JP2001030707A - 自動車用のタイヤとタイヤ製造用のモールド - Google Patents

自動車用のタイヤとタイヤ製造用のモールド

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JP2001030707A
JP2001030707A JP2000157551A JP2000157551A JP2001030707A JP 2001030707 A JP2001030707 A JP 2001030707A JP 2000157551 A JP2000157551 A JP 2000157551A JP 2000157551 A JP2000157551 A JP 2000157551A JP 2001030707 A JP2001030707 A JP 2001030707A
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tire
mold
contour
curvature
radius
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JP2000157551A
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English (en)
Inventor
Laura Canevini
ローラ・カネヴィニ
Daniele Lorenzetti
ダニエレ・ロレンツェッティ
Elda Gelosa
エルダ・ジェローサ
Federico Mancosu
フェデリコ・マンコス
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Pirelli Tyre SpA
Original Assignee
Pirelli Pneumatici SpA
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Publication date
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
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  • Tires In General (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) タイヤ1は、中央クラウン輪郭部15と二つのサイド
ウォール輪郭部16とを備えた子午線輪郭14を有する
ケーシングプライ2を備えている。膨張形状のタイヤ1
は、クラウン輪郭部15が406mm乃至690mmの
範囲の子午線曲率半径ρcを有しており、各サイドウォ
ール輪郭部16がタイヤの回転軸に対し25°乃至30
°の範囲の角度αsを形成する。さらに、タイヤ用のモ
ールド40は、比Rfs/Rfiが0.45乃至0.5
6の範囲にある第1及び第2の曲率半径Rfs,Rfi
を有するチーク輪郭47,48と、500mm以上の子
午線曲率半径Rと42°以上のショルダ部角度αoを有
するベース輪郭とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転抵抗を最小化
したタイヤならびに該タイヤを製造するためのモールド
に関する。
【0002】一般に、自動車用タイヤは所定の粘弾性材
料から出来ており、少なくとも一つのケーシングプライ
と、左右のビードと、該ケーシングプライのクラウン上
に配置されたトレッドストリップと、前記ケーシングプ
ライと前記トレッドストリップとの間に同軸的に介挿さ
れた少なくとも一つのベルトストリップが備わってい
る。ケーシングプライは子午線断面内に輪郭(プライラ
イン)を有しており、この輪郭が中央クラウン(すなわ
ち下部ベルト)部と左右二つのサイドウォール部とを有
する。
【0003】タイヤが路面を転がるときに消費する主要
エネルギ源は、タイヤを構成する粘弾性材料に起因する
