JP2001028539A - チャージポンプ回路 - Google Patents

チャージポンプ回路

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JP2001028539A
JP2001028539A JP11200502A JP20050299A JP2001028539A JP 2001028539 A JP2001028539 A JP 2001028539A JP 11200502 A JP11200502 A JP 11200502A JP 20050299 A JP20050299 A JP 20050299A JP 2001028539 A JP2001028539 A JP 2001028539A
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Hiroaki Sakuma
浩昭 佐久間
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Japan Radio Co Ltd
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 寄生容量Cf1,Cf2によるノード電位の
変動のために、出力電流の立ち上がり特性が劣化する。 【解決手段】 定電流変換部12は、第一の電流路がト
ランジスタM1と電流素子Q6より構成され、第二の電
流路がトランジスタM3と電流素子Q7より構成されて
いる。第一の電流路の内部抵抗値と第二の電流路の内部
抵抗値がほぼ等しいため、ノードBの電位は遅れ信号I
uのレベルの変化に対してほぼ一定であり、ノードAの
電位もほぼ一定になる。従って、出力端子OCPの流出
電流Ioutの立ち上がり特性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PLL(Phas
e Locked Loop)、パルス幅・電圧変換回
路等に搭載されるチャージポンプ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】チャージポンプ回路は、PLL、パルス
幅・電圧変換回路等を構成する回路の一つである。図5
には、PLLの構成を表すブロック図が示されている。
基準発振器60から出力される所定の周波数の基準信号
foscは、基準分周器62に入力され、基準分周信号
frとして、位相比較器64へ出力される。一方、電圧
制御発振器(以下、VCOとする)66からの出力信号
fvcoは、比較分周器68によって分周され、比較分
周信号fpとして、位相比較器64へ出力される。位相
比較器64では、基準分周信号frと比較分周信号fp
との位相を比較する。そして、その比較結果に応じて、
例えば、比較分周信号fpの位相が基準分周信号frの
位相と比較して進んでいれば(以下、位相進み状態とす
る)、位相比較器より第一の信号である進み信号Idを
出力する。また、比較分周信号fpの位相が基準分周信
号frの位相と比較して遅れていれば(以下、位相遅れ
状態とする)、位相比較器より第二の信号である遅れ信
号Iuを出力する。進み信号Idと遅れ信号Iuは、チ
ャージポンプ回路70に入力される。
【0003】チャージポンプ回路70は、遅れ信号Iu
と進み信号Idを電流パルスに変換し、後段のループフ
ィルタ72の容量を充放電し、制御電圧Vtを発生させ
る。ループフィルタ72は、一般的には抵抗とコンデン
サーより構成され、チャージポンプ回路70からの出力
を平滑化し、制御電圧Vtを出力する。この制御電圧V
tは、VCO66に入力され、VCO66の出力信号f
vcoの発振周波数を制御する。例えば、位相遅れ状態
では、チャージポンプ回路70から電流を出力し、ルー
プフィルタ72を充電する。その結果、制御電圧Vtが
高くなり、VCO66の出力信号fvcoの発振周波数
が高くなる。逆に、位相進み状態では、チャージポンプ
回路70からマイナス電流を出力し(即ち、チャージポ
ンプ回路70へ電流を流入させ)、後段のループフィル
タ72を放電する。その結果、制御電圧Vtが低くな
り、VCO66の出力信号fvcoの発振周波数が低く
なる。
【0004】VCO66の出力信号fvcoは、再び比
較分周器68に入力され、比較分周信号fpとして出力
される。そして、再び位相比較器64によって、基準信
