日、株式会社薬局新聞発行)。
【0025】そこで、本発明者等は、NaCl
と同様にその構造中にClを有するCDDPのmo
dilatorとしてのキチン・キトサンの可能性につ
いて検討を行った。両者の間の相互作用は下記の化学式
に示す如く考えられる。
【0026】
【化3】
【0027】CDDPは、上記の如く白金原子を含む無
機錯化合物(錯塩)であって、安定で溶液中では大部分
が錯イオンとして存在し、イオンと分子、又はイオンと
イオンの結合によって構成イオンとは別の比較的安定で
複雑なイオンを作る点で、水中でNaイオンとCl
イオンに単純に分離してしまう食塩とは趣きが異な
っている。上記の化学式に示したように、塩素は白金に
結合したままマイナスに荷電し、プラスに荷電している
キトサンがゆるく結合する可能性がある。これはゆるい
結合なので、食塩の場合のように塩素単独のときの如く
固く結合することはなく、糞中に排泄されることがな
く、せいぜい、CDDPを腸管内に止めておく程度であ
る。そしてこのことが、CDDPを低濃度でより長く血
液中に存在させること、そして副作用を抑えながら制癌
作用を持続させることに連なると考えられる。
【0028】本発明で使用するキチン・キトサンは、経
口投与する際に胃の中の塩素により無駄に消費されるこ
とを防止するために溶腸形態にする必要がある。この溶
腸形態にしたキチン・キトサンとしては、カプセル剤、
錠剤及びレジネートが挙げられる。更にカプセル剤とし
ては、処方箋による硬カプセル剤と、製薬工場であらか
じめ製造される軟カプセル剤の両方を包含する。
【0029】また、カプセルの形状もcapとbody
からなる単純なカプセル、小形の内部カプセルにCDD
Pを充填し、これをキチン・キトサンを充填した大形の
外部カプセル中に小形内部カプセルを図9に示すように
包囲するように形成すれば、先ずキチン・キトサンが腸
内で溶解し、その後CDDPが溶解するので、CDDP
を腸管内に止めておくために好都合である。しかしなが
ら、図10に示すように、カプセルbodyを適宜隔壁
により2分し、各区画にCDDPとキチン・キトサンを
別個に充填するように形成してもよい。なお、単純なカ
プセル内に適切な重量比でCDDPとキチン・キトサン
を配合充填することや、後者のみをカプセルに入れ前者
をそのまま、又はオブラートで包む等して同時又は適宜
時間差を設けて、好ましくはCDDPを後から経口投与
するなど、患者の好みに合わせて投与することは何等限
定を受けることなく実施できる。
【0030】錠剤としては、圧縮錠剤及び湿性錠剤のい
ずれでもよく、要は剤皮をかけることにより溶腸形態に
できるものであれば、何等の制限なく使用できる。ま
た、徐放製剤を形成するものとして、薬物とイオン交換
樹脂を結合したもので、腸液中のアルカリで徐々にイオ
ン交換が行われて、薬物を放出し、その除放出性を利用
して持続性製剤に応用されるものであれば、何等の制限
なく使用できる。
【0031】本発明においては、キチン・キトサンをC
DDPに対し重量比で24倍〜3000倍配合併用する
ことが好ましく、120倍〜600倍配合併用すること
が更に好ましい。キチン・キトサンのCDDPに対する
重量比が24倍以下では、CDDPを腸管内に止めてお
くこと、ひいてはCDDPを低濃度でより長く血液中に
存在させる能力が低下して、CDDPの副作用を防止す
る観点からは好ましくない。一方、3000倍以上で
は、副作用防止の点に限定するならば、無駄になるキチ
ン・キトサンの量が増加するだけで好ましくない。但
し、高血圧症、高脂血症、食欲増進、肥満対策、肩こり
・腰痛の改善などの健康食品としての効果も併せ望むな
らば、この限りではない。
【0032】本発明で使用するCDDP及びキチン・キ
トサンの形状は特に限定されないが、カプセル剤、錠剤
等の徐放性の持続製剤にして使用するためには、両者と
も粉末であることが便利で好都合である。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例により何等限定されるも
のではない。また実施例及び比較例を通じてパーセント
は格別の指示なき限り、すべて重量表示による。
【0034】実験材料:キチン・キトサンは、富士バイ
オ(株)の製品を使用したが、キトサンは塩酸塩に転換
されて、固有粘度が約113cPであった。粘度法によ
る平均分子量は約500〜700キロダルトンで、アセ
チル化度は14%であった。以後簡単化のために単にキ
トサンと略記するが、正確にはキトサン86%とキチン
14%からなるものである。キトサンを0.9%NaC