ヒステリシス損からなる。特に、タイヤの様々な部分で
消費されるエネルギは周期的な応力と変形とに依存して
おり、(路面或いは踏み跡に接する領域から離れた箇所
の)膨張形状と(踏み跡領域中央の)偏平形状との絶え
間無い交替反復により、タイヤはこれらの応力と変形に
さらされる。
【0004】ヒステリシスはタイヤによって消散される
全エネルギの90乃至95%の量を消費し、且つ残りの
5乃至10%がタイヤと路面との間のスリップや空気摩
擦に起因する空力損失や空気とタイヤとの間の内部摩擦
などの他の消費メカニズムに帰せられるものと推定され
ている。
【0005】エネルギの大半(50%以上)は、タイヤ
のトレッドストリップによって消費される。このエネル
ギ消費は、本質的には、タイヤのトレッドストリップと
ベルトパッケージ(ベルトストリップ)を構成する組立
体が縦方向(踏み跡を通る通路に起因する屈曲)と子午
線方向(トレッドストリップの偏平化)の両方の曲率変
化を受けるという事実に帰すべきものである。
【0006】このエネルギ消費はタイヤの回転抵抗を生
み、それ故に「回転抵抗(R.R)」なる用語は、本説
明ならびに特許請求の範囲において、中立すなわちトル
クを受けていないタイヤの粘弾性材料の周期的な変形の
結果として1周期内で消費される動力を指すものとす
る。
【0007】本発明の目的は、路面を転動するときのタ
イヤの動力消費を抑制し、その結果として回転抵抗を低
減することにある。発明者は、タイヤにより消費される
動力が、タイヤのトレッドストリップとベルトパッケー
ジにより構成される組立体から受ける変形を最小化する
ことにより、例えばこれらの組立体内で消費される動力
量を抑えるなどして低減できることを見い出した。発明
者はまた、消費の低減が、例えばトレッド内で消費する
動力量とサイドウォール内で消費する動力量との比を低
減するなどしてサイドウォール領域に対するトレッドス
トリップの動力消費を転換することにより達成されるこ
とも見い出した。
【0008】発明者はまた、タイヤを所望の特性に製造
できるようにするモールドを明らかにした。本発明の第
1の特徴は、所定の粘弾性材料から出来た自動車用のタ
イヤであって、 a)少なくつも一つのケーシングプライと、 b)前記ケーシングプライのクラウン上に配置したトレ
ッドストリップと、 c)前記ケーシングプライと前記トレッドストリップと
の間に同軸的に介挿された少なくとも一つのベルトスト
リップと、 d)左右のサイドウォールと、 e)左右のビードとを備え、 f)前記ケーシングプライは、子午線断面内に輪郭を有
しており、この輪郭が中央クラウン輪郭部及び左右に分
かれた二つのサイドウォール輪郭部を有し、 g)前記各サイドウォール輪郭部は、SとKの二点で仕
切られており、点Sは実質的に前記少なくとも一つのベ
ルトストリップの一端部に位置し、点Kはビードからサ
イドウォールを分離しており、 h)前記タイヤは、無負荷で作動圧力下において膨張形
状が所定の囲繞矩形に適合する外形輪郭を有し、 i)前記外形輪郭は、所定の最大弦Cバーと、所定の最
大高さHバー(本明細書中で、「Cバー」及び「Hバ
ー」とは夫々C及びHの直上部に横方向バーを引いた文
字を表す)とを有しており、比Hバー/Cバーは0.6
乃至0.8の範囲にあり、 j)前記膨張形状にあっては、前記クラウン輪郭部は4
06mm乃至690mmの子午線曲率半径ρcを有して
おり、前記サイドウォール輪郭部はそれぞれ前記点Sに
おいてタイヤの回転軸に対して角度αsを形成してお
り、この角度が25°乃至30°の範囲にあることを特
徴とするものである。
【0009】好ましくは、前記各サイドウォール輪郭部
が前記点Kにおいてタイヤの回転軸に対して角度αkを
形成しており、この角度が45°以上である。望ましく
は、前記クラウン輪郭部は実質的に偏平である。
【0010】膨張外形にあっては、本発明のタイヤは、
既知の全体寸法に対し子午線平面内において極端に偏平
なベルトを有しており、これにより偏平状態においてベ
ルトが踏み跡を通過するときにこの平面内での変形がほ
