JP2001028511A - 平面アンテナおよびそれを用いた応用装置 - Google Patents

平面アンテナおよびそれを用いた応用装置

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JP2001028511A
JP2001028511A JP11198299A JP19829999A JP2001028511A JP 2001028511 A JP2001028511 A JP 2001028511A JP 11198299 A JP11198299 A JP 11198299A JP 19829999 A JP19829999 A JP 19829999A JP 2001028511 A JP2001028511 A JP 2001028511A
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planar antenna
power supply
ground conductor
dielectric substrate
supply wiring
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Eriko Takeda
栄里子 武田
Kenji Sekine
健治 関根
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来より性能を向上させ、かつコストを低減
することが可能な平面アンテナを提供する。 【解決手段】 放射素子と、第1の接地導体と、給電配
線と、前記放射素子と前記第1の接地導体との間に設け
られる第1の誘電体基板と、前記第1の接地導体と前記
給電配線との間に設けられる第2の誘電体基板と、前記
放射素子と前記給電配線との間に設けられる給電部とを
有する平面アンテナであって、前記給電配線と接続され
た伝送線路を有し、当該伝送線路は前記第1の接地導体
に短絡されており、前記伝送線路の長さは、前記放射素
子から放射される放射波の使用中心周波数において、前
記給電部から見たインピーダンスが略無限大となる長さ
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平面アンテナおよ
びそれを用いた応用装置に係わり、特に、多層基板を用
いて構成した平面アンテナに適用して有効な技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の多層基板を用いて作製した平面ア
ンテナは、例えば、特開平5−102721号(発明の
名称「マイクロストリップアンテナ」)に開示されてい
る。前記公報に記載されている平面アンテナを図13に
示す。図13に記載されている平面アンテナは、放射素
子21、第1の接地導体22、給電配線23、第2の接
地導体25の順に積層される4層の導体と、各導体の間
に設けられる3層の誘電体基板(27,28,29)と
から構成される。ここで、給電配線23から放射素子2
1に対する給電は、スルーホールもしくは接続導体棒か
ら成る給電部24を介して行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在、無線LANや高
度道路交通システム(ITS;Intelligent TransportS
ystems)など、無線を用いた種々のサービスが検討され
ている。これらのサービスに汎用性を持たせるためには
性能が良く安価なアンテナの提供が必要である。従来の
アンテナでは、放射素子21に対する給電効率をそれほ
ど向上させることができず、性能を向上させることが困
難であった。本発明は、前記従来技術の問題点を解決す
るためになされたものであり、本発明の目的は、平面ア
ンテナにおいて、従来より性能を向上させ、かつコスト
を低減することが可能となる技術を提供することにあ
る。
【0004】また、本発明の他の目的は、平面アンテナ
において、アンテナと他の回路とを一体化することが容
易となる技術を提供することにある。また、本発明の他
の目的は、前記平面アンテナを用いた応用装置を提供す
ることにある。本発明の前記ならびにその他の目的と新
規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明ら
かにする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記の通りである。即ち、本発明は、放射素子と、第1
