JP2001024553A - Cdma受信装置の干渉キャンセラ装置 - Google Patents

Cdma受信装置の干渉キャンセラ装置

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JP2001024553A
JP2001024553A JP18891199A JP18891199A JP2001024553A JP 2001024553 A JP2001024553 A JP 2001024553A JP 18891199 A JP18891199 A JP 18891199A JP 18891199 A JP18891199 A JP 18891199A JP 2001024553 A JP2001024553 A JP 2001024553A
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Japan
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interference
attenuation coefficient
power
canceller
signal
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JP18891199A
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English (en)
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Tetsuhiro Futami
哲宏 二見
Hiroyuki Seki
宏之 関
Yoshiaki Tanaka
良紀 田中
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、DS/CDMA移動通信システムの
基地局などに用いられるCDMA受信機において他チャ
ネルからの干渉を除去する目的で用いられる干渉キャン
セラ装置に関し、干渉除去後の情報もフィードバックさ
せ、干渉除去前後における特性の改善を最大化するよう
に減衰係数を適応制御することにより、干渉除去特性を
改善することを目的とする。 【解決手段】CDMA通信方式の受信信号中の干渉成分
を、減衰係数を乗じた干渉レプリカを受信信号から減算
することによって除去する形態の干渉キャンセラ装置で
あって、干渉除去特性を評価して、その評価結果に応じ
て該減衰係数の値を制御する減衰係数制御手段を備え、
干渉除去特性が改善されるように減衰係数の制御を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、干渉キャンセラ装
置、特にセルラーDS/CDMA(Direct Sequence Co
de Division Multiple Access :直接スペクトル拡散符
号分割多重アクセス)移動通信システムの基地局などに
用いられるCDMA受信機において他チャネルからの干
渉を除去する目的で用いられる干渉キャンセラ装置に関
する。
【0002】セルラーDS/CDMA移動通信システム
では、拡散コード間の相互相関により生じる他の移動局
からの電波の干渉が、システムのチャネル容量や伝送品
質を劣化させる大きな要因となる。そのため、このよう
な干渉を受信信号から精度良く除去することが望まれて
いる。
【0003】
【従来の技術】図8には、かかる干渉キャンセラ装置を
搭載したDS/CDMA方式の基地局受信装置の構成例
が示される。この受信装置のディジタル変調方式として
はQPSKなどを用いる。アンテナ20で受信されたC
DMA受信波はRF受信部21によりベースバンド帯信
号に復調され、A/D変換器22でディジタル信号化さ
れてパスサーチ回路23を経た後に、受信信号rとして
干渉キャンセラ装置24に入力される。この干渉キャン
セラ24装置は受信信号rに基づき内部で各チャネル毎
の干渉レプリカを生成して受信信号rから差し引くこと
で、移動局間の非同期により生じる拡散コード間の干渉
(すなわち他チャネルからの干渉)を除去する。干渉除
去された受信信号は各ユーザ(各チャネル1〜K)の受
信器(復調部)3にそれぞれ入力されて復調データが生
成される。なお、以下の全ての説明を通して、各ユーザ
(各チャネル)の区別は、回路要素を示す参照番号に添
え字数字を必要に応じて付加することで表すものとす
る。
