JP2001024619A - Ofdm信号受信機 - Google Patents

Ofdm信号受信機

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JP2001024619A
JP2001024619A JP11190031A JP19003199A JP2001024619A JP 2001024619 A JP2001024619 A JP 2001024619A JP 11190031 A JP11190031 A JP 11190031A JP 19003199 A JP19003199 A JP 19003199A JP 2001024619 A JP2001024619 A JP 2001024619A
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power
signal receiver
discrete fourier
ofdm
adjacent channel
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JP11190031A
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English (en)
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Hidekuni Yomo
英邦 四方
Masanori Kunieda
賢徳 國枝
Hiromichi Yamamoto
裕理 山本
Morikazu Sagawa
守一 佐川
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 OFDM伝送方式に関するもので、所望チャ
ネルの近傍に隣接チャネルが存在する場合にも良好な受
信特性を得ること。 【解決手段】 所望チャネル電力検出手段19は所望チ
ャネルのみの電力を得て、この電力が大きい場合には増
幅しないように、所望チャネル電力が小さい場合には増
幅させるように利得制御手段18を制御する。所望チャ
ネル検出手段19は、狭帯域の帯域通過フィルタ出力を
測定する方法がある。その他に、ディジタル直交復調後
の折り返し成分除去用ディジタルフィルタへの入力信号
電力と出力信号電力との比を求め、入力電力に対する出
力電力の比があらかじめ求めておいた隣接チャネル妨害
が無い場合の入力信号と出力信号の比よりも大きい場合
には隣接チャネル妨害電力が大きく、所望チャネルだけ
の電力は小さいとみなし離散フーリエ変換回路入力信号
電力を大きくするように制御することも可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各サブキャリアが線
形変調され直交周波数分割多重(OFDM)された信号
の受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、所望の無線周波数チャネル(以
下、所望チャネル)の近傍に、所望チャネルに比べて非
常に大きい電力の隣接する無線周波数チャネル(以下、
隣接チャネル)が存在する場合、中間周波数帯において
急峻な遮断特性を有するフィルタ(例えば表面弾性波フ
ィルタ:SAWフィルタ)等を用いるだけでは、十分な
受信感度が得られなかった。
【0003】特にディジタル音声放送(DAB:Digita
l Audio Broadcasting)等のように、それぞれのチャネ
ルが別々の場所から送信されている場合、移動受信時の
フェージングによる無線伝搬路の変動によって、所望チ
ャネルよりも隣接チャネルの電力の方が数十dBも大き
くなる状況が発生する。
【0004】一般に、移動受信時には隣接チャネルが存
在しない場合においても所望チャネルの電力が変動する
ため、自動利得制御(AGC:Auto Gain Control)が
行われる。
【0005】この自動利得制御は中間周波数帯における
フィルタ出力電力に基づいて制御されるため、所望チャ
ネルの近傍に非常に大きな隣接チャネルが存在する場合
には、フィルタによって隣接チャネルを十分に抑圧しき
れずに隣接チャネルの電力変化に応じた制御が行われて
しまい、所望チャネルの信号が抑圧されてしまったりし
て受信感度が劣化する。
【0006】この問題を解決する方法の一つとして、特
開平5-75489のように所望チャネルの帯域内に狭帯域の
帯域通過フィルタ(BPF:Band Pass Filter)を別に
設け、隣接チャネルの影響を小さくしたAGCを行う方
法が知られているが、付加的なアナログ回路を必要とす
るため小型化に適していない。
【0007】さらに、狭帯域の帯域通過フィルタである
ため、周波数選択性フェージング等によって狭帯域通過
フィルタの帯域にディップが生じた場合には、信号電力
が大きく減衰したように観測されてしまい、誤まった制
御が行われ、受信感度が大きく劣化してしまうという欠
点がある。
【0008】図22に従来のOFDM信号受信機の構成
を示しており、受信アンテナ1で受信した信号は帯域通
過フィルタ出力電力測定部2によって制御されている自
動利得制御回路3によって、ほぼ一定の電力となる。続
いて、周波数変換器4によって中間周波数帯にダウンコ
ンバートされ、帯域通過フィルタ(BPF)5によっ
て、所望チャネル帯域外の成分が抑圧される。
【0009】さらに周波数変換器6によって低域周波数
帯にダウンコンバートされた後に、周波数変換によって
生ずるイメージを除去するための低域通過フィルタ(L
PF)7によってイメージが除去される。
【0010】次に、アナログ/ディジタル変換器8によ
ってディジタル化された後に、ディジタル乗算器9およ
び9’において数値制御発振器(NCO:Numerically
Controlled Oscillator)10から出力される正弦波お
よび余弦波と乗ぜられ、直交復調される。
【0011】その後、ディジタル低域通過フィルタ11
と11’において、A/D変換によって生じていた折り
返し成分が除去され、後段の離散フーリエ変換器13の
演算速度に合せるために、間引き器12と12’におい
て間引きが行われる。後段の離散フーリエ変換器13に
よって、離散フーリエ変換された信号はデマッピング器
14でデマッピングされた後にパラレル/シリアル変換
器15においてパラレル/シリアル変換され、データが
出力される。
【0012】従来知られている付加的な回路を用いる方
法では、上記の構成に加えて中間周波数帯において狭帯
域な帯域通過フィルタ16が備えられ、その後段に電力
