JP2001026005A - 柱状圧縮集合木材の製造方法及び柱状圧縮集合木材 - Google Patents

柱状圧縮集合木材の製造方法及び柱状圧縮集合木材

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JP2001026005A
JP2001026005A JP11198594A JP19859499A JP2001026005A JP 2001026005 A JP2001026005 A JP 2001026005A JP 11198594 A JP11198594 A JP 11198594A JP 19859499 A JP19859499 A JP 19859499A JP 2001026005 A JP2001026005 A JP 2001026005A
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Tadashi Fujibayashi
正 藤林
Masahito Kashiwabara
将人 柏原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイスを用いて圧縮成形することで、簡単且
つ安価な製造装置を採用でき、大量生産にも好適で、製
作コストも低減でき、しかも断面形状に対する自由度が
大きく、表面美麗な柱状圧縮集合木材の製造方法及び柱
状圧縮集合木材を提供する。 【解決手段】 小径木からなる丸太材1に対して湿熱処
理を施して組織を軟化させる湿熱工程と、丸太材1に接
着剤を塗布するとともに、複数本の丸太材1を束ねて仮
止めする仮止工程と、仮止めした集合体3をダイス30
に通して所望形状に圧縮するとともに、圧縮状態を維持
しながら形状固定化ケース35内に押し込む圧縮押込工
程と、形状固定化ケース35内に装填した集合体3’を
加熱し、集合体3’の形状及び形体を固定、安定化させ
る加熱工程と、成形品としての柱状圧縮集合木材10を
固定化ケース35から取り出す取出工程とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、複数本の小径木を
集合させて柱状に圧縮成形してなる柱状圧縮集合木材の
製造方法及び柱状圧縮集合木材に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、杉、桧等は建築材料として多用
されているが、これらの樹木は、本来的に軟質材である
ことから堅牢度が低く、特にこれらの樹木の成育過程で
除去される間伐材は、小径木であり、極めて柔らかく湾
曲していることが多いので、そのままでは建築材料、例
えば柱等として利用できないものであった。このような
間伐材を建築材料として有効利用すべく、間伐材の組織
を緻密にしてその強度を高めた圧縮成形木材の製造技術
が種々提案されている。例えば、特公平7−2326号
公報、特開平4−14404号公報、特開平4−201
503号公報には、原木を圧力容器内で高温、高圧の水
蒸気で処理して軟化させてから圧縮し、その後加熱処理
により形状及び形体を固定、安定化する圧縮成形木材の
製造技術が記載されている。
【0003】また、間伐材の圧縮方法としては、プレス
機を用いる場合とダイスを用いる場合の2つに大別でき
る。プレス機を用いる場合には、圧縮率を高めて圧縮木
材の強度を容易に向上できるとともに、比較的長尺な圧
縮木材でも製造できるが、プレスしながら形状を固定す
るため装置全体が大がかりになるとともに成形時間が長
くなること、製作する圧縮木材の断面形状に対する制約
が大きいこと、などの問題を有している。また、ダイス
を用いる場合には、装置の構成を簡単にできること、ダ
イスの内面形状を変更することで、各種断面形状の圧縮
木材を製作できること、ダイスにて圧縮した木材を形状
固定化ケース内に装填し、複数の圧縮木材を形状固定化
ケースとともに加熱して、形状及び形体を固定、安定化
させることが可能なので、製造効率を格段に向上できる
こと、プレス機による場合よりも表面が滑らかで光沢を
有し、表面美麗な成形品が得られること、などの利点を
有するが、長尺な圧縮木材を製作できないこと、圧縮率
を大きく設定することが困難で、プレス機を用いる場合
よりも強度が多少低下すること、などの問題を有してい
る。
【0004】また、間伐材自体は小径なものなので、圧
縮木材の断面サイズを十分に確保できないことから、複
数本の間伐材をまとめて圧縮成形してなる圧縮集合木材
の製造方法も提案されている。例えば、特開平7−11
2407号公報には、加熱処理により軟化させた複数本
の間伐材を、接着剤を介在させた状態でプレス機により
圧縮成形することで、大きな断面サイズの圧縮集合木材
が得られるようになした製造方法が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記圧縮集
合木材の製造方法では、プレス機により原木を圧縮する
関係上、1本の原木を圧縮する場合と同様の問題、即ち
プレスしながら形状を固定するため装置全体が大がかり
になるとともに成形時間が長くなること、製作する圧縮
木材の断面形状に対する制約が大きいこと、などの問題
が発生する。一方、ダイスを用いて圧縮集合木材を製作
することも考えられるが、間伐材の外径が一様でないこ
とから、複数本の間伐材をダイスに対してスムーズに挿
入できないと考えられ、たとえ挿入できたとしても、成
