JP2001030699A - 壁装材用スリッタ - Google Patents

壁装材用スリッタ

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JP2001030699A
JP2001030699A JP11207387A JP20738799A JP2001030699A JP 2001030699 A JP2001030699 A JP 2001030699A JP 11207387 A JP11207387 A JP 11207387A JP 20738799 A JP20738799 A JP 20738799A JP 2001030699 A JP2001030699 A JP 2001030699A
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Japan
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slitter
shaft
upper shaft
wall covering
rotary blade
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JP11207387A
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English (en)
Inventor
Genzo Sano
源蔵 佐野
Kanji Miyaki
完志 宮木
Toshiki Shinkawa
俊樹 新川
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Yayoi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Yayoi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上回転刃の位置決めにおいて面ブレが生じな
い構成を備えた壁装材用スリッタの提供。 【解決手段】 壁装材用スリッタにおいて、上回転刃を
上シャフトに固定するためのボス部材が前記シャフトと
一体的に形成されており、該上シャフトが軸方向に移動
可能に駆動ギアに貫通されているものとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁紙糊付機本体に
着脱可能に取付けられ、壁装材の側端部を裁断して所定
幅に調整してから糊付機本体へ送るための壁装材用スリ
ッタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、内装施工等において壁面に壁装材
を貼り付ける際には、壁紙糊付機を用い、該糊付機に後
方から引き入れられて前方から引き出される間に長尺の
シート状壁装材の裏面へ糊の塗布を行なっている。最近
では、このような糊付機本体にスリッタを取付けて、壁
装材の側縁部をその搬送方向に沿って裁断し、所望の壁
装材幅に調整していた。
【0003】従来から一般的に用いられているスリッタ
は、例えば図3に示すように、上シャフト102に軸支
されているオーバーカッター(上回転刃)104と下シ
ャフト105に軸支されているアンダーカッター(下回
転刃)109とからなる上下一対の回転刃と、ガイドレ
ール111と、スプリングストッパー106とから主に
構成されている。
【0004】オーバーカッター104は、丸刃型であ
り、上シャフト102に沿って摺動可能であるが、所望
の壁装材幅に応じて決定された裁断部に位置決めされた
後、オーバーカッター104に貫設されているボス10
3を止めネジ103aで締め込むことによって上シャフ
ト102上に固定されるようになっている。
【0005】また、上シャフト102は、一端がスリッ
タ本体101の後面板112の内側で固定された上シャ
フト用ブラケット114にベアリングを介して軸中心に
回動可能に支持され、他端がギアボックス110内に収
納された状態で、スリッタ本体101の両端上方にそれ
ぞれ取付けられている。
【0006】一方、アンダーカッター109は、これも
丸刃型であり、カッターセットボス108にボス止めさ
れて固定されている。また、アンダーカッター109