【0004】図9は従来例の干渉キャンセラ装置の説明
図である。この干渉キャンセラ装置はいわゆるパラレル
型干渉キャンセラ装置と称される形態のものである。受
信信号rは各移動局(各ユーザ)の干渉キャンセラユニ
ット(Interference Canceller Unitk:ICU)11
K に入力される。各干渉キャンセラユニット11 〜1
K は、対応する移動局のシンボルレプリカ信号S1〜S
K および干渉レプリカ信号d1 〜dK を生成して出力
し、このうちシンボルレプリカ信号S1 〜SK はそれぞ
れに対応する移動局の受信器51 〜5K に伝送されると
ともに、干渉レプリカは加算部2に送られる。
【0005】加算器2では、各干渉キャンセラユニット
1 〜1K で生成された全移動局の干渉レプリカ信号d
1 〜dK を加算し、その合計値を干渉除去部(減算器)
4に送って受信信号rから差し引くことにより、受信信
号rから干渉が除去された残差信号eを得る。
【0006】ここで、信頼度の低い干渉レプリカ信号
は、これを受信信号rから差し引くと、かえって干渉キ
ャンセラ装置の干渉除去特性を劣化させるため、従来方
式の中には、受信電力や移動局の数などの情報に基づい
て、干渉レプリカ信号の信頼度に応じた減衰係数βを設
定し、この減衰係数βを干渉レプリカ信号に乗じること
によって、干渉除去特性を改善する方式も存在する。図
8はこの例を示したものであり、加算器2から出力され
る干渉レプリカ信号にこの減衰係数βを乗算器3で乗じ
ることによって、干渉除去特性を改善している。
【0007】このようにして得られた残差信号eおよび
各移動局のシンボルレプリカ信号S 1 〜SK が、対応す
る移動局の受信器51 〜5K にそれぞれ入力され、各受
信器51 〜5K は、それぞれに対応する移動局のデータ
を復号する。
【0008】図10は従来の干渉キャンセラユニット
(ICU)1の構成を説明する図である。干渉キャンセ
ラユニット1に入力された受信信号は、まず、逆拡散器
10に入力される。逆拡散器10は対応する移動局の拡
散コードを用いて受信信号の逆拡散を行い、受信シンボ
ルRi を出力する。ここで、添え字のiは着目する移動
局(すなわちユーザ)の番号を表す。続いて、受信シン
ボルRi はチャネル推定回路11に入力される。チャネ
ル推定回路11は、送信側で送信信号に外挿されたパイ
ロットシンボルと呼ばれる既知の情報を用いて、チャネ
ル(伝送路空間での位相回転や振幅変動などの伝送路特
性)を推定し、チャネル推定値ξi を出力する。図12
はこのパイロットシンボルを示すものであり、図示する
ように送信信号の各タイムスロット(例では0.625
ms)に対し情報シンボルの他にパイロットシンボルが
挿入される。
【0009】チャネル推定回路11で生成されたこのチ
ャネル推定値ξi の複素共役ξi *を、逆拡散器10か
らの受信シンボルRi に乗じることにより、伝送路にお
いて送信シンボルに加えられた位相シフトが取り除かれ
る。位相シフトの取り除かれた受信シンボルRi ξi
データ判定部13において閾値と比較することにより、
データシンボルが仮判定される。
【0010】この仮判定データシンボルに前記チャネル
推定値ξi を再び乗じることにより、受信シンボルRi
のレプリカであるシンボルレプリカ信号Si が生成され
る。生成されたシンボルレプリカ信号Si は再拡散器1
5に入力され、再拡散器は対応する移動局(すなわちi
番目の移動局)の拡散コードを用いてシンボルレプリカ
信号Si の再拡散を行って干渉レプリカ信号di を生成
し、この干渉レプリカ信号di を干渉除去部4に出力す
る。また、この干渉キャンセラユニット1は上記生成し
たシンボルレプリカ信号Si を、対応する移動局(i番
目の移動局)の受信器5i に出力する。
【0011】図11は従来の受信器5の構成を説明する
図である。ここでは、この受信器はi番目の移動局に対
応した受信器5i であるとする。この受信器5i は、大
まかには逆拡散処理部50と復号器55とからなり、逆
拡散処理部50は前記干渉キャンセラユニット1におけ
るものと同様の逆拡散器51とチャネル推定回路52を
備えている。干渉除去部4からの残差信号eは、逆拡散
器51に入力され、逆拡散器51は前述した干渉キャン
セラユニット1の逆拡散器10と同様の処理を行い、受
信シンボルQi を生成して出力する。この受信シンボル
i に、対応する干渉キャンセラユニット1i からのシ