の接地導体と、給電配線と、前記放射素子と前記第1の
接地導体との間に設けられる第1の誘電体基板と、前記
第1の接地導体と前記給電配線との間に設けられる第2
の誘電体基板と、前記放射素子と前記給電配線との間に
設けられる給電部とを有する平面アンテナであって、前
記給電配線と接続された伝送線路を有し、当該伝送線路
は前記第1の接地導体に短絡されており、前記伝送線路
の長さは、前記放射素子から放射される放射波の使用中
心周波数において、前記給電部から見たインピーダンス
が略無限大となる長さであることを特徴とする。
【0006】また、本発明は、放射素子と、第1の接地
導体と、給電配線と、前記放射素子と前記第1の接地導
体との間に設けられる第1の誘電体基板と、前記第1の
接地導体と前記給電配線との間に設けられる第2の誘電
体基板と、前記放射素子と前記給電配線との間に設けら
れる給電部とを有する平面アンテナであって、前記給電
配線と接続された伝送線路を有し、当該伝送線路は前記
第1の接地導体に短絡されており、前記伝送線路の長さ
を(L)、前記放射素子から放射される放射波の使用中
心周波数の自由空間波長をλoとするとき、0.82×
λo/4≦L≦1.18×λo/4を満足することを特
徴とする。
【0007】また、本発明は、前記給電部が、ビアホー
ルあるいは接続導体棒で構成されることを特徴とする。
また、本発明は、第2の接地導体と、前記給電配線と前
記第2の接地導体との間に設けられる第3の誘電体基板
とをさらに有することを特徴とする。また、本発明は、
前記第1ないし第3の誘電体基板が、電気的特性、ある
いは厚さが、それぞれ異なっていることを特徴とする。
また、本発明は、前記いずれかの平面アンテナと、少な
くとも発振器、増幅器、ミキサを含む高周波回路モジュ
ールとを有する通信装置である。また、前記高周波回路
モジュールは、前記平面アンテナにおける、前記放射素
子と反対側で、最も外側の誘電体基板上に搭載されてい
ることを特徴とする。また、本発明は、前記通信装置を
備える情報処理装置である。また、本発明は、前記通信
装置を備える車両である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、実施の形態を説明す
るための全図において、同一機能を有するものは同一符
号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0009】[実施の形態1]図1は、本発明の実施の
形態1の平面アンテナを示す上面図であり、図2は、図
1に示すA−B線に沿った断面構造を示す要部断面図で
ある。本実施の形態の平面アンテナは、放射素子1(以
下、単に、パッチと称する。)、接地導体2、給電配線
3の順に積層される3層の導体と、各導体間に設けられ
る2層の誘電体基板(8,9)とから構成される。な
お、本実施の形態の平面アンテナにおいて、パッチ1か
ら放射される放射波の使用中心周波数(または共振周波
数)は、5.8GHzである。
【0010】各誘電体基板(8,9)はテフロン系誘電
体基板で構成され、また、本実施の形態では、2枚の誘
電体基板を貼り合せて作製したが、誘電体基板8および
誘電体基板9の厚さを等しくしたため、誘電体基板のそ
りは生じなかった。パッチ1、接地導体2、給電配線3
は、例えば、誘電体基板(8,9)の表面または裏面に
被着せしめた銅箔を、パッチ1、接地導体2、給電配線
3のパターンに加工して形成される。給電配線3とレセ
プタクル10は半田により接続されており、また、パッ
チ1への給電は、給電配線3とパッチ1の間に設けられ
た給電用のビアホール4により行っている。なお、給電
用のビアホール4に代えて、接続導体棒を使用すること
も可能である。
【0011】本実施の形態では、給電配線3と接続され
た伝送線路6が延長されている。この伝送線路6の先端
部は、ビアホール5により接地導体2に接続(短絡)さ
れている。ここで、λoをパッチ1から放射される放射
波の使用中心周波数の自由空間波長とするとき、伝送線
路6の長さ(L)は、λo/4に相当する長さとされ
る。なお、このλo/4に相当する長さとは、実際の長
さ(L)がλo/4であることを意味するものではな
く、誘電体基板の誘電率などの特性により決定される波
長短縮率を加味した長さ(L=α×λo/4;αは波長
短縮率)となっている。即ち、この伝送線路6は、所