は、スプリングストッパー106およびスプリング10
7と共に下シャフト105に沿って摺動可能に軸支され
ているが、スプリングストッパー106がこれに取付け
られている止めネジ106aを締め込むことにより下シ
ャフト105上に固定され、一端がスプリングストッパ
ー106に保持されたスプリング107の他端側からカ
ッターセットボス108を介してスプリング107の弾
性力によってオバーカッター109に向けて常に付勢さ
れるようになっている。
【0007】下シャフト105は、スリッタ本体101
の下方両端にそれぞれ取付けられており、一端がスリッ
タ本体101の前面側板113の内側に固定された下シ
ャフト用ブラケット115によって軸中心で回動可能に
支持されている。この両側下シャフト105の間、スリ
ッタ本体101の下方中央部に壁装材を糊付機本体内に
送込むためのガイドロール111が回転可能に軸支され
ている。
【0008】各下シャフト105の他端はギアボックス
110内に収納されているが、先端部付近にはギアが備
えられており、ギアボックス110内の上シャフト10
2先端に備えられたギアと嵌合状態にある。従って、両
ギアの回動によって、上シャフト102および下シャフ
ト105を介してオーバーカッター104とアンダーカ
ッター109の上下回転刃を互いに当接しながら逆向き
に回転させることができる。
【0009】また、通常は、スリッタ101が糊付機本
体にフックFによって取付けられた状態において、糊付
機の駆動を伝達してギアボックス110内のギアを介し
てオーバーカッター104とアンダーカッター109の
上下回転刃およびガイドロール111を回転駆動させる
ための動力伝達ギア118がギアボックス110の前面
外側に設けられている。
【0010】このような構成において、糊付機本体側の
複数のロールをモータにより回転駆動させ、これにギア
を介して連動され回転しているオーバーカッター104
とアンダーカッター109の間に壁装材の先端を通し
(このとき壁装材の両耳は裁断される)た後、糊付機本
体内の前面側まで壁装材を引き入れ、ロールの駆動を停
止して糊付け初期設定を行なう。
【0011】糊付け初期設定が完了した後、モータの駆
動によって糊付機本体側の複数のロールおよびオーバー
カッター104とアンダーカッター109を回転させる
と、壁装材はスリッタ101を介して所望のクロス幅に
裁断されつつ糊付機本体内に搬送され、糊付機本体内で
裏面へ糊が塗布され、糊塗布面にライナーが積層されな
がら本体前面から引き出されていく。連続的に糊が塗布
された壁装材が引き出されてくるので、壁装材が貼り付
けられる壁面の高さ相当の長さ毎に切断していく。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来のスリ
ッタでは、壁装材の切断位置に応じた回転刃の位置決め
は、まず、オーバーカッターの位置決めに基づいて行わ
れる。即ち、オーバーカッターをこれが固定されている
セットボスごと上シャフトに沿って摺動させ、所定位置
でセットボスをネジ止めすることによって上シャフトに
位置決め固定している。
【0013】しかしながら、このような上シャフトに対
して摺動可能なセットボスは、シャフト内面との間に僅
かではあるが隙間が生じているため、ネジ止め固定の
際、シャフト軸に対してほぼ垂直方向に沿うべきカッタ
ー面がネジを締めた瞬間に面ブレが生じてしまうことが
ある。
【0014】この面ブレによって、実際の裁断位置が所
望位置からズレてしまうだけでなく、当接するアンダー
カッター面との間に大きな角度が生じ、上下回転刃の良
好な当接状態が得られず、裁断に不都合が生じたり、ま
た刃への負担が大きくなってカッターの寿命が短くなる
という問題がある。
【0015】本発明の目的は、上記問題点に鑑み、オー
バーカッターの位置決めにおいて面ブレが生じない構成
を備えた壁装材用スリッタを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明に係る壁装材用スリッタは、
壁紙糊付機に着脱可能に取付けられるスリッタ本体と、
該本体の側端部に駆動ギアを介して軸回転可能に各々支
持されている上シャフトおよび下シャフトと、これら上
下シャフトにそれぞれ着脱可能に軸支された一対の上回