ンボルレプリカ信号Si を加算器53で加算し、着目す
る移動局以外の干渉が取り除かれた受信シンボルRi
得る。この受信シンボルRi は、チャネル推定回路52
で生成されたチャネル推定値ξi の複素共役ξi * が乗
算器54で乗算されることによって、伝送路における位
相シフトが取り除かれた後、復号器55に送られ、この
復号器55において閾値と比較され、データシンボルと
して復号される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】自装置内で生成した干
渉レプリカを受信信号から差し引くことによって干渉除
去を行う干渉キャンセラ装置においては、干渉レプリカ
が精度よく生成されていないと、誤った干渉レプリカを
受信信号から差し引いてしまうことになるため、かえっ
て干渉電力を増加させることもある。このため、干渉レ
プリカの信頼度は干渉キャンセラ装置の干渉除去特性に
大きく影響する。
【0013】したがって、干渉レプリカの信頼度に応じ
た減衰係数βを干渉レプリカに乗じて、信頼度の低い干
渉レプリカが及ぼす悪影響を抑圧することは、干渉除去
特性の改善に有効である。
【0014】そこで、従来の方式では、受信電力や移動
局の数などの情報を用いて、干渉除去前にあらかじめ干
渉レプリカの信頼度がどのくらいになるかを予測し、そ
の信頼度に応じた減衰係数を設定している。しかし、干
渉レプリカの信頼度は様々な条件に依存しており、各条
件の全ての組み合わせについて、減衰係数の最適値のテ
ーブルを作成することは実際には困難であり、現実的で
ない。特に、干渉レプリカの信頼度を決める要因の一つ
にフェージング変動の周波数があるが、これは通常の基
地局では知り得ない情報である。従って、あらかじめ固
定的に設定した減衰係数によったのでは、最適な干渉除
去特性が得られる保証はない。
【0015】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
ものであり、減衰係数を乗じた干渉レプリカを受信信号
から差し引くことによって干渉除去を行う方式の干渉キ
ャンセラ装置において、干渉除去後の情報もフィードバ
ックさせ、干渉除去前後における特性の改善を最大化等
するように減衰係数を適応制御することにより、干渉除
去特性を改善することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段および作用】上述の課題を
解決するために、本発明に係るCDMA受信装置の干渉
キャンセラ装置は、CDMA通信方式の受信信号中の干
渉成分を、減衰係数を乗じた干渉レプリカを受信信号か
ら減算することによって除去する形態の干渉キャンセラ
装置であって、干渉除去特性を評価して、その評価結果
に応じて該減衰係数の値を制御する減衰係数制御手段を
備える。この減衰係数制御手段は、干渉除去特性を例え
ば干渉除去前と干渉除去後の特性を比較するなどにより
評価し、例えば干渉除去前後の特性の差を最大にするな
どして干渉除去特性が改善されるように減衰係数の制御
を行う。これにより時々刻々かわるような伝送条件の変
動に対しても適応して常に最適な干渉除去が行える。
【0017】この前記減衰制御手段は、干渉除去前と除
去後の干渉電力を比較し、干渉電力の減少が例えば最大
となるように減衰係数を制御する形態のもので構成でき
る。
【0018】あるいは、この減衰係数制御手段は、干渉
除去前と除去後の信号電力対干渉・雑音電力比を比較
し、信号電力対干渉・雑音電力比の改善が例えば最大と
なるように減衰係数のを制御する形態のもので構成でき
る。
【0019】また、本発明に係る干渉キャンセラ装置
は、受信チャネルのグループ化を行い、上記干渉電力を
評価して減衰係数を制御する形態の減衰係数制御手段を
グループ毎に設け、各グループ毎に独立して減衰係数制
御手段で干渉除去前と除去後の干渉電力を比較し干渉電
力の減少が例えば最大となるように減衰係数を制御する
形態とすることができる。このように受信チャネル(ユ
ーザ)のグループ化を行ってグループ毎に減衰係数の制
御を行うと、伝送条件がそれぞれ異なっているユーザを
ある基準でグループ分けして、それぞれのグループに対
して最適値の減衰係数を用いて干渉除去することができ
るので、より柔軟な対応が可能になる。
【0020】また、本発明に係る干渉キャンセラ装置
は、アンテナブランチごとに、上記干渉電力あるいは信
号電力対干渉・雑音電力比などで干渉除去特性を評価し