号foscの基準分周信号frと比較分周信号fpの位
相が比較される。このような動作が繰り返し実行される
ことによって、出力信号fvcoは最終的に基準信号f
oscの逓倍にロックされる。
【0005】このようなPLLにおいて、出力信号fv
coを基準信号foscの逓倍に高速にロックさせるた
めには、チャージポンプ回路70から出力される電流の
立ち上がり特性を向上させ、ループフィルタ72の容量
を高速に充放電し、VCO66の出力信号fvcoを制
御する必要がある。
【0006】従来より、チャージポンプ回路70とし
て、様々な構成の回路が使用されている。図6には、従
来のチャージポンプ回路の一例が示されている。チャー
ジポンプ回路80は、図5の位相比較器64からの遅れ
信号Iuと進み信号Idをループフィルタ72に入力す
るための電流パルスに変換する定電流変換部82,84
と、各定電流変換部に定電流を供給する定電流供給部1
6と、遅れ信号Iu、進み信号Idに応じて出力端子O
CPより電流を出力する電流出力部18とを有する。
【0007】定電流供給部16は、定電流源I1と、こ
の定電流源I1に直列に接続されたトランジスタQ1
と、トランジスタQ1とカレントミラー回路を構成する
トランジスタQ2、Q3とから構成される。トランジス
タQ2,Q3には、定電流源I1に流れる電流に比例し
た電流が流れる。
【0008】定電流変換部82は、遅れ信号Iuを電流
パルスに変換する電流変換MOSトランジスタM1と、
トランジスタM1と並列に接続されたバイポーラトラン
ジスタQ7から構成される。
【0009】遅れ信号Iuは、トランジスタM1に入力
される。遅れ信号Iuがハイレベルの時、トランジスタ
M1はオン状態になる。このとき、トランジスタM1の
内部抵抗値はトランジスタM1のチャネル抵抗値程度と
なる。トランジスタM1の内部抵抗値はバイポーラトラ
ンジスタQ7と比較して十分小さいので、トランジスタ
Q3から供給される電流の多くは、トランジスタM1を
通り、接地へ流れていく。トランジスタM1から接地へ
の電流路を第一の電流路とする。遅れ信号Iuがローレ
ベルの時は、トランジスタM1はオフ状態となる。この
とき、トランジスタQ3から供給される電流は、大部分
がトランジスタQ7へ流れる。トランジスタQ7から接
地への電流路を第二の電流路とする。
【0010】このように、遅れ信号Iuの信号レベルに
よって、トランジスタQ3から供給される定電流が、第
一の電流路又は第二の電流路に相補的に分配される。
【0011】定電流変換部84は、進み信号Idが入力
され、遅れ信号Iuが入力されたときの定電流変換部8
2と同様の機能を果たす。定電流変換部84において
は、トランジスタM2から接地への電流路を第一の電流
路、トランジスタQ10から接地への電流路を第二の電
流路とする。このとき、トランジスタM2に入力される
進み信号Idの信号レベルによって、トランジスタQ2
から供給される定電流が、第一の電流路又は第二の電流
路に相補的に分配される。
【0012】電流出力部18は、トランジスタQ7とカ
レントミラー回路を構成し、出力トランジスタQ5とカ
レントミラー回路を構成するトランジスタQ4と直列に
接続されているトランジスタQ8と、トランジスタQ1
0とカレントミラー回路を構成する出力トランジスタQ
11を有する。
【0013】トランジスタQ8には、トランジスタQ7
に流れる電流に比例する電流が流れる。その結果、トラ
ンジスタQ4を介して、トランジスタQ7に流れる電流
に比例する電流が出力トランジスタQ5に流れる。出力
トランジスタQ5とQ11との間には、出力端子OCP
が接続されており、トランジスタQ7に流れた電流は出
力端子OCPに流出電流Ioutを流出させ、図5に示
されたループフィルタ72を充電する。
【0014】また、トランジスタQ10と出力トランジ
スタQ11とカレントミラー回路を構成している。そし
て、進み信号Idの信号に応じて、出力端子OCPから
マイナスの出力電流を出力し(即ち、出力端子OCPよ
り流入電流Iinを流入させ)、図5に示されたループ
フィルタ72を放電する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】図6に示されたチャー
ジポンプ回路80においては、遅れ信号Iuによってト
ランジスタM1がオン状態であるときと、オフ状態であ
るときでは、ノードBの接地点に対する電位(以下、あ
