JP2001027799A - 位相シフトマスクの製造方法 - Google Patents

位相シフトマスクの製造方法

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JP2001027799A
JP2001027799A JP34354499A JP34354499A JP2001027799A JP 2001027799 A JP2001027799 A JP 2001027799A JP 34354499 A JP34354499 A JP 34354499A JP 34354499 A JP34354499 A JP 34354499A JP 2001027799 A JP2001027799 A JP 2001027799A
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Junichi Tonoya
純一 戸野谷
Koji Motokawa
剛治 本川
Koji Murano
宏治 村野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モリブデン−シリコンの酸窒化物のような位
相シフトマスク材料からなる被膜のエッチング終了後に
おける下地である石英基板表面のエッチングを低減して
表面荒れや凹凸の発生を抑制した位相シフトマスクの製
造方法を提供するものである。 【解決手段】 石英基板上にモリブデン−シリコンの酸
化物、モリブデン−シリコンの窒化物、モリブデン−シ
リコンの酸窒化物、シリコンの窒化物およびシリコンの
酸窒化物のいずれかからなる被膜を形成する工程と、前
記被膜を塩素ガスを含むエッチングガスを用いた反応性
イオンエッチングにより選択的にエッチング除去するこ
とにより位相シフトマスクパターンを形成する工程とを
具備したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位相シフトマスク
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造におけるリソグラフィ
工程では、半導体装置の高集積化に伴って微細パターン
の形成が要求されている。リソグラフィ工程において、
パターン寸法が露光波長以下になると、解像度を向上さ
せる方法が必要になる。位相シフト露光方法は、解像度
の向上のための一手法であり、レベンソンマスクまたは
ハーフトーンマスクを用いる方法に大別される。ハーフ
トーン位相シフトマスクは、石英基板上のマスク遮蔽部
として露光波長に対して数%程度の透過率を有し、かつ
開口部に対して約180°の位相差を持つ位相シフト材
料が用いられる。このような位相シフト材料の使用によ
りマスク遮蔽部と開口部を透過した光の位相差を約18
0°にしてパターン端での解像度の向上を図っている。
したがって、位相シフト法では位相シフト材料とその膜
厚の選定およびパターニングが重要になる。
【0003】位相シフト材料としては、モリブデン、シ
リコンの酸窒化物(MoSiON)が知られている。こ
のMoSiON被膜は、光学定数にもよるが約100n
mの厚さで使用されている。このMoSiON被膜をパ
ターニングするには、従来より前記被覆上に微細なレジ
ストパターンを形成し、プラズマを利用したドライエッ
チングを行なう方法が採用されている。この時のエッチ
ングガスとしては、MoやSiとの反応性が高く、かつ
反応性生成物の揮発性が高いCF4のようなフッ素を含
む化合物ガスが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したMoSiON
被膜のドライエッチングでは、MoSiON被膜のエッ
チング終了後、下地の石英基板がプラズマ中のイオンや
ラジカルに曝される。この時、反応ガスとしてCF4
ようなフッ素を含むガスを用いるとMoSiON被膜の
エッチング終了後のオーバーエッチング時にプラズマ中
のフッ素を含むイオンやラジカルが石英基板を若干エッ
ングする。その結果、石英基板の表面が削れるととも
に、石英基板の表面に凹凸が発生する。このような石英
基板表面の削り、凹凸発生は、得られた位相シフトマス
クの位相差のばらつきの原因になり、マスク面内での解
像度のばらつきを生じる。
【0005】本発明は、モリブデン−シリコンの酸化
物、モリブデン−シリコンの窒化物、モリブデン−シリ
コンの酸窒化物、シリコンの窒化物およびシリコンの酸
窒化物のいずれかからなる被膜のエッチング終了後にお
ける下地である石英基板表面のエッチングを低減して表
面荒れや凹凸の発生を抑制した位相シフトマスクの製造
方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる位相シフ