測定部17があり、電力測定部17で得られる所望チャ
ネル帯域内の電力の大きさに基づいて自動利得制御回路
3が制御される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】OFDM方式信号を受
信する際に、所望チャネルの近傍に隣接チャネルが存在
する場合においても、簡易な構成で良好な受信感度を保
つことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、所望チャネルの近傍に隣接チャネルが存在
する場合、隣接チャネルに影響されないよう所望チャネ
ルだけの電力の大きさに応じて、離散フーリエ変換(D
FT)回路入力信号電力を制御することで、離散フーリ
エ変換回路における固定小数点演算時のオーバーフロー
や所望信号が量子化雑音に埋もれてしまうことを防ぐ。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、各サブキャリアが線形変調された直交周波数分割多
重(OFDM)伝送方式にあって、所望チャネルの近傍
に隣接チャネルが存在する場合、隣接チャネルによる電
力に影響されないよう所望チャネルだけの電力を測定
し、所望チャネルだけの電力が小さい場合には離散フー
リエ変換(DFT)回路入力信号電力を大きくし、所望チ
ャネルだけの電力が大きい場合には離散フーリエ変換
(DFT)回路入力信号電力を小さくし、受信機内部の
離散フーリエ変換回路における固定小数点演算時のオー
バーフローや所望信号が量子化雑音に埋もれてしまうこ
とを防ぎ、受信性能を高められるという作用を有する。
所望チャネルだけの電力測定法は、従来の技術のような
狭帯域の帯域通過フィルタ出力を測定する方法がある。
【0016】その他に、ディジタル直交復調後の折り返
し成分除去用ディジタルフィルタへの入力信号電力と出
力信号電力との比を求め、入力電力に対する出力電力の
比があらかじめ求めておいた隣接チャネル妨害が無い場
合の入力信号と出力信号の比よりも大きい場合には隣接
チャネル妨害電力が大きく、所望チャネルだけの電力は
小さいとみなし、離散フーリエ変換回路入力信号電力を
大きくするように制御する方法を用いることも可能であ
る。
【0017】また、離散フーリエ変換回路入力信号電力
の制御は従来の技術のようにアナログ的に利得制御する
方法でもよいが、受信動作時の温度等の環境変化による
特性劣化を防ぐためにAD変換後の信号をディジタル的
に制御する方法が好適である。
【0018】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
したOFDM信号受信機において、離散フーリエ変換回
路(DFT)入力信号電力の制御は、所望チャネル信号電
力と隣接チャネル信号電力との比に応じ、所望チャネル
信号電力に対する隣接チャネル信号電力の比が大きい場
合には離散フーリエ変換回路入力信号電力を小さくさせ
ることを特徴とするOFDM信号受信機に関するもので
あり、周波数選択性フェージングによって信号帯域にデ
ィップが生じた場合においても、所望チャネルと同様に
隣接チャネルも周波数選択性フェージングによってディ
ップが生じるため、所望チャネル電力のみを測定する場
合のようにディップによって所望チャネル電力が本来よ
りも小さい値として測定されるといった現象が生ずるこ
とがないため、離散フーリエ変換回路入力信号電力を適
切なレベルに制御することが可能となり、劣化が少なく
受信性能を高いまま維持できるという作用を有する。
【0019】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
したOFDM信号受信機において、離散フーリエ回路(D
FT)入力信号電力の変化の度合いが、ディジタル直交復
調後の折り返し成分除去用ディジタルフィルタへの入力
電力と出力電力との比に応じていることを特徴とするO
FDM信号受信機に関するものであり、付加的なアナロ
グ回路を必要としないため、受信機を小型化できるとい
う作用を有する。
【0020】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
したOFDM信号受信機において、離散フーリエ回路(D
FT)入力信号電力の変化の度合いが、ディジタル直交復
調後の折り返し成分除去用ディジタルフィルタへの入力
信号の絶対値和と出力信号の絶対値和との比に応じてい
ることを特徴とするOFDM信号受信機に関するもので
あり、電力を得るための乗算演算がないので演算量を減
らすことができ、受信機の小型化および低消費電力化を
図ることができるという作用を有する。
【0021】請求項5に記載の発明は、請求項2に記載
したOFDM信号受信機において、所望チャネル信号電
力と隣接チャネル信号電力との比は離散フーリエ変換回
路出力信号から求めることを特徴とするOFDM信号受
信機に関するものであり、OFDM信号受信機に必須の
離散フーリエ変換器出力を利用しているため、付加的な
回路が少なく、受信機を小型化できるという作用を有す
る。離散フーリエ変換回路の出力信号を観測すれば、所
望チャネルと隣接チャネルのそれぞれの電力を調べるこ
とが容易であり、所望チャネル電力に対する隣接チャネ
ル電力の比が大きい場合には離散フーリエ変換回路への
入力信号を小さくするように制御する。
【0022】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
したOFDM信号受信機において、離散フーリエ回路(D
FT)入力信号電力の変化の度合いが、離散フーリエ変換
回路出力における所望チャネル帯域の振幅の絶対値和と
隣接チャネル帯域の振幅の絶対値和との比に応じている
ことを特徴とするOFDM信号受信機に関するものであ
り、電力を求める必要がなく、演算量を減らすことがで
き、受信機の小型化および低消費電力化を図ることがで
きるという作用を有する。
【0023】請求項7に記載の発明は、請求項5に記載
したOFDM信号受信機において、所望チャネル信号電
力と隣接チャネル信号電力との比は、離散フーリエ変換
後の隣接チャネル帯域における特定周波数の電力から推
測することを特徴とするOFDM信号受信機に関するも
のであり、隣接チャネルの存在する周波数全体の電力を
求める必要がなく、演算量を減らすことができ、受信機
の小型化および低消費電力化を図ることができるという
作用を有する。
【0024】特に、隣接チャネルの存在する周波数が既
知の場合には受信機の中間周波数帯にあるチャネルフィ
ルタおよび、ディジタル直行復調後の折り返し成分除去