るノードの接地点に対する電位を単に電位とする)が変
動する。図7に、遅れ信号Iuの電圧の時間変化(図7
(a))と、それに対応するノードBの電位の時間変化
(図7(b))、ノードAの電位の時間変化(図7
(c))及び出力端子OCPでの流出電流Ioutの時
間変化(図7(d))が示されている。
【0016】時刻0〜t1において、遅れ信号Iuがハ
イレベルで(図7(a))、トランジスタM1がオン状
態である。このとき、ノードBの電位は、トランジスタ
M1のオン抵抗分、0より電位が上がったVB1程度と
なる(図7(b))。このとき、ノードAの電位はトラ
ンジスタQ1,Q2,Q3のベース−エミッタ間電圧分
だけ、電源電位Vccより下がったVA1程度である
(図7(c))。トランジスタQ7に電流がほとんど流
れていないので、流出電流Ioutはほぼ0である(図
7(d))。
【0017】時刻t1で遅れ信号Iuの電圧がハイレベ
ルからローレベルになると(図7(a))、トランジス
タM1がオン状態からオフ状態になる。ノードBの電位
はトランジスタQ7のベース−エミッタ間電位α程度、
VB1より高いVB2となる(図7(c))。このと
き、ノードBとノードAとの間に、トランジスタQ3の
ベース−コレクタ間の寄生容量Cf1が存在するため、
ノードBの電位の上昇と共に、ノードAの電位もαだけ
上昇する。その後、ノードAの電位は、トランジスタQ
1と定電流源I1により、時刻t3でVA1に戻る(図
7(c))。
【0018】ノードAの電位の上昇で、トランジスタQ
3のベース−エミッタ間電圧が小さくなると、トランジ
スタQ3に流れる電流が一時的に減少する。そして、ノ
ードAの電位が元の電位に戻るまでの時間分(t3−t
1)は確実に流出電流Ioutの立ち上がりに遅延が生
じる(図7(d))。
【0019】図8に、ノードCにおける進み信号Idの
電圧の時間変化(図8(a))と、それに対応するノー
ドCの電位の時間変化(図8(b))、ノードAの電位
の時間変化(図8(c))及び出力端子OCPへの流入
電流Iinの時間変化(図8(d))が示されている。
【0020】時刻t5で、進み信号Idがハイレベルか
らローレベルになると(図8(a))、寄生容量Cf2
のためにノードCの電位がβだけ上昇し(図8
(b))、ノードAの電位が上昇し(図8(c))、ト
ランジスタQ2のベース−エミッタ間電位が小さくな
る。そして、トランジスタQ2に流れる電流量が減り、
トランジスタQ10に流れる電流が減少する。その結
果、出力端子OCPへの流入電流Iinが一時的に減少
し、流入電流Iinの立ち上がりに遅延が生じる(図8
(d))。
【0021】このように、遅れ信号Iu又は進み信号I
dがハイレベルからローレベルになるとき、寄生容量C
f1又はCf2のために、出力端子OCPにおける流出
電流Iout又は流入電流Iinの立ち上がりに遅延が
生じる。そのため、後段のループフィルタ72におい
て、遅れ信号Iu又は進み信号Idのパルス幅に比例し
た電圧Vtを得ることが困難になる。
【0022】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、出力電流パルスの出力特性が改善され
たPLLのチャージポンプ回路を提供することを目的と
する。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、第一の信号が
入力される第一の電流変換トランジスタを有する第一の
電流路と、電流素子を有し、前記第一の電流路と並列に
接続された第二の電流路と、を備え、前記第一の信号に
応じて、前記第一の電流路と第二の電流路へ供給される
定電流を相補的に分配する第一の定電流変換部と、第二
の信号が入力される第一の電流変換トランジスタを有す
る第一の電流路と、電流素子を有し、前記第一の電流路
と並列に接続された第二の電流路と、を備え、前記第二
の信号に応じて、前記第一の電流路又は第二の電流路へ
供給される定電流を相補的に分配する第二の定電流変換
部と、前記各定電流変換部の各両電流路へ定電流を供給
する定電流供給部と、前記第一の定電流変換部の電流素
子とカレントミラー回路を構成する第一の出力トランジ
スタと、前記第一の出力トランジスタと直列に接続さ
れ、前記第二の定電流変換部の電流素子とカレントミラ
ー回路を構成する第二の出力トランジスタとを備え、前
