JP2001026742A - エポキシ樹脂系塗料組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂系塗料組成物

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JP2001026742A
JP2001026742A JP20202899A JP20202899A JP2001026742A JP 2001026742 A JP2001026742 A JP 2001026742A JP 20202899 A JP20202899 A JP 20202899A JP 20202899 A JP20202899 A JP 20202899A JP 2001026742 A JP2001026742 A JP 2001026742A
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epoxy resin
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Koichi Dejima
宏一 出島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子部品に塗膜を形成する際、従来より10〜
20度低い160℃で硬化させて電子部品の物性の低下
を防止し、かつ常温での貯蔵安定性も有する一液型エポ
キシ樹脂系塗料組成物を提供すること。 【解決手段】下記A、B、CおよびDを含む一液型エポ
キシ樹脂系塗料組成物。 A:一般式(1)で示される化合物 【化1】 (Rは、炭素数1〜3のアルキル基。φは、フェニル基
である) B:水に対する溶解度が1重量%以下でかつ分子量が3
00以下であるジヒドラジド化合物 C:エポキシ樹脂 D:平均粒径が10〜100μm以上である鱗片状顔料 かつ成分A、B、C及びDの各配合量が、 A:B100重量部に対して1〜30重量部、 C:Bのヒドラジド基の10当量当たり、Cのグリシジ
ル基が6〜14当量、 D:(B+C)10重量部に対し1〜10重量部 の関係を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品の保護皮
膜に必要な耐湿性等を付与するための、硬化温度が低く
かつ貯蔵安定性を有する一液型のエポキシ樹脂系塗料組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品には、湿気や塩分の吸着による
電気性能の変化を防止する目的で塗装する。塗料組成物
には、耐湿性、耐熱性、密着性、電気特性等を考慮して
エポキシ樹脂が用いられている。エポキシ樹脂には、使
用前に酸やアミンを硬化剤として添加する二液混合型で
あるため、添加から一定の時間内に使用しなければなら
ないという問題を有している。これを解決するために、
潜在性硬化剤としてジヒドラジド化合物をエポキシ樹脂
に添加した一液型のエポキシ樹脂系塗料組成物が開発さ
れている(特開平4−146980号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一液型
のエポキシ樹脂系塗料組成物の硬化には、従来の二液混
合型塗料組成物を越える170〜180℃の温度を必要
とした。この高温は、塗膜及び電子部品の両性能を経時
後も含めて劣化させた。硬化温度を下げるには、低温で
融解する硬化剤、例えばジヒドラジド化合物等を添加す
る方法が検討されたが、貯蔵安定性が低下した。また触
媒を併用する方法も考えられたが、アミンやイミダゾー
ルのような触媒は、電子部品の電気特性、特に耐湿性や
耐熱性に悪影響を与えるという問題を生じた。更に、こ
れらの従来技術は、塗膜の冷熱サイクル性が不十分であ
った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するため、エポキシ樹脂にジヒドラジド化合物と特
定の触媒とを組み合わせた一液型塗料組成物について、
硬化温度の低減化等を検討した。その結果、特定の化合
物を触媒とし、特定の水に対する溶解度と分子量とを有
するジヒドラジド化合物を硬化剤とし、かつ特定の平均
粒径の鱗片状顔料とをエポキシ樹脂に添加することで、
良好な性能を得ることの知見を得た。即ち、硬化温度を
160℃まで低下させても被膜の効果が良好で、電子部
品の特性等に悪影響を及ぼすことがなく、かつ貯蔵安定
性、冷熱サイクル性等も良好であることを確認して本発
明に至った。
【0005】本発明は、下記A、B、C及びDを含む一
液型のエポキシ樹脂系塗料組成物である。 A:一般式(1)で示される化合物
【0006】
【化2】
【0007】(Rは炭素数1〜3のアルキル基、φはフ
ェニル基である。) B:水に対する溶解度が1重量%以下であり、かつ分子
量が300以下であるジヒドラジド化合物 C:エポキシ樹脂 D:平均粒径が10〜100μmである鱗片状顔料 かつ成分A、B、C及びDの各配合量が、 A:B100重量部に対して1〜30重量部、 C:Bのヒドラジド基の10当量当たり、Cのグリシジ
ル基が6〜14当量、 D:(B+C)10重量部に対し1〜10重量部 の関係を有する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における成分Aは、一般式
(1)で示されるアニス酸ヒドラジド系化合物である。