用ディジタルフィルタの周波数特性(遮断特性)を考慮
して、あらかじめ最も隣接チャネル妨害電力が大きくな
るはずの周波数帯域を調べておき、その周波数帯域のみ
の電力から推測すると好適である。
【0025】請求項8に記載の発明は、請求項1に記載
したOFDM信号受信機において、離散フーリエ回路(D
FT)入力信号電力の変化の度合いが、離散フーリエ変換
後の隣接チャネル帯域における特定周波数における振幅
の絶対値和の大きさに応じていることを特徴とするOF
DM信号受信機に関するものであり、電力を求める必要
がないうえ、隣接チャネルの存在する周波数全体の和を
求める必要がなく演算量を減らすことができ、受信機の
小型化および低消費電力化を図ることができるという作
用を有する。
【0026】本発明も請求項7に記載の発明における実
施の形態と同様に、最も隣接チャネル妨害電力が大きく
なる周波数帯域のみの振幅の絶対値和から制御すると好
適である。
【0027】請求項9に記載の発明は、請求項1に記載
したOFDM信号受信機において、離散フーリエ回路入
力信号電力の変化の度合いが、請求項2〜請求項8に記載
した方法を組み合わせることによって決定されることを
特徴とするOFDM信号受信機に関するものであり、よ
り柔軟な制御が可能となることで受信性能が高まるとい
う作用を有する。
【0028】請求項10に記載の発明は、請求項1〜請
求項9に記載したOFDM信号受信機において、離散フ
ーリエ回路入力信号電力の変化は、アナログ/ディジタ
ル変換器への入力信号の大きさを変化させることによっ
て実現することを特徴とするOFDM信号受信機に関す
るものであり、隣接チャネル電力およびアナログ/ディ
ジタル変換器のダイナミックレンジを考慮した入力レベ
ルを設定できるため、受信性能が高まるという作用を有
する。
【0029】請求項11に記載の発明は、請求項1〜請
求項9に記載したOFDM信号受信機において、離散フ
ーリエ回路入力信号電力の変化は、ディジタル直交復調
後の折り返し成分除去用ディジタルフィルタ出力信号を
変化させることによって実現することを特徴とするOF
DM信号受信機に関するものであり、ディジタル的にレ
ベルを変化させるため、小型で経年変化がなく、動作温
度などの変化による劣化がない制御が可能となり、受信
性能が高まるという作用を有する。
【0030】さらに、ディジタルフィルタには演算時の
オーバーフローや丸め誤差や量子化誤差による影響が最
も少なくなるようにあらかじめ定めておいた適正レベル
の信号を入力することが可能となるため、受信性能が高
まるという作用を有する。
【0031】請求項12に記載の発明は、請求項1〜請
求項9に記載したOFDM信号受信機において、離散フ
ーリエ回路入力信号電力の変化は、請求項10および請求
項11を組み合わせることによって実現することを特徴と
するOFDM信号受信機に関するものであり、アナログ
/ディジタル変換器およびディジタルフィルタのダイナ
ミックレンジと離散フーリエ変換回路の最適レベルの両
方を考慮した制御が可能となり、受信性能がより高まる
という作用を有する。
【0032】すなわち、隣接チャネルが存在する場合に
はアナログ/ディジタル変換器への入力は大きくして、
所望チャネルが量子化誤差や固定小数点演算時の丸め誤
差に埋もれてしまうことを防ぎ、離散フーリエ変換回路
への入力は小さくして演算時のオーバーフローを防ぐこ
とも可能である。
【0033】請求項13に記載の発明は、各サブキャリ
アが線形変調された直交周波数分割多重(OFDM)伝
送方式にあって、所望チャネルの近傍に隣接チャネルが
存在することが想定されるシステムにおいて、隣接チャ
ネル信号除去用にはくし型フィルタを用い、ディジタル
直交復調後の折り返し成分除去用ディジタルフィルタに
は小規模で遮断特性の緩やかなフィルタを用いることを
特徴とするOFDM信号受信機に関するものであり、デ
ィジタルフィルタの回路規模を削減でき、受信機の小型
化および低消費電力化が図れるという作用を有する。
【0034】くし型フィルタはタップ係数を乗ずる必要
がないため回路規模を小さくすることが可能であり、ま
た、加算段数を適切に選べば、想定される隣接チャネル
電力の最大値や、受信性能に大きく影響する周波数成分
を効果的に削減することが可能となる。
【0035】ここで、受信性能に大きく影響する周波数
成分とはディジタルフィルタ後の間引き器によって信号
帯域に重なる隣接チャネル電力成分であり、隣接チャネ
ルが存在する周波数が既知であれば、あらかじめこの隣
接チャネル電力成分の周波数を求めておくことができ、
求めた周波数を効果的に削減できるような加算段数のく
し型フィルタを用いると好適である。
【0036】請求項14に記載の発明は、請求項13に
記載したOFDM信号受信機において、くし型フィルタ
によって減衰する信号帯域のみを折り返し成分除去用デ
ィジタルフィルタによって増幅させることを特徴とする
OFDM信号受信機に関するものであり、くし型フィル
タによって減衰する信号帯域のサブキャリアの量子化雑
音を低減でき、受信性能が高まるという作用を有する。
【0037】くし型フィルタは通過帯域が狭いため、信
号帯域の電力も同時に減衰させてしまうが、本発明は折
り返し成分除去用ディジタルフィルタの周波数特性を工
夫し、くし型フィルタによって減衰してしまう信号帯域
のみを増幅させるように設計しておくことで、減衰によ
って生じる量子化雑音の低減が可能となる。
【0038】請求項15に記載の発明は、請求項13ま
たは請求項14に記載したOFDM信号受信機におい
て、隣接チャネルが存在しない場合、もしくは隣接チャ
ネル電力が十分小さい場合には、くし型フィルタを用い
ないことを特徴とするOFDM受信機に関するものであ
り、隣接チャネルの影響がない場合には不必要なくし型
フィルタを用いないため、省電力化が図れるという作用
を有する。
【0039】請求項16に記載の発明は、請求項13に
記載したOFDM信号受信機において、くし型フィルタ
を用いるかどうかを決定する方法として、請求項2〜請
求項9に記載の方法を用いることを特徴とするOFDM
受信機に関するものであり、周波数選択性フェージング
等によって信号帯域にディップが生じた場合にも所望チ
ャネルと隣接チャネルの電力比を正確に求めることがで
き、誤作動のない制御が可能となり、高い受信性能を維
持できるという作用を有する。
【0040】請求項17に記載の発明は、請求項1〜請
求項16に記載した受信装置を用いることを特徴とする
通信システムに関するものであり、高品質な通信システ
ムを構築できるという作用を有する。
