JP2001028114A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2001028114A
JP2001028114A JP11197822A JP19782299A JP2001028114A JP 2001028114 A JP2001028114 A JP 2001028114A JP 11197822 A JP11197822 A JP 11197822A JP 19782299 A JP19782299 A JP 19782299A JP 2001028114 A JP2001028114 A JP 2001028114A
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JP
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magnetic
magnetic powder
coercive force
recording
tape
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JP11197822A
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Masashi Meguro
政志 目黒
Makoto Inoue
誠 井上
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度記録領域における記録再生特性を改善
する。 【解決手段】 針状磁性粉末を含む磁性層を有する塗布
型の磁気記録媒体である。この磁気記録媒体の磁気特性
は、保磁力Hcが165kA/m以上、且つ前記保磁力
Hcと残留磁束密度Brの比Br(mT)/Hc(kA
/m)が2.0以下である。最短記録波長は0.6μm
以下である。そのために、針状磁性粉末として、飽和磁
化σsが110〜155Am2 /kg、保磁力Hcが1
60kA/m以上、且つこれらの比σs(Am2 /k
g)/Hc(kA/m)が0.82以下である金属磁性
粉末を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオテープ、フ
ロッピー(登録商標)ディスク、データストレージ等に
用いられる磁気記録媒体に関するものであり、特に、磁
気特性の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オーディオ記録再生装置やビデオ記録再
生装置、コンピュータ外部記憶装置等において、記録媒
体として磁気記録媒体が広く用いられている。
【0003】磁気記録媒体としては、磁性粉末、結合剤
及び各種添加剤を有機溶剤に分散、混練することで調製
される磁性塗料を非磁性支持体上に塗布、乾燥し、磁性
層を形成した、いわゆる塗布型の磁気記録媒体が生産
性、汎用性等に優れることから主流を占めている。
【0004】ところで、これら各種磁気記録再生装置に
おいては、近年、小型軽量化、高画質化、長時間化が進
められており、それに伴って上記塗布型の磁気記録媒体
に対しても高密度記録化が要望されている。
【0005】上記塗布型の磁気記録媒体の高密度記録領
域での特性を改善するには、先ず、使用する磁性粉末の
選択が重要である。すなわち、磁性粉末は、保磁力が高
く、飽和磁束密度が大きく、微細粒子であることが必要
である。
【0006】そこで、これに対応するべく、従来より用
いられている酸化鉄系磁性粉末に代わり、鉄を主体とす
る金属磁性粉末が上記磁性層に含有させる磁性粉末とし
て使用されるようになっている。
【0007】金属磁性粉末は、酸化鉄系磁性粉末に比べ
て高保磁力、高飽和磁束密度が得られる。
【0008】組成としては、鉄を主体とし、これにコバ
ルトを添加するのが飽和磁束密度を上げるのに有効であ
る。
【0009】高密度記録領域で使用する磁性粉末として
は、このように磁気特性に優れるとともに、微細粒子で
なければならない。しかしながら、粒子の微細化は、飽
和磁束密度、さらには磁性塗料に対する分散性、酸化安
定性を損なう方向に働くことから、高密度記録に要求さ
れる全ての特性を両立させるのは難しい。
【0010】いずれにしても、従来は、金属磁性粉末の
特性として高保磁力、高飽和磁束密度を求める方向に進
んできたのが実情である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、これま
で金属磁性粉末の特性については種々検討がなされてお
り、高密度記録用の磁気記録媒体に用いる磁性粉末の開
発を目標に、高保磁力化、高飽和磁束密度化を目指して
研究が進んできている。
【0012】しかしながら、記録波長が短い(短波長)
領域の特性改善を満足するには未だ至っていない。
【0013】本発明は、このような従来の実情に鑑みて
提案されたものであり、電磁変換特性に優れ、特に高密
度記録領域(短波長領域)において良好な記録再生特性
を発揮する磁気記録媒体を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、長期に亘
り検討を重ねた結果、微粒子で高保磁力、高飽和磁束密
度を目指す従来の考えとは異なり、保磁力と残留磁束密
度の関係を規定し、いわば高飽和磁束密度を目指さない
方向で磁性材料を設計することによって、高密度記録領
域における特性改善を図ることが可能であるとの知見を
得るに至った。
【0015】本発明の磁気記録媒体は、かかる知見に基
づいて案出されたものであり、針状磁性粉末を含む磁性
層を有し、保磁力Hcが165kA/m以上、且つ前記
保磁力Hcと残留磁束密度Brの比Br(mT)/Hc
(kA/m)が2.0以下であり、最短記録波長が0.