転刃及び下回転刃とを有し、前記壁紙糊付機内に搬送さ
れるシート状壁装材の側縁部を前記上下シャフトによる
前記上下一対の回転刃の互いに逆向きの回転によって搬
送方向に沿って裁断する壁装材用スリッタにおいて、前
記上回転刃を上シャフトに固定するためのボス部材が前
記上シャフトと一体的に形成されており、該上シャフト
が軸方向に移動可能に前記駆動ギアに貫通されているも
のである。
【0017】また、請求項2に記載の発明に係る壁装材
用スリッタは、請求項1に記載の壁装材用スリッタにお
いて、前記上シャフトのスリッタ本体外に突出している
端部に、該上シャフトを軸方向へ移動させて上回転刃の
位置調整を行うための移動手段を備えたことを特徴とす
るものである。
【0018】また、請求項3に記載の発明に係る壁装材
用スリッタは、請求項2に記載の壁装材用スリッタにお
いて、前記下回転刃を軸支する下シャフトが軸方向に移
動可能に前記駆動ギアに貫通されており、前記移動手段
は、上シャフトおよび下シャフトを一体的に軸方向へ平
行移動させるものである。
【0019】さらに、請求項4に記載の発明に係る壁装
材用スリッタは、請求項1に記載の壁装材用スリッタに
おいて、前記上回転刃の所定位置で上シャフトを固定す
る解除可能な固定手段を備えたものである。
【0020】また、請求項5に記載の発明に係る壁装材
用スリッタは、請求項4に記載の壁装材用スリッタにお
いて、前記固定手段は、スリッタ本体の後面板内側に設
けられ、前記駆動ギアと反対側で上シャフトの一端部を
軸回転可能に支持固定すると共に、上シャフトと一体的
にシャフト軸方向に前記後面板に沿ってスライドするブ
ラケット部と、該ブラケット部を、前記後面板に対して
所定位置でネジ止めするネジ部材と、を含むことを特徴
とするものである。
【0021】本発明においては、上回転刃を上シャフト
に固定するためのボス部材が、シャフトと一体的に形成
されたものであり、上シャフト自体がその軸方向に移動
可能にスリッタ本体に支持されているため、ボス部材に
ビス等で上回転刃を固定した状態で、上シャフトの駆動
ギアを貫通して本体外に突出した端部を操作してシャフ
ト自身を軸方向に移動させることによって、裁断位置の
調整を行うことができる。
【0022】従って、本発明のスリッタでは、上回転刃
の位置調整において、上シャフトと一体となったボス部
材に固定された上回転刃の刃面が、従来のようにボス部
材のネジ締めによってボス部材と共にブレることがな
く、所望の裁断位置からズレることがない。
【0023】また、上刃面が下回転刃の刃面と裁断に際
して良好な当接状態となるようにシャフト軸方向に対し
てほぼ垂直方向に沿った角度で上回転刃をボス部材に固
定できていれば、位置調整のために上シャフトを移動さ
せても、上回転刃の下回転刃の刃面との良好な当接状態
を維持することができ、良好な壁装材の裁断が行えると
同時に、面ブレで両刃間に大きな角度が生じて刃への負
担が増大することもなくなるので、従来より回転刃の寿
命の長期化が図れる。
【0024】また、上述の如く、本発明のスリッタで
は、スリッタ本体外へ突出している上シャフトの端部を
操作してシャフトを軸方向に移動させることによって上
回転刃の移動が行えるため、裁断位置の調整、即ち上回
転刃の位置調整は、壁装材をスリッタ本体から取り外し
て上回転刃を露出しなくても壁装材がスリッタに設置さ
れた状態のままでも行えるため、裁断位置の微調整は、
裁断中でも壁装材を装置から取り外すことなく、容易に
且つ効率的に行える。
【0025】さらに、従来のスリッタでは回転刃を交換
するのにシャフトを取り外さなければならず、刃の交換
の度に装置の部分的分解や交換後の組立を必要とし、非
常に手間の係る作業となっていたが、本発明のスリッタ
では、シャフトが駆動ギアを貫通状態で軸方向へ摺動で
きるため、回転刃のボス部へのビス止めを緩めれば、シ
ャフトのみを軸方向にスリッタ本体の外側へ移動させて
引き抜くという簡単な手順で回転刃を取り外せると共
に、シャフトを本体内側へ軸方向移動させて新しい回転
刃に差し込むという簡単な手順で回転刃を取付けられる
ので、装置の分的分解や組立という煩雑な作業を必要と
せず、容易に短時間で回転刃の交換が行える。
【0026】なお、上回転刃の位置調整のための上シャ