形品の品質バラツキが大きくて実用に耐えないものにな
るとの先入観があり、しかも複数本の間伐材を束ねて圧
縮成形する場合には、圧縮率を高く設定する必要がある
ことから、ダイスでは困難であると考えられ、たとえ圧
縮できたとしても、外面に長さ方向に沿って比較的大き
な条溝が形成され、外観が低下するという先入観もあ
り、十分な検討がなされていなかった。
【0006】本発明の目的は、ダイスを用いて圧縮成形
することで、簡単且つ安価な製造装置を採用でき、大量
生産にも好適で、製作コストも低減でき、しかも断面形
状に対する自由度が大きく、表面美麗な柱状圧縮集合木
材の製造方法及び柱状圧縮集合木材を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明者ら
は、ほとんど検討されることのなかった、ダイスを用い
た圧縮集合木材の製造技術に関して鋭意検討を重ね、強
度面及び品質のバラツキに関しては、一様な直径に成形
した丸太材を用いることで、その大部分を解消できるこ
とに着目し、本発明を完成するに至った。
【0008】請求項1に係る柱状圧縮集合木材の製造方
法は、小径木からなる丸太材に対して湿熱処理を施して
組織を軟化させる湿熱工程と、組織を軟化させた丸太材
に接着剤を塗布するとともに、複数本の丸太材を束ねて
仮止めする仮止工程と、仮止めした集合体をダイスに通
して所望形状に圧縮するとともに、圧縮状態を維持しな
がらダイスに連なる形状固定化ケース内に押し込む圧縮
押込工程と、形状固定化ケース内に装填した集合体を形
状固定化ケースとともに加熱し、集合体の形状及び形体
を固定、安定化させる加熱工程と、成形品としての柱状
圧縮集合木材を固定化ケースから取り出す取出工程とを
備えたものである。
【0009】この製造方法においては、複数本の丸太材
を束ねて仮止めした集合体をダイスに通して圧縮するの
で、1本の丸太材をダイスで圧縮する場合と同様に、集
合体を圧縮することが可能となる。また、圧縮により集
合体は、ダイスの内面形状と略同じ形状に塑性変形しな
がら圧縮され、丸太材同士の接触面積は圧縮率に応じて
増大するが、ダイスによる圧縮率は約40%が限界であ
ることから、集合体がダイスの内側に隙間なく詰まった
状態になることはなく、柱状圧縮集合木材の外面には長
さ方向に沿って延びる条溝が形成されることになる。ま
た、こうしてダイスで圧縮した集合体は、ダイスに連な
る形状固定化ケース内に押し込んで、形状固定化ケース
とともに加熱することにより、形状及び形体を固定、安
定化させることになるが、圧縮押込工程において集合体
を装填した形状固定化ケースを予め複数製作し、加熱工
程においてこれら複数の集合体を同時に加熱すると、柱
状圧縮集合木材の生産効率を格段に向上できるととも
に、加熱のためのエネルギの使用量も節減できる。更
に、圧縮押込工程において、集合体の外面がダイス及び
形状固定化ケースの内面に摺接することで、表面に光沢
が発現し、プレス機にて圧縮成形した場合よりも表面の
平滑性に優れた成形品が得られる。更にまた、この製造
方法では、丸太材を接着した後、加熱して形状及び形体
を固定、安定化させるので、圧縮成形後における残留応
力除去のための養生期間を短縮できる。
【0010】請求項2記載の製造方法は、前記仮止工程
において、仮止めされる複数本の丸太材の外周面のうち
の相互に接触する接触部位の少なくとも一方にのみ接着
剤を塗布してから、これら複数の丸太材を仮止めするも
のである。丸太材の全面に接着剤を塗布することも可能
であるが、接触部位にのみ塗布することで接着剤の使用
量を極力少なくできる。また、ダイス内面に接着剤が付
着することもないので、ダイスへの集合体の押込み時に
おける摩擦抵抗を少なくして、スムーズな押込み操作が
可能になるとともに、圧縮集合木材の外面に対する接着
剤の付着を防止して、圧縮集合木材の表面の平滑性を向
上できる。
【0011】請求項3記載の製造方法は、前記仮止工程
において、仮止めされる複数本の丸太材のうちの相互に
接触する接触部位の少なくとも一方に、丸太材の長さ方
向に沿って充填溝を形成し、充填溝の位置において丸太
材が接触するように複数本の丸太材を束ねて仮止めして
から、充填溝により形成される隣接する丸太材間の通路
に接着剤を充填するものである。このように仮止めして
から接着剤を塗布する場合には、充填溝を基準に丸太材
を周方向に位置決めでき、丸太材同士の接触部位に確実
に接着剤を配置することが可能となる。また、充填溝に
より形成される丸太材間の通路に接着剤を充填するの
で、接着剤として多少粘度の低いものを使用した場合で
もダレたりするという不具合を防止できる。
【0012】請求項4記載の製造方法は、前記相互に接
触する丸太材の少なくとも一方の接触部位の外面側であ
って、圧縮集合木材となしたときに外面付近で且つ外面
に露出しない部位に、長さ方向に沿って略全長に亙って
接着剤の流出防止溝を形成したものである。このように
構成すると、圧縮集合木材の外面側への接着剤の流出を
防止しつつ、接着剤を接触部位の略全面に十分に配置さ
せるとが可能となる。
【0013】請求項5記載の製造方法は、前記接着剤と
して粘度が10000〜20000cpsのものを用い
たものである。このような接着剤は比較的粘度が高く、
必要箇所に必要量だけ塗布できるので好ましい。
【0014】請求項6記載の製造方法は、前記仮止工程