【0041】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図21を用いて説明する。
【0042】(実施の形態1)図1は本発明を用いる実
施の形態1を示し、図1において本発明のOFDM信号
受信機は、従来のOFDM信号受信機におけるアナログ
/ディジタル変換器8の後段に利得制御手段18を設け
ており、その他に、受信アンテナ1、帯域通過フィルタ
出力電力測定部2、自動利得制御回路3、周波数変換器
4、帯域通過フィルタ(BPF)5、周波数変換器6、
低域通過フィルタ(LPF)7、アナログ/ディジタル
変換器8、ディジタル乗算器9および9’、数値制御発
振器(NCO)10、ディジタル低域通過フィルタ11
および11’、間引き器12および12’、離散フーリ
エ変換器13、デマッピング器14、パラレル/シリア
ル変換器15から構成される。
【0043】所望チャネル電力検出手段19は所望チャ
ネルのみの電力を得て、この電力が大きい場合には増幅
しないように、所望チャネル電力が小さい場合には増幅
させるように利得制御手段18を制御する。
【0044】所望チャネル検出手段19は、従来の技術
のような狭帯域の帯域通過フィルタ出力を測定する方法
がある。その他に、ディジタル直交復調後の折り返し成
分除去用ディジタルフィルタへの入力信号電力と出力信
号電力との比を求め、入力電力に対する出力電力の比が
あらかじめ求めておいた隣接チャネル妨害が無い場合の
入力信号と出力信号の比よりも大きい場合には隣接チャ
ネル妨害電力が大きく、所望チャネルだけの電力は小さ
いとみなし、離散フーリエ変換回路入力信号電力を大き
くするように制御する方法を用いることも可能である。
【0045】(実施の形態2)図2は本発明を用いる実
施の形態2を示し、図2において本発明のOFDM信号
受信機は、図1における所望チャネル検出手段19を具
体化したものであり、隣接チャネル電力検出手段20、
所望チャネル電力検出手段21、電力比演算手段22か
ら構成される。隣接チャネル電力検出手段20は従来の
技術のように、隣接チャネルが存在する周波数を中心周
波数とする狭帯域の帯域通過フィルタ(BPF)出力を
得て電力を検出し、所望チャネル検出手段21は所望チ
ャネルが存在する周波数を中心周波数とする狭帯域の帯
域通過フィルタ(BPF)出力を得て電力を検出するも
のである。
【0046】その他の手段としては実施の形態5で後述
する離散フーリエ変換回路出力から隣接チャネルおよび
所望チャネルの電力を検出することも可能である。電力
比演算手段22は隣接チャネル電力検出手段20と所望
チャネル電力検出手段21から得られるそれぞれのチャ
ネル電力の比を求めるものであり、この電力比の大きさ
に応じて、図1における利得制御手段18を制御するも
のである。所望チャネルに対する隣接チャネル電力の比
が大きければ、信号電力を増幅させる方向に制御し、小
さければ増幅しないように制御する。
【0047】(実施の形態3)図3は本発明を用いる実
施の形態3を示しており、図3において本発明のOFD
M信号受信機は、図1における隣接チャネル検出手段を
具体化したものであり、互いに直交するチャネル(I−
ch:In−PhaseChannel、Q−ch:Q
uadratureChannel)のディジタル低域
通過フィルタ11、11’の前段における電力を検出す
る手段23および、ディジタル低域通過フィルタ11、
11’の後段における電力を検出する手段24および、
これらの電力比を得る手段25から構成される。
【0048】所望チャネルに対する隣接チャネル電力の
比が大きい場合には、ディジタル低域通過フィルタ通過
後でも隣接チャネル電力が十分抑圧されないため、電力
検出手段23で得られる値に対する電力検出手段24で
得られる値の比が大きくなる。
【0049】そこで、この電力比の大きさに応じて、図
3における利得制御手段18を制御する。この所望チャ
ネルに対する隣接チャネル電力の比は、あらかじめ隣接
チャネルが存在しない場合の値を求めておき、その値よ
りも大きければ隣接チャネルが存在するとして、利得制
御手段18によって信号電力を大きくする。
【0050】ここで、図3においては互いに直交するチ
ャネル(I−ch、Q−ch)の電力を検出し、ディジ
タル低域通過フィルタの前段と後段の電力比によって利
得制御手段18を制御しているが、どちらか一方のチャ
ネルのみの電力比によって制御しても同様の効果が得ら
れる。一方のチャネルのみの電力比に基づいて制御する
方法を用いれば、回路規模が小さくなり好適である。
【0051】(実施の形態4)図4は本発明を用いる実
施の形態4を示しており、図4において本発明のOFD
M信号受信機は、図1における隣接チャネル検出手段を
具体化したものであり、互いに直交するチャネル(I−
ch、Q−ch)のディジタル低域通過フィルタ11、
11’の前段における振幅の絶対値和を得る手段26お
よび、ディジタル低域通過フィルタ11、11’の後段
における振幅の絶対値和を得る手段27および、これら
の比を得る手段28から構成される。
【0052】所望チャネルに対する隣接チャネル電力の
割合が大きい場合には、ディジタル低域通過フィルタ通
過後でも隣接チャネル電力が十分に抑圧しきれないた
め、絶対値和検出手段26で得られる値に対する絶対値
和検出手段27で得られる値の比が大きくなる。そこ
で、この絶対値和の比の大きさに応じて、図4における
利得制御手段18を制御する。
【0053】この所望チャネルの絶対値和に対する隣接
チャネルの絶対値和の比は、あらかじめ隣接チャネルが
存在しない場合の値を求めておき、その値よりも大きけ
れば隣接チャネルが存在するとして、利得制御手段18
によって信号電力を大きくする。
【0054】ここで、図4においては互いに直交するチ
ャネル(I−ch、Q−ch)の絶対値和を検出し、デ
ィジタル低域通過フィルタの前段と後段の絶対値和の比
によって利得制御手段18を制御しているが、どちらか
一方のチャネルのみの絶対値和の比によって制御しても
同様の効果が得られる。一方のチャネルのみの絶対値和
の比に基づいて制御する方法を用いれば、回路規模が小
さくなり好適である。
【0055】(実施の形態5)図5は本発明を用いる実
施の形態5を示しており、図5において本発明のOFD
M信号受信機は、図1における隣接チャネル検出手段を
具体化したものであり、離散フーリエ変換器13の出力
において所望チャネル帯域の電力を検出する手段29お
よび、隣接チャネル帯域の電力を検出する手段30およ
び、これらの電力比を得る手段31から構成される。得
