JP2001021476A - 表面観察・記録再生装置 - Google Patents

表面観察・記録再生装置

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JP2001021476A
JP2001021476A JP11190711A JP19071199A JP2001021476A JP 2001021476 A JP2001021476 A JP 2001021476A JP 11190711 A JP11190711 A JP 11190711A JP 19071199 A JP19071199 A JP 19071199A JP 2001021476 A JP2001021476 A JP 2001021476A
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JP11190711A
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English (en)
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Kyoji Yano
亨治 矢野
Akira Kuroda
亮 黒田
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Canon Inc
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
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  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】探針先端の付着物を効率的に除去して、より正
確に媒体の表面観察あるいは媒体に記録された情報を再
生することのできる表面観察・記録再生装置を提供する
こと。 【解決手段】位置制御手段によって探針と媒体との相対
位置を移動させ、相互作用検出手段により前記媒体と前
記探針との間に発生する相互作用を検出して前記媒体の
表面観察あるいは前記媒体に記録された情報を再生する
表面観察・記録再生装置であって、前記探針先端に付着
した付着物を除去する付着物除去機構を備え、該付着物
除去機構が少なくとも前記媒体表面に平行な平面と前記
媒体表面に垂直な平面とのなす角より小さい交角を構成
する二つの面とその交線から形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は走査型顕微鏡及びそ
れを応用し、プローブを走査してナノメートルスケール
で媒体の表面観察あいは記録情報を再生する装置に関
し、特に、プローブの探針先端に付着した付着物を除去
して、より正確に媒体の表面観察をすることができ、あ
いはより正確に記録情報を再生することのできる表面観
察・記録再生装置の実現を図るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、物質の表面を原子オーダーの分解
能で観察できる走査型トンネル顕微鏡(以下STMとい
う)[G.Binnig et al.,Physic
alReview Letters第49巻57頁(1
982)]が開発され、原子、分子レベルの実空間観察
が可能になってきた。走査型トンネル顕微鏡は、トンネ
ル電流を一定に保つように探針電極と試料の距離を制御
しながら走査し、その時の制御信号から試料表面の電子
雲の情報、試料の形状をサブナノメートルのオーダーで
観測することができる。また、物質の表面をやはり高分
解能で観察できる手段として原子間力顕微鏡(以下AF
Mという)が開発されている。STMあるいはAFM
等、試料表面を探針を用いて2次元走査を行い、そのプ
ローブと試料表面の相互作用から試料表面の物理情報を
観測する手段は一般に走査型プローブ顕微鏡(SPM)
といわれ、高分解能(原子レベルあるいはナノメートル
スケール)の表面観察手段として注目されている。また
SPMの原理を応用すれば、原子レベル、ナノメートル
スケールで書き込まれた情報を再生することができる。
このような再生に関しては例えば特開昭63−1615
53号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
SPMの技術を応用して、試料表面を観察するために表
面に接触させたり、あるいは表面近傍に位置させると表
面上に不純物などがあるとこれが探針に付着してしまう