ぼ皆無となる。
【0011】さらに、中間ケーシング輪郭は、従来のタ
イヤよりもサイドウォールの下側領域においてより屹立
した(垂直)膨張形状を有しており、その結果サイドウ
ォールの上側部分における変形は従来のタイヤよりも大
である。
【0012】従って、本発明に係るタイヤは、動力消費
が様々な部分間に最適に分散しており、何故なら従来の
タイヤの動力消費よりもより釣り合いがとれているから
である。このことが全体の動力消耗を低減し、タイヤの
回転抵抗を最小化することを可能にしている。
【0013】上記の構造的な特徴を備える膨張状態にお
けるタイヤの形状は、タイヤ形成に使用するモールドの
特別な結合構造によって達成される。本発明の第2の特
徴は、所定の粘弾性材料で出来たタイヤを製造するため
のモールドであり、該モールドは A)前記タイヤのトレッドストリップ及びショルダ部を
成形する半径方向に可動のセクターにより形成したクラ
ウンと、 B)前記タイヤのサイドウォールとビードとを成形する
チークとを有しており、 C)前記モールドは子午線断面内に輪郭を有しており、
この輪郭が所定の最大弦Cと所定の最大高さHと係合線
Iとを有しており、且つ一つのセクターのベース輪郭に
より中央側が形成され、前記チークの輪郭により側面側
が形成されており、 D)セクターの前記ベース輪郭は、二つの結合部により
側面が形成された中央部を有し、二つの結合部もまた二
つの側面部により側面が形成されており、 E)各チーク輪郭は、全高Hgを有し、且つ第1の曲率
半径Rfsを備えた第1部分と第2の曲率半径Rfiを
備えた第2部分とを有しており、 F)前記第1の曲率半径Rfsと第2の曲率半径Rfi
との比Rfs/Rfiは、0.45乃至0.56の範囲
にあることを特徴とするものである。
【0014】好ましくは、第1と第2の曲率半径の比R
fs/Rfiがほぼ0.5である。前記第1の曲率半径
Rfsと第2の曲率半径Rfiの中心が前記最大弦C上
にあり、且つ前記最大弦Cが前記係合線Iから前記チー
ク輪郭の高さHgのほぼ2/3に等しいHlcの距離に
あることが望ましい。
【0015】一実施例では、前記セクターのベース輪郭
の前記中央部はほぼ偏平であり、500mm以上の子午
線曲率半径Rを有しており、且つ前記結合部の各々が前
記側面部の一つとの接合点においてモールドの縦軸に対
して42°以上の角度αoをなす。
【0016】好ましくは、セクターの前記ベース輪郭
が、前記中央部と前記側面結合部とを備え、7.5mm
以下のキャンバーfを有する。本発明の第3の特徴は、
所定の粘弾性材料からタイヤを製造するためのモールド
であり、該モールドが i)前記タイヤのトレッドストリップとショルダ部とを
成形する半径方向に可動のセクターにより形成されたク
ラウンと、 ii)前記タイヤのサイドウォールとビードとを成形する
ためのチークとを有しており、 iii)前記モールドは子午線断面内に輪郭を有してお
り、この輪郭が所定の最大弦Cと所定の最大高さHと係
合線Iとを有しており、且つ一つのセクターのベース輪
郭により中央側が形成され、前記チークの輪郭により側
面側が形成されており、 iv)セクターの前記ベース輪郭は、二つの結合部により
側面が形成された中央部を有し、二つの結合部もまた二
つの側面部により側面が形成されており、 v)前記セクターのベース輪郭の前記中央部は実質的に
偏平であり、500mm以上の子午線曲率半径Rを有し
ており、 vi)前記結合部の各々が前記側面部の一つとの結合点に
おいてモールドの縦軸に対して42°以上の角度αo
なすことを特徴とするものである。
【0017】好ましくは、セクターの前記ベース輪郭
は、前記中央部と前記側面結合部とからなり、前記した
値のキャンバーを有する。本発明になるモールドは、所
望の膨張形状を備えたタイヤを製造するのに用いること
ができるが、これは各セクターのベース輪郭すなわち突
出部と凹溝部のベースにおける包絡線が、その両側にタ
イヤの回転軸に対する非常に小さな傾斜角を有するか、
