JP2001022254A - ホログラム記録方法およびフィルタリング方法 - Google Patents

ホログラム記録方法およびフィルタリング方法

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JP2001022254A JP11189717A JP18971799A JP2001022254A JP 2001022254 A JP2001022254 A JP 2001022254A JP 11189717 A JP11189717 A JP 11189717A JP 18971799 A JP18971799 A JP 18971799A JP 2001022254 A JP2001022254 A JP 2001022254A
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Tsutomu Ishii
努 石井
Yasunari Nishikata
康成 西片
Kazuo Baba
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 フーリエスペクトルの各周波数成分が失われ
ることなく、所望の空間周波数特性のフィルタリングを
行うことができ、ホログラムメモリとしてのデータ記録
再生機能と高速性及び大容量性を有する識別能力の高い
マツチトフィルタリングを行える記録方法とフィルタリ
ング方法を提供する。 【解決手段】 被検索画像の0°の偏光のフーリエ変換
された物体光2を、参照光5によってホログラム記録す
る。参照光5は、スケールmのドーターウェーブレット
が90°の偏光を持つような空間偏光分布とする。その
ホログラムを、検索画像の0°の偏光のフーリエ変換さ
れた物体光で読み出す。ホログラムからの回折光とし
て、スケールmに対応する空間周波数成分と、その他の
空間周波数成分とで、偏光が90°異なるものが得られ
る。偏光素子によって、そのうちのスケールmに対応す
る空間周波数成分のみを取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種の画像をホ
ログラムとして記録し、再生する方法および装置、およ
びホログラムの記録再生過程で、ローパスフィルタリン
グ、ハイパスフィルタリング、ウェーブレット変換、マ
ツチトフィルタリングなどの空間周波数フィルタリング
を行う方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ホログラムメモリは、画像をページごと
に一括して記録再生できる高速性と、光記録媒体の同一
体積内に多重させて複数ページの画像を記録できる大容
量性とを備えているので、次世代のコンピュータファイ
ルメモリなどとして注目されている。
【0003】また、ホログラムメモリでは、単に画像を
記録再生するだけでなく、画像解析、画像圧縮、画像分
解、画像検索などのために空間周波数フィルタリングを
行うことができる。空間周波数フィルタリングは、光学
的フーリエ変換によって、入力画像の2次元スペクトル
を求め、空間周波数フィルタによって、そのスペクトル
を変化させるもので、種々の演算ができる代表的な並列
光コンピューティング技術であり、光学的コンボリュー
ションと考えることができる。
【0004】空間周波数フィルタリング(以下では「フ
ィルタリング」と略する)の代表的なものに、ローパス
フィルタ、ハイパスフィルタおよびバンドパスフィルタ
がある。
【0005】一般に、画像スペクトルの低周波成分は画
像の大まかな構造に対応し、エッジや微細構造は高周波
成分に寄与する。ローパスフィルタは、画像スペクトル
の低周波成分のみを透過させ、高い周波数成分のノイズ
を除去することができる。ハイパスフィルタは、逆に高
周波成分のみを透過させ、画像の境界部分を抽出した
り、微細構造を強調する目的で使用される。また、ある
空間周波数帯のみを透過させるバンドパスフィルタは、
画像圧縮や画像解析に利用されている。
【0006】さらに、ホログラフィ技術を用いると、空
間周波数フィルタに複素振幅特性を持たせることができ
るので、光学的コリレーションを行うことができ、パタ
ーン認識や検索処理が可能となる。
【0007】一般に、波動の複素振幅分布を、そのまま
直接的に記録することはできない。直接的には光の強度
分布のみが測定可能で、写真は強度分布のみを記録して
いる。これに対して、ホログラフィでは、複素振幅分布
にキャリア成分を導入することによって、複素振幅分布
の記録再生を可能にしている。
【0008】このホログラフィの特性を利用したフィル
タにマツチトフィルタがある。これは、信号対雑音比を
最大にするフィルタであり、参照画像と入力画像との相
関演算によって、ある2次元画像中に特定のパターンが
存在するか否か、および存在する場合には存在する位置
を検出することができる。
【0009】さらに、よりロバストで識別能力の高いマ
ツチトフィルタとして、位相オンリーマツチトフィルタ
(J L.Horner et al.,APPLIE
DOPTICS Vol.23 pp.812−816
(1984)参照)や、ウェーブレットマツチトフィル
タ(Y.Sheng et al.,OPTICSLE
TTERS Vol.18 pp.299−301(1
993)参照)が考えられている。
【0010】位相オンリーマツチトフィルタは、入力物
体フーリエ変換像の位相成分と参照物体フーリエ変換像
の位相成分のみが記録されたフィルタである。このマツ
チトフィルタは、光の利用効率が高いことに加え、相関
値が自己相関でδ関数となることから、一般的なマツチ
トフィルタと比較して、より高い識別能力を有する。
【0011】ウェーブレットマツチトフィルタは、画像
の特徴が輪郭部分に集中していることを利用して、ウェ
ーブレット変換によって参照画像および入力画像の低周
波成分を除去し、それぞれの高周波成分の間で相関演算
を行うことによって、高い識別能力を得るものである。
【0012】図23〜図25を用いて、従来のホログラ
ム記録再生方法およびフィルタリング方法を示す。
【0013】ホログラム記録時には、図23に示すよう
に、平行光1によって画像91を照明して物体光2を
得、この物体光2をレンズ92によってフーリエ変換
し、その変換後の物体光3を光記録媒体93に照射する
と同時に、平面波の参照光5を光記録媒体93に照射し
て、光記録媒体93中にホログラムを記録する。
【0014】ホログラム再生時には、図24に示すよう
に、上記のようにホログラムが記録された光記録媒体9
3に記録時と同じ参照光5を照射して、そのホログラム
から物体光の光路上に回折光6Aを得、その回折光6A
をレンズ94によって逆フーリエ変換し、その変換後の
回折光7Aを光検出器95上に結像させる。
【0015】再生像のフィルタリングを行う場合には、
光記録媒体93とレンズ94との間に2次元の透過率分
布を有するフィルタ100を配置して、回折光6Aのフ
ーリエスペクトル中の所望の空間周波数成分のみを取り
出す。
【0016】例えば、ローパスフィルタリングを行う場
合には、回折光6Aのフーリエスペクトル中の空間的に
中心部に位置する低周波スペクトルのみをフィルタ10
0を透過させて、周辺部に位置する高周波スペクトルは
遮断し、ハイパスフィルタリングを行う場合には、逆
に、中心部に位置する低周波スペクトルは遮断して、周
辺部に位置する高周波スペクトルのみをフィルタ100
を透過させる。
【0017】画像間の相関演算を行う場合には、図25
に示すように、平行光1によって画像96を照明して物
体光2aを得、この物体光2aをレンズ97によってフ
ーリエ変換し、その変換後の物体光3aを読み出し光と
して、図23の方法によって画像91がホログラムとし
て記録されている光記録媒体93に照射して、そのホロ
グラムから参照光の光路上に回折光6Bを得、その回折
光6Bをレンズ98によって逆フーリエ変換し、その変
換後の回折光7Bを光検出器99上に結像させる。