ことがある。このとき、探針と媒体との間に発生する相
互作用が、付着物が存在しない場合と異なってしまい正
しい情報が得られなくなる。すなわち、表面観察を行う
ときは正しい像を得ることができなくなり、また情報を
再生するときは正しい情報を再生できなくなる恐れがあ
る。
【0004】そこで、本発明は、上記した課題を解決
し、探針先端の付着物を効率的に除去して、より正確に
媒体の表面観察あるいは媒体に記録された情報を再生す
ることのできる表面観察・記録再生装置を提供すること
を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために、表面観察・記録再生装置を、つぎのよう
に構成したことを特徴とするものである。すなわち、本
発明の表面観察・記録再生装置は、位置制御手段によっ
て探針と媒体との相対位置を移動させ、相互作用検出手
段により前記媒体と前記探針との間に発生する相互作用
を検出して前記媒体の表面観察あるいは前記媒体に記録
された情報を再生する表面観察・記録再生装置であっ
て、前記探針先端に付着した付着物を除去する付着物除
去機構を備え、該付着物除去機構が少なくとも前記媒体
表面に平行な平面と前記媒体表面に垂直な平面とのなす
角より小さい交角を構成する二つの面とその交線から形
成されてなることを特徴としている。また、本発明の表
面観察・記録再生装置は、前記付着物除去機構が、前記
交角を構成する面の組を2組有し、かつ前記一つの組に
おける交角を構成する二つの面による交線と、他方の組
における交角を構成する二つの面による交線とが、鋭角
をなすようにした構成を備えてなることを特徴としてい
る。また、本発明の表面観察・記録再生装置は、前記媒
体と前記探針との間に発生する相互作用に基づいて、前
記観察媒体に記録された情報を再生する復号化手段を有
することを特徴としている。また、本発明の表面観察・
記録再生装置は、前記付着物除去機構が、シリコンによ
って構成されていることを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、上記構成によって、前
述した本発明の課題を達成することができるものである
が、本発明の上記構成において、媒体とは探針により相
互作用を観察されるものであり、プローブ顕微鏡による
観察であれば観察媒体であるが、プローブを用いた再生
法であれば情報記録媒体となる。本発明において、探針
は媒体との相互作用を検出するものである。相互作用と
は力、電場、磁場、光等も含む電磁場等によるものであ
る。また探針と媒体との間に流れる電流等も含まれる。
この媒体と探針の位置を移動させる位置制御手段は媒体
と探針先端の相対的な位置を媒体に水平な方向(以下X
Y方向という)及び垂直な方向(以下Z方向という)に
移動させるものであり、具体的には微動にはピエゾ素
子、粗動にはステッピングモータによる駆動等が挙げら
れる。この手段により、探針先端の位置を相互作用を検
出したい位置に移動させる。探針と媒体との間の相互作
用を検出し2次元マッピングを行えば顕微鏡として働
き、また媒体に状態変化として記録された記録ビット等
の検出を行えば再生の動作を行うことができる。
【0007】本発明の一つの実施の形態として、その付
着物除去機構の断面図を図1に、また上面図を図2に示
す。図においては 101 探針 102 観察媒体表面に平行な表面 103 付着物除去機構 104 観察媒体表面水平方向の平面 105 付着部除去機構の一つの面 106 観察媒体表面垂直方向の平面 107 付着物除去機構の一つの面 108 面105と面107の交線 109 面107と媒体表面102の交線 を示している。
【0008】また、図3に本発明による探針先端付着物
の除去を行うときの図を示す。探針101と交線108
が接触あるいは近接した状態でこするようにして探針1
01を失印302の方向に動かすことにより探針に付着
した付着物301を除去する。なお矢印302の方向
は、探針先端の接線方向すなわち、平面102に平行な
方向である。本発明では面105が観察媒体表面に平行
な平面102に平行あるいは図1に示した方向に傾斜し
ているため交線108が探針先端と接触、あるいは近接
する。また面107が探針が平面106より図1に示し
た方向に傾斜しているため、探針先端に付着した付着物
を有効に分離除去できる。この付着物は本来存在しない
はずであるが、媒体表面からあるいは探針周囲の雰囲気
から偶発的に付着してしまったもので、これがあると探
針が媒体に対して正しい相互作用の検出を行うことがで
