JP2001025367A - 家畜飼料とその製造方法 - Google Patents

家畜飼料とその製造方法

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JP2001025367A
JP2001025367A JP11367157A JP36715799A JP2001025367A JP 2001025367 A JP2001025367 A JP 2001025367A JP 11367157 A JP11367157 A JP 11367157A JP 36715799 A JP36715799 A JP 36715799A JP 2001025367 A JP2001025367 A JP 2001025367A
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chromium
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Kiyoshi Shimomura
清 下村
Toyohiro Nawata
豊宏 縄田
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Onoda Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脂肪や糖の代謝に効果があり、分娩前後
の疾病に有効であると共に乳量を増加させ、かつ乳蛋白
質や乳脂肪の増加に効果を有する嗜好性の良い家畜飼料
を提供する。 【解決手段】 プロピオン酸塩と共に、亜鉛酵母、クロ
ム酵母および酸化マグネシウムを含有し、好ましくはペ
レット状に成形してなることを特徴とする家畜飼料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロピオン酸塩と
共に有機態亜鉛および/または有機態クロムを含有する
家畜飼料に関する。本発明の家畜飼料は、脂肪や糖の代
謝に効果があり、さらに牛の分娩前後の疾病に有効であ
ると共に乳量を増加させ、かつ乳蛋白質や乳脂肪の増加
に効果を有する。
【0002】
【従来の技術】牛などの反芻動物は分娩1月以内の泌乳
最盛期に乳量の著しい低下を引き起こす症状を呈するこ
とがある。この症状はケトシースと云われ、糖や脂質の
代謝不全よって揮発性低級脂肪酸の一部が不完全燃焼し
て生じたケトン体が血中に異常に増殖するために引き起
こされ、高能力牛や分娩時に太り過ぎた牛などに多発す
る症状である。このケトシースに対しては、糖代謝の前
駆物質であるプロピオン酸を投与することによってその
予防および治療効果を得ることが知られており、プロピ
オン酸を含有する飼料が従来から提案されている(特開
昭47-1309号公報、特開昭53-98281号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のプロピ
オン酸ないしプロピオン酸塩を含有する飼料は液体ない
し粉状であるために取扱性が悪く、また嗜好性も低いも
のであった。一部には固形化したものが知られている
が、原料粉体に多量の水を加えてスラリー化し、これを
型に流し込んで成形するために水溶性のプロピオン酸塩
が吸水して変質する問題がある。また、乳牛について
は、その乳質の改善や肝機能の改善などについては殆ど
効果がない。
【0004】本発明は、従来のプロピオン酸塩含有飼料
におけるこのような問題を解決したものであり、乳牛の
分娩前後のエネルギー不足による疾病、例えば乳熱、ケ
トシーズ、繁殖障害などに有効であると共に牛などの反
芻胃内の菌体を増加させてアミノ酸吸収量を増し、食欲
の埠進、乳量増加、乳蛋白質の増加、乳脂肪の増加など
の効果を有し、さらに、脂肪や糖の代謝に有効であり、
肝機能の改善にも効果を有する家畜飼料を提供すること
を目的とする。
【0005】すなわち、本発明は、(1)プロピオン酸
塩と共に有機態亜鉛および/または有機態クロムを含有
することを特徴とする家畜飼料に関する。本発明の家畜
飼料は、(2)プロピオン酸塩がプロピオン酸カルシウ
ム、有機態亜鉛が亜鉛酵母、有機態クロムがクロム酵母
であり、(3)プロピオン酸塩および有機態亜鉛ないし
有機態クロムと共に酸化マグネシウムを含有し、(4)
さらにミネラル原料および/または葉茎類を含有する家
畜飼料である。
【0006】上記家畜飼料の具体的な成分例は、(5)
