JP2001029358A - 医療用レーザ照射装置 - Google Patents

医療用レーザ照射装置

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JP2001029358A
JP2001029358A JP11205443A JP20544399A JP2001029358A JP 2001029358 A JP2001029358 A JP 2001029358A JP 11205443 A JP11205443 A JP 11205443A JP 20544399 A JP20544399 A JP 20544399A JP 2001029358 A JP2001029358 A JP 2001029358A
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laser
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 術者が容易かつ適切に治療のための条件を決
めることが可能な医療用レーザ照射装置を提供する 【解決手段】 レーザ光発生装置2により発生させられ
るレーザ光の出力、レーザ光の照射時間、および冷却液
送液装置4により送液される冷却液の流量、の内の少な
くとも2つの設定条件の組み合わせを複数記憶したメモ
リ9と、メモリ9に記憶された複数の組み合わせの内の
いずれかを選択する治療条件選択スイッチ81〜83が
設けられた操作部8と、治療条件選択スイッチ81〜8
3によって選択された組み合わせに基づいて、レーザ光
発生装置2および/または冷却液送液装置4を制御する
CPU6と、を有する医療用レーザ照射装置10であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用レーザ照射
装置に関し、さらに詳しくは、前立腺肥大症治療のため
の医療用レーザ照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前立腺は、男性の膀胱の底部位で、尿道
後部を取り囲むように位置している。前立腺肥大症は、
加齢により発症率が増加し、50才以上の男性の75〜
80%に発症すると言われている。前立腺が肥大する
と、尿道後部が圧迫され、尿道の狭窄が生じる。前立腺
肥大症の初期症状としては、排尿困難、尿線細小、頻
尿、排尿時の不快感などが挙げられる。また、症状が悪
化すると、尿路感染、尿閉、水腎症になる場合がある。
【0003】前立腺肥大症の治療法としては、径尿道的
前立腺切除術(TURP;transurethral resection of
the prostate )が、一般に行われている。このTUR
Pは、尿道に切除鏡を挿入し、切除鏡に挿通された切除
ワイヤにより、肥大した前立腺組織を切除するものであ
る。しかしながら、この方法は、前立腺組織と共に、尿
道表面をも切除することになるため、術後疼痛や感染症
の問題が生じ得る。また、括約筋や精丘を切除する虞れ
があり、尿失禁や逆行性射精などの合併症が問題となり
得る。
【0004】これに対し、尿道を温存しながら治療する
方法として、尿道バルーン拡張術が知られている。この
方法は、膨張可能なバルーン(風船)を先端に備えたカ
テーテル本体を、前立腺尿道に挿入し、次いでバルーン
を膨らませるものである。膨張したバルーンは尿道を拡
張させ、尿道が拡張された状態で一定時間保持される。
この保持時間は、10〜60分間である。バルーンによ
る尿道の拡張後に、ステントを挿入しておき、後でステ
ントを除去することも提案されている。しかしながら、
この方法は、バルーンまたはステントを除去した後に、
尿道が再度狭窄してしまう率が少なくない。
【0005】また、尿道を温存しながら治療する方法と
して、径尿道的マイクロ波高温度治療が知られている。
この方法は、径尿道的にマイクロ波アンテナを内蔵した
カテーテル本体を前立腺部尿道に挿入し、カテーテル本
体に冷却水を循環させて尿道を冷却しながら、マイクロ
波を照射して前立腺を加熱治療するものである。しかし
ながら、この方法は、マイクロ波の性質上、尿道冷却と
前立腺加熱の両立が困難であり、治療効果を上げるため
に前立腺加熱の程度を増すと、尿道温存ができなくなっ
てしまう。
【0006】さらに、尿道を温存しながら治療する方法
として、特許第2647557号には、径尿道的ニード
ルアブレーションが提案されている。この方法は、径尿
道的にカテーテル本体を前立腺部尿道まで挿入し、カテ
ーテル本体の先端から前立腺深部に針を刺して、この針
を電極としてラジオ波を流して前立腺を加熱治療するも
のである。しかしながら、この方法は、加熱される部位
が電極針を中心とする狭い範囲に限られるので、所望の
治療効果を得るためには上記操作を複数回行う必要があ
る。したがって、この方法は、操作が煩雑であり、しか
も低侵襲とは言い難い。
【0007】一方、尿道を温存しながら治療する方法と
して、特表平6−510450号公報には、レーザ照射
によって、腫瘍または前立腺の一部の組織を、凝固・縮
小させる方法が提案されている。この方法を使用した装
置によれば、バルーン内に冷却液を注入することによっ
て、バルーンに接触する尿道表面を加熱すること無く、
前立腺の内部のみをレーザ照射により加熱治療すること
が可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特表平
6−510450号公報に記載された装置は、レーザ光
の出力値や照射時間、冷却液の温度や循環流量などを制
御する方法については言及していない。したがって、術
者が経験に頼って、これらの治療条件を調整する機器を
それぞれ手動で操作することになるため、操作が煩雑で
あるだけでなく、誤った治療条件を設定してしまう虞れ
がある。結果的に、誤操作によって、十分な加熱効果が
得られなかったり、目的とする部位以外を加熱してしま
ったりする虞れもあった。
【0009】また、特表平6−510450号公報に記
載された装置は、固定された出射部からレーザ光が照射
されるので、尿道表面を加熱しないためには、低出力で
照射せざるを得ず、必然的に照射時間が長くなる不便さ
があった。
【0010】本発明は、上記問題点を実質的に解決する
ためになされたものであって、本発明の目的は、術者が
容易かつ適切に治療のための条件を決めることが可能な
医療用レーザ照射装置を提供することである。
【0011】本発明の他の目的は、手術時間や手術後か
ら完治までの時間を実質的に少なくすることが可能な、
前立腺肥大症の症状を緩和させる改良された医療用レー