【0009】
【化3】
【0010】ここでRは、炭素数1〜3のアルキル基、
φは、フェニル基である。成分Aは、成分Bのジヒドラ
ジド化合物と成分Cのエポキシ樹脂との硬化反応を促進
するための触媒である。ジヒドラジト゛化合物とエポキシ
樹脂との反応は、フェノール性水酸基により加速される
が、各種の水酸基を持つ化合物をジヒドラジトに組み合
わせて検討した結果、一般式(1)のRが1であるアニ
ス酸ヒドラジドの他に、アニス酸ヒドラジドのメトキシ
基をエトキシ基に置換したもの、またはメトキシ基をブ
トキシ基に置換したヒドラジド化合物の、3種のヒドラ
ジド化合物のみが、硬化温度を下げる触媒作用と良好な
貯蔵安定性とを示した。前記成分Aの配合量は、成分B
100重量部に対し、通常1〜30重量部である。1重
量部未満の場合は、触媒効果が少なく、30重量部を超
えると、塗膜の耐湿性が低下する。好ましくは、5〜1
5重量部である。
【0011】本発明に於ける成分Bのジヒドラジド化合
物は、水に対する溶解度が1重量%以下でかつ分子量が
300以下でなければならない。水に対する溶解度が1
重量%を超えると、未反応物が硬化塗膜中に残った場合
に、水分を吸収して溶解し、電子部品の特性に悪影響を
与える。また分子量が300を超えると、硬化塗膜の橋
架け分子量が大きくなり過ぎ、充分な耐湿性が得られな
い。ジヒドラジド化合物としては、例えばナフタレンジ
カルボン酸ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、イ
ソフタル酸ジヒドラジド、ドデカン2酸ジヒドラジドな
どがある。なお成分Bのジヒドラジド化合物は、硬化反
応後に全てがエポキシ樹脂と反応して硬化物中に残らな
いため、電子部品の特性に悪影響を与えることは無い。
【0012】本発明における成分Cのエポキシ樹脂は、
ビスフェノールタイプでもクレゾールノボラックタイプ
でもよい。成分Cの配合量は、ジヒドラジド化合物であ
る成分Bのヒドラジド基と、グリシジル基とが等当量す
ることが特に好ましい。また使用可能範囲は、成分Bの
ヒドラジド基10当量に対し、成分Cのグリシジル基は
6〜14重量部である。グリシジル基が6重量部未満で
あれば、未反応のヒドラジド化合物が耐湿性を低下させ
る。逆に14重量部を越えると、硬化性が低下する。
【0013】本発明における成分Dは特定寸法の鱗片状
顔料であり、これを配合することにより、エポキシ樹脂
系塗料組成物の塗膜に優れた冷熱サイクル性を与えるこ
とが出来る。その平均粒径は、10〜100μmに限定
される。平均粒径が10μm未満では、冷熱サイクル性
が悪くなり、逆に100μmを越えると、塗膜上に鱗片
状顔料が突起となって現れ塗膜外観が悪くなる。鱗片状
顔料には、例えばタルク、マイカなどが挙げられる。ま
た成分Dの添加量は、成分Bと成分Cの樹脂固形分との
合計量10重量部に対して1〜10重量部である。1重
量部未満の場合は冷熱サイクル性が悪くなり、10重量
部を越えると塗膜の外観が悪くなる。
【0014】本発明のエポキシ系塗料組成物は、ミネラ
ルスピリット等の炭化水素系の溶剤を追加して、塗布に
必要な粘度に調整することができる。またA、B、C及
びD以外の成分としては、例えばシリカ、カオリン、ア
ルミナ、酸化チタン、酸化鉄、シアニンブルーなどの顔
料を添加することも出来る。
【0015】各成分を、デスパー等で混合し、ロールミ
ル等で分散することによって塗料組成物を製造する。こ
うして得られた塗料組成物は、ロールコーターやデップ
塗装にて電子部品に塗付された後、160℃下でも硬化
し保護被膜となる。なお硬化温度は高い程、経時後も含
めて製品の物性を劣化させる傾向にあるが、劣化の程度
により使用可能な場合もある。このため、特に160℃
に限定する必要はなく、160〜170℃の間に適宜設
定することもできる。
【0016】
【実施例】次に本塗料組成物の製造例、本塗料組成物を
塗布した抵抗器の試験結果とを示す。下記の表1に示し
た実施例4種と比較例8種との配合量に基づき、各成分
をおのおの計量し、デスパーにて混合・撹拌した。次に
ロールミルで粒度40μm以下に分散させて、12種類
の塗料組成物を作成した。これらを種類毎に、一部を下
記(1)の貯蔵安定性の試験に供し、一部を各種毎に1
/4W型1MΩの炭素皮膜固定抵抗器に平均膜厚200
μmとなるように塗装した。その後160℃で10分間
の焼き付けをし塗膜を硬化させた。この炭素皮膜抵抗器
を用いて、下記(2)〜(7)の試験を行った。なお試
験条件の詳細は、以下に示す。
【0017】(1)貯蔵安定性 深さ80mm、断面直径60mmのガラスビンに、70
mmの深さまで塗料組成物を入れて密閉し、40℃の恒
温器中に30日間静置して、初期と試験後との粘度をリ
オンビスコテスター(20℃;単位ポイズ)で測定し
た。試験後の粘度が、初期の粘度の約1.5倍以下のと
きを合格(○)とした。
【0018】(2)塗装作業性と外観 1/4W型1MΩの炭素皮膜固定抵抗器に、25℃に調
整した塗料組成物を塗布し、160℃で10分間加熱す
る。塗布後に垂れがなく、硬化塗膜の厚さが最低200
μm以上で外観にピンホールやクラックのないときを合
格(○)とした。
【0019】(3)耐湿性 試験(2)で塗装した抵抗器を、85℃、85%相対湿
度の雰囲気中で、250VDCを1.5時間通電/0.
