JP2007261041A - 木材の割れ発生防止方法 - Google Patents

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Yoshinori Kobayashi
好紀 小林
Koji Adachi
幸司 足立
Noritsugu Sato
典嗣 佐藤
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Abstract

【課題】木材に切れ目や溝を設けることなく乾燥工程時の割れの発生を防止することができ、木材製品の商品価値の向上を図れる木材の割れ発生防止方法を提供する。
【解決手段】先ず、製材された木材1の表面層1aを加熱して軟化させ、次に、この表面層1aを加圧して圧縮変形させ、更に、圧縮変形した表面層1aを冷却して圧縮部分を固定化することにより、乾燥工程時において、木材1の表面層1aは予め収縮しているので、熱が加わると表面層1aは組織が膨潤し、乾燥時に表面層1aの変形の回復による伸びで引っ張り応力を吸収し、これによって木材1の乾燥工程における割れの発生を防止する。
【選択図】図2

Description

この発明は、製材した木材の乾燥工程時に生じる割れの発生を防ぐことができる木材の割れ発生防止方法に関する。
原木から切り出した木材は、含水率を整えるために乾燥工程を経て製品になる。
ところで、製材した芯持の木材1を乾燥させると、図6の矢印aのように、乾燥の初期に表面層が収縮し、この収縮は、半径方向の収縮率を1とすると接線方向の収縮率は2〜5になり、このため、木材の収縮時に表面層に、図6の矢印bのように、引っ張り応力が発生し、表面層の収縮力がその引っ張り応力より大きくなったとき、図6のように木材の表面から内側に向けて、木材の長さ方向に連続する割れ2が発生し、木材1の製品としての価値が低下する。
従来、上記のような木材1の乾燥工程時に割れが発生するのを防止するため、木材1に予め切れ目や溝を加工しておき、乾燥の初期に生じる表面層の収縮力を切れ目や溝の部分で吸収することにより、割れの発生を防ぐようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−122595号公報
しかし、木材に予め切れ目や溝を加工して乾燥することは、割れ目に代えて木材に切れ目や溝が存在することになり、切れ目や溝のある面は外部に露見する部分に使用できないので、製品としての価値が低下することになる。
そこで、この発明の課題は、上記のような問題点を解決するため、木材に切れ目や溝を設けることなく乾燥工程時の割れの発生を防止することができ、木材製品の商品価値の向上を図ることができる木材の割れ発生防止方法を提供することにある。
上記のような課題を解決するため、第1の発明は、製材された木材の乾燥工程前に、この木材の表面層を加圧して圧縮変形させる構成を採用したものである。
同じく第2の発明は、製材された木材の乾燥工程前に、この木材の表面層を加熱する加熱工程と、加熱によって軟化した木材の表面層を加圧して圧縮変形させる加圧工程と、木材の圧縮変形した表面層を冷却して圧縮部分を固定化する冷却工程とを施す構成を採用したものである。
上記木材の表面層の加圧に多段式ロールプレス機を用い、木材を移動させながら表面層を連続して圧縮変形させるようにすることができる。
ここで、木材の表面層を加圧して圧縮変形させるには、常温のままで行う方法と加熱して行う方法があり、常温のままで行う方法は、比較的含水率の高い木材の場合に適しており、平面プレスや多段式ロールプレス機を用いて常温で加圧すれば、圧縮変形により木材の表面層に残留歪が残り、これによって表面層の圧縮変形を維持することができる。
また、木材の表面層を加熱する方法は、木材の表面層を内部よりも軟化させることで、木材表面層の圧縮が容易に低い圧力で実施することができ、この加熱工程は、温水槽、マイクロ波発振器、熱源で加熱された平面プレスや多段式ロールプレス機等を用い、例えば、木材の表面層だけを60〜140℃の温度に加熱するようにする。