において、締付け、弛緩、取外し可能な連結具を有する
バンド部材を用いて複数の丸太材を仮止めしたものであ
る。バンド部材は、仮止工程においては、複数本の丸太
材を締めつけて仮止めし、圧縮押込工程では、ダイスに
挿入される集合体から順次取外す必要があるので、締付
け、弛緩、取外し可能な連結具を具備するものを採用す
ることになる。
【0015】請求項7記載の製造方法は、前記ダイスへ
の集合体の挿入方向前端側における丸太材の仮止め位置
を、集合体の前端部からダイスの円錐部の長さと略同じ
長さだけ後方位置に設定したものである。前述のよう
に、圧縮押込工程では、ダイスに挿入される集合体から
仮止め用のバンド部材等を順次取外す必要があるので、
請求項7記載のように構成する必要がある。
【0016】請求項8記載の製造方法は、前記圧縮押込
工程に用いるダイスの円錐部内面の傾斜角度をダイスの
中心線に対して5〜10度に設定したものである。ダイ
スの円錐部内面の傾斜角度は、5度未満の場合には、設
備が長大になり、10度を越える場合には、集合体のダ
イスへの挿入が困難になるので、5〜10度に設定する
ことが好ましい。請求項9記載の製造方法は、前記ダイ
スの圧縮率を20〜40%に設定したものである。ダイ
スの圧縮率は、20%未満の場合には、丸太材を十分に
圧縮できず、40%を越えると、集合体のダイスへの挿
入が困難になるので、20〜40%に設定することにな
る。
【0017】請求項10記載の製造方法は、前記圧縮押
込工程で用いるダイスの内面形状を円形に構成したもの
である。このようにダイスの内面形状を円形に構成する
と、プレス機では製作困難であると考えられていた、略
円柱状の圧縮集合木材を製作できる。請求項11記載の
製造方法は、前記仮止工程において、柱状圧縮集合木材
に空洞部を形成するための丸太材と略同じ長さの芯材を
用い、この芯材を取り囲むように複数の丸太材を配置し
て仮止めし、柱状圧縮集合木材の成形後に芯材を抜き取
って柱状圧縮集合木材に空洞部を形成するものである。
このような空洞部を有する圧縮集合木材は、例えば空洞
部を活用して配線や配管を通すことができるし、空洞部
を有する家具、例えば収納箱や花瓶等に利用できる。
【0018】請求項12に係る柱状圧縮集合木材は、湿
熱処理を施して組織を軟化させた小径木からなる複数本
の丸太材を接着剤を介在させた状態で圧縮成形してなる
柱状圧縮集合木材であって、後加工を施すことなく外面
の表面粗さが80μm以下に設定されたものである。こ
のような柱状圧縮集合木材は、前記請求項1〜11記載
の製造方法にて製造することが可能であり、プレス機で
成形した圧縮集合木材の表面粗さの約1/10の表面美
麗なものとなる。
【0019】請求項13記載の柱状圧縮集合木材は、略
円柱状に圧縮成形されたものである。このような円柱状
の柱状圧縮集合木材は、プレス機では成形困難であると
考えられていたが、前記請求項10記載のように内面形
状を円形となしたダイスを用いることで容易に製造する
ことで可能である。請求項14記載の柱状圧縮集合木材
は、中央部に圧縮丸太材の存在しない空洞部を形成した
ものである。このような空洞部を有する柱状圧縮集合木
材は、例えば空洞部を活用して配線や配管を通すことが
できるし、空洞部を有する家具、例えば収納箱や花瓶等
に利用できる。請求項15記載の柱状圧縮集合木材は、
外面付近において圧縮丸太材の接着面に、接着剤の流出
を防止する流出防止溝を長手方向に沿って形成したもの
である。この柱状圧縮集合木材では、丸太材に塗布した
接着剤が、圧縮成形時に、圧縮集合木材の外面側へ流出
することが考えられるので、接着面に流出防止溝を形成
することが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。先ず、柱状圧縮集合木
材の製造方法について、図1〜図7を参照しながら説明
するが、本実施例では、7本の丸太材1を用いた図8に
示すような柱状圧縮集合木材10の製造方法を例示しな
がら説明する。この柱状圧縮集合木材10の製造方法
は、基本的には、小径木から丸太材1を製作する前処理
工程と、丸太材1に対して湿熱処理を施して組織を軟化
させる湿熱工程と、組織を軟化させた丸太材1に接着剤
2を塗布するとともに、複数本の丸太材1を束ねて仮止
めする仮止工程と、仮止めした集合体3をダイス30に
通して所望形状に圧縮するとともに、圧縮状態を維持し
ながらダイス30に連なる形状固定化ケース35内に押
し込む圧縮押込工程と、形状固定化ケース35内に装填
した集合体3からなる集合体3’を形状固定化ケース3
5とともに加熱し、集合体3’の形状及び形体を固定、
安定化させる加熱工程と、成形品としての柱状圧縮集合
木材10を形状固定化ケース35から取り出す取出工程
とを備えている。
【0021】前処理工程では、図1に示すように、小径
木を一定長さにカットするとともに、その外径が長さ方
向に一様になるように外面加工を施して丸太材1を製作
する。小径木としては、杉、桧などの成育過程で伐採す
る間伐材を好適に利用できるが、それ以外の樹木を用い
てもよい。丸太材1としては、直径が30〜100mm
のものが好適に利用できるが、成形する柱状圧縮集合木
材10の形状やサイズに応じて適宜に設定することにな
る。また、丸太材1の長さは、後述のように丸太材1を
束ねてなる集合体3をダイス30で圧縮しながら形状固
定化ケース35内に装填する関係上、圧縮率にもよる
