JP4262947B2 - 雑音除去方法及び雑音除去装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステレオ信号の雑音除去方法及びこの雑音除去方法に基づいて動作するステレオ信号雑音除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周波数変調(frequency modulation:以下、FMという。)放送方式は、現在、世界で最も重要な放送方式である。長年に亘るアナログ放送受信機の開発の結果、現在は非常に高性能な受信機が市販されている。新たな技術により、FM放送信号受信のための新たなアルゴリズムを使用することができるようになっている。特に、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor:以下、DSPという。)の処理能力が高まり、製造コストが低下したため、FM及び振幅変調(amplitude modulation:以下、AMという。)等のアナログ放送信号をデジタル的に処理することができるようになっている。アナログ放送方式に対してデジタル信号処理を導入することには、様々な利点がある。例えば、各機能を1つの集積回路(integrated circuit:以下、ICという。)に集積することにより、受信機の大きさを小さくことができ、また、デジタルラジオモンデアル(Digital Radio Mondiale:DRM)やデジタルオーディオ放送(Digital Audio Broadcasting:DAB)等のデジタル放送方式を同じ大規模集積回路(large scale integrated circuit:以下、LSIという。)に集積することもできるようになっている。
【0003】
FM放送においては、ステレオ多重信号(multiplex signal)が周波数変調される。ステレオ多重信号のスペクトルを図2に示す。ステレオ多重信号は、ステレオ和信号(sum signal)と、振幅変調され、搬送波が抑圧された差信号(difference signal)からなる。ステレオ和信号は、左+右(L+R)のオーディオ信号情報を表し、差信号は、左−右(L−R)のオーディオ信号情報を表す。振幅変調された差信号を復調するために、ステレオ多重信号にはパイロット搬送波が重畳されている。
【0004】
携帯型FM受信機では、受信状態が頻繁に悪化する。現在のFM受信機は、電界強度(field strength)及びマルチパス検出に基づき、約20.7dBの信号対雑音比(signal to noise ratio:以下、SN比という。)を得るために、ステレオ受信からモノラル受信に切り換える機能を有している。このような雑音除去法は、周波数復調器の出力雑音パワースペクトル密度(frequency demodulator output noise power spectral density)が周波数の2乗に比例して高くなり、すなわち、モノラル信号はステレオ和信号に等しい周波数帯域で伝送されるが、ステレオ差信号はより高い周波数帯域で伝送され、モノラル信号に含まれる雑音はステレオ差信号の雑音よりも少ないという事実に基づいている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ステレオ信号からモノラル信号への切換は、ユーザに違和感を与えるため、多くの携帯型FM受信機は、ステレオ信号からモノラル信号への移行をスライド方式で切り換える機能を有している。このようなステレオ信号からモノラル信号へのスライド方式の切換は、例えば、ドイツ特許公報DE4400865C2号に開示されている。この文献に基づく技術では、ステレオのチャンネル分離(channel separation)は、番組の種類に関する情報及び信号内の雑音レベル及び/又は周波数変調RF信号の電界強度に応じて、連続的に低減される。さらに、欧州特許公開公報0955732A1号には、ステレオ差信号を幾つかのサブバンドに分割し、各サブバンド毎に独立して、ステレオ信号とモノラル信号の混合、すなわちステレオ差信号の相対的な低減が行われている。このように周波数を選択してステレオ信号とモノラル信号を混合することにより、特にRF信号が振幅が小さく受信された場合に、SN比、及びFM受信機のチャンネル分離が向上する。しかしながら、上述の方式は、いずれも主に受信状態に応じてステレオ信号とモノラル信号を混合することにより雑音を低減するものであり、この結果、チャンネル分離の効果が不必要に低下してしまうことも多い。
【0006】