られた電力比に応じて、利得制御手段18を制御する。
【0056】一般に、離散フーリエ変換器13としては
2のべき乗の周波数分割数を持つ離散フーリエ変換器が
用いられる。この離散フーリエ変換器に入力される信号
のサブキャリア数はこの離散フーリエ変換器の周波数分
割数よりも少なくなっている。例えば、DAB(Dig
italAudioBroadcasting)のモー
ド1の場合、信号のサブキャリア数1536本に対し
て、通常、2048(=211)の周波数分割数を持つ離
散フーリエ変換器が用いられる。
【0057】このように信号のサブキャリア数よりも周
波数分割数の多い離散フーリエ変換器を用いれば、所望
チャネルの近傍に隣接チャネルが存在する場合、離散フ
ーリエ変換器によって所望チャネルのみならず、隣接チ
ャネル帯域の一部も周波数変換される。本実施の形態は
周波数変換後に、隣接チャネル帯域の電力と所望チャネ
ル帯域の電力を検出し、これらの電力比に基づいて利得
制御手段18を制御するものである。
【0058】ここで、所望チャネル電力と隣接チャネル
電力との電力比を求める場合に、離散フーリエ変換回路
の実数部および虚数部の両方とも用いなくとも、どちら
か一方のみの電力比を求めても同様の効果が得られ、回
路規模を小さくすることが可能となり好適である。
【0059】(実施の形態6)図6は本発明を用いる実
施の形態6を示しており、図6において本発明のOFD
M信号受信機は、図1における隣接チャネル検出手段を
具体化したものであり、離散フーリエ変換器13の出力
において所望チャネル帯域内の振幅の絶対値和を検出す
る手段32および、隣接チャネル帯域の振幅の絶対値和
を検出する手段33および、これらの比を得る手段34
から構成される。得られた絶対値和の大きさに応じて利
得制御手段18を制御する。
【0060】ここで、所望チャネルの振幅の絶対値和と
隣接チャネルの振幅の絶対値和との比を求める場合に、
離散フーリエ変換回路の実数部および虚数部の両方とも
用いなくとも、どちらか一方のみの絶対値和の比を求め
ても同様の効果が得られ、回路規模を小さくすることが
可能となり好適である。
【0061】(実施の形態7)図7は本発明を用いる実
施の形態7を示しており、図7において本発明のOFD
M信号受信機は、図1における隣接チャネル検出手段を
具体化したものであり、離散フーリエ変換器13の出力
において離散フーリエ変換後の隣接チャネル帯域におけ
る特定周波数の電力を検出する手段35を用いる。この
特定周波数の電力の大きさに応じて利得制御手段18を
制御する。特に、あらかじめ隣接チャネルが存在する周
波数および、前段のフィルタ(アナログおよびディジタ
ルフィルタ)の特性がわかっている場合には、あらかじ
め最も隣接チャネル電力が大きくなるはずの周波数帯域
を調べておき、その周波数帯域のみの電力から推測する
と好適である。
【0062】ここで、隣接チャネル帯域における特定周
波数電力の大きさを求める場合に、離散フーリエ変換回
路の実数部および虚数部の両方とも用いなくとも、どち
らか一方のみの電力を求めても同様の効果が得られ、回
路規模を小さくすることが可能となり好適である。
【0063】(実施の形態8)図8は本発明を用いる実
施の形態8を示しており、図8において本発明のOFD
M信号受信機は、図1における隣接チャネル検出手段を
具体化したものであり、離散フーリエ変換器13の出力
において離散フーリエ変換後の隣接チャネル帯域におけ
る特定周波数における振幅の絶対値を検出する手段36
を用いる。この絶対値の大きさに応じて利得制御手段1
8を制御する。
【0064】特に、あらかじめ隣接チャネルが存在する
周波数および、前段のフィルタ(アナログおよびディジ
タルフィルタ)の特性がわかっている場合には、あらか
じめ最も隣接チャネル電力が大きくなるはずの周波数帯
域を調べておき、その周波数帯域のみの電力から推測す
ると好適である。
【0065】ここで、隣接チャネル帯域における振幅の
絶対値の大きさを求める場合に、離散フーリエ変換回路
の実数部および虚数部の両方とも用いなくとも、どちら
か一方のみの絶対値を求めても同様の効果が得られ、回
路規模を小さくすることが可能となり好適である。
【0066】(実施の形態9)図9は本発明を用いる実
施の形態9を示しており、図9において本発明のOFD
M信号受信機は、図1における隣接チャネル検出手段を
具体化したものであり、ディジタル低域通過フィルタ1
1、11’の入力と出力の比を求める手段37および、
離散フーリエ変換器13の出力において、隣接チャネル
成分を求める手段38および、前述の2つの手段から得
られる結果をもとに、制御利得を決定する手段39から
構成される。
【0067】ディジタル低域通過フィルタ11、11’
の入力と出力の比を求める手段37としては実施の形態
3や実施の形態4に述べた方法を用い、離散フーリエ変
換器13の出力において隣接チャネル成分を求める手段
38としては実施の形態5〜8に述べた方法のいずれ
か、またはこれらを組み合わせた方法を用いる。
【0068】制御利得を決定する手段39は入出力比を
求める手段37と隣接チャネル成分を求める手段38か
ら得られる結果をもとに、隣接チャネル成分の大きさを
推定し、推定値をもとに制御手段18を制御する。
【0069】入出力比を求める手段37から得られる結
果と隣接チャネル成分を求める手段38から得られる結
果が両方とも隣接チャネルが存在するという結果だった
場合には信号を増幅するように制御し、結果が異なる場
合には信号を増幅させないようにすれば、誤動作の確率
を低くすることが可能となる。
【0070】(実施の形態10)図10は本発明を用い
る実施の形態10を示しており、図10において本発明
のOFDM信号受信機は、アナログ/ディジタル変換器
8への入力信号の大きさを変化させる利得制御手段40
および、所望チャネル電力検出手段19から構成され
る。
【0071】所望チャネル電力検出手段19によって得
られる所望チャネル電力の大きさに応じて、利得制御手
段40において、アナログ/ディジタル変換器のダイナ
ミックレンジを考慮して、多少ダイナミックレンジを超
える場合があっても、隣接チャネルに比べて所望チャネ
ルが小さい場合には信号電力を増幅するように制御す
る。
【0072】(実施の形態11)図11は本発明を用い
る実施の形態11を示しており、図11において本発明
のOFDM信号受信機は、ディジタル低域通過フィルタ
11、11’の出力において、信号の大きさをディジタ
ル的に変化させる利得制御手段41、41’および、所
望チャネル電力検出手段19から構成される。