謂、1/4波長ショートスタブを構成している。
【0012】また、本実施の形態では、給電配線3から
パッチ1への給電に設けた給電用ビアホール4は直径
0.6mmの円として設計した。設計におけるアンテナ
への給電点は、このビアホールの円の中心とした。一
方、伝送線路6を短絡させるためのビアホール5は直径
1mmの円で設計した。なぜならば、一般に短絡させる
ために使用するビアホールは直径が大きい方が良いため
である。その場合は、ビアホール5における短絡点は、
給電用ビアホール4に最も近い点と見なせる。したがっ
て、本実施の形態では、伝送線路6の長さ(L)は、給
電点として使用するビアホール4の中心からビアホール
5を構成する円の円周の中で、最もビアホール4に近い
部分までの距離とした。
【0013】また、本実施の形態に先立って、50Ωの
伝送線路を用いてショートスタブの効果を示す帯域を調
べる実験を行った。その結果、反射減衰量(S11)が
−10dB以下になる帯域は、中心周波数に対して約±
18%の帯域であること、また反射減衰量(S11)が
−15dB以下になる帯域は、中心周波数に対して約±
13%の帯域であることを確認した。通常、アンテナに
おいては、VSWRが2以下である範囲をその帯域とし
ている。VSWRが2以下であることは、反射減衰量
(S11)が−10dB以下であることと略等しい。し
たがって、周波数と波長が反比例の関係にあることを考
慮すると、伝送線路6の長さ(L)は、正確に中心周波
数に対するλo/4である必要はなく、所望のアンテナ
の特性によって、ある一定の範囲内に納まれば同等の効
果が得られることがわかった。なお、これ以降の説明で
は、先端部が接地導体2に短絡された伝送線路6を、シ
ョートスタブ7と称する。
【0014】ビアホール4の先にショートスタブ7を設
けた場合に、ビアホール4から見たショートスタブ7の
インピーダンスは、使用中心周波数において無限大とな
る。したがって、本実施の形態の平面アンテナのよう
に、ビアホール4の先にショートスタブ7を設けること
により、例えば、図13に示す従来の平面アンテナのよ
うに、ショートスタブ7を設けない配線に比べてビアホ
ール部分4の開放性が高くなり、パッチ1に対する励振
電力の給電効率を向上させることができ、給電配線3か
らの不要放射を低減することができる。
【0015】また、ショートスタブ7は、その長さが1
/4波長に相当しない周波数に対しては有限の長さの配
線が存在することに相当する。したがって、パッチ1の
使用中心周波数以外の周波数の励振電力は、パッチ1に
伝達されにくくなる。特に、配線部分6の長さが、約1
/2波長に相当する周波数、即ち、パッチ1の使用中心
周波数の2倍の周波数の信号に対しては、ビアホール4
から見たショートスタブ7のインピーダンスが零に見え
るためパッチ1に励振電力が伝達されなくなる。
【0016】図3に、ショートスタブ7を有する本実施
の形態の平面アンテナと、ショートスタブ7を設けなか
った平面アンテナの、3〜13GHzまでのレセプタク
ル10からの反射減衰量(S11)の測定結果を示す。
図3に示すように、ショートスタブ7を設けない平面ア
ンテナでは、パッチ1の使用中心周波数(5.8GH
z)以外に、約2倍の周波数(11.6GHz)でも反
射減衰量が小さくなっており、パッチ1に、約2倍の周
波数(11.6GHz)の励振電力も伝達されているこ
とがわかる。
【0017】一方、本実施の形態の平面アンテナでは、
前記周波数(11.6GHz)でも反射減衰量が大きく
なっており、パッチ1に励振電力が伝達されていないこ
とがわかる。このように、ショートスタブ7は不要な周
波数に対してはフィルタとして作用するため、周辺回路
からの高調波などを別途フィルタを設けることなく除去
することができる。したがって、本実施の形態によれ
ば、従来より高機能の平面アンテナを、誘電体基板の枚
数を従来より少ない枚数で実現でき、高性能かつ低価格
のアンテナを実現することができる。
【0018】[実施の形態2]図4は、本発明の実施の
形態2の平面アンテナの断面構造を示す要部断面図であ
る。本実施の形態の平面アンテナは、厚さがそれぞれ異
なる誘電体基板8と誘電体基板9を用いた点で、前記実
施の形態1の平面アンテナと相違する。本実施の形態の
平面アンテナでは、誘電体基板(8,9)は、その誘電
率が2.6、誘電正接が0.002である。表1に、上記
基板を用いて、使用中心周波数が5.8GHzのアンテ