【0018】図23の記録方法において、簡単のため、
物体光の波数ベクトルkは参照光の波数を基準にすると
して、フーリエ変換前の物体光2をOexp(−ik
r)、フーリエ変換後の物体光3をoexp(−ik’
r)、参照光5をR(=R)とすると、光記録媒体9
3中に記録されるホログラムTは、次式で与えられる。
ただし、式(1)以下の式では、便宜上、α(アルフ
ァ)を「比例」を意味する記号として用いる。
【0019】 Tα|R+oexp(−ik’r)| =|R|+|o| +Roexp(−ik’r) +Roexp(ik’r) …(1)。
【0020】図24の再生方法において、このホログラ
ムTに参照光5として、記録時の参照光5と同じ参照光
R(=R)を照射した場合、回折光は、次式で与えら
れる。
【0021】 RTα{R|R|+R|o| +RRoexp(−ik’r) +RRoexp(ik’r)}…(2)。
【0022】参照光R(=R)は平面波であること
と、式(2)の第3項が物体光の光路上に回折されるこ
とから、回折光6Aである再生回折光Iは、 Iαoexp(−ik’r) …(3) で表される。
【0023】この再生回折光Iがレンズ94によって逆
フーリエ変換されることによって、回折光7Aとして物
体光Oexp(−ikr)が得られる。
【0024】一方、図25の相関演算方法において、上
記のホログラムTにフーリエ変換後の物体光3aとし
て、記録時の物体光3と同じ物体光oexp(−ik’
r)を照射した場合、回折光は、次式で与えられる。
【0025】 oexp(−ik’r)T α{oexp(−ik’r)|R| +oexp(−ik’r)|o| +oexp(−ik’r)Roexp(−ik’r) +oexp(−ik’r)Roexp(ik’r) …(4)。
【0026】この式(4)の第4項が参照光の光路上に
回折されるので、回折光6Bである再生回折光Iは、 Iαoo …(5) で表される。
【0027】この再生回折光Iがレンズ98によって逆
フーリエ変換されることによって、回折光7Bとして物
体光の自己相関値O★Oが得られる。ただし、 O★O−∞ ∫o(r′)o(r′−r)dr′ …(6) である。−∞ ∫は、−∞から∞までの積分を意味す
る。
【0028】また、物体光3aとして任意の画像の物体
光を照射すれば、その画像96とホログラムTとして記
録されている画像91との相互相関値を得ることがで
き、マツチトフィルタリングを行うことができる。
【0029】図26は、同図(A)に物体光として示す
多数のアルファベットが配列された画像をホログラム記
録し、そのホログラムに同図(B)のようなアルファベ
ット「K」を示す画像を検索画像として照射した場合で
ある。この場合、同図(C)に示すように、相関像とし
ては記録画像のアルファベット「K」の位置に自己相関
ピークが現れ、他のアルファベットとの間の相互相関値
は自己相関値に比べて小さくなる。したがって、記録画
像中に検索画像「K」が存在すること、およびその存在
する位置を知ることができる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のフィルタリング方法では、2次元の透過率分布
を有するフィルタ100によって、回折光6Aのフーリ
エスペクトルの、ある周波数成分を透過させ、他の周波
数成分を遮断するので、フィルタ100の出力側では、
遮断された周波数成分が失われてしまって、他の周波数
の再生像を得ることができない。すなわち、フィルタ1
00をローパスフィルタとする場合には、フィルタ10
0の出力側で回折光6Aの高周波スペクトルが失われて
しまい、逆にフィルタ100をハイパスフィルタとする
場合には、フィルタ100の出力側で回折光6Aの低周
波スペクトルが失われてしまう。
【0031】そのため、ローパスフィルタリングとハイ
パスフィルタリングを同時に行う場合には、回折光6A
を2光波に分離して、それぞれの光路中にローパスフィ
ルタおよびハイパスフィルタを設け、逆フーリエ変換用
のレンズ94および光検出器95も、それぞれの光路上
に設ける必要があり、再生光学系が複雑かつ大型になっ
てしまう。
【0032】そこで、この発明は、第1に、フーリエス
ペクトルの各周波数成分が失われることなく、かつ装置
の複雑化および大型化を来たすことなく、ホログラム記
録再生過程において、所望の空間周波数特性のフィルタ
リングを行うことができ、ローパスフィルタリングとハ
イパスフィルタリングなど、互いに相補的なフィルタリ
ングを同時に行うこともできるようにするものである。
【0033】また、上述した従来のマツチトフィルタリ
ング方法では、図26のような高次の空間周波数成分が
多い画像については、自己相関値と相互相関値を比較的
容易に区別できるものの、図27(A)のような低次の
空間周波数成分が多い画像については、円形、四角形、
三角形という、それぞれの形状によらず、それぞれの画
像スペクトルのほとんどの周波数成分が一致するため、
例えば、同図(B)に示すように三角形の画像を検索画
像とした場合、相関像は、同図(C)に示すように自己
相関値と相互相関値を区別しにくいものとなり、画像検
索が難しくなる。
【0034】そこで、図28(A)(B)に示すよう
に、あらかじめ記録画像および検索画像から、それぞれ
の画像の特徴が集中している輪郭部分(高周波成分)を
抽出して、これら輪郭画像間で相関演算を行うことが考
えられており、この方法によれば、同図(C)に示すよ
うに自己相関値と相互相関値を比較的容易に区別できる
ようになる。
【0035】例えば、コンピュータを用いて輪郭部分を
抽出する方法や、特開平4−306787号に記載のよ
うに光学的ハイパスフィルタリングによって輪郭部分を
抽出する方法が提案されている。
【0036】しかしながら、この方法によると、輪郭部
分を抽出するという、相関演算のための特別の前処理が
必要となり、ホログラムメモリの高速検索性という特長
が失われてしまう。ホログラムメモリは、高速転送性お
よび高速検索性と大容量性とを兼ね備えてこそ、有用性
を発揮できるものである。
【0037】また、識別能力の高いマツチトフィルタと
して考えられている上述した位相オンリーマツチトフィ
ルタは、高S/Nの相関像が得られるものの、記録画像
の振幅情報が欠落するため、もとの画像を再生すること
ができないという問題がある。同様に、上述したウェー
ブレットマツチトフィルタも、高S/Nの相関像が得ら
れるものの、記録画像の低周波成分が欠落するため、も
との画像を再生することができないという問題がある。
そのため、これらのマツチトフィルタは、相関演算には
有効であるが、データを記録再生するホログラムメモリ
としての機能を失うことになる。
【0038】そこで、この発明は、第2に、ホログラム
メモリとしてのデータ記録再生機能と高速性および大容
量性を失うことなく、識別能力の高いマツチトフィルタ
リングを行うことができるようにするものである。
【0039】
【課題を解決するための手段】この発明の光記録方法で
は、フーリエ変換された物体光と、空間周波数フィルタ
の形状に応じた空間偏光分布を有する参照光を、光記録
媒体に同時に照射して、前記光記録媒体中にホログラム
を記録する。
【0040】この発明の第1のフィルタリング方法で
は、フーリエ変換された物体光と、空間周波数フィルタ
の形状に応じた空間偏光分布を有する参照光とによっ
て、ホログラムが記録されている光記録媒体に、前記参
照光とは異なる空間偏光分布を有する読み出し光を照射
して、前記物体光の空間周波数スペクトルの一部または
全部を読み出す。
【0041】この発明の第2のフィルタリング方法で
は、フーリエ変換された物体光と、空間周波数フィルタ
の形状に応じた空間偏光分布を有する参照光とによっ
て、ホログラムが記録されている光記録媒体に、検索画
像のフーリエ変換された物体光を照射して、前記ホログ
ラムに記録されている画像と前記検索画像との間の、空
間周波数スペクトルの一部または全部についての相関演
算値を得る。
【0042】
【作用】光誘起複屈折性を示す材料は、これに入射する