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、チャンネル分離の効果を不必要に低下させることなく、空間的歪みを効果的に抑制する雑音除去方法及び雑音除去装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明に係る雑音除去方法は、ステレオ和信号とステレオ差信号からなるステレオ信号の雑音除去方法において、少なくとも1つの減衰係数によるステレオ差信号の減衰に基づいて、ステレオ信号とモノラル信号を混合し、ステレオ差信号の振幅を考慮して少なくとも1つの減衰係数を重み付けし、ステレオ差信号を減衰させる第2の減衰係数を決定する。
【0008】
また、上述の課題を解決するために、本発明に係る雑音除去装置は、少なくとも1つの減衰係数によるステレオ差信号の減衰に基づいてステレオ信号とモノラル信号を混合して、ステレオ信号の雑音を除去する雑音除去装置において、ステレオ差信号の振幅を考慮して少なくとも1つの減衰係数を重み付けし、ステレオ差信号を減衰させる第2の減衰係数を決定する重み付け手段を備える。
【0009】
すなわち、本発明では、ステレオ差信号の振幅を用いて、「従来の」(第1の)減衰係数を重み付けし、実際にステレオ差信号を減衰させる、すなわち、ステレオ信号とモノラル信号の混合の度合い又は左右のチャンネル分離の強さを決定する(第2の)減衰係数を算出する。したがって、ステレオ差信号の振幅が小さい場合に生じるオーディオ信号の空間感覚的な歪みが抑制される。
【0010】
ステレオ和信号とステレオ差信号からなるステレオ信号の雑音を除去する本発明の雑音除去方法は、ステレオ信号からモノラル信号への単純なスライド式の切換を行うドイツ特許公報DE4400865C2号に開示された手法、又は周波数で選択的にステレオ信号とモノラル信号の混合を行う欧州特許公開公報0955732A1号に開示された手法と組み合わせることもできる。本願出願人により出願された欧州特許公開公報0955732A1号は、参照により本願に組み込まれるものとする。
【0011】
特に好ましい組合せとしては、本発明は、本願出願人による欧州特許出願番号00124466.4号に開示されている人間の聴覚システムのマスキング効果に基づく周波数で選択的にステレオ信号とモノラル信号の混合により特徴付けられ、この出願は、参照により本願に組み込まれるものとする。なお、本発明は、この欧州特許出願番号00124466.4号に開示されている好ましい実施の形態及び添付された請求の範囲との組合せに限定されるものではなく、上述のように、ステレオ信号とモノラル信号のスライド式の混合に基づく雑音除去を実行するこの他の全ての方式とともに実現することができる。
【0012】
本発明に基づく雑音除去方法は、好ましくは、ステレオ差信号のサブバンドの減衰に基づいて、周波数で選択的にステレオ信号とモノラル信号を混合し、各サブバンドの減衰は、各サブバンド信号を考慮して、少なくともステレオ差信号のサブバンドを考慮して行うとよく、さらに、雑音除去装置によっては、対応するステレオ和信号のサブバンド及び/又は雑音信号のサブバンドを考慮して減衰を行うものもある。
【0013】
さらに、本発明では、好ましくは、少なくとも1つの「従来の」第1の減衰係数は、雑音パワー推定値に対する差信号パワー推定値の比に基づいて決定される。これにより、ステレオ差信号の振幅が雑音パワーより僅かに大きいのみである場合に、オーディオ信号に歪みが生じることを回避できる。この処理により、特に、例えばニュース等、モノラル番組における歪みが低減される。
【0014】
この場合、少なくとも1つの「従来の」第1の減衰係数の重みは、雑音パワー推定値に対する差信号パワー推定値の比の第1の重み特性(characteristic weighting)に基づいて決定してもよい。さらに、少なくとも1つの「従来の」第1の減衰係数は、雑音パワー推定値に対する和信号パワー推定値の比に基づいて決定してもよい。ステレオ和信号の振幅がステレオ差信号の振幅より著しく大きい場合、オーディオ信号は殆どモノラル信号となる。したがって、この処理により、ステレオ情報が少ないオーディオ信号における空間効果の歪みを回避することができる。
【0015】
この場合、少なくとも1つの従来の第1の減衰係数の重みは、雑音パワー推定値に対する和信号パワー推定値の比の第2の重み特性に基づいて決定してもよい。
【0016】
第1及び/又は第2の重み特性は、受信電界強度及び/又は雑音パワー推定値及び/又はマルチパス指示信号(multipath indication)に基づいて決定してもよい。もちろん、例えば欧州特許出願番号00124466.4に開示されているように、受信機周囲の背景雑音、例えば自動車からの雑音を考慮してもよい。
【0017】