きなくなる。相互作用検出手段は観察媒体表面と探針先
端に働く相互作用を検出する手段である。相互作用とし
ては力、電場、磁場、光等も含む電磁場等によるもので
ある。また探針と媒体との間に流れる電流等も含まれ
る。例えばAFMでは探針と観察媒体表面との間に働く
力を探針を支持する弾性体のたわみとして検出する。ま
た磁性体の探針を用いて探針先端と観察媒体表面との間
に働く力を検出すれば磁気力顕微鏡となる。この検出さ
れた相互作用にもとづき観察媒体表面をナノメートルオ
ーダあるいは分子、原子の大きさのオーダで観察するこ
とが可能である。
【0009】また、前記付着物除去機構が前記交角を構
成する面の組を2組有し、かつ前記一つの組における交
角を構成する二つの面による交線と、他方の組における
交角を構成する二つの面による交線とが、鋭角をなすよ
うに構成することにより、より効率的に探針先端付着物
を除去することができる。本発明の他の実施の形態であ
る付着物除去機構の断面図を図4に、上面図を図5に示
す。図においては 401 観察媒体表面に平行な表面 402 付着物除去機構A 403 付着物除去機構B 404 観察媒体表面水平方向の平面 405 観察媒体表面水平方向の平面 406 付着部除去機構Aの一つの構成面 407 付着物除去機構Bの一つの構成面 408 観察媒体表面垂直方向の平面 409 観察媒体表面垂直方向の平面 410 付着物除去機構Aの一つの面 411 付着物除去機構Bの一つの面 412 面406と面410の交線 413 面407と面411の交線 414 交線412と交線413の交点 415 交線412と交線413がなす角 を示している。なお、図5には探針101を示していな
い。
【0010】ここでの付着物除去機構は、図1及び図2
に示した付着物除去機構2つから構成されている。ここ
では2つの付着物除去機構の一つ一つを付着物除去機構
A、付着物除去機構Bと呼ぶこととする。付着物除去機
構A及びBは図4に示すように相対して配置され、付着
物除去機構A及びBの交線412及び交線413は一点
で交差する。交線412及び交線413のなす角415
が鋭角となっている。なお本図では説明のため観察媒体
表面に平行な表面102上に付着物除去機構103を設
置しているが本付着物除去機構は別途に設置してかまわ
ない。本発明による探針先端の付着物の除去を示す。ま
ず、探針101先端の位置を交線412、交線413で
結ばれる平面上に移動させる。次に探針101がこの平
面上になるように保ったまま、探針を図6中の矢印60
1で示した方向に移動させる。この移動により探針先端
が交点414を通過するとき探針101先端の付着物が
除去される。
【0011】また、前記観察された相互作用に基づき、
前記観察媒体に記録された情報を再生する復号化手段を
有することにより、観察媒体に記録された情報を再生す
ることができる。この場合、観察媒体は情報が記録され
た記録媒体となる。例えば、“1”と“0”に対応して
記録ビットが形成されている場合、このビットに基づき
検出される相互作用が変化する。この相互作用の大きさ
や方向等に基づき各ビットが“1”か“0”か決定し復
号化すればよい。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明をす
る。 [実施例1]本発明における実施例1として、STMを
改良した表面観察装置を、実施例を図7を用いて説明す
る。本実施例で示した表面観察装置は、 702 探針 703 探針付着物除去用シリコン構造 704 シリコン基板 705 電源 706 電流検出回路 707 Z方向位置制御回路 708 試料ステージ 709 試料ステージ駆動機構 710 XY方向位置制御回路 711 マイクロコンピュータ 712 ディスプレイ から構成されている。なお図には観察する試料701も
記入してある。探針702はPt−Irのワイヤーを電
界研磨したものであり、従来のSTMで使用される探針
と同様なものである。探針先端付着物除去用シリコン構
造703を図8に示す。また、シリコン基板704はシ
リコン構造703を支持しており表面は観察試料701
表面と平行である。探針先端付着物除去用シリコン構造
703はシリコンを加工し図1及び図2に示した構造と
同様な構造である。図8において、801及び802は
それぞれ図1中の108及び109で示した交線108
に相当する角である。電源705は探針702と試料7
01の間、探針702と探針付着物除去用シリコン構造
703の間、及び探針702とシリコン基板704の間