光の偏光状態に感応し、入射光の偏光方向を記録するこ
とができる。例えば、側鎖に光異性化する基を有する高
分子または高分子液晶、または光異性化する分子を分散
させた高分子は、直線偏光を照射すると、光異性化が誘
起されて、直線偏光の方向に応じて屈折率の異方性を生
じ、偏光方向を記録し、保存することができる。
【0043】通常のホログラムは、物体光と参照光の偏
光を、それぞれ空間的に一様にし、かつ互いに同一方向
にして、記録する。
【0044】これに対して、上記の光誘起複屈折性を示
す材料は、物体光と参照光の偏光方向を互いに変えて、
例えば互いに直交させて、ホログラムを記録することが
できる。例えば、0°の偏光の物体光を、90°の偏光
の参照光によって、ホログラムとして記録することがで
き、その記録された物体光は、90°の偏光の読み出し
光によって、0°の偏光の回折光として読み出すことが
できる。
【0045】また、物体光または参照光の偏光を空間的
に変調して、ホログラムを記録することもできる。例え
ば、空間的に中心部が0°で、周辺部が90°の偏光の
物体光を、空間的に一様な0°の偏光の参照光によっ
て、ホログラムとして記録することができ、その記録さ
れた物体光は、空間的に一様な0°の偏光の読み出し光
によって、空間的に中心部が0°で、周辺部が90°の
偏光の回折光として読み出すことができるとともに、空
間的に中心部が0°で、周辺部が90°の偏光の読み出
し光によって、空間的に一様な0°の偏光の回折光とし
て読み出すことができる。
【0046】逆に、空間的に一様な0°の偏光の物体光
を、空間的に中心部が0°で、周辺部が90°の偏光の
参照光によって、ホログラムとして記録することがで
き、その記録された物体光は、空間的に中心部が0°
で、周辺部が90°の偏光の読み出し光によって、空間
的に一様な0°の偏光の回折光として読み出すことがで
きるとともに、空間的に一様な0°の偏光の読み出し光
によって、空間的に中心部が0°で、周辺部が90°の
偏光の回折光として読み出すことができる。
【0047】これを利用して、上述したように、この発
明のホログラム記録方法では、フーリエ変換された物体
光と、空間周波数フィルタの形状に応じた空間偏光分布
を有する参照光を、光記録媒体に同時に照射して、前記
光記録媒体中にホログラムを記録するものである。
【0048】例えば、フーリエ変換された物体光を空間
的に一様な0°の偏光として、参照光は、物体光の低周
波スペクトルに対応する中心部分が90°の偏光で、物
体光の高周波スペクトルに対応する周辺部分が0°の偏
光の空間偏光分布とする。
【0049】このようにして記録されたホログラムに、
再生時、例えば、空間的に一様な0°の偏光の参照光を
照射すると、ホログラムに記録された物体光は、低周波
スペクトルについては、90°の偏光の参照光成分によ
って記録されたものが、0°の偏光の参照光によって偏
光が90°回転して、90°の偏光の回折光成分として
読み出され、高周波スペクトルについては、0°の偏光
の参照光成分によって記録されたものが、0°の偏光の
参照光によって偏光が回転することなく、0°の偏光の
回折光成分として読み出されて、ホログラムからの回折
光は、物体光と同じ振幅分布を有するものの、低周波ス
ペクトルが90°の偏光となり、高周波スペクトルが0
°の偏光となる。
【0050】したがって、回折光の光路上に偏光素子を
配置して、その方位を90°に調整すれば、物体光の低
周波スペクトルのみからなる低周波再生像が得られ、ロ
ーパスフィルタリングを行うことができる。また、偏光
素子の方位を0°に調整すれば、物体光の高周波スペク
トルのみからなる高周波再生像が得られ、ハイパスフィ
ルタリングを行うことができる。
【0051】記録時の参照光の空間偏光分布をマツチト
フィルタに対応したものにして、画像検索時、例えば、
検索画像の空間的に一様な0°の偏光の物体光を被検索
画像が記録されているホログラムに照射すれば、ホログ
ラムからの回折光として、ある空間周波数成分と他の空
間周波数成分とで偏光が90°異なるものが得られ、偏
光素子によって、必要な空間周波数成分を取り出すこと
によって、相互相関像に対して自己相関像の強度が高
い、高S/Nの相関像を得ることができ、ホログラムメ
モリとしてのデータ記録再生機能と高速性および大容量
性を失うことなく、識別能力の高いマツチトフィルタリ
ングを行うことができる。
【0052】
【発明の実施の形態】〔光記録媒体の一例…図1〜図
7〕この発明の方法で用いる光記録媒体は、図1(A)
に示すように、ガラス基板などの透明基板11の一面側
に光記録層12を形成したものとし、または図1(B)
に示すように、光記録層12のみからなるものとする。
【0053】光記録層12としては、光誘起複屈折性を
示し、入射光の偏光方向を記録し、保持できるものであ
れば、どのようなものでもよいが、側鎖に光異性化する
基を有する高分子または高分子液晶、または光異性化す
る分子を分散させた高分子が好ましい。また、その光異
性化する基または分子としては、アゾベンゼン骨格を含
むものが好適である。
【0054】光記録層12の最も好ましい材料の一つ
は、図2に示す化学式で表される、側鎖にシアノアゾベ
ンゼンを有するポリエステルである。この材料は、側鎖
のシアノアゾベンゼンの光異性化による光誘起異方性に
よって、入射光の偏光方向を記録し、保持することがで
きる。
【0055】発明者は、側鎖にシアノアゾベンゼンを有
するポリエステルが、物体光または参照光の空間偏光分
布をホログラムとして忠実に記録再生できることを、図
3〜図5に示す光学系によって確認した。
【0056】光記録媒体10は、側鎖にシアノアゾベン
ゼンを有するポリエステルからなる光記録層を備えたも
のである。図3の記録光学系の光源21としては、側鎖
にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルに感度のあ
るアルゴンイオンレーザの発振線515nmを用いた。
【0057】この光源21からの光を、偏光板(1/2
波長板)22に透過させて、所定方位(その方位を0°
とする)の直線偏光とし、その直線偏光を、レンズ23
および24によって口径の広い平行光1にして、偏光変
調可能な空間光変調器31に入射させた。
【0058】空間光変調器31としては、図4に示すよ
うに、透明基板32および33の内面に透明電極34お
よび35が形成され、透明電極34,35間に電気光学
変換部材36として液晶が装填された、電気アドレス型
の空間光変調器を用いた。これは、プロジェクタ用の液
晶パネルから偏光板を取り除いたもので、各画素Pxご
とに入射光の偏光を任意に回転させることができる1/
2波長板として機能させることができる。
【0059】変調用信号によって、この空間光変調器3
1の、図6(A)に示すように、一方向に10分割され
た画素領域31a〜31jを制御して、空間光変調器3
1を透過した光として、図6(B)に示すように、一方
向に10分割された空間部分において、0°から90°
まで、偏光方向が10°ずつ変化した物体光2を得た。
【0060】この物体光2を、レンズ25によってフー
リエ変換し、その変換後の物体光3を、光記録媒体10
に照射すると同時に、光源21からの光から得た、空間
的に一様な0°の偏光の参照光5を、光記録媒体10に
照射して、光記録媒体中にホログラムを記録した。
【0061】再生時には、図5に示すように、上記のよ
うにホログラムを記録した光記録媒体10に、記録時と
同じ、空間的に一様な0°の偏光の参照光5を照射し
て、そのホログラムから回折光6Aを得、その回折光6
Aを、レンズ61によって逆フーリエ変換し、その変換
後の回折光7Aを、偏光ビームスプリッタ64で反射さ
せて、再生光8pとして光検出器63p上に結像させる
とともに、偏光ビームスプリッタ64を透過させて、再
生光8sとして光検出器63s上に結像させた。
【0062】その結果、再生光8pとしては、図6
(C)に示すように、一方向に10分割された空間部分