l溶液に懸濁し、0.1N HClを使用してpH約
6.0に調節し、そのまま使用した。シスプラチン(シ
ス・ジアミンジクロロ白金、CDDP)は日本化薬
(株)の製品を使用し、0.9%NaCl溶液に溶解し
た。その他の化学薬品は試薬級の物を使用した。ザルコ
ーマ180癌細胞は、愛媛大学、医学部、医化学第二教
室に保存しているものを使用した。
【0035】実験動物:雄のICR系統マウス(生後6
週間)をクレア ジャパン社から購入した。マウスを2
5±1℃、60%RHに維持した部屋で1週間飼育し、
自由に水と食料を摂取させた。部屋は朝7時に点灯して
1日に12時間照明を行った。
【0036】抗悪性腫瘍活性及び副作用の測定:固形型
のザルコーマ180癌細胞を0日目にマウスの右腹部に
3.0×10 細胞を皮下移植して作った。癌細胞の移
植12時間後から、比較例としてCDDP(1.25m
g/kg又は2.5mg/kg体重)あるいは実施例と
してCDDP(1.25mg/kg)+キトサン(15
0mg/kg又は750mg/kg体重)を、それぞれ
0.9%NaClに溶解及び懸濁し、0.1N HCl
でpH6.0に調節した液を朝夕2回(午前7時と午後
7時)、14日間継続して投与した。対照マウスには
0.9%NaCl溶液だけを同一計画表によって経口投
与した。
【0037】2〜3日毎に体重測定及び、癌容積量をカ
リパスを使用して直接測定し、式(長さ×巾/2)
により算出した。15日目にジエチルエーテル麻酔下静
脈からヘパリン採血し、癌、小腸、肝副睾丸脂肪細胞、
脾臓及び胸線を切除し、抗癌活性及び副作用の評価のた
めに重量を測定した。ヘパリンを含有する試験管中で血
液サンプルを冷蔵し、白血球、赤血球及び血小板の数及
びヘモグロビン量をクールター計数管(日本科学機器
(株)製)を使用して測定した。血中尿素窒素(BU
N)量を和光BUN−B−試験キットを使用して測定し
た。
【0038】比較例 図1及び図2に示すように、CDDP単体の経口投与
は、14日にわたる朝夕2回の1.25mg及び2.5
mg/kgの両方の用量とも癌増殖を抑制した。しかし
ながら、体重も減少した(図3参照)。そしてまた、脾
臓及び胸線のような免疫担当臓器組織の重量も低下した
(図4参照)。表1に示すように、赤血球の数はCDD
Pの2.5mg/kgの経口投与により有意的に減少し
た。血小板の数も1.25mg/kg及び2.5mg/
kgのCDDPの経口投与により減少する傾向があっ
た。対照的に、白血球の数はCDDPの経口投与により
影響されなかった。
【0039】
【表1】
【0040】更に、表2に示すように、CDDPの経口
投与はザルコーマ180担癌マウスの肝臓、腎臓、小腸
及び脂肪組織の重量に影響しなかった。その上、表3に
示すように、ヘモグロビン及び血中尿素窒素値もCDD
Pの経口投与により影響を受けなかった。
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】実施例 上記のように、経口投与したときCDDPは高性能の抗
腫瘍活性があることがわかった。これらの発見に基づい
て、CDDP由来の抗腫瘍活性に対するキトサンの増強
効果、及びCDDP由来の副作用に対するキトサンの抑
制効果を検証するために、癌増殖の抑制、及びザルコー
マ180担癌マウスの骨髄障害、免疫担当臓器障害及び
体重減少のような副作用について朝夕2回の1.25m
g/kgのCDDP用量を使用して、CDDP+キトサ
ンの組合せを試験した。
【0044】図5及び図6は、CDDP(1.25mg
/kg)及びCDDP+キトサン(150mg/kg及
び750mg/kg)が、対照群(ザルコーマ180担
癌マウス)に比べて癌の増殖と最終癌重量を有意的に減
少することを示す。CDDP処理群とCDDP+キトサ
ン処理(150mg/kg及び750mg/kg)群の
間には有意差がなかった。これらの結果は、キトサンが
CDDPの抗腫瘍活性を阻害しないことを示す。
【0045】図7及び図8に示すように、キトサン(1
50mg/kg及び750mg/kg)は、CDDPに
より誘起される体重と脾臓の重量低下を防止した。表4
に示すように、CDDP+キトサンは、白血球、血小板
及び赤血球の数に影響を及ぼさなかった。
【0046】
【表4】
【0047】表5及び表6に示すように、肝臓、腎臓、
小腸、脂肪組織及び胸線の重量、並びにヘモグロビン及
びBUN量もCDDP又はCDDP+キトサンの経口投
与により影響されなかった。なお、上記の実施例及び比
較例を通じて、本来はキトサンは胃腸内の塩素による無
駄な消費を防止するために、カプセル剤等の溶腸形態で