ザ照射装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記す
る手段により達成される。
【0013】(1) レーザ光を発生させるレーザ光発
生手段と、冷却液を送液する冷却液送液手段とを備え、
レーザ光を生体組織に向けて照射する医療用レーザ照射
装置であって、前記レーザ光発生手段により発生させら
れるレーザ光の出力、レーザ光の照射時間、および前記
冷却液送液手段により送液される冷却液の流量、の内の
少なくとも2つの設定条件の組み合わせを複数記憶した
記憶手段と、前記記憶手段に記憶された複数の組み合わ
せの内のいずれかを選択する選択手段と、前記選択手段
によって選択された組み合わせに基づいて、前記レーザ
光発生手段および/または前記冷却液送液手段を制御す
る制御手段と、を有することを特徴とする医療用レーザ
照射装置。
【0014】(2) 生体内に挿入可能な長尺状の挿入
部と、該挿入部内に挿通され、前記レーザ光発生手段に
より発生させられるレーザ光を導く導光手段とを備え、
前記冷却液送液手段は、前記挿入部内に冷却液を循環さ
せることを特徴とする上記(1)に記載の医療用レーザ
照射装置。
【0015】(3) 前記挿入部内に設けられ、前記導
光手段により導かれたレーザ光を出射する出射部と、前
記出射部の位置を前記挿入部の軸方向へ移動させる移動
手段と、前記出射部の軸方向への移動に伴い前記出射部
の出射角度を変化させる連動手段とを備え、前記制御手
段は、前記移動手段により移動される前記出射部の移動
速度を制御することを特徴とする上記(2)に記載の医
療用レーザ照射装置。
【0016】(4) 冷却液の温度を調整する冷却液温
度調整手段を備え、前記制御手段は、前記冷却液温度調
整手段により調整される冷却液の温度を制御することを
特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の医療
用レーザ照射装置。
【0017】(5) 前記移動手段は、該移動手段によ
り移動される前記出射部の移動速度の情報を、前記制御
手段に送出し得ることを特徴とする上記(3)に記載の
医療用レーザ照射装置。
【0018】(6) 前記冷却液温度調整手段は、該冷
却液温度調整手段により温度調整される冷却液の温度の
情報を、前記制御手段に送出し得ることを特徴とする上
記(4)に記載の医療用レーザ照射装置。
【0019】(7) 前記レーザ光発生手段は、該レー
ザ光発生手段により発生させられるレーザ光の出力およ
びレーザ光の照射時間の少なくとも一方の情報を、前記
制御手段に送出し得ることを特徴とする上記(1)〜
(6)のいずれかに記載の医療用レーザ照射装置。
【0020】(8) 前記冷却液送液手段は、該冷却液
送液手段により送液される冷却液の流量の情報を、前記
制御手段に送出し得ることを特徴とする上記(1)〜
(7)のいずれかに記載の医療用レーザ照射装置。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
を参照して説明する。
【0022】図1は、本発明の一実施形態に係る医療用
レーザ照射装置のシステム構成図、図2は、レーザ照射
カテーテルの斜視図、図3は、レーザ側射カテーテルの
先端部の断面図である。
【0023】図1に示される医療用レーザ照射装置10
は、レーザ光を、生体組織に照射する側射式のレーザ照
射カテーテル1を有している。この医療用レーザ照射装
置10は、生体内にレーザ照射カテーテル1の長尺状の
挿入部としての本体110を挿入し、本体110に設置
された出射部111から、レーザ光を生体組織20に向
けて照射するものであり、例えば、前立腺肥大症や、各
種の癌等の腫瘍の治療に用いられる。
【0024】図2および図3に示すように、レーザ照射
カテーテル1は、長尺状の本体110と、レーザ光を照
射するための出射部111と、出射部111を内包しか
つ本体110の先端部に連接されるハウジング112と
を有している。出射部111には、一本のアーム116
が接続されている。アーム116は、ハウジング112
内の出射部111を支持する。アーム116を本体11
0の軸方向に移動させることにより、出射部111は軸
方向に移動される。なお、出射部111は、片面に形成
され、レーザ光を反射する平滑な反射面127を、有し
ている。
【0025】ハウジング112は、レーザ光照射用の窓
部115を有する硬質の管状体からなり、レーザ光透過
性のカバー部材113によって覆われている。ハウジン
グ112は、出射部111の照射角度を変更するための
一対の溝132が設けられた内壁を有する。出射部11
1のガイドとして機能する溝132は、出射部111を
はさんで両側に配置され、本体110の軸方向に対し傾
斜している。なお、ハウジング112の先端部は、キャ
ップ114により密封されている。
【0026】レーザ光を導くため、導光手段としての光
ファイバ118が、本体110の内部に配置されてい
る。光ファイバ118はエネルギー伝達部材である。光
ファイバ118の先端に、先端レンズを設けてもよい。
この先端レンズは、レーザ光を平行光に収束させるため
の光学素子である。光ファイバ118は、レーザ光発生
装置2で発生させられたレーザ光を伝達する。緩衝装置
181は、ループを形成している光ファイバを収容して
おり、光ファイバの運動を、吸収する。
【0027】レーザ照射カテーテル1は、さらに、脱着
自在の斜方視型の内視鏡180を有している。内視鏡1
80は、レーザ照射カテーテル1の基端部から先端部に
向かい、挿入されている。照明光を照射する内視鏡18
0の光ファイバは、ガイド光を照射する機能も有してい
る。したがって、レーザ光が照射される表層の観察、内
視鏡観察に基づくハウジングの位置決め、およびレーザ
光照射位置の視覚的な確認を、実行することができる。
【0028】図4は、レーザ照射カテーテルの出射部お
よびアームの構造を説明するための斜視図である。
【0029】アーム116は、ハウジング112内で左
右に分岐して出射部111を支持しているため、出射部
111の表面にレーザ光が当たるのを妨げない。出射部
111は、一辺に、支持部128が設けられ、他辺に、
一対の突起133が設けられている。支持部128は、
アーム116に回動自在に取付けられており、出射部1
11の照射角度の変更に対応可能とされている。突起1
33は、ハウジング112の内壁に配置される溝132
と嵌合する。
【0030】アーム116は、レーザ照射カテーテル1
の基端部に配置される駆動ユニット150に連結されて
いる。なお、駆動ユニット150をレーザ照射カテーテ