【0073】所望チャネル電力検出手段19によって所
望チャネル電力に応じて利得制御手段41、41’にお
いて、後段の離散フーリエ変換器13のオーバーフロー
や丸め誤差を考慮して所望チャネルの信号が最も劣化の
少ないレベルになるように制御する。
【0074】所望チャネル電力検出手段19は前述した
実施の形態1〜実施の形態10のいずれか、またはこれ
らを組み合わせて用いることができる。
【0075】ここで、利得制御手段41、41’はディ
ジタル低域通過フィルタの後段でなく、図12のように
間引き器12、12’の後段に配置しても同様の効果が
得られる。間引き器12、12’の後段に配置する場合
にはディジタル低域通過フィルタの後段よりも動作速度
を遅くすることができるため、消費電力を小さくするこ
とが可能となり好適である。
【0076】(実施の形態12)図13は本発明を用い
る実施の形態12を示しており、図12において本発明
のOFDM信号受信機は、アナログ/ディジタル変換器
8への入力信号の大きさを変化させる利得制御手段40
および、ディジタル低域通過フィルタ11、11’の出
力において信号の大きさを変化させる利得制御手段4
1、41’および、所望チャネル電力検出手段19から
構成される。
【0077】所望チャネル電力検出手段19は前述した
実施の形態1〜実施の形態10のいずれか、またはこれ
らを組み合わせて用いることができる。
【0078】所望チャネル検出手段19によって得られ
る所望チャネル電力の大きさに応じて、アナログ/ディ
ジタル変換器8入力信号の利得制御手段40および、デ
ィジタル低域通過フィルタ11、11’出力信号の利得
制御手段41、41’の両方を制御する。 アナログ/
ディジタル変換器8入力信号の利得制御手段40は主
に、アナログ/ディジタル変換器のダイナミックレンジ
を考慮して、入力信号の最大振幅値がダイナミックレン
ジを超えることが少ないような利得制御を行い、ディジ
タル低域通過フィルタ11、11’出力信号の利得制御
手段41、41’は主に、離散フーリエ変換器での演算
時のオーバーフローや丸め誤差の影響を考慮して、所望
チャネルを復調する際の劣化が最も小さいレベルになる
よう利得制御を行う。
【0079】ここで、(実施の形態11)と同様に、利
得制御手段41、41’はディジタル低域通過フィルタ
の後段でなく、図14のように間引き器12、12’の
後段に配置しても同様の効果が得られる。間引き器1
2、12’の後段に配置する場合にはディジタル低域通
過フィルタの後段よりも動作速度を遅くすることができ
るため、消費電力を小さくすることが可能となり好適で
ある。
【0080】(実施の形態13)図15は本発明を用い
る実施の形態13を示しており、図15において本発明
のOFDM信号受信機は、アナログ/ディジタル変換器
8、ディジタル乗算器9、9’および、数値制御発振器
(NCO)10、くし型フィルタ42、42’および、
ディジタル低域通過フィルタ43、43’、間引き器1
2、12’、離散フーリエ変換器13、デマッピング器
14、パラレル/シリアル変換器15から構成される。
【0081】受信信号はダウンコンバート後のイメージ
を除去するアナログ低域通過フィルタ出力において、ア
ナログ/ディジタル変換器8によってディジタル信号に
変換された後に、ディジタル乗算器9、9’および数値
制御発振器(NCO)10によってディジタル直交復調
されてI−ch(同相チャネル)および、Q−ch(直
交チャネル)に分離される。その後段には隣接チャネル
成分除去用として小規模な回路で実現可能なくし型フィ
ルタ42、42’を設ける。次に、隣接チャネル成分が
抑圧された信号は折り返し成分除去用のディジタル低域
通過フィルタ43、43’を用いる。その後、間引き器
12、12’によって離散フーリエ変換器13の動作速
度に合せる。
【0082】ここで、くし型フィルタの加算段数は大き
な隣接チャネル成分が存在する周波数にディップが生じ
るように設定すると、効果的に隣接チャネル電力を抑圧
でき好適である。
【0083】例えば、DAB(DigitalAudi
oBroadcasting)受信機において、アナロ
グ/ディジタル変換器8のサンプリングレートを8.1
92MHzとする場合にはくし型フィルタの加算段数を
6段とすると効果的に隣接チャネル電力を抑圧できる。
この様子を図16〜18に示す。
【0084】図16にはディジタル直交復調後における
DAB信号の周波数スペクトルを示す。条件はDABの
送信モード1、所望チャネルと隣接チャネルの中心周波
数間隔を1.712MHz(ガードバンド176kHz)、隣接チャネ
ル電力が所望チャネルより40dB大きい場合におい
て、中間周波数帯の帯域通過フィルタとして一般的なS
AWフィルタの遮断特性を有しているフィルタが使用さ
れていると仮定し、アナログ/ディジタル変換器8の前
段で、隣接チャネル電力がある程度抑圧されているもの
としいている。
【0085】隣接チャネル成分の両側が角のようになっ
ているのは、所望チャネルの近傍にあって帯域通過フィ
ルタで抑圧仕切れなかった成分であり、アナログ/ディ
ジタル変換による折り返しのため両側に現れている。図
17には加算段数6段のくし型フィルタの周波数特性を
示し、図18にはくし型フィルタ通過後におけるDAB
信号の周波数スペクトルを示す。
【0086】図16と図18を比較すると、くし型フィ
ルタによって隣接チャネル電力を効果的に抑圧できてい
ることが確認できる。
【0087】(実施の形態14)図19は本発明を用い
る実施の形態14を示しており、図19において本発明
のOFDM信号受信機は、アナログ/ディジタル変換器
8、ディジタル乗算器9、9’および、数値制御発振器
(NCO)10、くし型フィルタで減衰する信号帯域を
増幅させるディジタル低域通過フィルタ44、44’お
よび、くし型フィルタ42、42’および、間引き器1
2、12’、離散フーリエ変換器13、デマッピング器
14、パラレル/シリアル変換器15から構成される。
【0088】くし型フィルタで減衰する信号帯域を増幅
させるディジタル低域通過フィルタ44、44’の周波
数特性を模式的に図20に示す。図20に示す低域通過
フィルタを用いることで、くし型フィルタによって減衰
する信号帯域のサブキャリアの量子化雑音を低減でき
る。
【0089】ここで、低域通過フィルタ44、44’
と、くし型フィルタ42、42’の順序は固定小数点演
算における丸め誤差を考慮して、図19に示したように
低域通過フィルタを前段に設ける方が好適である。
【0090】(実施の形態15)図21は本発明を用い
る実施の形態15を示しており、図21において本発明