6μm以下であることを特徴とするものである。
【0016】また、針状磁性粉末は、飽和磁化σsが1
10〜155Am2 /kg、保磁力Hcが160kA/
m以上、且つこれらの比σs(Am2 /kg)/Hc
(kA/m)が0.82以下である金属磁性粉末である
ことを特徴とするものである。
【0017】高密度記録を考えたとき、記録波長が短く
なるほど自己減磁力の影響が大きくなり、磁化として残
留し難くなる。そのため、自己減磁力に対抗する高保磁
力が必要となる。
【0018】また、磁化については高いほど自己減磁力
が大きく、結果として残留磁束密度あるいは磁性粉末の
飽和磁化が小さい方向が適している。磁化量が大きいと
磁性粉末粒子間に働く磁気的相互作用が大きくなり、そ
の結果粒子性ノイズが大きくなると予想される。
【0019】本発明は、先にも述べたように、保磁力と
残留磁束密度の関係を規定することにより高密度記録領
域における特性改善を図るというものであり、上記範囲
に設定することにより、短波長出力の改善に加え、ノイ
ズ特性も改善される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した磁気記録
媒体について詳細に説明する。
【0021】本発明の磁気記録媒体は、保磁力と残留磁
束密度の関係を規定することにより高密度記録領域(記
録波長0.6μm以下の領域)における特性改善を図る
というものであり、針状磁性粉末を含む磁性層を有し、
保磁力Hcが165kA/m以上、且つ前記保磁力Hc
と残留磁束密度Brの比Br(mT)/Hc(kA/
m)が2.0以下であることを特徴とするものである。
【0022】好ましくは、保磁力Hcが180kA/m
以上、Br(mT)/Hc(kA/m)が1.75以下
であり、より好ましくは、保磁力Hcが190kA/m
以上、Br(mT)/Hc(kA/m)が1.70以下
である。
【0023】上記特性を実現するために、本発明では、
例えば粒子長が0.15μmより小さい針状微細粉末
で、飽和磁化σsが110〜155Am2 /kgであ
り、保磁力Hcが160kA/m以上であり、且つσs
(Am2 /kg)/Hc(kA/m)が0.82以下で
ある金属磁性粉末を選択する。
【0024】これは、記録波長が0.6μm以下の短波
長領域において、従来より高い出力レベルを見出したこ
とによる。
【0025】原理的には、記録波長が短くなるほど自己
減磁力の影響が大きくなり、磁化として残留し難くな
る。そのため、自己減磁力に対抗する高保磁力が必要と
なる。
【0026】また、磁化については高いほど自己減磁力
が大きく、結果としてσs(Am2/kg)/Hc(k
A/m)が小さい方向が適している。
【0027】今回、σs(Am2 /kg)/Hc(kA
/m)が0.82以下である金属磁性粉末を選択してテ
ープ化し、電磁変換特性を測定した結果、非常に良好な
結果が得られた。
【0028】さらに、S/Nの測定結果より、磁気記録
媒体の磁気特性として、保磁力Hcが180kA/m以
上であり、Br(mT)/Hc(kA/m)が1.75
以下である領域では、さらにノイズも大幅に低減するこ
とがわかった。そのときに用いた磁性粉末は、粒子長が
0.15μmよりも小さい針状微細粉末で、磁性粉末の
磁気特性は、飽和磁化σsが110Am2 /kg以上,
145Am2 /kg以下であり、保磁力Hcが170k
A/m以上であり、且つσs(Am2 /kg)/Hc
(kA/m)が0.77以下である。
【0029】磁化量が大きいと、粒子間に働く磁気的相
互作用が大きくなり、その結果粒子性ノイズが大きくな
ると予想できることより、上記の範囲では、短波長の出
力の改善に加え、ノイズ特性も改善できることがわかっ
た。
【0030】したがって、使用する金属磁性粉末の磁気
特性として、好ましくは、飽和磁化σsが110Am2
/kg以上,145Am2 /kg以下であり、保磁力H
cが170kA/m以上であり、且つσs(Am2 /k
g)/Hc(kA/m)が0.77以下である。より好
ましくは、飽和磁化σsが110Am2 /kg以上,1
35Am2 /kg以下であり、保磁力Hcが185kA
/m以上であり、且つσs(Am2 /kg)/Hc(k
A/m)が0.75以下である。
【0031】金属磁性粉末は、基本的にはオキシ水酸化
鉄を主体とする微細粉末を還元性ガス中で加熱還元した
後、酸化安定性を確保するために粒子表面に薄い酸化被
膜を形成させることで生成される。
【0032】本発明では、粒子長が0.15μmよりも
小さい金属磁性粉末を用いることが好ましい。
【0033】金属磁性粉末の製造方法において、オキシ
水酸化鉄としては、α−FeOOH、β−FeOOH、
γ−FeOOH等が使用可能であり、特に、α−FeO
OH、γ−FeOOHが好ましい。なお、このオキシ水
酸化鉄の形状は、生成される金属磁性粉末の形状にその
まま反映する。したがって、金属磁性粉末の微細化と保
磁力の向上等の兼ね合いから、オキシ水酸化鉄として、
長軸長が0.03〜0.15μm、軸比が3〜15であ
って、針状、柱状、紡錘状、棒状のものを用いることが
好ましい。
【0034】上記オキシ水酸化鉄には、Co、Ni、C
r、Mn、Mg、Ca、Ba、Sr、Zn、Ti、M
o、Ag、Cu等の金属化合物が共存していてもよく、
表面にアルミニウム化合物や希土類元素化合物が存在し
ていてもよい。
【0035】その酸化鉄粉を還元性雰囲気中で加熱処理
し、最後に、金属磁性粉末に徐酸化処理を行うことで酸
化被膜を形成する。この酸化被膜は金属磁性粉末の酸化
安定性を確保するために必要なものである。
【0036】本発明において使用する金属磁性粉末で
は、飽和磁化σsをある程度抑える必要があるが、飽和
磁化σsを下げる手法としては、金属磁性粉末のコアで
あるFeの外側にある酸化被膜(酸化鉄)の体積比を大