において、最大強度から最小強度まで、光強度が段階的
に変化した画像が得られ、再生光8sとしては、図6
(D)に示すように、一方向に10分割された空間部分
において、逆に最小強度から最大強度まで、光強度が段
階的に変化した画像が得られた。
【0063】これら2つの画像間の光強度分布比から、
再生光8p(回折光7A)の偏光分布を算出した結果、
図7に示すように、物体光2の偏光角と再生光8p(回
折光7A)の偏光角が同じであることがわかった。物体
光2の偏光角と再生光8sの偏光角は、90°相違す
る。
【0064】したがって、側鎖にシアノアゾベンゼンを
有するポリエステルは、物体光の空間偏光分布をホログ
ラムとして忠実に記録再生することができる。参照光の
空間偏光分布についても、同様である。
【0065】〔ホログラム記録再生装置およびフィルタ
リング装置の実施形態…図8および図9〕図8は、この
発明のホログラム記録再生装置およびフィルタリング装
置の一実施形態を示し、一つの装置で、ホログラムの記
録再生、ウェーブレット変換を含むフィルタリング、お
よびマツチトフィルタリング(相関演算)を行うことが
できるようにした場合である。
【0066】図8では、物体光3および3aと参照光5
が光記録媒体10に同時に照射され、回折光6Aおよび
6Bが光記録媒体10から同時に得られるように示して
いるが、後述するように、記録時には、物体光3および
参照光5のみが照射され、再生時には、参照光5のみが
照射されるとともに、回折光6Aのみが得られ、相関演
算時には、物体光3aのみが照射されるとともに、回折
光6Bのみが得られる。
【0067】光記録媒体10は、例えば図2に示した側
鎖にシアノアゾベンゼンを有するポリエステルによって
形成し、かつディスク形状としたものである。
【0068】光学ヘッド50の光源21としては、光記
録媒体10に感度のあるコヒーレント光を発するものを
用いる。光記録媒体10が側鎖にシアノアゾベンゼンを
有するポリエステルからなる場合には、例えばアルゴン
イオンレーザの発振線515nmを用いる。
【0069】この光源21からの光を、ビームスプリッ
タ29に入射させ、記録時または相関演算時には、シャ
ッタ51を開いて、ビームスプリッタ29を透過した光
を、偏光板(または1/2波長板)22に透過させて、
所定方位(その方位を0°とする)の直線偏光とし、そ
の直線偏光を、レンズ23および24によって口径の広
い平行光1にして、空間光変調器39に入射させる。
【0070】コンピュータ89によって、空間光変調器
39には、記録する画像または検索画像を表示して、空
間光変調器39を透過した光として、0°の偏光の物体
光2または2aを得る。空間光変調器39としては、透
過型の液晶パネルなどを用いることができる。
【0071】この物体光2または2aを、レンズ25に
よってフーリエ変換し、その変換後の物体光3または3
aを、光記録媒体10に照射する。
【0072】記録時または再生時には、シャッタ52を
開いて、ビームスプリッタ29で反射した光を、さらに
ミラー53で反射させ、レンズ54および55によって
口径の広い平行光にして、偏光変調可能な空間光変調器
31に入射させる。空間光変調器31としては、例えば
図4に示したような電気アドレス型の空間光変調器を用
いる。
【0073】そして、コンピュータ81によって、空間
光変調器31の各画素を制御して、空間光変調器31を
透過する光を空間的に偏光変調し、空間光変調器31を
透過した光として、記録時には、後述のように空間周波
数フィルタの形状に応じた空間偏光分布を有し、再生時
には、もとの画像を再生するときには、記録時と同じ空
間偏光分布を有し、フィルタリングを行うときには、例
えば空間的に一様な0°の偏光の、平面波の参照光4を
得る。
【0074】この参照光4を、レンズ56および57か
らなる縮小光学系58によって縮小し、さらにミラー5
9で反射させて、参照光5として光記録媒体10に照射
する。
【0075】再生時には、シャッタ51を閉じて物体光
を遮断し、相関演算時には、シャッタ52を閉じて参照
光を遮断する。
【0076】再生時には、光記録媒体10に記録されて
いるホログラムに、上記のような参照光が照射されるこ
とによって、そのホログラムから物体光の光路上に回折
光6Aが得られる。その回折光6Aを、レンズ61によ
って逆フーリエ変換し、その変換後の回折光7Aを、検
光子62に入射させ、検光子62を透過した回折光8A
を、光検出器63上に結像させる。検光子62は、後述
のように方位を調整する。
【0077】相関演算時には、光記録媒体10に記録さ
れているホログラムに、上記のように検索画像の物体光
3aが照射されることによって、そのホログラムから参
照光の光路上に回折光6Bが得られる。その回折光6B
を、レンズ66によって逆フーリエ変換し、その変換後
の回折光7Bを、検光子67に入射させ、検光子67を
透過した回折光8Bを、光検出器68上に結像させる。
検光子67は、後述のように方位を調整する。
【0078】この実施形態では、モータ40により光記
録媒体10を、図9の矢印19で示すように回転させる
ことによって、光記録媒体10の周方向に場所を変え
て、複数のホログラムを記録することができるととも
に、複数のホログラムから画像を検索することができ
る。
【0079】さらに、ヘッド移動機構70により光学ヘ
ッド50を、図9の矢印71で示すように光記録媒体1
0の径方向に移動させることによって、光記録媒体10
中に同心円状の記録トラックを形成するようにホログラ
ムを記録することができるとともに、その同心円状の記
録トラックに記録されているホログラムから画像を検索
することができる。
【0080】〔ホログラムの記録再生とフィルタリング
…図10〜図16〕 (ホログラム記録…図10)図8の装置で、光記録媒体
10中にホログラムを記録するには、図10に示すよう
に、空間的に一様な0°の偏光のフーリエ変換された物
体光3を、光記録媒体10に照射すると同時に、参照光
5として、空間周波数フィルタの形状に応じた空間偏光
分布を有する平面波を生成して、光記録媒体10に照射
する。
【0081】例えば、再生像のローパスフィルタリング
またはハイパスフィルタリングを行う場合には、図10
に示すように、参照光5を、物体光3の低周波スペクト
ルに対応する中心の円形部分5aが90°の偏光で、物
体光3の高周波スペクトルに対応する他の部分5bが0
°の偏光の空間偏光分布とする。
【0082】これによって、物体光3の低周波スペクト
ルは、90°の偏光の参照光成分によってホログラム記
録され、物体光3の高周波スペクトルは、0°の偏光の
参照光成分によってホログラム記録される。
【0083】(もとの画像の再生…図11)このように
してホログラムが記録された光記録媒体10から、もと
の画像を再生する場合には、記録時と同じ空間偏光分布
を有する参照光を、光記録媒体10のホログラムが記録
された領域に照射する。例えば、記録時の参照光を図1
0に示したような空間偏光分布とした場合には、再生時
の参照光も図11に示すような空間偏光分布とする。
【0084】これによって、ホログラムに記録された物
体光3は、低周波スペクトルについては、90°の偏光
の参照光成分によって記録されたものが、90°の偏光
の参照光成分によって読み出され、高周波スペクトルに
ついては、0°の偏光の参照光成分によって記録された
ものが、0°の偏光の参照光成分によって読み出され
て、ホログラムからの回折光6Aは、図11に示すよう
に空間的に一様な0°の偏光となる。
【0085】したがって、検光子62の方位を0°に調
整することによって、検光子62を透過した回折光8A
として、物体光3の低周波スペクトルおよび高周波スペ
クトルからなる再生像が得られ、もとの画像を再生する
ことができる。
【0086】(ローパスフィルタリングとハイパスフィ
ルタリング…図12および図13)再生像のローパスフ
ィルタリングまたはハイパスフィルタリングを行う場合