のOFDM信号受信機は、アナログ/ディジタル変換器
8、ディジタル乗算器9、9’および、数値制御発振器
(NCO)10、スイッチ45、45’、隣接チャネル
検出手段19、くし型フィルタ42、42’、ディジタ
ル低域通過フィルタ43、43’および、間引き器1
2、12’、離散フーリエ変換器13、デマッピング器
14、パラレル/シリアル変換器15から構成される。
【0091】所望チャネル電力検出手段19は前述した
実施の形態1〜実施の形態10のいずれか、またはこれ
らを組み合わせて用いることができる。
【0092】所望チャネル電力検出手段によって所望チ
ャネルの電力を検出し、その結果、所望チャネル電力に
比べて隣接チャネル電力が大きいと判定された場合に
は、くし型フィルタを通過させ、存在しない場合にはそ
のまま通過させるようにスイッチ45、45‘を切り替
える。このようにすれば、隣接チャネルの影響がない場
合には不必要なくし型フィルタを用いないで済むため、
省電力化が図れる。
【0093】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、所望チャ
ネルの近傍に隣接チャネルが存在する場合においても、
離散フーリエ変換(DFT)回路入力信号電力を変化させ
ることによって、離散フーリエ変換回路における固定小
数点演算時のオーバーフローや所望信号が量子化雑音に
埋もれてしまうことを防ぎ、良好な受信性能を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態におけるOFDM信
号受信機の構成を示すブロック回路図
【図2】本発明の第二の実施の形態におけるOFDM信
号受信機の構成の一部を示すブロック回路図
【図3】本発明の第三の実施の形態におけるOFDM信
号受信機の構成を示すブロック回路図
【図4】本発明の第四の実施の形態におけるOFDM信
号受信機の構成を示すブロック回路図
【図5】本発明の第五の実施の形態におけるOFDM信
号受信機の構成の一部を示すブロック回路図
【図6】本発明の第六の実施の形態におけるOFDM信
号受信機の構成の一部を示すブロック回路図
【図7】本発明の第七の実施の形態におけるOFDM信
号受信機の構成の一部を示すブロック回路図
【図8】本発明の第八の実施の形態におけるOFDM信
号受信機の構成の一部を示すブロック回路図
【図9】本発明の第九の実施の形態におけるOFDM信
号受信機の構成を示すブロック回路図
【図10】本発明の第十の実施の形態におけるOFDM
信号受信機の構成を示すブロック回路図
【図11】本発明の第十一の実施の形態におけるOFD
M信号受信機の構成を示すブロック回路図
【図12】本発明の第十一の実施の形態における図11
と異なるOFDM信号受信機の構成を示すブロック回路
【図13】本発明の第十二の実施の形態におけるOFD
M信号受信機の構成を示すブロック回路図
【図14】本発明の第十二の実施の形態における図13
と異なるOFDM信号受信機の構成を示すブロック回路
【図15】本発明の第十三の実施の形態におけるOFD
M信号受信機の構成を示すブロック回路図
【図16】隣接チャネルが存在する場合のディジタル直
交復調後におけるDAB信号の周波数スペクトルの一例
を示した図
【図17】加算段数6段のくし型フィルタの周波数特性
を示した図
【図18】隣接チャネルが存在する場合に、図17の周
波数特性のくし型フィルタを通過させた後におけるDA
B信号の周波数スペクトルの一例示した図
【図19】本発明の第十四の実施の形態におけるOFD
M信号受信機の構成の一部を示すブロック回路図
【図20】くし型フィルタで減衰する信号帯域を増幅さ
せるディジタル低域通過フィルタの周波数特性を示す模
式図
【図21】本発明の第十五の実施の形態におけるOFD
M信号受信機の構成の一部を示すブロック回路図
【図22】従来のOFDM信号受信機の構成を示すブロ
ック回路図
【符号の説明】
1 受信アンテナ 2 帯域通過フィルタ出力電力測定部 3 自動利得制御回路 4 周波数変換器 5 帯域通過フィルタ(BPF) 6 周波数変換器 7 低域通過フィルタ(LPF) 8 アナログ/ディジタル変換器 9 ディジタル乗算器 9’ ディジタル乗算器 10 数値制御発振器(NCO) 11 ディジタル低域通過フィルタ 11’ ディジタル乗算器 12 間引き器 12’ 間引き器 13 離散フーリエ変換器(DFT:Discrete Fourier
Transform) 14 デマッピング器 15 パラレル/シリアル(P/S) 16 狭帯域な帯域通過フィルタ 17 電力測定部 18 利得制御手段 19 所望チャネル電力検出手段 20 隣接チャネル電力検出手段 21 所望チャネル電力検出手段 22 電力比演算手段 23 ディジタル低域通過フィルタ11、11’の前段
における電力を検出する手段 24 ディジタル低域通過フィルタ11、11’の後段
における電力を検出する手段 25 ディジタル低域通過フィルタ11、11’の前段
と後段における電力比を得る手段 26 ディジタル低域通過フィルタ11、11’の前段
における振幅の絶対値和を得る手段 27 ディジタル低域通過フィルタ11、11’の後段
における振幅の絶対値和を得る手段 28 ディジタル低域通過フィルタ11、11’の前段
と後段における比を得る手段 29 所望チャネル帯域の電力を検出する手段 30 隣接チャネル帯域の電力を検出する手段 31 電力比を得る手段 32 所望チャネル帯域内の振幅の絶対値和を検出する
手段 33 隣接チャネル帯域の振幅の絶対値和を検出する手
段 34 絶対値和の比を得る手段 35 特定周波数の電力を検出する手段 36 特定周波数における振幅の絶対値を検出する手段 37 ディジタル低域通過フィルタ11、11’の入力
と出力の比を求める手段 38 離散フーリエ変換器13の出力において、隣接チ
ャネル成分を求める手段 39 37の手段および38の手段から得られる結果を
もとに制御利得を決定する手段 40 利得制御手段 41、41’ 利得制御手段 42、42’ くし型フィルタ 43、43’ ディジタル低域通過フィルタ 44、44’ くし型フィルタで減衰する信号帯域を増
幅させるディジタル低域通過フィルタ 45、45’ スイッチ
フロントページの続き (72)発明者 山本 裕理 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 佐川 守一 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 Fターム(参考) 5K022 DD00 DD13 DD19 DD33 DD34 5K052 AA01 BB02 CC06 DD04 EE02 EE05 EE32 FF05 GG13 GG20 GG26 GG48