フトの軸方向移動は、具体的には、スリッタ本体から突
出している端部を手で掴んで引っ張ったり、押したりす
れば良いが、直接端部を手で掴む代わりに、軸方向移動
を容易に行える移動手段を上シャフト端部に備えても良
い。
【0027】この移動手段は、作業者が手動操作で上シ
ャフトの軸方向移動ができるものであってもよいが、モ
ータ等の電動駆動源と連動させて機械的に上シャフトを
軸方向に移動制御できるものであってもよい。
【0028】また、下回転刃は、通常は下シャフトにネ
ジ止め固定されるスプリングストッパーに一端側が保持
されているスプリングによってカッターセットボスを介
して上回転刃に向けて常に付勢されるようになっている
ため、上回転刃が位置調整・変更によって上シャフト軸
方向に移動しても、スプリングストッパーを移動させな
くても下回転刃は上回転刃に当接することができる。
【0029】しかしながら、上回転刃の移動量が大きく
なると、スプリングによる付勢力が弱すぎたり、強すぎ
たりして最適な裁断力が維持できる付勢力が得られなく
なる場合もある。この場合、上回転刃の移動に応じて下
回転刃も下シャフト軸方向へ移動させることが望まし
い。
【0030】そこで、下回転刃についても、下シャフト
を駆動ギアに貫通させて軸方向に移動可能とすれば、ス
リッタ本体外に突出している下シャフトの端部を操作し
て下シャフト自身を軸方向に移動させることにより、容
易に下回転刃をスプリングおよびスプリングストッパー
と共に位置調整できる。
【0031】さらに、予め、下回転刃が上回転刃に対し
て最適な付勢力で接する位置にスプリングストッパーが
固定されているのであれば、上回転刃の位置調整のため
の上シャフトの軸方向移動と同時に同じ移動量で下シャ
フトを軸方向に平行移動できれば、望ましい付勢力での
上下回転刃の当接状態が容易に維持できる。
【0032】このような上下シャフトの同時に同量だけ
の平行移動は、前述の移動手段として、下シャフトを上
シャフトと一体的に軸方向へ平行移動させるものを用い
れば簡便に行える。即ち、前記移動手段が、上シャフト
および下シャフトの各スリッタ本体外に突出している端
部双方に取付けられるものとすれば、この移動手段を介
して手動あるいは機械的に操作することによって上下シ
ャフトの一体的な軸方向への平行移動が容易に行える。
【0033】また、シャフトの軸方向への移動によって
回転刃の位置調整が完了したら、そのシャフト位置が壁
紙糊付機の運転中にズレることなく維持されなければな
らない。しかし、シャフトの支持状態が、容易に摺動す
ることなく軸方向への移動がある程度以上の引っ張り力
あるいは押圧力を必要とし、通常の運転時に発生する振
動等では位置ズレが生じないものであれば、必ずしも位
置ズレ防止用の固定手段を設けておく必要はない。
【0034】但し、スリット本体外へ突出したシャフト
への外部からの予想外の圧力等が係る可能性も考慮し
て、調整後のシャフト位置、即ち上回転刃の位置がズレ
ることのないように、少なくとも上シャフトに解除可能
な固定手段を設けておくことが望ましい。
【0035】この固定手段には、例えば、上シャフトの
(ギアを貫通する端部とは反対側の)他端部をスリット
本体の後面板内側で支持するブラケット部を利用する方
法が挙げられる。このブラケット部を、上シャフトの他
端部を軸回転可能に支持固定すると共に、上シャフトと
一体的に軸方向へ前記後面板に沿ってスライドするもの
とすれば、このブラケット部を、後面板に対してネジ止
めなどで位置固定することによって、上シャフトの軸方
向移動を規制することができる。
【0036】なお、上下シャフト及び上下回転刃の構成
は、片側刃スリッタ、両側刃スリッタのいずれの場合に
も有効であることは言うまでもない。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態として、上
シャフトと下シャフトが一体的に平行移動可能な移動手
段を備えた壁装材用スリッタを図1の概略構成図に示
す。なお、本実施形態によるスリッタは、両側刃タイプ
であり、上下シャフトおよび上下回転刃については両側
部で対称的に同じ構成を持つものとし、説明を簡単にす
るため、図1には、スリッタ本体の一端側半分を示し
た。図1(a)はスリッタ本体半分の前面側からみた斜