プロピオン酸カルシウム:30〜60wt%、亜鉛酵母:
6〜10wt%、クロム酵母:3wt%以下、酸化マグネシ
ウム:8.5wt%以下、ミネラル原料:25wt%以下、
葉茎類:30wt%以下を含有するものである。
【0007】さらに、本発明は、(6)上記(1)〜(5)の
いずれかの家畜飼料であって、ペレット状に成形されて
いる家畜飼料に関する。このペレット化の方法は、
(7)プロピオン酸塩粉末および有機態亜鉛ないし有機
態クロムを含有する原料粉末に酸化マグネシウム4〜
8.5wt%を加え、水分量5〜10wt%で押出し成形し
てペレット化することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の態様】以下、本発明を実施態様に基づい
て具体的に説明する。本発明の家畜飼料はプロピオン酸
塩と共に有機態亜鉛および/または有機態クロムを含有
することを特徴とする。プロピオン酸塩としてはプロピ
オン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウム、プロピオ
ン酸マグネシウムなどが用いられる。本来、プロピオン
酸は牛等のエネルギー源となる揮発性脂肪酸であり、従
って、高濃度のプロピオン酸塩を含有する本飼料を給与
することにより、特にエネルギーを必要とする泌乳前後
やエネルギーの出納がマイナスになり易い泌乳前期にお
いて、分娩前後のエネルギー不足による障害(乳熱、ケ
トシーズ、繁殖障害など)を予防し、また、これを改善
することができる。
【0009】乳牛などは、分娩後に乳量が急増すると
き、それに見合った飼料の摂取ができすカロリー不足が
続いたときや、乾乳時の飼料急減と胎児の発育が重なっ
て、カロリーの一時不足が起きたとき、体脂肪から引き
出された脂肪酸が肝臓に流入して中性脂肪に変わり、こ
れが蓄積されると脂肪肝となって肝機能が低下し、肝臓
でプロビオン酸からつくり出されるブドウ糖が不足し、
ケトン体が増加する結果ケトシーズなどの障害が発生す
る。プロピオン酸塩を給与することによってこの障害を
改善することができる。
【0010】プロピオン酸塩、例えば、プロピオン酸カ
ルシウムの含有量は30〜60wt%が適当である。この
量が30wt%未満ではプロピオン酸カルシウムの供給源
として不十分であり、一方、60wt%を上回ると嗜好性
が低下し、また他の成分とのバランスが悪くなるので適
当ではない。
【0011】本発明の家畜飼料は、プロピオン酸塩と共
に有機態亜鉛および/または有機態クロムを含有する。
具体的には、プロピオン酸塩と共に亜鉛酵母および/ま
たはクロム酵母を含有する。これらは少なくとも何れか
1種を含有するが、好ましくは亜鉛酵母とクロム酵母の
両方が含まれる。
【0012】亜鉛酵母とは酵母(サッカロマイセスなど)
を亜鉛プロティネイトなどの有機態亜鉛を含む培地で培
養させた有機態亜鉛を含む酵母である。この亜鉛酵母は
反芻胃内の乳酸利用菌を増殖させることにより反芻胃の
pHを安定させ、アシドーシスなどの発生を防ぐ。ま
た、繊維分解菌の増殖を促進して粗飼料の消化率を高め
て、揮発性脂肪酸(VFA)の生産を高める。さらに、この
亜鉛酵母によれば、セレノモナス、繊維分解菌、その他
の反芻胃内のバクテリアが増殖し、菌体(バイオマス)が
増えることによって十二指腸から吸収されるアミノ酸が
増加する。さらに、微生物の総量が増えることにより菌
体蛋白質が十分生産され、食欲の埠進や乳量増加、乳蛋
白質の増加、乳脂肪の増加などの効果を発揮する。ま
た、有機態亜鉛は無機亜鉛よりも生物活性が高く、また
各種のアミノ酸と結合しているので各組織への親和性が
よく、体の広い範囲に行き渡り、体細胞の減少など乳質
の改善、脚質、蹄質の改善効果を発揮する。
【0013】また、亜鉛酵母は少量の水分と温度によっ
て酵母表面の細胞膜が増殖し、粘着性を発揮するので、
これがバインダーの役割を果たす。従って、原料粉末を
ペレット化する際に調合原料をスチーミング処理する必
要がなく、原料を粉状に保った状態で押し出し成形して
ペレット化することができる。また、原料粉体がスラリ
ー化されないので酵母の異常増殖を生じることがない。
因みに、従来のような原料粉体をスラリー化する方法で
は水分量が多いために、酵母を含有するものは正常な分
裂とは異なる芽状(出芽)による異常増殖を生じて死滅す
る場合があり、一般には水分量が10wt%より多いとこ