には、再生時の参照光を、記録時の参照光とは異なる空
間偏光分布とする。例えば、図12に示すように、再生
時の参照光を空間的に一様な0°の偏光とする。
【0087】これによって、ホログラムに記録された物
体光3は、低周波スペクトルについては、90°の偏光
の参照光成分によって記録されたものが、0°の偏光の
参照光によって偏光が90°回転して、90°の偏光の
回折光成分として読み出され、高周波スペクトルについ
ては、0°の偏光の参照光成分によって記録されたもの
が、0°の偏光の参照光によって偏光が回転することな
く、0°の偏光の回折光成分として読み出されて、ホロ
グラムからの回折光6Aは、物体光3と同じ振幅分布を
有するものの、図12に示すように、低周波スペクトル
6Aaが90°の偏光となり、高周波スペクトル6Ab
が0°の偏光となる。
【0088】したがって、検光子62の方位を90°に
調整することによって、検光子62を透過した回折光8
Aとして、物体光3の低周波スペクトルのみからなる低
周波再生像が得られ、ローパスフィルタリングを行うこ
とができる。また、検光子62の方位を0°に調整する
ことによって、検光子62を透過した回折光8Aとし
て、物体光3の高周波スペクトルのみからなる高周波再
生像が得られ、ハイパスフィルタリングを行うことがで
きる。
【0089】さらに、検光子62の方位を45°に調整
すれば、それぞれ検光子62の方位を90°または0°
に調整するときに比べて低い光強度となるが、検光子6
2を透過した回折光8Aとして、物体光3の低周波スペ
クトルおよび高周波スペクトルからなる画像が得られ、
もとの画像を再生することができる。
【0090】また、図13に示すように、偏光素子とし
て検光子62の代わりに偏光ビームスプリッタ64を設
けて、ホログラムからの回折光6Aをレンズ61によっ
て逆フーリエ変換した後の回折光7Aを、偏光ビームス
プリッタ64を透過した90°の偏光の回折光8Lと偏
光ビームスプリッタ64で反射した0°の偏光の回折光
8Hとに分離し、回折光8Lを光検出器63L上に結像
させ、回折光8Hを光検出器63H上に結像させるよう
に構成すれば、ローパスフィルタリングとハイパスフィ
ルタリングを同時に行うことができる。
【0091】(実験例)図10の方法によってホログラ
ムを記録し、図12の方法によってローパスフィルタリ
ングおよびハイパスフィルタリングを行った。
【0092】光記録媒体10としては、側鎖にシアノア
ゾベンゼンを有するポリエステルを用い、図8の光源2
1としては、アルゴンイオンレーザの発振線515nm
を用い、その光強度を5W/cmとした。
【0093】空間光変調器39および31としては、そ
れぞれ、一画素の大きさが42μm×42μmで、64
0×480画素のプロジェクタ用液晶パネル1.3型を
用いた。ただし、空間光変調器31については偏光板を
取り外して用いた。縮小光学系58は、空間光変調器3
1を透過した参照光4を1/4に縮小するものとした。
【0094】空間光変調器39に、記録画像として図1
4(A)に示す画像を表示し、記録時の参照光は、図1
0に示したような空間偏光分布として、光記録媒体10
中にホログラムを記録した。物体光フーリエスペクトル
は、図14(B)に示すものである。
【0095】再生時の参照光を、図12に示したように
空間的に一様な0°の偏光として、記録されたホログラ
ムに照射し、検光子62の方位を90°に調整したとこ
ろ、回折光8Aとして、図14(C)に示す低周波再生
像が得られた。また、検光子62の方位を0°に調整し
たところ、回折光8Aとして、図14(E)に示す高周
波再生像が得られた。低周波スペクトルは、図14
(D)に示すものであり、高周波スペクトルは、図14
(F)に示すものである。
【0096】(他のフィルタリング)記録時の参照光
を、図15(A)に示すように、フーリエ変換された物
体光の所定空間周波数帯に対応する環状部分5dが90
°の偏光で、その内側の部分5cおよび外側の部分5e
が0°の偏光の空間偏光分布とし、再生時の参照光を、
図15(B)に示すように、空間的に一様な0°の偏光
とすれば、図16(A)に示すようなバンドパスフィル
タ特性のフィルタリングと図16(B)に示すようなバ
ンドエリミネータ特性のフィルタリングを、図12のよ
うに検光子62を用いる場合には検光子62の調整方位
に応じて選択的に、図13のように偏光ビームスプリッ
タ64を用いる場合には同時に、行うことができる。
【0097】また、記録時の参照光の空間偏光分布を上
述した空間偏光分布と変えることによって、空間周波数
特性が1次関数で表される微分フィルタや空間周波数特
性が2次関数で表されるラプラシアンフィルタ(文献
「S.H.Lee:Opt.Eng.,13,196
(1974)」参照)などのフィルタリングを行うこと
ができる。さらに、GaborフィルタやWavele
tフィルタ(文献「Y.Li and Y.Zhan
g:Opt.Eng.,31(1992)1865−1
885」参照)を構成して、記録画像の多重解像度解
析、画像符号化、画像圧縮などに応用することも可能で
ある。
【0098】(記録時の参照光を一様な偏光とする場
合)上述したフィルタリングの例は、記録時の参照光を
空間周波数フィルタの形状に応じた空間偏光分布を有す
るものとし、再生時の参照光を空間的に一様な0°の偏
光とする場合であるが、逆でもよい。
【0099】すなわち、記録時の参照光は空間的に一様
な0°の偏光とし、再生時、例えばローパスフィルタリ
ングまたはハイパスフィルタリングを行う場合には、再
生時の参照光を、図10(同図は記録光学系であるが)
に参照光5(上述した例では記録時の参照光であるが)
として示したような空間偏光分布とする。
【0100】これによって、ホログラムに記録された物
体光3は、低周波スペクトルについては、0°の偏光の
参照光によって記録されたものが、90°の偏光の参照
光成分によって偏光が90°回転して、90°の偏光の
回折光成分として読み出され、高周波スペクトルについ
ては、0°の偏光の参照光によって記録されたものが、
0°の偏光の参照光成分によって偏光が回転することな
く、0°の偏光の回折光成分として読み出されて、ホロ
グラムからの回折光6Aは、上述した例と同様に、図1
2に示すように、低周波スペクトル6Aaが90°の偏
光となり、高周波スペクトル6Abが0°の偏光とな
る。
【0101】したがって、上述した例と同様に、検光子
62の方位を90°に調整することによって、ローパス
フィルタリングを行うことができるとともに、検光子6
2の方位を0°に調整することによって、ハイパスフィ
ルタリングを行うことができる。
【0102】また、この場合、再生時の参照光も空間的
に一様な0°の偏光とすれば、もとの画像を再生するこ
とができる。さらに、再生時の参照光を、図15(A)
に参照光5(上述した例では図15(A)の参照光5は
記録時の参照光であるが)として示したような空間偏光
分布とすれば、バンドパスフィルタリングまたはバンド
エリミネータフィルタリングを行うことができる。
【0103】すなわち、上述した例では、記録時に空間
周波数フィルタの形状(特性)が定められるのに対し
て、この例では、再生時に空間周波数フィルタの特性を
任意に設定し、変更することができる。
【0104】〔ウェーブレット変換…図17〜図19〕
この発明のフィルタリング方法は、ウェーブレット変換
に適用することができる。光学的ウェーブレット変換に
ついては、文献「D.Mendlovic and
N.Konforti:Opt.Eng.,32(19
93)6542−6546」などに詳細に示されている
が、ここでは、簡単のために、一次元信号f(x)を用
いて示す。
【0105】信号パターンf(x)のウェーブレット変
換は、 W(a,b)=−∞ ∫f(x)h a,b(x)dx …(7) で定義される。−∞ ∫は、−∞から∞までの積分を意
味する。
【0106】ここで、ha,b(x)は、 ha,b(x)=a−1/2h{(x−b)/a} …(8) で与えられるドーターウェーブレットであり、マザーウ