或いはいずれにしても従来のモールドよりも小さな傾斜
角を有するという事実に由来するものである。それ故
に、セクターのベース輪郭はより偏平であり、従来のモ
ールドよりも広く開いた鋳込み口を有する。また、モー
ルドのチークは曲率半径Rfi,Rfsを有しており、
それらが0.45乃至0.56の範囲好ましくは0.5
にほぼ等しい特性比Rfi/Rfsを有しており、且つ
それらの中心線がチークの高さHgのほぼ2/3に等し
い高さHlcに位置している。さらに、チークはより幅
広の最大弦Cを有しており、リムにおける幅Eは従来の
モールドよりも大きく、タイヤのビードが過度に「イン
セット」、すなわちタイヤの回転軸に対して過度に傾斜
した形状に成形されてしまい、それが故に膨張状態にお
いて剛性の低下を招かぬようにしている。
【0018】本発明の特徴と長所は、制約なしに添付図
面に例示した一実施例を参照することで、より詳細に説
明されよう。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、無負荷状態で膨張させた
形状の本発明になるタイヤ1を示すものである。タイヤ
1は、195/65R15に分類されるものであり、ラ
ジアル型のものである。タイヤ1は、ケーシング2と、
ベルトストリップ3,4,5と、トレッドストリップ6
とビードコア7を備えている。図1には、ショルダ部8
とサイドウォール9とビード10とビードフィラー11
が示されており、これらは赤道面13の右側に位置して
いる。赤道面13の左側に位置するものは図示していな
いが、これはタイヤ1が赤道面に関し対称をなすからで
ある。タイヤ1は気密な内層(ライナー)12を有す
る。ケーシング2は、ゴム引きした織物プライで形成さ
れ、子午線(半径方向)面に横たわる繊維コードにより
補強され、ビードコア7の周囲に巻き付けられている。
【0020】ベルトストリップ3,4,5とトレッドス
トリップ6は、ケーシング2のクラウン上に配置されて
おり、ケーシング2の周りを周方向に伸びている。ベル
トストリップ3,4は、ゴム引きされた繊維プライから
形成され、相応の金属コードにより補強され、赤道面1
3に関して対称に互いに交差している。ベルトストリッ
プ5はベルトストリップ3,4の頂部に配置されてい
て、ゴム引き織物プライで形成されており、繊維コード
により補強され、周辺側に配向(0°ベルト)されてい
る。トレッドストリップ6には突出部やブロックや凹溝
部(図示せず)が備わっており、作動中にこれらが路面
に当接する。
【0021】タイヤ1の外観は200.8mmの最大弦
Cバーと128.1mmの最大高さHバーを有する。比
Hバー/Cバーは0.63であり、0.6乃至0.8の
範囲にある。
【0022】タイヤ1のケーシングプライ2は、破線で
表した子午線輪郭(プライライン)14を有しており、
中央クラウン輪郭部(下部ベルト)15と左右に分かれ
た二つのサイドウォール輪郭部16とから構成される。
図1は、赤道面13の右側に位置するクラウン輪郭部1
5とサイドウォール輪郭部16の半分のみを示すもので
ある。左側に位置する部分は鏡像となる。各サイドウォ
ール輪郭部16は二つの端点S,Kにより仕切られてい
る。点Sはベルトパッケージ3,4,5の一端に位置し
ており、クラウン輪郭部15とサイドウォール輪郭部1
6との間に分離点を形成している。点Kは、サイドウォ
ール輪郭部16とビード部17との間に分離点を形成し
ている。子午線輪郭14のクラウン輪郭部15は曲率半
径ρcを有する。サイドウォール輪郭部16は、点Sに
おいてタイヤの回転軸に対し角度αsを形成しており、
点Kにおいてタイヤの回転軸に対し角度αkを形成して
いる。トレッド6は幅lを有する。
【0023】タイヤ1では、曲率半径ρcが406mm
乃至690mmの範囲で変化するのに応じて角度αsが
25°乃至30°変化することが望ましい。角度αk
は、45°乃至50°の範囲にある。
【0024】特に、タイヤ1では、曲率半径ρcは68
9.8mm、角度αsは29.6°、角度αkは45.