ル1の外部に設置し、アーム116をドライブシャフト
を介して駆動ユニット150と接続するように構成して
もよい。この場合、ドライブシャフトとしては、金属ワ
イヤ等を使用することができる。
【0031】駆動ユニット150には、ケーブル189
によって駆動部電源3から電力が供給されるモータ18
8が、連結されている。駆動部電源3は、CPU6から
の制御信号に基づいて所定の電圧ないし電流にてモータ
188に電力を供給する。モータ188としては、例え
ば、インダクションモータ、サーボモータ、ステッピン
グモータ等を使用することができる。
【0032】駆動ユニット150は、出射部111を、
本体110の軸方向に往復運動させる。ここで、駆動部
電源3、モータ188、および駆動ユニット150は、
出射部111の位置を本体110の軸方向へ移動させる
移動手段を構成している。そして、出射部111は、ア
ーム116と溝132との連動に基づき、軸方向の位置
に伴って、傾斜角度が変化する。
【0033】図5は、出射部の動きとエネルギー照射方
向との関係を説明するための図である。
【0034】図5に示すように、位置P2における、ア
ーム116と非平行な溝132との間の距離は、位置P
1に比べ、短い。したがって、出射部111の支持部1
28が、位置P1から位置P2に、移動する場合、出射
部111の突起133が、溝132に沿ってスライド
し、出射部111の傾斜角度が、調整される。つまり、
出射部111の本体110の軸に対する傾斜角度が、小
さくなる。同様に、出射部111の支持部128が、位
置P2から位置P3に、移動する場合、出射部111の
本体110の軸に対する傾斜角度が、さらに、小さくな
る。一方、位置P1〜位置P3において、出射部111
によって反射されるレーザ光は、病変部位、つまり目標
とする加熱部位であるターゲット部位30内部のターゲ
ットポイント40に集中する。
【0035】つまり、レーザ光は、ターゲットポイント
40のみ、連続的に照射され、表層等の他の生体組織
は、間欠的に照射される。したがって、ターゲットポイ
ント40は、照射されたレーザ光により、加熱され、所
望温度に達する。一方、表層等の他の生体組織は、レー
ザ光の照射時間が短いため、発生する熱量も少なく、ほ
とんど加熱されない。なお、レーザ照射カテーテル1
は、本体110の軸方向に平行なアーム116と非平行
な溝132との関係や、溝132の形状を、適当に設計
することにより、複雑な形状を有する病変部位に対して
も、適用可能である。例えば、溝132は、直線状に限
られず、曲線状とすることも可能である。
【0036】図6は、図3の線VI−VIに関する断面図で
ある。
【0037】図6に示されるように、本体110には、
アーム116がスライド自在に挿入されているワーキン
グルーメン121が、設けられている。ワーキングルー
メン121は、本体110の軸線と平行に形成されてい
る。本体110には、さらに、光ファイバ118用のル
ーメン122と、内視鏡180用のルーメン123と、
冷却液の注入用のルーメン124と排出用のルーメン1
25とが、設けられている。
【0038】冷却液は、レーザ光により生じるハウジン
グ112内の発熱を抑え、かつハウジング112に接触
する生体組織の表層を冷却するために利用される。ルー
メン124,125は、それぞれ、図示しないコネクタ
を介し、冷却液送液装置4の冷却液の注入用および排出
用のチューブ185,186(図1および図2参照)
に、接続されている。冷却液を循環させることにより、
冷却能率の向上が図られる。冷却液の温度は、レーザ光
の照射による生体組織の照射表面の損傷を低減できれば
特に限定されないが、好ましくは0〜37℃、より好ま
しくは凍傷の虞れが少なく、かつ冷却効果が高い8〜2
5℃である。
【0039】冷却液送液装置4としては、ローラポン
プ、ダイアフラムポンプ、マグネットポンプ等を使用す
ることができる。チューブ185,186としては、塩
化ビニールチューブやシリコンチューブ等のプラスチッ
クチューブ、ステンレススチールパイプ等の金属パイプ
等を使用することができるが、好ましくは熱伝導率が小
さいため冷却液が温まりにくいプラスチックチューブを
使用するのがよい。冷却液が、基端部に向かい逆流する
ことを防ぐために、ルーメン121,122,123
に、それぞれ、逆止弁を設けることが好ましい。ワーキ
ングルーメン121,122,123の内のいずれかを
冷却水の注入用または排出用に兼用し、ルーメンを一つ
減らしても良い。冷却水としては滅菌された液体、好ま
しくは生理食塩水を使用することが好ましい。それは、
何らかの原因で冷却液が体内に漏出した場合、漏出によ
る影響が低いためである。
【0040】図7は、駆動ユニットの構造を説明するた
めの斜視図である。
【0041】図7に示されるように、出射部111を往
復運動させる駆動ユニット150は、溝カム151を有
する。溝カム151は、楕円形の溝154が設けられて
いる。溝カム151の回転軸153は、モータ188の
軸に接続されている一方、溝154の中心と、不一致で
ある。駆動ユニット150は、さらに、アーム116の
基端に連接されたロッド156の基端に設けられるカム
フォロア162を有する。カムフォロア162は、溝1
54に、スライド自在に嵌め込まれている。
【0042】溝カム151は、モータ188によって駆
動され、回転軸153を中心に、回転させられる。一
方、カムフォロア162は、回転させられることなく、
溝154に沿って、スライド移動させられる。回転軸1
53は、溝154の中心に対して偏心しているため、ロ
ッド156とロッド156に連結されているアーム11
6とは、往復運動、つまり、直動運動を繰り返す。
【0043】図8は、アーム116に光ファイバ118
の先端近傍を固定させた例を示す図である。このように
すれば、光ファイバ118とアーム116とが、一体と
なって往復運動させられるため、レーザ光が照射される
光ファイバ118の先端は、反射面127に対し、常に
一定距離に保たれる。この場合は、光ファイバ118の
先端に、光を収束させるための光学素子を用いなくても
よい。また、アーム116用のワーキングルーメン12
1内に光ファイバ118を挿通させ、ルーメンを兼用さ
せても良い。
【0044】図9は、レーザ照射カテーテルの使用例を
説明するための断面図である。
【0045】まず、本体110の先端部が、体腔22内
に挿入され、出射部111が収容されているハウジング
112を、病変部位、つまり目標とする加熱部位である
ターゲット部位30の近傍の表層に密着させる。この
際、内視鏡180によって、ハウジング112の位置