きくすることが挙げられる。酸化被膜が厚くなれば飽和
磁化σsは下がる。このとき、保磁力Hcは粒子サイズ
に依存するので、ほとんど変わらない。
【0037】そのためには、徐酸化工程で酸化温度を高
くしたり、導入酸素量を多くすることで飽和磁化σsを
調整する。酸化被膜を厚くすることで耐候性も良くなる
という効果もある。
【0038】本発明では、以上のようにして生成される
金属磁性粉末を塗布型の磁気記録媒体に使用する。
【0039】塗布型の磁気記録媒体は、ベースフィルム
と称される非磁性支持体上に磁性粉末と結合剤とを主体
とする磁性層が形成されてなるものである。本発明で
は、この磁性層に含有させる磁性粉末として上記金属磁
性粉末を使用する。
【0040】上記金属磁性粉末は、微粒子で高保磁力で
あり、この保磁力と飽和磁化の関係から、高密度記録領
域において良好な記録再生特性を発揮する磁気記録媒体
が得られることになる。
【0041】磁気記録媒体を構成する他の構成要素は、
通常の塗布型の磁気記録媒体で用いられているものがい
ずれも使用可能である。
【0042】例えば、磁性層に用いる結合剤としては、
ビニル系共重合体、ポリエステルポリウレタン、ポリカ
ーボネートポリウレタン、ニトロセルロース等の有機結
合剤が使用可能である。
【0043】また、磁性層には、磁性粉末、結合剤の他
に、必要に応じて潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤等の添加
剤が添加されていてもよい。これら添加剤としては、従
来公知の材料がいずれも使用可能であり、何ら限定され
るものではない。
【0044】磁性層は、単層であってもよいし、例えば
下層非磁性層あるいは下層磁性層上に上層磁性層をウェ
ット・オン・ウェットで同時塗布した2層塗布タイプで
あってもよい。
【0045】非磁性支持体の素材としては、ポリエチレ
ンテレフタレート等のポリエステル類、ポリエチレン、
ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セルローストリ
アセテート、セルロースダイアセテート、セルロースブ
チレート等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリカーボネート、
ポリイミド、ポリアミドイミド等のプラスチックの他、
アルミニウム合金、チタン合金等の軽金属、アルミナガ
ラス等のセラミック等が挙げられる。
【0046】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて、実験結果に基づいて説明する。
【0047】<単層サンプルテープの作製>以下の組成
に準じて各成分を計り取り、これらを混練、分散させる
ことで磁性塗料を調製した。
【0048】磁性塗料組成 金属磁性粉末 100重量部 バインダー樹脂 20重量部 研磨剤:Al23 3重量部 帯電防止剤:カーボン粉末 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部 そして、この磁性塗料をポリエチレンテレフタレート
(PET)フィルム上に塗布、乾燥することで厚さ2μ
mの磁性層を形成し、これを8mm幅に裁断してサンプ
ルテープを得た。
【0049】このサンプルテープの磁気特性(保磁力H
c及び残留磁束密度Br)を試料振動型磁力計VSMに
より測定し、さらに電磁変換特性を測定した。電磁変換
特性の測定は、サンプルテープと磁気ヘッドの相対速度
を3.8m/秒として行い、出力の周波数特性は、2M
(記録波長1.9μm)、5M(記録波長0.76μ
m)、7.6M(記録波長0.5μm)、10M(記録
波長0.38μm)で測定し、各々の出力を比較例1を
0dBとして相対評価した。また、7.6Mの信号を記
録したときの出力と7.6M±1MHzのノイズの比を
S/Nとして評価した。
【0050】比較例1 σs=129.8Am2 /kg、Hc=141.3kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
単層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0051】実施例1 σs=130.0Am2 /kg、Hc=169.1kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
単層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0052】実施例2 σs=130.0Am2 /kg、Hc=175.2kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
単層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0053】実施例3 σs=130.0Am2 /kg、Hc=185.5kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
単層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0054】比較例2 σs=140.0Am2 /kg、Hc=143.3kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
単層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0055】実施例4 σs=140.0Am2 /kg、Hc=179.1kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