のような問題を生じることが知られている。さらに、ス
ラリーによる成形方法では、原料スラリーを型枠に流し
込んだ後に乾燥を促進するために高温(例えば100℃以
上)乾燥すると酵母が死滅する。このように原料粉体に
多量の水を加えてスラリー化する製法は酵母を含有する
ものをペレット化する方法としては適さない。
【0014】亜鉛酵母の含有量は6〜10wt%が適当で
あり、亜鉛含有量(1kg中)として1100〜1900mg
程度が好ましい。この量が6wt%未満では有機態亜鉛の
供給源として不十分であり、またペレット化においてバ
インダーの作用が不十分である。一方、この含有量が1
0wt%を上回ると相対的にプロピオン酸塩などの他の成
分が少なくなり、飼料としてのバランスが良くない。
【0015】クロム酵母は有機態のクロムを含む酵母で
ある。クロム酵母はインシュリンを活性化し、糖代謝を
始め蛋白質や脂肪の代謝に関係する。クロムが欠乏する
と炭水化物、アミノ酸および脂質の代謝に好ましくない
影響が生じる。また、クロムは副腎皮質ホルモンのコウ
チゾルの軽減による抵抗抵ストレス作用を持ち、更に免
疫応答を改善する作用があると云われている。乳牛に使
用することにより若雌牛の乳量の増加、夏季ストレス対
策、ケトーシスやアシドーシスなどの反芻胃障害の軽
減、ナイアシンとの相乗効果による肝臓脂肪の軽減によ
る肝機能の改善、後産停滞などの繁殖障害の軽減が期待
できる。クロム酵母の含有量は3wt%以下が適当であ
り、クロム含有量(1kg中)として20〜30mg程度が好
ましい。
【0016】本発明の家畜飼料は、プロピオン酸塩およ
び有機態亜鉛ないし有機態クロムと共に酸化マグネシウ
ムを含有することができる。この酸化マグネシウムは、
飼料をペレット化するときに適量の水分と反応し、水酸
化マグネシウムに転化する際に発熱してスチーミング
(蒸気加熱)と同様の効果を発揮する。一般にペレットを
製造するには、原料粉体を加圧成形する際に加熱蒸気を
通じて水分を供給すると共に加熱することが行われる
(スチーミング)が、酸化マグネシウムの発熱反応によっ
てスチーミングと同様の効果を得ることができる。
【0017】また、酸化マグネシウムはマグネシウムの
供給源となり、さらにカルシウムの代謝に関係して血中
のカルシウム不足を緩和する作用がある。最近の飼料は
カリウム濃度が高く、このため血中のpHが上昇してカ
ルシウムの吸収を阻害する傾向があるが、酸化マグネシ
ウムを含有することによってカリウムの影響が緩和され
てカルシウム供給を促すことができ、これによりカルシ
ウム不足を解消することができる。分娩後に血中のカル
シウムが低下すると、代謝に必要なカルシウムは直ちに
骨から血液中に供給できないので、低カルシウム血症を
引き起こす場合がある。本飼料は含有するマグネシウム
がカルシウムの代謝に関係してこのような低カルシウム
血症の改善効果が期待できる。
【0018】本発明の家畜飼料は、以上の他に、リン酸
カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、硫酸銅、硫酸
コバルト、沃素酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの
ミネラル類を含有することができる。これらのミネラル
類は家畜の栄養素として重要なものであるが、単独では
嗜好性がなく、一般には穀類や魚粉類などの配合飼料に
混合して給与されているが、本ペレット飼料に混合すれ
ば、プロピオン酸塩などと共に給与することができる。
【0019】さらに、本飼料は、嗜好性を高めるために
アルファルファミール等の葉茎類を含有することができ
る。さらに、この葉茎類は繊維質や油脂分を含むために
原料粉末の固結を防ぎ、滑りを良くしてペレッターの目
詰まりを防止する効果を有する。これらのミネラル類お
よび葉茎類の含有量はそれぞれ25wt%以下、30wt%
以下が適当である。何れも各含有量がこれより多いと飼
料成分のバランスが良くない。
【0020】上記家畜飼料は、好ましくは、ペレット状
に成形されたものである。従来のプロピオン酸カルシウ
ムを含む飼料の殆どは粉体であるために嗜好性に乏し
く、乳牛などへの摂取量が限られる問題があるが、本発
明の家畜飼料はペレット状に成形することによって嗜好
性が向上しており、家畜が好んで摂取する。また、ペレ
ット状に成形することによって取扱性が向上し、さらに