記第一の出力トランジスタと前記第二の出力トランジス
タとの間に接続された出力端子から電流を出力する電流
出力部と、を有するチャージポンプ回路であって、前記
各定電流変換部は、各々の前記第一の電流路に、前記第
一又は第二の信号が入力される第一の電流変換トランジ
スタと、前記第一の電流変換トランジスタに直列に接続
された第一の電流素子を備え、各々の前記第二の電流路
に、前記第一又は第二の信号の反転信号が入力される第
二の電流変換トランジスタと、前記第二の電流変換トラ
ンジスタに直列に接続された第二の電流素子とを備える
ことを特徴とする。
【0024】本発明のチャージポンプ回路の第一の電流
路における内部抵抗は、第一又は第二の信号が入力され
る第一の電流変換トランジスタのオン抵抗値と、この第
一の電流変換トランジスタと直列に接続された第一の電
流素子の内部抵抗値との和となる。また、第二の電流路
における内部抵抗は、第一又は第二の信号の反転信号が
入力される第二の電流変換トランジスタのオン抵抗値
と、この第二の電流変換トランジスタと直列に接続され
る第二の電流素子と内部抵抗値となり、第二の電流路の
内部抵抗値は第一の電流路とほぼ等しい。従って、第一
の電流路の内部抵抗による電圧降下と第二の電流路の内
部抵抗による電圧降下はほぼ等しくなり、第一又は第二
の電流変換トランジスタがスイッチングした場合でも、
各定電流変換部から供給される電流量が変化せず、出力
端子から立ち上がり遅延が小さい、即ち、立ち上がり特
性の良い出力電流を流すことが可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)を、図面に従って説明する。尚、各図
において、図6に記載された部材と同一の機能を果たす
部材には、同一の符号が施されている。
【0026】図1に本実施形態のチャージポンプ回路の
回路図が示されている。チャージポンプ回路10は、位
相比較器64(図5)からの遅れ信号Iu及び進み信号
Idをループフィルタ72(図5)に入力するための電
流パルスに変換する定電流変換部12,14と、定電流
変換部12,14に定電流を供給する定電流供給部16
と、遅れ信号Iuと進み信号Idのそれぞれに応じて出
力端子OCPより電流を出力する電流出力部18とを有
する。
【0027】定電流供給部16は、定電流源I1と、こ
の定電流源I1に直列に接続されたトランジスタQ1
と、トランジスタQ1とカレントミラー回路を構成する
トランジスタQ2、Q3とから構成される。トランジス
タQ2,Q3には、定電流源I1に流れる電流に比例し
た電流が流れる。
【0028】定電流変換部12は、第一の電流路と第二
の電流路を備える。第一の電流路は、遅れ信号Iuの反
転信号が入力される第一の電流変換PMOSトランジス
タM1と、トランジスタM1と直列に接続された第一の
電流素子Q6を備える。電流素子Q6は、バイポーラト
ランジスタであり、そのベースとコレクタが接続され、
トランジスタM1に流れる電流を、そのまま接地へ流
す。また、第二の電流路は、トランジスタM1と並列に
接続された第二の電流変換PMOSトランジスタM3
と、トランジスタM3と直列に接続された第二の電流素
子Q7を備える。電流素子Q7は、バイポーラトランジ
スタであり、そのベースとコレクタが接続され、トラン
ジスタM3に流れる電流をそのまま接地へ流す。そし
て、トランジスタM1とM3、電流素子Q6とQ7は、
それぞれ特性のそろったトランジスタである。定電流変
換部12は、遅れ信号Iuに応じて、定電流供給部16
から供給される定電流を、第一の電流路及び第二の電流
路へ相補的に流す。
【0029】定電流変換部14においては、定電流変換
部12と同様な配置で、第一の電流路に、第一の電流変
換PMOSトランジスタM2と第一の電流素子Q9とを
備え、第二の電流路に第二の電流変換PMOSトランジ
スタM4と、第二の電流素子Q10とを備える。そし
て、トランジスタM2とM4、電流素子Q9とQ10
は、それぞれ特性の揃ったトランジスタである。
【0030】電流出力部18は、第一の出力トランジス
タQ5と第二の出力トランジスタQ11と出力端子OC
Pを備える。
【0031】第一の出力トランジスタQ5は、トランジ
スタQ4とカレントミラー回路を構成する。トランジス
タQ4は、トランジスタQ8と直列に接続され、トラン
ジスタQ8はトランジスタQ7とカレントミラー回路を