を、直接確認することが望ましい。なお、本体110の
長手方向に関する、ターゲットポイント40の位置は、
レーザ照射カテーテル1全体を、本体110の長手方向
に移動させることによって、調整される。本体110の
周方向に関する、ターゲットポイント40の位置は、レ
ーザ照射カテーテル1全体を、手動で回転させることに
よって、調整される。
【0046】レーザ光発生装置2が作動され、同時にモ
ータ188が回転させられると、発生されたレーザ光
は、図示しないコネクタを経由し、レーザ照射カテーテ
ル1内部に導入される。
【0047】レーザ光は、さらに、光ファイバ118を
経由し、レーザ照射カテーテル1の基端部から先端部へ
導かれ、ハウジング112内の出射部111の反射面1
27で反射され、ターゲットポイント40に、照射され
る。出射部111は、0.1〜5Hz好ましくは1〜3
Hzの周期で、照射角度を変化させながら、軸方向に往
復運動させられる。レーザ光の光路は、連続的に変更さ
れるが、全て、ターゲットポイント40で交差する。
【0048】これにより、生体組織20内部のターゲッ
トポイント40およびその近傍は、照射されたレーザ光
により、加熱され、所望温度に達する。一方、図9の上
側に位置する、ターゲット部位30の上方の領域、例え
ば、生体組織20の表層21に対するレーザ光の照射時
間は、短く、発生する熱量も少ない。同様に、図9の下
側に位置する、ターゲット部位30の下方の領域に対す
るレーザ光の照射時間も、短く、発生する熱量も少な
い。したがって、尿道表面を加熱しないために低出力で
照射せざるを得ない、という固定された出射部からレー
ザ光を照射する装置の不都合が解消される利点がある。
【0049】つまり、連続的に移動する出射位置からの
レーザ光がターゲットポイント40に集中するので、タ
ーゲット部位30以外の周辺部位(正常組織)は、比較
的低い温度で維持され、レーザ光による影響から保護さ
れる。ターゲット部位30以外の領域の損傷が、防止あ
るいは低減されるため、レーザ照射カテーテル1は、患
者に対する高い安全性を有する。特に、ターゲット部位
30が、生体組織の深い位置に存在する場合において
も、表層の損傷が防止されるので、有利である。また、
ターゲットポイント40の位置が変更されてレーザ光が
照射されることにより、所望の領域の加熱が行われる。
【0050】なお、出射部111から照射されるレーザ
光は、発散光、平行光あるいは収束光を用いることがで
きる。発散光を用いる場合は、開口数0.4以下、好ま
しくは0.3以下である。
【0051】出射部111から照射されるレーザ光が、
平行光または収束光の場合、収束性が良好であり、ター
ゲットポイント40およびその近傍におけるレーザ光の
エネルギー密度を、強めることができる。換言すれば、
平行光あるいは収束光からなるレーザ光のエネルギー密
度と、発散光からなるレーザ光のエネルギー密度とが、
ターゲットポイント40において、同一となるように設
定される場合、前者のエネルギー密度は、表層において
は、後者のエネルギー密度より低くなる。したがって、
平行光あるいは収束光からなるレーザ光は、発散光から
なるレーザ光に比べ、表層の損傷をより確実に防止する
ことができる。
【0052】出射部111から照射されるレーザ光が、
収束光の場合、ターゲットポイント40と、レーザ光の
焦点位置、つまり、レーザ光の軸に垂直な面が、最小面
積を示す位置とが、一致するよう構成されているのが好
ましい。この場合、レーザ光の焦点が、ターゲットポイ
ント40で、重なるため、レーザ光のエネルギー密度
を、ターゲットポイント40およびその近傍において、
さらに高めることができる。
【0053】出射部111から照射されるレーザ光を収
束光とするためには、レーザ光の光路の途中に、レーザ
光を収束光にする光学系を設ける。レーザ照射カテーテ
ル1においては、光学系を構成するレンズを、光ファイ
バ118の先端部に配置することができる。なお、出射
部111の反射面127を、凹面鏡により構成すること
により、出射部111に、光学系の機能を兼ねさせるこ
とも可能である。
【0054】使用されるレーザ光は、生体深達性を有す
るものであれば、特に限定されない。しかし、レーザ光
の波長は、750〜1300nmまたは1600〜18
00nm程度が好ましい。それは、これらの波長範囲に
おいて、レーザ光は、特に優れた生体深達性を有するた
めである。つまり、生体組織の表層は、照射されたレー
ザ光のエネルギーを少量しか吸収しないため、レーザ光
は、生体組織の深部に位置するターゲット部位30に対
し、より効果的に照射される。
【0055】例えば、He−Neレーザ等の気体レー
ザ、Nd−YAGレーザ等の固体レーザ、GaAlAs
レーザ等の半導体レーザが、前記波長範囲のレーザ光を
発生させるレーザ光発生装置2に対し、適用可能であ
る。
【0056】レーザ照射カテーテル1の挿入部の直径、
すなわち本体110の外径は、体腔22内に挿入可能で
あれば、特に限定されない。しかし、本体110の外径
は、2〜20mm程度が好ましく、3〜8mm程度がより好
ましい。
【0057】本体110の構成材料として、ポリカーボ
ネート、アクリル、ポリエチレンやポリプロピレン等の
ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートや
ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリア
ミド、ポリウレタン、ポリスチレン、フッ素樹脂等の材
料の何れか一つを含むポリマーアロイ、または2以上の
材料が組み合わされた物質が、挙げられる。
【0058】シリコンやフッ素樹脂等の低摩擦性を備え
た材料、あるいは親水性高分子材料を有する潤滑性被覆
層を、本体110の表面に、形成しても良い。この場
合、本体110の表面摩擦が、低減されるため、本体1
10は、体腔内へスムーズに挿入される。また、別途用
意されて本体110を覆う使い捨てシースの表面に、潤
滑性被覆層を形成しても良い。この場合、複数回の使用
に伴って生じる弊害、つまり、潤滑性被覆層が剥離され
て潤滑性が損なわれることを、防ぐことが出来る。
【0059】なお、潤滑性被覆層に用いられる親水性高
分子材料は、例えば、カルボキシメチルセルロース、多
糖類、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリアクリル酸ソーダ、メチルビニルエーテル−無
水マレイン酸共重合体、水溶性ポリアミドが好ましく、
メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体が、特