吸湿し難いものになる。
【0021】ペレット化の方法は、プロピオン酸塩およ
び亜鉛酵母やクロム酵母を含む原料粉末に、好ましくは
酸化マグネシウム粉末を加え、少量の水を添加して押し
出し成形することによって製造することができる。先に
述べたように、酸化マグネシウムは適量の水分と反応し
て発熱し、蒸気加熱と同様の効果を発揮する。添加水分
量は酸化マグネシウムの量にもよるが、5〜6wt%の酸
化マグネシウムに対して5〜10wt%の水分量が適当で
ある。
【0022】また、亜鉛酵母を含有する本発明の家畜飼
料は、亜鉛酵母がバインダーの役割を果たすので、従来
のような糖蜜やセルロース類などをバインダーを用いる
必要がない。これらを添加せずに良好なペレット飼料を
得ることができる。また、原料粉体をスラリー化せずに
ペレット化できるので水溶性のプロピオン酸カルシウム
が溶解せず、また酵母の異常増殖も生じないので、良質
な亜鉛酵母含有プロピオン酸カルシウム飼料を得ること
ができる。特に、亜鉛酵母と共に酸化マグネシウムを含
有するものは、その水和発熱反応によって粘性が生じる
のでペレット化が容易となり、適度な硬度を有する良好
なペレット飼料を得ることができる。さらに、原料粉体
をスラリー化しないので乾燥工程を必要とせず、製造工
程が簡略化できると共にエネルギーを節約できる利点が
ある。
【0023】以上の製造方法によって得られる本発明の
ペレット飼料は適度な強度を有すると共に家畜に摂取さ
れた後には消化器官内において容易に崩壊するので体内
に吸収され易い。
【0024】本飼料は、含有するプロピオン酸カルシウ
ムが牛の分娩前後におけるエネルギー不足による障害に
対して効果があり、また、亜鉛酵母による乳質等の改善
や酸化マグネシウムによる血中のカルシウム不足を緩和
する効果が期待できる。さらに、クロム酵母がインシュ
リンの効果を高めてエネルギー代謝を促進し、肝機能等
の改善が期待できる。また、ミネラル類がバランス良く
配合することができ、しかもペレット状であるので飼料
の給与が容易であり、かつ給与後の損失も少なく、給与
栄養成分の管理を容易に行うことができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に示
す。実施例1 プロピオン酸カルシウム303.8kg、亜鉛酵母60.8
kg、クロム酵母20.3kg、酸化マグネシウム53.2kg
を混合した原料粉体438.1kgに、アルファルファミ
ール285.1kgとミネラル原料220.2kgを加えて混
合し、これに水60kgを添加して混合し、押型ペレッタ
ーで成形してペレット(径6〜7mmφ×8〜15mm長)を製造
した。ペレット成形30分後の硬度は7.5kgであり、
35℃の水中(pH6.5)に浸漬した時の崩壊率は30〜6
0分で100%であった。
【0026】実施例2 プロピオン酸カルシウム356.7kg、亜鉛酵母60.8
kg、クロム酵母20.3kg、酸化マグネシウム57.7kg
を混合した原料粉体495.5kgに、アルファルファミ
ール270.4kgとミネラル原料234.1kgを加えて混
合し、これに水100kgを添加して混合し、押型ペレッ
ターで成形し、6〜7mmφ×8〜15mm長のペレットを
製造した。ペレットの成形30分後の硬度は10kgであ
った。このペレット飼料を分娩1月前から分娩直前ま
で、6頭の妊娠牛(黒毛和牛)について、その3頭に対し
て給与飼料中に70g/日の割合で給与した。この3頭と
無給与の3頭との分娩直前の血漿成分を調べた。この結
果を表1に示した。この結果から明らかなように、無給
与区では血中のケトン体量が著しく多いが、本ペレット
飼料を給与したものは、血中のケトン体量が正常値の範
囲であり、脂肪の代謝に効果のあることが認められた。
【0027】
【表1】
【0028】実施例3 表2に示す原料の配合量、添加水分量、副成分の添加量
等に従い、実施例1と同様にしてペレット化した。この
性状を原料の配合量等と共に表2に示した。この結果か
ら明らかなように、各成分が本発明の好ましい範囲内の
ものは良好なペレットが得られるが、この範囲を外れる
ものはペレット化できず、あるいはその性状が不良であ
る。
【0029】
【表2】
【0030】実施例4 本発明の家畜ペレット飼料を、濃厚飼料と共に50〜7
0g/日の割合で乳牛に分娩前後の期間を通じて給与し
た。この結果を表3に示した。また、本飼料を与えない