が、ダイス30及び形状固定化ケース35内への集合体
3の挿入抵抗が過剰に大きくならないようにするため、
2000mm未満に設定することが好ましい。
【0022】湿熱工程では、丸太材1に湿熱処理を施し
てその組織を軟化させる。湿熱処理としては、周知の方
法を採用できるが、特に水蒸気加熱や熱水加熱や高周波
加熱による湿熱処理は、比較的大量の木材を一度の処理
できるので好ましい。例えば、熱水加熱による湿熱処理
では、図2に示すように、複数本の丸太材1を投入可能
な水槽20を用い、この水槽20内に約90±5℃の熱
湯21を満たした状態で、複数本の丸太材1を水槽20
内に投入し、浮き上がらないように重り22を用いて丸
太材1を熱湯21に浸漬させてから、水槽20に蓋23
をして約30分間維持し、丸太材1の表面を均一に軟化
させることになる。尚、水槽20にヒータなどの加熱手
段を設けて、熱湯の温度を制御することも好ましい。
【0023】仮止工程では、図3に示すように、組織を
軟化させた丸太材1に接着剤2を塗布するとともに、複
数本の丸太材1を束ねて仮止めする。この仮止工程にお
いては、丸太材1に接着剤2を塗布した後、これらの丸
太材1を束ねて仮止めしてもよいし、丸太材1を束ねて
から接着剤2を塗布してもよい。これらの作業は、丸太
材1を水平姿勢にして行ってもよいが、接着剤2のダレ
等の問題が発生する場合には、縦向き姿勢にして行って
もよい。また、直径を一様に設定した丸太材1において
も、元口側と末口側とで組織の密度が異なるので、元口
側と末口側とが交互に配置されるように丸太材1を束ね
ることが好ましい。
【0024】接着剤2は、図3(a)に示すように、線
状に塗布してもよいし、圧縮成形した後に接触する隣接
する圧縮丸太材1の接触部分(図参照)に面的に塗布し
てもよい。いずれにしても、圧縮丸太材1の接触部分の
少なくとも一方に塗布し、柱状圧縮集合木材10となし
たときに、外側へ接着剤2がはみ出さないように塗布す
ることが、接着剤2の使用量を節減する上で好ましい。
接着剤2を線状に塗布する場合には、塗布した接着剤2
がダレないようにするため、粘度が10000〜200
00cpsの接着剤2を用いることが好ましい。また、
接着剤2を線状に塗布する場合における塗布量は、圧縮
率にもよるが、直径約50mmの丸太材を用いて柱状圧
縮集合木材10を製造する場合には、単位長さ(1c
m)当たり1.5〜3.0ccの接着剤2を塗布するこ
とが適当である。接着剤2としては、ポリウレタン系、
フェノール系、レゾルシノール系、メラミン系、ユリア
系、エポキシ系、水性高分子−イソシアネート系、酢酸
ビニル樹脂系、などの接着剤を使用できる。使用する接
着剤2の種類は、接着剤のコスト、溶剤の種類、柱状圧
縮集合木材の用途などを勘案して選定することになる。
【0025】また、図4に示すように、仮止めされる複
数本の丸太材1のうちの相互に接触する接触部位の少な
くとも一方に、丸太材1の長さ方向に沿って充填溝4を
形成してもよい。充填溝4への接着剤2の充填は、仮止
め前に行ってもよいし、仮止め後に行ってもよい。いず
れにしても、接着剤2を充填溝4内に収容できるので、
接着剤2のダレを効果的に防止できる。また、丸太材1
の仮止め後に、充填する場合には、接着剤2のダレや他
物との接触による剥離等を確実に防止できるとともに、
充填溝4を基準に複数の丸太材1を位置合わせすること
ができ、丸太材1の接触部位間に確実に接着剤2を配置
させることが可能となる。また、このような充填溝4
は、丸太材1の圧縮成形後には略完全に無くなることに
なる。
【0026】更に、図4に示すように、相互に接触する
丸太材1の少なくとも一方の接触部位の外面側であっ
て、圧縮集合木材10となしたときに外面付近で且つ外
面に露出しない部位に、長さ方向に沿って略全長に亙っ
て接着剤2の流出防止溝5を形成してもよい。流出防止
溝5の断面サイズは、圧縮成形後においても流出防止溝
5が残存するサイズに設定することになる。但し、流出
防止溝5付近は充填溝4付近よりも圧縮率が小さいの
で、比較的小さな断面サイズでも圧縮成形後において残
存することになる。このように構成すると、圧縮成形時
に、柱状圧縮集合木材10の外面側へ流れ出ようとする
接着剤2を、この流出防止溝5に収容して、柱状圧縮集
合木材10の外面側への接着剤2の流出を防止でき、外
面側へ流出して固化した接着剤2を除去するなどの後工
程を省略できる。また、接触部分の外面側部分にも十分
に接着剤2が行き渡るので、圧縮丸太材11同士の接着
強度を十分に確保できる。
【0027】集合体3の仮止めは、バンド部材25によ
り行うことになるが、バンド部材25は後述するように
集合体3をダイス30へ挿入しながら取り外せるよう
に、締付け、弛緩、取外し可能な周知の連結具26を具
備するものを採用することになる。また、バンド部材2
5は、その取扱性を向上するため柔軟性を有し、しかも
強靱な素材で構成することが好ましく、例えばアラミド
繊維などからなる繊維材で構成することが好ましい。但
し、金属バンド等を用いることも可能である。集合体3
に対するバンド部材25の取付位置は任意に設定可能で
あるが、後述する圧縮押込工程において、集合体3をダ
イス30へ挿入しながら挿入方向前端側のバンド部材2
5から順次取り外す必要があるので、図5(a)に示す
ように、最前端位置のバンド部材25は、集合体3の前
端からダイス30の円錐部31の長さ以上の位置、即
