JP2001029469A - 注射器 - Google Patents

注射器

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JP2001029469A
JP2001029469A JP11208352A JP20835299A JP2001029469A JP 2001029469 A JP2001029469 A JP 2001029469A JP 11208352 A JP11208352 A JP 11208352A JP 20835299 A JP20835299 A JP 20835299A JP 2001029469 A JP2001029469 A JP 2001029469A
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distal end
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pusher
tip
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Toshiaki Nakamaru
敏明 中丸
Keinosuke Isono
啓之介 磯野
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Material Engineering Technology Laboratory Inc
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/31Details
    • A61M5/315Pistons; Piston-rods; Guiding, blocking or restricting the movement of the rod or piston; Appliances on the rod for facilitating dosing ; Dosing mechanisms
    • A61M5/31511Piston or piston-rod constructions, e.g. connection of piston with piston-rod
    • A61M5/31513Piston constructions to improve sealing or sliding

Abstract

(57)【要約】 【目的】高圧蒸気滅菌処理時に外筒の内面の変形がな
く、ガスケットの摺動中、或いは高圧蒸気滅菌処理の冷
却時の液密性にも優れている注射器を提供。 【構成】外筒、該外筒内を摺動するガスケット、及び該
ガスケットを支持する押子からなる注射器において、上
記ガスケットは変形可能な摺動部材からなり、且つ上記
押子の先端部を覆って該押子に支持され、上記ガスケッ
トの先端部はほぼ錐状に形成されると共に、該先端部の
内面の一部又は全部は上記押子の先端面と離して取り付
けられ、上記ガスケットの摺動中或いは高圧蒸気滅菌処
理時に生じる上記外筒の内部圧が上記ガスケットの先端
部の外面に加わることにより、上記ガスケットの先端部
が上記押子の先端面に向けて押圧されて、上記ガスケッ
トの先端部が半径方向に向けて更に上記外筒の内面を押
圧することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、注射器に関するもので
あり、より詳細には、高圧蒸気滅菌時の外筒内の液密性
が十分に維持され、またガスケットの摺動中の液密性が
優れている注射器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、樹脂製外筒を用いた注射器が提供
されている。また樹脂製外筒内に予め薬液が収容され、
高圧蒸気滅菌処理したプレフィルドシリンジも提供され
ている。樹脂製外筒ではガスケットが用いられ、その外
筒とガスケットとの間は液密性が保持されている。高圧
蒸気滅菌時における外筒とガスケットとの液密性は、外
筒の耐変形性とガスケットの弾性変形力とが影響するも
のの、通常、外筒の内径とガスケットの外径との径差を
目安とすることができる。オレフィン系樹脂の5ml用
外筒のような一般的樹脂製注射器にあっては、高圧蒸気
滅菌時にガスケットからの外筒内面への押圧力が十分に
満たされていることが望ましい。ガスケットの摺動中も
その外筒内面を十分に押圧していることが望ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