構成する。従って、トランジスタQ7に流れる電流に比
例した量の電流が出力トランジスタQ5に流れ、出力端
子OCPより流出電流Ioutが流出される。
【0032】また、第二の出力トランジスタQ11は、
トランジスタQ10とカレントミラー回路を構成する。
即ち、トランジスタQ10に流れる電流と比例した量の
電流がトランジスタQ11に流れ、出力端子OCPより
マイナスの電流、即ち、出力端子OCPより流入電流I
inが流入する。
【0033】PLLの位相比較器64(図5)からの遅
れ信号Iuの反転信号は、トランジスタM1に入力され
る。遅れ信号Iuがハイレベルの時、トランジスタM1
はオン状態になり、トランジスタM3はオフ状態とな
る。このとき、トランジスタQ3に流れる電流は、第一
の電流路と第二の電流路に分配されるが、トランジスタ
M1がオン状態であるため、トランジスタQ3を流れる
電流はその大部分が、第一の電流路のトランジスタM1
と電流素子Q6を通り、接地へ流れていく。このとき、
第二の電流路には、トランジスタQ3の電流のうち、第
一の電流路に流れなかった僅かな電流のみ流れるため、
流出電流Ioutはほとんど流れない。
【0034】また、遅れ信号Iuがローレベルの時、ト
ランジスタM1はオフ状態になり、トランジスタM3は
オン状態となる。このとき、トランジスタQ3を流れる
電流の大部分は、第二の電流路のトランジスタM3と電
流素子Q7を通り、接地へ流れていき、第一の電流路に
は、電流が僅かしか流れない。そして、電流素子Q7を
流れる電流に比例する量の電流が、トランジスタQ8、
トランジスタQ4を介して出力トランジスタQ5に流
れ、出力端子OCPより、流出電流Ioutが出力され
る。この流出電流Ioutは、図5に示された後段のル
ープフィルタ72の容量を充電する。
【0035】このように、トランジスタQ3から供給さ
れる電流は、第一の電流路と第二の電流路に相補的に分
配される。
【0036】本実施形態のチャージポンプ回路のトラン
ジスタQ3とトランジスタM1との接続点ノードBの電
位は、トランジスタM1がオン状態でトランジスタM3
がオフ状態であるとき、第一の電流路の内部抵抗による
電圧降下分、つまり、トランジスタM1のオン抵抗とト
ランジスタQ6のオン抵抗による電圧降下分だけ、接地
電位より高くなる。
【0037】一方、トランジスタM1がオフ状態でトラ
ンジスタM3がオン状態であるとき、ノードBの電位
は、第二の電流路の内部抵抗による電圧降下分、つま
り、トランジスタM3とトランジスタQ7のそれぞれの
オン抵抗による電圧降下分だけ、接地電位より高くな
る。
【0038】この第一の電流路の内部抵抗値と、第二の
電流路の内部抵抗値とはほぼ等しいため、トランジスタ
M1,M3がそれぞれスイッチングしても、ノードBの
電位はほぼ一定となる。
【0039】図2に遅れ信号Iuがハイレベルからロー
レベルへと変化するときの、図1のノードB及びノード
Aの電位の時間変化と、遅れ信号Iuから出力される電
流の時間変化が示されている。
【0040】時刻t1において、遅れ信号Iuがハイレ
ベルからローレベルへ変化すると(図2(a))、トラ
ンジスタQ3に流れる電流は、その多くが第二の電流路
へと流される。トランジスタM1がオン状態のときの第
一の電流路と、トランジスタM3がオン状態のときの第
二の電流路との内部抵抗値がほとんど等しいため、ノー
ドBでの電位はVB3でほぼ一定である(図2
(b))。ノードBとトランジスタQ3のベース(ノー
ドA)間には寄生容量Cf1があるが、ノードBの電位
が変動しないため、ノードAの電位もVA1から変動せ
ず、ほぼ一定である(図2(c))。従って、出力端子
OCPから流出する流出電流Ioutを充分供給するこ
とができ、流出電流Ioutは時刻t1より速やかに立
ち上がり、立ち上がり遅延が小さくなる(図2
(d))。
【0041】定電流変換部14においても、第一の電流
路の内部抵抗値と、第二の電流路の内部抵抗値とがほぼ
等しく、進み信号Idがハイレベルからローレベルへと
変化してもノードCの電位はほぼ一定である。
【0042】図3に進み信号Idがハイレベルからロー
レベルへと変化するときの、図1のノードC及びノード
Aの電位の時間変化と、出力端子OCPから出力される
電流の時間変化が示されている。
【0043】時刻t5で、進み信号Idがハイレベルか
らローレベルへ変化するとき(図3(a))、トランジ