ち、ダイス30への集合体3の挿入時に、その前端が円
錐部31の小径口32に挿入された状態で、バンド部材
25を取り外せるような位置に設けることが好ましい。
最前端位置以外におけるバンド部材25は集合体3が確
実に保形されるように配置されていれば、任意の位置に
任意の本数配置するとが可能であるが、作業性を向上す
るために、極力少ない本数に設定することが好ましい。
【0028】圧縮押込工程では、図5に示すように、仮
止めした集合体3をダイス30に通して所望形状に圧縮
するとともに、圧縮状態を維持しながらダイス30に連
なる形状固定化ケース35内に押し込むことになる。具
体的には、集合体3の一端側をダイス30に装着し、他
端側に押込みシリンダー34の押込み治具35を当て、
シリンダー34により一端側からダイス30内に押し込
むことになる。これにより、集合体3は、図8に示す柱
状圧縮集合木材10と同じ形状にまで塑性変形した集合
体3’となり、また接着剤2は、塑性変形した圧縮丸太
材1’間の接触部分に広がって接着剤層2’を形成す
る。尚、集合体3のダイス30への挿入時に、前述のよ
うにバンド部材25を集合体3から順次取り外すことに
なる。ダイス30の円錐部31の内面形状は、成形する
柱状圧縮集合木材10の断面形状に応じた形状、例えば
円形状や多角形状等に任意に構成できる。また、円錐部
31の内面の中心線に対する傾斜角度θは、5〜10度
に設定され、ダイス30による集合体3の圧縮率は、2
0〜40%に設定されている。つまり、集合体3の圧縮
率が40%を越える場合には、ダイス30への集合体3
の挿入抵抗が大きくなりすぎて、その作業性が低下し、
20%未満の場合には、圧縮丸太材11同士の接触面積
を十分に確保することができず、柱状圧縮集合木材10
の強度低下が懸念されるので、20〜40%に設定する
ことが好ましい。
【0029】形状固定化ケース35は、ダイス30で圧
縮成形された集合体3’の圧縮状態を維持するためのも
ので、集合体3’からの復元力に耐えうる強度剛性を有
する金属製のパイプ部材で構成され、その長さは集合体
3’と略同じ長さ、或いはそれよりもやや長めに設定さ
れ、その内面形状及び内面寸法はダイス30の小径口3
2の内面形状及び内面寸法と略同じに設定されている。
【0030】こうして、集合体3’を装填した形状固定
化ケース35を複数製作する。そして、次の加熱工程で
は、形状固定化ケース35内に装填した集合体3’を形
状固定化ケース35とともに加熱し、集合体3’の形状
及び形体を固定、安定化させる。加熱方法としては、水
蒸気加熱や高周波加熱などの周知の加熱方法が好適に採
用できる。ここでは水蒸気加熱について具体的に説明す
る。図6に示すように、前述のように集合体3’を装填
した複数の形状固定化ケース35を台車付きのコンテナ
40に入れてから、このコンテナ40を水蒸気が供給で
きる圧力釜41に入れ、水蒸気処理を行って、集合体
3’の形状及び形体を固定、安定化するとともに接着剤
層2’を硬化させる。この時の水蒸気温度は150℃以
上200℃未満、処理時間は30分以上90分未満の範
囲内にそれぞれ設定する。水蒸気温度が150℃未満の
場合には、接着剤層2’は硬化するが、圧縮された集合
体3’の形状を固定するため長時間の処理を要し、集合
体3’が熱処理によって脆化する。また、温度が200
℃以上の場合には、圧縮した集合体3’の形状は固定さ
れるが、接着剤層2’の熱処理による劣化のため圧縮丸
太材1’同士の接着力が低下し、柱状圧縮集合木材10
の強度が低下する。
【0031】取出工程では、成形品としての柱状圧縮集
合木材10を形状固定化ケース35から取り出すことに
なる。具体的には、図7(a)に示すように、形状固定
化ケース35に装填された状態の柱状圧縮集合木材10
の端面に、押込みシリンダー45に取り付けた抜き出し
用治具46をあて、図7(b)に示すように、押込みシ
リンダー45によって柱状圧縮集合木材10を形状固定
化ケース35から抜き出し、柱状圧縮集合木材10を得
ることになる。
【0032】前記実施例では、中実の柱状圧縮集合木材
10の製造方法について説明したが、次のように前記製
造方法を部分的に変更することで、図10に示すような
中央部に空洞部13を有する中空の柱状圧縮集合木材1
0Aを製作することも可能である。即ち、前記実施例と
同様に前処理工程において丸太材1を製作し、湿熱工程
を経て丸太材1の組織を軟化させる。そして、仮止工程
においては、前記実施例とは異なり、中央部の丸太材1
と外周部の丸太材1間に接着剤2を塗布しないようにし
て、これら7本の丸太材1を束ねて仮止めする。但し、
中央部は丸太材1に代えて金属棒や金属パイプ等の圧縮
変形し難い素材からなる芯材を配置させてもよい。
【0033】次に、実施例と同様に、圧縮押込工程にお
いて集合体3をダイス30で圧縮しながら形状固定化ケ
ース35内に装填し、加熱工程において、集合体3’の
形状を固定化してから、取出工程において、形状固定化
ケース35から柱状圧縮集合木材10を取り出す。次
に、新たな工程として、形状固定化ケース35から取り
出した柱状圧縮集合木材10の中央部の圧縮丸太材11
を例えばシリンダーにて押し出す押出工程を設け、この
押出工程を経て、中央部の圧縮丸太材11を抜き取るこ
とで、中央部に空洞部13を有する柱状圧縮集合木材1
0Aを製作することになる。尚、中央部に丸太材1に代
えて金属棒や金属パイプなどの芯材を用いる場合には、