ェーブレット関数のスケールaとトランスレートbで与
えられる。
【0107】典型的なマザーウェーブレットは、例え
ば、 h(x)=exp{(x/xo)/2}exo(i2πωox)…(9) で与えられる。ただし、ωoは空間周波数である。
【0108】このガウシャンエンベロープを持つマザー
ウェーブレットh(x)は、Standard Mor
let waveletとして知られている(文献
「J.M.Combes,et al.,eds.,W
avelet:Time−Frequency Met
hods and Phase Space(Spri
nger−Verlag,Berlin,1989)」
参照)。
【0109】ウェーブレット変換は、スケールaを適切
な関係とすることを基礎とし、画像の空間周波数に対応
したサンプリングレートでの画像分解を実現する。その
ため、画像の多重解像度解析や画像圧縮などに有用であ
る。
【0110】多くの実用的な応用では、信号は離散的に
サンプリングされ、そのため離散的なスケールaが用い
られる。このとき、スケールaは、 a=ao …(10) で定義される。ここで、ao>1であり、mは整数であ
る。
【0111】この定義によって、式(7)は、 W(m,b)=−∞ ∫f(x)h m,b(x)dx …(11) と書き換えられる。ここで、ドーターウェーブレット
は、 hm,b(x)=(1/aom/2)h{(x−b)/ao}…(12) で与えられる。
【0112】式(7)または式(11)に戻ると、ウェ
ーブレット変換は、信号パターンf(x)とドーターウ
ェーブレットha,b(x)またはhm,b(x)との
相関値であることがわかる。
【0113】したがって、ドーターウェーブレットh
a,b(x)またはhm,b(x)の複素共役フーリエ
変換像H a,b(ω)またはH m,b(ω)がフー
リエ変換面にあり、信号パターンf(x)が入力面にあ
れば、ウェーブレット変換は古典的な二重回折光学系と
等価である。そして、図10に示した記録光学系および
図11に示した再生光学系は、この条件を満足する。
【0114】図8の装置で、ウェーブレット変換を行う
には、例えば、記録時の参照光は、図17(A)に示す
ように、上記のスケールmに対応する環状部分5qが9
0°の偏光で、その内側の部分5pおよび外側の部分5
rが0°の偏光の空間偏光分布とし、再生時の参照光
は、図17(B)に示すように、空間的に一様な0°の
偏光とする。
【0115】図17(A)の記録時の参照光の空間偏光
分布は、式(12)の、あるmの値を持つドーターウェ
ーブレットhm,b(x)の複素共役フーリエ変換像H
m,b(ω)に対応しており、その偏光角を90°と
し、他の偏光角を0°とするものである。
【0116】このような空間偏光分布の参照光によっ
て、0°の偏光のフーリエ変換された物体光をホログラ
ム記録する。その記録されたホログラムを、図17
(B)に示したような0°の偏光の参照光で読み出す
と、物体光のスケールmに対応する空間周波数成分のみ
の偏光が90°回転するので、その空間周波数成分を検
光子や偏光ビームスプリッタで分離することによって、
スケールmのウェーブレット変換像を得ることができ
る。
【0117】図18は、図14(A)に示した画像につ
き、このようなウェーブレット変換を行った場合を示
し、図18(A)は変換前の記録画像、図18(B)は
得られたスケールmのウェーブレット変換像である。
【0118】空間的に一様な0°の偏光の参照光によっ
て、0°の偏光のフーリエ変換された物体光をホログラ
ム記録し、その記録されたホログラムを、スケールmの
ドーターウェーブレットhm,b(x)が90°の偏光
を持つような参照光で読み出しても、ウェーブレット変
換像を得ることができる。この場合には、図19(A)
(B)(C)に示すように読み出し用の参照光の空間偏
光分布をスケールmに従って変化させることによって
(それぞれ、部分5m1,5m2,5m3が90°の偏
光である)、様々なスケールのウェーブレット変換像を
得ることができる。
【0119】図19(D)(E)(F)は、図14
(A)に示した画像につき、このように読み出し用の参
照光の空間偏光分布をスケールmに従って変化させてウ
ェーブレット変換を行った場合に得られた、それぞれm
=1,2,3のウェーブレット変換像を示す。
【0120】〔マツチトフィルタリング…図20〜図2
2〕図8の装置で、マツチトフィルタリングを行うに
は、記録時、図20に示すように、被検索画像の0°の
偏光のフーリエ変換された物体光3を、参照光5によっ
てホログラム記録する。このとき、同図に示すように、
参照光5は、上記のウェーブレット変換のスケールmに
対応する環状部分5qが90°の偏光で、その内側の部
分5pおよび外側の部分5rが0°の偏光の空間偏光分
布とする。
【0121】相関演算時(画像検索時)には、図21に
示すように、検索画像の0°の偏光のフーリエ変換され
た物体光3aで、上記のように記録されたホログラムを
読み出す。このとき、レンズ66の焦点位置には、記録
されている被検索画像と読み出し光としての検索画像が
等しければ、自己相関像が得られ、被検索画像と検索画
像が異なれば、相互相関像が得られる。
【0122】この場合、被検索画像の0°の偏光のフー
リエ変換された物体光3は、図20に示した空間偏光分
布の参照光によってホログラム記録されているので、相
関像スペクトルとして得られる回折光6Bは、スケール
mに対応する空間周波数成分については、90°の偏光
の参照光成分によって記録されたものが、0°の偏光の
物体光3aによって偏光が90°回転して、90°の偏
光の回折光成分として読み出され、その他の空間周波数
成分については、0°の偏光の参照光成分によって記録
されたものが、0°の偏光の物体光3aによって偏光が
回転することなく、0°の偏光の回折光成分として読み
出される。
【0123】すなわち、この場合の相関像スペクトル
は、従来のマツチトフィルタリングとは異なり、スケー
ルmに対応する空間周波数成分と、その他の空間周波数
成分とで、偏光が90°異なるものとなる。
【0124】したがって、図21に示すように検光子6
7の方位を90°に調整することによって、検光子67
を透過した回折光8Bとして、スケールmに対応する空
間周波数成分のみからなる相関像が得られ、スケールm
に対応するスペクトル間での演算結果の相関値を分離す
ることができる。
【0125】図22は、上記のマツチトフィルタリング
方法によって、同図(A)に物体光として示す9人の顔
写真が配列された画像をホログラム記録し、そのホログ
ラムに同図(B)のような一人の顔写真からなる画像を
検索画像として照射した場合である。
【0126】この場合、図21の検光子67を透過する
前の回折光7Bは、図22(C)に示すような相関像と
なって、図27(C)に示した相関像と同様に自己相関
値と相互相関値を区別しにくいが、検光子67を透過し
た後の回折光8Bは、図22(D)に示すような相関像
となって、自己相関値と相互相関値を容易に区別するこ
とができる。これは、検光子67を透過した後の回折光
8Bとしては、被検索画像と検索画像の0次を含まな
い、画像形状に依存したスペクトル間でのみ相関演算が
行われたからである。
【0127】具体的に、図22(C)の相関像は、本人
の顔の画像との自己相関像の強度と他人の顔の画像との
相互相関像の強度が、ほぼ等しく、本人の認証が不可能
である。これは、顔の頬の部分に代表される低次の空間
周波数スペクトルが、9人全員の顔で共通であるためで
ある。これに対して、図22(D)の相関像は、相互相
関像に対して自己相関像の強度が非常に高くなり、自己
相関像のみが強く現れる。これは、人の顔に特徴のある
空間周波数スペクトル間で相関演算が行われた結果であ
る。
【0128】この発明のマツチトフィルタリングは、ま
さに光学的ウェーブレットマツチトフィルタリングであ
る。ウェーブレットマツチトフィルタリングでは、高S