て減衰係数を制御する減衰係数制御手段を設け、その干
渉除去特性の改善が例えば最大となるように減衰係数を
制御する形態とすることができる。このようにアンテナ
ブランチ毎に減衰係数の制御を行うと、伝送条件がそれ
ぞれ異なる各アンテナブランチに対して最適値の減衰係
数を用いて干渉除去することができる。このアンテナブ
ランチ毎に減衰係数を制御する形態の干渉キャンセラ装
置は、さらに上述のグループ分けしてグループ毎に減衰
係数を制御する形態と組み合わせることもできる。
【0021】また、本発明に係る干渉キャンセラ装置
は、干渉レプリカ信号の生成と除去を複数ステージにわ
たって繰り返すマルチステージ型のものに適用すること
もでき、その場合、各干渉除去ステージごとに、前記減
衰係数制御手段を設けるようにする。このように各干渉
除去ステージ毎に減衰係数の制御を行うことで、より信
頼度の高い干渉除去が可能となる。このマルチステージ
型の形態は、さらに上述のグループ分けしてグループ毎
に減衰係数を制御する形態やアンテナブランチ毎に減衰
係数を制御する形態と組み合わせることもできる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 〔実施形態1〕図1には本発明の実施形態1としての干
渉キャンセラ装置が示される。この実施形態1の干渉キ
ャンセラ装置は、図7で説明したCDMA移動通信シス
テムの基地局受信装置に適用されるものであり、干渉キ
ャンセラユニット11 〜1K 、加算器3、減衰係数の乗
算器3、干渉除去部4、受信器51 〜5K などは従来技
術で説明したものと同様のものである。
【0023】相違点として、この実施形態1では、受信
信号rの電力を測定してこれを干渉除去前の干渉電力と
する干渉電力測定回路7と、干渉除去部4から出力され
る残差信号e(干渉除去された受信信号r)の電力を測
定して干渉除去後の干渉電力とする干渉電力測定回路8
と、これら干渉電力測定回路7,8からの干渉除去前後
の干渉電力が入力されてこれらに基づいて減衰係数βを
決定する減衰係数制御回路6とを備えている。
【0024】この実施形態1では、受信信号rには、多
重化された全移動局の信号が含まれており、これを各移
動局のコードを用いて逆拡散したとき、自局以外の信号
は全て干渉となる。すなわち、受信信号rの電力が大き
いほど干渉電力が大きい。また、同様に受信信号rから
干渉レプリカを差し引いた後に残る残差信号eの電力
は、干渉除去後の干渉電力を与える。従って、干渉電力
測定回路7は、受信信号rの電力値を干渉除去前の干渉
電力として測定し、干渉電力測定回路8は残差信号eの
電力値を干渉除去後の干渉電力として測定している。
【0025】干渉除去特性の良否を評価する最も直接的
な手段は、干渉除去を行う前後の干渉電力を比較するこ
とであり、干渉除去特性が優れるほど、干渉除去後の干
渉電力は大きく減少する。そこで、減衰係数制御回路6
は、減衰係数制御回路6に入力される干渉除去前後の干
渉電力を比較し、干渉電力の減少が最大となるように
(すなわち干渉除去前後の干渉電力の差が最大となるよ
うに)、減衰係数βの制御を行う。この減衰係数βの値
としてはこの例では0〜1の範囲とする。これにより、
伝送路において予測し得ない伝送条件の変動があって
も、その伝送条件の変動に適応して減衰係数βを変える
ことができ、それにより常に最適な干渉除去特性を得る
ことができる。
【0026】なお、この実施形態1では、二つの干渉電
力測定回路7,8を用いて干渉除去前と干渉除去後の干
渉電力を測定するようにしているが、もちろん一つの干
渉電力測定回路を時分割的に用いることで干渉除去前と
干渉除去後の干渉電力を測定して干渉除去特性を評価す
るものであってもよいし、また干渉除去後の干渉電力の
みから干渉除去特性を評価するものであってもよい。
【0027】〔実施形態2〕図2には本発明の実施形態
2としての干渉キャンセラ装置が示される。干渉除去特
性を評価する方法としては、前述の干渉除去前後の干渉
電力の比較による方法の他に、干渉除去を行う前後の信
号電力対干渉・雑音電力比(SIR)を比較することで
も実現できる。この実施形態2はこの信号電力対干渉・
雑音電力比(SIR)により干渉除去特性を評価して減
衰係数βを制御するものである。
【0028】この実施形態2の干渉キャンセラ装置で
は、各干渉キャンセラユニット11 〜1K と受信器51
〜5K は、各移動局の受信シンボルの信号電力対干渉・
雑音電力比SIR1 〜SIRK を測定する機能を備えて