トマスクの製造方法は、石英基板上にモリブデン−シリ
コンの酸化物、モリブデン−シリコンの窒化物、モリブ
デン−シリコンの酸窒化物、シリコンの窒化物およびシ
リコンの酸窒化物のいずれかからなる被膜を形成する工
程と、前記被膜を塩素ガスを含むエッチングガスを用い
た反応性イオンエッチングにより選択的にエッチング除
去することにより位相シフトマスクパターンを形成する
工程とを具備したことを特徴とするものである。
【0007】本発明に係わる別の位相シフトマスクの製
造方法は、石英基板上にモリブデン−シリコンの酸化
物、モリブデン−シリコンの窒化物、モリブデン−シリ
コンの酸窒化物、シリコンの窒化物およびシリコンの酸
窒化物のいずれかからなる被膜を形成する工程と、前記
被膜上にレジスト膜を形成し、レーザビーム描画および
現像処理によりレジストパターンを形成する工程と、前
記被膜を前記レジストパターンをエッチングマスクとし
て塩素ガスを含むエッチングガスを用いた反応性イオン
エッチングにより選択的にエッチング除去することによ
り位相シフトマスクパターンを形成する工程とを具備し
たことを特徴とするものである。
【0008】本発明に係わる各位相シフトマスクの製造
方法において、前記エッチングガスは塩素ガス80〜1
00容積%、酸素ガス0〜20容積%からなることが好
ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる位相シフト
マスクの製造方法を詳細に説明する。
【0010】まず、石英基板上に例えばスパッタリング
法によりモリブデン−シリコンの酸化物、モリブデン−
シリコンの窒化物、モリブデン−シリコンの酸窒化物
(MoSiON)、シリコンの窒化物およびシリコンの
酸窒化物のいずれかからなる被膜を形成する。つづい
て、この被膜上にレジスト膜を被覆した後、レーザビー
ム描画または電子ビーム露光による描画を行ない、さら
に現像処理を施すことによりレジストパターンを形成す
る。
【0011】前記被膜の厚さは、60〜100nmにす
ることが望ましい。
【0012】前記被膜の上には、さらにCr被膜を被覆
することを許容する。
【0013】次いで、塩素ガスを含むエッチングガスを
用いた反応性イオンエッチングにより前記レジストパタ
ーンから露出するモリブデン−シリコンの酸化物、モリ
ブデン−シリコンの窒化物、モリブデン−シリコンの酸
窒化物(MoSiON)、シリコンの窒化物およびシリ
コンの酸窒化物のいずれかからなる被膜を選択的にエッ
チング除去することにより石英基板上に位相シフトマス
クパターンを形成して位相シフトマスクを製造する。
【0014】前記塩素ガスを含むエッチングガスとして
は、例えば塩素単独または塩素80容積%以上、100
容積%未満と酸素20容積%以下(ゼロを含まず)の混
合ガスを用いることができる。
【0015】特に、塩素単独のエッチングガスが好まし
い。
【0016】一方、前記被膜上にさらにCr被膜を被覆
する場合には前記塩素と酸素の混合ガスをエッチングガ
スとして用いることによって、同一のエッチングガスで
Cr被膜およびモリブデン−シリコンの酸化物、モリブ
デン−シリコンの窒化物、モリブデン−シリコンの酸窒
化物(MoSiON)、シリコンの窒化物およびシリコ
ンの酸窒化物のいずれかからなる被膜をエッチングで
き、エッチングガスの変更等によるクロスコンタミの発
生を防止できる。このような混合ガスからなるエッチン
グガスにおいて、酸素量が20容積%を超えるとモリブ
デン−シリコンの酸窒化物(MoSiON)のような被
膜のエッチング速度が低下するばかりか、前記被膜上に
形成されたマスクパターンとしてのレジストパターンの
エッチング速度が高くなって、前記被膜とレジストとの
エッチング選択比が小さくなる恐れがある。
【0017】以上説明した本発明によれば、石英基板上
にモリブデン−シリコンの酸化物、モリブデン−シリコ
ンの窒化物、モリブデン−シリコンの酸窒化物(MoS
iON)、シリコンの窒化物およびシリコンの酸窒化物
のいずれかからなる被膜を形成し、この被膜を反応性イ
オンエッチングにより選択的にエッチング除去する際、
塩素ガスを含むエッチングガスを用いることによって、
オーバーエッチングに伴って下地である石英基板の露出
表面がエッチングされるのを低減し、削れ、凹凸の発生
を抑制することができる。その結果、位相差のばらつ
き、面内での解像度のばらつきが改善され、かつ開口部
での透過率が向上された位相シフトマスクを製造するこ
とができる。
【0018】このように本発明は、下地である石英基板
のエッチングを抑制するために主たるエッチングガスと
してSiOとの低反応性、Siとの反応生成物の低揮発
性の塩素を用いることを特徴とするものである。
【0019】すなわち、SiとOの2原子間、Siと他