視図であり、(b)は、正面図であって、ギアボックス
の内部構造を示したものである。
【0038】本実施形態による壁装材用スリッタの基本
的構成は、図3の従来装置と同様にスリッタ本体1内
で、上シャフト2に軸支されるオーバーカッター(上回
転刃)4と下シャフト5に軸支されるアンダーカッター
(下回転刃)9とからなる上下一対の回転刃と、スプリ
ング7を備えたスプリングストッパー6と、ガイドレー
ル11とから主に構成されている。
【0039】本実施形態は、丸刃型のオーバーカッター
4がビス止め固定されるセットボス部3が上シャフト2
にほぼ中央部に一体形成されたものであり、上シャフト
2を貫通させてセットボス部3に当接したオーバーカッ
ター4は上シャフト2の軸方向に対して刃面がほぼ垂直
となり、ビス止め固定後はこの角度と共に、上シャフト
2上の位置は固定される。
【0040】また、スリッタ本体1の両端上方にそれぞ
れ取付けられている各上シャフト2は、スリッタ本体1
の後面板12の内側に取付けられた上シャフト用ブラケ
ット14に一端がベアリングを介して軸中心に回動可能
に支持固定され、他端がギアボックス10内のワンウエ
イクラッチ内蔵の駆動ギア16に貫通状態で嵌合してい
るとともに、その先端はギアボックス10外に突出して
いる。
【0041】一方、アンダーカッター9は、これも丸刃
型であり、カッターセットボス8にネジ止め固定される
ものである。また、アンダーカッター9およびカッター
セットボス8は、スプリングストッパー6およびスプリ
ング7と共に下シャフト5に沿って摺動可能に軸支され
ているが、スプリングストッパー6がこれに取付けられ
ている止めネジを締め込むことにより下シャフト5に固
定され、一端がスプリングストッパー6に保持されたス
プリング7の他端側からカッターセットボス8を介して
スプリング7の弾性力によってオバーカッター9に向け
て常に付勢されるようになっている。
【0042】下シャフト5は、スリッタ本体1の下方両
端にそれぞれ取付けられており、一端がスリッタ本体1
の前面板13の内側に固定された下シャフト用ブラケッ
ト15によって軸中心で回動可能に支持されている。こ
の両側下シャフト5の間、スリッタ本体1の下方中央部
に壁装材を糊付機本体内に送込むためのガイドロール1
1が回転可能に軸支されている。
【0043】また各下シャフト5の他端側は、ギアボッ
クス10内の駆動ギア17貫通状態で嵌合していると共
にその先端がギアボックス10外へ突出している。この
駆動ギア17は、上シャフト2が嵌合している駆動ギア
16と噛合しており、両駆動ギアの回動によって、上シ
ャフト2および下シャフト5を介してオーバーカッター
4とアンダーカッター9の上下回転刃を互いに当接しな
がら逆向きに回転させることができる。
【0044】通常は、スリッタ本体1が糊付機本体にフ
ックFによって取付けられた状態において、糊付機の駆
動をギアボックス10内の駆動ギア(16,17)に伝
達するための動力伝達ギアがギアボックス10の前面外
側に設けられているため、スリッタ本体1を糊付機本体
に取付けた状態で糊付機の運転を始めれば、前記動力伝
達ギアを介してギアボックス10内の駆動ギア(16,
17)に回転運動が伝達され、上下シャフト(2,5)
の軸回転に伴ってオーバーカッター4とアンダーカッタ
ー9の上下回転刃およびガイドロール11が回転駆動さ
せられる。
【0045】本実施形態のスリッタにおいては、上下シ
ャフト(2,5)のギアボックス10から突出している
シャフト先端部(2x,5y)に、両シャフトを一体的
に軸方向に平行移動させるための移動用治具(移動手
段)20が取付けられている。
【0046】この移動用治具20は、両端に各シャフト
先端部(2x,5y)をそれぞれ挟持する2つの挟持部
(21x,21y)持ち、中央部に、両シャフトの平行
移動を行う際に手動では作業者が把持できるリング状の
掛止部22を備えた。本実施形態のスリッタでは、この
リング状掛止部22を掴んで外側へ引っ張ったりあるい
スリット本体1内側へ押し込めば、上下シャフト(2,
5)を手動で容易に軸方向へ一体的に平行移動させるこ
とができる。
【0047】なお、上下シャフト(2,5)の軸方向移
動による回転刃の位置調整が完了したら、その位置を固
定してシャフトが位置ズレを生じることにないように、