にSTM観察用の電圧を印加する。電流検出回路706
は探針702に流れる電流を検出する。
【0013】Z方向位置制御回路707はマイクロコン
ピュータ711からの制御信号と電流検出回路706の
信号から試料ステージ駆動機構709の図示Z方向の位
置を制御する。試料ステージ708は観察する試料体7
01及び探針先端付着物除去用シリコン構造703及び
シリコン基板704を保持固定するもので試料ステージ
駆動機構709により図示XYZ方向に移動する。本実
施例ではこの駆動機構の粗動機構にステッピングモータ
をまた微動機構にピエゾ素子を用いている。XY方向位
置制御回路710はマイクロコンピュータ711からの
信号に基づき試料ステージ駆動機構709の図示XY方
向の位置を制御する。マイクロコンピュータ711は本
実施例のAFMの全般の動きをつかさどる。またディス
プレイ712は得られた信号を処理して画像を表示す
る。
【0014】本実施例での動作は以下の通りである。ま
ず、マイクロコンピュータ711がXY方向位置制御回
路710に制御信号を送り、探針702のXY方向の位
置を観察を行いたい位置まで移動する。次にマイクロコ
ンピュータ711が電源705に指令し、試料701と
探針702の間に電圧を印加し、さらにZ方向位置制御
回路707に指示して探針702を観察試料701に接
近させる。次にマイクロコンピュータ711がZ方向位
置制御回路707に指示し、電流検出回路706からの
信号が一定になるようにZ方向のフィードバックをか
け、この状態でマイクロコンピュータ711がXY方向
位置制御回路710に指令して探針702が観察試料7
01表面を走査させる。すなわち探針702と試料70
1の間に流れるトンネル電流が一定になるような状態で
探針702が観察試料701表面上を走査させる。この
ときマイクロコンピュータはXY方向の位置とZ方向位
置制御回路707からの制御信号により試料表面の形状
情報を得ることができ、これをディスプレイ712に表
示する。これら一連の動作は従来のSTMの動作と同様
なものである。
【0015】本実施例では、上記の手順で試料701表
面の観察を行い、さらに場所を変えて同様な手順で観察
を繰り返した。その後、以下に示す手順で探針先端につ
いた付着物の除去を行った。まずマイクロコンピュータ
711の指令により探針702を試料701表面から離
し、探針付着物除去用シリコン構造703付近に移動す
る。次にSTMによる観察を行うときと同様に、探針付
着物除去用シリコン構造703と探針702の間に電源
705により電圧を印加しながら、探針702と探針付
着物除去用シリコン構造703の間に流れる電流が一定
になるように図示Z方向の位置制御を保つ。この状態で
探針702先端が801で示した角を通過するように矢
印804に示した方向に移動させる。この動作により探
針702先端に付着した付着物803が801の角によ
り除去される。なお、この場合、Z方向の位置を制御す
るための電流の規定値を上げることにより探針先端70
2と角801がより接近し、より有効に付着物を除去で
きる。
【0016】[実施例2]本発明による実施例2を説明
する。図10は実施例2である従来のAFMを改良した
表面観察装置を説明する図である。本実施例に用いるA
FMは 1002 探針 1003 カンチレバー 1004 レーザ 1005 2分割センサ 1006 たわみ量検出装置 1007 Z方向位置制御回路 1002 探針 1008 媒体ステージ 1009 媒体ステージ駆動機構 1010 XY方向位置制御回路 1011 マイクロコンピュータ 1012 ディスプレイ 1013 シリコン基板 1014 付着物除去部 から構成されている。図には本実施例で用いた試料も示
してある。探針1002は四角すいの形状をした窒化シ
リコン、またこれを支持するカンチレバー1003も窒
化シリコン製でこの探針1002及びカンチレバー10
03は通常のAFMで用いられるものと同じである。カ
ンチレバー1003の試料1001と反対側の面はAu
でコートして光の反射率を高めてある。本実施例で用い
たカンチレバーのバネ定数0.05N/mであった。レ
ーザ1004は半導体レーザで波長は670nmのもの
を使用した。2分割センサ1005はフォトダイオード
を2つ組み込み照射されたレーザの位置を決めるもので
ある。たわみ量検出装置1006は2分割センサ100
5からの信号に基づきカンチレバー1003のたわみ量
を検出する。Z方向の位置検出はレーザ1004がカン
チレバー1003の試料と反対側を照射し、レーザ光は