のハロゲン元素であるFの2原子間、およびSiとCl
の2原子間の結合エネルギーはSi−O;192kca
l/mol、Si−F;130kcal/mol,Si
−Cl;77kcal/molであり、石英基板表面で
のエッチング反応においてClはFに比べて起こり難い
ことが推定される。これらハロゲン化珪素の反応生成物
の大気下での沸点は、SiF;−86℃、SiCl;5
8℃である。したがって、Fを含まず、Clを含むガス
をエッチングガスとして用いる本発明の方法であれば、
前述したオーバーエッチングに伴って下地である石英基
板の露出表面がエッチングされるのを低減し、削れ、凹
凸の発生を抑制することができる効果が得られる。
【0020】なお、Cl,F以外のハロゲン、つまり臭
素(Br),ヨウ素(I)でも石英基板表面のエッチン
グを抑制できると考えられる。しかしながら、これらハ
ロゲンのSiとの化合物の大気下での沸点はSiBr;
154℃、SiI;287.5℃と高く、モリブデン−
シリコンの酸窒化物(MoSiON)のようなエッチン
グ対象のエッチング速度が低下することが予想されるた
め、エッチングガスとして適切ではない。
【0021】また、本発明に係わる別の方法によれば、
石英基板上に前述した被膜を形成し、この被膜をレーザ
ビーム描画および現像処理により形成されたレジストパ
ターンをエッチングマスクとして反応性イオンエッチン
グにより選択的にエッチング除去することによって、よ
り微細な位相シフトマスクパターンを有し、位相差のば
らつき、面内での解像度のばらつきが改善され、かつ開
口部での透過率が向上された位相シフトマスクを製造す
ることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を前述した図面を参照
して詳細に説明する。
【0023】図1は、本実施例の反応性イオンエッチン
グに用いられるマグネトロン型反応性イオンエッチング
装置を示す概略図である。
【0024】上下面で封じられた円筒型の真空容器1内
には、エッチング対象物が設置される電極2を配置して
いる。高周波電源(RF電源)3は、図示しないマッチ
ングボックスを通して前記電極2に接続されている。上
部にガス供給管4が連結された中空状で下部に複数のノ
ズルを持つガス噴出部材5は、前記電極2上方の前記真
空容器1内に配置されている。前記ガス噴射部材5は、
接地されている。円筒状シールド6は、前記真空容器1
内に前記電極2およびガス噴射部材5を囲むように配置
されている。環状の電磁石コイル7は、前記真空容器1
の外周側面に配置されている。排気管8は、前記真空容
器1の下部側壁に連結されている。この排気管8の他端
は、図示しない真空ポンプのような排気装置に連結され
ている。
【0025】次に、前述した図1に示すマグネトロン型
反応性イオンンエッチング装置を用いて位相シフトマス
クの製造方法を説明する。
【0026】(実施例1)まず、6インチ角サイズの石
英基板上にスパッタリング法により厚さ90nmのMo
SiON被膜を形成した。つづいて、このMoSiON
被膜付き石英基板9を前述した図1に示す真空容器1内
の電極2上に設置した。Cl2 ガスをガス供給管4を通
してガス噴射部材5に100sccmの流量で供給し、
このガス噴射部材5からCl2 ガスを前記真空容器1内
に供給しながら、図示しない真空ポンプを作動して真空
容器1内のガスを排気することにより前記真空容器1内
の圧力を3.4Paに調整した。つづいて、RF電源3
から13.56Hzの高周波電力をマッチングボックス
を通して前記電極2に供給するとともに、電磁石コイル
7から60ガウスの磁力を真空容器1内に印加して前記
真空容器1内にプラズマを生成し、導入されたCl2
スを活性化することにより前記石英基板9上のMoSi
ON被膜に対して反応性イオンエッチングを行なった。
この時、前記RF電源3からの高周波電力を変化させる
ことによりMoSiON被膜のエッチング速度を測定し
た。その結果を図2に示す。
【0027】図2から明らかなようにCl2 ガスをエッ
チングガスとして用いてMoSiON被膜を反応性イオ
ンエッチングする際、高周波電力を130W以上にする
ことにより十分な速度でエッチングできることがわか
る。
【0028】(実施例2)まず、6インチ角サイズの石
英基板上にスパッタリング法により厚さ90nmのMo
SiON被膜を形成した。つづいて、この石英基板のM
oSiON被膜上にフォトレジスト(東京応化社製商品
名;IP3500)を塗布し、乾燥してレジスト膜を形
成した後、レーザビーム描画を行ない、さらに現像処理
を施すことによりレジストパターンを形成した。
【0029】次いで、レジストパターンを有するMoS
iON被膜付き石英基板9を前述した図1に示す真空容