8°、幅lは74.6mmである。タイヤ1では、ベル
トパッケージ3,4,5及びトレッドストリップ6の膨
張状態と偏平状態との間の曲率変化は、膨張形状におい
てこれらに極端に偏平な形状をもたせることで最小化さ
れる。
【0025】このことは発明者により発見された公式、
すなわちタイヤの特性パラメータに対する踏み跡を通る
通路に基づく赤道曲率ΔCの変化に関係する公式により
立証されている。
【0026】 ΔC=Kr・s/(T/p)=Kr・s/(1−2・ρs・αs) =Kr・s/(l・(1−ρs/ρc)) ここで、ρc,αs,αkは前述したパラメータを表し
ており、ρsは点Sの領域における子午線曲率半径、K
rはサイドウォールの半径方向の剛性、sは偏平率、T
はベルトパッケージ上の周方向全引張力(total
pull)、pはタイヤ内の空気圧である。
【0027】上記の関係から、ΔCはαsの減少及び比
率ρs/ρcの減少、すなわちρcの増加に合わせて減
少することが分かる。タイヤ1では、曲率半径ρcが従
来のタイヤよりも非常に高い値を有しており、そのこと
は以下により詳しく説明される。故に、タイヤ1の子午
線輪郭14はより小さな比ρs/ρcを有する。さら
に、サイドウォール輪郭部16の下側領域は従来のタイ
ヤよりもさらに直立した形状を有する。タイヤが偏平化
すると、このサイドウォール形状が最大弦とベルトパッ
ケージ端部との間に横たわるサイドウォール領域内に子
午線屈曲に起因する変形を集中させやすくなる。
【0028】子午線輪郭に採用された形状は膨張状態に
おける囲繞矩形の条件に合致しており、前記輪郭のサイ
ドウォール部における不連続性を防止する一方で、ケー
シング輪郭がビードフィラーに合流できるようにしてい
る。
【0029】図2は、作動圧力p=2.2バールの膨張
形状1Gと、負荷Q=493kgを受けて偏平形状1S
にあるタイヤ1を示すものである。図3は、等級195
/65R15を有する記号NP6で識別される従来のタ
イヤ21を示すものである。
【0030】タイヤ21は、ビードコア27の周りに折
り重ねられたプライによって形成されたケーシング22
と、ベルトストリップ23,24,25と、トレッドス
トリップ26を備えている。タイヤ21のショルダ部2
8とサイドウォール29とビード30とビードフィルタ
31が図示されている。気密な内層32もまた図示され
ている。
【0031】タイヤ21のケーシングプライ2は、中央
クラウン部(下部ベルト)35と左右に分かれた二つの
サイドウォール部36とを備えた子午線輪郭(プライラ
イン)34を有している。
【0032】タイヤ21は、曲率半径ρc=357.1
mm、角度αs=31.4°、角度αk=42.2°、
幅l=75.8mmを有する。図1を図3と比較する
と、タイヤ1のベルトパッケージ3,4,5とトレッド
ストリップ6は、タイヤ21のベルトパッケージ23,
24,25とトレッドストリップ26よりも偏平な形状
を有しており、このためタイヤが踏み跡を通過するとき
に子午線平面内の変形がより少ないことは明らかであ
る。
【0033】図4は、作動圧力p=2.2バールで膨張
形状21Gにあり、負荷Q=493kgを受けて偏平形
状21Sにあるタイヤ21を示すものである。図4を図
2を比較すると、(トレッドストリップ6近傍の)タイ
ヤ1のサイドウォール9の上側中点が、(ビード10近
傍の)サイドウォールの下側中点よりも偏平状態におい
てより際立って変形しており、一方またタイヤ21のサ
イドウォール29の上側及び下側領域が偏平状態におい
てより一様に変形していることが注目される。
【0034】図5では、同じ493kg負荷において認
められた本発明になるタイヤ1の偏平形状1Sと従来の