2分割センサ1005に導入される。2分割センサ10
05は2つのダイオードに入射される光の強度差からレ
ーザ光の光路を検出するが、これはカンチレバー100
3のたわみ量に依存しており、この2分割センサ100
5の出力からたわみ量検出装置1006がカンチレバー
1003のたわみ量を検出する。この方式は一般に光て
こ方式と呼ばれているものである。
【0017】Z方向位置制御回路1007はマイクロコ
ンピュータ1011からの制御信号とたわみ量検出装置
1006の信号から媒体ステージ駆動機構1009の図
示Z方向の位置を制御する。媒体ステージ1008は観
察媒体1001を保持固定するもので媒体ステージ駆動
機構1009により図示XYZ方向に移動する。本実施
例ではこの駆動機構の粗動機構にステッピングモータを
また微動機構にピエゾ素子を用いている。XY方向位置
制御回路1010はマイクロコンピュータ1011から
の信号に基づき媒体ステージ駆動機構1009の図示X
Y方向の位置を制御する。マイクロコンピュータ101
1は本実施例のAFMの全般の動きをつかさどる。また
ディスプレイ1012は得られた信号を処理して画像を
表示する。付着物除去部1014を図11、図12、図
13に示す。なお図13は図12中のB及びB’で示さ
れた部分の断面図である。付着物除去部1014は図
3、図4、図5に示した構造と同じであるが、上面がこ
の付着物除去部を支持するシリコン基板と平行になって
いる。412及び413が示す角がそれぞれ1101及
び1102に対応する。また414に示す場所が120
1に対応する。
【0018】本実施例での動作は以下の通りである。ま
ず、マイクロコンピュータ1011がXY方向位置制御
回路1010に制御信号を送り、探針1002のXY方
向の位置を観察を行いたい位置まで移動する。次にマイ
クロコンピュータ1011がZ方向位置制御回路100
7に指示して探針1002を試料1001に接触させ
る。次にマイクロコンピュータ1011がZ方向位置制
御回路1007に指示し、たわみ量検出装置1006か
らの信号が一定になるようにZ方向のフィードバックを
かけ、この状態でマイクロコンピュータ1011がXY
方向位置制御回路1010に指令して探針1002が試
料1001表面を走査させる。すなわちカンチレバー1
003のたわみ量が一定になるような状態、すなわち探
針1002先端と試料1001の間に働く力が一定にな
る状態で探針1002が試料1001表面上を走査させ
る。このときマイクロコンピュータはXY方向の位置と
Z方向位置制御回路1007からの制御信号により試料
表面の形状情報を得ることができ、これをディスプレイ
1012に表示する。本実施例では上記の手順で観察を
行った。さらに場所を変えて同様な手順で観察を繰り返
した。その後、以下に示す手順で探針先端についた付着
物の除去を行った。
【0019】次に探針先端を1101、1102の間の
間隙に位置するように移動させる。次にAFM動作によ
る観察を行うときと同様に、探針1002を1101、
1102に接触させる。この状態で探針1002先端が
1201で示した点を通過するように矢印1301に示
した方向に移動させる。この動作により探針1002先
端に付着した付着物が1102の角により除去される。
また、探針1002が点1201を通過する以前に、1
101と1102の間隙が狭くなったところで、図示Z
方向に探針1002を引き上げることにより、探針10
02先端の付着物が1101、1102に引っかかるよ
うにして除去されるようにしてもよい。
【0020】[実施例3]次に本発明による実施例3を
説明する。実施例3は図14に示した情報再生装置を用
いる。図14に示した再生装置は実施例2で用いた図1
0に示すAFMをもとに構成されている。図14は図1
0で示した試料1001、探針1002、カンチレバー
1003の代わりに 1401 記録媒体 1402 探針 1403 カンチレバー が具備されている。また新たに 1404 電源 1405 電流検出機構 が具備されている。本実施例で用いた記録媒体1401
は、図15に示すようなものであり、シリコン基板上1
501にエピタキシャル成長した金(111)結晶15
02上にポリイミドLB膜1503を約3nmの膜厚で
形成したものである。また、探針1402及びカンチレ
バー1403はともに窒化シリコン製でAFMで用いら
れるものである。本実施例ではこの探針1402及びカ
ンチレバー1403は実施例1で用いた探針1002及
びカンチレバー1003と同じものであるが、この探針