また、加圧工程は平面プレスや多段式ロールプレス機等を用い、この加圧工程における木材の圧縮圧力は、木材の含水率や材質に応じて選択すればよく、例えば、14〜15Kg/cmの圧力とし、表面から5〜10mm程度を圧縮すれば、木材の軟化した表面層の組織は壊れることなく細胞の空洞部分が押し縮められることになる。なお、加熱工程と加圧工程は別個に行う以外に、熱源で加熱された平面プレスや多段式ロールプレス機を用いて同時に行うようにしてもよい。
上記冷却工程は、木材の表面層を加熱する方法に組合わせて用いるものであり、木材に接触させた冷却ロールで水冷によって木材を冷却し、表層の変形した部分を一時的に固定化する。
上記のように、常温で加圧又は加熱後に加圧して木材の表面層を圧縮変形させておけば、表面層は予め収縮しているので、木材の加熱による乾燥工程時において、圧縮変形された表面層は組織が膨潤し、乾燥時の表面の収縮発生を、表面層の変形の回復による伸びで吸収し、これによって木材の乾燥工程における割れの発生を防止することができる。
この発明によると、製材された木材の乾燥工程前に、表面層を加圧して圧縮変形させるようにしたので、木材の乾燥工程時に、表面の収縮を表面層の変形の回復による伸びで吸収し、これによって、木材に切れ目や溝を設けることなく乾燥工程時の割れの発生を防止することができ、木材製品の商品価値の向上を図ることができる。
また、製材された木材の表面層を加熱した後、表面層を加圧して圧縮変形させ、この表面層を冷却して圧縮部分を一時的に固定化するようにしたので、木材の表面層を加圧して圧縮変形させるときに、木材の表面層を内部よりも軟化させることにより、木材表面層の圧縮が容易に低い圧力で実施することができ、冷却工程で圧縮変形を固定化することで、表面層の圧縮変形を確実に維持することができる。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図2は、木材の割れ発生防止方法を実施する工程の第1の実施の形態を示し、原木から製材された生木の木材1の乾燥工程前に、表面層1aを加熱する加熱工程と、加熱によって軟化した木材1の表面層1aを加圧して圧縮変形させる加圧工程2と、木材1の圧縮変形した表面層1aを冷却して圧縮部分を固定化する冷却工程3を施すように構成され、この各工程を経た木材1は乾燥処理して製品となる。
先ず、加熱工程で、図1(a)のように、適宜含水率を有する木材1、例えば含水率が30%以上の製材された生木である木材1の表面層1aを加熱する。この加熱工程は、図示省略したが、周知の温水槽、マイクロ波発振器、熱プレス等を用い、木材1の所定深さにわたる表面層1aを発火点よりも低い60〜140℃の温度に加熱し、この加熱によって表面層1aの組織を内部組織よりも軟化させる。
次に、上記加熱工程で表面層1aが加熱された木材1は、図2のように、加圧工程2で表面層1aを加圧して圧縮する。この加圧工程2の圧力は、木材の含水率や材質に応じて選択すればよいが、木材1の軟化している表面層1aを、例えば、圧縮圧力が14〜15Kg/cmの圧力で、木材1の断面積に応じて5〜10mm程度を圧縮し、この圧縮によって、木材1の軟化した表面層1aの組織は壊れることなく空洞の部分が押し縮められ、図3の顕微鏡写真による拡大断面図のように体積が減少することになる。
ちなみに、図1(a)は表面層が加熱された木材を示し、図1(b)は図1(a)の木材1の表面層1aが加圧工程2で圧縮された状態を示し、何れの図も表面層1aは誇張して図示している。
この加圧工程2は、平面プレスや図示のような2〜5段程度の多段ロールプレス2aを用いることができ、多段ロールプレス2aは、表面層1aが軟化した木材1を移動させながら、上下面及び両側面からそれぞれ表面層1aを連続して圧縮変形させることができ、処理する木材1の長さに制約がなくなり、作業能率の向上が図れるという利点がある。なお、前記平面プレスや多段ロールプレス2aに熱源を組み込むことにより、上記した加熱工程とこの加圧工程2を同時に行うようにすることもできる。
上記加圧工程2後の木材1は、冷却工程3に進み、木材1の上下面と両側面に接触させた多段の冷却ロール3aで水冷によって冷却し、木材1の残熱を除去することにより表面層1の変形した部分を一時的に固定化する。
このように、木材1の圧縮変形された表面層1aの部分を冷却によって一時的に固定化すれば、図3の顕微鏡写真による拡大組織図に示すように、木材1の軟化した表面層1aの組織は壊れることなく細胞の空洞の部分が押し縮められることになる。