さらに、好ましくは、雑音パワー推定値を和信号パワー推定値及び差信号パワー推定値から減算し、各信号パワー推定値の信頼度を高めてもよい。特に、雑音パワー推定値、和信号パワー推定値及び差信号パワー推定値の移動平均値を用いてもよい。和信号パワー推定値及び差信号パワー推定値から雑音パワー推定値を減算する前に、雑音パワー推定値に重み付けを行い、これによりFM変調多重信号の雑音パワースペクトル密度を考慮するようにしてもよい。特に、異なる重み係数を用いて、ステレオ和信号の雑音パワーがステレオ差信号の雑音パワーより小さい場合を考慮するようにしてもよい。
【0018】
さらに、本発明においては、雑音パワー推定値は、好ましくは、異なるアタック及び/又はホールド及び/又はディケイ時定数を用いて線形又は非線形フィルタにより雑音をフィルタリングすることにより決定してもよい。この場合、アタック及び/又はホールド及び/又はディケイ時定数は、雑音パワー推定値及び/又はチャンネルに依存していてもよい。
【0019】
オーディオ信号の可聴歪みを最小化するために、各減衰係数に加算される各(可変)係数により、ステレオ差信号の減衰量を大きくしてもよい。この係数は、受信電界強度及び/又は雑音パワー推定値及び/又は受信機の周囲の背景雑音等のパラメータに応じて決定してもよい。算出される係数が負になる場合、負の減衰係数が生じることを回避するために、リミッタを追加するとよい。
【0020】
さらに、各減衰係数を算出するために使用する各ステレオ和信号及びステレオ差信号は、信号パワー推定値が0より小さくなることを回避するため、重み付けされた雑音が減算された後、0以上又は0より大となるように制限される。
【0021】
さらに、「従来の」第1の減衰係数、すなわちステレオ差信号の振幅を考慮した重み付けが行われていない減衰係数は、ステレオ差信号の振幅に依存する特定の係数により重み付けされる前に0から1の間の値となるように制限され、これにより、ステレオ差信号が増幅されることを回避する。この特定の係数は、受信電界強度及び/又は雑音パワー推定値及び/又は受信機の周囲の背景雑音等のパラメータに応じて決定してもよい。
【0022】
また、上述の課題を解決するために、本発明に係るコンピュータプログラム製品は、コンピュータ、デジタルシグナルプロセッサ又はこれらに類する装置により実行されて、上述の雑音除去方法を実行するコンピュータプログラムを有する。
【0023】
また、上述した本発明に係る雑音除去装置の重み付け手段は、雑音パワー推定値に対する差信号パワー推定値の比を算出する少なくとも1つの第1の除算器を備えていてもよい。この場合、重み付け手段は、所定の第1の重み特性を用いて雑音パワー推定値に対する差信号パワー推定値の比を重み付けする少なくとも1つの第1のフィルタ及び/又は非線形処理回路を備えていてもよい。
【0024】
これに代えて又はこれに加えて、重み付け手段は、差信号パワー推定値に対する和信号パワー推定値の比を算出する少なくとも1つの第2の除算器を備えていてもよい。この場合、重み付け手段は、所定の第2の重み特性を用いて、差信号パワー推定値に対する和信号パワー推定値の比を重み付けする少なくとも1つの第2の線形フィルタ及び/又は非線形処理回路を備えていてもよい。
【0025】
さらに、本発明に係る雑音除去装置は、第1の重み係数により雑音パワー推定値を重み付けする少なくとも1つの第1の乗算器と、和信号パワー推定値から重み係数により重み付けされた雑音パワー推定値を減算する少なくとも1つの第1の減算器と、第2の重み係数により雑音パワー推定値を重み付けする少なくとも1つの第2の乗算器と、差信号パワー推定値から重み係数により重み付けされた雑音パワー推定値を減算する少なくとも1つの第2の減算器とを備えていてもよい。
【0026】
これに代えて又はこれに加えて、本発明に係る雑音除去装置は、異なるアタック及び/又はホールド及び/又はディケイ時定数を有し、雑音信号をフィルタリングすることにより雑音パワー推定値を算出する少なくとも1つの非線形フィルタを備えていてもよい。また、通信チャンネルに応じて、この非線形フィルタを線形フィルタに置換してもよい。
【0027】
これに代えて又はこれに加えて、本発明に係る雑音除去装置は、ステレオ差信号をサブバンドに分割し、ステレオ差信号のサブバンドの減衰に基づいて、ステレオ信号とモノラル信号を周波数で選択的に混合する第1の分析フィルタバンクと、ステレオ差信号の可能な全ての減衰されたサブバンドに基づいて、減衰されたステレオ差信号を再構築する合成フィルタバンクと、ステレオ和信号をステレオ差信号のサブバンドに対応するサブバンドに分割する第2の分析フィルタバンクと、雑音信号をステレオ差信号のサブバンドに対応するサブバンドに分割する第3のフィルタバンクとを備えていてもよく、ステレオ差信号の各サブバンドに対する各重み係数は、ステレオ差信号のサブバンド自身、対応するステレオ和信号のサブバンド及び雑音信号のサブバンドの内容に基づいて決定してもよい。雑音信号をサブバンドに分割する第3のフィルタバンクは、省略してもよく、この場合、全てのサブバンド信号に対し共通の雑音指示信号が用いられる。これにより、雑音除去装置における演算パワー要求が低減されるが、これに伴い雑音除去性能も低下する。