に好ましい。
【0060】親水性高分子材料が被覆された本体を有す
るレーザ照射カテーテルが使用される場合、本体が、例
えば、生理食塩水に、浸漬される。これにより、本体の
表面層が湿潤し、装置は、潤滑性を有することになる。
つまり、装置が、親水性高分子材料を含む表面層を有し
ている場合、生体組織と装置との間の摩擦抵抗が、低下
する。これにより、患者の負担が軽減されるとともに、
安全性が向上する。例えば、装置の体腔内への挿入ある
いは体腔内からの引き抜き、装置の体腔内での移動や回
転が、円滑に実行される。
【0061】ハウジング112は、石英ガラス、アクリ
ル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレン、
ポリプロピレン、塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフ
タレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステ
ル等の優れたレーザ光透過性を有する材料から形成する
ことが望ましい。なお、ハウジング112全体を、レー
ザ光透過性を有する材料から形成する必要はなく、レー
ザ光照射用の窓部のみであってもよい。レーザ光照射用
の窓部が、レーザ光透過性を有する材料から形成される
場合、レーザ光を、効率よく照射することができる。ま
た、レーザ光照射用の窓部を開口部によって形成し、ハ
ウジング112を覆うカバー部材113を、上記の材料
を用いて形成することも、可能である。
【0062】エネルギー伝達部材である導光手段は、光
ファイバに限らず、レーザ光を導くことが可能な部材、
例えば、ロッドレンズであってもかまわない。出射部
は、平滑な反射面を有する板に限らず、例えば、プリズ
ム、ウエッジ板が適用可能である。
【0063】図1に示したように、本実施形態の医療用
レーザ照射装置10のコントロールユニット11は、治
療のための設定条件の組み合わせを複数記憶した記憶手
段としてのメモリ9と、メモリ9に記憶された複数の組
み合わせの内のいずれかを選択するための後述する治療
条件選択スイッチ81〜83を備えた操作部8と、治療
条件選択スイッチ81〜83によって選択された組み合
わせに基づいて各周辺装置を制御する制御手段としての
CPU6とを有している。治療のための設定条件の組み
合わせは、具体的には、レーザ光発生装置2により発生
させられるレーザ光の出力、レーザ光の照射時間、およ
び冷却液送液装置4により送液される冷却液の流量、の
内の少なくとも2つの設定条件の組み合わせである。ま
た、設定条件の組み合わせの中に、レーザ照射カテーテ
ル1の本体110内に設置されたレーザ光の出射部11
1の移動速度が含まれていてもよい。
【0064】そして、治療のための設定条件の組み合わ
せに基づいてコントロールユニット11のCPU6が制
御する周辺装置は、具体的には、レーザ光発生装置2お
よび/または冷却液送液装置4である。また、設定条件
の組み合わせの中にレーザ光の出射部111の移動速度
が含まれている場合は、CPU6は、設定条件の組み合
わせに基づいて駆動部電源3をも制御する。
【0065】レーザ光発生装置2、駆動部電源3、およ
び冷却液送液装置4は、それぞれコントロールユニット
11のCPU6に接続されている。CPU6は、レーザ
光発生装置2にレーザ光の出力および照射時間を制御す
るための信号を、駆動部電源3に出射部の移動速度を制
御するための信号を、冷却液送液装置4に冷却液流量を
制御するための信号を、それぞれ送信する。また、CP
U6には、前述した操作部8およびメモリ9のほか、各
種情報を表示するモニタ7、およびその他の図示しない
入出力装置が接続されている。コントロールユニット1
1とレーザ光発生装置2等の各装置とを接続する手段と
しては、ケーブルやコード等の電気(有線)通信、FM
波などの無線通信、赤外線などの光通信等を用いること
ができる。そして、CPU6は、医療用レーザ照射装置
10を全体的に統括する制御を司っている。
【0066】図10は、操作部の拡大図である。
【0067】操作部8は、医療用レーザ照射装置10を
立上げるための電源スイッチ84、医療用レーザ照射装
置10による治療を開始させるための治療開始スイッチ
85、および治療を停止させるための治療停止スイッチ
86を備えている。また、操作部8には、冷却液送液装
置4により冷却液が送液され循環中であることを点灯に
より示す冷却液循環中ランプ87、レーザ照射カテーテ
ル1の出射部111が本体110の軸方向に移動中であ
ることを点灯により示す出射部移動中ランプ88、およ
びレーザ照射カテーテル1の出射部111からレーザ光
が照射されていることを点灯により示すレーザ照射中ラ
ンプ89が設けられている。
【0068】さらに、本実施形態の操作部8は、コント
ロールユニット11のメモリ9に記憶された治療のため
の設定条件の複数の組み合わせ、の内のいずれかを選択
する治療条件選択スイッチ81〜83を有している。
【0069】表1は、治療条件選択スイッチ81〜83
に対応する治療条件A〜Cの内容を示す。
【0070】
【表1】
【0071】この表1に示す各治療条件は、以下の仕様
のレーザ照射カテーテル1を経尿道的に前立腺部尿道に
挿入(配置)して、前立腺肥大症を治療する場合の、メ
モリ9に記憶される治療のための設定条件の一例であ
る。
【0072】レーザ光源:半導体レーザ光源(波長81
0nm) 導光部材:純粋石英ファイバ(開口数NA=0.2) 冷却液:生理食塩水(20℃) レーザ照射方向:長手方向に対して垂直にレーザ光を出
射(側射式) レーザ光の出射部の移動距離:20mm レーザ光の出射部の窓部材料:ポリオレフィンチューブ
(厚さ0.25mm)
【0073】ここで、表1に示す設定条件の組み合わせ
は、レーザ光の出力、レーザ光の照射時間、冷却液の流
量、およびレーザ光の出射部の移動速度、の4つ設定条
件の組み合わせである。これらの設定条件の組み合わせ
は、メモリ9に記憶されており、適宜、内容の修正がで
きるようになっている。
【0074】なお、操作部8の治療条件選択スイッチの
形態は、特に限定されるものではないが、2〜3の治療
条件から選択する場合、図10に示したような操作が容
易な押しボタンスイッチとするのが好ましい。また、こ
のとき、どの治療条件選択スイッチを選択したかをモニ
タ7に表示するのが好ましい。4以上の治療条件から選
択する場合、治療条件選択スイッチは、スイッチが一つ
で済むスライドスイッチやダイアルスイッチとするのが
好ましい。操作部8の治療条件選択スイッチに施す表示