単層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0056】実施例5 σs=141.0Am2 /kg、Hc=185.5kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
単層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0057】実施例6 σs=138.0Am2 /kg、Hc=187.1kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
単層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0058】比較例3 σs=145.0Am2 /kg、Hc=159.6kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
単層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0059】実施例7 σs=145.0Am2 /kg、Hc=195.1kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
単層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0060】実施例8 σs=145.0Am2 /kg、Hc=205.4kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
単層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0061】実施例9 σs=150.0Am2 /kg、Hc=185.5kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
単層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0062】比較例4 σs=152.0Am2 /kg、Hc=195.1kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
単層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0063】比較例5 σs=100.0Am2 /kg、Hc=133.6kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
単層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0064】比較例6 σs=160.0Am2 /kg、Hc=183.9kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
単層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0065】各サンプルテープの磁気特性、使用した金
属磁性粉末の磁気特性を表1に、評価結果を表2に示
す。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】この表1及び表2から明らかなように、本
発明を適用した実施例のサンプルテープは、記録波長が
短いほど優れた特性を示しており、出力の周波数特性に
改善が見られることがわかる。特に、記録波長0.5μ
m及び0.38μmで顕著であり、短波長記録媒体とし
て実用的に優れたものであることがわかる。
【0069】<2層サンプルテープの作製>以下の組成
に準じて各成分を計り取り、これらを混練、分散させる
ことで磁性塗料を調製した。
【0070】上層磁性塗料組成 金属磁性粉末 100重量部 バインダー樹脂 20重量部 研磨剤:Al23 3重量部 帯電防止剤:カーボン粉末 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部 下層非磁性塗料組成 酸化鉄粉 100重量部 バインダー樹脂 20重量部 潤滑剤 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部 そして、これら塗料をポリエチレンテレフタレート(P
ET)フィルム上に2層同時塗布し、乾燥することで磁
性層を形成し、これを8mm幅に裁断してサンプルテー
プを得た。なお、塗布厚は、上層が0.3μm、下層が
1.5μmである。
【0071】このサンプルテープの磁気特性(保磁力H
c及び残留磁束密度Br)を試料振動型磁力計VSMに
より測定し、さらに電磁変換特性を測定した。電磁変換
特性の測定は、サンプルテープと磁気ヘッドの相対速度
を3.8m/秒として行い、出力の周波数特性は、2M
(記録波長1.9μm)、5M(記録波長0.76μ
m)、7.6M(記録波長0.5μm)、10M(記録
波長0.38μm)で測定し、各々の出力を比較例1を
0dBとして相対評価した。また、7.6Mの信号を記
録したときの出力と7.6M±1MHzのノイズの比を
S/Nとして評価した。
【0072】比較例7 σs=129.8Am2 /kg、Hc=141.3kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
2層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0073】実施例10 σs=130.0Am2 /kg、Hc=169.1kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
2層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0074】実施例11 σs=130.0Am2 /kg、Hc=175.2kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