タイヤ21の偏平形状21Sとが比較されている。図6
のグラフは、負荷変動に伴う偏平度の変化をタイヤ1
(線a)とタイヤ21(線b)について示すものであ
る。同じ負荷に対し、タイヤ1はタイヤ21よりも大き
く偏平化することが分かる。これは、サイドウォールの
上側領域がタイヤ21の上側領域よりも変形しやすいと
いう事実に因るものである。
【0035】下記の特性を備えた混合物を有する二つの
タイヤを用い、タイヤ21に対するタイヤ1の回転抵抗
を評価した。 材料 弾性係数 tanδ E’(N/mm2) (損失ファクタ) トレッド 6.975 0.1486 サイドウォール 3.768 0.0856 耐摩耗材料 9.7 0.217 ビードフィルタ 57.35 0.204 ライナー 3.318 0.269 ケーシング 3.925 0.09596 ベルト 9.234 0.108 零度ベルト 6.42 0.1025 ここで、試験は、垂直荷重は493kg、時速は100
km、混合温度は70℃でもって実施された。
【0036】下記の値がタイヤ1について検出された。 タイヤ1 領域 消費動力 全体に占 比率 める割合 R.R(×1/103) トレッド 409818.28 51.4 4. 3 =5.93926 サイドウォール 94287.94 11.8 ここで、R.Rは、タイヤにかかる垂直荷重とタイヤを
動かすに必要な牽引力(tractive forc
e)との比の値を1/1000倍して表した回転抵抗の
係数を示すものである。消費動力はN*mm/sで表さ
れる。「比率」の欄は、トレッド混合物内で消費される
動力とサイドウォール混合物内で消費される動力との比
を示すものである。
【0037】以下の値は、比較対象であるタイヤ21に
ついて分かったものである。 タイヤ21 領域 消費動力 全体に占 比率 める割合 R.R(×1/103) トレッド 425859.08 50.7 7. 0 =6.24967 サイドウォール 61035.40 7.3 トレッド混合物内で消費される動力とサイドウォール混
合物内で消費される動力との間の比率は、タイヤ21に
おけるよりもタイヤ1における方が小さいことが分か
る。それ故に、タイヤ1はタイヤ21よりも各部間でよ
り釣り合いのとれた動力消費分布を有する。
【0038】図7は、タイヤ製造に適した求心型の加硫
モールド40を示すものである。モールド40は、半径
方向に可動の複数のセクター44により形成された中央
クラウン41を備えており、これがタイヤのトレッドス
トリップとショルダ部のパターンを成形する。セクター
44の突出部と凹溝部は図示していない。モールド40
はまた、タイヤのサイドウォールとビードを形成する互
いに鏡像関係にあって同軸的に対向する二つのチーク4
2,43と、加圧流体を用いて膨張させることのできる
図示しない内部ブラダーとを備えている。セクター44
は、図示しない作動リングによって(求心と遠心の)双
方向、すなわちモールドの縦軸に垂直に半径方向に移動
させられる。チーク42,43は、軸方向に互いに逆方
向に可動とされている。
【0039】子午線断面内では、モールド40は中央側
がセクターのベース輪郭46により形成され且つ両側が
チークの二つの輪郭47,48により形成された内部輪
郭45を有する。ベース輪郭46は、二つの連結部46
rにより側面が形成された中央部46cを有しており、
連結部46rもまた二つのショルダ部46sにより側面
を形成されている。各チーク47,48はそれぞれ二つ
の部分47s,47iと48s,48iにより形成され
ている。
【0040】図7は、モールド40の以下の寸法パラメ
ータを示すものである。Cはタイヤの弦、Lsはセクタ
ーの幅、Cbはトレッドの弦、Rはクラウン上のトレッ