【0028】
本発明に基づく周波数で選択的に雑音除去装置を実現する場合、各サブバンドについて個別に減衰係数を算出するため、各サブバンド毎にフィルタバンク以外の上述した全ての構成要素が必要である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る雑音除去方法及び雑音除去装置について、図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
本発明に基づいて、ステレオ差信号の振幅、すなわち各サブバンドを考慮して、音響心理的誘因(psychoacoustically motivated)によりステレオ信号とモノラル信号の混合を行うFM放送用デジタル受信機の構成を図1に示す。本発明は、欧州特許出願番号00124466.4号に開示されている雑音除去方法及び雑音除去装置と組み合わせて実現することができる。しかしながら、本発明はそのような形態に限定されるものではない。
【0031】
このデジタル受信機は、図1に示すように、アンテナで受信されたRF信号を中間周波数信号やベースバンド信号にダウンコンバートするフロントエンド回路14と、ダウンコンバートされたステレオ放送信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル(analogue to digital:以下、A/Dという。)変換及びIQ生成器15と、ステレオ放送信号を復調するFM復調器16とを備える。受信されたステレオ放送信号は、フロントエンド回路14で増幅及びダウンコンバートされ、A/D変換及びIQ生成器15でデジタル信号に変換された後、FM復調器16に供給される。そして、FM復調器16は、図2に示すようなスペクトルを有するステレオ多重信号を出力する。このステレオ多重信号は、第3の低域通過フィルタ(low pass filter:以下、LPFという。)20に供給され、第3のLPF20は、ステレオ和信号U(z)を第1の遅延器22を介してマトリクス回路21に供給する。マトリクス回路21には、フィルタリングされた、すなわち周波数で選択的に減衰されたステレオ差信号Uden(z)も供給されており、マトリクス回路21は、左チャンネルの出力信号U(z)及び右チャンネルの出力信号U(z)を出力する。
【0032】
FM復調器16から出力されたステレオ多重信号は、デジタル位相ロックループ(digital phase locked loop circuit:以下、DPLLという。)17にも供給されており、DPLL17は、38kHzのサブキャリアと同相のI信号を第2のミキサ18に供給する。第2のミキサ18には、ステレオ多重信号も供給されており、第2のミキサ18は、振幅変調されたステレオ多重信号を復調し、復調されたステレオ多重信号は、第2のLPF19によりフィルタリングされ、これにより、ステレオ差信号U(z)が得られる。DPLL17は、更に38kHzのサブキャリアに直交したQ信号を第1のミキサ6に供給する。第1のミキサ6には、ステレオ多重信号も供給されており、第1のミキサ6から出力信号は、第1のLPF7でフィルタリングされ、これにより、ステレオ差信号の直交成分UhQ(z)が得られる。ステレオ差信号の直交成分UhQ(z)は、ステレオ信号に含まれている雑音を表している。
【0033】
ステレオ和信号U(z)、ステレオ差信号U(z)及びステレオ差信号の直交成分UhQ(z)は、例えば、欧州特許出願番号00124466.4号に開示されているように、人間の聴覚の臨界帯域(critical bandwidth)に等しい帯域を有する複数のフィルタを用いて、信号及び雑音パワーの算出のためにサブバンドフィルタリングされる。もちろん、フィルタバンクをこの他の構成により実現してもよい。上述のように、ステレオ差信号の直交成分UhQ(z)のサブバンドフィルタリングは行わなくてもよい。この場合、性能が若干低下する。
【0034】
説明を簡単にするために、図1には、1つのサブバンドに関する回路のみを示す。ここでは、第1のサブバンドに関する回路の全ての構成要素の符号には、下付き文字1を付し、減衰係数(attenuation factors)にも符号(1)を付している。