いる。各干渉キャンセラユニット11 〜1K において
は、一般にはこの信号電力対干渉・雑音電力比SIR
は、逆拡散後の受信信号rの平均電力に対する分散成分
を求めてこの分散成分を干渉成分とみることで、この平
均電力と分散成分から、つまり平均値と分散値とから信
号電力対干渉・雑音電力比SIRを求めている。
【0029】各干渉キャンセラユニット11 〜1K で測
定された信号電力対干渉・雑音電力比SIR1 〜SIR
K はSIR平均化回路9にそれぞれ送られて平均化され
ることで、干渉除去前のSIRが求められ、一方、各受
信機51 〜5K で測定された信号電力対干渉・雑音電力
比SIR1 〜SIRK はSIR平均化回路10にそれぞ
れ送られて平均化されることで、干渉除去後のSIRが
求められるようになっており、これらの干渉除去前のS
IRと干渉除去後のSIRは減衰係数制御回路6に送ら
れて、これらの干渉除去前後のSIRに基づいて減衰係
数βが変えられるようになっている。
【0030】上述したように、干渉除去特性は、干渉除
去を行う前後の信号電力対干渉・雑音電力比(SIR)
を比較することでも評価でき、干渉除去特性が優れるほ
ど、各移動局の受信シンボルの信号電力対干渉・雑音電
力比SIR1 〜SIRK の改善は大きくなる。そこで、
この実施形態2では、減衰係数制御回路6は、減衰係数
制御回路6に入力される干渉除去前のSIRと干渉除去
後のSIRを比較し、信号電力対干渉・雑音電力比SI
Rの改善が最大となるように、減衰係数βの制御を行
う。ここで、干渉除去前のSIRは各干渉キャンセラユ
ニット11 〜1Kにおいて計測した各移動局のSIR1
〜SIRK をSIR平均化回路9で平均化したもので与
えられ、干渉除去後のSIRは、各受信器51 〜5K
おいて計測した各移動局のSIR1 〜SIRK をSIR
平均化回路10で平均化したもので与えられる。
【0031】〔実施形態3〕図3には本発明の実施形態
3としての干渉キャンセラ装置が示される。この実施形
態3は、移動局(ユーザ)をある基準に従ってグループ
化し、グループごとに共通の減衰係数制御を行うことに
より、より柔軟に減衰係数を最適化し、干渉除去特性を
改善できるようにしたものである。
【0032】すなわち、上述の実施形態1、2では、減
衰係数の制御を全ての移動局について共通に行ってい
た。しかし、各移動局の伝送条件はそれぞれ異なるもの
であるから、移動局によって減衰係数の最適値は異な
る。ただし、全ての移動局についてそれぞれ単独に減衰
係数の制御を行うことは、装置規模が大きくなり、実用
的でない。また、一つの移動局のみの干渉除去による特
性の改善は小さいため、特性の改善が伝送条件の変動や
雑音に埋もれてしまい、特性改善に基づく適応制御が十
分動作しないことも考えられる。そこで、この実施形態
3では、移動局をある基準に従ってグループ化し、グル
ープごとに共通の減衰係数制御を行うようにしたもので
ある。
【0033】図3に示すように、この実施形態3では、
全部の干渉キャンセラユニットを複数個ずつのM個のグ
ループ#1〜#Mに分ける。グループ化する基準は、グ
ループ内で干渉レプリカの信頼度が同程度になるように
決定するのが望ましい。例えば、各移動局の受信シンボ
ル電力、受信シンボルSIR、伝送速度、などを基準に
することが考えられる。例えば受信シンボル電力を基準
にした場合、通常、受信シンボル電力は移動局と基地局
との距離に応じて変わるものであるから、基地局から遠
くにある移動局や近くにある移動局をそれぞれグループ
化して減衰係数制御を行うことになる。
【0034】各グループ#1〜#Mでは、各グループ#
1〜#Mごとに、そのグループ内の干渉キャンセラユニ
ットからの干渉レプリカを加算合計する加算器(21
M)、減衰係数(β#1〜β#M)を乗算する乗算器(3
#1〜3#M )、干渉除去部(4#1〜4#M)、干渉除去後
の干渉電力を測定する干渉電力測定回路(8#1
#M)、干渉除去前後の干渉電力に基づいて減衰係数
(β#1〜β#M)を制御する減衰係数制御回路(6#1〜6
#M)を設けている。ここで、#を付した各添字はグルー
プ番号を表している。また、干渉キャンセラユニット1
1 〜1K と受信器51 〜5M については、移動局を識別
するために添え字として(m,i)を付しており、mが
グループ番号、iがグループ内の移動局の番号を表す。
またKmはグループmに属する移動局数を表す。