ド半径、Rlはクラウンショルダ部の連結部の半径、R
gはショルダ部の半径、αoは、縦軸50に対するショ
ルダ部の角度、Rfsは、上側サイドウォールの半径、
Rfiは下側サイドウォールの半径、fはトレッドのキ
ャンバー、Hsはセクターの高さ、Hは断面の高さ、H
gはチークの高さ、Hlcは最大弦点の高さ、Eはモー
ルドリムの幅である。
【0041】モールド40では、角度αoは42°乃至
43°の範囲にあり、子午線の曲率半径Rは500mm
乃至619mmの範囲にある。一方また、チーク輪郭の
各部47s,47i,48s,48iの曲率半径Rf
s,Rfiは、ほぼ0.5に等しい比Rfs/Rfiを
有しており、曲率半径Rfs,Rfiの中心はチークの
高さHgのほぼ2/3に等しい高さHlcに位置する。
【0042】特に、タイヤ1製造用のモールド40は、
以下の寸法を有する。C=209.4mm、Ls=18
3.0mm、Cb=142.6mm、R=619.0m
m、Rl=129.0mm、Rs=30.0mm、αo
=42.6°、Rfs=47.4mm、Rfi=10
5.0mm、f=7.5mm、Hs=29.5mm、H
=127.75mm、Hg=98.25mm、Hlc=
65.46mm、E=174.0mm
【図面の簡単な説明】
【図1】膨張させた本発明になるタイヤの子午線平面に
おける部分断面図である。
【図2】膨張させ偏平化させた形状の図1のタイヤを示
すものである。
【図3】膨張させた従来のタイヤの子午線平面における
部分断面図である。
【図4】膨張させ偏平化させた形状の図3のタイヤを示
すものである。
【図5】図1,2に示した本発明になるタイヤの偏平化
形状と図3,4に示した従来のタイヤの偏平化形状の変
化の様子を示すグラフである。
【図6】図1,2のタイヤの偏平率と図3,4のタイヤ
の偏平率がタイヤにかかる負荷によって変わる様を示す
グラフである。
【図7】図1のタイヤを形成するためのモールドの子午
線平面における部分断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エルダ・ジェローサ イタリア国ミラノ,20035 リッソーネ, ヴィア・フラテリ・バンディエラ 34 (72)発明者 フェデリコ・マンコス イタリア国 20135 ミラノ,ヴィア・ア ントニオ・ドッシ 6

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の粘弾性材料から出来た自動車用の
    タイヤ(1)であって、 a)少なくつも一つのケーシングプライ(2)と、 b)前記ケーシングプライ(2)のクラウン上に配置し
    たトレッドストリップ(6)と、 c)前記ケーシングプライ(2)と前記トレッドストリ
    ップ(6)との間に同軸的に介挿された少なくとも一つ
    のベルトストリップ(3,4,5)と、 d)左右のサイドウォール(9)と、 e)左右のビード(10)とを備え、 f)前記ケーシングプライ(2)は、子午線断面内に輪
    郭(14)を有しており、この輪郭が中央クラウン輪郭
    部(15)及び左右に分かれた二つのサイドウォール輪
    郭部(16)を有し、 g)前記各サイドウォール輪郭部(16)は、SとKの
    二点で仕切られており、点Sは実質的に前記少なくとも
    一つのベルトストリップ(3,4,5)の一端部に位置
    し、点Kはビード(10)からサイドウォール(9)を
    分離しており、 h)前記タイヤ(1)は、作動圧力下かつ無負荷状態に
    おいて、膨張形状が所定の囲繞矩形に適合する外形輪郭
    を有し、 i)前記外形輪郭は、所定の最大弦Cバーと、所定の最
    大高さHバーとを有しており、比Hバー/Cバーは0.