/Nの相関像を得るには、取り扱う画像に応じてスケー
ルmを適切に設定する必要がある。
【0129】なお、従来のウェーブレットマツチトフィ
ルタリングについては、文献「J.Widjada a
nd Y.Tomita,Optics Commun
ications,117,123−126(199
5)」などに示されている。
【0130】
【発明の効果】上述したように、この発明によれば、フ
ーリエスペクトルの各周波数成分が失われることなく、
かつ装置の複雑化および大型化を来たすことなく、ホロ
グラム記録再生過程において、所望の空間周波数特性の
フィルタリングを行うことができ、ローパスフィルタリ
ングとハイパスフィルタリングなど、互いに相補的なフ
ィルタリングを同時に行うこともできる。
【0131】また、この発明によれば、ホログラムメモ
リとしてのデータ記録再生機能と高速性および大容量性
を失うことなく、識別能力の高いマツチトフィルタリン
グを行うことができる。
【0132】すなわち、この発明によれば、高精細なア
ナログ画像をホログラムメモリに蓄積しておき、再生像
または相関像の必要な偏光成分を抽出するだけで、所望
の空間周波数成分の再生像または相関像を、必要な分解
能および高S/Nで出力することができる。
【0133】また、ウェーブレット変換などの画像処理
機能も有し、ホログラムメモリからウェーブレット変換
像などの処理された画像を高速に出力することによっ
て、CPUの負担を大きく低減させることができる。そ
のため、高速性および大容量性を備えるデジタルデータ
用ファイルメモリとしてのみならず、高精細画像用サー
バとして利用することも可能となる。
【0134】さらに、古い特許などに代表される電子化
されていないドキュメントなどを、アナログ画像として
ホログラムに蓄積しておき、キーワードとなる文字や文
章によって、ページ内およびページ間で、高精度かつ高
速に検索することができる。そのほか、高精細の画像か
らターゲットの位置を検出し、あるいは顔写真や指紋に
代表される個人を識別する情報のデータベースから、検
索する情報を、高精度かつ高速に検索することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法に用いる光記録媒体の一例を示
す図である。
【図2】この発明の方法に用いる光記録媒体の材料の一
例の化学式を示す図である。
【図3】実験に用いた記録光学系を示す図である。
【図4】偏光変調可能な空間光変調器の一例を示す図で
ある。
【図5】実験に用いた再生光学系を示す図である。
【図6】実験に用いた物体光の偏光分布と実験結果の再
生光の強度を示す図である。
【図7】実験結果の、物体光の偏光角に対する再生光の
偏光角を示す図である。
【図8】この発明のホログラム記録再生装置およびフィ
ルタリング装置の一実施形態を示す図である。
【図9】図8の実施形態での光記録媒体の回転と光学ヘ
ッドの移動を示す図である。
【図10】この発明のホログラム記録方法の一例を示す
図である。
【図11】この発明のホログラム再生方法の一例を示す
図である。
【図12】この発明のフィルタリング方法の一例を示す
図である。
【図13】この発明のフィルタリング方法の他の例を示
す図である。
【図14】図12の方法の実験結果を示す図である。
【図15】この発明のフィルタリング方法のさらに他の
例を示す図である。
【図16】図15の空間周波数フィルタの特性を示す図
である。
【図17】この発明のウェーブレット変換方法の一例を
示す図である。
【図18】図17の方法の実験結果を示す図である。
【図19】この発明のウェーブレット変換方法の他の例
と実験結果を示す図である。
【図20】この発明のマツチトフィルタリング方法の一
例の記録光学系を示す図である。
【図21】この発明のマツチトフィルタリング方法の一
例の相関演算光学系を示す図である。
【図22】この発明のマツチトフィルタリング方法の一
例の実験結果を示す図である。
【図23】従来のホログラム記録方法を示す図である。
【図24】従来のホログラム再生方法およびフィルタリ
ング方法を示す図である。
【図25】従来のマツチトフィルタリング方法を示す図
である。
【図26】従来のマツチトフィルタリング方法の実験結
果を示す図である。
【図27】従来のマツチトフィルタリング方法の実験結
果を示す図である。
【図28】従来のマツチトフィルタリング方法の実験結
果を示す図である。
【符号の説明】
2,2a…物体光 3,3a…フーリエ変換された物体光 5…参照光 10…光記録媒体 21…光源 31,39…空間光変調器 6A,6B,7A,7B,8A,8B…回折光 40…モータ 50…光学ヘッド 58…縮小光学系 62,67…検光子 63,63L,63H,68…光検出器 64…偏光ビームスプリッタ 65…再生像光学系 69…相関像光学系 70…ヘッド移動機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新津 岳洋 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 石井 努 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 西片 康成 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 馬場 和夫 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2K008 AA02 AA04 AA17 BB04 CC01 CC03 DD12 EE01 FF21 HH06 HH12 HH13 HH14 HH26 HH28

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フーリエ変換された物体光と、空間周波数
    フィルタの形状に応じた空間偏光分布を有する参照光
    を、光記録媒体に同時に照射して、前記光記録媒体中に
    ホログラムを記録するホログラム記録方法。
  2. 【請求項2】請求項1のホログラム記録方法において、 前記光記録媒体がディスク形状であり、前記光記録媒体
    を回転させるとともに、前記物体光および前記参照光を
    生成して前記光記録媒体に照射する光学ヘッドを前記光
    記録媒体の径方向に移動させるホログラム記録方法。
  3. 【請求項3】コヒーレント光を発する光源と、 この光源からの光を強度変調して、物体光を生成する第
    1の空間光変調器と、 この物体光を光記録媒体に照射する第1の結像光学系
    と、 前記光源からの光を偏光変調して、空間周波数フィルタ
    の形状に応じた空間偏光分布を有する参照光を生成する
    第2の空間光変調器と、 この参照光を前記光記録媒体に照射する第2の結像光学
    系と、 を備えるホログラム記録装置。
  4. 【請求項4】請求項3のホログラム記録装置において、 前記物体光をフーリエ変換するレンズを備えるホログラ
    ム記録装置。
  5. 【請求項5】請求項3または4のホログラム記録装置に
    おいて、 前記光記録媒体がディスク形状であり、当該ホログラム
    記録装置が、前記光記録媒体を回転させる媒体駆動機構
    と、前記光源、第1、第2の空間光変調器および第1、
    第2の結像光学系を含む光学ヘッドを前記光記録媒体の
    径方向に移動させるヘッド移動機構とを備えるホログラ
    ム記録装置。
  6. 【請求項6】フーリエ変換された物体光と、空間周波数
    フィルタの形状に応じた空間偏光分布を有する参照光と
    によって、ホログラムが記録された光記録媒体。
  7. 【請求項7】請求項6の光記録媒体において、 前記ホログラムに記録されている画像が、ドキュメント
    などのアナログ画像である光記録媒体。
  8. 【請求項8】請求項6の光記録媒体において、 前記ホログラムに記録されている画像が、顔写真、指
    紋、またはその他の、個人を識別する画像である光記録