【0035】
ステレオ差信号U(z)をフィルタリングする第1の分析フィルタバンク(analysis filter bank)10のN個の出力信号は、それぞれ第2の遅延器23〜23を介して、それぞれ第1の乗算器40〜40に供給される。第1の乗算器40〜40は、遅延されたステレオ差信号のサブバンドをそれぞれ対応する(第2の)減衰係数Hatt(1)〜Hatt(N)によって重み付けした後、合成フィルタバンク(synthesis filter bank)11に供給する。合成フィルタバンク11は、ノイズ除去された、すなわち周波数で選択的に重み付けされたステレオ差信号Uden(z)を再構築してマトリクス回路21に供給する。
【0036】
以下、各(第2の)減衰係数Hatt(1)〜Hatt(N)の算出方法について説明する。なお、この具体例では、「1」の符号が付されたN個のサブバンドの第1のサブバンドに使用される減衰係数Hatt(1)について説明する。この他のサブバンド、すなわち第2〜第Nのサブバンドも第1のサブバンドの処理に用いる回路と同様の回路を必要とするが、これらは図1には示していない。
【0037】
まず、オーディオサブバンド信号の移動平均信号パワー(moving average signal power)及び移動平均雑音パワー(moving average noise power)を算出する。各フィルタは、例えばアタック(attack)Ta、ホールド(hold)Th及びディケイ(decay)Tdの時定数が可変の線形フィルタ又は非線形フィルタであり、基本的には、自乗器(squaring unit)と、その後段に設けられた各フィルタとから構成される。
【0038】
オーディオサブバンド信号に対応する移動平均差信号パワー(moving average difference signal power)は、それぞれ第2の移動平均フィルタにより得られる。第2の移動平均フィルタは、図1に示すように、第2の自乗器26と、その後段に設けられた第2の線形フィルタ27とを備える。第1の分析フィルタバンク10は、第2のLPF19からのステレオ差信号U(z)をサブバンドに分割して、符号1が付されたサブバンドに対応する出力信号を第2の自乗器26に供給する。第2の自乗器26は、このサブバンドの信号、すなわち複素ベースバンド信号を、その絶対値を算出するために自乗して、第2の線形フィルタ27に供給する。第2の線形フィルタ27は、自乗されたサブバンドの信号をフィルタリングする。
【0039】
オーディオサブバンド信号に対応する移動平均和信号パワーは、第3の移動平均フィルタにより得られる。第3の移動平均フィルタは、図1に示すように、第3の自乗器24と、その後段に設けられた第3の線形フィルタ25とを備える。第2のフィルタバンク12は、第3のLPF20からのステレオ和信号U(z)を、第1の分析フィルタバンク10がステレオ差信号U(z)を分割するのと同じ手法により、サブバンドに分割して、第3の自乗器24に供給する。第3の自乗器24は、このサブバンドの信号を自乗して、第3の線形フィルタ25に供給する。第3の線形フィルタ25は、自乗されたサブバンドの信号をフィルタリングする。
【0040】
オーディオサブバンド信号に対応する移動平均雑音パワーは、それぞれ移動平均フィルタ(moving average filter)により得られる。移動平均フィルタは、図1に示すように、第1の自乗器41と、その後段に設けられた非線形フィルタ又は線形フィルタ9とを備える。第3の分析フィルタバンク13は、第1のLPF7からのステレオ差信号の直交成分UhQ(z)を、第1の分析フィルタバンク10に対応するサブバンドに分割し、すなわち第1の分析フィルタバンク10により生成されたサブバンドに対応するサブバンドの信号を生成して、第1の自乗器41に供給する。第1の自乗器41は、サブバンドの信号を自乗して、線形フィルタ9に供給する。線形フィルタ9は、自乗されたサブバンドの信号をフィルタリングする。ここで、第3の分析フィルタバンク13の各出力信号は、全て複素ベースバンド信号であることが望ましい。
【0041】
移動平均雑音パワーは、第1の乗算器5において第1の重み係数βにより重み付けされた後、第1の減算器6に供給され、第1の減算器6は、第3の線形フィルタ25からの移動平均和信号パワーから、この重み付けされた移動平均雑音パワーを減算する。また、移動平均雑音パワーは、第2の乗算器7において第2の重み係数γにより重み付けされた後、第2の減算器8に供給され、第2の減算器8は、第2の線形フィルタ27からの移動平均差信号パワーから、この重み付けされた移動平均雑音パワーを減算する。
【0042】