ナを設計した場合の、誘電体基板8の厚さとアンテナの
比帯域との関係、誘電体基板9の厚さと特性インピーダ
ンス50Ωのマイクロストリップラインの幅の関係の計
算結果を示す。
【0019】
【表1】
【0020】なお、この表1において、比帯域は、使用
中心周波数をfo、反射減衰量が10dB以下の周波数
帯域をfwとするとき、(fw/fo)×100で表さ
れる。また、この表1において、誘電体基板の厚さは、
比帯域の場合は誘電体基板8の厚さを示し、マイクロス
トリップラインの幅の場合は誘電体基板9の厚さを示し
ている。この表1からわかるように、誘電体基板が厚く
なるほどアンテナを広帯域化できるが、マイクロストリ
ップラインの幅も広くなる。
【0021】図4に示すように、給電配線3としてマイ
クロストリップラインを用い、レセプタクル10と給電
配線3を接続する場合、両者の幅に大きな差がある場合
は、両者の接続部で反射が生じるため、パッチ1に対す
る励振電力の給電効率が悪くなる。そこで、本実施の形
態では、それぞれ厚さの異なる誘電体基板8と誘電体基
板9を用いて平面アンテナを作製することにより、帯域
100MHz以上で、かつ給電配線3とレセプタクル1
0との接続部での反射の小さい平面アンテナを実現する
ことができた。即ち、本実施の形態では、パッチ1と接
地導体2との間の誘電体基板8として厚さが1.6mm
の誘電体基板を、また、接地導体2と給電配線3との間
の誘電体基板9として厚さが0.4mmの誘電体基板を
使用した。
【0022】なお、本実施の形態においては、誘電体基
板の比誘電率などは等しく、厚さだけが異なる2枚の誘
電体基板を用いて平面アンテナを作製したが、誘電体基
板の比誘電率や誘電正接などの電気的特性が異なる基板
を用いても同様の効果が得られることは言うまでもな
い。
【0023】[実施の形態3]図5は、本発明の実施の
形態3の平面アンテナの給電配線を示す図である。本実
施の形態の平面アンテナは、偏波ダイバシティ機能を持
たせるために、パッチ1の横方向の長さの中央の線11
上、並びにパッチ1の縦方向の長さの中央の線12上
に、それぞれ1個所づつ、合計2個所のパッチ1に対す
る給電用のビアホール4を設け、その先に、ショートス
タブ7を設けたものである。本実施の形態の平面アンテ
ナでは、パッチ1に対する給電用のビアホール4の位置
で、給電配線3に対してショートスタブ7を45度曲げ
て配置することによって、2つのショートスタブ7がク
ロスするのを防止している。
【0024】なお、前記各実施の形態では、パッチ1は
四角形であったが、パッチ1はこの形状に限ったもので
はなく、円形でも、また、図6に示すように円偏波用に
切り込みを設けた形状でも良い。また、偏波も直線偏波
でも円偏波でもどちらでも良い。また、パッチ1の数も
1つに限ることはなく、例えば、図7に示すように、独
立した複数のパッチ(44,45)を同一誘電体基板4
3上に並べて配置してもよい。ここで、パッチ44は、
例えば、使用中心周波数が2.5GHzの放射素子であ
り、パッチ45は、例えば、使用中心周波数が5.8G
Hzの放射素子である。このように、使用中心周波数が
異なる、即ち、用途が異なるアンテナを同一基板上に並
べてもよい。
【0025】また、同じ使用中心周波数の複数のパッチ
を並べて、空間ダイバシティ機能を持たせてもよい。ま
た、図8に示すように、複数個のパッチ1を同一誘電体
基板43上にアレイ状に配置して、アレイアンテナを構
成するようにしてもよい。さらに、ダイバシティ機能も
空間ダイバシティ機能に限らず、偏波ダイバシティ機能
でも良く、また両者の機能をあわせもつようにしてもよ
いことは明白である。
【0026】[実施の形態4]図9は、本発明の実施の
形態4の通信装置の断面構造を示す要部断面図である。
本実施の形態は、誘電体基板9の給電配線3側の面上
に、発振器、増幅器、ミキサなどを具備する高周波回路
モジュール(以下、単に、RF回路モジュールと称す
る。)13を搭載したアンテナ−RF回路モジュール一
体型通信装置である。前記各実施の形態の平面アンテナ
では、給電配線3が誘電体基板9の外側の層に存在する
ため、RF回路モジュール13との接続、並びに集積化
が容易である。
【0027】本実施の形態においては、RF回路モジュ
ール13の設置場所を予め決めておき、給電配線3の加
工と同時に、RF回路モジュール13の駆動に必要な配
線なども加工した。また、RF回路モジュール13のア