1402とカンチレバー1403の記録媒体1401の
面にはタングステンがスパッタ法により付けられてお
り、導電性が得られている。このタングステンは探針1
402先端にも付いている。このタングステン薄膜と金
結晶の間に電源1404によりバイアス電圧が印加でき
るようになっている。また電流検出機構1405はこの
バイアス電圧印加により探針1402先端と記録媒体1
401の間に流れる電流を検出し、その検出された電流
値をマイクロコンピュータ1011に送る。
【0021】ポリイミドLB膜1503は絶縁性で高抵
抗であるが、記録ビット1504として直径10nmの
スポット状に導電率が上昇している領域がある。この記
録ビットは書き込む情報に基づいて“1”の情報にあた
る場所であらかじめ記録媒体1401に形成してある。
本実施例では探針1402はポリイミドLB膜1503
表面に接触して走査するが、探針1402先端が記録ビ
ット1504上にあるときとないときでは探針1402
と金結晶1502の間の抵抗値が異なる。この抵抗値の
差異を流れる電流の差異として検出し記録ビットを検出
する。この検出された記録ビットに基づきマイクロコン
ピュータ1011が情報を再生する。本実施例では探針
先端に付着物があると探針1402先端と金結晶150
2の間の抵抗値が付着物無しの場合より増加してしま
い、真の信号を読み取れない場合が生じる恐れがある。
【0022】本実施例における情報の再生は以下のとお
り行われる。まず、マイクロコンピュータ1011がX
Y方向位置制御回路1010に制御信号を送り、探針1
402のXY方向の位置を記録情報の再生を行いたい位
置まで移動する。次にマイクロコンピュータ1011が
Z方向位置制御回路1007に指示して探針1402を
記録媒体1401に接触させる。次にマイクロコンピュ
ータ1011がZ方向位置制御回路1007に指示し、
たわみ量検出装置1006からの信号が一定になるよう
にZ方向のフィードバックをかけ、この状態でマイクロ
コンピュータ1011がXY方向位置制御回路1010
に指令して探針1402が記録媒体1401表面を走査
させる。すなわち探針1402先端と記録媒体1401
の間に働く力が一定になる状態で探針1402が記録媒
体1401表面上を走査する。このときマイクロコンピ
ュータ1011はXY方向の位置とZ方向位置制御回路
1007からの制御信号により試料表面の形状情報を得
ることができる。この状態で、電源1404により探針
1402先端と金結晶1502の間に電圧を印加する。
また電流検出機構1405はこのときに流れる電流を計
測しマイクロコンピュータ1011に送る。マイクロコ
ンピュータ1011はこの電流値に基づき、ビットがあ
るかないかを判断し、情報を再生する。本実施例では上
記の手順で情報を再生し、次に場所を変えて同様な手順
で再生を数回繰り返す。本実施例では実施例2に示した
付着物除去部を有しており、実施例2に示した方法と同
様な方法により探針1402の先端に付着した付着物を
除去する。この動作により探針先端の汚れが除去され、
次に情報の再生を行ったときに探針先端の付着物が除去
され記録ビットを正確にとらえることができる。
【0023】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、媒体表面に平行な平面と媒体表面に垂直な平面との
なす角より小さい交角を構成する二つの面とその交線か
ら形成された付着物除去機構によって、効率的に探針先
端の付着物を除去することが可能となり、より正確に媒
体の表面観察あるいはより正確に記録情報を再生するこ
とのできる表面観察・記録再生装置を実現することがで
きる。その際、2組の前記交角を構成する面の組によっ
て、一つの組における交角を構成する二つの面による交
線と、他方の組における交角を構成する二つの面による
交線とが、鋭角をなすように構成することで、より効率
的に探針先端の付着物を除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】付着物除去機構の断面図。
【図2】付着物除去機構の上面図。
【図3】付着物の除去を説明する図。
【図4】付着物除去機構の断面図。
【図5】付着物除去機構の上面図。
【図6】図5のA−A’断面図。
【図7】本発明における実施例1の表面観察装置の構成
を示す図。
【図8】本発明における実施例1の表面観察装置の探針
付着物除去用シリコン構造の断面図。
【図9】本発明における実施例1の表面観察装置の探針
付着物除去用シリコン構造の上面図。