第1の減算器6の出力信号は、第1のリミッタ28に供給され、第1のリミッタ28は、第1の減算器6の出力信号を0以上(≧0)に制限し、第2の減算器8の出力信号は、第2のリミッタ29に供給され、第2のリミッタ29は、第2の減算器8の出力信号を0より大(>0)となるように制限する。これにより、信号パワー推定値が0より小さくなることが回避される。そして、第2のリミッタ29の出力信号は、第4の乗算器32に供給され、第4の乗算器32は、第2のリミッタ29の出力信号を第3の重み係数αによって重み付して、第1の加算器33に供給する。第1の加算器33は、この重み付けられた信号と第1のリミッタ28の出力信号を加算して、移動平均信号パワーを生成する。第3の重み係数αによる重み付けは、特に低い信号対雑音比において、オーディオサブバンド信号の移動平均信号パワーの算出における誤差を回避するためであり、第3の重み係数αの値は0≦α≦1であり、この具体例では0≦α≦1の範囲をとり、上述のように、受信状態に応じて決定される。
【0043】
各サブバンドのマスキングの絶対閾値を考慮するために、第1の加算器33からの移動平均信号パワーは、第4の乗算器34に供給され、第4の乗算器34は、移動平均信号パワーに1/Mを乗算することにより、移動平均信号パワーを変数Mで除算する。上述のように、この変数Mは、受信状態及び/又はステレオ差信号の信号対雑音比に基づいて決定される。
【0044】
オーディオ信号の各重み付けされた移動平均信号パワーは、それぞれ第3の除算器35に供給され、第3の除算器35は、重み付けされた移動平均信号パワーを対応する移動平均雑音パワーによって除算して、自乗平方根算出器36に供給し、自乗平方根算出器36は、移動平均雑音パワーに対する移動平均信号パワーの比の自乗平方根を求める。第2の加算器37は、この自乗平方根の値に訂正係数(correcting factor)χを加算し、その結果得られる信号を、第3のリミッタ38に供給し、第3のリミッタ38は、その信号を0≦σ≦1に制限する。ここで、σは、受信状態、例えば対応するサブバンド差信号の「従来の」(第1の)減衰係数Hden、この具体例ではHden(1)を算出するために用いられる電界強度等に基づいて決定される。また、ステレオ差信号の減衰を大きくする訂正係数χは、オーディオ信号における可聴雑音歪み(audible noise distortions)を最小化するために用いられる。なお、受信状態が良好であれば、訂正係数χは、雑音除去によるアーテファクト(artefacts)の発生を回避するために、ステレオ差信号の減衰を小さくし、又は制限するために用いることもできる。
【0045】
上述のように、「従来の」(第1の)減衰係数Hdenの値は、0〜1の間の値となるように制限されている。受信状態が非常に悪い場合、制御信号を1より小さい値に制限することにより、ステレオ効果の変調の効果が減少する。したがって、本発明では、この制限を、上述のように、受信状態及び/又はステレオ差信号の信号対雑音比に基づいて決定するようにしている。
【0046】
サブバンド差信号の振幅を考慮するために、すなわちステレオ差信号の振幅が小さい場合に生じるオーディオ信号の空間感覚的な歪みを抑制するために、第5の乗算器39により、「従来の」(第1の)減衰係数Hdenの値に重み付け信号を乗算し、すなわち「従来の」(第1の)減衰係数Hdenの値を重み付けして、本発明に基づく(第2の)減衰係数Hatt(1)を決定する。欧州特許出願番号00124466.4号に開示されている減衰係数、すなわち上述の説明における(第1の)減衰係数Hdenは、移動平均信号推定値から移動平均雑音推定値を減算しているので、より信頼度が高い値となる。
【0047】
「従来の」(第1の)減衰係数Hdenから(第2の)減衰係数Hattを算出するための重み付け信号は、以下のようにして得られる。
・第1の除算器1において、第2のリミッタ29の出力信号を第1の線形フィルタ9の出力信号により除算し、すなわち雑音パワー推定値に対する差信号パワー推定値の比を表す信号を生成し、第1の除算器1の出力信号を第1のフィルタ回路2において、第1のフィルタ特性(characteristic)(A)によりフィルタリングし、これにより得られた信号を第4のリミッタ30により1以下に値に制限する。フィルタ特性Aは、フィルタ機能を有する又は有さない非線形処理回路を含んでいてもよい。
・第2の除算器3において、第1のリミッタ28の出力信号を第2のリミッタ29の出力信号により除算し、すなわち差信号パワー推定値に対する和信号パワー推定値の比を表す信号を生成し、第2の除算器3の出力信号を第2のフィルタ回路4において、第2のフィルタ特性Bによりフィルタリングし、これにより得られた信号を第5のリミッタ31により1以下に値に制限する。フィルタ特性Bは、フィルタ機能を有する又は有さない非線形処理回路を含んでいてもよい。