任意の断面形状の空洞部を形成できるし、抜き取った芯
材を繰り返し使用することができるので好ましい。ま
た、空洞部13は柱状圧縮集合木材10Aの中央部以外
の部分に形成するとも可能で、例えば、中央部から一側
方へ開口する空洞部を形成して、断面略コ状の柱状圧縮
集合木材を製作してもよい。この場合には、この柱状圧
縮集合木材10Aを植物等を栽培するためのプランタ等
として利用することが可能となり、ガーデニング等に好
適に利用することが可能となる。
【0034】次に、前述のようにして成形した柱状圧縮
集合木材の構成について説明する。尚、本実施例では丸
太材1を7本用いた場合と、6本用いた場合と、4本用
いた場合について説明するが、例示した本数以外の複数
本の丸太材1を用いて柱状圧縮集合木材を構成すること
も可能であるし、柱状圧縮集合木材の断面形状も円形や
輪状や四角形以外の形状に形成することも可能である。
【0035】図8に示す柱状圧縮集合木材10は、前述
のように7本の丸太材1をダイス30で圧縮成形したも
ので、中央に1本の圧縮丸太材11が配置され、それを
取り囲むように6本の圧縮丸太材11が配置され、隣接
する圧縮丸太材11の接触する接触部分には接着剤層1
2が形成され、7本の圧縮丸太材11は接着剤層12を
介して接着固定されている。また、隣接する圧縮丸太材
11の円弧面14間には条溝15がその長さ方向の全長
に亙ってそれぞれ形成され、これら6本の条溝15が柱
状圧縮集合木材10の意匠を特徴づける構成となってい
る。柱状圧縮集合木材10の直径は、丸太材1の直径及
びダイス30の円錐部31の内面寸法に応じて設定され
るが、例えば丸太材1として直径約50mmのものを用
いる場合には、直径120〜150mmの柱状圧縮集合
木材10を製作できる。このような円柱状の柱状圧縮集
合木材10は、プレス機では容易に製作できないもので
あり、間伐材の新たな用途を拡大する上で好ましいもの
となる。
【0036】尚、図9に示すように、外側6本の圧縮丸
太材11を接着する接着剤層12の外周近傍部に、接着
剤2の流出防止溝5を形成してもよい。このような流出
防止溝5は、前述の製造方法でも説明したように、柱状
圧縮集合木材10の外面側への接着剤2の流出を防止し
て、圧縮成形後に固化した接着剤2を除去するなどの後
処理を行うことなく綺麗な外観の柱状圧縮集合木材10
が得られるので好ましい。また、接着剤層12を柱状圧
縮集合木材10の外周近傍部まで確実に配置できるの
で、接着強度を十分に確保する上でも好ましい。
【0037】図10に示す柱状圧縮集合木材10Aは、
前記柱状圧縮集合木材10の7本の圧縮丸太材11のう
ち、中央の1本の圧縮丸太材11を除去して空洞部13
を形成したものである。このような柱状圧縮集合木材1
0Aは、空洞部13を利用して配線や配管を施すことが
可能なので、建築材料として好適に利用できる。また、
建築材料以外に、空洞部13を有するような製品、例え
ば、収納箱や花瓶等に利用するとができる。尚、このよ
うな柱状圧縮集合木材10Aに流出防止溝5を形成する
場合には、接着剤層12の外面側付近及び内面側付近に
流出防止溝5を形成することが好ましい。
【0038】図11に示す柱状圧縮集合木材10Bは、
4本の丸太材1を内面形状が正方形のダイスに挿入して
角柱状に圧縮成形したもので、柱状圧縮集合木材10と
同様に、隣接する圧縮丸太材11Bは接着剤層12Bを
介して接着されている。柱状圧縮集合木材10Bの一辺
の長さは、丸太材1の直径及びダイスの円錐部の内面寸
法に応じて設定されるが、例えば丸太材1として直径約
50mmのものを用い場合には、95〜115mmの柱
状圧縮集合木材10Bを製作できる。これらの柱状圧縮
集合木材10、10A、10Bは、前述のようにダイス
で圧縮成形するため、後加工を施すことなく外面の表面
粗さが80μm以下に設定され、プレス機により成形し
た場合よりも格段に表面美麗なもとなる。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る柱状圧縮集合木材の製造方
法によれば、以下のような効果が得られる。 柱状圧縮集合木材の外面に隣接する丸太材間に沿っ
て長さ方向に延びる条溝が形成され、これにより柱状圧
縮集合木材の意匠性を向上できる。 ダイスを用いて柱状圧縮集合木材を圧縮成形するの
で、装置全体の構成を簡単して、製造装置の製作コスト
を低減できる。 集合体を装填した形状固定化ケースを予め複数製作
し、加熱工程においてこれら複数の集合体を同時に加熱
できるので、柱状圧縮集合木材の生産効率を格段に向上
できるとともに、加熱のためのエネルギの使用量も節減
できる。 柱状圧縮集合木材の製作コストを低減できるととも
に、大量生産にも容易に対応できる。 ダイス及び形状固定化ケースの形状を変更すること
で、任意の断面形状の柱状圧縮集合木材を製作できる。 集合体の外面がダイス及び形状固定化ケースの内面
に摺接することで、表面粗さが抑制され、プレス機にて
圧縮成形した場合よりも、光沢を有する表面の平滑性に
優れた成形品が得られる。 丸太材を接着した後、加熱して形状及び形体を固
定、安定化させるので、圧縮成形後における残留応力除
去のための養生期間を短縮できる。
【0040】請求項2記載のように、丸太材の接触部位
の少なくとも一方にのみ接着剤を塗布してから、複数の
丸太材を仮止めすると、接着剤の使用量を極力少なくで