注射器にあっては外筒とガスケットとの径差は一定して
いる。これはガスケットによる外筒の内面の押圧力も一
定となるため、ガスケットの径差を大きくしてガスケッ
トによる外筒の内面の押圧力を強めると、汎用な樹脂製
の外筒にあってはその内面が高圧蒸気滅菌処理時にその
押圧力により熱変形を起こして膨径化を起こす虞があ
る。外筒の内面が膨径化すると、初期摺動が悪くなると
共に、保存時の液密性も悪くなる場合がある。また、ガ
スケットの径差を小さくしてガスケットによる外筒の内
面の押圧力を弱めると、高圧蒸気滅菌処理時、特に、冷
却時に生じる外筒内の内部圧の上昇におけるガスケット
の液密性が悪くなる。更に、使用時におけるガスケット
の摺動中にも外筒内に内部圧が上昇するため、ガスケッ
トの摺動中の液密性が悪くなる。従って、本発明は、高
圧蒸気滅菌処理時に外筒の内面の変形がなく、ガスケッ
トの摺動中、或いは高圧蒸気滅菌処理の冷却時の液密性
に優れている注射器を提供することを目的とするもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、外筒、該外筒
内を摺動するガスケット、及び該ガスケットを支持する
押子からなる注射器において、上記ガスケットは変形可
能な摺動部材からなり、且つ上記押子の先端部を覆って
該押子に支持され、上記ガスケットの先端部はほぼ錐状
に形成されると共に、該先端部の内面の一部又は全部は
上記押子の先端面と離して取り付けられ、上記ガスケッ
トの摺動中或いは高圧蒸気滅菌処理時に生じる上記外筒
の内部圧が上記ガスケットの先端部の外面に加わること
により、上記ガスケットの先端部が上記押子の先端面に
向けて押圧されて、上記ガスケットの先端部が半径方向
に向けて更に上記外筒の内面を押圧することを特徴とす
る注射器を提供することにより、上記目的を達成したも
のである。
【0005】上記外筒に使用される樹脂としては熱可塑
性の汎用樹脂を挙げることができる。具体的な外筒の樹
脂としては、ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル、塩化
ビニリデン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルア
ルコール系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリア
クリル酸系樹脂、ポリアミド系樹脂等の汎用樹脂であ
る。上記外筒壁は単層、又は多層の上記樹脂層で形成さ
れていても良し、また、その樹脂層は単一樹脂或いは混
合樹脂の層であっても良い。上記外筒壁の最内面の樹
脂、即ち、上記薬液が直接接触する樹脂は、汚染性の比
較的少ないポリオレフィン系樹脂が望ましい。例えば、
低、中、高−密度ポリエチレン、ポリプロピレン等の低
級オレフィン樹脂、環状ポリオレフィン、或いはこれら
の二以上の共重合体等が挙げられる。
【0006】上記ガスケットは変形可能な摺動部材から
なる。摺動部材としては、肉厚が比較的薄い成形部分に
対して容易に弾性変形を起こす変形可能な樹脂、汎用の
ゴム及び熱可塑性エラストマー等がある。例えば、樹脂
しとしては、ポリオレフィン系樹脂であれば低密度ポリ
エチレン、1,2−ポリブタジェン、ポリプロピレン、
直鎖状低密度ポリエチレン等を挙げることができ、また
塩化ビニル等に可塑剤を添加したもの、その他の実質的
に成形物の肉薄部分の一部が変形可能となるものであ
る。弾性材であるゴム及び熱可塑性エラストマーとして
は、天然ゴム、イソプレン、スチレンブタジエンゴム、
ブタジエンゴム、クロロプレンアクリロゴム、ニトリル
ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴ
ム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロ
ロスルホン化ポリエチレンゴム、塩素化ポリエチレン、
アクリルゴム、エピクロヒドリンゴム、多硫化ゴム、塩
素化ブチルゴム、ネオプレン、などを挙げることができ
る。特に、医療用としては安全性の高いシリコンゴム、
フッ素樹脂ゴム等を挙げることができる。
【0007】上記ガスケットは上記押子の先端部を覆っ
て該押子に支持され、上記ガスケットの先端部の内面の
一部又は全部は上記押子の先端面と離して取り付けられ
る。上記押子は通常、樹脂成形物からなり、変形不能な
成形物である。上記ガスケットは押子の先端部に装着さ
れるため、通常、ガスケットはほぼカップ状或いはキャ