は、特に限定されるものではなく、アルファベット、番
号、治療部位の範囲、あるいはレーザ光の出力などの設
定条件等、の内の1つまたは2つ以上を表示するように
してもよい。
【0075】このように構成された医療用レーザ照射装
置10を使用する場合にあっては、まず、予め、患者の
病変部位を診断しておく。病変部位の診断は、肉眼的観
察による検査や、触診による検査、打診と聴診による検
査、光学内視鏡、超音波内視鏡、X線造影、磁気共鳴映
像法(MRI;magnetic resonance imaging)、X線あ
るいは磁気共鳴を利用したコンピュータ連動断層撮影
(CT;computed tomography)、陽電子射出断層撮影
(PET;positron emission tomography)、単一光子
射出コンピュータ連動断層撮影(SPECT;single p
hoton emission computed tomography)による画像診
断、生体組織検査(biopsy)などで行われる。
【0076】以下、表1に示す治療条件の下で前立腺肥
大症を治療する場合について説明する。術者は、電源ス
イッチ84を操作して電源を投入し、また、診断した患
者の前立腺の肥大の程度を前立腺の形状や寸法から判断
する。次いで、術者は、前立腺の肥大の程度に応じて、
コントロールユニット11に設けられた操作部8の治療
条件選択スイッチ81〜83の内のいずれか一つを選択
する。例えば、レーザ光の照射方向における尿道表面か
ら前立腺外周までの距離が9〜11mmの場合(肥大の
程度が小)は、治療条件選択スイッチ81を操作して治
療条件Aを、該距離が12〜14mmの場合(肥大の程
度が中程度)は、治療条件選択スイッチ82を操作して
治療条件Bを、該距離が15mm以上の場合(肥大の程
度が大)は、治療条件選択スイッチ83を操作して治療
条件Cを選択する。
【0077】なお、治療条件選択スイッチで選択される
治療条件の組み合わせに含まれていない治療条件は、予
めメモリ9に記憶されている当該治療における一般的な
値が採用される。
【0078】そして、レーザ照射カテーテル1の本体1
10を前立腺部尿道に挿入した状態で、治療開始スイッ
チ85を操作する。すると、メモリ9に記憶された設定
条件の選択された組み合わせに基づいて、CPU6は、
レーザ光発生装置2により、個々の患者の治療に好適な
出力および照射時間でレーザ光を発生させ、冷却液送液
装置4により、治療に好適な流量の冷却液をレーザ照射
カテーテル1内に循環させる。また、CPU6は、駆動
部電源3を介したモータ188、および駆動ユニット1
50により、治療に好適な速度でレーザ照射カテーテル
1の本体110内に設置されたレーザ光の出射部111
を往復移動させる。
【0079】このとき、冷却液の送液を開始してから予
め設定した時間後に、レーザ光の照射を開始するように
制御してもよい。このようにすれば、レーザ光の照射前
に照射表面となる尿道を十分に冷却することができ、よ
り効果的に尿道を温存することができる。なお、冷却液
の送液開始からレーザ光の照射開始までの時間は、生体
組織の照射表面が十分に冷却される時間であれば特に限
定されないが、好ましくは1〜300秒、より好ましく
は冷却効果が発現し治療時間の短縮にもなる10〜60
秒である。また、冷却液の送液開始からレーザ光の照射
開始までの時間を、選択される治療条件によって変化さ
せてもよい。この場合、レーザ光の出力が小さいものほ
ど、該時間が短くなるように設定する。
【0080】また、レーザ光の出射部111近傍に温度
センサを設け、冷却液の送液を開始後、この温度センサ
の設定値が予め設定した温度以下になってから、レーザ
光の照射を開始、あるいは開始可能な状態にしてもよ
い。このようにしても、より効果的に尿道を温存するこ
とができる。なお、温度センサとしては、白金測温抵抗
体、サーミスタ、熱電対、赤外線センサなどを使用する
ことができる。
【0081】このように、この医療用レーザ照射装置1
0によれば、コントロールユニット11の操作部8に設
けられた治療条件選択スイッチを操作するだけで、適切
な治療条件でのレーザ照射による治療を行うことができ
る。これにより、術者は、容易に治療のための条件を決
めることが可能となる。
【0082】しかも、設定すべき治療条件の多数の項目
を、術者自身が経験により判断して個々に入力しなくて
も済むので、誤った治療条件の設定を防止することがで
きる。したがって、誤操作によるレーザ光の照射不足あ
るいは過剰照射や、目的部位以外への誤照射等を防止す
ることができる。これにより、手術時間や手術後から完
治までの時間を実質的に少なくすることができる。
【0083】図11は、本発明の他の実施形態に係る医
療用レーザ照射装置のシステム構成図である。なお、図
1に示した医療用レーザ照射装置10との共通点につい
ては説明を省略し、主な相違点を説明する。図11に示
すように、医療用レーザ照射装置10aは冷却液温度調
整器5を備えており、冷却液温度調整器5は、冷却液送
液装置4に送液管51で接続されている。
【0084】この医療用レーザ照射装置10aによれ
ば、例えば操作部8に設けられた電源スイッチ84、あ
るいは治療条件選択スイッチ81〜83を操作すること
により、予めメモリ9に記憶されている設定条件で、冷
却液温度調整器5を制御して、冷却液の温度を治療に好
適な温度にすることができる。
【0085】したがって、冷却液を予め冷却などしてお
く必要がなくなる。また、レーザ光の長時間の照射中
に、予め冷却しておいた冷却液が温まるなどといった、
冷却液の温度が変動してしまう問題を解消することがで
きる。
【0086】図12は、本発明のさらに他の実施形態に
係る医療用レーザ照射装置のシステム構成図である。な
お、図1または図11に示した医療用レーザ照射装置1
0,10aとの共通点については説明を省略し、主な相
違点を説明する。図12に示すように、医療用レーザ照
射装置10bにおいては、コントロールユニット11の
CPU6は、レーザ光発生装置2からのレーザ光の出力
およびレーザ光の照射時間の情報、駆動部電源3からの
出射部111の移動速度の情報、冷却液送液装置4から
の冷却液流量の情報、冷却液温度調整器5からの冷却液
温度の情報を受け取るように構成されている。なお、C
PU6は、これらの情報のすべてを受け取るのでなく、
その内の少なくとも1つの情報を受け取るように構成す
ることも可能である。
【0087】この医療用レーザ照射装置10bによれ
ば、レーザ光発生装置2等の治療に関係する各装置につ
いて、治療条件の設定値の確認や、作動状況の確認を行
うことが可能となる。