スタQ2に流れる電流の大部分が第二の電流路へ流され
る。このとき、トランジスタM2がオン状態のときの第
一の電流路と、トランジスタM4がオン状態のときの第
二の電流路との内部抵抗値がほとんど等しいため、ノー
ドCでの電位はVC3でほぼ一定である(図3
(b))。ノードCとトランジスタQ2のベース間には
寄生容量Cf2があるが、ノードCの電位が変動しない
ため、ノードAの電位も変動せず、VA1でほぼ一定で
ある(図3(c))。従って、出力端子OCPから出力
される電流、つまり、出力端子OCPからの流入電流I
inは、時刻t1より速やかに立ち上がる(図3
(d))。
【0044】このように、本実施形態のチャージポンプ
回路においては、定電流変換部のそれぞれの第一の電流
路と第二の電流路の内部抵抗値がほぼ等しいため、ノー
ドB、Cの電位の変動はほとんどなく、寄生容量Cf
1,Cf2によるノードAでの電位の変動もほとんどな
い。従って、出力端子OCPからの出力電流は、良好な
立ち上がり特性を持つことが可能である。
【0045】尚、本実施形態のチャージポンプ回路の各
トランジスタは、導電型の異なったトランジスタを使用
しても良い。その場合、通常よく使われる方法で、導電
型が異なったトランジスタに置き換えることができる。
【0046】図4には、他の実施形態のチャージポンプ
回路が示されている。チャージポンプ回路40におい
て、定電流変換部14は図1に示された定電流変換部1
4と同じ構成である。しかし、本実施形態の定電流変換
部12においては、図1とは導電型が異なるトランジス
タが使用されているため、トランジスタの構成が異なっ
ている。
【0047】チャージポンプ回路40の定電流変換部4
2において、遅れ信号Iuが入力される電流変換NMO
SトランジスタM21とM22は、NMOSトランジス
タである。従って、第一の電流路のトランジスタM21
には、遅れ信号Iuが入力され、第二の電流路のトラン
ジスタM22には、遅れ信号Iuの反転信号が入力され
る。
【0048】定電流供給部43は、第二の電流源I2
と、電流素子Q23,Q24とを備え、定電流変換部4
2に定電流を供給する。
【0049】定電流変換部42の第一の電流路は、トラ
ンジスタM21と、トランジスタM21に直列に接続さ
れた電流素子Q21から構成される。第二の電流路は、
トランジスタM22と、トランジスタM22と直列に接
続された電流素子Q22から構成される。ここで、トラ
ンジスタM21及びM22,トランジスタQ21及びQ
22は、それぞれ特性の揃ったトランジスタである。電
流素子Q22は、出力トランジスタQ5とカレントミラ
ー回路を構成している。電流素子Q22に流れる電流と
比例する電流が出力端子OCPより流出電流Ioutが
流出される。
【0050】チャージポンプ回路40において、トラン
ジスタM21がオン状態でトランジスタM22がオフ状
態のときの第一の電流路の内部抵抗値は、トランジスタ
M21のオン抵抗値とトランジスタQ21のオン抵抗値
の和となる。また、トランジスタM21がオフ状態で、
トランジスタM22がオン状態のとき、第二の電流路の
内部抵抗値は、トランジスタM22とトランジスタQ2
2のそれぞれのオン抵抗値の和であり、トランジスタM
21とM22及びトランジスタQ21とQ22はそれぞ
れ特性が揃ったトランジスタで構成されているので、第
一の電流路の内部抵抗値とがほぼ等しい。従って、トラ
ンジスタM21とM22のどちらがオン状態であって
も、図3に示されている定電流発生部と第一の定電流変
換部との接続点ノードEの電位は変動しない。トランジ
スタQ24のベース−コレクタ間には、寄生容量Cf3
があるが、トランジスタM21及びM22がそれぞれス
イッチングしても、ノードEの電位が一定であるため、
ノードDの電位は変動しない。
【0051】このように、チャージポンプ回路が導電型
が異なったトランジスタで構成されていても、通常よく
使われる方法でトランジスタの構成を変更することで、
同様の効果を得ることが可能である。
【0052】また、カレントミラー回路を構成するバイ
ポーラトランジスタをMOSトランジスタに置き換えて
も同様の効果がある。
【0053】尚、本実施形態のチャージポンプ回路は、
PLL以外にも、パルス幅・電圧変換回路等のチャージ
ポンプ回路を必要とする回路に適用することが可能であ
る。