ップ状に中空形成され、その中空部分が押子の先端部と
の係合穴となる。上記ガスケットの先端部の内面の一部
又は全部は上記押子の先端面と離して取り付けられる。
上記ガスケットは使用直前に押子に取り付けられる形態
であっても良い。また押子バーの先端部がガスケット内
に挿入されたとき、上記中空内におけるガスケットの先
端部の内面と上記押子の先端面との関係においては、全
部又は一部が離して設けられる。
【0008】上記ガスケットの摺動中或いは高圧蒸気滅
菌処理時に上記外筒内に生じる内部圧がほぼ錐状の上記
ガスケットの先端外面に加わることにより、上記ガスケ
ットの先端面が上記押子の先端面に向けて押圧されて、
上記ガスケットの先端部が半径方向に向けて更に上記外
筒の内面を押圧するものである。上記外筒内に生じる内
部圧とは、使用時におけるガスケットの摺動中、上記押
子によって上記ガスケットを押し込むことにより生じる
内部圧である。上記外筒内に生じる内部圧とは、高圧蒸
気滅菌処理における冷却時に、外筒内の温度と外気温と
の温度差によって生じる外筒内の内部圧である。上記内
部圧が上記ガスケットの先端の外面に加わると、上記ガ
スケットの先端内面と上記押子の先端面とが離間してい
るため、上記ガスケットの先端面が上記押子の先端面に
向けて押圧される。かかるガスケットの先端部が錐状、
或いは頭切り錐状等のほぼ錐状に形成されていれば、上
記先端面が潰れるように押圧を生じると、その押圧力は
上記先端部を半径方向に広げようと作用する。従って、
上記ガスケットの先端部が半径方向に向けて上記外筒の
内面を一層強く押圧することとなる。上記ガスケットの
先端部は錐状であり、頭切り錐状でも良く、また円錐形
状に限ることもない。
【0009】本発明に係る注射器にあっては、使用時に
上記ガスケットが摺動中或いは高圧蒸気滅菌処理時に上
記外筒内に内部圧が生じた場合、上述したように上記ガ
スケットの錐状の先端部が押圧されて潰れようとする。
そして、そのガスケットの先端部は大径化しようとす
る。このため、上記ガスケットにより上記外筒の内面へ
の押圧力が増す。上記注射器におけるガスケットの外筒
に対する押圧力を多少弱く設定しても、ガスケットの摺
動中、或いは高圧蒸気滅菌処理の冷却時におけるガスケ
ットの液密性は上述の作用により十分に維持され、ガス
ケットの摺動操作に支障を来すことがない。また、ガス
ケットの摺動中、及び上記高圧蒸気滅菌時の冷却時以外
は、上記ガスケットの押圧力は増加することなく適度に
維持されるため、ガスケットの初期摺動がスムースに維
持され、また高圧蒸気滅菌時に上記外筒の内壁に窪み等
を形成する虞がない。
【0010】本発明に係る請求項2記載の注射器は、請
求項1記載の注射器において、上記ガスケットはその先
端部の中心部分から周縁部分に複数の切れ込みが放射状
に形成されてなる。上記ガスケットの先端面に中心部分
から周縁部分に向けて複数の切れ込みがあれば、上記ガ
スケットの先端外面が押圧を受けたとき、その先端部は
その複数の切れ込みがあることによって潰れやすくな
る。この結果、ガスケットは外径を容易に拡大する方向
に働くことができる。
【0011】本発明に係る請求項3記載の注射器は、請
求項1又は2記載の注射器において、上記ガスケットの
先端内面の中心部は上記押子の先端面に当接し、且つそ
の周縁部は上記ガスケットの先端面と離して設けられ、
また、上記ガスケットの基端は上記押子の先端部によっ
て規制を受けている。
【0012】上記注射器の外筒内の内部圧が上昇したと
き、上記ガスケットの先端部内面の中心部が上記押子の
先端面に当接した状態で、上記ガスケットの周縁部が押
圧を受けると、中心部を支点として、周縁部がより半径
方向に広がるように押圧力が強く働く。更に、上記周縁
部から延在している基端部を上記押子の先端部で逃げな
いように規制すれば、上記周縁部に生じる半径方向の押
圧力が一層増加させることができる。このため、上記外
筒に内部圧が生じたとき、上記ガスケットの外筒の内面
に対する押圧力は、その内部圧が生じない通常の押圧力
の1.2倍以上、1.5倍以上にまで高めることが望ま
しい。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係る注射器の好ましい実施例
を添付図面を参照しながら詳述する。図1は第一実施例
に係る注射器の縦断面図である。図2は第一実施例に係
る注射器の摺動中の縦断面図である。図3(A)及び
(B)は第一実施例の注射器におけるガスケット部分の