【0088】したがって、治療に関係する各装置の内の
どれか一つにでも異常が発生した場合には、速やかにレ
ーザ光の照射を中止したり、または、予めコントロール
ユニット11のメモリ9に記憶された所定の操作手順に
従い、各装置を制御することができる。この所定の操作
手順は、例えば、急にレーザ光の照射を中止しないで、
まずレーザ光の出力等を所定の低いレベルに下げるなど
の手順である。これにより、不具合を生じる虞れのある
治療条件でレーザ照射による治療が行われることを防止
することができる。
【0089】本発明の医療用レーザ照射装置は、例え
ば、前立腺肥大症、前立腺癌などの前立腺疾患のよう
に、前立腺の近傍に存在する尿道や直腸の正常組織を予
め設定された温度以上に加熱すること無く、前立腺内部
のみを予め設定された温度以上に加熱治療する場合に、
適用して好ましい。
【0090】なお、以上説明した実施形態は、本発明を
限定するために記載されたものではなく、本発明の技術
的思想内において当業者により種々変更が可能である。
【0091】例えば、上述した実施形態の医療用レーザ
照射装置では、表1に示したように、治療のための設定
条件の組み合わせとして、レーザ光の出力、レーザ光の
照射時間、冷却液の流量、およびレーザ光の出射部の移
動速度、の4つの設定条件の組み合わせについて主に説
明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本
発明の治療のための設定条件の組み合わせは、レーザ光
の出力、レーザ光の照射時間、冷却液の流量の内の少な
くとも2つの設定条件の組み合わせを有するものであれ
ばよく、例えばレーザ光の出力とレーザ光の照射時間と
の2つの設定条件の組み合わせを採用することも可能で
ある。また、表1に示した治療条件の具体的な数値は、
例示したものにすぎず、実際には、適用される治療の種
類や規模等に応じて、適宜求める必要がある。
【0092】また、医療用レーザ照射装置のレーザ光を
照射する部分は、図2および図3に示した構造に限定さ
れるものではなく、生体内に長尺状の挿入部を挿入し、
挿入部に設置された出射部から、レーザ光を生体組織に
向けて照射するもの、あるいは外科手術的に生体組織に
押し当てる部分を押し当て、または体表に押し当てる部
分を体表に押し当て、該押し当てる部分に設置された出
射部から、レーザ光を生体組織に向けて照射するもの等
を使用することができる。
【0093】図13は、レーザ照射カテーテルの他の例
の先端部の断面図である。なお、図3に示したレーザ照
射カテーテルとの共通点については、説明が省略され、
主な相違点が説明される。このレーザ照射カテーテル1
aは、レーザ光を反射する凹面形状の反射面227を有
する出射部211を備えており、光ファイバ218によ
って伝達されるレーザ光は、収束される。光ファイバ2
18およびアーム216は、チューブ237に挿入さ
れ、互いに固定されている。したがって、光ファイバ2
18およびアーム216は、一体となって往復運動させ
られるため、レーザ光が照射される光ファイバ218の
先端は、反射面227に対し、常に一定距離を保ち、ま
た、レーザ光の形状も、一定に保たれる。
【0094】レーザ照射カテーテル1aは、さらに、膨
張あるいは収縮するバルーン230を有している。バル
ーン230は、本体210の先端部に配置されるハウジ
ング212の周囲を取り囲んでいる。バルーン230
は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ラテ
ックス、セルロース等のレーザ光透過性に優れた材料か
ら構成されることが、好ましい。それは、レーザ光がバ
ルーン230を通過する際にバルーン230によって吸
収されるエネルギーおよび吸収されるエネルギーによっ
て生じる温度上昇が、低減できるためである。バルーン
230を膨張させる作動流体は、冷却液の注入用および
排出用ルーメンを利用して、供給される。ルーメンの一
端は、図示しないコネクタを介し、冷却液送液装置4の
冷却液の注入用および排出用のチューブに接続されてお
り、他端は、バルーン230へ連通している。バルーン
230の膨張によって、レーザ照射カテーテル1aの位
置および向きが固定される。また、バルーン230と接
触する部分およびその近傍、すなわち、生体組織の表層
が、作動流体により一層冷却されるため、表層の損傷を
より確実に防止できる。
【0095】なお、バルーン230は、図14に示され
るように、レーザ光照射用の窓部を除き、ハウジング2
12の全周を囲むように形成することも可能である。
【0096】レーザ照射カテーテルは、上述した以外に
も、各種のレーザ照射カテーテルを使用することができ
る。例えば、図3及び図4に示した出射部111は、一
辺に、支持部128が設けられ、他辺に、一対の突起1
33が設けられているが、図15に示すように、出射部
311の相対する両辺に支持部328,329を設け、
各支持部328,329をそれぞれ別個のアーム31
6,317に回動自在に取付け、これら一対のアーム3
16,317を、それぞれ駆動ユニットにより異なるス
トロークで軸方向に往復移動させることにより、出射部
311の照射角度を変更する構成とすることもできる。
この場合、出射部311に係合用の突起は設けないの
で、ハウジングの内壁に配置される溝は不要である。ま
た、各アーム316,317の相対的な長さを調整する
ための図示しないアジャスタを設けることにより、出射
部311の角度変化範囲が、変更可能である。
【0097】レーザ照射カテーテルは、さらに、装置の
動作中にレーザ光の出射部の位置が本体の軸方向へ移動
することなく固定されるものであってもよい。出射部が
固定されたレーザ照射カテーテルには、複数の出射部を
有し、各出射部からのレーザ光の照射範囲が病変部位で
重なるものや、出射部からのレーザ光が散乱されて生体
組織に照射されるものが含まれる。
【0098】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、複
数の組み合わせの内のいずれかを選択する選択手段を操
作するだけで、適切な治療条件でのレーザ照射による治
療を行うことができる。これにより、術者は、容易に治
療のための条件を決めることが可能となる。
【0099】しかも、設定すべき治療条件の多数の項目
を、術者自身が経験により判断して個々に入力しなくて
も済むので、誤った治療条件の設定を防止することがで
きる。したがって、誤操作によるレーザ光の照射不足あ
るいは過剰照射や、目的部位以外への誤照射等を防止す
ることができる。これにより、手術時間や手術後から完