器1内の電極2上に設置した。Cl2 ガスをガス供給管
4を通してガス噴射部材5に100sccmの流量で供
給し、このガス噴射部材5からCl2 ガスを前記真空容
器1内に供給しながら、図示しない真空ポンプを作動し
て真空容器1内のガスを排気することにより前記真空容
器1内の圧力を3.4Paに調整した。つづいて、RF
電源3から13.56Hz、140Wの高周波電力をマ
ッチングボックスを通して前記電極2に供給するととも
に、電磁石コイル7から60ガウスの磁力を真空容器1
内に印加して前記真空容器1内にプラズマを生成し、導
入されたCl2 ガスを活性化することにより前記レジス
トパターンから露出したMoSiON被膜を選択的に反
応性イオンエッチングを行なって位相シフトマイクパタ
ーンを形成し、位相シフトマスクを製造した。この時、
露出した下地である石英基板をオーバーエッチングし
た。
【0030】(比較例1)反応性イオンエッチングを下
記の条件で行なった以外、実施例2と同様な反応性イオ
ンエッチングを行なって位相シフトマスクを製造した。
【0031】<エッチング条件> エッチングガス;CF4、 エッチングガス流量;100sccm、 真空容器内の圧力;3.4Pa、 高周波電力;80W、 電磁石コイルからの磁力;80ガウス。
【0032】得られた実施例2および比較例1のレジス
トパターン除去後の位相シフトマスクについて、20万
倍の電子顕微鏡で位相シフトマスクパターンを含む開口
部(オーバーエッチング部)を観察した。その結果、図
3に示す比較例1の位相シフトマスクの電子顕微鏡写
真、図4に示す実施例2の位相シフトマスクの電子顕微
鏡写真を得た。
【0033】これらの図3、図4から明らかなようにエ
ッチングガスとしてCF4を用いた比較例1の位相シフ
トマスク(図3)は、下地である石英基板表面が荒れて
凹凸の激しい開口面が見られる。これに対し、エッチン
グガスとしてCl2を用いた実施例2の位相シフトマス
ク(図4)は、下地である石英基板表面の荒れや凹凸が
認められず、平滑な開口面を有することがわかる。
【0034】(実施例3)まず、6インチ角サイズの石
英基板上にスパッタリング法により厚さ90nmのMo
SiON被膜を形成した。つづいて、この石英基板のM
oSiON被膜上にフォトレジスト(東京応化社製商品
名;IP3500)を塗布し、乾燥してレジスト膜を形
成した後、レーザビーム描画を行ない、さらに現像処理
を施すことによりレジストパターンを形成した。
【0035】次いで、レジストパターンを有するMoS
iON被膜付き石英基板を1/15の大きさにし、この
試料を前述した図1に示す真空容器1内の電極2上に設
置した。Cl2 単独またはCl2 とO2を所望の比率で
混合した混合ガス(エッチングガス)をガス供給管4を
通してガス噴射部材5に100sccmの流量で供給
し、このガス噴射部材5から前記混合ガスを前記真空容
器1内に供給しながら、図示しない真空ポンプを作動し
て真空容器1内のガスを排気することにより前記真空容
器1内の圧力を3.4Paに調整した。つづいて、RF
電源3から13.56Hz、140Wの高周波電力をマ
ッチングボックスを通して前記電極2に供給するととも
に、電磁石コイル7から60ガウスの磁力を真空容器1
内に印加して前記真空容器1内にプラズマを生成し、導
入されたエッチングガスを活性化することにより前記レ
ジストパターンから露出したMoSiON被膜を3分間
選択的に反応性イオンエッチングを行なった。
【0036】このようなエッチングにおけるCl2 /O
2ガス流量比を変えた時のMoSiONのエッチング速
度を調べた。その結果を図5に示す。
【0037】また、Cl2 /O2ガス流量比を変えた時
のレジストのエッチング速度およびエッチング選択比
(MoSiONのエッチング速度/レジストのエッチン
グ速度)を調べた。これらの結果を図6および図7にそ
れぞれ示す。
【0038】これら図5〜図7より明らかなように10
0容積%のCl2ガスをエッチングガスとして用いた時
にMoSiONのエッチング速度が最大になり、一方レ
ジストのエッチング速度が最小となるため、エッチング
選択比が最大になることがわかる。混合ガス中のCl2
ガス量が80容積%の条件では、エッチング選択比が約
0.2になり、実用上の最低値と考えられる。このよう
にCl2 とO2を混合した混合ガスをエッチングガスと
して用いる場合には、O2ガス量を20容積%以下にす
ることが好ましいことがわかる。
【0039】さらに、6インチ角サイズの石英基板上に
厚さ90nmのMoSiON被膜を形成した後、図1に
示す真空容器1内の電極2上に設置し、Arを5scc
m真空容器内に導入した以外、前述した条件で反応性イ
オンエッチングを行なった。この時、Cl2 /O2ガス
流量比を変えた時のプラズマ中のClラジカル量をアク