上シャフト用ブラケット14を利用した上シャフト固定
手段30をさらに設けた。
【0048】この固定手段30は、上シャフト用ブラケ
ット14と、スリッタ本体1の後面板12に形成され、
上シャフト用ブラケット14の後部が摺動可能にはめ込
まれているスリット開口状のレール31と、図2のスリ
ット本体半分の背面図に示すように、上シャフト用ブラ
ケット14に対して後面板12を挟んでレール31を通
って上シャフト用ブラケット14の後部に嵌合するネジ
部材32とから構成されるものである。
【0049】即ち、上シャフト用ブラケット14は、上
シャフト2の一端部を軸回転可能に支持固定することに
より上シャフト2と一体的に組まれており、上シャフト
2の軸方向移動に伴って、ネジ部材32が弛んでいる場
合にレール31上をスライドすることができる。従っ
て、上シャフト用ブラケット14を、レース31上の所
定位置でネジ部材32を締め付けることによって後面板
12に位置固定すれば、これに一端部が一体的に軸回転
可能に組まれている上シャフト2の軸方向への移動も規
制される。
【0050】以上の構成を備えた本実施形態の壁装材用
スリッタでは、固定手段30の解除状態としての、ネジ
部材32のネジ締めを緩めた状態において、移動用治具
20の掛止部22を掴んでスリッタ本体1の内側へ押し
込む(図2(a))あるいは外側へ引っ張る(図2
(b))という簡単な操作によって、上下シャフト
(2,5)を軸方向に移動させて、このシャフトの平行
移動に伴う上シャフト2に一体形成されているボス部3
に取付けられたオーバーカッター4および下シャフト5
のアンダーカッター9の移動により、裁断位置の調整を
回転刃の面ブレを生じることなく容易に行うことができ
る。
【0051】従って、上シャフトに一体的に形成されて
いるボス部の回転刃取付け面がシャフト軸方向に対して
精度が良く垂直方向に沿っていれば、上回転刃は面ブレ
に起因する大きな角度ズレもないため、下回転刃との良
好な当接状態が得られ、刃への悪影響も回避されるた
め、従来の面ブレが生じてしまった場合に比べて回転刃
の寿命は長期化する。
【0052】また、本実施形態では、位置調整後、ネジ
部材32を締め付けて上シャフト用ブラケット14を後
面板12に固定することによって上回転刃4を調整位置
に固定するよう上シャフト2の軸方向移動を確実に規制
することができるため、壁紙糊付機の運転中に振動はも
ちろん、外部から作用するシャフトへの力も、上シャフ
ト2の位置に影響することななく、位置ズレを生じるこ
とは無いので、壁紙糊付機の運転の間中、良好な裁断状
態が維持される。
【0053】また、上記のようにスリット本体1外の治
具2の操作によって上下シャフト(2,5)の軸方向の
平行移動に伴う上下回転刃の位置調整が行える本実施形
態の構成では、壁装材を装置から取り外すことなく、裁
断作業の間に簡単に裁断位置の微調整を行える。さら
に、回転刃の交換も、装置を部分的に分解してシャフト
を取り外す必要がなく、容易に回転刃からシャフトを引
き抜いて取り外すことができると共に、容易に新しい回
転刃にシャフトを挿入して取付けることができるので、
回転刃の交換が非常に簡便で短時間に行える。
【0054】なお、上記実施の形態においては、上下シ
ャフトを軸方向へ平行移動させるための移動手段は、手
動のために作業者が直接手で掴むことのできる治具を用
いたが、これに限らず、上下シャフトの移動は、機械的
駆動により行うものでもよく、移動手段は、駆動系が連
結される構成としても良い。
【0055】例えば、ギヤ系とダイヤル機構を利用し
て、ダイヤルの回動という運動をギアの回転運動を介し
て伝達し、上下シャフトの軸方向の直線的運動にする構
成のものが簡単に設計できる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の壁装材用
スリッタにおいては、少なくとも上シャフトを軸方向に
移動させて、このシャフトの移動に伴って上シャフトに
一体形成されているボス部に取付けられた上回転刃をシ
ャフト軸方向へ移動させることにより、裁断位置の調整
を、回転刃の面ブレを生じることなく精度良く容易に行
うことができると共に、常に上下回転刃同士の良好な面
接状態が得られ、壁装材の効率的な裁断の維持と回転刃