5時間無通電を1サイクルとして、250サイクルの試
験を行った。初期と試験後との抵抗値を測定して、初期
の抵抗値に対する試験後の抵抗値の変化率が±5%以内
であるときを合格(○)とした。
【0020】(4)耐熱性 試験(2)で塗装した抵抗器を、155℃に調整したオ
ーブン中に1,000時間静置した。試験後、外観にク
ラックがなく、初期の抵抗値に対する試験後の抵抗値の
変化率が±1%以内であるときを合格(○)とした。
【0021】(5)冷熱サイクル性 試験(2)で塗装した抵抗器を、−20℃と120℃の
温度変化を交互に与え、これを1サイクルとして、10
0サイクルの試験を行った。試験後、外観にクラックが
なく、初期の抵抗値に対する試験後の抵抗値の変化率が
±1%以内であるときを合格(○)とした。
【0022】(6)絶縁性 試験(2)で塗装した抵抗器を、直角の金属製Vブロッ
クの内側に、両端がはみ出さないように置き、Vブロッ
クとリード線の間に500Vの直流電圧を2分間印可し
て抵抗値を測定した。10,000MΩ以上を合格
(○)とした。
【0023】(7)耐ハンダ性 試験(2)で塗装した抵抗器を、沸騰水中で5分煮沸し
たのち、280℃のハンダ浴に10秒間浸漬した。試験
後、外観にクラックがなく、初期の抵抗値に対する試験
後の抵抗値の変化率が±5%以内であるときを合格
(○)とした。それらの結果もまとめて表1に示す。な
お表中の配合量は全て重量部である。
【0024】
【表1】
【0025】表1の結果から、実施例1〜4の塗料組成
物を用いることにより、硬化温度を170〜180℃か
ら160℃に低下させても、硬化が可能でかつ従来と同
じ塗料組成物としての貯蔵安定性、並びに塗装作業性と
外観、耐湿性、耐熱性、冷熱サイクル性、絶縁性及び耐
ハンダ性とに優れた電気特性を有する電子部品を得るこ
とができる。 一方比較例1〜8では、塗料組成物とし
ての貯蔵安定性、又は電子部品の被膜の耐湿性、冷熱サ
イクル性若しくは耐ハンダ性が不合格であった。
【0026】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂系塗料組成物は、
硬化温度を160℃まで低下させても被膜の効果が良好
で、電子部品の特性等に悪影響を及ぼすことがなく、か
つ貯蔵安定性、冷熱サイクル性等も良好である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分A、B、C及びDを含む一液型
    のエポキシ樹脂系塗料組成物。 A:一般式(1)で示される化合物 【化1】 (Rは炭素数1〜3のアルキル基、φはフェニル基であ
    る。) B:水に対する溶解度が1重量%以下であり、かつ分子
    量が300以下であるジヒドラジド化合物 C:エポキシ樹脂 D:平均粒径が10〜100μmである鱗片状顔料 かつ成分A、B、C及びDの各配合量が、 A:B100重量部に対して1〜30重量部、 C:Bのヒドラジド基の10当量当たり、Cのグリシジ
    ル基が6〜14当量、 D:(B+C)10重量部に対し1〜10重量部 の関係を有する。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7781542B2 (en) * 2004-06-02 2010-08-24 Hexcel Composites, Ltd. Cure accelerators
JP6260734B1 (ja) * 2017-03-30 2018-01-17 東洋インキScホールディングス株式会社 電子部品保護シート

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7781542B2 (en) * 2004-06-02 2010-08-24 Hexcel Composites, Ltd. Cure accelerators
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