上記のようにして、加圧工程2で表面層の処理がなされた木材は、次に乾燥処理される。
木材1の加熱による乾燥工程時において、木材1の表面層1aは予め収縮しているので、乾燥時の熱が加わると、図5の顕微鏡写真による拡大組織図に示すように、木材1の圧縮変形された表面層1aは組織が膨潤し、乾燥時に表面層1aが収縮しないようにし、表面層1aの変形の回復による伸びで引っ張り応力を吸収し、これによって木材1の乾燥工程における割れの発生を防止することができる。
なお、木材1の圧縮変形された表面層1aの図4の矢印で示した細胞の空洞が、乾燥工程時の熱で圧縮変形された表面層1aが回復することにより、図5の矢印によって示されているように同一部分の細胞の空洞は復元している。
次に、木材の割れ発生防止方法を実施する工程の第2の実施の形態は、木材を加熱することなく常温で表面層を圧縮変形させる方法である。
図示省略したが、この第2の実施の形態は、乾燥工程前の木材を常温のままで表面層を圧縮変形させるものであり、加圧工程には、図2で示したような第1の実施の形態のような2〜5段程度の多段ロールプレス2aを用い、第1の実施の形態で例示したような圧力で加圧すればよく、常温のままで表面層を圧縮変形させる方法は、比較的含水率の高い木材の場合に適している。
この第2の実施の形態において、木材を常温で上下面及び両側面からそれぞれ表面層を連続して加圧すると、表面層は圧縮変形してその残留歪分だけ圧縮変形が残り、この表面層の残留歪による圧縮変形部分が予め収縮していることにより、木材の乾燥工程時に、上述した第1の実施の形態の場合と同様、乾燥時の熱が加わると、木材の圧縮変形された表面層は組織が膨潤し、乾燥時に表面層が収縮しないようにし、表面層の変形の回復による伸びで引っ張り応力を吸収し、これによって木材の乾燥工程における割れの発生を防止することができる。
上記のように、この発明は、第1及び第2の実施の形態の如く、木材の乾燥工程の前に表面層を圧縮変形させるようにすればよく、木材1の表面に溝を設けたり、薬剤等を用いることなく乾燥工程時の割れの発生を防止することができ、木材製品の商品的価値の向上を図ることができる。
また、木材1の乾燥は人工的な乾燥だけでなく自然乾燥でもよく、図示の場合、処理する木材1は芯持材を示したが芯去り材でもよく、また、木材1の木口にはS環やO環の打ち込みによって割れに対する補強をするようにしてもよい。
(a)は表面層が加熱された木材の端面図、(b)は加熱された表面層が加圧工程で圧縮された状態を示す木材の端面図 木材の割れ発生防止方法を実施する工程の第1の実施の形態を示す斜視図 表面層が圧縮された木材の顕微鏡写真による拡大した組織図 表面層が圧縮された木材の圧縮部分を顕微鏡写真により更に拡大した組織図 表面層が圧縮された木材の圧縮部分が乾燥工程時に復元している状態を示す顕微鏡写真により更に拡大した組織図 木材の乾燥工程時における割れの発生を示す説明図
符号の説明
1 木材
1a 表面層
2 加圧工程
3 冷却工程

Claims (3)

  1. 製材された木材の乾燥工程前に、この木材の表面層を加圧して圧縮変形させることを特徴とする木材の割れ発生防止方法。
  2. 製材された木材の乾燥工程前に、この木材の表面層を加熱する加熱工程と、加熱によって軟化した木材の表面層を加圧して圧縮変形させる加圧工程と、木材の圧縮変形した表面層を冷却して圧縮部分を固定化する冷却工程とを施すことを特徴とする木材の割れ発生防止方法。
  3. 上記木材の表面層の加圧に多段式ロールプレス機を用い、木材を移動させながら表面層を連続して圧縮変形させることを特徴とする請求項1又は2に記載の木材の割れ発生防止方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012056303A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 Hokkaido Research Organization 熱圧処理木材ならびにその製造方法
EE01574U1 (et) * 2020-07-02 2022-08-15 Honkarakenne Oyj Lamineeritud palk
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