【0054】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のチャー
ジポンプ回路においては、各定電流変換部における第一
の電流路と第二の電流路における電圧降下が等しいた
め、出力電流は良好な立ち上がり特性を持つことが可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のチャージポンプ回路の回路図で
ある。
【図2】 本実施形態のチャージポンプ回路における遅
れ信号Iuの電位の変化、各ノードの電位の変化及び流
出電流Ioutの電流の変化が示された図である。
【図3】 本実施形態のチャージポンプ回路における進
み信号Idの電位の変化、各ノードの電位の変化及び流
入電流Iinの電流の変化が示された図である。
【図4】 他の実施形態のチャージポンプ回路の回路図
である。
【図5】 一般的なPLLの構成が示されたブロック図
である。
【図6】 従来のチャージポンプ回路の回路図である。
【図7】 従来のチャージポンプ回路における遅れ信号
Iuの電位の変化、各ノードの電位の変化及び流出電流
Ioutの電流の変化が示された図である。
【図8】 従来のチャージポンプ回路における、進み信
号Idの電位の変化、各ノードの電位の変化及び流入電
流Iinの電流の変化が示された図である。
【符号の説明】
10,40,80 チャージポンプ回路、12,14,
42,82,84 定電流変換部、16,43 定電流
供給部、18 電流出力部、Iu 遅れ信号、Id 進
み信号、M1,M2,M3,M4,M21,M22
(電流変換)トランジスタ、Q5,Q11 出力トラン
ジスタ、Q6,Q7,Q9,Q10,Q21,Q22
電流素子、OCP 出力端子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の信号が入力される第一の電流変換
    トランジスタを有する第一の電流路と、電流素子を有
    し、前記第一の電流路と並列に接続された第二の電流路
    と、を備え、前記第一の信号に応じて、前記第一の電流
    路と第二の電流路へ供給される定電流を相補的に分配す
    る第一の定電流変換部と、 第二の信号が入力される第一の電流変換トランジスタを
    有する第一の電流路と、電流素子を有し、前記第一の電
    流路と並列に接続された第二の電流路と、を備え、前記
    第二の信号に応じて、前記第一の電流路又は第二の電流
    路へ供給される定電流を相補的に分配する第二の定電流
    変換部と、 前記各定電流変換部の各両電流路へ定電流を供給する定
    電流供給部と、 前記第一の定電流変換部の電流素子とカレントミラー回
    路を構成する第一の出力トランジスタと、前記第一の出
    力トランジスタと直列に接続され、前記第二の定電流変
    換部の電流素子とカレントミラー回路を構成する第二の
    出力トランジスタとを備え、前記第一の出力トランジス
    タと前記第二の出力トランジスタとの間に接続された出
    力端子から電流を出力する電流出力部と、を有するチャ
    ージポンプ回路であって、 前記各定電流変換部は、各々の前記第一の電流路に、前
    記第一又は第二の信号が入力される第一の電流変換トラ
    ンジスタと、前記第一の電流変換トランジスタに直列に
    接続された第一の電流素子を備え、各々の前記第二の電
    流路に、前記第一又は第二の信号の反転信号が入力され
    る第二の電流変換トランジスタと、前記第二の電流変換
    トランジスタに直列に接続された第二の電流素子とを備
    えることを特徴とするチャージポンプ回路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8040168B2 (en) 2004-11-05 2011-10-18 Panasonic Corporation Charge pump circuit

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US8040168B2 (en) 2004-11-05 2011-10-18 Panasonic Corporation Charge pump circuit

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