JP2001030032A5 - - Google Patents

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Description

【書類名】 明細書
【発明の名称】 地上に立設される長尺の金属製ポール及びその製造方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】 管状基部と先細テーパ管部が絞り加工により一体として形成された地上に立設される鋼管製ポールであって、前記管状基部の地上高さが0から前記鋼管製ポールの地上高さの1/5以下の範囲であり、前記先細テーパ管部の肉厚が前記管状基部の肉厚以下であることを特徴とする地上に立設される鋼管製ポール。
【請求項2】 先細テーパ管部の先端部直径が、管状基部の基部直径の4/5以下であることを特徴とする請求項1に記載の地上に立設される金属製ポール。
【請求項3】 管状基部がストレート状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の地上に立設される金属製ポール。
【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の地上に立設される金属製ポールの製造方法であって、1本の鋼管を、管状基部の部分は鋼管母材の肉厚を残して先細テーパ管部の部分を先端に行くに従って張力を上げて、前記先細テーパ管部の肉厚を前記管状基部の肉厚よりも薄くするように絞り加工することを特徴とする地上に立設される金属製ポールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速道路の照明灯用ポールのような耐久性を要求される箇所に立設する支柱として高い剛性を有して最適な地上に立設される長尺の金属製ポール及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
地上に立設される長尺の金属製ポールとして代表的なものは、照明灯や各種警報機などを取り付けて道路の路肩などに立設する照明灯用ポールであるが、従来の照明灯用ポールは標準規格で肉厚が約4〜6mmの鋼材を使用したものが普通に用いられている。
【0003】
ところが、最近では自動車等の交通量が増加しているため、路肩に立設した照明灯用ポールにかかる振動等の影響によりポールに亀裂が入り、耐久年数が予定よりも短くなってきているという現象が生じている。そこで、振動等の影響があっても亀裂の発生しにくい耐久性に優れた照明灯用ポールの開発が要求されており、対応策として単純に従来よりも肉厚の厚い鋼材でポール全体を成形することが検討された。しかしながら、全体的に肉厚の厚い鋼材でポールを成形した場合には、大幅なコストアップに繋がるという問題点があり、また、ポール重量の増加によって運搬作業や設置作業等がやりにくくなるという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような従来の問題点を解決して、高速道路の照明灯用ポールのような耐久性を要求される箇所に立設する支柱として高い剛性を有して最適であり、しかも、生産性に優れていて大幅なコストダウンを図ることができ、更には軽量性に優れていて運搬作業や設置作業等も効率的に行うことができる地上に立設される長尺の金属製ポール及びその製造方法を提供することを目的として完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた請求項1の発明は、管状基部と先細テーパ管部が絞り加工により一体として形成された地上に立設される鋼管製ポールであって、前記管状基部の地上高さが0から前記鋼管製ポールの地上高さの1/5以下の範囲であり、前記先細テーパ管部の肉厚が前記管状基部の肉厚以下であることを特徴とするものである。なお請求項2のように先細テーパ管部の先端部直径が管状基部の基部直径の4/5以下であることが好ましく、請求項3のように管状基部がストレート状であることが好ましい。
【0006】
また請求項4の発明は請求項1〜3の何れかに記載の地上に立設される金属製ポールの製造方法であって、1本の鋼管を、管状基部の部分は鋼管母材の肉厚を残して先細テーパ管部の部分を先端に行くに従って張力を上げて、前記先細テーパ管部の肉厚を前記管状基部の肉厚よりも薄くするように絞り加工することを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好ましい実施の形態として、高速道路の路肩に設置される地上高さ約10.0mの照明灯用ポールについて詳細に説明する。
1は地上高さを約10.0mとする長尺のポール本体である。このポール本体1は、図面に示すように肉厚が6.0mmと従来のものよりも厚い鋼管で成形してなる管状基部1aと、先端部分の肉厚が最終的に4.5mmと従来タイプのものと同じものとされた先細テーパ管部1bとから構成されており、管状基部1aと先細テーパ管部1bが絞り加工により一体として形成されている。なお、ここでいう管状基部1aとは、ポール本体1の全長(L)に対し地上から約1/5程度以下の高さ部分(L)を意味している。
【0008】
また本発明では、前記管状基部1aが他の部分よりも厚肉の管構造とされている。即ち、管状基部1aは従来の規格品である肉厚が4.5mmのものに比べて厚い6.0mmの鋼管で形成されており、一方、先細テーパ管部1bの先端部は最終的には従来の規格品である肉厚が4.5mmのものに形成されている。これは、本発明者が亀裂の発生を分析した結果、発生状況が基本的にはいずれも管状基部1aにおけるものであり、この部分のみの強度アップを図れば耐久性を延ばせるとの知見に基づくものである。そして、このような構成により、高い剛性を有して亀裂の発生を確実に防止するとともに、軽量性にも優れて効率的な作業性を発揮するのである。
【0009】
前記管状基部1aは従来品よりも肉厚の厚い鋼管で形成されており、この部分における機械的強度を向上させている。この管状基部1aは、図1に示されるように、下端から上端に至るまでの全ての厚みが6.0mmとなるようにストレート状に形成することを基本とするが、図3〜図4に示されるように、下端が6.0mmの厚みで上端が僅かに薄くなるよう先細テーパ状に形成することもできる。