【0035】このように構成することで、減衰係数は各
グループ#1〜#Mごとに個別に制御されるようにな
り、よって、各グループ毎にそのグループ内の移動局に
対して減衰係数の制御を最適値で行うことができ、より
柔軟に減衰係数を最適化し、干渉除去特性を改善するこ
とができる。
【0036】〔実施形態4〕図4には本発明の実施形態
4としての干渉キャンセラ装置が示される。移動通信で
は、受信品質の改善のために、複数のアンテナブランチ
で受信した信号を合成する、空間ダイバーシチと呼ばれ
る技術がよく用いられる。このとき、各アンテナブラン
チごとに、上記の実施形態1、2または3で示した減衰
係数制御部を備える構成の干渉キャンセラを用いること
ができる。
【0037】図4に示す実施形態4では、2本のアンテ
ナブランチに対して、上述の実施形態1で示した減衰係
数制御部を用いている。図中、アンテナブランチ1とア
ンテナブランチ2に対応するそれぞれの干渉キャンセラ
装置は同じ構成となっており、受信器5の逆拡散処埋部
は、図11に示したものと同じ構成であり、逆拡散器、
シンボルレプリカ信号を足し合わせる加算器、チャネル
推定回路、チャネル推定値を乗じる乗算器から構成され
ている。なおアンテナブランチ2側の回路は右肩
に「’」を付けることで区別してある。各ブランチで干
渉除去、逆拡散処理のなされた信号は各移動局(ユー
ザ)毎にダイバーシチ合成部561 〜56K (Σでダイ
バーシチ合成を表す)でそれぞれダイバーシチ合成され
た後、復号器55 1 〜55K でデータシンボルの復号が
行われる。
【0038】〔実施形態5〕図5には本発明の実施形態
5としての干渉キャンセラ装置が示される。この実施形
態5はマルチステージ型干渉キャンセラ装置に本発明を
適用した例である。マルチステージ型干渉キャンセラ装
置は、干渉レプリカ信号の生成・除去を複数のステージ
にわたって繰り返すことにより、1ステージでは取り除
けきれなかった干渉をさらによく取り除くことができる
ようにしたものである。このようなマルチステージ型の
干渉キャンセラでは、各干渉除去ステージごとに、上述
の実施形態1、2、3または4で示した減衰係数制御部
を備える構成が可能である。
【0039】図5の実施形態5では、2ステージの干渉
キャンセラに対して、実施形態1で示した減衰係数制御
部を用いたものである。図5において、上付きの括弧付
き添え字(n)が、ステージ番号を表す。マルチステー
ジ型にした場合、第nステージ(nは2以上)における
干渉キャンセラユニットの構成は、図6に示したものと
なる。第1ステージの干渉キャンセラユニット(図10
の干渉キャンセラユニット)との構成上の相違点は、第
2ステージ以降の干渉キャンセラユニットでは、前ステ
ージの干渉キャンセラユニットから入力されたシンボル
レプリカSi (n -1) を加算器16(n) によって逆拡散器
10(n) からの出力に加算することで受信シンボルRi
(n) を生成しており、また、この前ステージからのシン
ボルレプリカSi (n-1) を、データ判定部13(n) から
のデータシンボルにチャネル推定値ξi (n) を乗じて生
成した第nステージでのシンボルレプリカSi (n) に加
算器17(n) で逆相加算(すなわち減算)した後に、再
拡散器15(n) に入力するようにしていることである。
このような構成により、前ステージにおいて除去しきれ
なかった干渉成分に対する干渉レプリカ信号di (n)
生成される。
【0040】〔実施形態6〕図6には本発明の実施形態
6としての干渉キャンセラ装置が示される。この実施形
態6は、上述の実施形態4と実施形態5を組み合わせた
ものであり、空間ダイバーシチ技術を用い、かつ、干渉
キャンセラをマルチステージ型にした場合における適用
例である。すなわち、この図6の干渉キャンセラ装置
は、アンテナブランチ数が2、干渉除去ステージ数が2
の場合のものであり、減衰係数制御部の構成は前述の実
施形態1で用いた、干渉電力を測定して干渉除去特性を
評価するタイプのものである。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
干渉除去特性を評価し、特性の改善が最大となるように
減衰係数を制御することにより、伝送条件の変動に適応
し、常に最適な干渉除去を行うことができ、各チャネル
の受信品質を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の干渉キャンセラ装置を示