投与するのであるが、被験動物が体重が30〜40gの
小型のマウスであり実施が不可能なため、懸濁液の形で
投与した。
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】これらの結果は、キトサンがCDDPと併
用投与されたとき副作用を生じなく、CDDPにより誘
起される抗癌活性を阻害することなく、体重及び脾臓の
重量のCDDP誘起減少を防止することを示す。南等
(M.Folia Pharmacol.Jpn.19
96,108,233−242)を初めとする多数の研
究を考察すると、CDDPにより誘起される体重の減少
は、小腸粘膜でのセトロニン(5−ヒドロキシトリプタ
ミン、5−HT)合成とセロトニン分泌が関与している
ことを示唆している。
【0051】したがって、キトサンは、小腸での5−H
T分泌及び/又は合成のCDDPによる誘発を抑制する
ことによって、CDDPにより誘起される体重の減少を
防止するものと考えられる。また、本発明者等は、キト
サンの投与がリンパ球、脾臓のCD8+及びNK.1.
T細胞の数を増加させる傾向があることを既に知
見していた。それゆえ、キトサンによるCDDP−誘起
免疫毒性(脾臓の重量の低下)の防止は、キトサンによ
る免疫調節に一部依存する可能性が考えられる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、キチン・キトサンとC
DDPの組合せがCDDPによる体重減少と免疫毒性の
防止に有用であるので、キチン・キトサンはCDDPか
らなる癌化学療法剤の副作用防止剤として可能性を有
し、しかも血液中のCDDP濃度を低くすることで、癌
細胞には取り込まれるが、正常細胞には取り込まれにく
くなるだけでなく、より長い時間CDDPが存在するこ
とで、癌細胞に対する作用が強くなる可能性も生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ザルコーマ180担癌マウスの癌増殖に対する
CDDPの抑制効果を示すグラフである。結果は各群1
0匹のマウスに対する平均値±標準偏差として示す(図
2以下も同様)。ザルコーマ180担癌マウス(対照)
とは有意差があった。P<0.05。
【図2】CDDPによる癌重量の減少を示す棒グラフで
ある。1はザルコーマ180担癌マウス(対照)であ
り、2はCDDP(1.25mg/kg×2回/日)投
与の場合であり、3は同じく2.5mg/kg投与の場
合である。
【図3】CDDPによる体重変化を示すグラフである。
対照マウスとは有意差があった。P<0.05。
【図4】脾臓及び胸線の重量に対するCDDPの影響を
示す棒グラフである。1はザルコーマ180担癌マウス
(対照)であり、2はCDDP(1.25mg/kg×
2回/日)投与の場合であり、3は同じく2.5mg/
kg投与の場合である。
【図5】癌増殖に対するCDDP+キチン・キトサン併
用の抑制効果を示すグラフである。対照マウスとは有意
差があった。P<0.05。
【図6】CDDP+キチン・キトサン併用による癌重量
の減少を示す棒グラフである。N.S.は有意差のない
ことを示す。1は対照マウスであり、2はCDDP
(1.25mg/kg×2回/日)投与の場合であり、
3はCDDP+キチン・キトサン(150mg/kg×
2回/日)投与の場合でうり、4は同じくCDDP+キ
チン・キトサン750mg/kg投与の場合である。
【図7】CDDP+キチン・キトサン併用によるザルコ
ーマ180担マウスの体重変化を示すグラフである。対
照マウスとは有意差があった。P<0.05。
【図8】脾臓の重量に対するCDDP+キチン・キトサ
ンの併用効果を示す棒グラフである。N.S.は有意差
のないことを示す。1は対照マウスであり、2はCDD
P(1.25mg/kg×2回/日)投与の場合であ
り、3はCDDP+キチン・キトサン(150mg/k
g×2回/日)投与の場合であり、4は同じくCDDP
+キチン・キトサン750mg/kg投与の場合であ
る。
【図9】二重カプセルの断面略図である。
【図10】2室分画方式カプセルの断面略図で、(a)
は両端キャップ方式、(b)は1端キャップ方式カプセ
ルを示す。
【符号の説明】
1 可動式中間隔壁板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月30日(1999.7.3
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】追加
【補正内容】