ンテナと接続される端子131は、ボンディングワイヤ
132により給電配線3と接続される。給電配線3は自
由にひきまわすことができるため、RF回路モジュール
13の設置場所に自由度を持たせることができる。
【0028】また、本実施の形態では、RF回路モジュ
ール13の接地電位(グランド)が供給されるグランド
端子133を、ボンディングワイヤ135により、ビア
ホール14に電気的に接続される配線部分134に接続
することによって、平面アンテナとRF回路モジュール
13の接地電位を共通化している。ビアホール14は、
予め作製位置を決めておけば、ショートスタブ7のビア
ホール5などと一緒に加工が出来るため、特に、作製工
程数をふやす必要もなく作製できる。
【0029】本実施の形態のように、平面アンテナとR
F回路モジュール13とを一体化することで、通信装置
の小型化を図ることができる。さらに、RF回路モジュ
ール13を給電用のビアホール4の近傍に設置すること
によって、両者間の給電配線3の長さを短くすることが
できた。その結果、配線による損失を減らすことができ
たため高性能の平面アンテナを実現できる。また、本実
施の形態では、給電配線3側にRF回路モジュール13
を集積したが、集積するものはRF回路モジュール13
に限ったものではなく、偏波ダイバシティ機能を持たせ
る場合や送受信の切替えなどに用いるスイッチや、また
増幅器のみなどでも良いことは言うまでもない。 [実施の形態5]図10は、本発明の実施の形態4の通
信装置を示す要部断面図である。本実施の形態の通信装
置も、アンテナ−RF回路モジュール一体型通信装置で
あるが、本実施の形態の平面アンテナは、放射素子1、
第1の接地導体2、給電配線3、第2の接地導体42の
順に積層される4層の導体と、各導体の間に設けられる
3層の誘電体基板(8,9,41)とで構成される。こ
こで、給電配線3から放射素子1に対する給電は、給電
用のビアホール4を介して行われる。
【0030】また、誘電体基板41の第2の接地導体4
2側の面上に、RF回路モジュール13が搭載される。
ここで、RF回路モジュール13のアンテナに接続され
る端子131は、ボンディングワイヤ132により、ビ
アホール34に電気的に接続される配線部分33に接続
され、ビアホール34は、給電配線3に接続されてい
る。また、RF回路モジュール13の接地電位が供給さ
れるグランド端子133は、ボンディングワイヤ135
により、第2の接地導体42に接続される。本実施の形
態の平面アンテナは、図13に示す従来の平面アンテナ
において、給電配線3にショートスタブ7を設けたもの
である。
【0031】本実施の形態の平面アンテナでは、接地導
体を2層設けているため、給電配線の不要放射をより抑
えることができる。このように、本実施の形態でも、平
面アンテナとRF回路モジュール13とを一体化するこ
とができ、通信装置の小型化を図ることができる。
【0032】[実施の形態6]本実施の形態では、前記
実施の形態4、5の通信装置の応用例について説明す
る。図11は、本発明の前記実施の形態4、5の通信装
置を車両に搭載した場合の一例を示す図である。この図
11では、車両16のバックミラーの支持体17に、フ
ロントガラス側にアンテナ面を向けて、前記実施の形態
4、5の通信装置15を取り付けた場合を示している。
このように、前記実施の形態4、5の通信装置を用いる
ことで、通信装置15の小型化をはかることができるた
め、バックミラーの支持体17にとりつけることが可能
になる。また、従来から車両に設けられている部品に取
り付けることにより、車両16の景観をほとんど変化さ
せることなく通信装置を設けることができる。
【0033】図12は、本発明の前記実施の形態4、5
の通信装置を無線LANに応用した場合の一例を示す図
である。図12では、前記実施の形態4、5の通信装置
18をノート型パソコン19に装着して、無線通信を行
っている例を示している。前記実施の形態によれば、誘
電体基板の枚数を従来よりも少ない枚数で、平面アンテ
ナを作製できるため、平面アンテナ裏面にRF回路モジ
ュール13を搭載した場合でも、PCMCIAカードと
同じ厚さの筐体に通信装置を収納することができる。
【0034】また、この通信装置18は薄型なので、携
帯性にも優れている。なお、本発明による平面アンテナ
は、どの周波数帯に対しても、高性能・低価格のアンテ
ナおよびそれを用いた通信装置を提供できる。従って、