2層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0075】実施例12 σs=130.0Am2 /kg、Hc=185.5kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
2層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0076】比較例8 σs=140.0Am2 /kg、Hc=143.3kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
2層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0077】実施例13 σs=140.0Am2 /kg、Hc=179.1kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
2層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0078】実施例14 σs=141.0Am2 /kg、Hc=185.5kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
2層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0079】実施例15 σs=138.0Am2 /kg、Hc=187.1kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
2層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0080】比較例9 σs=145.0Am2 /kg、Hc=159.6kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
2層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0081】実施例16 σs=145.0Am2 /kg、Hc=195.1kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
2層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0082】実施例17 σs=145.0Am2 /kg、Hc=205.4kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
2層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0083】実施例18 σs=150.0Am2 /kg、Hc=185.5kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
2層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0084】比較例10 σs=152.0Am2 /kg、Hc=195.1kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
2層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0085】比較例11 σs=100.0Am2 /kg、Hc=133.6kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
2層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0086】比較例12 σs=160.0Am2 /kg、Hc=183.9kA
/mの金属磁性粉末を用い、上記の条件でテープ化して
2層サンプルテープを作製し、評価を行った。
【0087】各サンプルテープの磁気特性、使用した金
属磁性粉末の磁気特性を表3に、評価結果を表4に示
す。
【0088】
【表3】
【0089】
【表4】
【0090】この表3及び表4から明らかなように、2
層サンプルテープにおいても、本発明を適用した実施例
のサンプルテープは、記録波長が短いほど優れた特性を
示しており、出力の周波数特性に改善が見られることが
わかる。特に、記録波長0.5μm及び0.38μmで
顕著であり、短波長記録媒体として実用的に優れたもの
であることがわかる。
【0091】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、電磁変換特性に優れ、特に高密度記録領域
(短波長領域)において良好な記録再生特性を発揮し、
しかもノイズの少ない磁気記録媒体を提供することが可
能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針状磁性粉末を含む磁性層を有し、 保磁力Hcが165kA/m以上、且つ前記保磁力Hc
    と残留磁束密度Brの比Br(mT)/Hc(kA/
    m)が2.0以下であり、 最短記録波長が0.6μm以下であることを特徴とする
    磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記針状磁性粉末は、飽和磁化σsが1
    10〜155Am2 /kg、保磁力Hcが160kA/
    m以上、且つこれらの比σs(Am2 /kg)/Hc
    (kA/m)が0.82以下である金属磁性粉末である
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
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