・第6の乗算器42において、第4のリミッタ30の出力信号と第5のリミッタ31の出力信号とを乗算する。
【0048】
図1に示す第1の遅延器22は、遅延係数μを有し、フィルタリング全体、すなわち分析フィルタバンクから合成フィルタバンクまでのグループ遅延を等化し、これにより、ステレオ和信号U(z)及び雑音除去されたステレオ差信号Uden(z)が時間的に対応する。第2の遅延器23は、遅延係数μctrを有し、減衰係数を算出するために必要なフィルタ、すなわち分析フィルタバンクの後から合成フィルタバンクの前までのグループ遅延を等化し、これにより、ステレオ差信号を遅延させて、算出された減衰係数に対応させている。
【0049】
フィルタバンクのサブバンド帯域幅及び具体的構成は、例えば、欧州特許出願番号00124466.4号にも開示されているように、例えば1995年ウィリー・アンド・サンズ(Whiley & Sons)発行、エヌ・ジェイ・フリッジ(N.J.Fliege)著「マルチレートデジタル信号処理(Multirate Digital Signal Processing)」に開示されている相補フィルタバンク(complementary filter bank)と、1983年、プレンティス−ホール(Prentice-Hall)発行、アール・イー・クロチエール(R.E.Crochiere)及びエル・アール・ラビナ(L.R.Rabiner)著、「マルチレートデジタル信号処理(Multirate Digital Signal Processing)」に開示されているような補間DFTフィルタバンク(interpolated DFT filter banks)との組合せとして選択してもよい。
【0050】
さらに、欧州特許出願番号00124466.4号にも開示されているように、上述の要求を満たすこの他のフィルタバンクを用いてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る雑音除去方法は、ステレオ和信号とステレオ差信号からなるステレオ信号の雑音除去方法において、少なくとも1つの減衰係数によるステレオ差信号の減衰に基づいて、ステレオ信号とモノラル信号を混合し、ステレオ差信号の振幅を考慮して少なくとも1つの減衰係数を重み付けし、ステレオ差信号を減衰させる第2の減衰係数を決定する。これにより、チャンネル分離の効果を不必要に低下させることなく、空間的歪みを効果的に抑制することができる。
【0052】
また、本発明に係る雑音除去装置は、少なくとも1つの減衰係数によるステレオ差信号の減衰に基づいてステレオ信号とモノラル信号を混合する雑音除去装置において、ステレオ差信号の振幅を考慮して少なくとも1つの減衰係数を重み付けし、ステレオ差信号を減衰させる第2の減衰係数を決定する重み付け手段を備える。これにより、チャンネル分離の効果を不必要に低下させることなく、空間的歪みを効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したFM放送用デジタル受信機の構成を示すブロック図である。
【図2】ステレオ多重信号のスペクトルを示す図である。
【符号の説明】
1 第1の除算器、2 第1のフィルタ、3 第2の除算器、4 第2のフィルタ、5 第1の乗算器、6 第1の減算器、7 第2の乗算器、8 第2の減算器、9 線形又は非線形フィルタ、10 第1の分析フィルタバンク、11 合成フィルタバンク、12 第2の合成フィルタバンク

Claims (9)

  1. ステレオ和信号(Us(z))とステレオ差信号(Ud(z))からなるステレオ信号の雑音除去方法において、
    雑音パワー推定値に対する差信号パワー推定値の比の第1の重み特性(A)から得られる第1信号と、差信号パワー推定値に対する和信号パワー推定値の比の第2の重み特性(B)から得られる第2信号とを乗算することによって、重み付け信号を算出し、
    ステレオ差信号(Ud(z))の信号対雑音比が悪いほど小さい値に決定される第1の減衰係数(Hden)に前記重み付け信号を乗算して第2の減衰係数(Hatt)を算出し、
    第2の減衰係数(Hatt)でステレオ差信号(Ud(z))を減衰させ、
    減衰されたステレオ差信号(Uden(z))とステレオ和信号(Us(z))を混合し、
    前記第1及び第2の重み特性(A,B)は、受信電界強度、雑音パワー推定値、またはマルチパス指示信号のうちの少なくともいずれかに基づいて決定されることを特徴とする、雑音除去方法。