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各サブキャリアが線形変調された直交周
    波数分割多重(OFDM)伝送方式にあって、所望チャ
    ネルの近傍に隣接チャネルが存在する場合、A/D変換
    後、離散フーリエ変換(DFT)回路入力信号電力を隣接
    チャネルによる干渉を減少させるように変化させること
    を特徴とするOFDM信号受信機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したOFDM信号受信機
    において、離散フーリエ回路(DFT)入力信号電力の変化
    の度合いが、所望チャネル信号電力と隣接チャネル信号
    電力との比に応じていることを特徴とするOFDM信号
    受信機。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載したOFDM信号受信機
    において、離散フーリエ回路(DFT)入力信号電力の変化
    の度合いが、ディジタル直交復調後の折り返し成分除去
    用ディジタルフィルタへの入力電力と出力電力との比に
    応じていることを特徴とするOFDM信号受信機。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載したOFDM信号受信機
    において、離散フーリエ回路(DFT)入力信号電力の変化
    の度合いが、ディジタル直交復調後の折り返し成分除去
    用ディジタルフィルタへの入力信号の絶対値和と出力信
    号の絶対値和との比に応じていることを特徴とするOF
    DM信号受信機。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載したOFDM信号受信機
    において、所望チャネル信号電力と隣接チャネル信号電
    力との比は離散フーリエ変換回路出力信号から求めるこ
    とを特徴とするOFDM信号受信機。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載したOFDM信号受信機
    において、離散フーリエ回路(DFT)入力信号電力の変化
    の度合いが、離散フーリエ変換回路出力における所望チ
    ャネル帯域の振幅の絶対値和と隣接チャネル帯域の振幅
    の絶対値和との比に応じていることを特徴とするOFD
    M信号受信機。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載したOFDM信号受信機
    において、所望チャネル信号電力と隣接チャネル信号電
    力との比は、離散フーリエ変換後の隣接チャネル帯域に
    おける特定周波数の電力から推測することを特徴とする
    OFDM信号受信機。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載したOFDM信号受信機
    において、離散フーリエ回路(DFT)入力信号電力の変化
    の度合いが、離散フーリエ変換後の隣接チャネル帯域に
    おける特定周波数における振幅の絶対値の大きさに応じ
    ていることを特徴とするOFDM信号受信機。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載したOFDM信号受信機
    において、離散フーリエ回路入力信号電力の変化の度合
    いが、請求項2〜請求項8に記載した方法を組み合わせる
    ことによって決定されることを特徴とするOFDM信号
    受信機。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項9に記載したOFDM
    信号受信機において、離散フーリエ回路入力信号電力の
    変化は、アナログ/ディジタル変換器への入力信号の大
    きさを変化させることによって実現することを特徴とす
    るOFDM信号受信機。
  11. 【請求項11】 請求項1〜請求項9に記載したOFDM
    信号受信機において、離散フーリエ回路入力信号電力の
    変化は、ディジタル直交復調後の折り返し成分除去用デ
    ィジタルフィルタ出力信号を変化させることによって実
    現することを特徴とするOFDM信号受信機。
  12. 【請求項12】 請求項1〜請求項9に記載したOFDM
    信号受信機において、離散フーリエ回路入力信号電力の
    変化は、請求項10および請求項11を組み合わせることに
    よって実現することを特徴とするOFDM信号受信機。
  13. 【請求項13】 各サブキャリアが線形変調された直交
    周波数分割多重(OFDM)伝送方式にあって、所望チ
    ャネルの近傍に隣接チャネルが存在することが想定され
    るシステムにおいて、隣接チャネル信号除去用にはくし
    型フィルタを用い、ディジタル直交復調後の折り返し成
    分除去用ディジタルフィルタには小規模で遮断特性の緩
    やかなフィルタを用いることを特徴とするOFDM信号
    受信機。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載したOFDM信号受
    信機において、くし型フィルタによって減衰する信号帯
    域のみを折り返し成分除去用ディジタルフィルタによっ
    て増幅させることを特徴とするOFDM信号受信機。
  15. 【請求項15】 請求項13または請求項14に記載し
    たOFDM信号受信機において、隣接チャネルが存在し
    ない場合、もしくは隣接チャネル電力が十分小さい場合
    には、くし型フィルタを用いないことを特徴とするOF
    DM受信機。
  16. 【請求項16】 請求項13に記載したOFDM信号受
    信機において、くし型フィルタを用いるかどうかを決定
    する方法として、請求項2〜請求項7に記載の方法を用
    いることを特徴とするOFDM受信機。
  17. 【請求項17】 請求項1〜請求項16に記載した受信
    装置を用いることを特徴とする通信システム。
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