    媒体。
  9. 【請求項9】請求項6〜8のいずれかの光記録媒体にお
    いて、 当該光記録媒体がディスク形状である光記録媒体。
  10. 【請求項10】フーリエ変換された物体光と、空間周波
    数フィルタの形状に応じた空間偏光分布を有する参照光
    とによって、ホログラムが記録されている光記録媒体
    に、前記参照光とは異なる空間偏光分布を有する読み出
    し光を照射して、前記物体光の空間周波数スペクトルの
    一部または全部を読み出すフィルタリング方法。
  11. 【請求項11】請求項10のフィルタリング方法におい
    て、 前記読み出し光を空間的に一様な偏光とするフィルタリ
    ング方法。
  12. 【請求項12】フーリエ変換された物体光と、参照光と
    によって、ホログラムが記録されている光記録媒体に、
    空間周波数フィルタの形状に応じた空間偏光分布を有す
    る読み出し光を照射して、前記物体光の空間周波数スペ
    クトルの一部または全部を読み出すフィルタリング方
    法。
  13. 【請求項13】請求項10〜12のいずれかのフィルタ
    リング方法において、 前記光記録媒体がディスク形状であり、前記光記録媒体
    を回転させるとともに、前記読み出し光を生成して前記
    光記録媒体に照射する光学ヘッドを前記光記録媒体の径
    方向に移動させるフィルタリング方法。
  14. 【請求項14】コヒーレント光を発する光源と、 この光源からの光を偏光変調して、フーリエ変換された
    物体光と参照光とによってホログラムが記録されている
    光記録媒体に照射される、前記参照光とは異なる空間偏
    光分布を有する読み出し光を生成する空間光変調器と、 この読み出し光を前記光記録媒体に照射する結像光学系
    と、 を備えるフィルタリング装置。
  15. 【請求項15】請求項14のフィルタリング装置におい
    て、 前記光記録媒体がディスク形状であり、当該フィルタリ
    ング装置が、前記光記録媒体を回転させる媒体駆動機構
    と、前記光源、空間光変調器および結像光学系を含む光
    学ヘッドを前記光記録媒体の径方向に移動させるヘッド
    移動機構とを備えるフィルタリング装置。
  16. 【請求項16】フーリエ変換された物体光と、空間周波
    数フィルタの形状に応じた空間偏光分布を有する参照光
    とによって、ホログラムが記録されている光記録媒体
    に、検索画像のフーリエ変換された物体光を照射して、
    前記ホログラムに記録されている画像と前記検索画像と
    の間の、空間周波数スペクトルの一部または全部につい
    ての相関演算値を得るフィルタリング方法。
  17. 【請求項17】請求項16のフィルタリング方法におい
    て、 前記ホログラムに記録されている画像と前記検索画像
    の、少なくともいずれか一方が、ドキュメントなどのア
    ナログ画像であるフィルタリング方法。
  18. 【請求項18】請求項16のフィルタリング方法におい
    て、 前記ホログラムに記録されている画像と前記検索画像
    の、少なくともいずれか一方が、顔写真、指紋、または
    その他の、個人を識別する画像であるフィルタリング方
    法。
  19. 【請求項19】請求項16〜18のいずれかのフィルタ
    リング方法において、 前記光記録媒体がディスク形状であり、前記光記録媒体
    を回転させるとともに、前記検索画像のフーリエ変換さ
    れた物体光を生成して前記光記録媒体に照射する光学ヘ
    ッドを前記光記録媒体の径方向に移動させるフィルタリ
    ング方法。
  20. 【請求項20】コヒーレント光を発する光源と、 この光源からの光を強度変調して、検索画像の物体光を
    生成する空間光変調器と、 この物体光を、被検索画像のフーリエ変換された物体光
    と、空間周波数フィルタの形状に応じた空間偏光分布を
    有する参照光とによって、ホログラムが記録されている
    光記録媒体に照射する結像光学系と、 を備えるフィルタリング装置。
  21. 【請求項21】請求項20のフィルタリング装置におい
    て、 前記検索画像の物体光をフーリエ変換するレンズを備え
    るフィルタリング装置。
  22. 【請求項22】請求項20または21のフィルタリング
    装置において、 前記ホログラムに記録されている画像が、ドキュメント
    などのアナログ画像であるフィルタリング装置。
  23. 【請求項23】請求項20または21のフィルタリング
    装置において、 前記ホログラムに記録されている画像が、顔写真、指
    紋、またはその他の、個人を識別する画像であるフィル
    タリング装置。
  24. 【請求項24】請求項20〜23のいずれかのフィルタ
    リング装置において、 前記光記録媒体がディスク形状であり、当該フィルタリ
    ング装置が、前記光記録媒体を回転させる媒体駆動機構
    と、前記光源、空間光変調器および結像光学系を含む光
    学ヘッドを前記光記録媒体の径方向に移動させるヘッド
    移動機構とを備えるフィルタリング装置。
  25. 【請求項25】コヒーレント光を発する光源と、 この光源からの光を強度変調して、検索画像の物体光を
    生成する第1の空間光変調器と、 この物体光を、被検索画像のフーリエ変換された物体光
    と参照光とによってホログラムが記録されている光記録
    媒体に照射する第1の結像光学系と、 前記光源からの光を偏光変調して、前記参照光とは異な
    る空間偏光分布を有する読み出し光を生成する第2の空
    間光変調器と、 この読み出し光を前記光記録媒体に照射する第2の結像
    光学系と、 前記検索画像の物体光が前記ホログラムに照射されるこ
    とによって得られる第1の回折光を検出する第1の光検
    出器と、 前記読み出し光が前記ホログラムに照射されることによ
    って得られる第2の回折光を検出する第2の光検出器
    と、 を備えるフィルタリング装置。
  26. 【請求項26】請求項25のフィルタリング装置におい
    て、 前記検索画像の物体光をフーリエ変換するレンズを備え
    るフィルタリング装置。
  27. 【請求項27】請求項25または26のフィルタリング
    装置において、 前記第1および第2の回折光を、それぞれ逆フーリエ変
    換するレンズを備えるフィルタリング装置。
  28. 【請求項28】請求項25〜27のフィルタリング装置
    において、 前記第1および第2の回折光中のそれぞれ一部の偏光成
    分を取り出す偏光素子を備えるフィルタリング装置。
  29. 【請求項29】請求項25〜28のいずれかのフィルタ
    リング装置において、 前記ホログラムに記録されている画像と前記検索画像
    の、少なくともいずれか一方が、ドキュメントなどのア
    ナログ画像であるフィルタリング装置。
  30. 【請求項30】請求項25〜28のいずれかのフィルタ
    リング装置において、 前記ホログラムに記録されている画像と前記検索画像
    の、少なくともいずれか一方が、顔写真、指紋、または
    その他の、個人を識別する画像であるフィルタリング装
    置。
  31. 【請求項31】請求項25〜30のいずれかのフィルタ
    リング装置において、 前記光記録媒体がディスク形状であり、当該フィルタリ
    ング装置が、前記光記録媒体を回転させる媒体駆動機構
    と、前記光源、第1、第2の空間光変調器、第1、第2
    の結像光学系および第1、第2の光検出器を含む光学ヘ
    ッドを前記光記録媒体の径方向に移動させるヘッド移動
    機構とを備えるフィルタリング装置。
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