  2. 上記雑音パワー推定値は、それぞれ重み付け(β,γ)され、それぞれ和信号パワー推定値及び差信号パワー推定値から減算され、それぞれの信号パワー推定値の信頼度が高められることを特徴とする、請求項1に記載の雑音除去方法。
  3. コンピュータに、
    雑音パワー推定値に対する差信号パワー推定値の比の第1の重み特性(A)から得られる第1信号と、差信号パワー推定値に対する和信号パワー推定値の比の第2の重み特性(B)から得られる第2信号とを乗算することによって、重み付け信号を算出し、
    ステレオ差信号(Ud(z))の信号対雑音比が悪いほど小さい値に決定される第1の減衰係数(Hden)に前記重み付け信号を乗算して第2の減衰係数(Hatt)を算出し、
    第2の減衰係数(Hatt)でステレオ差信号(Ud(z))を減衰させ、
    減衰されたステレオ差信号(Uden(z))とステレオ和信号(Us(z))を混合させる、コンピュータプログラムであって、
    前記第1及び第2の重み特性(A,B)は、受信電界強度、雑音パワー推定値、またはマルチパス指示信号のうちの少なくともいずれかに基づいて決定されることを特徴とする、コンピュータプログラム。
  4. 第2の減衰係数(Hatt)でステレオ差信号(Ud(z))を減衰させ、減衰されたステレオ差信号(Uden(z))とステレオ和信号(Us(z))を混合する雑音除去装置であって:
    雑音パワー推定値に対する差信号パワー推定値の比の第1重み特性(A)および差信号パワー推定値に対する和信号パワー推定値の比の第2重み特性(B)を算出する除算器(1、3)と、
    ステレオ差信号(Ud(z))の信号対雑音比が悪いほど小さい値に決定される第1の減衰係数(Hden)に、第1の重み特性(A)から得られる第1信号と、差信号パワー推定値に対する和信号パワー推定値の比の第2の重み特性(B)から得られる第2信号とを乗算することによって算出される重み付け信号を乗算して第2の減衰係数(Hatt)を算出する重み付け手段と;
    を備え、
    前記第1及び第2の重み特性(A,B)は、受信電界強度、雑音パワー推定値、またはマルチパス指示信号のうちの少なくともいずれかに基づいて決定される、雑音除去装置。
  5. 上記重み付け手段は、所定の第1の重み特性(A)を用いて雑音パワー推定値に対する差信号パワー推定値の比を重み付けする少なくとも1つの第1のフィルタ及び/又は非線形処理回路(2)を備えることを特徴とする請求項4記載の雑音除去装置。
  6. 上記重み付け手段は、所定の第2の重み特性(B)を用いて、差信号パワー推定値に対する和信号パワー推定値の比を重み付けする少なくとも1つの第2の線形フィルタ及び/又は非線形処理回路(4)を備えることを特徴とする請求項4記載の雑音除去装置。
  7. 第1の重み係数(β)により上記雑音パワー推定値を重み付けする少なくとも1つの第1の乗算器(5)と、
    和信号パワー推定値から上記重み係数(β)により重み付けされた雑音パワー推定値を減算する少なくとも1つの第1の減算器(6)と、
    第2の重み係数(γ)により上記雑音パワー推定値を重み付けする少なくとも1つの第2の乗算器(7)と、
    差信号パワー推定値から上記重み係数(γ)により重み付けされた雑音パワー推定値を減算する少なくとも1つの第2の減算器(8)と、
    を備える請求項4乃至6いずれか1項記載の雑音除去装置。
  8. 上記ステレオ差信号(Ud(z))をサブバンドに分割する第1の分析フィルタバンク(10)と、
    減衰されたサブバンドの上記ステレオ差信号(Ud(z))に基づいて、上記減衰されたステレオ差信号(Uden(z))を再構築する合成フィルタバンク(11)と、
    ステレオ和信号(Us(z))を上記ステレオ差信号のサブバンドに対応するサブバンドに分割する第2の分析フィルタバンク(12)と、を備え、
    各サブバンドの上記ステレオ差信号(Ud(z))に対する各重み係数(Hatt)は、該ステレオ差信号のサブバンド、対応する上記ステレオ和信号のサブバンド及び上記雑音信号(UhQ(z))の内容に基づいて決定されることを特徴とする請求項4乃至7いずれか1項記載の雑音除去装置。
  9. 上記雑音信号(UhQ(z))を上記ステレオ差信号のサブバンドに対応するサブバンドに分割する第3のフィルタバンク(13)を備え、上記ステレオ差信号の各サブバンドに対する各重み係数(Hatt)は、該ステレオ差信号のサブバンド、対応する上記ステレオ和信号のサブバンド及び上記雑音信号のサブバンドの内容に基づいて決定されることを特徴とする請求項8記載の雑音除去装置。
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