    6乃至0.8の範囲にある前記自動車用のタイヤにおい
    て、 j)前記膨張形状にあっては、前記クラウン輪郭部(1
    5)は406mm乃至690mmの子午線曲率半径ρc
    を有しており、前記サイドウォール輪郭部(16)はそ
    れぞれ前記点Sにおいてタイヤの回転軸に対して角度α
    sを形成しており、この角度が25°乃至30°の範囲
    にあることを特徴とする、タイヤ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のタイヤにおいて、 前記各サイドウォール輪郭部(16)が前記点Kにおい
    てタイヤの回転軸に対して角度αkを形成しており、こ
    の角度が45°以上であることを特徴とする、タイヤ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のタイヤにおいて、 前記クラウン輪郭部(15)が、実質的に偏平であるこ
    とを特徴とする、タイヤ。
  4. 【請求項4】 所定の粘弾性材料で出来たタイヤを製造
    するためのモールド(40)であって、該モールドが A)前記タイヤのトレッドストリップ及びショルダ部を
    成形する半径方向に可動のセクター(44)により形成
    したクラウン(41)と、 B)前記タイヤのサイドウォールとビードとを成形する
    チーク(42,43)とを有しており、 C)前記モールドは子午線断面内に輪郭(45)を有し
    ており、この輪郭が所定の最大弦Cと所定の最大高さH
    と係合線Iとを有しており、且つ一つのセクター(4
    6)のベース輪郭により中央側が形成され、前記チーク
    の輪郭(47,48)により側面側が形成されており、 D)セクター(46)の前記ベース輪郭は、二つの結合
    部(46r)により側面が形成された中央部(46c)
    を有し、二つの結合部もまた二つの側面部(46s)に
    より側面が形成されており、 E)各チーク輪郭(47,48)は、全高Hgを有し、
    且つ第1の曲率半径Rfsを備えた第1部分(47s,
    48s)と第2の曲率半径Rfiを備えた第2部分(4
    7i,48i)とを有しており、 F)前記第1の曲率半径Rfsと第2の曲率半径Rfi
    との比Rfs/Rfiは、0.45乃至0.56の範囲
    にあることを特徴とする、モールド。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のモールドにおいて、 第1と第2の曲率半径の比Rfs/Rfiがほぼ0.5
    であることを特徴とする、モールド。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のモールドにおいて、 前記第1の曲率半径Rfs及び第2の曲率半径Rfiの
    中心が前記最大弦C上にあり、且つ前記最大弦Cが前記
    係合線Iから前記チーク輪郭の高さHgのほぼ2/3に
    等しいHlcの距離にあることを特徴とする、モール
    ド。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載のモールドにおいて、 前記セクター(46)のベース輪郭の前記中央部(46
    c)はほぼ偏平であり、500mm以上の子午線曲率半
    径Rを有しており、且つ前記結合部(46r)の各々が
    前記側面部(46s)の一つとの接合点においてモール
    ドの縦軸(50)に対して42°以上の角度αoをなす
    ことを特徴とする、モールド。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載のモールドにおいて、 セクター(46)の前記ベース輪郭が、前記中央部(4
    6c)と前記側面結合部(46r)とを備え、7.5m
    m以下のキャンバーfを有することを特徴とする、モー
    ルド。
  9. 【請求項9】 所定の粘弾性材料からタイヤを製造する
    ためのモールド(40)であって、該モールドが i)前記タイヤのトレッドストリップとショルダ部とを
    成形する半径方向に可動のセクター(44)により形成
    されたクラウン(41)と、 ii)前記タイヤのサイドウォールとビードとを成形する
    ためのチーク(42,43)とを有しており、 iii)前記モールドは子午線断面内に輪郭(45)を有
    しており、この輪郭が所定の最大弦Cと所定の最大高さ
    Hと係合線Iとを有しており、且つ一つのセクター(4
    6)のベース輪郭により中央側が形成され、前記チーク
    の輪郭(47,48)により側面側が形成されており、 iv)セクター(46)の前記ベース輪郭は、二つの結合
    部(46r)により側面が形成された中央部(46c)
    を有し、二つの結合部もまた二つの側面部(46s)に
    より側面が形成されており、 v)前記セクター(46)のベース輪郭の前記中央部
    (46c)は実質的に偏平であり、500mm以上の子
    午線曲率半径Rを有しており、 vi)前記結合部(46r)の各々が前記側面部(46
    s)の一つとの結合点においてモールドの縦軸(50)
    に対して42°以上の角度αoをなすことを特徴とす
    る、モールド。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のモールドにおいて、 セクター(46)の前記ベース輪郭は、前記中央部(4
    6c)と前記側面結合部(46r)とからなり、7.5
    mm以下のキャンバーfを有することを特徴とする、モ
    ールド。
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JP2014101054A (ja) * 2012-11-21 2014-06-05 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
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