図11に示したITS用や、図12に示した無線LAN
の端末用アンテナだけが応用例ではなく、アンテナ回路
一体型送受信装置や、アンテナを用いる通信装置全般に
も広く応用し、高機能かつ低価格の通信装置を提供する
ことができる。以上、本発明者によってなされた発明
を、前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発
明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その
要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であること
は勿論である。
【0035】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。 (1)本発明によれば、平面アンテナにおいて、放射素
子に対する励振電力の給電効率を従来より向上させるこ
とができるので、従来より性能を向上させ、かつコスト
を低減することが可能となる。 (2)本発明によれば、平面アンテナと、例えば、RF
回路モジュール等の他の回路との一体化が容易であり、
通信装置を小型化することが可能となる。 (3)本発明によれば、平面アンテナにフィルタ機能を
持たせることができるため、通信装置全体の部品数を削
減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の平面アンテナを示す上
面図である。
【図2】図1に示すA−B線に沿った断面構造を示す要
部断面図である。
【図3】ショートスタブを有する本実施の形態1の平面
アンテナと、ショートスタブを設けなかった平面アンテ
ナの反射減衰量の測定結果を示すグラフである。
【図4】本発明の実施の形態2の平面アンテナを示す要
部断面図である。
【図5】本発明の実施の形態3の平面アンテナの給電配
線を示す図である。
【図6】本発明の各実施の形態において、円偏波の場合
のパッチ形状を示す図である。
【図7】本発明の各実施の形態において、独立した複数
のパッチを並べて配置する場合の一例を示す図である。
【図8】本発明の各実施の形態において、複数個のパッ
チをアレイ状に配置する場合の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態4の通信装置を示す要部断
面図である。
【図10】本発明の実施の形態5の通信装置を示す要部
断面図である。
【図11】本発明の前記実施の形態4、5の通信装置を
車両に搭載した場合の一例を示す図である。
【図12】本発明の前記実施の形態4、5の通信装置を
無線LANに応用した場合の一例を示す図である。
【図13】従来の平面アンテナの断面構造を示す要部断
面図である。
【符号の説明】
1,21,44,45…放射素子(パッチ)、2,2
2,25,42…接地導体、3,23…給電配線、4,
5,14,34…ビアホール、6…伝送線路、7…1/
4波長ショートスタブ、8,9,27,28,29,4
1,43…誘電体基板、10…レセプタクル、11…パ
ッチ1の横方向の距離の中央の線、12…パッチ1の縦
方向の距離の中央の線、13…RF回路モジュール、1
5,18…通信装置、16…車両、17…支持体、19
…ノート型パソコン、24…給電部、33,134…配
線部分、131…アンテナと接続される端子、132,
135…ボンディングワイヤ、133…グランド端子。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射素子と、 第1の接地導体と、 給電配線と、 前記放射素子と前記第1の接地導体との間に設けられる
    第1の誘電体基板と、 前記第1の接地導体と前記給電配線との間に設けられる
    第2の誘電体基板と、 前記放射素子と前記給電配線との間に設けられる給電部
    とを有する平面アンテナであって、 前記給電配線と接続された伝送線路を有し、 当該伝送線路は前記第1の接地導体に短絡されており、
    前記伝送線路の長さは、前記放射素子から放射される放
    射波の使用中心周波数において、前記給電部から見たイ
    ンピーダンスが略無限大となる長さであることを特徴と
    する平面アンテナ。
  2. 【請求項2】 放射素子と、 第1の接地導体と、 給電配線と、 前記放射素子と前記第1の接地導体との間に設けられる
    第1の誘電体基板と、 前記第1の接地導体と前記給電配線との間に設けられる