きる。また、ダイス内面に接着剤が付着することもない
ので、ダイスへの集合体の押込み操作がスムーズに行
え、しかも圧縮集合木材の外面に対する接着剤の付着を
防止して、圧縮集合木材の表面の平滑性を向上できる。
請求項3記載のように、丸太材の接触部位の少なくとも
一方に充填溝を形成し、充填溝の位置において丸太材が
接触するように複数本の丸太材を束ねて仮止めしてか
ら、充填溝により形成される隣接する丸太材間の通路に
接着剤を充填すると、丸太材同士の接触部位に確実に接
着剤を配置することが可能となる。また、接着剤として
多少粘度の低いものを使用した場合でも、接着剤がダレ
たりするという不具合を防止できる。
【0041】請求項4記載のように、丸太材の接触部位
の外面側に流出防止溝を形成すると、圧縮集合木材の外
面側への接着剤の流出を防止しつつ、圧縮丸太材同士の
接着強度を十分に確保することが可能となる。請求項5
記載のように、接着剤として粘度が10000〜200
00cpsのものを用いると、必要箇所に必要量だけ接
着剤を塗布することが可能となり、接着剤の使用量を節
減しつつ、接着不良を効果的に防止できる。
【0042】請求項6記載のように、締付け、弛緩、取
外し可能な連結具を有するバンド部材を用いて複数の丸
太材を仮止めすると、丸太材の仮止め及びダイスへの挿
入の作業を効率的に行うことが可能となる。請求項7記
載のように、前端側における丸太材の仮止め位置を、集
合体の前端部からダイスの円錐部の長さと略同じ長さだ
け後方位置に設定すると、ダイスへの集合体の挿入時
に、集合体の前端側がばらけてしまうことを防止しつ
つ、仮止め用のバンド部材等を確実の取り外すことが可
能となる。
【0043】請求項8記載のように、ダイスの円錐部内
面の傾斜角度をダイスの中心線に対して5〜10度に設
定すると、設備が長大になることを防止しつつ、集合体
を適度な圧縮率、具体的には請求項9記載のように、圧
縮率20〜40%で圧縮成形することが可能となり、柱
状圧縮集合木材の成形性と強度を十分に確保することが
可能となる。請求項10記載のように、ダイスの内面形
状を円形に構成すると、プレス機では製作困難であると
考えられていた、略円柱状の圧縮集合木材を製作でき
る。請求項11記載のように構成すると、空洞部を有す
る柱状圧縮集合木材を製作できる。また、このような空
洞部を有する圧縮集合木材は、例えば空洞部を活用して
配線や配管を通すことができるし、空洞部を有する家
具、例えば収納箱や花瓶等に利用できる。
【0044】本発明に係る柱状圧縮集合木材によれば、
後加工を施すことなく外面の表面粗さが80μm以下に
設定されるので、プレス機で成形した圧縮集合木材では
得られなかった表面美麗なものとなる。このような柱状
圧縮集合木材は、請求項1〜11に記載の製造方法にて
容易に製造できる。請求項13記載のように、略円柱状
に圧縮成形された柱状圧縮集合木材は、プレス機では成
形困難であると考えられていたが、前記請求項10記載
のように内面形状を円形となしたダイスを用いることで
容易に製造することで可能である。また、このよな円柱
状の柱状圧縮集合木材は、間伐材の用途を拡大する上で
好ましい。
【0045】請求項14記載のように、中央部に圧縮丸
太材の存在しない空洞部を形成した柱状圧縮集合木材
は、例えば空洞部を活用して配線や配管を通すことがで
きるし、空洞部を有する家具、例えば収納箱や花瓶等に
利用できるので、間伐材の用途を拡大する上で好まし
い。請求項15記載のように、外面付近において圧縮丸
太材の接着面に、接着剤の流出を防止する流出防止溝を
長手方向に沿って形成した柱状圧縮集合木材は、外面へ
の接着剤の流出が防止されるので、固化した接着剤を除
去するなどの後処理等を省略できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 丸太材の斜視図
【図2】 湿熱工程の説明図
【図3】 仮止工程の説明図
【図4】 他の接着剤の塗布方法の説明図
【図5】 圧縮押込工程の説明図
【図6】 加熱工程の説明図
【図7】 取出工程の説明図
【図8】 柱状圧縮集合木材の木口の説明図
【図9】 他の柱状圧縮集合木材の木口の説明図
【図10】 他の柱状圧縮集合木材の木口の説明図
【図11】 他の柱状圧縮集合木材の木口の説明図
【符号の説明】
1 丸太材 2 接着剤 3 集合体 4 充填溝 5 流出防止溝 10 柱状圧縮集合木材 11 圧縮丸太材 12 接着剤層 13 空洞部 14 円弧面 15 条溝 20 水槽 21 熱湯 22 重り 23 蓋 25 バンド部材 26 連結具 30 ダイス 31 円錐部 32 小径口 33 押込みシリンダー 34 治具 35 形状固定化ケース 1’ 圧縮丸太材 2’ 接着剤層 3’ 集合体 40 コンテナ 41 圧力釜 45 押込みシリンダー 46 治具 10A 柱状圧縮集合木材 10B 柱状圧縮集合木材 11B 圧縮丸太材 12B 接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B230 AA27 BA02 EA19 EA21 EB03 EB05 EB06 EB13 EB28 EB29 EC24 2B250 AA13 AA15 BA09 CA07 DA04 EA01 EA13 FA21 FA31 FA37 FA55 HA01

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小径木からなる丸太材に対して湿熱処理