の寿命の長期化という効果がある。
【0057】また、上シャフトと共に下シャフトを一体
的に軸方向へ平行移動させる移動手段を設けることによ
り、上下回転刃の良好な当接状態を維持した状態での裁
断位置の調整がより容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による壁装材用スリッタ
の概略構成図であり、(a)は前面側から見た本体一端
側半分の斜視図、(b)は本体ギアボックスの内部構造
を示した部分断面図である。
【図2】図1のスリッタ本体を背面側から見た斜視図で
あり、(a)は上下シャフトを本体内側へ押し込んだ状
態、(b)は上下シャフトを本体外側へ引っ張った状態
をそれぞれ示す模式図である。
【図3】従来の一般的な壁装材用スリッタの概略構成を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1,101:スリッタ本体 2,102:上シャフト 2x:上シャフト先端部 3:ボス部 103:セットボス 4,104:オーバーカッター 5,105:下シャフト 5y:下シャフト先端部 6,106:スプリングストッパー 7,107:スプリング 8,108:カッターセットボス 9,109:アンダーカッター 10,110:ギアボックス 11,111:ガイドロール 12,112:スリッタ本体の後面板 13,113:スリッタ本体の前面板 14,114:(上シャフト用)ブラケット 15,115:(下シャフト用)ブラケット 16:(上シャフト用)駆動ギア 17:(下シャフト用)駆動ギア 20:移動用治具 21x,21y:挟持部 22:掛止部 30:固定手段 31:レール 32:ネジ部材 F:フック

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁紙糊付機に着脱可能に取付けられるス
    リッタ本体と、該本体の側端部に駆動ギアを介して軸回
    転可能に各々支持されている上シャフトおよび下シャフ
    トと、これら上下シャフトにそれぞれ着脱可能に軸支さ
    れた一対の上回転刃及び下回転刃とを有し、前記壁紙糊
    付機内に搬送されるシート状壁装材の側縁部を前記上下
    シャフトによる前記上下一対の回転刃の互いに逆向きの
    回転によって搬送方向に沿って裁断する壁装材用スリッ
    タにおいて、 前記上回転刃を上シャフトに固定するためのボス部材が
    前記上シャフトと一体的に形成されており、 該上シャフトが軸方向に移動可能に前記駆動ギアに貫通
    されていることを特徴とする壁装材用スリッタ。
  2. 【請求項2】 前記上シャフトのスリッタ本体外に突出
    している端部に、該上シャフトを軸方向へ移動させて上
    回転刃の位置調整を行うための移動手段を備えたことを
    特徴とする請求項1に記載の壁装材用スリッタ。
  3. 【請求項3】 前記下回転刃を軸支する下シャフトが軸
    方向に移動可能に前記駆動ギアに貫通されており、前記
    移動手段は、上シャフトおよび下シャフトを一体的に軸
    方向へ平行移動させるものであることを特徴とする請求
    項2に記載の壁装材用スリッタ。
  4. 【請求項4】 前記上回転刃の所定位置で上シャフトを
    固定する解除可能な固定手段を備えたことを特徴とする
    請求項1に記載の壁装材用スリッタ。
  5. 【請求項5】 前記固定手段は、スリッタ本体の後面板
    内側に設けられ、前記駆動ギアと反対側で上シャフトの
    一端部を軸回転可能に支持固定すると共に、上シャフト
    と一体的にシャフト軸方向に前記後面板に沿ってスライ
    ドするブラケット部と、 該ブラケット部を、前記後面板に対して所定位置でネジ
    止めするネジ部材と、を含むことを特徴とする請求項4
    に記載の壁装材用スリッタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006272542A (ja) * 2005-03-01 2006-10-12 Kyokuto Sanki Co Ltd 糊付機用スリッター

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