    第2の誘電体基板と、 前記放射素子と前記給電配線との間に設けられる給電部
    とを有する平面アンテナであって、 前記給電配線と接続された伝送線路を有し、 当該伝送線路は前記第1の接地導体に短絡されており、
    前記伝送線路の長さを(L)、前記放射素子から放射さ
    れる放射波の使用中心周波数の自由空間波長をλoとす
    るとき、0.82×λo/4≦L≦1.18×λo/4
    を満足することを特徴とする平面アンテナ。
  3. 【請求項3】 前記給電部は、ビアホールあるいは接続
    導体棒で構成されることを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の平面アンテナ。
  4. 【請求項4】 第2の接地導体と、 前記給電配線と前記第2の接地導体との間に設けられる
    第3の誘電体基板とをさらに有することを特徴とする請
    求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の平面アン
    テナ。
  5. 【請求項5】 前記第1ないし第3の誘電体基板は、電
    気的特性、あるいは厚さが、それぞれ異なっていること
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に
    記載の平面アンテナ。
  6. 【請求項6】 前記放射素子、第1の接地導体、給電配
    線、および第2の接地導体を構成する導体の少なくとも
    1層は、他の導体と厚さが異なることを特徴とする請求
    項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の平面アンテ
    ナ。
  7. 【請求項7】 前記給電部は、前記放射素子の縦方向の
    長さの中央の線上、および前記放射素子の横方向の長さ
    の中央の線上に、それぞれ少なくとも1つ設けられてい
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか
    1項に記載の平面アンテナ。
  8. 【請求項8】 前記伝送線路は、前記給電配線に対し
    て、曲げて配置されていることを特徴とする請求項1な
    いし請求項7のいずれか1項に記載の平面アンテナ。
  9. 【請求項9】 放射される放射波の使用中心周波数がそ
    れぞれ異なる放射素子を、複数個設けたことを特徴とす
    る請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の平面
    アンテナ。
  10. 【請求項10】 前記放射素子を、アレイ状に複数個設
    けたことを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれ
    か1項に記載の平面アンテナ。
  11. 【請求項11】 前記放射素子と反対側で、最も外側の
    誘電体基板上に、回路部品を少なくとも1つ搭載したこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1
    項に記載の平面アンテナ。
  12. 【請求項12】 前記放射素子と反対側で、最も外側の
    誘電体基板上に、少なくとも発振器、増幅器、ミキサを
    含む高周波回路モジュールを搭載したことを特徴とする
    請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の平面
    アンテナ。
  13. 【請求項13】 前記請求項1ないし請求項10のいず
    れか1項に記載の平面アンテナと、 少なくとも発振器、増幅器、ミキサを含む高周波回路モ
    ジュールとを有することを特徴とする通信装置。
  14. 【請求項14】 前記高周波回路モジュールは、前記平
    面アンテナにおける、前記放射素子と反対側で、最も外
    側の誘電体基板上に搭載されていることを特徴とする請
    求項13に記載の通信装置。
  15. 【請求項15】 前記請求項13または請求項14に記
    載の通信装置を備える情報処理装置。
  16. 【請求項16】 前記請求項13または請求項14に記
    載の通信装置を備える車両。
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