【図10】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(A61K 33/24 31:722)

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シスプラチンとキチン・キトサンを併用
    して経口投与する制癌方法であって、少なくともキチン
    ・キトサンを溶腸形態で投与することを特徴とするシス
    プラチンの副作用防止方法。
  2. 【請求項2】 前記溶腸形態がカプセル剤である請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記カプセル剤が硬カプセル剤又は軟カ
    プセル剤のいずれかである請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記カプセル剤が二重カプセル剤であっ
    て、内部カプセル剤にシスプラチンを、内部カプセル剤
    を包囲する外部カプセル剤にキチン・キトサンを充填す
    る請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記カプセル剤が2室分画方式カプセル
    剤であって、各区画にシスプラチン又はキチン・キトサ
    ンをそれぞれ別個に充填する請求項1〜3のいずれか1
    項記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記溶腸形態が錠剤である請求項1記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 前記溶腸形態がレジネートである請求項
    1記載の方法。
  8. 【請求項8】 シスプラチンとキチン・キトサンを同時
    投与する請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 キチン・キトサン経口投与後シスプラチ
    ンを経口投与する請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 キチン・キトサンをシスプラチンに対
    し重量比で24倍〜3000倍併用する請求項1記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 キチン・キトサンをシスプラチンに対
    し重量比で120倍〜600倍併用する請求項1記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 請求項1記載のシスプラチンの副作用
    防止法に使用するための溶腸形態に作製されたシスプラ
    チンとキチン・キトサンの配合剤。
  13. 【請求項13】 前記溶腸形態のシスプラチンとキチン
    ・キトサンの配合剤がカプセル剤である請求項12記載
    の配合剤。
  14. 【請求項14】 前記カプセル剤が硬カプセル剤又は軟
    カプセル剤のいずれかであ請求項12又は13記載の複
    合剤。
  15. 【請求項15】 前記カプセル剤が内部カプセル剤がシ
    スプラチン充填カプセル剤で、内部カプセル剤を包囲す
    る外部カプセル剤がキチン・キトサン充填カプセル剤で
    ある請求項12〜14のいずれか1項記載の配合剤。
  16. 【請求項16】 前記カプセル剤が一方の区画にシスプ
    ラチンが他方の区画にキチン・キトサンがそれぞれ別個
    に充填されている2室分画カプセル剤である請求項12
    〜14のいずれか1項記載の配合剤。
  17. 【請求項17】 前記溶腸形態のシスプラチンとキチン
    ・キトサンの配合剤が錠剤である請求項12記載の配合
    剤。
  18. 【請求項18】 前記溶腸形態のシスプラチンとキチン
    ・キトサンの配合剤がレジネートである請求項12記載
    の配合剤。
  19. 【請求項19】 前記溶腸形態の配合剤中に、キチン・
    キトサンをシスプラチンに対し重量比で24倍〜300
    0倍添加する請求項12記載の配合剤。
  20. 【請求項20】 前記溶腸形態の配合剤中に、キチン・
    キトサンをシスプラチンに対し重量比120倍〜600
    倍添加する請求項12記載の配合剤。
  21. 【請求項21】 前記シスプラチン及びキチン・キトサ
    ンとも粉末である請求項12〜20のいずれか1項記載
    の配合剤。
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