チノメトリー法により測定した。この測定において、C
l(I)772nmとAr(I)750nmの発光強度
比を用いた。その結果を図8に示す。
【0040】この図8から明らかなようにCl2 とO2
を混合した混合ガスをエッチングガスとして用いる場合
には、O2ガス量が20容積%を超えるとClラジカル
が減少し、前述したMoSiONのエッチング速度を示
す図5の傾向と一致することがわかる。
【0041】なお、前記実施例ではMoSiONからな
る被膜を位相シフトマスク材料を用いたが、モリブデン
−シリコンの酸化物、モリブデン−シリコンの窒化物、
シリコンの窒化物およびシリコンの酸窒化物のいずかか
らなる被膜を位相シフトマスク材料として用いた場合で
も実施例と同様な優れた位相シフトマスクを製造でき
た。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば石
英基板上のモリブデン、シリコンの酸窒化物からなる被
膜のエッチング終了後のオーバーエッング時に下地の露
出した石英基板表面のエッチングを低減して削れ、凹凸
発生を抑制することができ、ひいては位相差のばらつ
き、面内での解像度のばらつきを改善し、かつ開口部で
の透過率を向上した位相シフトマスクの製造方法を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いたマグネトロン型反応性
イオンエッチング装置を示す概略図。
【図2】本発明の実施例1においてMoSiON被膜を
マグネトロン反応性イオンエッチングを行なった時の高
周波電力(RF電力)とMoSiON被膜のエッチング
速度との関係を示す特性図。
【図3】比較例1により製造された位相シフトマスクの
電子顕微鏡写真。
【図4】実施例2により製造された位相シフトマスクの
電子顕微鏡写真。
【図5】実施例3におけるCl2 /O2ガス流量比を変
えた時のMoSiONのエッチング速度の変化を示す特
性図。
【図6】実施例3におけるCl2 /O2ガス流量比を変
えた時のレジストのエッチング速度の変化を示す特性
図。
【図7】実施例3におけるCl2 /O2ガス流量比を変
えた時のエッチング選択比(MoSiONのエッチング
速度/レジストのエッチング速度)を示す特性図。
【図8】Cl2 /O2ガス流量比を変えた時のプラズマ
中のClラジカル量(Arに対する強度比)を示す特性
図。
【符号の説明】
1…真空容器、 2…電極、 3…RF電源、 5…ガス噴射部材、 7…電磁石コイル、 9…MoSiON被膜付き石英基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村野 宏治 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝マイクロエレクトロニクスセン ター内 Fターム(参考) 2H095 BB03 BB16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英基板上にモリブデン−シリコンの酸
    化物、モリブデン−シリコンの窒化物、モリブデン−シ
    リコンの酸窒化物、シリコンの窒化物およびシリコンの
    酸窒化物のいずれかからなる被膜を形成する工程と、 前記被膜を塩素ガスを含むエッチングガスを用いた反応
    性イオンエッチングにより選択的にエッチング除去する
    ことにより位相シフトマスクパターンを形成する工程と
    を具備したことを特徴とする位相シフトマスクの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 石英基板上にモリブデン−シリコンの酸
    化物、モリブデン−シリコンの窒化物、モリブデン−シ
    リコンの酸窒化物、シリコンの窒化物およびシリコンの
    酸窒化物のいずれかからなる被膜を形成する工程と、 前記被膜上にレジスト膜を形成し、レーザビーム描画お
    よび現像処理によりレジストパターンを形成する工程
    と、 前記被膜を前記レジストパターンをエッチングマスクと
    して塩素ガスを含むエッチングガスを用いた反応性イオ
    ンエッチングにより選択的にエッチング除去することに
    より位相シフトマスクパターンを形成する工程とを具備
    したことを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記エッチングガスは、塩素ガス80〜
    100容積%、酸素ガス0〜20容積%からなることを
    特徴とする請求項1または2記載の位相シフトマスクの
    製造方法。
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