す図である。
【図2】本発明の実施形態2の干渉キャンセラ装置を示
す図である。
【図3】本発明の実施形態3の干渉キャンセラ装置を示
す図である。
【図4】本発明の実施形態4の干渉キャンセラ装置を示
す図である。
【図5】本発明の実施形態5の干渉キャンセラ装置を示
す図である。
【図6】本発明の実施形態5における干渉キャンセラユ
ニットの構成例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態6の干渉キャンセラ装置を示
す図である。
【図8】干渉キャンセラ装置を搭載した基地局受信装置
の構成例を示す図である。
【図9】基地局受信装置における干渉キャンセラ装置の
従来例を示す図である。
【図10】干渉キャンセラ装置における干渉キャンセラ
ユニットの従来例を示す図である。
【図11】干渉キャンセラにおける受信器の従来例を示
す図である。
【図12】時間多重パイロット伝送のフレーム構成を示
す図である。
【符号の説明】
1 干渉キャンセラユニット 2 加算器 3 減衰係数の乗算器 4 干渉除去部 5 受信器 10 逆拡散器 11 チャネル推定回路 13 データ判定部 15 再拡散器 20 アンテナ 21 受信部 22 A/D変換器 23 パスサーチ回路 24 干渉キャンセラ 50 逆拡散処理部 51 逆拡散器 52 チャネル推定回路 55 復号器
フロントページの続き (72)発明者 田中 良紀 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5K022 EE02 EE35 5K052 AA01 AA11 BB02 DD04 EE12 FF11 FF32 GG19 GG20 5K067 AA03 BB02 CC10 DD47 EE02 EE10 EE65 GG11 HH21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】CDMA通信方式の受信信号中の干渉成分
    を、減衰係数を乗じた干渉レプリカを受信信号から減算
    することによって除去する形態の干渉キャンセラ装置で
    あって、 干渉除去特性を評価してその評価結果に応じて該減衰係
    数の値を制御する減衰係数制御手段を備え、干渉除去特
    性が改善されるように該減衰係数制御手段によって減衰
    係数の制御を行うようにしたCDMA受信装置の干渉キ
    ャンセラ装置。
  2. 【請求項2】前記減衰係数制御手段は、干渉除去前と干
    渉除去後の干渉電力を比較し、干渉電力の減少が大きく
    なるように減衰係数の制御を行うものである請求項1記
    載の干渉キャンセラ装置。
  3. 【請求項3】前記減衰係数制御手段は、干渉除去前と除
    去後の信号電力対干渉および雑音電力比を比較し、信号
    電力対干渉および雑音電力比が改善されるように減衰係
    数の制御を行うものである請求項1記載の干渉キャンセ
    ラ装置。
  4. 【請求項4】受信チャネルのグループ化を行い、各グル
    ープ毎に減衰係数制御手段を設けて、グループ毎に独立
    して減衰係数の制御を行うようにした請求項2記載の干
    渉キャンセラ装置。
  5. 【請求項5】アンテナブランチごとに減衰係数制御手段
    を有し、アンテナブランチ毎に独立して減衰係数の制御
    を行うようにした請求項1〜4のいずれかに記載の干渉
    キャンセラ装置。
  6. 【請求項6】干渉レプリカ信号の生成と除去を複数の干
    渉除去ステージにわたって繰り返すマルチステージ型干
    渉キャンセラ構成とし、各干渉除去ステージごとに減衰
    係数制御手段を有し、干渉除去ステージ毎に独立して減
    衰係数の制御を行うようにした請求項1〜5のいずれか
    に記載の干渉キャンセラ装置。
JP18891199A 1999-07-02 1999-07-02 Cdma受信装置の干渉キャンセラ装置 Withdrawn JP2001024553A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100651434B1 (ko) 2002-10-05 2006-11-28 삼성전자주식회사 패킷 데이터 통신 시스템 수신기에서의 간섭신호 제거장치 및 방법

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