縦断面図及び平面図である。図4(A)及び(B)は第
二実施例の注射器におけるガスケットの半縦断面図であ
る。
【0014】第一実施例に係る注射器1は、図1〜図3
に示す如く、外筒2、外筒2内を摺動するガスケット
3、及びガスケット3を支持する押子4からなる注射器
である。ガスケット3は変形可能な摺動部材からなり、
且つ上記押子4の先端部4Aを覆って押子4に支持さ
れ、ガスケット3の先端部3Aはほぼ錐状に形成される
と共に、その先端部3Aの内面の一部5Bは押子4の先
端面6と離して取り付けられ、ガスケット3の摺動中或
いは高圧蒸気滅菌処理時に生じる上記外筒の内部圧がガ
スケット3の先端部3Aの外面7に加わることにより、
ガスケット3の先端部3Aが押子4の先端面6に向けて
押圧されて、ガスケット3の先端部3Aが半径方向に向
けて更に外筒2の内面を押圧するものである。
【0015】図3(B)に示す如く、上記ガスケット3
はその先端部3Aの外面7の中心部分から周縁部分に複
数の切れ込み8が放射状に形成されてなる。
【0016】図3(A)に示す如く、上記ガスケットの
先端部3Aの内面の中心部5Aは押子4の先端面6に当
接し、且つその周縁部5Bは押子4の先端面6と離して
設けられ、また、ガスケット3の基端3Bは押子4の先
端部4Aの溝条部9から規制を受けている。
【0017】本実施例に係る注射器1を更に詳しく説明
すると、注射器1は樹脂製外筒2からなる。外筒2はポ
リプロピレンの射出成形物からなる。外筒2の挿入口1
0にはフランジ11が形成され、外筒2の排出口12に
は栓体13或いは注射針14が取り付けられる。外筒2
の挿入口10に栓体13が取り付けられる場合には予め
外筒2内に薬液が収容され、滅菌処理が成されている。
外筒2の本体部分の内径は挿入口10付近で12.3m
mであり、排出口12付近で12.0mmとなってい
る。
【0018】図3に示す如く、上記ガスケット3はゴム
材からなり、ほぼ王冠状に形成されて内部の中空部内に
押子4の先端部4Aが挿入される。押子4の先端部4A
は組立時、或いは使用直前にガスケット3に挿入され
る。上記ガスケット3はその先端部3Aが頭切り錐体状
に形成され、中央部に窪みが形成されている。先端部3
Aの内面の中心部5Aは押子4の先端面6に当接され、
先端部3Aの内面の周縁部5Bは押子4の先端面6から
離して設けられる。押子4の先端部4Aの側壁には溝条
部9が形成され、溝条部9にはガスケット3の基端部3
Bが挿入され、基端部3Bがズレのを規制している。
【0019】図3(A)に示す如く、ガスケット3の側
面には先端リブ15及び基端リブ16が形成され、先端
リブ15及び基端リブ16の外径L1は12.5mmと
なっている。図3(B)に示す如く、ガスケット3の先
端の外面7には中心部分から周縁部分に向けて、放射状
に複数のスリット8が形成され、スリット8はガスケッ
ト3の先端部3Aの壁を貫通しない程度に形成されてい
る。上記ガスケット3の先端部3Aを先端面7から図3
(A)の矢印Aの方向に押すと、先端部3Aの中心部5
A、即ち押子の先端面6との当接部を支点にして、先端
部3Aの周縁部5Bが潰れ、上記先端リブ16の外径L
1は12.6mmまで拡大するようになっている。ま
た、先端リブ16の外径L1の大径化を確実にするため
に、基端部3Bが逃げないように溝条部9で規制されて
いる。
【0020】次に、本実施例に係る注射器1の製造方法
を簡単に説明する。先ず、外筒2、ガスケット3、押子
4等を洗浄し、乾燥する。クリーンルーム内で外筒2の
排出口12に栓体13を装着する。次に、挿入口10か
ら薬液を充填する。充填後、ガスケット3を挿入口10
から所定位置まで差し込み、薬液を外筒2内に液密に収
容する。次に、かかる注射器1を高圧蒸気滅菌処理して
薬液の滅菌処理を行う。
【0021】本実施例に係る注射器1にあっては、その
製造時に、高圧蒸気滅菌処理中に、ガスケット3の先端
リブ15及び基端リブ16が外筒2の内面を押圧し、液
密性が保たれている。高圧蒸気滅菌処理における冷却段
階では、外気温度が外筒2内の薬液より速く下がる結
果、外筒2内に内部圧が生じる。かかる内部圧により、
先端リブ15及び基端リブ16での液密性が一層必要と
される一方、高圧蒸気滅菌処理はある程度の温度降下し
た段階にあり、樹脂外筒2内面の熱変形の心配がなくな
る。注射器1にあっては、かかる冷却段階において、外
筒2内の内部圧がガスケット3の先端部3Aを押圧する
ことにより、上述したように先端リブ15が大径に成ろ
うと働くため、外筒2の内面との間に十分な液密性が得