治までの時間を実質的に少なくすることができる。
【0100】また、冷却液の温度を調整する冷却液温度
調整手段を備えて、冷却液の温度を制御するようにすれ
ば、冷却液の温度を治療に好適な温度にすることができ
る。したがって、冷却液を予め冷却などしておく必要が
なくなる。また、レーザ光の長時間の照射中に、予め冷
却しておいた冷却液が温まるなどといった、冷却液の温
度が変動してしまう問題を解消することができる。
【0101】また、レーザ光発生手段等の治療に関係す
る装置からの情報を、制御手段に送出し得るようにすれ
ば、治療条件の設定値の確認や、作動状況の確認を行う
ことが可能となる。したがって、治療に関係する装置に
異常が発生した場合には、速やかにレーザ光の照射を中
止したり、または、予め記憶された所定の操作手順に従
い、各装置を制御することができる。これにより、不具
合を生じる虞れのある治療条件でレーザ照射による治療
が行われることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る医療用レーザ照射
装置のシステム構成図である。
【図2】 レーザ照射カテーテルの斜視図である。
【図3】 レーザ照射カテーテルの先端部の断面図であ
る。
【図4】 レーザ照射カテーテルの出射部およびアーム
の構造を説明するための斜視図である。
【図5】 出射部の動きとエネルギー照射方向との関係
を説明するための図である。
【図6】 図3の線VI−VIに関する断面図である。
【図7】 駆動ユニットの構造を説明するための斜視図
である。
【図8】 アームに光ファイバの先端近傍を固定させた
例を示す図である。
【図9】 レーザ照射カテーテルの使用例を説明するた
めの断面図である。
【図10】 操作部の拡大図である。
【図11】 本発明の他の実施形態に係る医療用レーザ
照射装置のシステム構成図である。
【図12】 本発明のさらに他の実施形態に係る医療用
レーザ照射装置のシステム構成図である。
【図13】 レーザ照射カテーテルの他の例の先端部の
断面図である。
【図14】 バルーンを備えたレーザ照射カテーテルを
先端側から見た図である。
【図15】 レーザ照射カテーテルの出射部およびアー
ムの構造の他の例を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
1,1a…レーザ照射カテーテル、 110,210…本体(挿入部)、 111,211,311…出射部、 118…光ファイバ(導光手段)、 132,232…溝(連動手段)、 150…駆動ユニット(移動手段)、 188…モータ(移動手段)、 2…レーザ光発生装置、 3…駆動部電源(移動手段)、 4…冷却液送液装置、 5…冷却液温度調整器、 6…CPU(制御手段)、 7…モニタ、 8…操作部、 81〜83…治療条件選択スイッチ(選択手段)、 9…メモリ(記憶手段)、 10…医療用レーザ照射装置、 20…生体組織。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を発生させるレーザ光発生手段
    と、冷却液を送液する冷却液送液手段とを備え、レーザ
    光を生体組織に向けて照射する医療用レーザ照射装置で
    あって、 前記レーザ光発生手段により発生させられるレーザ光の
    出力、レーザ光の照射時間、および前記冷却液送液手段
    により送液される冷却液の流量、の内の少なくとも2つ
    の設定条件の組み合わせを複数記憶した記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された複数の組み合わせの内のいず
    れかを選択する選択手段と、 前記選択手段によって選択された組み合わせに基づい
    て、前記レーザ光発生手段および/または前記冷却液送
    液手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とす
    る医療用レーザ照射装置。
  2. 【請求項2】 生体内に挿入可能な長尺状の挿入部と、
    該挿入部内に挿通され、前記レーザ光発生手段により発
    生させられるレーザ光を導く導光手段とを備え、 前記
    冷却液送液手段は、前記挿入部内に冷却液を循環させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の医療用レーザ照射装
    置。
  3. 【請求項3】 前記挿入部内に設けられ、前記導光手段
    により導かれたレーザ光を出射する出射部と、前記出射
    部の位置を前記挿入部の軸方向へ移動させる移動手段
    と、前記出射部の軸方向への移動に伴い前記出射部の出
    射角度を変化させる連動手段とを備え、 前記制御手段は、前記移動手段により移動される前記出
    射部の移動速度を制御することを特徴とする請求項2に
    記載の医療用レーザ照射装置。
  4. 【請求項4】 冷却液の温度を調整する冷却液温度調整
    手段を備え、 前記制御手段は、前記冷却液温度調整手段により調整さ
    れる冷却液の温度を制御することを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の医療用レーザ照射装置。
  5. 【請求項5】 前記移動手段は、該移動手段により移動
    される前記出射部の移動速度の情報を、前記制御手段に
    送出し得ることを特徴とする請求項3に記載の医療用レ
    ーザ照射装置。
  6. 【請求項6】 前記冷却液温度調整手段は、該冷却液温
    度調整手段により温度調整される冷却液の温度の情報
    を、前記制御手段に送出し得ることを特徴とする請求項
    4に記載の医療用レーザ照射装置。
  7. 【請求項7】 前記レーザ光発生手段は、該レーザ光発
    生手段により発生させられるレーザ光の出力およびレー
    ザ光の照射時間の少なくとも一方の情報を、前記制御手
    段に送出し得ることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    かに記載の医療用レーザ照射装置。
  8. 【請求項8】 前記冷却液送液手段は、該冷却液送液手
    段により送液される冷却液の流量の情報を、前記制御手
    段に送出し得ることを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    かに記載の医療用レーザ照射装置。
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