ものを比較対照として示した。無給与区では分娩後のG
OT値およびNEFA値が高く、肝機能障害が認められ
る。一方、本発明のペレット飼料を給与した試験区(A)
(B)では分娩後もGOT値およびNEFA値は正常値の
範囲であり、健康状態も良好である。この結果から、本
発明の家畜飼料は有機態クロムのインシュリン活性によ
り、脂肪および糖の代謝に効果のあることが認められ
た。
【0031】
【表3】
【0032】
【発明の効果】本発明の家畜飼料は、含有するプロピオ
ン酸カルシウムが牛の分娩前後におけるエネルギー不足
による障害に対して効果があり、また、亜鉛酵母による
乳質等の改善や酸化マグネシウムによる血中のカルシウ
ム不足を緩和する効果が期待できる。さらに、クロム酵
母がインシュリンの効果を高めてエネルギー代謝を促進
し、肝機能等の改善が期待できる。また、ミネラル類を
バランス良く配合することができ、しかもペレット状で
あるので飼料の給与が容易であり、かつ給与後の損失も
少なく、給与栄養成分の管理を容易に行うことができ
る。また、本発明のペレット化された家畜飼料は嗜好性
が良いので家畜の摂取量が高まり、取扱性も良い。さら
に、原料粉体をスラリー化せずにペレット化できるの
で、水溶性のプロピオン酸カルシウムが溶解することが
なく、良質なプロピオン酸カルシウム飼料を得ることが
できる。また糖蜜やセルロース類などを用いずにペレッ
ト化できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピオン酸塩と共に有機態亜鉛および
    /または有機態クロムを含有することを特徴とする家畜
    飼料。
  2. 【請求項2】 プロピオン酸塩がプロピオン酸カルシウ
    ム、有機態亜鉛が亜鉛酵母、有機態クロムがクロム酵母
    である請求項1の家畜飼料。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の家畜飼料であって、
    プロピオン酸塩および有機態亜鉛ないし有機態クロムと
    共に酸化マグネシウムを含有する家畜飼料。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの家畜飼料であ
    って、さらにミネラル原料および/または葉茎類を含有
    する家畜飼料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの家畜飼料であ
    って、プロピオン酸カルシウム:30〜60wt%、亜鉛
    酵母:6〜10wt%、クロム酵母:3wt%以下、酸化マ
    グネシウム:8.5wt%以下、ミネラル原料:25wt%
    以下、葉茎類:30wt%以下を含有する家畜飼料。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかの家畜飼料であ
    って、ペレット状に成形されている家畜飼料。
  7. 【請求項7】 プロピオン酸塩粉末および有機態亜鉛な
    いし有機態クロムを含有する原料粉末に酸化マグネシウ
    ム4〜8.5wt%を加え、水分量5〜10wt%で押出し
    成形してペレット化することを特徴とする家畜飼料の製
    造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002348244A (ja) * 2001-05-23 2002-12-04 Fancl Corp 抗糖尿病組成物
KR20020094621A (ko) * 2001-06-12 2002-12-18 주식회사 동우 티엠씨 피콜린산크롬을 함유하는 동물 사료첨가용 조성물 및 그의제조방법
RU2581230C1 (ru) * 2014-12-29 2016-04-20 Сергей Иванович Першин Кормовой продукт для продуктивных сельскохозяйственных животных и птиц
RU2588645C2 (ru) * 2014-11-11 2016-07-10 Наталья Алексеевна Козлова Полуфабрикат для получения кормовой добавки

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