られる。
【0022】図2に示す如く、ガスケット3の摺動中に
おいても外筒2内に内部圧が生じる。通常、排出口12
の針14からの薬液の流通量は押子4の押圧力に比例的
である。しかし、押子4の押圧力が一定以上高くなれ
ば、細い針14からの流通量には限界があるため、押子
4の押し過ぎは外筒2内の内部圧の上昇の原因となる。
押子4の押し過ぎにより、リブ15、16と外筒2の内
面とから液漏れが生じる虞がある。しかし、本実施例に
係る注射器1においては、内部圧が生じると、上述した
ように先端リブ15が大径に成ろうと働くため、外筒2
の内面との液密性が高まる。
【0023】図4(A)及び(B)は、第二実施例に係
る注射器のガスケット部分の半縦断面図である。第二実
施例に係る注射器のガスケット22の内面23は押子の
先端部24の先端面25から完全に離して設けられてい
る。ガスケット22の外径L1、即ち、先端リブ26の
外径は、ガスケット22の先端の外面27から押圧を受
けると、ガスケット22の先端部が潰れるように作用す
る。これにより、先端リブ26は最大で外径L2まで大
径化しようして働く。従って、このようなガスケット2
2を注射器の外筒内に配した場合、第一実施例の注射器
1と同様な作用効果を奏する。
【0024】上記実施例の注射器1には5ml用のもの
を用いたが、注射器は50ml、100ml用のもので
も良い。この場合、ガスケットと外筒との径差は適宜変
えることができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る注射器
において、上記ガスケットは変形可能な摺動部材からな
り、且つ上記押子の先端部を覆って該押子に支持され、
上記ガスケットの先端部はほぼ錐状に形成されると共
に、該先端部の内面の一部又は全部は上記押子の先端面
と離して取り付けられ、上記ガスケットの摺動中或いは
高圧蒸気滅菌処理時に生じる上記外筒の内部圧が上記ガ
スケットの先端部の外面に加わることにより、上記ガス
ケットの先端部が上記押子の先端面に向けて押圧され
て、上記ガスケットの先端部が半径方向に向けて更に上
記外筒の内面を押圧するので、高圧蒸気滅菌処理時に外
筒の内面の変形がなく、ガスケットの摺動中、或いは高
圧蒸気滅菌処理の冷却時の液密性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第一実施例に係る注射器の縦断面図であ
る。
【図2】図2は第一実施例に係る注射器の摺動時の縦断
面図である。
【図3】図3(A)及び(B)は第一実施例の注射器に
おけるガスケット部分の縦断面図及び平面図である。
【図4】図4は第二実施例の注射器におけるガスケット
の半縦断面図である。
【符号の説明】
1 注射器 2 外筒 3 ガスケット 3A ガスケットの先端部 4 押子 4A 押子の先端部 5A 先端部の中心部 5B 先端部の周縁部 6 押子の先端面 7 先端部 8 切れ込み 9 溝条部 15 先端リブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外筒、該外筒内を摺動するガスケット、及
    び該ガスケットを支持する押子からなる注射器におい
    て、上記ガスケットは変形可能な摺動部材からなり、且
    つ上記押子の先端部を覆って該押子に支持され、上記ガ
    スケットの先端部はほぼ錐状に形成されると共に、該先
    端部の内面の一部又は全部は上記押子の先端面と離して
    取り付けられ、上記ガスケットの摺動中或いは高圧蒸気
    滅菌処理時に生じる上記外筒の内部圧が上記ガスケット
    の先端部の外面に加わることにより、上記ガスケットの
    先端部が上記押子の先端面に向けて押圧されて、上記ガ
    スケットの先端部が半径方向に向けて更に上記外筒の内
    面を押圧することを特徴とする注射器。
  2. 【請求項2】上記ガスケットはその先端部に中心部から
    周縁部に向けて複数の切れ込みが放射状に形成されてな
    ることを特徴とする請求項1記載の注射器。
  3. 【請求項3】上記ガスケットの先端内面の中心部は上記
    押子の先端面に当接し、且つその周縁部は上記押子の先
    端面と離して設けられ、また、上記ガスケットの基端は
    上記押子の先端部によって規制を受けていることを特徴
    とする請求項1又は2記載の注射器。
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