一方、これに対応して先細テーパ管部1bは、図1に示されるように、管状基部1aの上端と先端とをストレートに結び先端に向けて徐々に先細となった先細テーパ状を基本とするが、図2および図4に示されるように、管状基部1aの上端と先細テーパ管部1bの下端とを滑らかな円弧で連結し、厚みが4.5mmの均一なテーパ管とすることもできる。このように先細テーパ管部1bを4.5mm厚みの鋼管とすることで、ポール全体の軽量化を図っている。
【0010】
このような金属製ポールは、肉厚が6.0mmの鋼管(外径190mm)を母材としてこれをスピニング加工によりテーパ鋼管を製造する際に、管状基部1aの部分は肉厚を6.0mmのまま残して、先細テーパ管部1bの部分を先端に行くに従って張力を上げて肉厚を4.5mmまで薄くするよう成形することで、効率よく連続生産することができる。
【0011】
また、図5に示されるように、前記した管状基部1aの下方部には地中に埋設される約3mの埋め込み固定部3が形成されており、一方、先細テーパ管部1bの下方部には配電制御盤4が取り付けられ、さらに先細テーパ管部1bの先端部には照明灯5が取り付けられている。また、図6に示されるように、前記埋め込み固定部3を埋め込むことなく、管状基部1aに設けたリブ6とベースプレート7よりなる固定具をボルト8で固定して地上に立設することもできる。なお、本発明では前記リブ6とベースプレート7よりなる固定具を含めてポール本体という。
【0012】
前記の照明灯5が装着される先細テーパ管部1bの形状は、図5に示されるようにストレート状のものや、図6に示されるように先端部が湾曲したもの等いずれであってもよい。また、ポール本体1の先端部直径(D)は、ポール本体1の基部直径(D)の4/5以下となるよう先細テーパ状に構成されていて、軽量化が図られているとともに、生産コストの低廉化が図られている。
なお、前記テーパ管部1aとしては、単純な先細テーパ形状とするのを普通とするが、段々に縮径されて全体として先細テーパ形状としたものでもよい。
【0013】
また、このようなポール本体1は、管状基部1aと先細テーパ管部1bをそれぞれ別々に成形しておき、後工程でこれらを溶接により接合一体化して生産することもできるが、本発明では管状基部1aの外径に対応したストレートな電縫鋼管その他の1本の鋼管素材を絞り加工することにより全体が一連として成形された製品として生産するものとする。この場合には、溶接作業が不要となるため生産性に優れているうえ強度的にも優れたものとなるので特に好ましい。
【0014】
このように構成されたものは、管状基部1aに先細テーパ管部1bを一連化した長尺のポール本体1の前記管状基部1aを他の部分よりも厚肉の管構造としたものであり、管状基部1aの機械的強度が大幅に向上しており高速道路の照明灯用ポールのような耐久性を要求される箇所に立設する支柱として高い剛性を有して最適であり、また生産性に優れていて大幅なコストダウンを図ることができ、更には軽量性に優れていて運搬作業や設置作業等も効率的に行うことができることとなる。
なお、前記した説明は高速道路の路肩に所要の間隔をおいて設置する照明灯用ポールとした場合についてのみであるが、旗竿やアンテナポールその他各種の地上に立設される長尺のポールにも利用できることは勿論である。
【0015】
〔実施例〕
次に、本発明の実施例につき説明する。
図1に示されるような長さ10mのストレートポール(基部外径:175mm、先端部外径89mm)であって、その管状基部(高さ:1.4mまでの部分)の肉厚を6.0mmとし、先細テーパ管部の先端の肉厚が4.5mmとなるよう構成したものを、図6に示されるようにリブとベースプレートよりなる固定具を用いてコンクリート上に取付け、静的曲げ試験と衝撃試験を行った(以上、実施例1)。 また、図2に示されるように、実施例1と同様のポールで先細テーパ管部の肉厚を均一に4.5mmとなるよう構成したものを実施例2とし、図3に示されるように、実施例1と同様のポールで基部の肉厚を6.0mmとし、先端の肉厚を4.5mmとなるよう均一なテーパ鋼管に構成したものを実施例3とし、図4に示されるように、実施例3と同様のポールで先細テーパ管部の肉厚を均一に4.5mmとなるよう構成したものを実施例4として、同様の静的曲げ試験と衝撃試験を行った。
これに対し、長さ10mのストレートポール(基部外径:175mm、先端部外径89mm)であって、肉厚を4.5mmの均一なものとした場合を比較例1とし、また、肉厚を6.0mmの均一なものとした場合を比較例2とし、前記同様の試験を行い、以上の得られた結果を表1に示す。
なお、静的曲げ試験はポールの先端部(高さ約9.8mの位置)をワイヤで引っ張り、座屈するまでの管状基部の最大曲げ応力値を測定した。一方、衝撃試験は約10mの紐の先に1トンの分銅を付け、この分銅を10mの高さからスィングして落下させ、ポールの高さ約8mの位置に衝突させた場合の管状基部の破損程度を評価した。
【0016】
【表1】
Figure 2001030032
【0017】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明は高速道路の照明灯用ポールのような耐久性を要求される箇所に立設する支柱として高い剛性を有して最適であり、しかも、生産性に優れていて大幅なコストダウンを図ることができ、更には軽量性に優れていて運搬作業や設置作業等も効率的に行うことができるものである。 従って、本発明は従来の問題点を一掃した地上に立設される長尺の金属製ポール及びその製造方法として、産業の発展に寄与するところは極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施の形態を示す断面図である。
【図2】
その他の実施の形態を示す拡大断面図である。
【図3】
その他の実施の形態を示す拡大断面図である。
【図4】
その他の実施の形態を示す拡大断面図である。
【図5】
本発明を照明灯用ポールに適用した場合を示す正面図である。
【図6】
本発明をその他の照明灯用ポールに適用した場合を示す正面図である。
【符号の説明】
1a 管状基部
1b 先細テーパ管部
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