【図10】本発明における実施例2の表面観察装置の構
成を示す図。
【図11】本発明における実施例2の付着物除去部の断
面図。
【図12】本発明における実施例2の付着物除去部の上
面図。
【図13】図12のB−B’断面図。
【図14】本発明における実施例3の再生装置の上面
図。
【図15】本発明における実施例3で用いられる記録媒
体の構成を示す図。
【符号の説明】
101:探針 102:観察媒体表面に平行な表面 103:付着物除去機構 104:観察媒体表面水平方向の平面 105:付着部除去機構の一つの面 106:観察媒体表面垂直方向の平面 107:付着物除去機構の一つの面 108:面105と面107の交線 109:面107と媒体表面102の交線 401:観察媒体表面に平行な表面 402:付着物除去機構A 403:付着物除去機構B 404:観察媒体表面水平方向の平面 405:観察媒体表面水平方向の平面 406:付着部除去機構Aの一つの構成面 407:付着物除去機構Bの一つの構成面 408:観察媒体表面垂直方向の平面 409:観察媒体表面垂直方向の平面 410:付着物除去機構Aの一つの面 411:付着物除去機構Bの一つの面 412:面406と面410の交線 413:面407と面411の交線 414:交線412と交線414の交点 415:交線412と交線413がなす角 701:試料 702:探針 703:探針付着物除去用シリコン構造 704:シリコン基板 705:電源 706:電流検出回路 707:Z方向位置制御回路 708:試料ステージ 709:試料ステージ駆動機構 710:XY方向位置制御回路 711:マイクロコンピュータ 712:ディスプレイ 1001:試料 1002:探針 1003:カンチレバー 1004:レーザ 1005:2分割センサ 1006:たわみ量検出装置 1007:Z方向位置制御回路 1008:媒体ステージ 1009:媒体ステージ駆動機構 1010:XY方向位置制御回路 1011:マイクロコンピュータ 1012:ディスプレイ 1013:シリコン基板 1014:付着物除去部 1401:記録媒体 1402:探針 1403:カンチレバー 1404:電源 1405:電流検出機構 1501:シリコン基板 1502:金(111)結晶 1503:ポリイミドLB膜 1504:記録ビット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 9/14 G11B 9/14 F Fターム(参考) 2F063 AA43 CA31 EA16 EB23 FA07 2F069 AA60 DD13 GG04 GG06 GG11 GG52 GG62 HH30 LL03 MM00 2H052 AA07 AC34 AD07 AD20 AD31 AF21

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】位置制御手段によって探針と媒体との相対
    位置を移動させ、相互作用検出手段により前記媒体と前
    記探針との間に発生する相互作用を検出して前記媒体の
    表面観察あるいは前記媒体に記録された情報を再生する
    表面観察・記録再生装置であって、 前記探針先端に付着した付着物を除去する付着物除去機
    構を備え、該付着物除去機構が少なくとも前記媒体表面
    に平行な平面と前記媒体表面に垂直な平面とのなす角よ
    り小さい交角を構成する二つの面とその交線から形成さ
    れてなることを特徴とする表面観察・記録再生装置。
  2. 【請求項2】前記付着物除去機構が、前記交角を構成す
    る面の組を2組有し、かつ前記一つの組における交角を
    構成する二つの面による交線と、他方の組における交角
    を構成する二つの面による交線とが、鋭角をなすように
    した構成を備えてなることを特徴とする請求項1に記載
    の表面観察・記録再生装置。
  3. 【請求項3】前記媒体と前記探針との間に発生する相互
    作用に基づいて、前記観察媒体に記録された情報を再生
    する復号化手段を有することを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の表面観察・記録再生装置。
  4. 【請求項4】前記付着物除去機構が、シリコンによって
    構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の表面観察・記録再生装置。
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