    を施して組織を軟化させる湿熱工程と、 組織を軟化させた丸太材に接着剤を塗布するとともに、
    複数本の丸太材を束ねて仮止めする仮止工程と、 仮止めした集合体をダイスに通して所望形状に圧縮する
    とともに、圧縮状態を維持しながらダイスに連なる形状
    固定化ケース内に押し込む圧縮押込工程と、 形状固定化ケース内に装填した集合体を形状固定化ケー
    スとともに加熱し、集合体の形状及び形体を固定、安定
    化させる加熱工程と、 成形品としての柱状圧縮集合木材を固定化ケースから取
    り出す取出工程と、 を備えたことを特徴とする柱状圧縮集合木材の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記仮止工程において、仮止めされる複
    数本の丸太材の外周面のうちの相互に接触する接触部位
    の少なくとも一方にのみ接着剤を塗布してから、これら
    複数の丸太材を仮止めする請求項1記載の柱状圧縮集合
    木材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記仮止工程において、仮止めされる複
    数本の丸太材のうちの相互に接触する接触部位の少なく
    とも一方に、丸太材の長さ方向に沿って充填溝を形成
    し、充填溝の位置において丸太材が接触するように複数
    本の丸太材を束ねて仮止めしてから、充填溝により形成
    される隣接する丸太材間の通路に接着剤を充填する請求
    項1又は2記載の柱状圧縮集合木材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記相互に接触する丸太材の少なくとも
    一方の接触部位の外面側であって、圧縮集合木材となし
    たときに外面付近で且つ外面に露出しない部位に、長さ
    方向に沿って略全長に亙って接着剤の流出防止溝を形成
    した請求項2又は3記載の柱状圧縮集合木材の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記接着剤として粘度が10000〜2
    0000cpsのものを用いた請求項1〜4のいずれか
    1項記載の柱状圧縮集合木材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記仮止工程において、締付け、弛緩、
    取外し可能な連結具を有するバンド部材を用いて複数の
    丸太材を仮止めした請求項1〜5のいずれか1項記載の
    柱状圧縮集合木材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記ダイスへの集合体の挿入方向前端側
    における丸太材の仮止め位置を、集合体の前端部からダ
    イスの円錐部の長さと略同じ長さだけ後方位置に設定し
    た請求項1〜6のいずれか1項記載の柱状圧縮集合木材
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記圧縮押込工程で用いるダイスの円錐
    部内面の傾斜角度をダイスの中心線に対して5〜10度
    に設定した請求項1〜7のいずれか1項記載の柱状圧縮
    集合木材の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記ダイスの圧縮率を20〜40%に設
    定した請求項1〜8のいずれか1項記載の柱状圧縮集合
    木材の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記圧縮押込工程で用いるダイスの内
    面形状を円形に構成した請求項1〜9のいずれか1項記
    載の柱状圧縮集合木材の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記仮止工程において、柱状圧縮集合
    木材に空洞部を形成するための丸太材と略同じ長さの芯
    材を用い、この芯材を取り囲むように複数の丸太材を配
    置して仮止めし、柱状圧縮集合木材の成形後に芯材を抜
    き取って柱状圧縮集合木材に空洞部を形成する請求項1
    〜10のいずれか1項記載の柱状圧縮集合木材の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 湿熱処理を施して組織を軟化させた小
    径木からなる複数本の丸太材を接着剤を介在させた状態
    で圧縮成形してなる柱状圧縮集合木材であって、 後加工を施すことなく外面の表面粗さが80μm以下に
    設定されたことを特徴とする柱状圧縮集合木材。
  13. 【請求項13】 略円柱状に圧縮成形された請求項12
    記載の柱状圧縮集合木材。
  14. 【請求項14】 中央部に圧縮丸太材の存在しない空洞
    部を形成した請求項12又は13記載の柱状圧縮集合木
    材。
  15. 【請求項15】 外面付近において圧縮丸太材の接着面
    に、接着剤の流出を防止する流出防止溝を長手方向に沿
    って形成した請求項12〜14のいずれか1項記載の柱
    状圧縮集合木材。
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